JP2007235105A - 電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ESR特性を改善するとともに耐ショート不良率,高耐圧性,高耐熱性,高リップで長寿命,高信頼性の電解コンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させた電解コンデンサにおいて、前記セパレータは、ポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理し、前記紙力増強剤のポリアクリルアミド樹脂をイミド化させ、かつ、セルロース系繊維にシランカップリング剤を結合させた電解コンデンサを基本として提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させて、駆動用電解液を電解質とした電解コンデンサに関し、特には等価直列抵抗特性,耐ショート不良率,高耐圧性,高耐熱性等を向上させるとともに、高リップル,長寿命で高信頼性を実現するものである。
一般に電解コンデンサ,特にアルミ電解コンデンサは、陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間にセパレータを介在させて巻付け形成してコンデンサ素子を作成し、このコンデンサ素子を液状の駆動用電解液中に浸漬して電解質としての駆動用電解液を含浸させ、封口して製作している。駆動用電解液としては通常エチレングリコール(EG),ジメチルホルムアミド(DMF)又はγ−ブチロラクトン(GBL)等を溶媒とし、これらの溶媒に硼酸やアジピン酸アンモニウム,マレイン酸水素アンモニウム等の有機酸塩を溶解したものを用いてコンデンサ素子の両端から浸透させて製作している。また、溶質としてアゼライン酸,ブチルオクタン二酸,5,6デカンジカルボン酸,側鎖を有する二塩基酸及びそれらの塩の非水系を用いることで駆動用電解液中の水分を低減し、100℃以上の環境下においても水分の内圧上昇によるアルミ電解コンデンサの開弁を抑制することができる。
これら従来のアルミ電解コンデンサはセパレータ中に駆動用電解液を含浸させているため、コンデンサとしてのインピーダンス特性、特に等価直列抵抗(以下ESRと略する)が高くなり易く、そのためインピーダンス特性を良くするために駆動用電解液の抵抗を下げたり、セパレータを薄くするか密度を低くする手段の外、セパレータの原料としてレーヨン,クラフト,マニラ麻,ヘンプ,エスパルト等のセルロース系繊維が用いられ、使用目的によって該セパレータの厚み,密度,引張強さが適宜に選択される。しかしながら、駆動用電解液の抵抗値を下げると、アルミ箔に対して腐蝕性を与える原因となり、一方、セパレータを薄くしたり密度を低くすると必然的に引張強さが低下してショート不良率が増大し、仮にショートしなかった場合でも製品化されて市場に出された後のショート不良率が高くなる難点がある。
そこでショート不良率を下げるためにはセパレータの厚さを厚くしたり、密度を高くしたり、同密度の場合にはその原料であるパルプの叩解の程度を示すJIS P 8121によるCSF(Canadian Standard Freeness)の数値を小さくすればパルプの繊維がフィブリル化して細かくなり、得られるセパレータが緻密となり、引張強さが増大してショート不良率が改善されることが知られている。また、これらの項目のESRに与える影響はセパレータを厚くすると一次式的にESRが悪化し、密度を高めると二次式的にESRが悪化することが判明している。即ちESRを改善するには、ショート不良率の改善とは逆にセパレータを薄く、その密度を低くする必要がある。
そのため、ショート不良率の改善とESRの改善という双方の目的を達成するために、前記したようにセパレータの原料を通常の木材クラフトパルプから針葉樹木材パルプ,マニラ麻パルプ,エスパルトパルプ等の繊維径のより小さなパルプへ変更することによって、薄く、かつ、低密度で緻密なセパレータを製造する試みがなされている。
特許文献1には、低密度であるとともに大きな引張強さを有し、繊維間空隙が遮蔽されることがない新規なセパレータを用いてインピーダンス特性に悪影響を与えることなくショート不良率を改善した電解コンデンサの製造を目的として、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在してなる電解コンデンサにおいて、抄紙後のセパレータに紙力増強剤の精製溶液を含浸塗布することにより繊維間の結合強度を増大させた電解コンデンサが開示されている。
