JP2007227846A - 加工板、及び、製品板の製造方法 - Google Patents

加工板、及び、製品板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材料歩留まりを低下させることなく、プッシュバックされた製品板(プリント回路板)の取り外しが極めて容易な加工板(実装用基板)、及び、このような加工板から製品板を製造する方法を提供すること。
【解決手段】枠部14と、枠部14を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた製品板12a、12bと、その両端が枠部14の外周に連通するように、枠部14に形成された凹溝16a、16bと、凹溝16a、16bと交差し、かつ、枠部14の外周に連通しないように、枠部14に形成された第1貫通孔18…とを備え、第1貫通孔18…の外周と製品板12a、12bの外周との最短距離は、第1貫通孔18…と枠部14の外周との最短距離、製品板12a、12b間の最短距離、及び、製品板12a、12bの外周と枠部14の外周との最短距離のいずれよりも短い加工板10、及び、これを用いた製品板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工板、及び、製品板の製造方法に関し、さらに詳しくは、製品板(例えば、プリント回路板)がプッシュバック加工により枠部に仮止めされた加工板(例えば、実装用基板)、及び、このような加工板から得られる製品板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に用いられるプリント回路板に対しても小型化、異形化の要求が増大している。一方、プリント回路板に電子部品を装着するためのチップマウンターや自動挿入機などの電子部品自動装着機(以下、これを「自装機」という。)は、搬送の関係から、ワークの大きさに上限と下限がある。また、自装機に使用するワークの外形は、実質的に長方形であること、すなわち、少なくとも一つの辺が直線で、これに直交する辺の少なくとも1つが直線であることが要求される。
そこで、小型、かつ異形のプリント回路板上に自装機を用いて電子部品を装着する場合には、まず、プリント配線母板に複数のプリント回路板を作り込み、Vカット法、プッシュバック法、ミシン目法等を用いて、プリント回路板がもとのプリント配線母板に仮止めされた状態とし、次いで、プリント配線母板の外形を自装機で搬送可能な大きさ、形状を有する基板(実装用基板)に切断する方法が用いられている。
この内、Vカット法は、プリント配線母板上に印刷されたプリント回路の境界線に沿ってV字形、U字型等の凹溝(Vカット)を入れ、プリント回路上に電子部品を実装した後、Vカットに沿って破断させる方法である。従って、Vカット法は、その外形が直線的であるプリント回路板に対してのみ適用可能である。
また、ミシン目法は、プリント回路板の境界線に沿って、多数の小孔をあけ、小孔に沿って破断させる方法である。ミシン目法は、破断後の境界線に凹凸が残るので、外形の寸法精度が要求されないプリント回路板に対してのみ適用可能である。
一方、プッシュバック法は、上型及び下型でプリント配線母板を狭持しながら、所定の形状を有する刃物を用いてプリント回路板を打ち抜き、次いで、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込む方法である。プッシュバック法は、外形の寸法精度が高く、かつ、プリント回路板の形状に制約はないので、特に、異形のプリント回路板に電子部品を自動装着する場合に有効な方法である。
プッシュバック法を用いたプリント配線母板の加工は、一般に、
(1) 電気回路が印刷されたプリント配線母板にプッシュバック用の基準穴を形成し、
(2) プッシュバック用金型を用いて、プリント回路板のプッシュバック加工、及び、必要に応じて部品穴等の穿孔を行い、
(3) 外形切断用金型を用いてプリント配線母板の外形を切断し、所定個数のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出す、
ことにより行われている。
しかしながら、プッシュバック加工は、一般に、プリント配線母板に強いせん断力が作用するため、反りが発生しやすい。プッシュバック加工と外形切断は、従来、別個の金型を用いて行うのが一般的であったが、母板に対してプッシュバック加工のみを連続して行うと母板に大きな反りが発生し、外形切断が困難になるという問題があった。また、プッシュバック加工用の金型と外形切断用の金型が必要となり、高コスト化を招くという問題があった。さらに、製造された実装用基板に反りが発生し、あるいは、相対的に大きな残留応力があると、枠部からプリント回路板を取り外すのが困難になる。
そこでこの問題を解決するために、特許文献1には、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれた前記プリント回路板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記プリント配線母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記プリント回路板を含む実装用基板を前記プリント配線母板から切り出すための外形切断手段とを備えたプリント配線母板加工用金型が開示されている。
同文献には、プッシュバック手段によりプッシュバックされた領域が外形切断手段により逐次切り離されるので、プリント配線母板の反りの影響を大きく受けることなく容易に外形切断が行える点、及び、1つの金型でプッシュバック加工と外形切断加工とを行うことができるので、金型コストを低減できる点が記載されている。
また、特許文献2には、プリント配線母板から打ち抜かれ、かつ元の穴にはめ込まれた、同一又は異なる形状を有する1個又は2個以上のプリント回路板と、前記プリント回路板の全部又は一部の外周が少なくとも1つの共通接線に接するように前記プリント配線母板から前記プリント回路板を打ち抜くことにより得られる枠部と、前記共通接線上又はその近傍であって前記共通接線と平行な線上に沿って、前記枠部に形成された1又は2以上の第1のVカットとを備えた実装用基板が開示されている。同文献には、プッシュバックされたプリント回路板の外周が接する共通接線上又はその近傍に第1のVカットを形成すると、第1のVカットに沿って枠部を容易に破断することができる点、及び、この時に枠部がプリント回路板を締め付ける力が開放されるので、プリント回路板を容易に取り外すことができる点が記載されている。
特開2002−233996号公報 特開2004−228291号公報
特許文献2に開示されているように、プッシュバック法とVカット法とを併用すると、プッシュバックされたプリント回路板でも極めて容易に取り外すことができる。しかしながら、プリント配線母板は、通常、規格化された一定の寸法を有している。各ユーザは、一定の寸法を有するプリント配線母板を、必要に応じて適当なワークサイズに切断した後、プッシュバック加工、外形切断加工等に供している。そのため、ワークサイズは、母板の分割数に応じて、ほぼ一義的に定まる。
一方、プリント回路板の形状及び大きさは、多種多様である。そのため、ワーク当たりの取り数を多くするために、プリント回路板を密に配置すると、実装用基板に作り込まれたすべてのプリント回路板に接するようにVカットを形成するのが困難となる場合がある。その結果、Vカットに接していないプリント回路板の取り外しが困難となり、作業効率を大幅に低下させるという問題がある。
この問題を解決するために、すべてのプリント回路板にVカットが接するようにプリント回路板を配置すると、材料歩留まりを低下させる場合がある。
