JP4862602B2 - アルミ電解コンデンサ - Google Patents

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本発明は、特にインピーダンス特性、耐ショート不良率、高耐熱性等を向上させるとともに、長寿命の高信頼性を実現できるアルミ電解コンデンサに関するものである。
一般にアルミ電解コンデンサは、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させて巻付け形成してコンデンサ素子を作成し、このコンデンサ素子を液状の駆動用電解液中に浸漬して電解質としての駆動用電解液を含浸させ、この駆動用電解液を含浸させたコンデンサ素子を有底筒状の金属ケースに収容し、この金属ケースの開口部を封口して製作している。
前記駆動用電解液としては通常エチレングリコール(EG)、ジメチルホルムアミド(DMF)又はγ−ブチロラクトン(GBL)等を溶媒とし、これらの溶媒に硼酸やアジピン酸アンモニウム、マレイン酸水素アンモニウム等の有機酸塩を溶解したものを用いてコンデンサ素子の両端から浸透させて製作している。
このようなアルミ電解コンデンサのインピーダンスを低減させるために、電解液においてはγ−ブチロラクトンを溶媒とし、フタル酸やマレイン酸の4級アンモニウム塩を電解質とする駆動用電解液やエチレングリコールと水を溶媒とした駆動用電解液とする高電気伝導度で高温安定な駆動用電解液が用いられている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。
一方セパレータにおいては、アルミ電解コンデンサのインピーダンス特性を良くするためにセパレータ原料の改善が図られているが、セパレータを薄くしたり密度を低くすると必然的に引張強さが低下してショート不良率が増大し、仮にショートしなかった場合でも製品化されて市場に出回った後のショート不良率が高くなるという難点がある。
そこで、セパレータによるショート不良率を下げるためにはセパレータの厚さを厚くしたり、密度を高くしたり、同密度の場合にはその原料であるパルプの叩解の程度を示すJIS P 8121によるCSF(Canadian Standard Freeness)の数値を小さくすることによりパルプの繊維がフィブリル化して細かくなり、得られるセパレータが緻密となり、引張強さが増大してショート不良率が改善されることが知られている。しかし、これらの項目の等価直列抵抗(以下、ESRと称す)に与える影響はセパレータを厚くすると一次式的にESRが悪化し、密度を高めると二次式的にESRが悪化することが判明している。即ちESRを改善するには、ショート不良率の改善とは逆にセパレータを薄く、その密度を低くする必要がある。
そのため、ショート不良率の改善とESRの改善という双方の目的を達成するために、前記したようにセパレータの原料を通常の木材クラフトパルプから針葉樹木材パルプ、マニラ麻パルプ、エスパルトパルプ等の繊維径のより小さなパルプへ変更することによって、薄く、かつ、低密度で緻密なセパレータを製造する試みがなされている(例えば、特許文献3を参照)。
特開昭62−145715号公報 特開2000−228332号公報 特開平08−273984号公報
前記アルミ電解コンデンサにおいて、電解液としてγ−ブチロラクトン溶媒にフタル酸やマレイン酸の4級アンモニウム塩を溶解した駆動用電解液を用いたものは、湿度の高い雰囲気下で連続通電使用した場合、陰極部で強アルカリ成分が生成し、特に陰極リードやそれに接する封口体を侵食することによりコンデンサ外部へ駆動用電解液が漏出するといった可能性のあるものであった。
また、γ−ブチロラクトン溶媒を用いた駆動用電解液は100℃前後の引火点を有するため、電子機器の異常動作等によりアルミニウム電解コンデンサに異常電圧や逆電圧が印加されて安全弁が作動し、万一駆動用電解液が噴出した際にも発火の可能性がないとは言い切れなかった。
一方、溶媒にエチレングリコールと水の混合溶媒を用いた駆動用電解液は、インピーダンスの低減に効果はあるものの溶媒成分の1つである水の沸点(100℃)以上の温度において長期に電気性能を維持することが困難であり、例えば、温度110℃の定格電圧印加試験においてはアルミニウムと水との水和反応の結果生じる多量の水素ガスの影響による内圧上昇のために、1000時間以内に底面部の安全弁が作動したり、温度110℃の無負荷放置試験においては、1000時間以内に初期漏れ電流値に対する試験後の漏れ電流値の変化率が増大するなどの不具合が生じていた。
これらの問題を解決するため、陽極箔及び陰極箔と水との水和反応を抑制する目的で駆動用電解液に種々の燐系化合物を添加する方法や、発生した水素ガスを吸収する目的でガス吸収剤として種々のニトロ化合物を添加するなどの方法が提案されているが、これらの方法を用いても含水率が20%を越えるような高含水率の駆動用電解液を用いて、100℃以上の温度において長期にコンデンサの電気性能を維持することは困難であった(定格電圧が100Vを越えるような高圧級のコンデンサにおいては、誘電体である酸化皮膜が厚く強固であるために、含水率が20〜25%程度の電解液を用いれば、100℃以上の温度において1000〜2000時間程度は電気性能が安定な場合はあり得るが、定格電圧100V以下のコンデンサにおいては酸化皮膜が薄いために、これらの問題点は十分に解決されていない)。