特許文献2には、インピーダンス特性を良好に保つために低密度で薄いセパレータを用いても素子巻工程,含浸工程及びケース挿入,封口ゴム通し工程の何れの工程でもショート不良率を低減させた電解コンデンサを得るため、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在してなる電解コンデンサにおいて、該セパレータはpH安定剤としてクエン酸,酢酸等の弱酸を用いた湿潤紙力増強剤が添加されたセルロース系繊維でなる電解コンデンサが開示されている。湿潤紙力増強剤としてデンプンを過沃素酸により酸化して、デンプンの構成単位をジアルデヒドに置換したジアルデヒドデンプンを用いている。
また、電子機器の高周波化に伴って、電子部品である電解コンデンサにおいても高周波領域でのインピーダンス特性に優れた大容量の電解コンデンサが求められてきている。最近では、この高周波領域のインピーダンスを低減するために、電気電導度の高い導電性高分子等の固体電解質を用いた固体電解コンデンサが検討されてきており、又大容量化の要求に対しては、電極箔を積層させる場合と比較して構造的に大容量化が容易な巻回型(陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回した構造のもの)による導電性高分子を用いた固体電解コンデンサが製品化されている。
巻回型の構造を採る固体電解コンデンサは、陽極箔と陰極箔との接触を避けるためにセパレータを介在させることが必須であり、このセパレータとしては、従来の駆動用電解液を電解質とする電解コンデンサに用いられているマニラ麻やクラフト紙からなるいわゆる電解紙を用いてコンデンサ素子を巻回した後に加熱方法等によりこの電解紙を炭化処理したものや、ガラス繊維不織布、乾式メルトブロー法による樹脂を主成分とする不織布などが用いられている。
固体電解コンデンサとしては、例えば特許文献3には、電解コンデンサの小型化及び高周波領域における低インピーダンス特性を改良するため、誘電体酸化皮膜を有する陽極箔がセパレータ紙及び陰極箔と巻回された構造を持つ電解コンデンサにおいて、セパレータ紙が導電性高分子によって導電化されている電解コンデンサが記載されている。導電性高分子としてポリピロール,ポリアニリン,ポリチオフェン又はポリフランが用いられる。
また、特許文献4には高周波域でのインピーダンスが低く、かつ、電気特性の優れた電解コンデンサを提供することを目的として、誘電体酸化皮膜を有する陽極箔と陰極箔をその間に多孔質樹脂フィルムを介在させて捲回することにより構成されたコンデンサ素子を備え、このコンデンサ素子における多孔質樹脂フィルムを導電性高分子によって導電化するようにした電解コンデンサが記載されている。
特開平08−273984号公報 特開昭63−051619号公報 特開平01−090517号公報 特開平07−249543号公報
しかしながら、前記した従来のアルミ電解コンデンサのESR特性を改善するため、低密度のセパレータを用いると、このセパレータの引張強さが十分ではなく、コンデンサ素子の製造時及び該セパレータを必要な幅に裁断する際に紙切れが発生しやすくなるという難点が生じる。更に陽極箔と陰極箔間のショートとか耐電圧特性が劣化するという問題もある。
また、セパレータに紙力増強剤の精製溶液を含浸塗布したものは繊維間の結合強度が増大するものの、セルロース系繊維の表面に紙力増強剤が付着しているだけであるため、駆動用電解液を含浸させて長期間使用すると、セパレータが徐々に膨潤し、アルミ電解コンデンサの信頼性に課題を有している。
更に、駆動用電解液に代えて導電性高分子等の固体電解質を用いたものは、電解質として誘電体酸化皮膜等の修復性の乏しい固体電解質のみを用いているため、従来の駆動用電解液を用いたアルミ電解コンデンサに較べて漏れ電流の増加とか誘電体酸化皮膜の欠陥発生に伴うショート不良が発生しやすく、高耐電圧のアルミ電解コンデンサを得ることはできないという課題がある。
一方、巻回型電解コンデンサの構造では、セパレータに導電性高分子を形成する際に重合反応に必要な酸化剤溶液等の処理液に対して、一般的なセルロース系繊維は化学的に不安定であるため、導電性高分子を形成しにくいという問題がある。導電性高分子をセパレータに形成するには、ポリエステル繊維,ポリエチレン繊維,ポリプロピレン繊維等の合成繊維を用いることがESR特性を高めるために好ましいが、電解コンデンサにおけるセパレータ自体のコストが高くなるとともに耐熱性にも問題がある。
そこで本発明は前記従来のアルミ電解コンデンサが有している課題を解消して、ESR特性を改善するとともに耐ショート不良率,高耐圧性,高耐熱性を向上させるとともに、高リップルで長寿命の電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させた電解コンデンサにおいて、前記セパレータは、ポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理し、前記紙力増強剤のポリアクリルアミド樹脂をイミド化させ、かつ、セルロース系繊維にシランカップリング剤を結合させた電解コンデンサを基本手段としている。また、コンデンサ素子に導電性高分子の固体電解質を設けた。