本発明が解決しようとする課題は、材料歩留まりを低下させることなく、プッシュバックされた製品板(プリント回路板)の取り外しが極めて容易な加工板(実装用基板)、及び、このような加工板から製品板を製造する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る加工板の1番目は、
枠部と、
前記枠部を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた1又は2以上の製品板と、
その両端が前記枠部の外周に連通するように、前記枠部に形成された1又は2以上の凹溝と、
前記凹溝のいずれか1以上と交差し、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部に形成された1又は2以上の第1貫通孔とを備え、
前記第1貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記第1貫通孔と前記枠部の外周との最短距離、2以上の前記製品板が前記枠部で支持されている場合における前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短いことを要旨とする。
この場合、少なくとも1つの前記凹溝は、少なくとも1つの前記製品板の接線上又はその近傍に形成されていることが好ましい。
また、本発明に係る加工板の2番目は、
枠部と、
前記枠部を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた2以上の製品板と、
少なくとも1つの前記製品板の接線上又はその近傍に形成され、かつ、その両端が前記枠部の外周に連通するように、前記枠部に形成された1又は2以上の凹溝と、
前記凹溝と交差せず、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部であって、2以上の前記製品板に挟まれ又は囲まれた領域に形成された1又は2以上の第2貫通孔とを備え、
前記第2貫通孔の外周とこれを挟み又は囲む前記各製品板の外周との最短距離は、それぞれ、前記第2貫通孔と前記枠部の外周との最短距離、前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短いことを要旨とする。
さらに、本発明に係る加工板の3番目は、
枠部と、
前記枠部を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた2以上の製品板と、
その両端が前記枠部の外周に連通するように、前記枠部に形成された1又は2以上の凹溝と、
前記凹溝のいずれか1以上と交差し、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部に形成された1又は2以上の第1貫通孔と、
前記凹溝と交差せず、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部であって、2以上の前記製品板に挟まれ又は囲まれた領域に形成された1又は2以上の第2貫通孔とを備え、
前記第1貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記第1貫通孔と前記枠部の外周との最短距離、前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短く、かつ、
前記第2貫通孔の外周とこれを挟み又は囲む前記各製品板の外周との最短距離は、それぞれ、前記第2貫通孔の外周と前記枠部の外周との最短距離、前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短いことを要旨とする。
この場合、少なくとも1つの前記凹溝は、少なくとも1つの前記製品板の接線上又はその近傍に形成されていることが好ましい。
さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、本発明に係る加工板に備えられる前記凹溝に沿って前記枠部を破断させ、前記枠部から前記製品板を分離させることを要旨とする。
枠部に第1貫通孔及びこれと交差する凹溝を設けた場合において、第1貫通孔の外周と製品板との外周との最短距離を枠部の他の部分のいずれよりも短くすると、第1貫通孔の外周と製品板の外周との間が枠部の中で最も強度が弱い部分となる。そのため、凹溝に沿って枠部を破断させると、分断された第1貫通孔の開放端が、内部応力が開放されることによって自然に開き、又は相対的に小さな外力で開き、第1貫通孔の先端と製品板の外周との間が極めて容易に破断する。その結果、製品板を極めて容易に取り外すことができる。しかも、枠部が切断されることによって、枠部の容積が小さくなるので、枠部の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
同様に、枠部に第2貫通孔と、いずれかの製品板の接線(プッシュバックラインに接する線)上又はその近傍に凹溝を形成した場合において、第2貫通孔の外周とこれを挟み又は囲む各製品板との外周との最短距離を、それぞれ、枠部の他の部分のいずれよりも短くすると、第2貫通孔の外周と製品板の外周との間が枠部の中で最も強度が弱い部分となる。そのため、凹溝に沿って枠部を破断させると、まず、凹溝に接する製品板を容易に取り外すことができる。次いで、凹溝に接する1つの製品板が取り外されると、取り外された製品板に隣接する領域に形成された第2貫通孔の先端が、内部応力が開放されることによって自然に破断し、又は相対的に小さな外力で容易に破断する。その結果、枠部が連鎖的に破断し、製品板を極めて容易に取り出すことができる。しかも、枠部が切断されることによって、枠部の容積が小さくなるので、枠部の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、プリント回路板及びこれが枠部で支持された実装用基板について説明するが、本発明は、実装用基板以外の「加工板」、及び、プリント回路板以外の「製品板」に対しても適用することができる。
初めに、本発明の第1の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図1(a)及び図1(b)に、本発明の第1の実施の形態に係る実装用基板の平面図及びそのA−A’線断面図を示す。なお、図1においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図1において、実装用基板(加工板)10は、プリント回路板(製品板)12a、12b…と、枠部14と、凹溝16a、16b…と、第1貫通孔18、18…とを備えている。
プリント回路板12a、12b…は、枠部14を含むプリント配線母板(母板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたもの、すなわち、いわゆる「プッシュバック法」を用いて形成されたものからなる。プリント回路板12a、12b…は、いずれも、幅(図1中、縦方向の長さ)の広い部分(以下、「基部」という)と幅の狭い部分(以下、「先端部」という)からなるL字型を呈しており、先端部の長さ(図1中、横方向の長さ)が基部の長さより短くなっている。
プリント回路板12a…は、段付部分が下に向くように、かつ、これらの両端が一直線状に並ぶように配置されている。同様に、プリント回路板12b…は、段付部分が上に向くように、かつ、これらの両端が一直線状に並ぶように配置されている。さらに、プリント回路板12aの基部(又は、先端部)とプリント回路板12bの先端部(又は、基部)とが対向するように配置されている。そのため、プリント回路板12a…の基部及びプリント回路板12b…の先端部は、同一直線上にない。同様に、プリント回路板12a…の先端部及びプリント回路板12b…の基部は、同一直線上にない。
なお、図1に示すプリント回路板12a、12b…の形状は単なる例示であり、プリント回路板の形状はこれに限定されるものではない。