一方セパレータにおいては、低密度のセパレータを用いたとしても、このセパレータの引張強さが十分ではなく、コンデンサ素子の製造時及び該セパレータを必要な幅に裁断する際に紙切れが発生しやすくなるという難点が生じる。更に陽極箔と陰極箔間のショートとか耐電圧特性が劣化するという問題もある。
本発明は従来のアルミ電解コンデンサが有している課題を解消して、インピーダンスを低減するとともに長寿命のアルミ電解コンデンサを提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明は、表面に誘電体酸化皮膜を形成したアルミニウム箔に陽極リードを接続した陽極箔とアルミニウム箔に陰極リードを接続した陰極箔とをその間にセパレータを介在させて巻回したコンデンサ素子と、このコンデンサ素子に含浸された駆動用電解液と、この駆動用電解液が含浸されたコンデンサ素子を収容する有底の金属ケースと、この金属ケースの開口部を封口する封口体とを備え、前記駆動用電解液は、カルボン酸及び/又は無機酸からなる電解質と、有機溶媒と水の混合溶媒とからなるとともにpHを6.0〜8.5の範囲としてなり、前記セパレータは、シランカップリング剤が結合されていないセルロース系繊維からなり、このセルロース系繊維は、300℃5分で熱処理された紙力増強剤が結合されたものであり、この紙力増強剤は、ポリアクリルアミド樹脂を熱処理によりポリアクリルイミドに変化させてセパレータ繊維に結合されたものであるとするものである。
本発明のアルミ電解コンデンサによれば、前記駆動用電解液を有機溶媒と水の混合溶媒と電解質とすることにより、インピーダンスを低減することができ、前記電解質をカルボン酸及び/または無機酸とし、駆動用電解液のpHを6.0〜8.5にすることにより、高温環境下で電解液のpHを中性領域で安定させ、陽極箔及び陰極箔に用いられるアルミニウムの溶解反応を抑制することを可能とし、その結果、アルミ電解コンデンサとして長寿命を実現することができる。
セパレータとしてシランカップリング剤が結合されていないセルロース系繊維に紙力増強剤としてポリアクリルアミド樹脂を300℃5分熱処理によりポリアクリルイミドに変化させ結合させることにより、駆動用電解液の水に対して不溶の紙力増強剤とすることができ、セパレータの水による繊維間の膨潤やほぐれを防止することができ、その結果、アルミ電解コンデンサとして長寿命を実現することができる。
以下、本発明におけるアルミ電解コンデンサの一実施の形態について説明する。図1は本発明におけるアルミ電解コンデンサの構造を示す一部切欠斜視図である。図1中の11は陽極箔、12は陰極箔、13はセパレータであり、陽極箔11はアルミニウム箔をエッチング処理によって実効表面積を拡大させた表面に化成処理によって誘電体酸化皮膜を形成してあり、陰極箔12はアルミニウム箔にエッチング処理により実効表面積を拡大させている。前記陽極箔11と陰極箔12とをセパレータ13を介して巻回することによりコンデンサ素子19が構成され、陽極箔11と陰極箔12に夫々陽極リード15と陰極リード16を接続し、駆動用電解液14を含浸させてアルミニウムからなる金属ケース18内に挿入してゴム等の封口体17で封止することによりアルミ電解コンデンサが構成されている。
前記セパレータ13は、シランカップリング剤が結合されていないセルロース系繊維に紙力増強剤としてポリアクリルアミド樹脂を用い、熱処理によりポリアクリルアミド樹脂がポリアクリルイミドに変化させることにより、駆動用電解液14に対してより不溶になり、セパレータ13の膨潤やほぐれをさらに防止することができる。このセルロース系繊維としてはレーヨン、マニラ麻、クラフト、ヘンプ、エスパルトの少なくとも1種を含むもので、これらの繊維は見かけ上の繊維間隔が緻密であり、微細な貫通孔が多数個存在するため駆動用電解液14の伝導度を低下させることがなく、アルミ電解コンデンサの抵抗損失を小さくするとともに耐ショート不良率を高めることができる。
前記セパレータ13の坪量は10〜60g/m2のものを用いる。この範囲のセパレータ13を用いることによって得られたアルミ電解コンデンサ内のセパレータ13の占める抵抗分を下げることができるため、ESR特性と低インピーダンス化に対して効果がある。この坪量とはセパレータ13の面積が1平方メートル(m2)当たりの質量をグラム(g)で表した値である。
なお、セパレータ13の坪量が10g/m2の未満では、耐ショート不良率を改善することができず、坪量が60g/m2を超えると耐ショート不良率は良くなるもののその他のコンデンサ特性の向上を図ることができない。なお、より最適な坪量範囲は10〜40g/m2である。
前記駆動用電解液14は、有機溶媒と水の混合溶媒に、電解質としてカルボン酸及び/又は無機酸を含み、駆動用電解液のpHを6.0〜8.5の範囲にしたものである。