前記セパレータの強度は、下記試験条件において6〜10N/15mmの性質をもつものである。試験条件:幅15mmのセパレータを純水中に30秒間浸漬し、その後JIS C 2111(電気絶縁紙試験方法)の引張強さの項目に準じて試験を行う。
また、セパレータに用いられるセルロース系繊維が、レーヨン,マニラ麻,クラフト,ヘンプ,エスパルトの少なくとも1種を含むものからなり、そのセパレータの坪量は10〜60g/mの範囲のものである。更に前記電解コンデンサにおいて、駆動用電解液は有機溶媒と水との混合溶媒を用いたものからなり、この駆動用電解液中の水の量は20〜90重量%の範囲とする。
本発明にかかる電解コンデンサによれば、セパレータとしてポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理したものを用いることにより、紙力増強剤であるポリアクリルアミド樹脂のアミド基がイミドに変化し、駆動用電解液の水に対して不溶の紙力増強剤とすることができる。また、シランカップリング剤を熱処理することによって、セルロースと縮合反応が起こり、セルロース系繊維と強固に結合するので、セパレータの水による繊維間の膨潤やほぐれを防止することができる。さらに、セルロース表面にセルロースの水酸基と結合したシラノール基を有するので、駆動用電解液を用いてもESRが高くなることはない。これらにより、有機溶媒と水からなる駆動用電解液を用いた電解コンデンサの長寿命で高信頼性化を図ることができる。
また、該セパレータが紙力増強剤及びシランカップリング剤の熱処理によって化学的に安定するため、導電性高分子が容易に形成されて、ESR特性,耐ショート不良率,高耐圧性,高耐熱性,高リップルに優れた電解コンデンサを得ることができる。
以下本発明にかかる電解コンデンサの最良の第1実施形態としてのアルミ電解コンデンサを説明する。図1は本発明における電解コンデンサの構造を示す要部断面斜視図である。図中の11は陽極箔,12は陰極箔,13はセパレータであり、陽極箔11はアルミ箔をエッチング処理によって実効表面積を拡大させた表面に化成処理によって誘電体酸化皮膜を形成してあり、陰極箔12はアルミ箔をエッチング処理して形成されている。前記陽極箔11と陰極箔12とをセパレータ13を介して巻回することによりコンデンサ素子19が構成され、陽極箔11と陰極箔12に夫々陽極リード15と陰極リード16を接続し、駆動用電解液14を含浸させてアルミニウムでなる金属ケース18内に挿入してゴム等の封口材17で封止することでアルミ電解コンデンサとして製作される。
前記セパレータ13は、ポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理した紙で構成されている。紙力増強剤であるポリアクリルアミド樹脂は熱処理することによりイミドに変化し、駆動用電解液の水に対して不溶の紙力増強剤とすることができる。また、シランカップリング剤の熱処理によって縮合反応が起こり、セルロース系繊維と強固に結合するので、セパレータ13の水による繊維間の膨潤やほぐれを防止することができる。
ここで、ポリアクリルアミド樹脂を付着させたセルロース系繊維からなるセパレータ基材にシランカップリング剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBM603)を用い、表1に示す塗工量,熱処理温度及び熱処理時間でシランカップリング剤を熱処理したセパレータ1,2,3を作製し、セパレータの引張強さを下記試験条件で測定した。その結果を表2に示す。
試験条件:幅15mmのセパレータを純水中に30秒間浸漬し、その後JIS C 2111(電気絶縁紙試験方法)の引張強さの項目に準じて試験を行う。
Figure 2007235105
Figure 2007235105
表2から明らかなように、シランカップリング剤を処理してないセパレータ1に比べて、シランカップリング剤を処理したセパレータ2及びセパレータ3は、熱処理温度が200〜300℃で、処理時間が10〜30分(但し、300℃では10分まで)処理したものの引張強さが高くなる。例えば、200℃で10分間熱処理をした場合、塗工量0g/mセパレータ1の引張強さは2.1N/15mmであるのに対し、塗工量0.8g/mセパレータ2では3.7N/15mmに、塗工量1.8g/mセパレータ3では4.6N/15mmと引張強さが如実に向上している。なお、表2に示すように熱処理温度が300℃の場合は熱処理時間が30分に及ぶとセパレータの引張強さが低下してしまうため、熱処理温度は10分ほどに留める必要がある。また、熱処理温度が250℃の場合も熱処理時間が30分に及ぶと熱処理時間が10分の場合に比べて、引張強さが低下するので、熱処理温度と熱処理時間は適当な範囲で選択することが好ましい。