また、図1においては、合計6個のプリント回路板を含む実装用基板10が示されているが、これも単なる例示である。本実施の形態において、プリント回路板の個数は特に限定されるものではなく、1個のプリント回路板を含む実装用基板に対しても本発明を適用できる。特に、2個以上のプリント回路板を含む実装用基板に対して本発明を適用すると、高い効果が得られる。
枠部14は、プリント回路板12a、12b…への自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部14には、通常、自動実装の際の基準穴又はサブ基準穴となる貫通孔(図示せず)が設けられる。基準穴は、通常、枠部14の四隅のいずれか1以上に設けられる。また、サブ基準穴は、通常、基準穴から一定の距離だけ離れた位置に設けられる。
また、枠部14の両端には、枠部14の外周に連通し、かつ、プリント回路板12a、12b…に連通していない1又は2以上のスリット14a、14a…が形成されている。スリット14a、14a…は、プッシュバック加工の際に生ずる反りを低減するためのものである。従って、スリット14a、14a…の個数及び長さは、実装用基板10に発生する程度に応じて、最適な個数及び長さを選択する。また、実装用基板10の両端に代えて、又は、これに加えて、実装用基板10の上下端にスリット14a、14a…を形成しても良い。なお、反りが少ない場合には、スリット14a、14a…を省略しても良い。
凹溝16a、16b…は、いわゆる「Vカット」と呼ばれるものであり、その両端が枠部14の外周と連通するように、枠部14に形成されている。凹溝16a、16b…の断面形状は、通常、V字型であるが、U字型等の他の形状であっても良い。
凹溝16aは、プリント回路板12aの基部の接線(境界線)上又はその近傍に形成されている。一方、凹溝16bは、プリント回路板12bの基部の接線上又はその近傍に形成されている。さらに、凹溝16a、16bは、それぞれ、実装用基板10の表面及び裏面の同じ位置に形成されている。
ここで、「接線の近傍」とは、プリント回路板12a、12b…の形状及び品質に影響を及ぼさない位置をいう。凹溝16a、16b…は、接線の真上に形成するのが最も好ましいが、プリント回路板12a、12b…に高い寸法精度が要求されない場合には、その表面に形成された印刷回路、その後にその表面に実装される電子部品等に損傷を与えない範囲で、接線から多少左右にずれていても良いことを意味する。
なお、図1において、表面及び裏面に合計4個の凹溝16a、16b…が形成されているが、凹溝の個数は、これに限定されるものではなく、プリント回路板の形状、個数、配列等に応じて、最適な個数を選択する。また、凹溝16a、16b…は、図1に示すように、実装用基板10の上下面に形成するのが好ましいが、枠部14の破断に支障を来さない限り、いずれか一方の面にのみ形成しても良い。
第1貫通孔は、
(1)プリント回路板への自動実装が終了するまでの間、実装用基板の強度を維持し、かつ、プリント回路板の脱落を防止する機能、及び、
(2)自動実装終了後に凹溝に沿って枠部を破断させたときに、枠部の破断及びプリント回路板の取り外しを容易化する機能、
を持つ。このような機能を効率よく発揮させるためには、第1貫通孔は、以下のような条件を備えていることが望ましい。
第1に、第1貫通孔は、凹溝のいずれか1以上と交差し、かつ、枠部の外周に連通しないように枠部に形成されている必要がある。第1貫通孔と凹溝とを交差させた場合において、凹溝に沿って枠部を破断させると、分断された第1貫通孔の開放端が自然に開き、又は内部応力若しくは相対的に小さな外力で開き、第1貫通孔の先端とプリント回路板の外周との間が極めて容易に破断する。その結果、プリント回路板を極めて容易に取り外すことができる。
第2に、第1貫通孔の外周とプリント回路板の外周との最短距離(d)は、第1貫通孔と枠部の外周との最短距離、2以上のプリント回路板が枠部で支持されている場合におけるプリント回路板間の最短距離、及び、プリント回路板の外周と枠部の外周との最短距離のいずれより短くなっている必要がある。換言すれば、第1貫通孔とプリント回路板の間が、枠部の中で最も強度の弱い部分である必要がある。「最短距離」とは、1個の第1貫通孔とこれに近接する位置にあるプリント回路板の間の距離で最も短いものをいう。実装用基板に複数個の第1貫通孔があるときには、第1貫通孔ごとにこの条件が満たされていることが好ましい。
また、枠部にスリットが形成されている場合、「枠部の外周」には、スリットの内周面も含まれる。
一般に、第1貫通孔とプリント回路板の外周との最短距離(d)が短くなるほど、枠部の破断が容易化する。最短距離(d)は、具体的には、実装用基板(すなわち、母板)の板厚の1倍以下が好ましく、さらに好ましくは、1/2倍以下である。特に、最短距離(d)が板厚の1/3倍以下になると、凹溝を破断させる際の衝撃で、第1貫通孔の先端とプリント回路板との外周が連通し、枠部が自然にバラバラになる。
第1貫通孔の先端は、プリント回路板の外周と接していても良い。すなわち、最短距離(d)は、板厚の0倍であっても良い。但し、第1貫通孔の先端をプリント回路板の外周に接触させると、第1貫通孔の形状如何によっては、枠部がプリント回路板を締め付ける力が弱まり、自動実装の際にプリント回路板が脱落する場合がある。従って、そのような場合には、最短距離(d)は、母板の板厚の0倍より大きくすることが望ましい。
第3に、第1貫通孔の形状は、枠部の破断を容易化させる形状が好ましい。枠部の破断を容易化するためには、第1貫通孔は、幅が板厚程度である細長い長穴が好ましい。長穴は、その先端をプリント回路板に完全に接触させても点接触に近い状態となるので、プリント回路板の脱落が起きにくくなり、かつ、枠部の破断が極めて容易化するという利点がある。この場合、長穴は、直線状の長穴に限られるものではなく、「く」の字型に折れ曲がっていたり、あるいは、直線状の長穴が「+」型、「T」型、「*」型等に結合しているものでも良い。また、長穴の先端は、平坦であっても良く、あるいは、Rが付いていても良い。
また、第1貫通孔は、丸穴、楕円穴、四角穴等であっても良い。但し、例えば、プリント回路板の外周のいずれかに直線を含み、この直線に対向するように四角穴の1辺を対向させる場合、四角穴の辺とプリント回路板の外周とを完全に接触させると、プリント回路板の脱落が起きやすくなる。このような場合には、四角穴とプリント回路板とを接触させない方が好ましい。
第4に、第1貫通孔は、枠部の破断が容易化するように、その形状に応じて、最適な位置に配置するのが好ましい。
例えば、第1貫通孔が細長い長穴である場合、その一端がプリント回路板の外周に接触又は近接し、他端が凹溝と交差するように配置する。この場合、長穴の他端と枠部の外周との間の距離は、充分に広く取り、自動実装の際に枠部が破断しないようにするのが好ましい。あるいは、長穴のほぼ中央と凹溝とを交差させ、両端をプリント回路板の外周に接触又は近接させても良い。これらの点は、丸穴、楕円穴を用いた場合、及び、四角穴の辺をプリント回路板の外周に近接させる場合も同様である。
また、例えば、第1貫通孔が「+」型、「T」型等、直線状の長穴が結合したものである場合、直線状の長穴のいずれか1つと凹溝とを交差させ、他の長穴の先端を、それぞれ、いずれかのプリント回路板の外周に接触又は近接させるのが好ましい。あるいは、長穴の結合体のほぼ中央と凹溝とを交差させ、長穴の各先端をそれぞれプリント回路板の外周に接触又は近接させても良い。これらの点は、四角穴の頂点をプリント回路板の外周に接触又は近接させる場合も同様である。
