JP2006060189A - 加工板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 その材質によらず、自動実装に耐え、かつ、個々の製品板に分離することが容易な加工板の製造方法を提供すること。
【解決手段】 プッシュバック法を用いて枠部12に仮止めされたプッシュバック板14、14…を形成するプッシュバック工程と、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…の両端と枠部12との境界線(共通接線)上に第1Vカット18、18を形成し、かつ、第1単位板14a、14a…間の境界線(第1共有直線部14b)及び第2単位板16a、16a…間の境界線(第2共有直線部16b)上に第2Vカット20、20…を形成するVカット形成工程と、第1Vカット18、18…及び第2Vカット20、20…の少なくとも一部分に充填剤22、22…を充填する充填工程とを備えた加工板10の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加工板の製造方法に関し、さらに詳しくは、母板(例えば、プリント配線母板、金属板等。)からプッシュバックされた1又は2以上のプッシュバック板及び/又はVカットにより枠部に仮止めされたVカット板からなる製品板(例えば、プリント回路板等。)を含む加工板(例えば、実装用基板等。)の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に用いられるプリント回路板に対しても小型化、異形化の要求が増大している。一方、プリント回路板に電子部品を装着するためのチップマウンターや自動挿入機などの電子部品自動装着機(以下、これを「自装機」という。)は、搬送の関係から、ワークの大きさに上限と下限がある。また、自装機に使用するワークの外形は、実質的に長方形であること、すなわち、少なくとも一つの辺が直線で、これに垂直となる辺の全部又は一部が直線であることが要求される。
そこで、小型、かつ異形のプリント回路板上に自装機を用いて電子部品を装着する場合には、まず、プリント配線母板に複数のプリント回路板を作り込み、Vカット法、プッシュバック法、ミシン目法等を用いて、プリント回路板がもとのプリント配線母板に仮止めされた状態とし、次いで、プリント配線母板の外形を自装機で搬送可能な大きさ、形状を有する基板(実装用基板)に切断する方法が用いられている。
この内、Vカット法は、プリント配線母板上に印刷されたプリント回路の境界線に沿ってV字形の溝(Vカット)を入れ、プリント回路上に電子部品を実装した後、Vカットに沿って破断させる方法である。
また、プッシュバック法は、上型及び下型でプリント配線母板を狭持しながら、所定の形状を有する刃物を用いてプリント回路板を打ち抜き、次いで、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込む方法である。
さらに、ミシン目法は、プリント回路板の境界線に沿って、多数の小孔をあけ、小孔に沿って破断させる方法である。
これらの加工方法には、いずれも一長一短がある。例えば、プッシュバック法は、プリント回路板の形状に制約はないので、特に、異形のプリント回路板に電子部品を自動実装する場合に有効な方法である。しかしながら、プッシュバック法は、一般に加工後に基板に生じる反りが大きく、かつ、材料歩留まりも低い。
一方、Vカット法は、基板の反りが少なく、材料歩留まりも高いが、外形が直線的であるプリント回路板に対してのみ適用でき、異形のプリント回路板には適用できない。
さらに、ミシン目法は、簡便であるが、プリント回路板の外形寸法の精度が低いという欠点がある。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、プリント配線母板から打ち抜かれたプリント回路板が元の穴にはめ込まれ、かつ、プリント配線母板の耳部には、複数のスリットが設けられたプリント配線母板が開示されている。同文献には、プリント配線母板の耳部に複数のスリットを設けることによって、プッシュバック加工の際に生ずる反りを低減できる点が開示されている。
また、特許文献2には、凸型に突出した部分にコの字型のスリット(貫通孔)を設け、凸型に突出した部分の底辺であって、不要基板との境界線に沿ってV溝を形成したプリント基板が開示されている。
また、特許文献3には、単体基板の周囲にミシン目を形成し、ミシン目の周囲に浅い凹溝を形成した多面取りプリント配線基板が開示されている。同文献には、ミシン目の周囲に浅い凹溝を形成することによって、ミシン目に沿って破断させる際に基板の剥離を抑制できる点が記載されている。
さらに、特許文献4には、プリント基板に形成されるV溝加工線上のV溝加工停止位置の前方に、停止位置を示すマークを形成したプリント基板が開示されている。同文献には、V溝加工が基板のエッジからエッジに至る途中で終わる場合、加工停止位置前方にマークを設けると、加工停止位置を目視により確認できるので、V溝加工を加工停止位置において確実に停止できる点が記載されている。
特開2001−267700号公報 特開平5−160539号公報の図1 実開平4−38071号公報の第1図 実開昭63−73964号公報の第3図
各種電気機器で使用されるプリント回路板は、現在、樹脂基板が主流である。樹脂基板は、硬く、かつ、脆いので、樹脂基板の表面に多数のVカットを形成しても、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。また、Vカットに沿って曲げ応力を加えるだけで簡単に基板が割れ、個々のプリント回路板に容易に分離することができる。さらに、樹脂基板にプッシュバック加工を施した場合、枠部からプリント回路板を押し出すか、あるいは、枠部に曲げ応力を加えるだけで簡単に枠部が割れ、プリント回路板を比較的容易に取り外すことができる。
