JP2007246137A - 合成樹脂製袋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャック下方に位置する剥離性の粘着帯層の粘着強度の高め、開口部側からの剥離を容易にし、かつ袋体内部からの剥離を防止した合成樹脂製袋体を提供する。
【解決手段】開口部2に開閉可能なチャック3を備えた表裏2枚の胴部フィルムよりなる合成樹脂製袋体1において、チャック3より下方の胴部フィルムの一方にイージーピールテープ4を設定し、他方にはイージーピールテープ4と対面する粘着帯層をなすイージーピール樹脂5を設定し、このイージーピール樹脂5の粘着帯層の袋体開口側W2はイージーピールテープ4の長手方向と直交するテープ幅W1の1/2前後を非粘着とするための隙間7を形成し、イージーピール樹脂5はイージーピールテープ4の剥離力を開口部側からは弱く、袋体内部からは強くした。
【選択図】図2

Description

本発明は、袋体の開口部を再開閉するための雌雄咬合型チャックと、このチャックの下方に剥離性の粘着帯層による密閉手段を備えた合成樹脂製袋体に関するものである。
図10で示すように袋体1の開口部2に開閉可能なチャック3を備え、このチャック3より下方に剥離性の粘着帯層8による密閉手段を前記チャック3と平行して設けた合成樹脂製袋体が提供されている。
前記粘着帯層8による密閉手段の目的は、チャック3が開いた状態であっても袋体内を気密状態を維持することや袋体内の包入物が液体あるいは水物の場合に液体が外部に浸出することを防止することである。
しかしながら、粘着帯層8による密閉手段は、いわゆるベタシールであり、強力な粘着力を有する粘着帯層8では、袋体内から外部への液体の浸出防止機能を有しているが、開口部2側からの粘着帯層8の剥離はチャック3側の端縁線上の粘着面積が大きい全面粘着となるため開口部2側からの粘着帯層8の剥離は容易ではないという問題を有する。
開口部2側からの粘着帯層8の剥離を容易にするには、粘着帯層8の粘着強度を1.0〜1.5kg/15mmとすることにより満足するが、粘着帯層8の両端のサイドシールとの重なり部分及び内容物側からの強度に対しては不足であり、従って、内容物の種類、重量、充填率等が限定されてしまう欠点がある。この欠点を解消するには粘着帯層8の粘着強度を2.0〜2.5kg/15mm以上とすることで満足するが、上記のような問題を有することになる。
実公昭62−38920公報 特開平2−242748公報 実開平6−14044公報
本発明は、チャック下方に位置する剥離性の粘着帯層の粘着強度を高め、開口部側からの剥離を容易にし、かつ袋体内部からの剥離を防止した合成樹脂製袋体を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明は、請求項1に記載の通り、開口部に開閉可能なチャックを備えた表裏2枚の胴部フィルムよりなる合成樹脂製袋体において、前記チャックより下方の前記胴部フィルムの一方にイージーピールテープを設定し、他方には前記イージーピールテープと対面する粘着帯層をなすイージーピール樹脂を設定し、このイージーピール樹脂の粘着帯層の袋体開口側は前記イージーピールテープの長手方向と直交するテープ幅の1/2前後を非粘着とするための隙間を形成し、前記イージーピール樹脂はイージーピールテープの剥離力を開口部側からは弱く、袋体内部からは強くしたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の通り、前記胴部フィルムにイージーピール樹脂のチャック側端縁若しくはイージーピールテープの袋体内部側を凹凸形状のシールを施したことを特徴とするものである。
本発明によると、剥離性のイージーピール樹脂の粘着帯層の粘着強度を高しても、内容物を出し入れする開口の際に粘着帯層が弱い力でイージーピールテープを剥離することができ、開口部の開口操作を円滑とし、袋体内部からの内容物等によるイージーピールテープの剥離を確実に防止する効果を有している。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1において開口部2に開閉可能なチャック3を備えた表裏2枚の胴部フィルム1a、1b(図2〜図9を参照)よりなる合成樹脂製袋体1(以下袋体1と略称する)において、前記チャック3より下方の一方の胴部フィルム1aにイージーピールテープ4を設定し、他方の胴部フィルム1bには前記イージーピールテープ4と対面する粘着帯層をなすイージーピール樹脂5を設定し、このイージーピール樹脂5の粘着帯層の袋体開口側は前記イージーピールテープ4の長手方向と直交するテープ幅W1の1/2前後を非粘着6とするための隙間7(図2〜図9を参照)を形成し、前記イージーピール樹脂5はイージーピールテープ4の剥離力を開口部2側からは弱く、袋体内部からは強くしたものである。以下、その各種の実施例について図2〜図9で説明する。
第1実施例は図2で示すように、イージーピール樹脂5の粘着帯層の袋体開口側W2は前記イージーピールテープ4の長手方向と直交するテープ幅W1の1/2前後を非粘着6とするためにイージーピールテープ4のテープ幅W1の一端より袋体内部側に短寸Sだけ寄せた袋体開口側W2の範囲の一部に短い粘着帯層5aを形成して粘着帯層が存在しない隙間7を形成し、袋体内部側の粘着帯層W3にてイージーピールテープ4を粘着するようにした構造である。
