JP2007238023A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通風系の圧力損失が低減でき、かつ暖房用熱交換器側からの熱的な影響を受けることのない吹出温度調節が可能な車両用空調装置を実現する。
【解決手段】蒸発器12とヒータコア13との間に、ヒータコア13を通過する空気の流路を開閉する補助ドア20が設けられ、その補助ドア20は、エアミックスドア16が最大冷房側にあるときにヒータコア13を通過する空気を閉塞し、エアミックスドア16が最大暖房側にあるときにヒータコア13を通過する空気を全開するように構成した。これにより、熱的な影響を受けることのない吹出温度調節ができる。
【選択図】図1
【解決手段】蒸発器12とヒータコア13との間に、ヒータコア13を通過する空気の流路を開閉する補助ドア20が設けられ、その補助ドア20は、エアミックスドア16が最大冷房側にあるときにヒータコア13を通過する空気を閉塞し、エアミックスドア16が最大暖房側にあるときにヒータコア13を通過する空気を全開するように構成した。これにより、熱的な影響を受けることのない吹出温度調節ができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷房用熱交換器、暖房用熱交換器、およびエアミックスドアを収容する空調ケースを備える車両用空調装置に関するものであり、特に、冷房用熱交換器から圧送される空気を加熱混合させる吹出温度調節手段に関する。
従来、この種の車両用空調装置として、例えば、図6に示すように、空気通路を形成する空調ケース100の内部に、空気を冷却する冷房用熱交換器110、空気を加熱する暖房用熱交換器120、および暖房用熱交換器120を通過して温風が流れる温風通路140と暖房用熱交換器120を迂回して冷風が流れる冷風バイパス通路150との合流部にエアミックスドア130を収容している。
このエアミックスドア130は、温風通路140を流れる温風の風量と冷風バイパス通路150を流れる冷風の風量との風量割合を調節して吹出空気の温度調節を行っている。図に示すエアミックスドア130は、例えば、ロータリドアで形成されており、図中に示す実線の位置から図中に示す一点鎖線の位置までの範囲内を回動している。
因みに、図中に示す実線の位置にエアミックスドア130が配置されたときは、温風通路140側が閉塞され、冷風バイパス通路150側が全開の最大冷房時のときを示し、図中に示す一点鎖線の位置にエアミックスドア130が配置されたときは、冷風バイパス通路150側が閉塞され、温風通路140側が全開の最大暖房時のときを示している。
しかしながら、上記構成の空調ケース100では、暖房用熱交換器120の内部に温水が循環されているときの冷風バイパス通路150側が全開となる最大冷房時において、冷房用熱交換器110を通過した冷風が暖房用熱交換器120の前面(例えば、図中に示す2点鎖線の範囲内)を迂回するときに温められて吹出温度が温水を遮断したときと比べて2〜3℃程度上昇する問題がある。
しかも、図中に示す2点鎖線の範囲内は風が渦巻くなどの吹き溜まりとなっているため、暖房用熱交換器120を迂回させる最大冷房時において、冷風バイパス通路150側に迂回させる通風系の圧力損失が増加するとともに騒音上昇の問題がある。
そこで、本発明の目的は、通風系の圧力損失が低減でき、かつ暖房用熱交換器側からの熱的な影響を受けることのない吹出温度調節が可能な車両用空調装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項4に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気通路を形成する空調ケース(11)と、この空調ケース(11)内に設置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(12)と、この冷房用熱交換器(12)の空気流れの下流側に設置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、空調ケース(11)内に形成され、暖房用熱交換器(13)を通過して温風が流れる温風通路(17)と、空調ケース(11)内に形成され、暖房用熱交換器(13)を迂回して冷風が流れる冷風バイパス通路(15)と、暖房用熱交換器(13)の空気下流側に設置され、温風通路(17)を通過する風量と冷風バイパス通路(15)を通過する風量との風量割合を調節するエアミックスドア(16)とを備える車両用空調装置において、
冷房用熱交換器(12)と暖房用熱交換器(13)との間に、暖房用熱交換器(13)を通過する空気の流路を開閉する補助ドア(20)が設けられ、補助ドア(20)は、エアミックスドア(16)が最大冷房側にあるときに暖房用熱交換器(13)を通過する空気を閉塞し、エアミックスドア(16)が最大暖房側にあるときに暖房用熱交換器(13)を通過する空気を全開するように構成したことを特徴としている。
