JP2007238855A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機粒子を含むポリエステル組成物、特にポリ乳酸樹脂に対して、ポリ乳酸への分散性が優れ、フィルム、シ−ト等に成型した場合でも、無機粒子凝集物、透明性低下による成型品の外観不良が生ずることのない樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリエステル樹脂と、グリセリンエステル化合物で表面処理を施した無機粒子とからなることを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、無機粒子を含有する着色樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、無機粒子の分散性に優れる樹脂組成物に関する。
従来より熱可塑性樹脂、特にポリエステル樹脂は優れた機械的特性や寸法安定性、耐薬品性等の物理的、化学的性質を有することから、また、近年、プラスチック廃棄物による環境汚染等の問題が注目されるなか、環境保全に対する必要性と意義の高まりから、微生物崩壊性樹脂が繊維、フィルム用途、包装用等の分野で利用されている。一方で、そのような成形品を得る成形工程あるいは製品自体を取り扱う際に滑り性不良による作業性、生産性の悪化あるいは製品価値の低下といったトラブルが生じることが知られている。
このような問題に対して、ポリエステル樹脂中に微粒子を配合せしめて成形品の表面に適度の凹凸を付与し、滑り性を向上させる方法が提案され、該微粒子として例えば、シリカ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク、カオリナイトなどの無機粒子が採用されている。
無機顔料粒子配合のポリエステル樹脂組成物による成形物の製造は、一般に2通りの方法が採用されている。すなわち、予め無機顔料粒子を高濃度にポリエステル樹脂組成物中に分散させたマスターバッチを製造し、製品の成形時に同種または異種樹脂によってマスターバッチを所定濃度に希釈する方法と、最初から無機顔料粒子を所定濃度に調整したコンパウンドを製造し、そのまま成形に使用する方法がある。
しかし、無機粒子は粒子表面の親水性および粒子形状や粒径が不揃いである理由から、粒子凝集しやすく樹脂への分散不良や濡れ性不良および樹脂の劣化を引き起こし、得られた成形品中に気泡のような空隙が生じたり、特に高温高速加工されたフィルムに発泡やブツ凝集、ボイド、粒子脱落等が生じるため、良好なフィルムが得られないのが現状であった。微生物崩壊性樹脂は他のポリエステル樹脂に比べ加水分解がしやすい為、マスターバッチ及びコンパウンド製造時の樹脂粘度が著しく、十分な無機顔料粒子の分散させることができず、また、無機粒子同士の凝集力が強い為、成型品中に凝集物が発生し、フィルム、シ−ト等に使用できない問題があった。
上記問題を解決するために、特許文献1には、生分解性脂肪族ポリエステル樹脂に対してシリカ、ガラスビーズ等にエポキシ系シランカップリング剤を表面処理する技術が開示されている。また、特許文献2には、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アセチレングリコール及びその誘導体を表面処理する技術が開示されている。しかしながら、何れの技術も無機粒子の分散性は不十分であり、無機粒子を含有したポリ乳酸成品で無機粒子凝集物、透明性低下による成型品外観不良が生じ成型品の品質が低下する問題があった。
特開平10−52870号公報 特開平10−59466号公報
従って、本発明の目的は、無機粒子を含むポリエステル組成物、特にポリ乳酸樹脂に対して、ポリ乳酸への分散性が優れ、フィルム、シ−ト等に成型した場合でも、無機粒子凝集物、透明性低下による成型品の外観不良が生ずることのない樹脂組成物を提供することである。
本発明は、ポリエステル樹脂と、式(1)で示されるグリセリンエステル化合物で表面処理を施した無機粒子とからなることを特徴とする樹脂組成物に関する。
Figure 2007238855
〔式中、R、R、Rは、水素または1〜25個の炭素原子を有する脂肪族基であって、R、R、Rの少なくとも一つは脂肪族基を表す。〕
更に本発明は、無機粒子が、シリカおよびゼオライトから選ばれる少なくとも1種の無機粒子である上記樹脂組成物に関する。
更に本発明は、ポリエステル樹脂がポリ乳酸樹脂である上記着色樹脂組成物に関する。
更に本発明は、式(1)のグリセリンエステル化合物の被覆量が、無機粒子に対し0.01〜20重量%である上記樹脂組成物に関する。
更に本発明は、無機粒子が樹脂組成物に対し0.1〜40重量%含有される上記樹脂組成物に関する。
更に本発明は、上記樹脂組成物を用いてなることを特徴とする樹脂成形品に関する。
<無機粒子>

以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いる無機粒子は具体例として、シリカ、ゼオライト、アルミナまたは酸化鉄が好適である。また、無機粒子の形状は特に限定されないが、球状のものが好ましい。ここで、球状とは、アスペクト比が0.5〜1の粒子形状をいう。すなわち、電子顕微鏡観察による短径と長径の比(短径/長径)が0.5〜1であるものをいう。もちろん、滑り性等が良好なフィルムを得るためには、真球状(短径/長径=1)であることが最も好ましい。