これは、紙力増強剤であるポリアクリルアミド樹脂のアミド基がイミドに変化し、水に対して不溶の紙力増強剤とすることができ、更に、シランカップリング剤を熱処理することによって、セルロースと縮合反応が起こり、セルロース系繊維と強固に結合し、セパレータの水による繊維間の膨潤やほぐれを防止することができたものと考えられる。
シランカップリング剤の塗工量について表1では0.8g/mと1.8g/mの2点で評価したが、塗工量が2.0g/mを超えると、セルロース系繊維間の空隙が減少して電解コンデンサとしてのESR特性が悪くなり、0.5g/m未満ではシランカップリング剤の効果を発揮させることができない。そのため、シランカップリング剤の塗工量としては、0.5g/m〜2.0g/mが適当であり、好ましくは0.8g/m〜1.8g/mの範囲である。
シランカップリング剤の熱処理は、ポリアクリルアミド樹脂を付着させたセルロース系繊維からなるセパレータ基材を一旦熱処理し、その後シランカップリング剤を付与させて乾燥後行うようにする、或いは陽極箔と陰極箔との間にシランカップリング剤を付与して乾燥させたセルロース系繊維を介在させてコンデンサ素子19を形成してから熱処理してもよいが、ポリアクリルアミド樹脂を付着させたセルロース系繊維からなるセパレータ基材にシランカップリング剤を付与させて乾燥してから熱処理したものは、ポリアクリルアミド樹脂とシランカップリング剤が絡みあった状態でセルロース系繊維に付着されるとともに、セルロース表面とシランカップリング剤の反応が効率よく進むので好ましい。
セルロース系繊維としてはレーヨン,マニラ麻,クラフト,ヘンプ,エスパルトの少なくとも1種を含んだ繊維を使用する。これらの繊維は見かけ上の繊維間隔が緻密であり、微細な貫通孔が多数個存在するため駆動用電解液14の伝導度を低下させることがなく、アルミ電解コンデンサの抵抗損失を小さくするとともに耐ショート不良率を高めることができる。セパレータ13の坪量は10〜60g/mのものを用いる。この範囲のセパレータを用いることによって得られたアルミ電解コンデンサ内のセパレータ13の占める抵抗分を下げることができるため、ESR特性と低インピーダンス化に対して効果がある。この坪量とはセパレータの面積が1平方メートル(m)当たりの質量をグラム(g)で表した値である。
セパレータ13の坪量が10g/mの未満では、耐ショート不良率を改善することができず、坪量が60g/mを超えると耐ショート不良率は良くなるもののその他のコンデンサ特性の向上をはかることができない。なお、最適な坪量範囲は10〜40g/mである。
シランカップリング剤は、ビニル系,エポキシ系,アミノ系を用いることができ、ビニル系としてビニルトリクロルシラン,ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシランが挙げられ、エポキシ系では2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン,3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、アミノ系としてはγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,ビニルトリメトキシシラン,N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン,3−アミノプロピルトリエトキシシラン,3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン,N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等が挙げられる。
駆動用電解液14は、基本的には有機溶媒と水の混合溶媒に、無機酸,有機酸,無機酸塩,有機酸塩の1種以上を含む溶質とからなり、特に電解コンデンサのESR特性を向上させることができる。