冷房用熱交換器(12)と暖房用熱交換器(13)との間に、暖房用熱交換器(13)を通過する空気の流路を開閉する補助ドア(20)が設けられ、補助ドア(20)は、エアミックスドア(16)が最大冷房側にあるときに暖房用熱交換器(13)を通過する空気を閉塞し、エアミックスドア(16)が最大暖房側にあるときに暖房用熱交換器(13)を通過する空気を全開するように構成したことを特徴としている。
この発明によれば、冷房用熱交換器(12)と暖房用熱交換器(13)との間が補助ドア(20)によって区画されることで冷房用熱交換器(12)を通過した冷風が暖房用熱交換器(13)を迂回するときに温められることはない。これにより、暖房用熱交換器(13)を迂回させる最大冷房時において、暖房用熱交換器(13)側からの熱的な影響を受けることのない吹出温度調節ができる。
請求項2に記載の発明では、補助ドア(20)は、エアミックスドア(16)の駆動に連動するように構成されていることを特徴としている。この発明によれば、駆動装置をエアミックスドア(16)側と共用できるため製造コストが低減できる。
請求項3に記載の発明では、補助ドア(20)は、最大冷房時に、冷房用熱交換器(12)を通過した冷風が冷風バイパス通路(15)にスムーズに流れるように設置したことを特徴としている。
この発明によれば、冷房用熱交換器(12)と暖房用熱交換器(13)との間に形成される吹き溜り部がなくなり、補助ドア(20)が風の流れの案内板となるため、冷風バイパス通路150側に迂回させる通風系の圧力損失が低減できる。さらに、スムーズに流れることで騒音を低減することができる。
請求項4に記載の発明では、補助ドア(20)は、最大暖房時に、冷房用熱交換器(12)を通過した空気が暖房用熱交換器(13)に満遍なく流れるように設置したことを特徴としている。この発明によれば、暖房用熱交換器(13)に風の偏りがないことで熱交換効率の向上が図れる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の一実施形態による車両用空調装置を図1ないし図5に基づいて説明する。図1は本実施形態による空調ユニット10の全体構成を示す模式図であり、図2はエアミックスドア16の外観形状を示す斜視図である。図3はエアミックスドア16および補助ドアを駆動する駆動機構の構成を示す側面図である。
また、図4は最大冷房時における空気流れの経路を示す説明図であり、図5は最大暖房時における空気流れの経路を示す説明図である。
本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大別して、図示しない送風機ユニットと、図1に示す空調ユニット10との2つの部分に分かれている。
送風機ユニット(図示せず)は車室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置されており、これに対し、空調ユニット10は車室内の計器盤下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されている。
送風機ユニット(図示せず)は周知のごとく内気(車室内空気)と外気(車室外空気)を切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱を通して空気を吸入して送風する送風機とから構成されている。空調ユニット10は、1つの共通の空調ケース11内に冷房用熱交換器である蒸発器12と暖房用熱交換器であるヒータコア13とを両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。
空調ケース11はポリプロピレンのような、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなる。空調ケース11は具体的には複数の分割ケースからなり、この複数の分割ケースは、上記熱交換器12、13、後述のドア等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて空調ユニット10を構成する。
空調ユニット10は、車室内の計器盤下方部の略中央部に、車両の前後、左右および上下方向に対して、図1に示す形態で配置され、そして、空調ケース11の、下方部の側面側に空気入口部14が形成されている。この空気入口部14には、前述の送風機ユニットから送風される送風空気が流入する。
空調ケース11内において、空気入口14直後の上方の部位に蒸発器12が配置されている。この蒸発器12は車両上下方向には薄型の形態で空調ケース11内通路を横断するように車両の前後方向に配置され、かつ車両後方側に傾斜して配置されている。この蒸発器12は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を送風空気から吸熱して送風空気を冷却するものである。