一方、特殊な用途(例えば、高い放熱特性が要求される用途)には、金属基板(例えば、アルミニウム基板)も用いられている。この金属基板に対して、上述したVカット法やプッシュバック法を適用することができれば、金属基板の製造コストを大幅に削減することができる。
しかしながら、金属基板は、樹脂基板に比べて硬度が低く、靱性も高い。そのため、金属基板の一端から他端に向かってVカットを形成する場合において、Vカットの深さが深くなると、ハンドリングの際に金属基板がVカットに沿って容易に折れ曲がり、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができない。
一方、Vカットの深さを浅くすれば、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。しかしながら、自動実装終了後にVカットに沿って金属基板に曲げ応力を加えても基板が曲がるだけで、個々のプリント回路板に分離するのは容易ではない。また、極端な場合には、金属基板を曲げることすら困難となる。
さらに、金属基板に対してプッシュバック法を適用した場合、枠部による締め付け力が強いために、プリント回路板を変形させることなく、プリント回路板を枠部から押し出すのは容易ではない。また、枠部に曲げ応力を加えても枠部が折れ曲がるだけで破断せず、プリント回路板を枠部から分離するのは容易ではない。
さらに、上述したような種々の問題を解決し、金属基板に適したVカット方法及び/又はプッシュバック方法、並びに、これらの方法を使用することにより得られる加工板が提案された例は、従来にはない。
本発明が解決しようとする課題は、その材質によらず、自動実装に耐え、かつ、個々の製品板(例えば、プリント回路板)に分離することが容易な加工板(例えば、実装用基板)の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る加工板の製造方法は、製品板及びこれをプッシュバック法又はVカット法により仮止めするための枠部を含む母板において、前記製品板の周囲に連通し、かつ、前記枠部の周囲に連通している1又は2以上のVカットを形成するVカット形成工程と、少なくとも1つの前記Vカットの少なくとも一部分に充填剤を充填する充填工程とを備えていることを要旨とする。
プッシュバック法又はVカット法により枠部に仮止めされた製品板の周囲に連通し、かつ、枠部の外周に連通しているVカットを形成した場合において、少なくとも1つのVカットの少なくとも一部分に充填剤を充填すると、Vカット周辺の曲げ剛性が増大する。そのため、加工板が金属基板からなる場合であっても、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。また、自動実装終了後に、Vカットに沿って枠部を単に折り曲げるか、あるいは、充填剤を適当な工具や薬剤を用いて除去した後にVカットに沿って枠部を折り曲げれば、製品板を極めて容易に分離することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、プリント配線母板、これを加工することにより得られるプリント回路板(プッシュバック板、Vカット板)、及び、このプリント回路板が仮止めされた実装用基板について本発明を適用した例について説明するが、本発明は、プリント配線母板以外の「母板」、これを加工することにより得られるプリント回路板以外の「製品板」、及び、このような製品板が仮止めされた実装用基板以外の「加工板」に対しても適用することができる。また、本発明は、金属基板に対して適用すると特に大きな効果が得られるが、樹脂基板に対しても当然に適用することができる。
図1(a)、並びに、図1(b)、図1(c)及び図1(d)に、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係る実装用基板の平面図、並びに、そのB−B’線断面図、そのC−C’線断面図及びそのD−D’線断面図を示す。なお、図1においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図1において、本実施の形態に係る実装用基板10は、枠部12と、枠部12に仮止めされた製品板(プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…)と、少なくとも製品板の外周に連通し、かつ、枠部12の外周に連通している1又は2以上のVカット(第1Vカット18、18及び第2Vカット20、20…)と、各Vカットの少なくとも一部分に充填された充填剤22、22…とを備えている。
枠部12は、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…への自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部12の四隅には、自動実装の際の基準穴及びサブ基準穴となる貫通孔12a、12a…が形成されている。
また、枠部12の両端には、枠部12の外周に連通し、かつ、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…に連通していない1又は2以上のスリット12b、12b…が形成されている。スリット12b、12b…は、プッシュバック加工の際に生ずる反りを低減するためのものである。従って、スリット12b、12b…の個数及び長さは、実装用基板10に発生する反りの程度に応じて、最適な個数及び長さを選択する。なお、反りが少ない場合には、スリット12b、12b…を省略しても良い。
枠部12の内部には、第1Vカット18、18の長手方向に沿って、プッシュバック板14、14…とVカット板16、16…とが交互に並んでおり、実装用基板10の上下端は、それぞれ、プッシュバック板14、14になっている。
プッシュバック板14、14…は、プリント配線母板(外形切断前の実装用基板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたものである。各プッシュバック板14、14…の左右端は枠部12で支持され、その上下端は枠部12又は隣接するVカット板16、16…で支持されている。
