JP2005183755A - 回路基板の製造装置およびそれを用いた回路基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高く、生産性に優れた回路基板の製造装置とそれを用いた回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】金型の下型ダイの基板保持面を凹型に加工した応力緩和機構を備えた製造装置を用いて回路基板の打ち抜きを行う。特に、応力緩和機構の深さを回路基板表層に形成したパターンとソルダレジストの総厚み以下分の深さとすることで、加工時に発生する応力を緩和するものであり、信頼性が高く、生産性に優れた回路基板を実現するための回路基板の製造装置とそれを用いた回路基板の製造方法を提供するものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、回路基板の製造装置と複数層の回路パターンを接続してなる回路基板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、高密度化に伴い、産業用にとどまらず民生用の分野においても回路基板が強く要望されるようになってきた。特に回路基板の高機能化が進み、より複数層の回路パターンが内層接続手段を用いて接続されており、その接続信頼性は重要となっている。
以下に従来の回路基板の製造方法について図7を用いて説明する。
図7は従来の回路基板の製造方法による、回路基板を金型で打ち抜く工程を説明したものである。
図7(a)において、50は回路基板、51は回路基板上に金属箔などで形成された回路パターン、52は上金型部であり、53は上プレスプレートa、54は打ち抜きパンチであり、55はストリッパープレート、56は上プレスプレートb、57は下金型部であり、58は下型ダイ、59は打ち抜きパンチが入るスリット、60は打ち抜いた基板カスを落とす抜き穴、61は下プレスプレート、62はクッションで、63は外形ダイ、64は回路基板を位置決めするガイドピンであり、回路基板50を下金型部57上にガイドピン64によって位置決めをし静置した打ち抜き前の状態を示す。
図7(b)は、油圧プレス等(図示せず)を用いて上プレスプレートa53の上より圧力を加え上金型部52を下金型部57に押しつけることによって、ストリッパープレート55が回路基板50をホールドすると同時に打ち抜きパンチ54が下型ダイ58にあけたスリット59に回路基板の捨て板部65を打ち抜く。
同じく上プレスプレートb56が回路基板を押し込むことで外形ダイ63の下に設けたクッション62が沈み外形ダイ63を押し下げワーク外枠部66が切断される。
そして、図7(c)に示すように、油圧プレスを解放させることで上金型部52が上昇しストリッパープレート55が元の位置に戻り、上プレスプレートb56内に嵌り込んでいた回路基板の製品外形部67が排出され金型による回路基板の打ち抜きが完了する。
次に、図8を用いて打ち抜きパンチが回路基板を打ち抜く過程を説明する。
図8は従来の回路基板の製造方法を示す断面図である。
図8(a)に示す金型上に回路基板を静置した状態から、図8(b)に示すように回路基板50に打ち抜きパンチ54が接触した部分に荷重がかかることで、パターン51の切断部に最も近い部分が支点となって回路基板50は撓み、切断される。
切断される瞬間は、撓んだ回路基板50と下型ダイ58は接触することになる。その時の撓み量は回路基板の表層に形成されたパターンや印刷物など総厚み分となる。
撓んだ回路基板の表層は伸ばされ、支点となった部分の基板断面には曲げ応力が加わりその量は基板の厚みが増えると大きくなりダメージも大きくなる。
次に図8(c)に示すように、打ち抜きパンチ54が進入して行くにつれ打ち抜きパンチ54の外形状に回路基板50は亀裂68が進行していく。
その結果、打ち抜きパンチ54が入り込むと最終的には完全に切断され、図8(d)に示す様な状態に至る。
この時発生した曲げ応力の大きさによっては、レーザー加工やドリル加工などによってあけた穴に導電性ペーストを充填してなるインナービアホールを内層接続手段とする回路基板においては、切断部近傍にインナービアホールを設置している場合、切断時のダメージがインナービアホールに影響し、層間接続抵抗値の悪化(抵抗値大)が懸念される。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開昭61−263294号公報