そして、蒸発器12の空気流れ下流側(車両上方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が配置されている。ヒータコア13は空調ケース11内において、蒸発器12と同じように車両後方側に傾斜して配置されている。このヒータコア13は、周知のように、その内部に高温の温水(エンジン冷却水)と空調ケース11内を通る空気とを熱交換を行うものである。
次に、空調ケース11内の空気通路において、ヒータコア13と蒸発器12との間には、ヒータコア13を通過する送風空気の流路を開閉する補助ドア20が設置されている。この補助ドア20は、平板状のバタフライ式の制御ドアで形成されており、水平方向に配置された回動軸20cと一体結合され、この回動軸20cとともに車両上下方向に回転可能になっている。
そして、ヒータコア13を通過する送風空気の流路を閉塞するときは、補助ドア20を蒸発器12の車両前方端側とヒータコア13の車両後方端側とを結ぶ線上にほぼ合致する方向に向けて配置し、ヒータコア13を通過する送風空気の流路を全開のときは、補助ドア20を図中に示す破線上に配置している。
つまり、補助ドア20でヒータコア13を通過する送風空気の流路を閉塞する最大冷房時のときは、蒸発器12を通過した冷風が後述する冷風バイパス通路15に向けてスムーズに流れるように配置されている。また、補助ドア20でヒータコア13を通過する送風空気の流路を全開にする最大暖房時のときは、蒸発器12を通過した冷風がヒータコア13に満遍なく流れるように配置されている。
これによれば、補助ドア20によって蒸発器12を通過した冷風の流れをスムーズに流すための案内板としての機能を供えている。さらに、この補助ドア20は、後述するエアミックスドア16と連動して駆動するようにしている(詳しくは後述する)。
そして、ヒータコア13の上方部位には、ヒータコア13をバイパスして冷風が流れる冷風バイパス通路15と、ヒータコア13を通過して温風が流れる温風通路17とが形成されている。より具体的には、冷風バイパス通路15は補助ドア20の車両後方側、つまり、ヒータコア13の車両後方側の上方部位に形成されている。
一方、温風通路17は、ヒータコア13の空気流れ下流側の上方を囲うように車両前方側から車両後方側に延びる壁部18を設けて形成されている。つまり、ヒータコア13を通過した温風が車両後方側に向けて流れるように形成されている。
そして、冷風バイパス通路15と温風通路17の下流端とが合流する部位に、ヒータコア13で加熱される温風と、冷風バイパス通路15を通ってヒータコア13をバイパスする冷風との風量割合を調整するエアミックスドア16が配置されている。
エアミックスドア16は、図2に示すように、湾曲状に形成された外周部16aと、その外周部16aの両端に扇状に形成された端板部16bと、その端板部16bに設けられた軸部16cとから構成されたロータリドアタイプの制御ドアであって、両端の軸部16cが空調ケース11の側壁に水平方向に回動自在に支持されている。
また、端板部16bの両端にはゴム材からなる気密部材16dが設けられており、いずれか一方の気密部材16dが冷風バイパス通路15もしくは温風通路17の下流端に接することで冷風、温風の通路が形成される。
そして、エアミックスドア16が図1中に示す実線の位置に回動させると、冷風バイパス通路15側が全開となり温風通路17側が閉塞となる。また、図1中に示す破線の位置に回動させると、冷風バイパス通路15側が閉塞となり温風通路17側が全開となる。
また、図1中に示す実線の位置と図1中に示す破線の位置との範囲内にあるときには、冷風バイパス通路15側の風量と温風通路17側の風量との風量割合に応ずる開度になっている。
なお、エアミックスドア16が図1中に示す実線の位置に駆動したときは、最大冷房時のときであり、エアミックスドア16が図1中に示す破線の位置に駆動したときは、最大暖房時のときである。
さらに、エアミックスドア16は、水平方向に配置された軸部16cと一体結合されており、この軸部16cとともに車両上下方向に回転可能になっている。エアミックスドア16は風量割合の調整により車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段をなす。
そして、軸部16cは、空調ケース11に回動自在に支持され、かつ軸部16cの一端部は空調ケース11の外部に突出している。一方の補助ドア20の回動軸20cも、空調ケース11に回動自在に支持され、かつ回動軸20cの一端部は空調ケース11の外部に突出している。
ところで、エアミックスドア16と補助ドア20とは連動して駆動するように構成している。具体的には、空調ケース11の外部に突出した回動軸20cと軸部16cとが空調ケース11の側面外部に設けられた駆動装置に連動するように構成している。