Vカット板16、16…は、母板からプッシュバック板14、14…を所定の間隔で打ち抜いた後に残る領域であって、左右の第1Vカット18、18と、隣接する上下のプッシュバック板14、14で囲まれた領域からなる。Vカット板16、16…は、左右の第1Vカット18、18を介して枠部12に仮止めされている。
さらに、本実施の形態において、各プッシュバック板14、14…は、それぞれ、2以上の第1単位板14a、14a…が第1共有直線部(第1単位板14a、14a間の境界線)14b、14b…を介して一体化したものからなる。また、各Vカット板16、16…は、それぞれ、2以上の第2単位板16a、16a…が第2共有直線部(第2単位板16a、16b間の境界線)16b、16b…を介して一体化したものからなる。この第1単位板14a、14a…及び第2単位板16a、16a…が、それぞれ、最終製品であるプリント回路板(製品板)となる。
第1共有直線部14b、14b…及び第2共有直線部16b、16b…は、それぞれ、一直線上に並んでおり、第2Vカット20、20…は、その上又はその近傍に形成されている。また、各第1単位板14a、14a…及び各第2単位板16a、16a…には、図示はしないが、適宜、電子部品を実装するためのピン穴、貫通孔等が形成されている。
なお、図1において、第1単位板14a、14a…及びこれを含むプッシュバック板14、14…、並びに、第2単位板16a、16a…及びこれを含むVカット板16、16…は、いずれも矩形状を呈しているが、これは単なる例示であり、曲線を含む形状であっても良い。
例えば、プッシュバック板14、14…の上下辺は、曲線を含んでいても良い。この場合、これに応じて、Vカット板16、16…の上下辺も曲線を含むことになる。
また、例えば、プッシュバック板14、14…左右辺は、円弧状であっても良い。この場合、第1Vカット18、18は、円弧状の左右辺に接するように形成すればよい。
また、Vカット板16、16…の左右辺は、その一部に直線を含んでいれば良く、そのすべてが直線である必要はない。この場合、Vカット板16、16…(及びプッシュバック板14、14…)の両端近傍に、適宜、所定の形状を有する貫通孔を形成すると、プッシュバック板14、14…の両端近傍の形状に制約されることなく、Vカット板16、16…の両端近傍の形状を任意に定めることができる。
また、図1において、「第1単位板14a、14a…と第2単位板16a、16a…」、「プッシュバック板14、14…とVカット板16、16…」、「プッシュバック板14、14…同士」、及び、「Vカット板16、16…同士」は、いずれも、同一形状を有しているが、これらは互いに異なっていても良い。
例えば、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…の横幅を同一とし、第1Vカット18、18を互いに平行に形成することに代えて、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…の横幅を第1Vカット18、18の長手方向に沿って、単調に増加又は減少させても良い。この場合、プッシュバック板14、14…の両端に形成される第1Vカット18、18は、互いに非平行となる。
同様に、第2Vカットを互いに平行に形成することに代えて、互いに非平行に形成すると、各第1単位板14a、14a…及び各第2単位板14b、14b…を互いに異なる形状にすることもできる。
第1Vカット18、18は、各プッシュバック板14、14…と枠部12の境界線(共通接線)上又はその近傍であって、各プッシュバック板14、14…の両端に形成されている。
ここで、「共通接線の近傍」とは、各プッシュバック板14、14…及び各Vカット板16、16…の形状及び品質に影響を及ぼさない位置をいう。第1Vカット18、18は、共通接線の真上に形成するのが最も好ましいが、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…に高い寸法精度が要求されない場合には、その表面に形成された印刷回路、その後にその表面に実装される電子部品等に損傷を与えない範囲で、共通接線から多少左右にずれていても良いことを意味する。
同様に、各第1共有直線部及び各第2共有直線部は、それぞれ、一直線上に並んでおり、第2Vカット20、20…は、第1共有直線部及び第2共有直線部上又はその近傍に形成されている。
ここで、「第1共有直線部及び第2共有直線部の近傍」とは、第1単位板14a、14a…及び第2単位板16a、16a…の形状及び品質に影響を及ぼさない位置をいう。第2Vカット20、20…は、第1共有直線部及び第2共有直線部の真上に形成するのが最も好ましいが、第1単位板14a、14a…及び第2単位板16a、16a…に高い寸法精度が要求されない場合には、その表面に形成された印刷回路、その後にその表面に実装される電子部品等に損傷を与えない範囲で、第1共有直線部及び第2共有直線部から多少左右にずれていても良いことを意味する。
さらに、第1Vカット18、18の両端は、上下に配置されたプッシュバック板14、14の端部から、枠部12の外周に向かって伸び、枠部12の外周に連通している。また、枠部12内にある第1Vカット18、18の上下端には、それぞれ、充填剤22、22…が充填されている。また、裏面に形成された第1Vカット18、18にも、表面とほぼ同一位置に充填剤22、22…が充填されている。
同様に、第2Vカット20、20…の両端は、上下に配置されたプッシュバック板14、14の端辺を突き抜け、枠部12の外周に向かって伸び、枠部12の外周に連通している。また、枠部12内にある第2Vカット20、20…の両端には、それぞれ、充填剤22、22…が充填されている。また、裏面に形成された第2Vカット20、20…にも、表面とほぼ同一位置に充填剤22、22…が充填されている。