有機溶媒としては、アルコール溶媒(エチレングリコール,プロピレングリコール,1,4−ブタンジオール,グリセリン,ポリオキシアルキレンポリオール等),アミド溶媒(N−メチルホルムアミド,N,N−ジメチルホルムアミド,N−メチルアセトアミド,N−メチルピロジリノン等),アルコール溶媒(メタノール,エタノール等),エーテル溶媒(メチラール,1,2−ジメトキシエタン,1−エトキシ−2−メトキシエタン,1,2−ジエトキシエタン等),ニトリル溶媒(アセトニトリル,3−メトキシプロピオニトリル等),フラン溶媒(2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン等),スルホラン溶媒(スルホラン,3−メチルスルホラン,2,4−ジメチルスルホラン等),カーボネート溶媒(プロピレンカーボネート,エチレンカーボネート,ジエチルカーボネート,スチレンカーボネート,ジメチルカーボネート又はメチルエチルカーボネート等),ラクトン溶媒(γ−ブチロラクトン,γ−バレロラクトン,δ−バレロラクトン,3−メチル−1,3−オキサジリジン−2−オン,3−エチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン等),イミダゾリジノン溶媒(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等),ピロリドン溶媒の単独あるいは2種以上の併用が挙げられる。この中ではエチレングリコール,γ−ブチロラクトンを用いることが望ましい。また、水の含有量は、駆動用電解液14の20〜90重量%含むものが好適である。
前記溶質は、無機酸,有機酸,無機酸塩,有機酸塩の1種以上を含む溶質とからなるが、この中でも好ましくは硼酸,リン酸,アゼライン酸,アジピン酸,グルタル酸,フタル酸,マレイン酸,安息香酸,5,6−デカンジカルボン酸,1,7−オクタンジカルボン酸,1,6−デカンジカルボン酸等の二塩基酸又はその塩が挙げられる。前記の塩としては、アンモニウム塩,アミン塩,四級アンモニウム塩,アミジン系塩等が使用できる。
以下、本発明にかかるアルミ電解コンデンサの第1実施形態の具体的な実施例及び比較例を説明する。
エッチング処理により表面を粗面化した後に陽極酸化処理により誘電体酸化皮膜(化成電圧10V)を形成したアルミニウム箔からなる陽極箔と、アルミニウム箔をエッチング処理した陰極箔とをセパレータを介在させて巻回することによってコンデンサ素子を作製した。前記セパレータはレーヨンとヘンプで構成された紙からなるセパレータ基材イ(厚さ40μm、坪量20g/m)にポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥後に200℃で5分間熱処理を行ったものをセパレータ基材ロとした。
次に、このセパレータ基材ロにシランカップリング剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBM603)を用いて塗工量が1.0g/mになるように塗布して乾燥した後、200℃で30分間熱処理を行ったものをセパレータとして用いた。得られたコンデンサ素子に表3に示す駆動用電解液Aを減圧条件下(−700mmHg)で含浸した。次にコンデンサ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材とともに有底筒状のアルミニウムケースに挿入した後、該アルミニウムケースの開口部をカーリング処理により封止し、最後に直流電圧6.3Vを雰囲気温度105℃で1時間連続的に印加することによりエージングを行い、直径10mm×高さ10mmサイズのアルミ電解コンデンサを作製した。なお、ブチルゴム封口材は、ブチルゴムポリマー30部,カーボン20部,無機充填剤50部から構成され、封口材硬度:70IRHD(国際ゴム硬さ単位)のものを使用した。
実施例1において、セパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去して乾燥したものをセパレータ基材ハとし、このセパレータ基材ハにシランカップリング剤として前記N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いて塗工量が1.0g/mになるように塗布し、乾燥後200℃で30分間熱処理を行ったものをセパレータとして用いた以外は、実施例1と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、シランカップリング剤の熱処理温度を250℃で10分間行った以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、シランカップリング剤の熱処理温度を300℃で5分間行った以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、セパレータ基材イとしてマニラ麻とヘンプで構成された紙(厚さ40μm、坪量10g/m)からなるものを用いた以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、セパレータ基材イをクラフトとエスパルとから構成された紙と、マニラ麻とヘンプとから構成された紙とからなる二重紙(厚さ70μm、坪量60g/m)を用いた以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