本発明で用いる無機粒子の平均粒子径は、0.03〜30μmが適当であり、好ましくは0.5〜10μmである。平均粒子径が0.03μmより小さい場合は粒子凝集、分散不良が発生すると共にアンチブロッキング効果を出す粒径としては小さすぎるため、フィルムの走行性や耐摩耗性が不十分であり、30μmより大きい場合は、フィルムの表面粗さが大きくなりすぎ、透明性の低下、フィッシュアイの発生によるフィルムの外観不良となる。
本発明で用いられる化合物は、
Figure 2007238855
〔式中はR、R、Rは水素または少なくとも1〜25個の炭素原子を有する、脂肪族の基である。〕
で表されるものが望ましい。
脂肪族基としては、直鎖脂肪族基、分岐脂肪族基もしくは脂環式脂肪族基のいずれであっても良く、不飽和構造を含んでいても良い。脂肪族基の例とては、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数1〜15のアルケニル基、シクロアルキル基等がある。Rの炭素基の炭素数が25以上になると、これに被覆された無機粒子の耐熱性は悪くなり、被覆後の乾燥や粉砕工程での加熱で無機粒子が黄色味を帯びることによって、樹脂組成物や成形品も黄色味を帯びるおそれがある。
式(1)のグリセリンエステル化合物は特に限定されないが、ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、ステアリン酸トリグリセライド、リノール酸モノグリセライド、リノール酸ジグリセライド、リノール酸トリグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、オレイン酸ジグリセライド、オレイン酸トリグリセライド、リシノレン酸モノグリセライド、リシノレン酸ジグリセライド、リシノレン酸トリグリセライド等が挙げられるが、特にステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、ステアリン酸トリグリセライドが好ましい。グリセリンエステル化合物は1種以上で使用することが出来る。
本発明で用いられるグリセリンエステル化合物は、無機粒子重量の0.01〜20重量%添加するのが好ましい。20重量%を越えると、樹脂組成物製造時にグリセリンエステル化合物そのものの分解等によって、臭気、発煙が発生し易くなり、また製造された成形品に発泡やブツ等が生じて好ましくない。0.01重量%未満では、無機粒子表面へのグリセリンエステル化合物の量が充分でなく、無機粒子の樹脂への分散が不良となり、上記フィルム等の成型品として不良な物性を引き起こして好ましくない。
これらのグリセリンエステル化合物で無機粒子を処理する方法としては一般的に湿式処理法または乾式処理法を利用することができる。湿式処理としては、溶媒中に無機粒子とグリセリン化合物を加え、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの高剪断力混合機を用いて均一に混合した後、溶媒を除去することによって表面処理を行う。また乾式処理としては無機粒子をマイクロナイザー、ジェットミルなどの流体エネルギー粉砕機で粉砕する際にグリセリンエステル化合物を添加することによって行うことができ、流体としては、通常は圧縮空気、加熱圧縮空気、スチーム等が用いられる。この時、グリセリンエステル化合物が常温で固体の場合、溶媒に溶解させたグリセリンエステル化合物溶液を上記処理工程に使用すればよく、例えば、ステアリン酸モノグリセライドはエタノール溶液として処理工程に使用することができる。
特に、表面処理後または処理中に、表面処理無機粒子を加熱乾燥させることにより疎水性表面がより強固なものとなるため、水分吸着等による含水量が大きく低減する。このようにして得られた低含水量の表面処理無機粒子は樹脂へ混練分散の際、樹脂劣化が抑えられるため、分散力や分散時間を上げられる等様々な利点がある。
本発明の表面処理無機粒子は、樹脂への添加剤として用いることができるが、好ましくはフィルム用、なかでも延伸ポリエステルフィルム用アンチブロッキング剤として用いるのが好適である。
<ポリエステル樹脂>
本発明で使用するポリエステル樹脂は、それぞれ従来公知の樹脂である。テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸の如き芳香族ジカルボン酸、又はそのエステルと、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の如き脂肪族グリコールとを縮重合させて得ることのできるポリエステルである。代表的なものとしてポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートが挙げられる。
これらのポリエステル樹脂は、複数種のカルボン酸成分と複数種のジオール成分とを組み合わせたものであっても良い。すなわち、前記ポリエステル樹脂は上記の芳香族ジカルボン酸成分と脂肪族グリコール成分からなるホモポリマーが好ましいが、第三成分を小割合共重合したコポリマーであることもできる。この第三成分としては、例えば主たる構成成分がエチレンテレフタレートである場合、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール;コハク酸、アジピン酸、セパシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能多価カルボン酸などが例示できる。また、主たる構成成分がエチレン−2,6−ナフタレートである場合、上記と同じ第三成分(ただし2,6−ナフタレンジカルボン酸をテレフタル酸とする)を挙げることができる。