Vカットに充填される充填剤22、22…の長さ(充填長さ)及び個数は、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持し、かつ、枠部12の切断作業が容易となるように、実装用基板10の用途や材質、実装用基板10に実装される部品の重量等に応じて、最適な長さ及び個数を選択する。一般に、充填長さが長くなるほど、及び/又は、充填剤の個数が多くなるほど、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持するのが容易となるが、枠部12の切断作業が繁雑となる場合がある。
例えば、相対的に軽量の部品が実装される実装用基板10の場合、図1に示すように、各第1Vカット18、18…及び各第2Vカット20、20…の両端に充填剤22、22…を充填する代わりに、各第1Vカット18、18及び各第2Vカット20、20…のそれぞれについて、相対的に充填長さの短い1個の充填剤22、22…を充填するだけでも良い。この場合、充填剤22、22…は、Vカットの端部(枠部12内にあるVカット内)に充填しても良く、あるいは、自動実装等に支障を来さない限り、Vカットの中央部分のいずれかに充填しても良い。
この場合、充填剤22、22…は、ほぼ平行に形成された各Vカットの一方の端部にのみ充填しても良く、あるいは、あるVカットには上端に充填剤22を充填し、他のVカットには下端に充填剤22を充填する等、Vカット毎に充填剤22、22…の位置を変えても良い。
一方、相対的に重い部品が実装される実装用基板10の場合、各Vカットについて、それぞれ、相対的に充填長さの長い1個の充填剤22、22…を充填しても良い。あるいは、各Vカット毎に、相対的に充填長さの短い又は充填長さの長い複数個の充填剤22、22…を充填しても良い。この場合、複数個の充填剤22、22…は、図1に示すように、Vカットの端部に充填しても良く、あるいは、自動実装等に支障を来さない限り、Vカットの中央部分のいずれかに充填しても良い。
さらに、特に重量の重い部品が実装される実装用基板10の場合には、自動実装等に支障を来さない限り、各Vカットの全長に渡って充填剤22、22…を充填しても良い。
また、充填剤22、22…は、必ずしも、各Vカットの凹部内に隙間なく充填されている必要はない。要は、Vカットを中心として実装用基板10に曲げ応力が作用した時に、実装用基板10の変形を抑制できる程度に充填されていれば良い。
また、充填剤22、22…は、必ずしも、各Vカットの長手方向に沿って充填されている必要はなく、Vカットと交差するように形成された凹溝内に充填されていても良い。
さらに、充填剤22、22…の表面は、必ずしも、実装用基板10の表面とほぼ同一平面上にある必要はない。要は、自動実装等に支障を来さず、かつ、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持できる限り、充填剤22、22…の表面は、実装用基板10の表面より高くなっていても良く、あるいは、低くなっていても良い。
充填剤22、22…の材質は、特に限定されるものではなく、Vカットの断面形状、実装用基板10の材質、要求される曲げ剛性、後工程で曝される熱履歴等に応じて、最適なものを選択する。充填剤22、22…は、ハンドリングの際に実装用基板10に発生する曲げ応力に抗し、実装用基板10の平面度を維持でき、かつ、製品板の分離が容易に行える程度の強度を有しているものであれば良い。
中でも、樹脂を含む材料は、Vカットへの充填及び固化並びに製品板の分離が容易であるので、充填剤22、22…の材料として特に好適である。この場合、充填剤22、22…は、樹脂のみからなるものであっても良く、あるいは、適当なフィラーを含むものであっても良い。
また、実装用基板10は、一般に、後工程(例えば、はんだ付け工程)において加熱されるので、充填剤22、22…には、加熱温度に応じた耐熱性を有する樹脂を用いるのが好ましい。このような樹脂としては、具体的には、熱硬化型樹脂、二液硬化型樹脂、光(紫外線、可視光等)硬化型樹脂、熱乾燥型樹脂等がある。
また、例えば、実装用基板10がアルミニウム又はその合金からなる場合、アルミニウムは、アルカリ溶液によって腐食する。従って、このような場合には、Vカットへの充填、固化等の際に、アルカリ溶液を使用しない樹脂を用いるのが好ましい。
なお、第1Vカット18、18、及び第2Vカット20、20…は、図1に示すように、実装用基板10の上下面に形成するのが好ましいが、枠部12の破断に支障を来さない限り、いずれか一方の面にのみ形成しても良い。
また、第1Vカット18、18及び第2Vカット20、20…を実装用基板10の両面に形成する場合、充填剤22、22…は、両面のVカットに充填しても良く、いずれか一方の面に形成されたVカットにのみ充填しても良い。片面のVカットにのみ充填する場合、ハンドリングの際に実装用基板10が鋭角になりやすい側に充填するのが好ましい。
また、実装用基板10の曲げ剛性を高めるためには、実装用基板10に形成されたすべてのVカットについて、充填剤22、22…を充填するのが好ましいが、ハンドリングの際に曲がるおそれのない部分、曲がってもその後の工程に支障を来さない部分等に形成されたVカットについては、充填剤22、22…の充填を省略しても良い。
また、第1Vカット18、18及び第2Vカット20、20…の断面は、図1に示すように、頂角が約30〜50°程度のV字型が好ましいが、底部が平坦なU字型の断面を有していても良い。
さらに、第1Vカット18、18及び第2Vカット20、20…の切り込み深さは、枠部12、並びに、プッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…の切断作業が容易となるように定めるのが好ましい。本実施の形態に係る実装用基板10は、各Vカットに充填剤22、22…が充填されているので、相対的に切り込み深さを深くしても、自動実装に耐えうる強度及び平面度を維持することができる。
