JP2007248826A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置が高速化された場合等であっても、記録媒体がトナーで汚れることのない画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体54と現像位置で対向する現像部80と、像担持体54と転写位置で対向する転写部58と、転写位置に向けて搬送される記録媒体の姿勢を規制する転写ガイド部材10と、を備える。そして、転写ガイド部材10は、現像位置から転写位置に向けて像担持体54に沿って移動する気流を像担持体54から離れる方向に案内する気流ガイド部材11を像担持体54に対向する位置に具備する。
【選択図】図2

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、転写工程における記録媒体への転写効率を向上させるために、記録媒体の搬送経路における転写位置の上流側に転写ガイド部材(転写ガイド板)を設置する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、感光体ドラム等の像担持体は、露光位置でその表面に静電潜像が形成される。その後、像担持体上に形成された静電潜像は、現像部と対向する現像位置で現像される(トナー像が形成される。)。その後、像担持体上に形成されたトナー像は、転写部と対向する転写位置で、転写位置に向けて搬送される記録媒体上に転写される。このとき、記録媒体は、転写位置の上流側に配設された転写ガイド部材によって転写位置に向けてスムーズに案内されることになる。すなわち、転写ガイド部材は、転写位置に向けて搬送される記録媒体の姿勢を規制することになる。
特開平5−289545号公報
上述した従来の画像形成装置は、現像部から飛散したトナーが転写ガイド部材のガイド面に付着して、付着したトナーが記録媒体を汚してしまう場合があった。
詳しくは、現像部から飛散したトナーは、現像位置から転写位置に向けて回転する像担持体に沿った気流にのって移動する。そして、転写位置近傍まで移動した飛散トナーの一部が、その近傍に配設された転写ガイド部材のガイド面に付着する。そして、転写ガイド部材によって転写位置に向けて案内される記録媒体は、トナーが付着したガイド面に接触して汚れることになる。このような汚れは、記録媒体の先端エッジ部にあらわれることが多い(このような現象を「コバ面汚れ」と呼ぶ。)。
このような問題は、高速化された画像形成装置では特に顕著であって無視できないものになっている。すなわち、装置の高速化にともない像担持体や現像部の現像ローラ等の回転速度も高速化されるため、現像部でトナー飛散が生じやすくなるとともに、像担持体に沿って発生する気流も大きなものになる。したがって、上述したコバ面汚れの発生頻度も高くなってしまう。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、装置が高速化された場合等であっても、記録媒体がトナーで汚れることのない画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に現像位置で対向するとともに、前記像担持体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像部と、前記像担持体に転写位置で対向するとともに、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写部と、前記転写位置に向けて搬送される記録媒体の姿勢を規制する転写ガイド部材と、を備え、前記転写ガイド部材は、前記現像位置から前記転写位置に向けて前記像担持体に沿って移動する気流を当該像担持体から離れる方向に案内する気流ガイド部材を当該像担持体に対向する位置に具備したものである。
また、請求項2記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記気流ガイド部材は、前記像担持体に対向する前記転写ガイド部材の対向部における前記現像位置側に配設されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記転写ガイド部材は、前記対向部に除電手段が配設されたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記気流ガイド部材は、前記像担持体とのギャップが0.1〜1.5mmの範囲内になるように配設されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項4に記載の発明において、前記気流ガイド部材は、長手方向両端部における前記ギャップが長手方向中央部における前記ギャップよりも小さくなるように形成されたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項5に記載の発明において、前記気流ガイド部材は、長手方向両端部における非画像領域の前記ギャップが長手方向両端部における画像領域の前記ギャップよりもさらに小さくなるように形成されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記気流ガイド部材を、板状部材としたものである。
また、請求項8記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項7に記載の発明において、前記板状部材を、板厚が0.3mm以下になるように形成されたマイラー又はポリウレタンゴムとしたものである。