、駆動用電解液Aに代えて表3の駆動用電解液Bを用いた以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、駆動用電解液Aに代えて表3の駆動用電解液Cを用いた以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、駆動用電解液Aに代えて表3の駆動用電解液Dを用いた以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例2において、駆動用電解液Aに代えて表3の駆動用電解液Eを用いた以外は、実施例2と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例1において、セパレータとして、実施例2におけるセパレータ基材ハにシランカップリング剤を付与して乾燥させたセパレータを介在させてコンデンサ素子を形成し、その後熱処理を行ったものを用いた以外は、実施例1と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
[比較例1]
セパレータとして、実施例1におけるセパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥したものを用いた以外は、実施例1と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
[比較例2]
実施例1において、セパレータとして、実施例1におけるセパレータ基材ロを用いてアルミ電解コンデンサを作製した。
[比較例3]
セパレータとして、実施例1におけるセパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去して乾燥し、更にシランカップリング剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBM603)を塗工量が0.5g/mになるように塗布して乾燥したものをセパレータとして用いた以外は、実施例1と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例3において使用した駆動用電解液A〜Eの成分構成を表3に示す。
Figure 2007235105
以上の実施例1〜11と比較例1〜3のアルミ電解コンデンサを各20個作製し、寿命試験を行った結果を表4に示す。なお、試験温度は105℃で負荷試験を行った。ESR特性は100kHzでの測定結果である。
Figure 2007235105
表4から明らかなように、本発明を適用した実施例1〜11のアルミ電解コンデンサは、比較例1〜3に比べてセパレータにポリアクリルアミド樹脂の紙力増強剤,シランカップリング剤を形成した後の熱処理を行っているので、紙力増強剤であるポリアクリルアミド樹脂がイミドに変化し、さらに、シランカップリング剤の熱処理によって縮合反応が起こり、セルロース系繊維と強固に結合するので、駆動用電解液の水に対して不溶の紙力増強剤とすることができ、セパレータ繊維間の膨潤やほぐれを防止することができることから、有機溶媒と水からなる駆動用電解液を用いた電解コンデンサの低ESRで長寿命及び高信頼性化を図ることができる。
次に本発明にかかる電解コンデンサの最良の第2実施形態としてのアルミ電解コンデンサを説明する。前記第1実施形態において、セパレータ13としてポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理し、前記紙力増強剤のポリアクリルアミド樹脂をイミド化させ、かつ、セルロース系繊維にシランカップリング剤を結合させたものに導電性高分子を付与した紙で構成されたものを用いた以外は、前記第1実施形態と同様にしてアルミ電解コンデンサを構成した。
導電性高分子としては、ポリピロール,ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン,ポリアニリン等が挙げられる。これらの導電性高分子はセパレータ13に化学重合もしくは気相重合で形成される、或いはコンデンサ素子に導電性高分子を化学重合により形成される。
以下、本発明にかかるアルミ電解コンデンサの第2実施形態の具体的な実施例及び比較例を説明する。
まず、セパレータとしてレーヨンとヘンプで構成された紙からなる厚さが40μm、坪量が20g/mのセパレータ基材イを用い、このセパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥後に200℃で5分間熱処理を行い、セパレータ基材ロとした。続いて、このセパレータ基材ロにシランカップリング剤としてビニルトリアセトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製SZ6030)を塗工量が1.5g/mになるように塗布して乾燥した後、200℃で30分間熱処理を行い、セパレータ基材ニとした。