次に、本実施の形態に係る実装用基板10の作用について説明する。本実施の形態に係る実装用基板10は、第1Vカット18、18及び第2Vカット20、20…が枠部12の外周に連通しており、かつ、各Vカットの少なくとも一部分に充填剤22、22…が充填されているので、枠部12の剛性が大きい。
そのため、実装用基板10が金属基板からなる場合であっても、ハンドリングの際にVカットに沿って折れ曲がることがなく、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。また、Vカットの切り込み深さを相対的に深くしても、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。
さらに、自動実装終了後は、Vカットに沿って単に枠部12を折り曲げるか、あるいは、適当な工具や薬剤を用いて充填剤22、22…を除去した後、Vカットに沿って枠部12を折り曲げることによって、極めて容易にプッシュバック板14、14…及びVカット板16、16…を取り外すことができる。
また、本実施の形態に係る実装用基板10は、プッシュバック板14、14…と、Vカット板16、16…とが交互に並んでいるので、プッシュバック法のみを用いた場合に比べて、材料歩留まりが高い。
さらに、図1に示すように、同一寸法を有する矩形のプリント回路板が縦横に並んだ実装用基板は、Vカット法のみによっても作製することができる。しかしながら、この場合には、縦方向の境界線と横方向の境界線に沿って、それぞれ、Vカット加工を施す必要がある。しかしながら、本実施の形態に係る実装用基板10は、プッシュバック板14、14…と、Vカット板16、16…とが交互に並んでいるので、横方向のVカット加工が不要になる。そのため、Vカット加工に要する工数を大幅に削減することができ、製造コストを低減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図2(a)、並びに、図2(b)及び図2(c)に、それぞれ、本実施の形態に係る実装用基板の平面図、並びに、そのB−B’線断面図及びC−C’線断面図を示す。なお、図2においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図2において、本実施の形態に係る実装用基板30は、枠部32と、枠部32に仮止めされたVカット板34、34…と、少なくともVカット板34、34…の周囲に連通し、かつ、枠部32の外周に連通している1又は2以上のVカット36、36…と、各Vカット36、36…の少なくとも一部分に充填された充填剤38、38…とを備えている。
枠部32は、Vカット板34、34…への自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部32の四隅には、自動実装の際の基準穴及びサブ基準穴となる貫通孔32a、32a…が形成されている。
各Vカット板34、34…は、それぞれ、4本のVカット36、36…で囲まれた領域からなり、それぞれ、Vカット36、36…を介して枠部32及び隣接する他のVカット板に仮止めされている。このVカット板34、34…が、それぞれ、最終製品であるプリント回路板(製品板)となる。また、各Vカット板34、34…には、図示はしないが、適宜、電子部品を実装するためのピン穴、貫通孔等が形成されている。
なお、図1において、各Vカット板34、34…の形状は、矩形状を呈しているが、これは単なる例示であり、各辺のいずれかに凹凸があっても良い。この場合、Vカット板34、34…の分離を容易化するために、適宜、プッシュバック加工、穴あけ加工(金型による打ち抜き加工、ルータ加工など)、ミシン目加工等を組み合わせるのが好ましい。
また、縦方向に並んだVカット36、36…及び横方向に並んだVカット36、36…は、それぞれ、Vカット板34、34…の形状に応じて、互いに平行に形成しても良く、あるいは、互いに非平行に形成しても良い。
Vカット36、36…の両端は、Vカット板34、34…の端部から、枠部32の外周に向かって伸び、枠部32の外周に連通している。また、枠部32内にあるVカット36、36…の上下端及び左右端には、それぞれ、充填剤38、38…が充填されている。また、裏面に形成されたVカット36、36…にも、表面とほぼ同一位置に充填剤38、38…が充填されている。
なお、図2に示す例においては、各Vカット36、36…の両端に相対的に充填長さの短い2個の充填剤38、38…が充填されているが、これは単なる例示であり、各充填剤38、38…の充填長さ、個数、充填位置等は、実装用基板30の材質や用途、実装用基板30に実装される部品の重量等に応じて任意に選択することができる。また、Vカット36、36…及び充填剤38、38…に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る実装用基板30の作用について説明する。本実施の形態に係る実装用基板30は、Vカット36、36…が枠部32の外周に連通しており、かつ、各Vカット36、36…の少なくとも一部分に充填剤38、38…が充填されているので、枠部32の剛性が大きい。
そのため、実装用基板30が金属基板からなる場合、あるいは、Vカット36、36…の切り込み深さが相対的に深い場合であっても、ハンドリングの際にVカットに沿って折れ曲がることがなく、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。
さらに、自動実装終了後は、Vカットに沿って枠部32を単に折り曲げるか、あるいは、適当な工具や薬剤を用いて充填剤38、38…を除去した後、Vカット36、36…に沿って枠部32を折り曲げることによって、極めて容易にVカット板34、34…を取り外すことができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る実装用基板について説明する。図3(a)、並びに、図3(b)及び図3(c)に、それぞれ、本実施の形態に係る実装用基板の平面図、並びに、そのB−B’線断面図、及び、そのC−C’線断面図を示す。なお、図3においては、見やすくするために、各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。