また、請求項9記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記気流ガイド部材と前記転写ガイド部材と前記現像部とで包囲される空間の内部から外部に向けて気体のみを排出するためのフィルタを配設したものである。
また、請求項10記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項9に記載の発明において、前記フィルタは、前記転写ガイド部材と前記現像部との間に配設されたものである。
また、請求項11記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項9又は請求項10に記載の発明において、前記フィルタは、前記転写ガイド部材の長手方向両端部に配設されたものである。
本発明は、像担持体に沿って移動する気流を像担持体から離れる方向に案内する気流ガイド部材を転写ガイド部材に設置しているために、装置が高速化された場合等であっても、記録媒体がトナーで汚れることのない画像形成装置を提供することができる。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、本実施の形態における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、50は画像形成装置としてのデジタル複写機の装置本体、51はセットされた原稿Dを原稿読込部52に搬送する原稿搬送部、52は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、53は原稿読込部52で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム54上に照射する露光部、54は像担持体としての感光体ドラム、55は感光体ドラム54上を帯電する帯電部、58は感光体ドラム54上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、59は感光体ドラム54上の未転写トナーを回収するクリーニング部、61〜64は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、65は記録媒体P上の未定着トナーを定着する定着部、70は現像部80内の気体を吸気する吸気装置、80は感光体ドラム54上に形成された静電潜像を現像する現像部(現像装置)、120は複数のトナーボトル121が設置されたトナーバンク、122はクリーニング部59や転写部58で回収された廃トナーを収納する廃トナーボトルを示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部52上を通過する。このとき、原稿読込部52では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部52で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム54は、図中の時計方向に回転しており、まず、帯電部55との対向位置でその表面が一様に帯電される。そして、帯電部55で帯電された感光体ドラム54表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、この位置で原稿Dの画像情報に対応した静電潜像が形成される。
その後、潜像が形成された感光体ドラム54表面は、現像部80との対向位置(現像位置である。)に達する。そして、現像部80によって、感光体ドラム54上の潜像が現像される。
ここで、現像部80内のトナーは、トナー補給部から供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに現像ローラ上に供給される。トナー補給部のトナーは、現像部80内のトナーの消費にともない、現像部80内に適宜に供給されるものである。現像部80内のトナーの消費は、現像部80内に設置されたトナー濃度センサによって検出される。さらに、トナー補給部内のトナーは、複数のトナーボトル121が着脱自在に設置されたトナーバンク120から適宜に補給されるものである。
その後、現像部80で現像された感光体ドラム54表面は、転写部58との対向位置(転写位置である。)に達する。そして、この位置で、記録媒体P上に感光体ドラム54上のトナー像が転写される。このとき、感光体ドラム54上には、記録媒体Pに転写されない未転写トナーが僅かながら残存する。
その後、転写部58を通過した未転写トナーを有する感光体ドラム54表面は、クリーニング部59との対向位置に達する。そして、感光体ドラム54に当接するクリーニングブレードにより、未転写トナーがクリーニング部59内に回収される。なお、クリーニング部59で回収されたトナーは、廃トナーとして、不図示の廃トナー搬送経路を経て廃トナーボトル122に向けて搬送される。
その後、クリーニング部59を通過した感光体ドラム54表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム54表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
一方、転写部58に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、複数の給紙部61〜64のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、上段の給紙部61が選択されたものとする。)。
そして、給紙部61に収納された記録媒体Pの1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