図1に示す例において、第1貫通孔18、18…は、凹溝16a…又は凹溝16b…のいずれかと交差し、かつ、枠部14の外周に連通しないように、枠部14に形成されている。第1貫通孔18、18…は、いずれも、細長い長穴からなる。その一端は、プリント回路板12a、12b…の先端部に近接しており、第1貫通孔18、18…の外周とプリント回路板12a、12b…の最短距離(d)は、枠部の他のいずれの部分よりも短くなっている。長穴の他端は、枠部14の外周に向かっているが、長穴の他端と枠部14の外周との最短距離は、自動実装に耐えうるように、充分に広く取ってある。
図1に示す実装用基板10は、公知の方法を用いて製造することができる。すなわち、まず、プリント配線母板を適当なワークサイズに分割する。次いで、例えば、上述した特許文献1に記載の方法を用いて、プリント回路板12a、12b…のプッシュバック加工及び外形切断(母板からの枠部14の切り出し)を行う。さらに、公知の方法を用いて、プリント回路板12a、12b…の接線(プッシュバックライン)上又はその近傍に凹溝(Vカット)16a、16b…を形成すれば、実装用基板10が得られる。
また、実装用基板10を自動実装工程に流し、プリント回路板12a、12b…上に電子部品を自動実装した後、凹溝16a、16b…に沿って枠部14を破断させると、プリント回路板12a、12b…を分離することができる。
次に、本実施の形態に係る実装用基板10の作用について説明する。図1に例示する形状を有するプリント回路板12a、12b…を実装用基板10に作り込む場合、プリント回路板12a…及びプリント回路板12b…の両端が一直線状に並ぶように配置することもできる。この場合、段付部分がぶつからないように、プリント回路板12aとプリント回路板12bの間隔(図1中、縦方向の距離)を広げる必要がある。しかしながら、プリント配線母板は、規格化された一定の大きさを有しているので、これを適当なワークサイズに分割すると、ワークの大きさは、一義的に定まる。そのため、プリント回路板12a…及びプリント回路板12b…の両端が一直線状に並ぶように配置すると、ワーク当たりに作り込めるプリント回路板の数が少なくなり、材料歩留まりが低下する。
一方、図1に示すように、段付部分が互いにかみ合うようにプリント回路板12a…及びプリント回路板12b…を配置すると、プリント回路板を密に配置することができ、材料歩留まりが向上する。しかしながら、プリント回路板12a、12b…をこのように密に配置すると、各プリント回路板12a…及び各プリント回路板12b…の両端のプッシュバックライン上又はその近傍に凹溝16a、16b…を形成することが困難となる。そのため、単に凹溝16a、16b…を形成するだけでは、プリント回路板12a、12b…の形状如何によっては、その取り外しが困難になる場合がある。
これに対し、枠部14に第1貫通孔18、18…及びこれと交差する凹溝18、18…を設けた場合において、第1貫通孔18、18…の外周とプリント回路板12a、12b…との外周の最短距離(d)を、枠部14の他の部分のいずれよりも短くすると、第1貫通孔18、18…の外周とプリント回路板12a、12b…の外周との間が枠部14の中で最も強度が弱い部分となる。そのため、凹溝18、18…に沿って枠部14を破断させると、分断された第1貫通孔18、18…の開放端が、内部応力が開放されることによって自然に開き、又は相対的に小さな外力で開き、第1貫通孔18、18…の先端とプリント回路板12a、12b…の外周との間が極めて容易に破断する。その結果、プリント回路板12a、12b…を極めて容易に取り出すことができる。
特に、プリント回路板12a、12b…の接線上又はその近傍に凹溝16a、16b…を形成すると、プリント回路板12a、12b…の取り外しが極めて容易化する。しかも、枠部14が切断されることによって、枠部14の容積が小さくなるので、プリント回路板12a、12b…を取り外した後の枠部の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図2(a)及び図2(b)に、それぞれ、本実施の形態に係る実装用基板20の平面図、及びそのA−A’線断面図を示す。なお、図2においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図2において、実装用基板20は、プリント回路板22a、22b…と、枠部24と、凹溝26、26と、第1貫通孔28、28…とを備えている。
プリント回路板22a、22b…は、枠部24を含むプリント配線母板(母板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたものからなる。本実施の形態において、プリント回路板22a、22b…は、いずれも、円形であり、左右にそれぞれ3個ずつ、一定の間隔を隔てて配置されている。プリント回路板22a、22b…に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様である。
枠部24は、プリント回路板22a、22b…への自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部24の両端には、枠部24の外周に連通し、かつ、プリント回路板22a、22b…に連通していない1又は2以上のスリット24a、24a…が形成されている。枠部24及びスリット24a、24a…に関するその他の点は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
凹溝26、26は、その両端が枠部24の外周と連通するように、枠部24に形成されている。また、凹溝26、26は、それぞれ、実装用基板10の表面及び裏面の同じ位置に形成されている。
本実施の形態において、凹溝26、26は、左側に並んでいるプリント回路板22a…と右側に並んでいるプリント回路板22b…の間に形成されており、プリント回路板22a、22b…の接線上又はその近傍には形成されていない。この点が、第1の実施の形態とは異なる。凹溝26、26に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第1貫通孔28、28…は、凹溝26、26に交差し、かつ、枠部24の外周に連通しないように、枠部24に形成されている。また、左右に並ぶプリント回路板22a、22bの間には、それぞれ2個の第2貫通孔28、28が形成されている。
本実施の形態において、第1貫通孔28、28…は、いずれも細長い長穴からなる。その一端は、プリント回路板22aの外周に近接しており、他端は、プリント回路板22bの外周に近接している。第1貫通孔28、28…の外周とプリント回路板26aの外周との最短距離(d)、及び、第1貫通孔28、28…の外周とプリント回路板26bの外周との最短距離(d)は、いずれも、枠部24の他のいずれの部分よりも短くなっている。第1貫通孔28、28…に関するその他の点は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る実装用基板20の作用について説明する。
枠部24に第1貫通孔28、28…及びこれと交差する凹溝26、26を設けた場合において、第1貫通孔28、28…の外周とプリント回路板22a、22b…との外周の最短距離(d)を、枠部24の他の部分のいずれよりも短くすると、第1貫通孔28、28…の外周とプリント回路板22a、22b…の外周との間が枠部24の中で最も強度が弱い部分となる。そのため、凹溝26、26…に沿って枠部24を破断させると、分断された第1貫通孔28、28…の開放端が、内部応力が開放されることによって自然に開き、又は相対的に小さな外力で開き、第1貫通孔28、28…の先端とプリント回路板22a、22b…の外周との間が極めて容易に破断する。その結果、プリント回路板22a、22b…を極めて容易に取り出すことができる。しかも、枠部24が切断されることによって、枠部24の容積が小さくなるので、プリント回路板22a、22b…を取り外した後の枠部の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図3(a)及び図3(b)に、それぞれ、本実施の形態に係る実装用基板30の平面図及びそのA−A’線断面図を示す。なお、図3においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図3において、実装用基板30は、プリント回路板32a〜32dと、枠部34と、凹溝36a、36b…と、第2貫通孔38a〜38dとを備えている。