前記有機溶媒としては、アルコール溶媒(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、ポリオキシアルキレンポリオール等)、アミド溶媒(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルピロジリノン等)、アルコール溶媒(メタノール、エタノール等)、エーテル溶媒(メチラール、1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等)、ニトリル溶媒(アセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等)、フラン溶媒(2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン等)、スルホラン溶媒(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、ラクトン溶媒(γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチル−1,3−オキサジリジン−2−オン、3−エチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン等)、イミダゾリジノン溶媒(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ピロリドン溶媒の単独あるいは2種以上の併用が挙げられる。この中ではエチレングリコール、γ−ブチロラクトンを用いることが望ましい。また、水の含有量は、インピーダンスの観点から駆動用電解液14の20〜90重量%含むものが好適である。
前記電解質のカルボン酸は、蟻酸、酢酸、乳酸、グリコール酸、蓚酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、安息香酸、サリチル酸、p−ニトロ安息香酸、グルタル酸、アゼライン酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、トリメチルアジピン酸、1,6−デカンジカルボン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、ブタルオクタンジカルボン酸、セバシン酸より選ばれる一種以上の化合物であり、これらのカルボン酸を用いることでアルミニウムの酸化皮膜の修復性が向上し、水和劣化の抑制が可能となるという作用効果を有する。さらに、分子量の小さい酸と大きい酸を併用すれば、高電気伝導度化と高温安定化の両特性が優れた電解液を得ることが可能となる。
また、無機酸は、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、硼酸、スルファミン酸より選ばれる一種以上の化合物であり、無機酸を用いることで高電気伝導度化と高温安定化の両特性が優れた電解液となるという作用効果を有する。
カルボン酸、無機酸いずれの場合も、電解質の塩基成分としてアンモニウムを用いることができる。
前記駆動用電解液14には必要により、種々の添加剤を混合しても良い。添加剤としては、リン系化合物[リン酸、リン酸エステルなど]ホウ酸系化合物[ホウ酸、ホウ酸と多糖類(マンニット、ソルビットなど)との錯化合物、ホウ酸と多価アルコール(エチレングリコール、グリセリンなど)]との錯化合物、ニトロ化合物[o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノールなど]が挙げられる。これら添加剤を加えることで駆動用電解液14の火花電圧が上昇し好ましい場合がある。
また、駆動用電解液14のpHは6.0〜8.5の範囲にすることにより、高温環境下で電解液のpHを中性領域で安定させ、陽極箔11及び陰極箔12に用いられるアルミニウムの溶解反応を抑制することを可能とするものである。
ここで、pHが8.5を越える場合、アルカリによりアルミニウムの溶解反応が進行してしまい、pHが6.0未満では酸によりアルミニウムの溶解反応が進行してしまう。いずれの場合もアルミ電解コンデンサとして寿命が短くなってしまう。したがって、pHを6.0〜8.5にすることにより、特に高温環境下でアルミニウムの溶解反応を抑制することができ、その結果、長寿命のアルミ電解コンデンサを実現することができる。
前記駆動用電解液14のpH調整は、塩基性化合物を添加させることにより達成することができる。この塩基性化合物としてはヒドロキシアンモニウム、ジヒドロキシアンモニウム、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、ヒドロキシメチルアミノメタン、ジヒドロキシメチルアミノメタン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、トリスヒドロキシエチルアミノメタン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1−メチルピリジニウムより選ばれる一種以上の化合物である。これにより、前記塩基性化合物はアンモニアよりも熱的に安定であるために高温での蒸散が少なく、駆動用電解液14のpHが酸性を呈することを抑制することができるという作用効果を有する。また、添加する量としては、駆動用電解液14に含まれる水素イオン濃度に応じて、30℃でのpHが6.0〜8.5に相当する範囲内で調整することが可能である。