その後、搬送経路Kを通過した記録媒体Pは、レジストローラの位置に達する。そして、レジストローラの位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム54上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写位置(転写部58と感光体ドラム54との対向位置である。)に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部58の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部65に達する。そして、この位置で、記録媒体P上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の記録媒体Pは、出力画像として装置本体1から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
ここで、図1を参照して、吸気装置70は、主として、ダクト75、吸気チューブ71、エアーポンプ72(ダイヤフラム式エアーポンプ)、排気チューブ73、回収タンク74等で構成されている。
ダクト75は、現像部80内に連通するように、現像部80の開口部に着脱自在に接続されている。排気チューブ71は、フレキシブルな材料で形成されていて、ダクト75から吸引した空気(現像部80内に浮遊するトナーも同時に吸引される。)をエアーポンプ72まで搬送する。
エアーポンプ72は、吸気弁と排気弁とを備えたポンプ本体、ポンプ本体の凹部に覆設されたゴム材料、ゴム材料を可動させてポンプ本体の内容積を変化させる駆動部等で構成される。
排気チューブ73は、フレキシブルな材料で形成されていて、エアーポンプ72から排出された空気(トナーも同時に排出される。)を回収タンク74まで搬送する。
回収タンク74は、給紙部61〜64の近傍であって、装置本体1に対して着脱自在に設置されている。回収タンク74には装置本体1外に連通する開口が設けられていて、その開口にはフィルタ74aが覆設されている。フィルタ74aは、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)を延伸加工して形成される。フィルタ74aは、微細な連続多孔質構造を有していて、空気を通してトナーを捕集する。
このように構成された吸気装置70は、先に説明した画像プロセスがおこなわれている間、エアーポンプ72が稼働して現像部80内を吸気する。これにより、感光体ドラム54に対向する現像ローラ81、82が設置された現像部80の開口86(図2を参照できる。)では、現像部80外から現像部80内への吸い込み気流が発生して、開口86からのトナー飛散が低減される。
ダクト75から吸気された現像部80内の空気は、吸気チューブ71、エアーポンプ72、排気チューブ73を通過して回収タンク74内に搬送される。このとき、現像部80内の空気とともに現像部80内で浮遊していたトナーも、回収タンク74に搬送される。そして、回収タンク74に搬送された空気は、フィルタ74aを通過して装置本体1外に排出される。回収タンク74に搬送されたトナーは、フィルタ74aに捕集されて回収タンク74内に蓄積される。
次に、図2にて、現像部80の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
図2を参照して、81は感光体ドラム54に対向する第1現像ローラ、82は感光体ドラム54に対向する第2現像ローラ、83は第1現像ローラ81に現像剤を供給するパドルローラ、84は長手方向に複数の楕円板を有する撹拌ローラ、85は第1現像ローラ81に先端部が対向するように配設されたドクターブレード、86は第1現像ローラ81及び第2現像ローラ82が露呈する開口、87は感光体ドラム54に向けて突出して当接する入口シール、88は現像剤を長手方向に撹拌するための撹拌板、89は現像剤を長手方向に撹拌するための搬送スクリュ、100は現像部80内のトナー量を制御するためのトナー濃度センサ、を示す。
現像部80内には、磁性材としてのキャリア(磁性キャリア)と、トナー(非磁性トナー)と、を有する現像剤(2成分現像剤)が収容されている。
2つの現像ローラ81、82は、図2中の矢印方向に回転している。現像剤は、矢印方向に回転する撹拌ローラ84及び搬送スクリュ89や撹拌板88によって、長手方向とそれに直交する方向に撹拌・混合される。そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーが、パドルローラ83によってキャリアとともに第1現像ローラ81に供給され、その現像剤が第1現像ローラ81上に担持される。
このとき、トナー補給部90内に収容されたトナーが撹拌部材91によって補給ローラ92(ノコ歯ローラ)の位置に搬送されて、補給ローラ92からスリット板93に形成された複数の孔部を介して現像部80内に適宜にトナーが補給される。なお、トナー補給部90内のトナーは、現像部80内のトナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を検知するトナー濃度センサ100の検知結果に基いて、現像部80内に適宜に補給されるものである。
その後、第1現像ローラ81に担持された現像剤は、ドクターブレード85の位置で適量化された後に、感光体ドラム54との対向位置(第1現像領域である。)に達する。さらに、その対向位置を通過した現像剤は、第1現像ローラ81から第2現像ローラ82に移動した後に、感光体ドラム54との対向位置(第2現像領域である。)に達する。そして、それらの対向位置で、現像剤中のトナーが、感光体ドラム54表面に形成された静電潜像に付着する。
こうして、現像部80による現像工程が終了する。
次に、図2〜図6を用いて、本実施の形態において特徴的な転写ガイド部材の構成・動作について詳述する。
