JP2007247326A - マンホール蓋用施錠装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 マンホール蓋用施錠装置10は、ロックプレート15cが出入するシリンダー錠ユニット15と、シリンダー錠ユニットが着脱可能に嵌挿される貫通孔11aを有し、空洞部にシリンダー錠ユニットのロックプレートが係合可能な拡径部11dが設けられ、空洞部に並行するように縦孔11fが穿設された筒状本体部11と、この縦孔に上下動可能に挿通されたインジケーターピン12と、操作凹溝13aが上端に形成され、筒状本体部の空洞部の下端に回転可能に挿入された出力シャフト部材13と、出力シャフト部材に対して相対的に回転しないように下端部13dに固着され、軸部材の下端が当接する摺動溝14dが形成され、マンホールの固定受枠31側の受部32に係脱するロック部材14とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明では、鍵の操作によりロックプレート15cを出入させて施錠するシリンダー錠ユニット15と、マンホールの蓋30の縦孔に嵌挿されて蓋に固着され、シリンダー錠ユニット15が着脱可能に嵌挿される空洞部11aを有し、該空洞部11aにシリンダー錠ユニット15のロックプレート15cが係合可能な係合部11dが設けられ、該空洞部11aに並行するように縦孔11fが穿設された筒状本体部11と、該筒状本体部11の縦孔11fに上下動可能に挿通された軸部材12と、上端に回転操作されるための操作凹溝13aが形成され、筒状本体部11の空洞部11aの下端に回転可能に挿入された出力シャフト部材13と、該出力シャフト部材13に対して相対的に回転しないように出力シャフト部材13の下端部13dに固着され、前記軸部材12の下端が当接する摺動溝14dが形成され、マンホールの固定受枠側の受部に係脱するロック部材14とを備え、前記出力シャフト部材13を回転させてロック部材14を受部32から外したときに、ロック部材14の摺動溝14dが軸部材12の下端12aに当接して軸部材12を上方に押し上げ、軸部材12の上端がシリンダー錠ユニット15の所定箇所15bに当接して、シリンダー錠ユニット15が筒状本体部11の空洞部11aに所定深さまで挿着されることが妨げられることにより、鍵の操作による施錠を不可能にすることを特徴とするマンホール蓋用施錠装置10が提供される。
図3(a)〜(d)は、それぞれ筒状本体部11の上面図、A−A線に沿った断面図、B−B線に沿った断面図、C−C線に沿った断面図である。
筒状本体部11には、出力シャフト部材13及びシリンダー錠ユニット15を挿着するための貫通孔(空洞部)11aが中央に形成されている。貫通孔11aは、それぞれ内径が異なるキャップ受部11b、上部区間11c、拡径部(係合部)11d及び下端区間11eを有する。キャップ受部11bは、キャップ16を嵌め込むために上端開口が段状に切り欠かれ、上部区間11cはシリンダー錠ユニット15が挿着され、拡径部11dは上部区間11cよりも内径が大きく形成され、下端区間11eは上部区間11cよりも内径が若干小さく形成されている。
筒状本体部11の下端からは、縦孔11fが貫通孔11aに並行するように穿設される。縦孔11fの上端は、内周側の半分程度がキャップ受部11bに貫通し、外周側の半分程度が筒状本体部11の上端肉厚部分で覆われ、内周側に切欠き部11gが形成されている。縦孔11dの中間部は拡径部11eを貫通し、縦孔11dの下端11hは上端付近よりも内径が若干大きく形成されている。
この縦孔11fには、図3(e)のインジケーターピン12が上下動可能なように挿着されている。インジケーターピン12は、図3(e)のように上昇したときにも、縦孔11fの上端開口の半分程度が筒状本体部11の上端肉厚部分で覆われているため、縦孔11fから上方に抜け出ることが抑止される。インジケーターピン12は、図4(e)に示したように、その下端12aがロック部材14上を摺動し易いように球面状に形成されている。
また筒状本体部11の外周面には段差部11iが形成され、この段差部11iには、図
1に示したように、Oリング17と固定リングワッシャー18が設けられる。