図3において、本実施の形態に係る実装用基板40は、枠部42と、枠部42に仮止めされた第1プッシュバック板44(単位板44a、44b)及び第2プッシュバック板46と、少なくとも第1プッシュバック板44及び/又は第2プッシュバック板46の外周に連通し、かつ、枠部42の外周に連通しているVカット48、48…と、各Vカットの少なくとも一部分に充填された充填剤50、50…とを備えている。
枠部42は、第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46、46…への自動実装が終了するまでの間、これらを支持するためのものである。枠部42の四隅には、自動実装の際の基準穴及びサブ基準穴となる貫通孔42a、42a…が形成されている。
また、枠部42の両端には、枠部42の外周に連通し、かつ、第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46、46…に連通していない1又は2以上のスリット42b、42b…が形成されている。なお、スリット42bに関するその他の点は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46は、いずれも、プリント配線母板(外形切断前の実装用基板)から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれたものである。第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46の周囲は、それぞれ、枠部42で支持されている。
また、第1プッシュバック板44は、L字型を呈し、2つの単位板44a及び44bが共有直線部(単位板44a、44b間の境界線)44cを介して一体化したものであり、共有直線部44c上又はその近傍には、Vカット48が形成されている。本実施の形態においては、この2つの単位板44a及び44b、並びに、第2プッシュバック板46が最終製品であるプリント回路板(製品板)となる。さらに、第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46には、図示はしないが、適宜、電子部品を実装するためのピン穴、貫通孔等が形成されている。
なお、図3に示す第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46の形状は、単なる例示であり、その一部に曲線を含んでいても良い点、各Vカット48、48…は、必ずしも互いに平行である必要はない点、並びに、Vカット48、48…は、第1プッシュバック板44及び/又は第2プッシュバック板46の接線(境界線)上又はその近傍に形成するのが好ましい点は、第1の実施の形態と同様である。
Vカット48、48…の両端は、第1プッシュバック板44又は第2プッシュバック板46の端部(又は、端辺)から、枠部42の外周に向かって伸び、枠部42の外周に連通している。また、枠部42内にあるVカット48、48…の両端には、それぞれ、充填剤50、50…が充填されている。また、裏面に形成されたVカット48、48…にも、表面とほぼ同一位置に充填剤50、50…が充填されている。
なお、図3に示す例においては、各Vカット48、48…の両端に相対的に充填長さの短い2個の充填剤50、50…が充填されているが、これは単なる例示であり、各充填剤50、50…の充填長さ、個数、充填位置等は、実装用基板40の材質や用途、実装用基板40に実装される部品の重量等に応じて任意に選択することができる。また、Vカット48、48…及び充填剤50、50…に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る実装用基板40の作用について説明する。本実施の形態に係る実装用基板40は、Vカット48、48…が枠部42の外周に連通しており、かつ、各Vカットの48、48…の少なくとも一部分に充填剤50、50…が充填されているので、枠部42の剛性が大きい。
そのため、実装用基板40が金属基板からなる場合、あるいは、Vカット48、48…の切り込み深さが相対的に深い場合であっても、ハンドリングの際にVカットに沿って折れ曲がることがなく、自動実装に耐えうる強度と平面度を維持することができる。
さらに、自動実装終了後は、Vカットに沿って枠部42を単に折り曲げるか、あるいは、適当な工具や薬剤を用いて充填剤50、50…を除去した後、Vカット48、48…に沿って枠部42を折り曲げるだけで、第1プッシュバック板44及び第2プッシュバック板46の取り外し、並びに、第1プッシュバック板44の単位板44a、44bへの分割を容易に行うことができる。
次に、本発明に係る加工板の製造方法について説明する。まず、公知の方法を用いて母板に必要な加工を施す。例えば、プッシュバック法を併用した加工板の場合、母板に対してプッシュバック加工を施す。また、プレス加工、ルータ加工等を用いて、電子部品を実装する際に必要となるピン穴、貫通穴等を母板に形成する。また、必要に応じて母板の外形加工を行い、形状を整える。さらに、公知の方法を用いて、製品板の周囲に連通し、かつ、枠部の外周に連通しているVカットを形成する。
次に、母板に形成されたVカットに充填剤を充填する。充填剤の充填方法は、特に限定されるものではなく、Vカットの幅及び断面形状、加工板の生産数量等に応じて、種々の方法を用いることができる。
例えば、VカットがU字断面を有し、相対的に横幅が広く(例えば、1mm程度)、かつ、加工板の生産数量が少量である場合には、サイコロ状、棒状等の固体の充填剤をVカットに直接、はめ込み、あるいは、適当な接着剤(例えば、熱硬化性の接着剤。以下、同じ。)で接着しても良い。