プリント回路板32a〜32dは、枠部34を含むプリント配線母板(母板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたもの、すなわち、いわゆる「プッシュバック法」を用いて形成されたものからなる。本実施の形態において、プリント回路板32a〜32dは、互いに異なる形状を有している。矩形のプリント回路板32aは実装用基板30の左端に配置され、扇形のプリント回路板32bは、実装用基板30のほぼ中央に配置され、台形のプリント回路板32c、32dは、実装用基板30の右端に配置されている。プリント回路板32aは、一辺が枠部34の側面とほぼ平行になるように配置されている。一方、プリント回路板32c、32dは、それぞれ一辺が一直線上に並び、かつ、それらの辺が枠部34の側面とほぼ平行になるように配置されている。
なお、図3に示すプリント回路板32a〜32bの形状は単なる例示であり、プリント回路板の形状はこれに限定されるものではない。
また、図3においては、合計4個のプリント回路板を含む実装用基板30が示されているが、これも単なる例示である。本実施の形態において、プリント回路板の個数は特に限定されるものではなく、2個以上のプリント回路板を含む実装用基板に対して本発明を適用できる。
枠部34は、プリント回路板32a〜32bへの自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部34には、通常、自動実装の際の基準穴又はサブ基準穴となる貫通孔(図示せず)が設けられる。基準穴は、通常、枠部34の四隅のいずれか1以上に設けられる。また、サブ基準穴は、通常、基準穴から一定の距離だけ離れた位置に設けられる。
また、枠部34の両端には、枠部34の外周に連通し、かつ、プリント回路板32a〜32dに連通していない1又は2以上のスリット34a、34a…が形成されている。スリット34a、34a…は、プッシュバック加工の際に生ずる反りを低減するためのものである。従って、スリット34a、34a…の個数及び長さは、実装用基板30に発生する程度に応じて、最適な個数及び長さを選択する。また、実装用基板30の両端に代えて、又は、これに加えて、実装用基板30の上下端にスリット34a、34a…を形成しても良い。なお、反りが少ない場合には、スリット34a、34a…を省略しても良い。
凹溝36a、36b…は、いわゆる「Vカット」と呼ばれるものであり、その両端が枠部34の外周と連通するように、枠部34に形成されている。凹溝36a、36b…の断面形状は、通常、V字型であるが、U字型等の他の形状であっても良い。
凹溝36aは、プリント回路板36aの接線(境界線)上又はその近傍に形成されている。一方、凹溝36bは、プリント回路板36c、36dの接線上又はその近傍に形成されている。さらに、凹溝36a、36bは、それぞれ、実装用基板30の表面及び裏面の同じ位置に形成されている。
ここで、「接線の近傍」とは、プリント回路板36a〜36dの形状及び品質に影響を及ぼさない位置をいう。凹溝36a、36b…は、接線の真上に形成するのが最も好ましいが、プリント回路板36a〜36dに高い寸法精度が要求されない場合には、その表面に形成された印刷回路、その後にその表面に実装される電子部品等に損傷を与えない範囲で、接線から多少左右にずれていても良いことを意味する。
なお、図3において、表面及び裏面に合計4個の凹溝36a、36b…が形成されているが、凹溝の個数は、これに限定されるものではなく、プリント回路板の形状、個数、配列等に応じて、最適な個数を選択する。また、凹溝36a、36b…は、図3に示すように、実装用基板30の上下面に形成するのが好ましいが、枠部34の破断に支障を来さない限り、いずれか一方の面にのみ形成しても良い。
第2貫通孔は、
(1)プリント回路板への自動実装が終了するまでの間、実装用基板の強度を維持し、かつ、プリント回路板の脱落を防止する機能、及び、
(2)自動実装終了後に凹溝に沿って枠部を破断させたときに、枠部の破断及びプリント回路板の取り外しを容易化する機能、
を持つ。このような機能を効率よく発揮させるためには、第2貫通孔は、以下のような条件を備えていることが望ましい。
第1に、第2貫通孔は、凹溝と交差せず、かつ、枠部の外周に連通しないように、枠部であって、2以上のプリント回路板に挟まれ又は囲まれた領域に形成されている必要がある。第2貫通孔は、プッシュバックライン上又はその近傍に凹溝を形成できないプリント回路板の取り外しを容易化するためのものである。従って、第2貫通孔は、凹溝と交差している必要はない。
後述するように、第2貫通孔の形状、配置等を最適化すると、凹溝に沿って枠部を破断させたときに、第2貫通孔の先端とプリント回路板の外周とが、内部応力が開放されることによって自然に破断し、又は相対的に小さな外力で容易に破断する。その結果、枠部が連鎖的に破断し、プリント回路板を極めて容易に取り外すことができる。
第2に、第2貫通孔の外周と、これを挟み又は囲む各プリント回路板の外周との最短距離(d)は、第2貫通孔と枠部の外周との最短距離、プリント回路板間の最短距離、及び、プリント回路板の外周と枠部の外周との最短距離のいずれより短くなっている必要がある。換言すれば、第2貫通孔とプリント回路板の間が、枠部の中で最も強度の弱い部分である必要がある。「最短距離」とは、1個の第2貫通孔とこれに近接する位置にあるプリント回路板の間の距離で最も短いものをいう。実装用基板に複数個の第2貫通孔があるときには、第2貫通孔ごとにこの条件が満たされていることが好ましい。
また、枠部にスリットが形成されている場合、「枠部の外周」には、スリットの内周面も含まれる。
一般に、第2貫通孔とプリント回路板の外周との最短距離(d)が短くなるほど、枠部の破断が容易化する。最短距離(d)は、具体的には、実装用基板(すなわち、母板)の板厚の1倍以下が好ましく、さらに好ましくは、1/2倍以下である。特に、最短距離(d)が板厚の1/3倍以下になると、凹溝を破断させる際の衝撃で、第2貫通孔の先端とプリント回路板との外周が連通し、枠部が自然にバラバラになる。
第2貫通孔の先端は、プリント回路板の外周と接していても良い。すなわち、最短距離(d)は、板厚の0倍であっても良い。但し、第2貫通孔の先端をプリント回路板の外周に接触させると、第2貫通孔の形状如何によっては、枠部がプリント回路板を締め付ける力が弱まり、自動実装の際にプリント回路板が脱落する場合がある。従って、そのような場合には、最短距離(d)は、母板の板厚の0倍より大きくすることが望ましい。
第3に、第2貫通孔の形状は、枠部の破断を容易化させる形状が好ましい。枠部の破断を容易化するためには、第2貫通孔は、幅が板厚程度である細長い長穴が好ましい。長穴は、その先端をプリント回路板に完全に接触させても点接触に近い状態となるので、プリント回路板の脱落が起きにくくなり、かつ、枠部の破断が極めて容易化するという利点がある。この場合、長穴は、直線状の長穴に限られるものではなく、「く」の字型に折れ曲がっていたり、あるいは、直線状の長穴が「+」型、「T」型、あるいは、「*」型に結合しているものでも良い。また、長穴の先端は、平坦であっても良く、あるいは、Rが付いていても良い。