出力シャフト部材13は、図4に示したように、上端に平面形状が六角形の操作凹溝13aが形成されたフランジ部13bを有し、中間部13cは円柱状に形成され、下端部13dには螺子山が刻設されて両側に縦溝13eが形成され、中央には材軸方向に延びる貫通孔13fが設けられている。この出力シャフト部材13は、図1に示したように筒状本体部11の貫通孔11aに挿着され、フランジ部13bが拡径部11dに係合し、中間部13cが筒状本体部11の下端区間11eに挿通され、下端部13dにはロック部材14が挿通され、皿バネ座金19を介してナット20で固定されている。
操作凹溝13aは、ここに工具を嵌めて、出力シャフト部材13を回転操作するためのものである。また中間部13cは円柱状に形成され、螺子山が刻設されていないものであるため、筒状本体部11の貫通孔11aの下端区間11eにおいて、回動可能となっている。
ロック部材14には貫通孔14aが形成され、この貫通孔14aには係合凸部14bが突設されている。この貫通孔14aは、前述の出力シャフト部材13の下端部13dを貫挿させるための部位であり、係合凸部14bが出力シャフト部材13の縦溝13eに嵌合し、これにより出力シャフト部材13とロック部材14とは一体になって回動し、両部材13,14の空回りを防止することが可能になる。ロック部材14の上面14cは平らに形成され、この上面14aに摺動溝14dが形成される。この摺動溝14dは、最も深く刻設された最深部14eから、先端14fに向けて上昇する傾斜面14gが円周状に延びており、先端14fは上面14aとほぼ同じレベルとなっている。摺動溝14dには、図1(a)に示したように、インジケーターピン12の下端12aが当接しており、ロック部材14を正逆方向に回動させるときには、傾斜面14gがインジケーターピン12の下端12aに摺動するものであるため、インジケーターピン12は押し上げたり、下げられたりする。最も押し上げられた状態が図1(b)に図示されている。
またロック部材14の裏側には、貫通孔14aの周りに薄肉凹部14gが形成され、この薄肉凹部14gが、皿バネ座金19やナット20の収容空間になる。ロック部材14において、薄肉凹部14gが形成されていない部位14hは、マンホールの固定受枠31側の受部32に係合するロック係合部14hとして機能するものである。
シリンダー錠ユニット15は、円筒状のケーシング15aの上端近傍に凸部15bが突設され、ケーシング15aの下端近傍にロックプレート15cが突出可能に設けられ、鍵穴15dに鍵(図示せず)を挿入して回すことにより、図6(b)のようにロックプレート15cがケーシング15aから突出したり、図6(c)のようにロックプレート15cが引込むように構成されたものである。
かようなシリンダー錠ユニット15は、図1(a)に示したように、筒状本体部11の貫通孔11aに挿着されたとき、ケーシング15aと貫通孔11aの上部区間11cとの間にクリアランスがほとんど無く、シリンダー錠ユニット15の凸部15bは縦孔11dの切欠き部11gに嵌り込み、ロックプレート15cは拡径部11dに係合し、シリンダー錠ユニット15が上方に抜き取り不可能になる。一方、図1(b)のように、シリンダー錠ユニット15のロックプレート15cが拡径部11dに位置していないときには、ロックプレート15cは突出させることができず、つまり、鍵穴15dに挿入した鍵を回すことはできない。
図2に示したように、ロック部材14がマンホールの固定受枠31側の受部32に係合して施錠されているときには、マンホール蓋用施錠装置10は、図1(a)の状態になっている。
すなわち、インジケーターピン12の下端12aがロック部材14の摺動溝14dの最深部14eに接触し、インジケーターピン12は最も下方に位置しており、筒状本体部11の縦孔11fの上端には若干隙間ができている。この隙間により、シリンダー錠ユニット15の凸部15bは、縦孔11fの切欠き部11gに嵌合し、シリンダー錠ユニット15は図1(a)の高さまで筒状本体部11の貫通孔11aに挿着される。