このセパレータ基材ニを過硫酸アンモニウム(濃度3重量%)と有機酸化合物である1−ナフタレンスルホン酸(濃度5重量%)を含有する水溶液に浸漬してから引き上げ、その後ピロール蒸気中に曝露することで表面に過硫酸アンモニウムの酸化作用を利用した化学酸化重合により導電性高分子となるポリピロールを形成した。ポリピロールが被覆されたセパレータ基材ニを水洗後に105℃で乾燥してセパレータを作製した。次に、エッチング処理により表面を粗面化した後に陽極酸化処理により誘電体酸化皮膜(化成電圧10V)を形成したアルミニウム箔からなる陽極箔と、アルミニウム箔をエッチング処理した陰極箔とを前記セパレータを介在させて巻回することによってコンデンサ素子を作製した。
このコンデンサ素子にフタル酸トリエチルアミン塩25重量%を含むγ−ブチロラクトン溶液を−700mmHgの減圧条件下で含浸した。次にコンデンサ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材とともに有底筒状のアルミニウムケースに挿入した後、該アルミニウムケースの開口部をカーリング処理により封止し、最後に直流電圧6.3Vを雰囲気温度105℃で1時間連続的に印加することによりエージングを行い、直径10mm×高さ10mmサイズのアルミ電解コンデンサを作製した。なお、ブチルゴム封口材は、ブチルゴムポリマー30部,カーボン20部,無機充填剤50分から構成され、封口材硬度:70IRHD(国際ゴム硬さ単位)のものを使用した。
実施例12において、セパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去して乾燥したものをセパレータ基材ハとし、このセパレータ基材ハにシランカップリング剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いて塗工量が1.0g/mになるように塗布し、乾燥後200℃で30分間熱処理を行ったものをセパレータとして用いた以外は、実施例12と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例13において、シランカップリング剤の形成後の熱処理を250℃で10分間熱処理した以外は、実施例13と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例13において、シランカップリング剤の形成後の熱処理を300℃で5分間熱処理した以外は、実施例13と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例12において、セパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去して乾燥し、続いてシランカップリング剤としてビニルトリアセトキシシランを塗布して乾燥した後、250℃で10分間熱処理を行ったセパレータを用いた以外は、実施例12と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例12において、セパレータ基材イに代えてマニラ麻とヘンプで構成された紙(厚さ40μm、坪量10g/m)を用いた以外は前記実施例12と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例12において、セパレータ基材イに代えてクラフトとエスパルとから構成された紙と、マニラ麻とヘンプとから構成された紙とからなる二重紙(厚さ70μm、坪量60g/m)を用いた以外は、前記実施例12と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
実施例12において、セパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去して乾燥し、続いてシランカップリング剤としてビニルトリアセトキシシランを塗布して乾燥したものをセパレータ基材ホとし、このセパレータ基材ホを陽極箔と陰極箔との間に介在させてコンデンサ素子を形成し、その後250℃で10分間熱処理を行った。
次に、このコンデンサ素子を過硫酸アンモニウム(濃度3重量%)と有機酸化合物である1−ナフタレンスルホン酸(濃度5重量%)を含有する水溶液に浸漬してから引き上げ、その後ピロール蒸気中に曝露することで表面に過硫酸アンモニウムの酸化作用を利用した化学酸化重合により導電性高分子となるポリピロールを形成した。ポリピロールが被覆されたコンデンサ素子を水洗後に105℃で乾燥してセパレータを作製したものを用いた以外は前記実施例12と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