より具体的には、図3に示すように、駆動装置はアクチュエータであるサーボモータ30とリンク機構であるサーボモータリンクプレート31、メインリンクプレート32、補助ドアリンクプレート33、および連結ロッド34から構成される。
サーボモータリンクプレート31は、一端側がサーボモータ30の回転軸30cに固定されて回動するように形成している。他端側のピン状の駆動軸31aを介してメインリンクプレート32に連結している。
メインリンクプレート32は、一端側が軸部16cに固定され、他端側にピン状の駆動軸31aを案内するための溝部32bが形成されている。この溝部32bは、上述したようにエアミックスドア16が図1中に示す実線の位置から図1中に示す破線の位置まで回動駆動するように形成されている。
一方、補助ドアリンクプレート33の一端側が補助ドアの回動軸20cに固定され、他端側に連結ロッド34でメインリンクプレート32に連結される。つまり、メインリンクプレート32の回動に応じて補助ドアリンクプレート33が連動して回動するようになっている。
なお、図中に示す各リンクプレート31、32、33は、冷風バイパス通路15が全開となる最大冷房時における配置形態を示しており、温風回路17が全開となる最大暖房時における配置形態のときは、サーボモータリンクプレート31が時計回りに所定角度回動することで、メインリンクプレート32とエアミックスドア16が時計回りに所定角度回動するとともに、補助ドア20が反時計回りに所定角度連動して回動される。
そして、空調ケース11内において、エアミックスドア16の空気流れ下流側には、冷風と温風の混合を行う空気混合部19が形成されている。空気混合部19は、温風通路17の上方側、冷風バイパス通路15に対して車両上方側に形成された空気通路である。
そして、この空気混合部20の空気流れ下流端の空調ケース11の上方部において、車両前方側の部位にはデフロスタ開口部21が車両前方向の上方側に開口して形成されている。このデフロスタ開口部21は空気混合部19から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から、車両前面窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出す。
このデフロスタ開口部21の車両後方側の部位には、フェイス開口部22が上方側に開口して形成されている。このフェイス開口部22は空気混合部19から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないフェイスダクト、サイドフェイスダクトを介してフェイス吹出口、サイドフェイス吹出口に接続され、このフェイス吹出口、サイドフェイス吹出口から乗員の上半身に向けて空調空気を吹き出す。
そして、フェイス開口部22の空気流れ上流側には、平板状のフェイスドア23が設置されている。このフェイスドア23は、フェイス開口部22に流入する空調空気の流路、およびこれら下流側に形成されたデフロスタ開口部21に連通する流路を開閉するドア手段である。フェイスドア23は、空調ケース11の上面部近傍でフェイス開口部22の上端部に隣接して水平方向に配置された回転軸23cにより回動自在に支持されている。
そして、デフロスタ開口部21の空気流れ上流側には、平板状のバタフライ型のフット、デフロスタドア24が設置されている。このフット、デフロスタドア24は、デフロスタ開口部21に流入する空調空気の流路、およびその下流側に形成された後述するフット通路25に連通する流路を開閉するドア手段である。
フット、デフロスタドア24は空調ケース11の車両前方側の上面部近傍でフット開口部の上方端部に隣接して水平方向に配置された回転軸24cにより回動自在に支持されている。そして、空調ケース11の車両前方の左右側には、フット、デフロスタドア24から下方に向けて延びる左右のフット通路25が形成されている。
フット通路25のそれぞれには、空気混合部19から温度制御された空調空気が流入するものであって、フット通路25の空気下流端に後席用フット開口部27が形成され、後席用フット開口部27の上流側に前席用フット開口部26が開口している。そして、後席用フット開口部27および前席用フット開口部26から乗員の足元に向けて空調空気が吹き出される。
そして、これらの前席用フット開口部26、後席用フット開口部27は、上述したフット、デフロスタドア24の開閉により吹出を制御される。また、上記フェイスドア23およびフット、デフロスタドア24は、吹出モード切替用のドア手段であって、回転軸23c、24cの一端部は空調ケース11の外部に突出され、図示しないリンク機構に連結されて、吹出モード切替機構(サーボモータなどのアクチュエータ)により連動操作される。