第2実施例は図3で示すように、上記第1実施例の設計変更であり、イージーピールテープ4のテープ幅W1の一端より袋体内部側に短寸Sだけ寄せた袋体開口側W2の範囲の一部に短い2山の粘着帯層5bを形成した構造である。
第3実施例は図4で示すように、イージーピール樹脂5の粘着帯層の袋体開口側W2の範囲の一部に短い粘着帯層5cを有して隙間7を窪みにより形成し、袋体内部側の粘着帯層W3にてイージーピールテープ4を粘着するようにした構造である。
第4実施例は図5で示すように、上記第3実施例の設計変更であり、袋体開口側W2の範囲の一部に短い2山の粘着帯層5eを形成した構造である。
第5実施例は図6で示すように、イージーピール樹脂5の粘着帯層の袋体開口側W2の範囲に波形5fを形成し、この波形5fの底を隙間7とし、袋体内部側の粘着帯層W3にてイージーピールテープ4を粘着するようにした構造である。
第6実施例は図7で示すように、上記第5実施例の設計変更であり、袋体開口側W2の範囲の波形5fのピッチを上記第5実施例よりも粗くした構造である。
第7実施例は図8で示すように、イージーピール樹脂5の粘着帯層のイージーピールテープ4のテープ幅W1の一端より袋体内部側に短寸Sだけ寄せた袋体開口側W2の範囲に鋸歯形5gを形成し、この鋸歯形5gの底を隙間7とし、袋体内部側の粘着帯層W3にてイージーピールテープ4を粘着するようにした構造である。
第8実施例は図9で示すように、上記第7実施例の設計変更であり、イイージーピールテープ4のテープ幅W1の一端より袋体内部側に短寸Sだけ寄せた袋体開口側W2の範囲の鋸歯形5gを丸味の山形5hに形成し、袋体内部側の粘着帯層W3にてイージーピールテープ4を粘着するようにした構造である
本発明は上記の通りの構造であるから、第1実施例〜第8実施例の何れもイージーピールテープ4の剥離力は開口部側からは弱く、袋体内部からは強い状態となる。その根拠は、イージーピール樹脂5の粘着帯層の袋体開口側W2には隙間7によって開口部側のイージーピールテープ4は非粘着状態であり、袋体内部側は粘着帯層W3にて粘着されているためである。
また、上記の構造とした上で、胴部フィルム1a、1bにイージーピール樹脂5のチャック3側端縁若しくはイージーピールテープ4の袋体内部側を凹凸形状のシールを施すことによりイージーピールテープ4の剥離力は開口部側からは弱く、袋体内部からは強い状態の作用を相乗的に向上する。
例えば、図1で例示するようにイージーピール樹脂5のチャック3側端縁を三角の凹凸形状のシールを施すことにより粘着層面積が極めて小さい三角形の頂点からイージーピールテープ4の剥離が開始される。従って、簡単に剥離のきっかけができ、弱い力で剥離し容易に開口することができる。
また、イージーピール樹脂5の袋体内部側の粘着帯層W3は、粘着層面大きい線で剥離力を受けるため、チャック3側の端縁よりも高い強度が保持され内容物や内容物に含有する油性分などの液体の浸透による毛細現象による剥離を防止する。
このように本発明は、袋体1内の包入物が液体あるいは水物の場合に液体が外部に浸出することを確実に防止することができる上に、粘着帯層4の両端のサイドシールとの重なり部分の強度が十分に得られ、内容物の種類、重量、充填率等を限定することなく包入することができる。また、イージーピール樹脂5の粘着帯層は袋体開口側W2まで同一の厚さが不要となり、高価なイージーピール樹脂原料の使用量が節約されコストダウンを図ることができ、この種の従来の袋体における問題点を改善した効果大なる袋体を直ちに実現することが可能である。
本発明の袋体1は、上記のような液体や水物ので包入物の包入に適しているが、液体や水物以外の粉体や微粒体、その他各種の包入商品を包入する袋体にも適用することもできる。
本発明による袋体の要部の正面図 本発明による第1実施例を示す断面図 本発明による第2実施例を示す図1のA−A断面図 本発明による第3実施例を示す図1のA−A断面図 本発明による第4実施例を示す図1のA−A断面図 本発明による第5実施例を示す図1のA−A断面図 本発明による第6実施例を示す図1のA−A断面図 本発明による第7実施例を示す図1のA−A断面図 本発明による第8実施例を示す図1のA−A断面図 従来の粘着帯層を備えた袋体の要部の正面図
符号の説明
1 合成樹脂製袋体
2 開口部
3 チャック
4 イージーピールテープ
5 イージーピール樹脂
6 非粘着
7 隙間

Claims (2)

  1. 開口部に開閉可能なチャックを備えた表裏2枚の胴部フィルムよりなる合成樹脂製袋体において、前記チャックより下方の前記胴部フィルムの一方にイージーピールテープを設定し、他方には前記イージーピールテープと対面する粘着帯層をなすイージーピール樹脂を設定し、このイージーピール樹脂の粘着帯層の袋体開口側は前記イージーピールテープの長手方向と直交するテープ幅の1/2前後を非粘着とするための隙間を形成し、前記イージーピール樹脂はイージーピールテープの剥離力を開口部側からは弱く、袋体内部からは強くしたことを特徴とする合成樹脂製袋体。
  2. 胴部フィルムにイージーピール樹脂のチャック側端縁若しくはイージーピールテープの袋体内部側を凹凸形状のシールを施したことを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製袋体。
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