図2を参照して、記録媒体Pの搬送経路における転写位置(感光体ドラム54と転写部58との対向位置である。)の上流側には、現像部80の下方で感光体ドラム54に対向するように、転写ガイド部材10が配設されている。転写ガイド部材10は、アルミニウムからなり、押し出し成形されたものである。本実施の形態では、図示は省略するが、感光体ドラム54を回転自在に支持する枠体に転写ガイド部材10が一体的に設置されている。
そして、この転写ガイド部材10によって、レジストローラの位置に達した記録媒体Pが、ガイド面10aに沿って転写位置に向けてスムーズに案内されることになる(図2中の破線矢印方向の移動である。)。すなわち、転写ガイド部材10は、転写位置に向けて搬送される記録媒体Pの姿勢を規制することになる。
なお、本実施の形態では、転写ガイド部材10の対向部10b(感光体ドラム54との対向部である。)に除電手段としての除電ランプ13(PTL)が設置されている。除電ランプ13は、現像工程後の感光体ドラム54上にLED光等の露光光を照射して、感光体ドラム54に対するトナー像の吸着力を弱めて転写工程時の転写効率を向上させる。
ここで、本実施の形態では、現像位置から転写位置に向けて感光体ドラム54に沿って移動する気流を感光体ドラム54から離れる方向に案内する気流ガイド部材11が、転写ガイド部材10の対向部10b(感光体ドラム54に対向する位置である。)における現像位置側(感光体ドラム54の回転方向上流側である。)に設置されている。
気流ガイド部材11は、板厚が0.3mm以下になるように形成されたマイラー又はポリウレタンゴムからなる板状部材である。そして、気流ガイド部材11は、両面テープを介して転写ガイド部材10上に貼着されている。このように薄く可撓性のある板状部材を気流ガイド部材11として用いることで、気流ガイド部材11の先端部が感光体ドラム54の表面に当接してしまっても、感光体ドラムが破損するのを防止することができる。なお、本実施の形態では、感光体ドラム54へのダメージを避けつつ、気流の方向を感光体ドラム54から離れる方向に確実に変換するために、気流ガイド部材11と感光体ドラム54とのギャップGを0.1〜1.5mmの範囲内になるように設定している(図3を参照できる。)。
このように気流ガイド部材11を設けることで、図3に示すように、現像位置から転写位置に向けて回転する感光体ドラム54に沿った気流が、感光体ドラム54から離れる方向に移動することになる(図3の矢印方向の移動である。)。したがって、現像部80の開口86から飛散したトナーも、上述の気流にのって移動することになって(図3の矢印方向の移動である。)、転写ガイド部材10のガイド面10aのトナー汚れが抑止される。
なお、図4は、従来の画像形成装置(気流ガイド部材11が設置されていないものである。)における現像位置の下流側で生じる気流を示す概略図である。図4に示すように、気流ガイド部材11が設置されていない場合には、現像部80から飛散したトナーが、現像位置から転写位置に向けて回転する感光体ドラム54に沿った気流にのって、その一部が転写ガイド部材10のガイド面10aに付着してしまう(図4の矢印方向の移動である。)。そして、転写ガイド部材10によって転写位置に向けて案内される記録媒体Pは、トナーが付着したガイド面10aに接触して汚れることになる。
以上述べたように本実施の形態における気流ガイド部材11は、感光体ドラム54の外周面に沿って移動しようとする気流の方向を感光体ドラム54から離れる方向に変換するものである。したがって、感光体ドラム54に対する気流ガイド部材11の姿勢は、上述したような気流の変換を促進するようなものにすることが好ましい。具体的には、感光体ドラム54と気流ガイド部材11との対向位置を通る法線に対して、気流ガイド部材11が転写位置側(下流側)に傾いて配設されることが好ましい。
図3を参照して、本実施の形態では、現像部80と転写ガイド部材10との間に、フィルタとしてのスポンジ15(発泡ポリウレタン)が長手方向(図3の紙面垂直方向である。)にわたって設置されている。詳しくは、スポンジ15は、現像部80のケーシングに貼着されていて、転写ガイド部材10に密着している。
さらに、図5を参照して、転写ガイド部材10の長手方向両端部にはそれぞれフィルタとしてのスポンジ16(発泡ポリウレタン)が設置されている。
ここで、スポンジ15、16は、トナーを捕集して空気(気体)のみを透過するようなメッシュ構造を有している。これにより、気流ガイド部材11と転写ガイド部材10と現像部80とで包囲される空間に入り込んだ空気及びトナー(図3の矢印方向に移動した空気及びトナーである。)は、空気のみがスポンジ15、16を介して空間の外部に排出されることになる。すなわち、上述の空間に入り込んだ飛散トナーはスポンジ15、16によって捕集されるために、空間の外部に飛散トナーがさらに飛散する不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態では、気流ガイド部材11と感光体ドラム54とのギャップGが、長手方向にわたってほぼ均一(0.1〜1.5mmの範囲内である。)となるように構成した。
これに対して、図6に示すように、気流ガイド部材11と感光体ドラム54とのギャップGに、長手方向の位置によって長短を形成してもよい。
具体的には、図6を参照して、長手方向両端部A2におけるギャップG1、G2が、長手方向中央部A1におけるギャップG3よりも小さくなるように(G1、G2<G3)、気流ガイド部材11を形成することができる。これにより、長手方向中央部A1に比べてトナー飛散量が多い長手方向両端部A2におけるガイド面10aへのトナー付着を確実に軽減するとともに、長手方向中央部A1における感光体ドラム54への気流ガイド部材11の接触回避に対する余裕度を向上することができる。