また、例えば、VカットがV字断面を有する場合、くさび状の固体の充填剤をVカットに直接、はめ込み、あるいは、適当な接着剤で接着しても良い。この場合、充填剤のはめ込み及び固定を確実にするために、充填剤の先端に突起を設け、かつ、Vカット内に突起を挿入可能な穴を設け、Vカット内の穴に充填剤の突起を挿入することによって、充填剤を固定しても良い。
また、例えば、Vカットと交差するように凹溝を形成し、凹溝内に、サイコロ状、棒状等の固体の充填剤を、直接はめ込み、あるいは、適当な接着剤で接着しても良い。
また、例えば、液状又はパテ状の充填剤を手作業でVカット内、及び/又は、Vカットと交差するように形成された凹溝内に流し込み、硬化剤、熱、光等を用いて、充填剤を硬化させても良い。
また、Vカットの横幅が相対的に狭い場合、及び/又は、加工板の生産数量が多量である場合、インク(硬化処理によって固体となる液状の充填剤)を用いたスクリーン印刷法が好適である。図4に、スクリーン印刷法を用いた充填剤の充填方法の一例を示す。
まず、図4(a)に示すように、Vカット60a、60a…が形成された母板60の上方に、スクリーン62を配置する。スクリーン62は、周知のように、所定のメッシュを有するシャー62aの裏面に、所定のパターンで乳剤62bが形成されたものである。
この場合、シャー62aのメッシュは、粗い方が好ましい。シャー62aのメッシュが粗くなるほど、1回のスクリーン印刷で多量のインクをVカット60a、60a…に流し込むことができる。シャー62aのメッシュは、具体的には、80〜100メッシュが好ましい。シャー62aの材質は、特に限定されるものではないが、ステンレスが好適である。ステンレス製のシャー62aは、インクの抜けがよいので、インクの充填作業を効率よく行うことができる。
また、乳剤62bは、シャー62aの不要部分の目を塞ぎ、必要部分にのみ、インクを下に落とすためのものである。この場合、乳剤62bの厚さは、厚い方が好ましい。乳剤62bが厚くなるほど、1回のスクリーン印刷で多量のインクをVカット60a、60a…に流し込むことができる。乳剤60bの厚さは、具体的には、100μm以上が好ましく、さらに好ましくは、200μm以上、さらに好ましくは、300μm以上、さらに好ましくは、400μm以上、さらに好ましくは、500μm以上である。
なお、一般に、乳剤62bの厚さが厚くなるほど、乳剤62bのパターンの露光に時間がかかるため、乳剤62bのパターンの形状精度は低下する。しかしながらが、本発明においては、印刷されたパターンの形状精度は、必ずしも必要ではない。むしろ、乳剤62bを厚くすることによって、1回のスクリーン印刷で多量のインクを充填でき、インクの充填作業を効率化できるという利点がある。
次に、図4(b)に示すように、スクリーン62上にインク64aを適量たらし、スキージ66でスクリーン62表面をなぞる。これにより、乳剤62bの隙間を通ってインク64aが下に押し込まれ、所定のパターに従ってVカット60a、60a…の少なくとも一部分にインク64aが充填される。
なお、1回のスクリーン印刷で十分な量のインク64aを充填できないときには、スクリーン印刷を複数回繰り返しても良い。
ここで、充填剤の形成に使用するインクとしては、具体的には、
(1)紫外線硬化型樹脂を含むインク(例えば、互応用化学工業(株)製紫外線硬化型永久穴埋めインク(PTR−1004、PTR−1004、PTR−924W、PTR−626など)、太陽インキ製造(株)製紫外線硬化型ソルダーレジストインキ(UVR−150G M28−100PS、UVR−150G NT220、FOC−35 B4、UVR−150G AG5など)等)、
(2)熱乾燥型樹脂を含むインク(例えば、互応用化学工業(株)製熱乾燥型穴埋めインク(PTR−329WS、PTR−402Wなど)、太陽インキ製造(株)製熱乾燥型穴埋めインキ(EH−602 NSKなど)等)、
(3)熱硬化型樹脂を含むインク(例えば、太陽インキ製造(株)製熱硬化型ソルダーレジストインキ(S−40 C518、S−222 X16Kなど))、
等がある。なお、インクに含まれる樹脂の種類は、加工板の材質等に応じて最適なものを選択する点は、上述した通りである。
これらの中でも、特に、紫外線硬化型樹脂を含むインクは、取り扱いが比較的容易であるので、充填剤を形成するためのインクとして好適である。
なお、これらのインクは、そのまま使用しても良く、あるいは、適当なフィラーを混合して用いても良い。
Vカット60a、60a…にインク64aを充填した後、インク64aの硬化処理(例えば、紫外線照射、熱処理等。)を施すと、図4(c)に示すように、Vカット60a、60a…の少なくとも一部分に充填剤68が充填された母板60が得られる。さらに、充填剤68の凹凸が問題となる場合には、研磨等の手段を用いて、充填剤68の表面を平坦化すれば良い。
母板60に対して予め外形加工等、必要な加工がすべて行われている場合には、Vカット60a、60a…に充填剤68を充填することにより、本発明に係る加工板が完成する。一方、外形加工等、未加工部分が残っている場合には、充填剤68を充填した後にこれらの加工を行うことにより、本発明に係る加工板が完成する。
得られた加工板は、自動実装工程に送られ、加工板の表面には種々の電子部品が実装される。自動実装終了後、Vカットに沿って枠部を単に折り曲げるか、あるいは、適当な工具(例えば、針)で充填剤を掻き落とし、若しくは、適当な薬液(例えば、熱乾燥型樹脂の場合は、水酸化ナトリウム水溶液等)を用いて充填剤を剥離させた後、Vカットに沿って枠部を折り曲げれば、枠部に仮止めされていた製品板を簡単に分離することができる。
本発明に係る加工板は、汎用のVカット加工装置及びスクリーン印刷機をそのまま利用して製造することができ、加工板の強度を維持するために特別な装置を必要としないので、低コストである。