また、第2貫通孔は、丸穴、楕円穴、四角穴等であっても良い。但し、例えば、プリント回路板の外周のいずれかに直線を含み、この直線に対向するように四角穴の1辺を対向させる場合、四角穴の辺とプリント回路板の外周とを完全に接触させると、プリント回路板の脱落が起きやすくなる。このような場合には、四角穴とプリント回路板とを接触させない方が好ましい。
第4に、第2貫通孔は、枠部の破断が容易化するように、その形状に応じて、最適な位置に配置するのが好ましい。
例えば、第2貫通孔が細長い長穴である場合、その一端が1個目のプリント回路板の外周に接触又は近接し、他端が2個目のプリント回路板の外周に接触又は近接するように配置する。この点は、2個のプリント回路板に挟まれた領域に丸穴、楕円穴を形成した場合、及び、2個のプリント回路板に挟まれた領域に四角穴を形成し、四角穴の辺をプリント回路板の外周に近接させる場合も同様である。
また、例えば、第2貫通孔が「+」型、「T」型等、直線状の長穴が結合したものである場合、3個以上のプリント回路板で囲まれた領域に第2貫通孔を形成し、第2貫通孔の先端が、それぞれ、各プリント回路板の外周に接触又は近接するように配置する。この点は、四角穴の各頂点をプリント回路板の外周に接触又は近接させる場合も同様である。
図3に示す例において、第2貫通孔38a、38bは、枠部34であって、プリント回路板32a及びプリント回路板32bに挟まれた領域に形成されている。第2貫通孔38a、38bは、いずれも細長い長穴からなる。その一端は、プリント回路板32aの外周に近接しており、その他端は、プリント回路板32bの外周に近接している。
同様に、第2貫通孔38cは、プリント回路板32b及びプリント回路板32cに挟まれた領域に形成され、第2貫通孔38dは、プリント回路板32b及びプリント回路板32dに挟まれた領域に形成されている。第2貫通孔38c、38dは、いずれも細長い長穴からなる。その一端は、プリント回路板32bの外周に近接しており、その他端は、プリント回路板32c又はプリント回路板32dに近接している。
さらに、第2貫通孔38a〜38dの先端と、プリント回路板32a〜32dの外周との最短距離(d)は、それぞれ、枠部34の他のいずれの部分よりも短くなっている。
図3に示す実装用基板30は、公知の方法を用いて製造することができる。すなわち、まず、プリント配線母板を適当なワークサイズに分割する。次いで、例えば、上述した特許文献1に記載の方法を用いて、プリント回路板32a〜32dのプッシュバック加工及び外形切断(母板からの枠部34の切り出し)を行う。さらに、公知の方法を用いて、プリント回路板32a、32c、32dの接線(プッシュバックライン)上又はその近傍に凹溝(Vカット)36a、36b…を形成すれば、実装用基板30が得られる。
また、実装用基板30を自動実装工程に流し、プリント回路板32a〜32d上に電子部品を自動実装した後、凹溝36a、36b…に沿って枠部34を破断させると、プリント回路板32a〜32dを分離することができる。
次に、本実施の形態に係る実装用基板30の作用について説明する。同一形状を有するプリント回路板を実装用基板に作り込む場合、プリント回路板の配置を最適化すると、すべてのプリント回路板に接するように凹溝を形成することができる。この場合、凹溝に沿って枠部を破断させるだけで、すべてのプリント回路板を容易に取り外すことができる。
しかしながら、プリント回路板の形状、生産数量等によっては、図3に例示するように、形状の異なるプリント回路板32a〜32dを1つの実装用基板30上に作り込まなければならない場合もある。この場合、両端に配置されたプリント回路板32a、32c、32dについては、いずれもその接線上又はその近傍に凹溝36a、36bを形成することができる。しかしながら、中心に配置されたプリント回路板32bに接するように凹溝を形成するのは物理的に困難である。この問題を解決するために、同一形状を有するプリント回路板のみを集めて配置すると、プリント回路板の形状如何によっては、材料歩留まりが低下する。また、プリント回路板の種類に応じた数の金型が必要になるので、生産数量が少ない場合には、製造コストの増大を招く。
これに対し、枠部34に第2貫通孔38a〜38dと、プリント回路板32aの接線(プッシュバックラインに接する線)上又はその近傍に凹溝36a…を形成し、プリント回路板32c、32dの接線上又はその近傍に凹溝36b…を形成した場合において、第2貫通孔38a〜38dの外周と、これを挟み又は囲む各プリント回路板32a〜32dの外周との最短距離(d)を、それぞれ、枠部34の他の部分のいずれよりも短くすると、第2貫通孔38a〜38dの外周とプリント回路板32a〜32dの外周との間が枠部34の中で最も強度が弱い部分となる。
そのため、凹溝36a、36b…に沿って枠部34を破断させると、まず、凹溝36a、36b…に接するプリント回路板32a、32c、32dを容易に取り外すことができる。次いで、凹溝36a、36b…に接するプリント回路板32a、32c、32dが取り外されると、取り外されたプリント回路板32a、32c、32dに隣接する領域に形成された第2貫通孔38a〜38dの先端が、内部応力が開放されることによって自然に破断し、又は相対的に小さな外力で容易に破断する。その結果、枠部34が連鎖的に破断し、プリント回路板32bを極めて容易に取り出すことができる。しかも、枠部34が切断されることによって、枠部34の容積が小さくなるので、枠部34の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図4(a)及び図4(b)に、それぞれ、本実施の形態に係る実装用基板の平面図及びそのA−A’線断面図を示す。なお、図4においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図4において、実装用基板40は、プリント回路板42a〜42cと、枠部44と、凹溝46a、46b…と、第2貫通孔48a〜48cとを備えている。
プリント回路板42a〜42cは、枠部44を含むプリント配線母板(母板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたものからなる。本実施の形態において、プリント回路板42a〜42cは、いずれも楕円形であり、左側に3個、中央に2個、右側に3個並んでいる。左側の3個及び右側の3個は、それぞれ、同一の直線に接するように配置されている。プリント回路板42a〜42cに関するその他の点は、第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
枠部44は、プリント回路板42a〜42cへの自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部44の両端には、枠部44の外周に連通し、かつ、プリント回路板42a〜42cに連通していない1又は2以上のスリット44a、44a…が形成されている。枠部44及びスリット44aに関するその他の点は、第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
凹溝46a、46b…は、その両端が枠部44の外周と連通するように、枠部44に形成されている。凹溝46aは、左側に並んでいるプリント回路板42a…の共通の接線上又はその近傍に形成されている。また、凹溝46bは、右側に並んでいるプリント回路板42c…の共通の接線上又はその近傍に形成されている。さらに、凹溝46a、46bは、それぞれ、実装用基板30の表面及び裏面の同じ位置に形成されている。
凹溝46a、46b…に関するその他の点については、第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第2貫通孔48a…は、枠部44であって、2個のプリント回路板42a、42a及び1個のプリント回路板42bに囲まれた領域に形成されている。第2貫通孔48a…は、細長い長穴が「T」字型に結合したものであり、各長穴の先端は、それぞれ、プリント回路板42a、42a、42bの外周に近接している。