さらに、長手方向両端部A2の非画像領域B2(トナー像が形成される可能性のない範囲である。)におけるギャップG1が、長手方向両端部A2の画像領域B1におけるギャップG2よりもさらに小さくなるように(G1<G2)、気流ガイド部材11を形成することができる。これにより、感光体ドラム54に気流ガイド部材11が接触してもトナー像への影響がない非画像領域B2におけるガイド面10aへのトナー付着を確実に軽減することができる。
なお、図6に示したギャップは、例えば、G1を0.6mm程度として、G2を0.9mm程度として、G3を1.2mm程度とすることができる。
以上説明したように、本実施の形態では、感光体ドラム54(像担持体)に沿って移動する気流を感光体ドラム54から離れる方向に案内する気流ガイド部材11を転写ガイド部材54に設置しているために、装置が高速化された場合等であっても、記録媒体Pがトナーで汚れる不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態では、現像部80を、装置本体1に対して独立して着脱される現像装置とした。これに対して、現像部80、感光体ドラム54、帯電部55、クリーニング部59、転写ガイド部材10を一体化して、プロセスカートリッジを構成することもできる。この場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置における現像装置及び転写ガイド部材の近傍を示す断面図である。 現像位置の下流側で生じる気流を示す概略図である。 従来の画像形成装置における現像位置の下流側で生じる気流を示す概略図である。 長手方向両端部における現像装置及び転写ガイド部材の近傍を示す断面図である。 気流ガイド部材を長手方向にみた概略図である。
符号の説明
10 転写ガイド部材、
10a ガイド面、 10b 対向部、
11 気流ガイド部材(板状部材)、
13 除電ランプ(除電手段、PTL)、
15、16 スポンジ(フィルタ)、
50 画像形成装置本体(装置本体)、
54 感光体ドラム(像担持体)、 58 転写部、
80 現像部(現像装置)、 81 第1現像ローラ、 82 第2現像ローラ、
83 パドルローラ、 84 撹拌ローラ、 85 ドクターブレード、
86 開口、 87 入口シール、 88 撹拌板、
89 搬送スクリュ、 91 撹拌部材、
92 補給ローラ、 93 スリット板。

Claims (11)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に現像位置で対向するとともに、前記像担持体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像部と、
    前記像担持体に転写位置で対向するとともに、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写部と、
    前記転写位置に向けて搬送される記録媒体の姿勢を規制する転写ガイド部材と、を備え、
    前記転写ガイド部材は、前記現像位置から前記転写位置に向けて前記像担持体に沿って移動する気流を当該像担持体から離れる方向に案内する気流ガイド部材を当該像担持体に対向する位置に具備したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記気流ガイド部材は、前記像担持体に対向する前記転写ガイド部材の対向部における前記現像位置側に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記転写ガイド部材は、前記対向部に除電手段が配設されたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記気流ガイド部材は、前記像担持体とのギャップが0.1〜1.5mmの範囲内になるように配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記気流ガイド部材は、長手方向両端部における前記ギャップが長手方向中央部における前記ギャップよりも小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記気流ガイド部材は、長手方向両端部における非画像領域の前記ギャップが長手方向両端部における画像領域の前記ギャップよりもさらに小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記気流ガイド部材は、板状部材であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記板状部材は、板厚が0.3mm以下になるように形成されたマイラー又はポリウレタンゴムであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記気流ガイド部材と前記転写ガイド部材と前記現像部とで包囲される空間の内部から外部に向けて気体のみを排出するためのフィルタを配設したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記フィルタは、前記転写ガイド部材と前記現像部との間に配設されたことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記フィルタは、前記転写ガイド部材の長手方向両端部に配設されたことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の画像形成装置。
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