次に、以上の構成による本実施形態の作動を説明する。車両用空調装置は、周知のように、図示しない操作パネルに設けられた各種操作部材からの操作信号および空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力される電子制御装置(図示せず)を備えており、この制御装置の出力信号により、補助ドア20、フェイスドア23およびフット、デフロスタドア24の回動位置が制御される。
なお、車室内へ吹き出す空調空気の吹出温度の調整は、冷風バイパス通路15側に流れる蒸発器12で冷却された冷風と、ヒータコア13で加熱された温風との風量割合をエアミックスドア16にて調節して行う。また、冷風と温風は、空気混合部19で混合されたのち、吹出モードに応じて車室内の所定の吹出口に吹き出される。
図4はフェイス吹出モードの最大冷房時における各種ドア16、20、23、24の配置形態を示している。フェイス開口部22は、フェイスドア23によって全開となるように制御されている。これにより、フェイス開口部22から100%の風量が吹き出され、他のデフロスタ開口部21およびフット通路25は閉塞している。
このときの温度調整は、冷風バイパス通路15側を全開にし、温風通路17側を閉塞するようにエアミックスドア16が制御されるとともに、ヒータコア13を通過する流路を閉塞するように補助ドア20がエアミックスドア16に連動して制御される。これにより、蒸発器12で冷却された冷風は図中に示す矢印のようにヒータコア13を迂回するように冷風バイパス通路15側に向けて流れる。
そして、エアミックスドア16により冷風バイパス通路15側からの冷風が空気混合部19を介してフェイス開口部22に流れる。つまり、フェイス開口部22に流れる冷風は、蒸発器12で冷却された冷風とほぼ同程度の温度である。
このときに、ヒータコア13に温水が循環していると、ヒータコア13の周辺が温まることで、フェイス開口部22に流れる冷風は、蒸発器12で冷却された冷風に対して約0.8程度上昇している。
因みに、ヒータコア13と蒸発器12との間に補助ドア20を設けない従来の方法では、蒸発器12で冷却された冷風がヒータコア13を迂回して冷風バイパス通路15側に向けて流れるときに温められることでフェイス開口部22に流れる冷風が約2乃至3℃上昇する。従って、ヒータコア13の上流側に補助ドア20を設けることでフェイス開口部22に流れる冷風の温度上昇の低減が図れる。
また、この補助ドア20を蒸発器12の車両前方端側とヒータコア13の車両後方端側とを結ぶ線上にほぼ合致する方向に向けて配置することで、ヒータコア13の上流側に形成される吹き溜まりとなる空間がなくなって、補助ドア20によってヒータコア13を迂回する冷風が冷風バイパス通路15側に向けてスムーズに流すことができる。
因みに、補助ドア20を配設したときと、補助ドア20を設けないときと比べると補助ドア20を配設したほうが風量の上昇降下がある。また、圧力損失が低減できることで騒音の低減効果もある。
次に、図5は、フット吹出モードの最大暖房時における各種ドア16、20、23、24の配置形態を示している。フェイス開口部22は、フェイスドア23によって閉塞となるように制御され、デフロスタ開口部21およびフット通路25は、フット、デフロスタドア24によって開口するように制御される。
ここでは、例えば、デフロスタ開口部21から20%、フット通路25に80%の風量比となるように設定されている。このときの温度調整は、冷風バイパス通路15側を閉塞し、温風通路17側を全開になるようにエアミックスドア16が制御されるとともに、ヒータコア13を通過する流路を全開になるように補助ドア20がエアミックスドア16に連動して制御される。
これにより、蒸発器12で冷却された冷風は図中に示す矢印のようにヒータコア13を通過して、温風通路17、エアミックスドア16、空気混合部19順に流れて、一部の温風がデフロスタ開口部21から吹き出され、他の温風がフット通路25を介して前席用フット開口部26、後席用フット開口部27から吹き出される。
つまり、フット開口部26、27から80%、デフロスタ吹出口から20%の風量比で吹き出され、フット開口部26、27を通して乗員の足元側に吹き出される。ところで、このときに、蒸発器12で冷却された冷風をヒータコア13に満遍なく行き渡るように補助ドア20を配置したので風速の偏りが低減されることでヒータコア13の暖房能力を高めることができる。
以上の一実施形態による車両用空調装置によれば、蒸発器12とヒータコア13との間に、ヒータコア13を通過する空気の流路を開閉する補助ドア20が設けられ、この補助ドア20は、エアミックスドア16が最大冷房側にあるときにヒータコア13を通過する空気を閉塞し、エアミックスドア16が最大暖房側にあるときにヒータコア13を通過する空気を全開するように構成した。