更に、ポリエステル樹脂は微生物崩壊性樹脂であっても良く、微生物崩壊性樹脂としてポリ乳酸、ポリカプロラクトン、または脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを原料として得られる脂肪族ポリエステル系樹脂の他、微生物または植物より合成されたポリエステル樹脂等が挙げられる。
具体的には、市販または試作されている各社の微生物崩壊性樹脂が挙げられ、例えば昭和高分子社製や日本触媒社製のポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、三井化学社製、カーギル社製や島津社製のポリ乳酸、ダイセル化学社製のポリカプロラクトン、モンサント社製のポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−3−ヒドロキシ吉草酸)(P(3HB−3HV))やポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−4−ヒドロキシ酪酸)(P(3HB−4HB))やポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−3−ヒドロキシプロピオネート)(P(3HB−3HP))等が挙げられる。 本発明で使用するポリ乳酸は微生物崩壊性樹脂の中でも代表的な樹脂である。近年では合成高分子の生産量増大とともに廃棄高分子の処理方法が大きな社会問題となっているが、ポリ乳酸はこの問題に対して効果的な解決手段と期待されている樹脂である。また、ポリ乳酸は結晶化度が高く疎水性であるため、高透明性で耐湿性があり堅く、つやがあるのに加えポリエチレンテレフタレート樹脂のようににおいを遮断する能力にも優れている。更にポリエチレンやポリプロピレンに比べ、引っ張り、曲げともに強度、弾性率が高く、伸びの小さな材料であるため、二軸延伸フィルム、容器やコーティング等の用途において優れており本発明に使用すれば特に好適な効果を得ることができる。ポリ乳酸の安全性については、食品中や体内に存在する乳酸を構成モノマーとしており極めて安全性に優れる。中間産物であるオリゴ乳酸についても変異原生は認められず、静菌・防黴作用があり安全性も高い。
本発明で用いるポリ乳酸は、L−乳酸、D−乳酸、またはこれらの混合物を脱水縮合して得られるものであるが、好ましくは乳酸の環状二量体であるラクチドを開環重合して得られるものである。ラクチドには、L−乳酸の環状二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の環状二量体であるD−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸とが環状二量化したメソ−ラクチド、D−ラクチドとL−ラクチドの混合物であるDL−ラクチドがあるが、これらのうち一種以上を開環重合して得られるものである。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、無機粒子と、ポリエステル樹脂とを、一般的な高速せん断型混合機であるヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等を用いて混合した後、二本ロール、三本ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、単軸混練押し出し機、二軸混練押し出し機、ローター型二軸混練押し出し機等を用いて熔融混練後、ペレット状に押し出し成形されることによって製造される。
本発明の樹脂組成物は、無機粒子を含有しそのまま希釈せず成形に供されるペレット状のコンパウンド、または無機粒子を高濃度に含有し、成形時に被樹脂で無機粒子含有率を所定の濃度に希釈して成形に供されるペレット状のマスターバッチをいう。
被樹脂としては、マスターバッチ製造に用いられたポリエステル樹脂と同じ樹脂または相溶性のある樹脂を用いることができる。
本発明の樹脂組成物がマスターバッチの場合、無機粒子含有量は2〜40重量%が好ましい。40重量%を超えると、溶融混練時の無機粒子の分散性が悪く、マスターバッチ製造時及びフィルム成形時に押出し機先端に装着した金網の目詰まりに伴い、押出し機内での樹脂圧上昇を引き起こし、生産性が著しく低下する場合がある。また、2重量%未満では経済的に不利な傾向がある。
本発明の樹脂組成物がコンパウンドまたは成形物の場合、無機粒子含有量は0.01〜40重量%であることが好ましい。40重量%を超えると無機粒子の分散性が悪く、フィルム成形時に押出し機先端に装着した金網の目詰まりに伴い、押出し機内での樹脂圧上昇を引き起こし、生産性が著しく低下するばかりでなく、成型品中で無機粒子の凝集物がブツとして発生し、品質が著しく損なわれる。
本発明の樹脂組成物には、上記成分の他、必要に応じて添加剤を含有することが出来る。具体例を挙げると、二酸化チタン顔料、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等のような脂肪酸アミドの離型剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロシアニンブルー等のシアン系顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガンバイオレット等のマゼンタ系の顔料や染料、キナクリドン系赤味顔料、紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは適宜組み合わせて含有せしめることが出来る。