また、異形の基板(凸部のある基板)を作製する場合において、Vカット法のみを用いる時には、ルータ加工が必要となる場合がある。ルータ加工は、材料の除去体積が大きいので、生産効率が低いという欠点がある。これに対し、プッシュバック法とVカット法とを併用すると、プッシュバックされる領域の形状を最適化することによって、生産効率の低いルータ加工が不要となる。そのため、本発明に係る方法を用いると、自動実装に耐えうる強度と平面度を有し、かつ、種々の形状を有する製品板が仮止めされた加工板を、極めて高い生産効率で低コストで製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
例えば、製品板の周囲に連通するVカットを形成する場合、Vカットは、製品板の接線上若しくはその近傍、あるいは、共有直線部上若しくはその近傍に形成する場合に限定されるものではなく、製品板の周囲の辺上の任意の一点(角部を含む)から枠部の外周に向かって形成されていても良い。
また、図1において、プッシュバック板14及びVカット板16は、いずれも、単位板が共有直線部を介して一体化したものからなるが、プッシュバック板14及びVカット板16をそのまま製品板として用いることもできる。この場合、第2Vカット20、20…を省略すればよい。同様に、図3において、第1プッシュバック板44をそのまま製品板として用いる場合には、単位板44a、44bの共有直線部上にあるVカット48を省略すればよい。
また、枠部に形成されるスリットは、加工板に発生する反りを低減するためのものであり、従って、プッシュバック法により製品板が仮止めされた加工板に対して有効であるが、Vカット法により製品板が仮止めされた加工板の周囲に形成しても良い。
さらに、本発明は、金属基板に対して適用すると特に大きな効果が得られるが、樹脂基板に対しても適用できる。例えば、樹脂基板に反りが生じた場合において、これにVカット加工を施すと、Vカットの深さが予定の深さより深くなり、樹脂基板の強度が低下する場合がある。このような場合に、Vカットの少なくとも一部分に充填剤を充填すると、ハンドリングの際における樹脂基板の破損を抑制することができる。
本発明に係る加工板の製造方法は、樹脂基板又は金属基板からなるプリント回路板がVカット法及び/又はプッシュバック法により仮止めされた実装用基板の製造方法として用いることができる。
図1(a)、並びに、図1(b)、図1(c)及び図1(d)は、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係る加工板の平面図、並びに、そのB−B’線断面図、そのC−C’線断面図及びそのD−D’線断面図である。 図2(a)、並びに、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ、本発明の第2の実施の形態に係る加工板の平面図、並びに、そのB−B’線断面図及びそのC−C’線断面図である。 図3(a)、並びに、図3(b)及び図3(c)は、それぞれ、本発明の第3の実施の形態に係る加工板の平面図、並びに、そのB−B’線断面図及びそのC−C’線断面図である。 Vカットへの充填剤の充填方法を示す工程図である。
符号の説明
10 実装用基板(加工板)
12 枠部
14 プッシュバック板
14a 第1単位板(製品板)
16 Vカット板
16a 第2単位板(製品板)
18 第1Vカット(Vカット)
20 第2Vカット(Vカット)
22 充填剤
30 実装用基板(加工板)
32 枠部
34 Vカット板(製品板)
36 Vカット
38 充填剤
40 実装用基板(加工板)
42 枠部
44 第1プッシュバック板
44a、44b 単位板(製品板)
46 第2プッシュバック板(製品板)
48 Vカット
50 充填剤

Claims (7)

  1. 製品板及びこれをプッシュバック法又はVカット法により仮止めするための枠部を含む母板において、前記製品板の周囲に連通し、かつ、前記枠部の周囲に連通している1又は2以上のVカットを形成するVカット形成工程と、
    少なくとも1つの前記Vカットの少なくとも一部分に充填剤を充填する充填工程とを備えた加工板の製造方法。
  2. 前記充填工程は、スクリーン印刷法を用いて前記Vカットの少なくとも一部分に前記充填剤を充填するものである請求項2に記載の加工板の製造方法。
  3. 前記製品板は、前記Vカットを介して前記枠部若しくは隣接する他の製品板のいずれか一方又は双方に仮止めされたVカット板である請求項1又は2に記載の加工板の製造方法。
  4. 前記Vカット形成工程の前に、プッシュバック法を用いて、前記枠部を含む前記母板から打ち抜かれ、かつ、元の穴にはめ込まれることによって、前記枠部に仮止めされたプッシュバック板からなる製品板を形成するプッシュバック工程をさらに備えた請求項1から3までのいずれかに記載の加工板の製造方法。
  5. 前記プッシュバック工程は、前記Vカットを介して前記枠部に仮止めされるVカット板に隣接し、かつ、その両端が前記枠部で支持されるように前記プッシュバック板を形成するものであり、
    前記Vカット形成工程は、前記プッシュバック板と前記枠部の共通接線上又はその近傍であって、前記プッシュバック板の両端に第1Vカットを形成する工程を含む請求項4に記載の加工板の製造方法。
  6. 前記プッシュバック板は、2以上の第1単位板が第1共有直線部を介して一体化したものからなり、
    前記Vカット板は、2以上の第2単位板が第2共有直線部を介して一体化したものからなり、
    前記プッシュバック工程は、前記第1共有直線部及び前記第2共有直線部が一直線上に並ぶように、前記プッシュバック板を形成するものであり、
    前記Vカット形成工程は、前記第1共有直線部及び前記第2共有直線部上又はその近傍に第2Vカットを形成する工程をさらに含む請求項5に記載の加工板の製造方法。
  7. 前記枠部の外周に連通し、かつ前記製品板に連通していない1又は2以上のスリットを形成するスリット形成工程をさらに備えた請求項1から6までのいずれかに記載の加工板の製造方法。
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