[比較例4]
実施例12において、レーヨンとヘンプで構成された紙からなる厚さ40μm、坪量20g/mのセパレータ基材イにポリアクリルアミド樹脂希釈液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥させた後、シランカップリング剤として前記ビニルトリアセトキシシランを塗布し、乾燥させた。次にこのセパレータ基材に、過硫酸アンモニウム(濃度3重量%)と有機酸化合物である1−ナフタレンスルホン酸(濃度5重量%)を含有する水溶液に浸漬してから引き上げ、その後ピロール蒸気中に曝露することで表面に過硫酸アンモニウムの酸化作用を利用した化学酸化重合により導電性高分子となるポリピロールを形成した。ポリピロールが被覆されたセパレータ基材を水洗後に105℃で乾燥させて前記実施例12と同一の工程を経てアルミ電解コンデンサを作製した。
以上の実施例12〜実施例19と比較例4のアルミ電解コンデンサを各20個作製し、寿命試験を行った結果を表5に示す。なお、試験温度は105℃で負荷試験を行った。ESR特性は100kHzでの測定結果である。
Figure 2007235105
表5から明らかなように、本発明を適用した実施例12〜19のアルミ電解コンデンサは、比較例4に比べてセパレータにポリアクリルアミド樹脂の紙力増強剤,シランカップリング剤を形成した後の熱処理を行っているので、紙力増強剤であるポリアクリルアミド樹脂がイミドに変化し、さらに、シランカップリング剤の熱処理によって縮合反応が起こり、セルロース系繊維と強固に結合するので、導電性高分子の化学酸化重合によるセパレータの劣化を抑制することができる。そのため、比較例4と比較しても初期特性が飛躍的に向上しており、寿命試験の結果からもセパレータの劣化が少なく、セパレータ自体の強度も向上していることから製品寿命も向上し、高周波領域でのESR特性を高めることができる。
以上詳細に説明したように、本発明にかかる電解コンデンサに用いるセパレータは、ポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理することで紙力増強剤であるポリアクリルアミド樹脂が劣化の少ないイミドに変化し、更にシランカップリング剤の熱処理によって起きる縮合反応によりセルロース系繊維と強固に結合してセパレータの劣化を防止することができることにより、ESR特性に優れ、長寿命で高信頼性の電解コンデンサとして利用することができる。
また、セパレータに導電性高分子を付与したことにより車両用その他の高周波特性の要求される電子部品として、ESR特性,耐ショート不良率,高耐圧性,高耐熱性,高リップルに優れ、長寿命で高信頼性の電解コンデンサとして利用することができる。
アルミ電解コンデンサの構造を示す要部断面斜視図。
符号の説明
11…陽極箔
12…陰極箔
13…セパレータ
14…駆動用電解液
15…陽極リード
16…陰極リード
17…封口材
18…金属ケース
19…コンデンサ素子

Claims (7)

  1. 陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させた電解コンデンサにおいて、
    前記セパレータは、ポリアクリルアミド樹脂からなる紙力増強剤を付着させたセルロース系繊維にシランカップリング剤を付与して熱処理し、前記紙力増強剤のポリアクリルアミド樹脂をイミド化させ、かつ、セルロース系繊維にシランカップリング剤を結合させたものであることを特徴とする電解コンデンサ。
  2. コンデンサ素子に導電性高分子の固体電解質を設けた請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. セパレータの強度が下記試験条件で6〜10N/15mmである請求項1又は2に記載の電解コンデンサ。
    試験条件:幅15mmのセパレータを純水中に30秒間浸漬し、その後JIS C 2111(電気絶縁紙試験方法)の引張強さの項目に準じて試験を行う。
  4. セルロース系繊維が、レーヨン,マニラ麻,クラフト,ヘンプ,エスパルトの少なくとも1種を含む請求項1,2又は3に記載の電解コンデンサ。
  5. セパレータの坪量が10〜60g/mの範囲である請求項1,2,3又は4に記載の電解コンデンサ。
  6. 駆動用電解液が有機溶媒と水との混合溶媒である請求項1,2,3,4又は5に記載の電解コンデンサ。
  7. 駆動用電解液中の水の量が20〜90重量%である請求項6に記載の電解コンデンサ。
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