第2貫通孔48bは、枠部44であって、1個のプリント回路板42a、2個のプリント回路板42b、42b、及び1個のプリント回路板42cで囲まれた領域に形成されている。第2貫通孔48bは、細長い長穴からなり、その両端は、それぞれ、プリント回路板42b、42bに近接している。
第2貫通孔48c…は、枠部44であって、1個のプリント回路板42b及び2個のプリント回路板42c、42cに囲まれた領域に形成されている。第2貫通孔48c…は、細長い長穴が「T」字型に結合したものであり、各長穴の先端は、それぞれ、プリント回路板42b、42c、42cの外周に近接している。
さらに、第2貫通孔48a〜48cの外周と、プリント回路板42a〜42cの外周との最短距離(d)は、それぞれ、枠部44の他のいずれの部分よりも短くなっている。
第2貫通孔48a〜48cに関するその他の点は、第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る実装用基板40の作用について説明する。枠部44に第2貫通孔48a〜48cと、プリント回路板42a…の共通の接線上又はその近傍に凹溝46a…を形成し、プリント回路板42c…の共通の接線上又はその近傍に凹溝46b…を形成した場合において、第2貫通孔48a〜48cの外周と、これを挟み又は囲む各プリント回路板42a〜42cの外周との最短距離(d)を、それぞれ、枠部44の他の部分のいずれよりも短くすると、第2貫通孔48a〜48cの外周とプリント回路板42a〜42cの外周との間が枠部44の中で最も強度が弱い部分となる。
そのため、凹溝46a、46b…に沿って枠部44を破断させると、まず、凹溝46a、46b…に接するプリント回路板42a…、42c…を容易に取り外すことができる。次いで、凹溝46a、46b…に接するプリント回路板42a…、42c…が取り外されると、取り外されたプリント回路板42a…、42c…に隣接する領域に形成された第2貫通孔48a〜48cの先端が、内部応力が開放されることによって自然に破断し、又は相対的に小さな外力で容易に破断する。その結果、枠部44が連鎖的に破断し、プリント回路板42b…を極めて容易に取り出すことができる。しかも、枠部44が切断されることによって、枠部44の容積が小さくなるので、枠部44の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
次に、本発明の第5の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図5(a)及び図5(b)に、それぞれ、本実施の形態に係る実装用基板の平面図及びそのA−A’線断面図を示す。なお、図5においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、拡大・縮小して描いてある。
図5において、実装用基板50は、プリント回路板52a、52bと、枠部54と、凹溝56a、56b…と、第1貫通孔58a、58bと、第2貫通孔60、60とを備えている。
プリント回路板52a、52bは、枠部54を含むプリント配線母板(母板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたものからなる。本実施の形態において、プリント回路板52a、52bは、いずれも扇形になっている。プリント回路板52a、52bに関するその他の点は、第1及び第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
枠部54は、プリント回路板52a、52bへの自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。また、枠部54の両端には、枠部54の外周に連通し、かつ、プリント回路板52a、52bに連通していない1又は2以上のスリット54a、54a…が形成されている。枠部54及びスリット54a…に関するその他の点は、第1及び第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
凹溝56a、56b…は、その両端が枠部54の両端と連通するように、枠部54に形成されている。凹溝56aは、プリント回路板52aの接線(境界線)上又はその近傍に形成されており、2点でプリント回路板52aと接している。一方、凹溝56bは、プリント回路板52b接線上又はその近傍に形成されており、1点でプリント回路板52bと接している。さらに、凹溝56a、56bは、それぞれ、実装用基板50の表面及び裏面の同じ位置に形成されている。凹溝56a、56bに関するその他の点は、第1及び第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第1貫通孔58a、58aは、凹溝56aと交差し、かつ、枠部54の外周に連通しないように、枠部54に形成されている。第1貫通孔58b、58bは、凹溝56bと交差し、かつ、枠部54の外周に連通しないように、枠部54に形成されている。さらに、第1貫通孔58a、58aの先端及び第1貫通孔58b、58bの先端は、それぞれ、プリント回路板52a及びプリント回路板52bの外周に近接しており、第1貫通孔58a、58b…の外周とプリント回路板52a、52bの外周との最短距離(d)は、それぞれ、枠部54の他のいずれの部分よりも短くなっている。
なお、本実施の形態において、凹溝58a、58b…は、プリント回路板52a、52bに接しているので、第1貫通孔58a、58bは、必ずしも必要ではないが、第1貫通孔58a、58bを形成すると、枠部54の破断がさらに容易化する。同様に、本実施の形態においては、第1貫通孔58a、58b…が設けられているので、凹溝56a、56b…は、必ずしもプリント回路板52a、52bの接線上又はその近傍に形成する必要はないが、接線上又はその近傍に形成すると、枠部54の破断がさらに容易化する。
第1貫通孔58a、58bに関するその他の点は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第2貫通孔60、60は、枠部54であって、プリント回路板52a及びプリント回路板52bに挟まれた領域に形成されている。第2貫通孔60、60は、いずれも細長い長穴からなる。その一端は、プリント回路板52aの外周に近接しており、その他端は、プリント回路板52bの外周に近接している。さらに、第2貫通孔60、60の先端と、プリント回路板52a、52bの外周との最短距離(d)は、それぞれ、枠部54の他のいずれの部分よりも短くなっている。
第2貫通孔60、60に関するその他の点は、第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る実装用基板50の作用について説明する。例えば、同一形状を有するプリント回路板を実装用基板に作り込む場合、プリント回路板の配置を最適化すると、すべてのプリント回路板に接するように凹溝を形成することもできる。この場合、凹溝に沿って枠部を破断させるだけで、すべてのプリント回路板を容易に取り外すことができる。
しかしながら、プリント回路板の形状、配置等によっては、凹溝を形成するだけでは、取り外しが容易にならない場合がある。例えば、図5に示すように、扇形のプリント回路板52a、52bを実装用基板50上に配置した場合において、凹溝56a、56bのみを形成すると、右側のプリント回路板52bは、凹溝56bと1点においてのみ接触する。そのため、凹溝56bに沿って枠部54を破断させても、プリント回路板52bのほぼ全周が枠部54で囲まれたままであるので、プリント回路板52bの取り外しがやや煩雑となる。