しかしながら、上記の従来の製造方法では、金型打ち抜き時に発生した、曲げ応力を緩和する手段がなく回路基板に影響を及ぼし接続抵抗値が悪化する可能性が高くなるなどの問題点を有していた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、打ち抜き時に発生する曲げ応力を緩和させるものであり、信頼性が高く、生産性に優れた回路基板を実現するための回路基板の製造装置とそれを用いた回路基板の製造方法を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の請求項1に記載の発明は、打ち抜きパンチを有する上金型部と、回路基板を保持する下型ダイを有する下金型部で構成され、かつ回路基板の打ち抜き加工に用いるものであって、前記下型ダイは応力緩和機構を備えていることを特徴とする回路基板の製造装置としたものであり、これを用いて打ち抜き加工することで、加工時に発生する曲げ応力を緩和することができる。
本発明の請求項2に記載の発明は、応力緩和機構は、回路基板を保持する面を凹型形状に加工したものであることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造装置としたもので、下型ダイの表面を凹型に加工することで、回路基板の回路パターン部分や絶縁層部分への打ち抜き加工時の衝撃を緩和することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項3に記載の発明は、凹型形状は、下型ダイに保持された回路基板に形成された回路パターン部分または絶縁層部分が嵌り込む形状に加工されていることを特徴とする請求項2に記載の回路基板の製造装置としたもので、下型ダイの表面を凹型に加工することで、回路基板の回路パターン部分や絶縁層部分が嵌り込む形状を有し、金型打ち抜き時の回路基板曲げ量を確実に減らすという作用効果を有する。
本発明の請求項4に記載の発明は、凹型形状の深さは、回路基板に形成された回路パターンと絶縁層の総厚み未満の深さであることを特徴とする請求項3に記載の回路基板の製造装置としたもので、打ち抜き時に切断部に加圧力が集中しない作用効果を有する。
本発明の請求項5に記載の発明は、凹型形状は突出したエッヂ部分を備え、前記エッヂ部分の幅は、回路基板の加工端と回路基板の端部に形成された回路パターンまたは絶縁層の形成端までの距離よりも短い幅であることを特徴とする請求項3に記載の回路基板の製造装置としたもので、打ち抜き時に回路パターンまたは絶縁層にかかる荷重や圧力を抑制する作用効果を有する。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の回路基板の製造装置の下金型部に回路パターンと絶縁層が形成された回路基板を保持し、上金型部を下金型部に押しつけることによって、打ち抜きパンチで回路基板を打ち抜き加工することを特徴とする回路基板の製造方法としたもので、加工時に発生する曲げ応力を緩和し、外形切断で受ける応力を少なくして回路基板を製造できる。これにより、特に、実回路部の切断部近傍に配置したインナービアホールへの応力影響を抑制することが可能となり、品質が高い回路基板を提供することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項7に記載の発明は、回路基板は、絶縁基材の加工孔に導電性ペーストを充填して形成された導通孔を介して両面の回路パターンが電気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法としたもので、導電性ペーストを充填して形成された導通孔の抵抗値が上昇することなく、安定した品質の回路基板を提供することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項8に記載の発明は、回路基板は、加工孔に導電性ペーストを充填して形成された導通孔を有する絶縁基材が複数積層された多層構造を有し、前記導通孔を介して表層を含む層間の回路パターンが電気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法としたもので、導電性ペーストを充填して形成された導通孔により層間接続を必要とする多層構造の回路基板においても、導通孔の抵抗値が上昇することなく、安定した品質の多層の回路基板を提供することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項9に記載の発明は、絶縁基材は、ガラスクロスに熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた基板材料で構成されたものであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の回路基板の製造方法としたもので、比較的強度の高く、打ち抜き加工が困難なガラスクロスを絶縁基材として用いた回路基板においても、導通孔の抵抗値が上昇することなく、安定した品質の回路基板を提供することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項10に記載の発明は、絶縁層は、加工端を除く領域に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法としたもので、打ち抜き加工時の加工端の絶縁層のクラックを防止するとともに、加工時に発生する曲げ応力を緩和し、外形切断で受ける応力を少なくして回路基板を製造できるという作用効果を有する。