これらの添加剤は、本発明の樹脂組成物に直接添加してもよいし、または別のマスターバッチ或はコンパウンドにあらかじめ含有しておき、後で本発明の樹脂組成物に添加させてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳しく説明する。尚、実施例及び表中の%とは重量%を表す。
[実施例1]
<無機粒子の製造>
シリカ粒子をジェットミルにより粉砕(使用流体:圧縮空気、0.3MPa)しながらステアリン酸ジグリセライドのアルコール溶液を添加し表面処理無機粒子を得た。多価アルコールの無機粒子への被覆量は表1に基づき、所定の被覆量となるように、無機粒子の処理重量と処理剤の供給濃度または供給流量を変化させることにより被覆量を調整した。
<着色樹脂組成物の製造>
被覆処理シリカ10%、粉末状にしたポリ乳酸樹脂(三井化学(株)製 レイシアH100)90%を配合し、スーパーミキサーにて混合して得られた乾式混合物を、二軸混練押出機にて温度230℃で溶融混練押し出し成形を行い、ペレット状の樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。
<フィルム成形物の製造>
市販の樹脂押し出し試験器(東洋精機(株)製ラボプラストミル)に20mmの単軸押し出し機を装着し、さらにその先端にスリット開口径0.3mm×150mmのTダイを装着した。単軸押し出し機及びTダイの温度を、上流側から150℃、220℃、220℃、220℃、220℃、220℃にセットした。
温度が定常状態になった後、シリカマスターバッチ2%、ポリ乳酸樹脂98%の混合物をフィードホッパーに投入し、スクリュー回転数50rpmで熔融押出しし、冷却ロールにて40m/minで引き取り延伸して厚さ30μmのフィルムを作成した。このフィルムを用いて、フィルムのブツ個数によるフィルム品質を評価した。
<フィルム品質の評価>
作成したフィルム0.3m中のブツ個数を目視で数えた。また、マスターバッチを添加しないフィルムを作成し同様にブツ個数を数え次の式により、フィルムのブツ個数とした。また、ブツ個数により、フィルムの品質の評価を行った。結果を表2に示した。
フィルムブツ個数=(上記作成フィルムブツ個数)−(マスターバッチ無添加フィルム)
・ :ブツ50個未満
・ :ブツ50個以上80個未満
△ :ブツ80個以上100個未満
× :ブツ101個以上
<マスターバッチの分散性評価>
作成した600gマスターバッチを上記押出し機で500メッシュスクリーンを用いて押出した。メッシュを700℃で強熱後、スクリーンメッシュ上のチタン顔料を観察し、1cm中のチタンの凝集ブツ個数でMBの分散性を評価した。
・ :凝集物50個未満
・ :凝集物50個以上80個未満
△ :凝集物80個以上100個未満
× :凝集物101個以上
<透明性の評価>
空気をブランク(0)としてビックケミー・ジャパン(株)製ヘイズ・ガード・プラスにて測定した。成形樹脂だけで作製した成形物の場合は大体1前後の値である。透明性が高いと値は低くなり、くもり性が高いと値は高くなる。15以上のヘイズ値においては顕著にくもっていることが目視で確認出来る。
◎:5以下
○:10以下
△:15以下
× :15より大きい
[実施例2〜16]
表1の処方に従って無機粒子、グリセリンエステル化合物を用い、実施例1と同様にしてマスターバッチを得、フィルムの作成及びフィルム、マスターバッチの評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例1〜12]
表1の処方に従い実施例1と同様にしてマスターバッチを得、フィルムの作成及びフィルム、マスターバッチの評価を行った。結果を表2に示した。
Figure 2007238855

Claims (6)

  1. ポリエステル樹脂と、式(1)で示されるグリセリンエステル化合物で表面処理を施した無機粒子からなる樹脂組成物。
    Figure 2007238855
    〔式中、R、R、Rは、水素または1〜25個の炭素原子を有する脂肪族基であって、R、R、Rの少なくとも一つは脂肪族基を表す。〕
  2. 無機粒子が、シリカおよびゼオライトから選ばれる少なくとも1種の無機粒子である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. ポリエステル樹脂がポリ乳酸樹脂である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. グリセリンエステル化合物の被覆量が、無機粒子に対し0.01〜20重量%処理する請求項1ないし3いずれか記載の樹脂組成物。
  5. 無機粒子が樹脂組成物に対し0.1〜40重量%含有する請求項1ないし4いずれか記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物を用いてなることを特徴とする樹脂成形品。
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