以下、本一実施の形態について具体的な実施例および参考例を説明する。
参考例1)
エッチング処理により表面を粗面化した後に陽極酸化処理により誘電体酸化皮膜(化成電圧10V)を形成したアルミニウム箔からなる陽極箔と、アルミニウム箔をエッチング処理した陰極箔とをセパレータを介在させて巻回することによってコンデンサ素子を作製した。
前記セパレータはレーヨンとヘンプで構成された紙からなる厚さ40μm、坪量20g/m2のセルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥後に150℃で5分間熱処理を行ったものを用いた。
得られたコンデンサ素子に(表1)に示す駆動用電解液(A)を減圧条件下(−700mmHg)で含浸した。
次にコンデンサ素子を樹脂加硫ブチルゴムからなる封口体とともに有底筒状のアルミニウムケースに挿入した後、該アルミニウムケースの開口部をカーリング処理により封止し、最後に直流電圧6.3Vを雰囲気温度105℃で1時間連続的に印加することによりエージングを行い、直径10mm×高さ10mmサイズのアルミ電解コンデンサを作製した。なお、ブチルゴムからなる封口体は、ブチルゴムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部から構成され、封口体硬度が70IRHD(国際ゴム硬さ単位)のものを使用した。
参考例2)
前記参考例1において、駆動用電解液(A)に代えて(表1)の駆動用電解液(B)を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考例3)
前記参考例1において、駆動用電解液(A)に代えて(表1)の駆動用電解液(C)を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考例4)
前記参考例1において、駆動用電解液(A)に代えて(表1)の駆動用電解液(D)を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考例5)
前記参考例1において、駆動用電解液(A)に代えて(表1)の駆動用電解液(E)を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考例6)
前記参考例1において、セルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂を結合させる熱処理温度を200℃で5分間行った以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考
前記参考例1において、セルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥後にセパレータ系繊維にシランカップリング剤としてビニルトリアセトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製SZ6300)を塗布し、乾燥後150℃で5分間熱処理を行った。それ以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
前記シランカップリング剤としては、アミノシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が挙げられる。
参考
前記参考例1において、セルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥後150℃で5分間熱処理を行った。次に、このセパレータ系繊維にシランカップリング剤としてビニルトリアセトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製SZ6300)を塗布し、乾燥後150℃で5分間熱処理を行った。それ以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考
前記参考例1において、セルロース系繊維をマニラ麻とヘンプで構成された紙からなるものを用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。セパレータ基材の厚さは40μm、坪量は10g/m2とした。
参考例1
前記参考例1において、セルロース系繊維をクラフトとエスパルとから構成された紙と、マニラ麻とヘンプとから構成された紙とからなる二重紙を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。二重紙の厚さは70μm、坪量は60g/m2とした。
(実施例