これに対し、枠部54に第1貫通孔58a、58b及び第2貫通孔60、60、並びに、プリント回路板52a、52bの接線上又はその近傍に凹溝56a、56b…を形成し、第1貫通孔58a、58bとプリント回路板52a、52bとの最短距離(d1)及び第2貫通孔60、60とプリント回路板52a、52bとの最短距離(d2)を、それぞれ、枠部54の他のいずれの部分よりも短くすると、第1貫通孔58a、58bの外周とプリント回路板52a、52aの外周との間、及び、第2貫通孔60、60の外周とプリント回路板52a、52bの外周との間が、枠部54の中で最も強度が弱い部分となる。
そのため、まず、凹溝56a、56bに沿って枠部54を破断させると、凹溝56aに2点で接するプリント回路板52aを容易に取り外すことができる。また、凹溝56aに接するプリント回路板52aが取り外されると、取り外されたプリント回路板52aに隣接する領域に形成された第2貫通孔60、60の先端が、内部応力が開放されることによって自然に破断し、又は相対的に小さな外力で容易に破断する。同様に、凹溝56bに沿って枠部54を破断させると、分断された第1貫通孔58b、58bの開放端が、内部応力が開放されることによって自然に開き、又は、相対的に小さな外力で開き、第1貫通孔58b、58bの先端とプリント回路板52bのとの間が極めて容易に破断する。その結果、枠部54が連鎖的に破断し、プリント回路板52bを極めて容易に取り出すことができる。しかも、枠部54が切断されることによって、枠部54の容積が小さくなるので、枠部34の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る加工板は、プッシュバックされたプリント回路板が枠部に仮止めされた実装用基板として用いることができる。また、本発明に係る製品板の製造方法は、実装用基板からプリント回路板を製造する方法として用いることができる。
図1(a)及び図1(b)は、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係る実装用基板の平面図、及びそのA−A’線断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、それぞれ、本発明の第2の実施の形態に係る実装用基板の平面図、及びそのA−A’線断面図である。 図3(a)及び図3(b)は、それぞれ、本発明の第3の実施の形態に係る実装用基板の平面図、及びそのA−A’線断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、それぞれ、本発明の第4の実施の形態に係る実装用基板の平面図、及びそのA−A’線断面図である。 図5(a)及び図5(b)は、それぞれ、本発明の第5の実施の形態に係る実装用基板の平面図、及びそのA−A’線断面図である。
符号の説明
10 実装用基板(加工板)
12a、12b プリント回路板(製品板)
14 枠部
16a、16b 凹溝
18 第1貫通孔

Claims (11)

  1. 枠部と、
    前記枠部を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた1又は2以上の製品板と、
    その両端が前記枠部の外周に連通するように、前記枠部に形成された1又は2以上の凹溝と、
    前記凹溝のいずれか1以上と交差し、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部に形成された1又は2以上の第1貫通孔とを備え、
    前記第1貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記第1貫通孔と前記枠部の外周との最短距離、2以上の前記製品板が前記枠部で支持されている場合における前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短い
    加工板。
  2. 少なくとも1つの前記凹溝は、少なくとも1つの前記製品板の接線上又はその近傍に形成されている請求項1に記載の加工板。
  3. 前記第1貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記母板の板厚の0倍以上1/3倍以下である請求項1又は2に記載の加工板。
  4. 枠部と、
    前記枠部を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた2以上の製品板と、
    少なくとも1つの前記製品板の接線上又はその近傍に形成され、かつ、その両端が前記枠部の外周に連通するように、前記枠部に形成された1又は2以上の凹溝と、
    前記凹溝と交差せず、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部であって、2以上の前記製品板に挟まれ又は囲まれた領域に形成された1又は2以上の第2貫通孔とを備え、
    前記第2貫通孔の外周とこれを挟み又は囲む前記各製品板の外周との最短距離は、それぞれ、前記第2貫通孔と前記枠部の外周との最短距離、前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短い
    加工板。
  5. 前記第2貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記母板の板厚の0倍以上1/3倍以下である請求項4に記載の加工板。
  6. 枠部と、
    前記枠部を含む母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれた2以上の製品板と、
    その両端が前記枠部の外周に連通するように、前記枠部に形成された1又は2以上の凹溝と、
    前記凹溝のいずれか1以上と交差し、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部に形成された1又は2以上の第1貫通孔と、
    前記凹溝と交差せず、かつ、前記枠部の外周に連通しないように、前記枠部であって、2以上の前記製品板に挟まれ又は囲まれた領域に形成された1又は2以上の第2貫通孔とを備え、
    前記第1貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記第1貫通孔と前記枠部の外周との最短距離、前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短く、かつ、
    前記第2貫通孔の外周とこれを挟み又は囲む前記各製品板の外周との最短距離は、それぞれ、前記第2貫通孔の外周と前記枠部の外周との最短距離、前記製品板間の最短距離、及び、前記製品板の外周と前記枠部の外周との最短距離のいずれよりも短い
    加工板。
  7. 少なくとも1つの前記凹溝は、少なくとも1つの前記製品板の接線上又はその近傍に形成されている請求項6に記載の加工板。
  8. 前記第1貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記母板の板厚の0倍以上1/3倍以下である請求項6又は7に記載の加工板。
  9. 前記第2貫通孔の外周と前記製品板の外周との最短距離は、前記母板の板厚の0倍以上1/3倍以下である請求項6から8までのいずれかに記載の加工板。
  10. 前記枠部の外周に連通し、かつ前記製品板に連通していない1又は2以上のスリットをさらに備えた請求項1から9までのいずれかに記載の加工板。
  11. 請求項1から10までのいずれかに記載の前記加工板に備えられる前記凹溝に沿って前記枠部を破断させ、前記枠部から前記製品板を分離させる製品板の製造方法。
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