このとき、シリンダー錠ユニット15は、下端が出力シャフト部材13の上端に接触するか、あるいは、シリンダー錠ユニット15の凸部15bがインジケーターピン12の上端に接触することにより、図1(a)の高さに保持されており、ケーシング15aから突出したロックプレート15cは拡径部11dに係合し、シリンダー錠ユニット15は上方に抜き取り不可能になる。したがって、正当な権限者以外の者がキャップ16を外したとしても、シリンダー錠ユニット15は外すことができず、出力シャフト部材13を回転操作することも不可能であり、マンホールの蓋30を開くことはできない。
すなわち、インジケーターピン12の下端12aは、ロック部材14の摺動溝14dの先端14fに接触し、インジケーターピン12は最も上方に位置しており、インジケーターピン12の上端は筒状本体部11の縦孔11fの上端まで達し、ここには、図1(a)と比較してほとんど隙間がない。このとき、シリンダー錠ユニット15を筒状本体部11内に挿入すると、その凸部15bがインジケーターピン12の上端に接触し、図1(b)の状態よりも下方に入れることはできない。このように、シリンダー錠ユニット15を筒状本体部11へ完全に挿着できないことから、作業をしている者は、ロック部材14がマンホールの固定受枠31側の受部32から外れていることが判る。
たとえ、作業者がこの状態を見逃したとしても、シリンダー錠ユニット15が、図1(b)の高さで止まっているときには、ロックプレート15cは、筒状本体部11の上部区間11cにあるため、ケーシング15aの外側に突出させることができず、シリンダー錠ユニット15の鍵穴15dに挿入した鍵は回すことができない。このことから、作業をしている者は、ロック部材14がマンホールの固定受枠31側の受部32から外れているか否かについて容易に判別することが可能になる。
したがって、たとえ、交通振動等が激しい場所においても、ロック部材14が誤って回動してしまい、マンホール蓋を開放可能にしてしまうことは防止することができる。
11 筒状本体部
11a 貫通孔(空洞部)
11d 拡径部(係合部)
11f 縦孔
12 インジケーターピン(軸部材)
13 出力シャフト部材
13a 操作凹溝
13d 下端部
14 ロック部材
14d 摺動溝
15 シリンダー錠ユニット
16 キャップ
30 マンホールの蓋
31 固定受枠
32 受部
Claims (3)
- 鍵の操作によりロックプレートを出入させて施錠するシリンダー錠ユニットと、マンホールの蓋の縦孔に嵌挿されて蓋に固着され、シリンダー錠ユニットが着脱可能に嵌挿される空洞部を有し、該空洞部にシリンダー錠ユニットのロックプレートが係合可能な係合部が設けられ、該空洞部に並行するように縦孔が穿設された筒状本体部と、該筒状本体部の縦孔に上下動可能に挿通された軸部材と、上端に回転操作されるための操作凹溝が形成され、筒状本体部の空洞部の下端に回転可能に挿入された出力シャフト部材と、該出力シャフト部材に対して相対的に回転しないように出力シャフト部材の下端部に固着され、前記軸部材の下端が当接する摺動溝が形成され、マンホールの固定受枠側の受部に係脱するロック部材とを備え、
前記出力シャフト部材を回転させてロック部材を受部から外したときに、ロック部材の摺動溝が軸部材を上方に押し上げ、軸部材の上端がシリンダー錠ユニットの所定箇所に当接して、シリンダー錠ユニットが筒状本体部の空洞部に所定深さまで挿着されることが妨げられることにより、鍵の操作による施錠を不可能にすることを特徴とするマンホール蓋用施錠装置。 - 前記シリンダー錠ユニットには上端近傍に凸部が設けられ、筒状本体部における縦孔の上端に前記凸部が嵌合する切欠き部が設けられ、該切欠き部において軸部材の上端がシリンダー錠ユニットの凸部に当接し、シリンダー錠ユニットが筒状本体部の空洞部に所定深さまで挿着されることを妨げるものである請求項1に記載のマンホール蓋用施錠装置。
- 前記シリンダー錠ユニットが筒状本体部の空洞部に所定深さまで挿着され、前記ロックプレートが前記筒状本体部の係合部に係合しているときに、前記シリンダー錠ユニットの凸部は、前記軸部材が上下動しないように規制するように設けられ、前記軸部材は、前記ロック部材の回動を規制するように設けられたものである請求項2に記載のマンホール蓋用施錠装置。
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