これによれば、蒸発器12とヒータコア13との間が補助ドア20によって区画されることで、蒸発器12で冷却された冷風がヒータコア13を迂回するときに温められることはない。これにより、ヒータコア13を迂回させる最大冷房時において、ヒータコア13側からの熱的な影響を受けることのない吹出温度調節ができる。
また、補助ドア20は、エアミックスドア16の駆動に連動するように構成されていることにより、駆動装置をエアミックスドア16側と共用できるため製造コストが低減できる。
さらに、補助ドア20は、最大冷房時に、蒸発器12で冷却された冷風が冷風バイパス通路15にスムーズに流れるように設置したことにより、蒸発器12とヒータコア13との間に形成される吹き溜りがなくなり、補助ドア20が風の流れの案内板となるため、冷風バイパス通路15側に迂回させる通風系の圧力損失が低減できる。さらに、スムーズに流れることで騒音を低減することができる。
また、補助ドア20は、最大暖房時に、蒸発器12を通過した空気がヒータコア13に満遍なく流れるように設置したことにより、ヒータコア13に風の偏りがないことで熱交換効率の向上が図れる。
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、エアミックスドア16と、補助ドア20とを連動するように一つのサーボモータ30に連結させたが、これに限らず、補助ドア20を個別に作動させるように構成しても良い。具体的には、エアミックスドア16が最大冷房時のときにヒータコア13を通過する流路を閉塞し、最大暖房時のときにヒータコア13を通過する流路を全開にするように制御すれば良い。
以上の一実施形態では、エアミックスドア16と、補助ドア20とを連動するように一つのサーボモータ30に連結させたが、これに限らず、補助ドア20を個別に作動させるように構成しても良い。具体的には、エアミックスドア16が最大冷房時のときにヒータコア13を通過する流路を閉塞し、最大暖房時のときにヒータコア13を通過する流路を全開にするように制御すれば良い。
また、以上の実施形態では、駆動装置としてサーボモータ30を用いたが、これに限らず、他のアクチュエータを用いてエアミックスドア16、補助ドア20、および他の各ドア23、24を駆動させても良い。
また、以上の実施形態では、エアミックスドア16をロータリタイプで形成したが、これに限らず、スライド式、板ドア式、フィルム式のいずれかで形成しても良い。
11…空調ケース
12…蒸発器(冷房用熱交換器)
13…ヒータコア(暖房用熱交換器)
15…冷風バイパス通路
16…エアミックスドア
17…温風通路
20…補助ドア
12…蒸発器(冷房用熱交換器)
13…ヒータコア(暖房用熱交換器)
15…冷風バイパス通路
16…エアミックスドア
17…温風通路
20…補助ドア
Claims (4)
- 空気通路を形成する空調ケース(11)と、
前記空調ケース(11)内に設置され、空気を冷却する冷房用熱交換器(12)と、
前記冷房用熱交換器(12)の空気流れの下流側に設置され、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、
前記空調ケース(11)内に形成され、前記暖房用熱交換器(13)を通過して温風が流れる温風通路(17)と、
前記空調ケース(11)内に形成され、前記暖房用熱交換器(13)を迂回して冷風が流れる冷風バイパス通路(15)と、
前記暖房用熱交換器(13)の空気下流側に設置され、前記温風通路(17)を通過する風量と前記冷風バイパス通路(15)を通過する風量との風量割合を調節するエアミックスドア(16)とを備える車両用空調装置において、
前記冷房用熱交換器(12)と前記暖房用熱交換器(13)との間に、前記暖房用熱交換器(13)を通過する空気の流路を開閉する補助ドア(20)が設けられ、
前記補助ドア(20)は、前記エアミックスドア(16)が最大冷房側にあるときに前記暖房用熱交換器(13)を通過する空気を閉塞し、前記エアミックスドア(16)が最大暖房側にあるときに前記暖房用熱交換器(13)を通過する空気を全開するように構成したことを特徴とする車両用空調装置。 - 前記補助ドア(20)は、前記エアミックスドア(16)の駆動に連動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記補助ドア(20)は、最大冷房時に、前記冷房用熱交換器(12)を通過した冷風が前記冷風バイパス通路(15)にスムーズに流れるように設置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記補助ドア(20)は、最大暖房時に、前記冷房用熱交換器(12)を通過した空気が前記暖房用熱交換器(13)に満遍なく流れるように設置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
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