前記参考例1において、セルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂を結合させる熱処理温度を300℃で5分間行った以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
(実施例
前記参考において、熱処理温度を300℃で5分間行った以外は前記参考と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
(実施例
前記参考例10において、熱処理温度を300℃で5分間行った以外は前記参考例10と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
参考例1
前記参考例1において、セパレータとしてレーヨンとヘンプで構成された紙からなる厚さ40μm、坪量20g/m2のセルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥を行い、さらにシランカップリング剤を付与して乾燥させたセパレータ基材を陽極箔と陰極箔との間に介在させてコンデンサ素子を形成し、その後コンデンサ素子を150℃で熱処理を行ったものを用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
(比較例1)
前記参考例1において、駆動用電解液としてpH調整剤であるヒドロキシアンモニウムを添加しないものを用い、また、セパレータはレーヨンとヘンプで構成された紙からなる厚さ40μm、坪量20g/m2のセルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂希釈溶液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥(100℃)したセパレータ基材を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。紙の厚さは40μm、坪量は20g/m2とした。
(比較例2)
前記参考例1において、セパレータとしてレーヨンとヘンプで構成された紙にポリアクリルアミド樹脂希釈液を含浸させ、プレスロールで余分のポリアクリルアミド樹脂を除去し、乾燥(100℃)したものを用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。紙の厚さは40μm、坪量は20g/m2とした。
(比較例3)
前記参考例1において、駆動用電解液(A)に代えて(表1)の駆動用電解液(F)を用いた以外は前記参考例1と同様にしてアルミ電解コンデンサを作製した。
Figure 0004862602
以上の実施例1〜3と参考例1〜11および比較例1〜3のアルミ電解コンデンサを各20個作製し、寿命試験を行った結果を(表2)に示す。なお、寿命試験の温度は105℃で負荷試験を行った。ESR特性は100kHzでの測定結果である。
Figure 0004862602
(表2)から明らかなように、本発明を適用した実施例1〜3のアルミ電解コンデンサは、セパレータとしてシランカップリング剤が結合されていないセルロース系繊維にポリアクリルアミド樹脂の紙力増強剤で300℃5分の熱処理を行うことにより、ポリアクリルアミド樹脂がポリアクリルイミドに変化することにより、セルロース系繊維と紙力増強剤が強固に結合するので、駆動用電解液の水に対して不溶の紙力増強剤とすることができることから、有機溶媒と水からなる駆動用電解液を用いた電解コンデンサにおいて長寿命で高信頼性化を図ることができる。
以上説明したように、本発明におけるアルミ電解コンデンサは、有機溶媒と水からなる駆動用電解液を用いてもセパレータが駆動用電解液に対してより不溶になり、セパレータの膨潤やほぐれをさらに防止することができることから、インピーダンス特性に優れ、長寿命で高信頼性の電解コンデンサとして有用である。
本発明の一実施の形態におけるアルミ電解コンデンサの一部切欠斜視図
11 陽極箔
12 陰極箔
13 セパレータ
14 駆動用電解液
15 陽極リード
16 陰極リード
17 封口体
18 金属ケース
19 コンデンサ素子

Claims (1)

  1. 表面に誘電体酸化皮膜を形成したアルミニウム箔に陽極リードを接続した陽極箔とアルミニウム箔に陰極リードを接続した陰極箔とをその間にセパレータを介在させて巻回したコンデンサ素子と、このコンデンサ素子に含浸された駆動用電解液と、この駆動用電解液が含浸されたコンデンサ素子を収容する有底の金属ケースと、この金属ケースの開口部を封口する封口体とを備え、前記駆動用電解液は、カルボン酸及び/又は無機酸からなる電解質と、有機溶媒と水の混合溶媒とからなるとともにpHを6.0〜8.5の範囲としてなり、前記セパレータは、シランカップリング剤が結合されていないセルロース系繊維からなり、このセルロース系繊維は、300℃5分で熱処理された紙力増強剤が結合されたものであり、この紙力増強剤は、ポリアクリルアミド樹脂を熱処理によりポリアクリルイミドに変化させてセパレータ繊維に結合されたものであるアルミ電解コンデンサ。
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