本発明は、インナービアホールを内層接続の手段とした回路基板を金型加工する場合において、金型のダイの表面を基板形状に合わせ凹加工しておくことで、基板打ち抜き時に加わる応力を減少させることができる。これにより、実回路部の切断部近傍に配置したインナービアホールへの応力の影響を抑制することが可能となり、品質が高く、生産性に優れた回路基板の製造装置と製造方法を提供することができるものである。
(実施の形態)
以下本発明の実施の形態における回路基板の製造方法について説明する。
図1は、本発明の回路基板の製造方法を示す断面図である。
図1(a)のプリプレグ1は、ガラスクロスに熱硬化性のエポキシ樹脂を含浸させた基板材料であり、縦、横、厚みのサイズが500mm×500mm×0.1mmである。
生産の効率を高めるために、プリプレグは、複数個の製品を形成できる大きさとなっている。
次に、図1(b)に示すように、プリプレグ1にレーザーやドリルを用いて任意の位置にφ200μmの貫通穴2を形成する。
さらに、図1(c)に示すように貫通穴2の中に導電性のペーストを印刷法などの手段で充填しインナービアホール3を形成する。
その後、図1(d)に示すようにプリプレグ1の両面を金属箔4で挟持し、熱プレス(図示せず)で加熱加圧することでプリプレグに含浸させたエポキシ樹脂が硬化すると同時に貫通穴に充填した導電性ペーストも硬化することで両面の金属箔間を電気的接続を果たし図1(e)に示す両面板5を形成することができる。
次に、図1(f)に示すように両面板の金属箔の任意の箇所を選択的に除去することで回路パターン6を形成し、2層回路基板7が形成できる。その後、絶縁層としてのソルダレジスト、および必要に応じて部品配置図を形成する。
次に、図2を用いて本発明の多層の回路基板の製造方法を説明する。
図2は、本発明の多層の回路基板の製造方法を示す断面図である。
図2(a)に、積層基板のコアとなる図1で形成した2層の回路基板7と、図1(a)〜図1(c)の工程を経て、導電性ペーストを貫通穴に充填されたプリプレグ1と、積層基板の外層回路パターンとなる金属箔4を示す。
図2(b)は、図2(a)で準備した各材料の一部を例えば、光学的に認識して位置決めしたのちに高精度に積層したものである。
図2(c)は、図2(b)で積層したものを熱プレス(図示せず)にて加熱加圧することで、プリプレグ1に含まれるエポキシ樹脂を硬化させコア基板である2層の回路基板7と、プリプレグ1と、金属箔4を一体化させることで、最外層である両面の金属箔4が電気的に接続された4層の積層板8である。
図2(d)は、4層の積層板8表面の金属箔4をエッチングなどの方法で選択的に除去することで回路パターン6を形成した4層の回路基板10である。
さらに、多層化する場合は、4層の回路基板10をコア基板として、上記で説明した工程を繰り返せば良いのは言うまでもない。その後、絶縁層としてのソルダレジスト、および必要に応じて部品配置図を形成する。なお絶縁層は、加工端を除く領域に形成することが望ましい。これにより、打ち抜き加工時の加工端の絶縁層のクラックを防止することができる。
次に、上記工程で形成した回路基板を分割する工程について説明する。
図3は、本発明の回路基板製造方法の工程途中の回路基板を示す平面図である。
ワークサイズ11は、基板材料そのものの大きさでありセット基板などに装着するサイズに分割する必要がある。
製品外形部12は、製品サイズに外形切断されてユーザーに出荷されるものであり、ワークサイズ11に複数枚含まれ生産の効率化を図っている。
実回路部13は、電気回路が金属箔やインナービアホールなどにより形成されている。この部分は、製品サイズに複数枚含まれさらなる生産の効率化を図っている。
捨て板部14は、外形加工での打ち抜きパンチにより切断されユーザーが最終商品に組み込むときに製品サイズから取り出しやすくしているものである。
インナービアホール15は、実回路部に配置されたレーザー加工などによりあけた穴に導電性ペーストを充填してなるものである。またインナービアホール15の径は、約φ200μm程度で基板の中央や端部など任意の位置に配置され、近年高密度化に伴い基板端部に多く配置されるようになった。
連結部16は、外形加工後、捨て板部14が切断されたあと実回路部13を製品外形部とつなげるものであり、部品実装後、装置や機器に組み込む前に容易に切り離すことができる構成となっている。
図4は、本発明の回路基板の製造装置の断面概略図である。
図4(a)において、21は上金型部であり、22は上プレスプレートa、23は打ち抜きパンチであり、24はストリッパープレート、25は上プレスプレートb、26は下金型部であり、27は、基板保持面を凹型に加工した下型ダイであり、回路基板表層に形成したパターンとソルダレジストの総厚み以下分の深さで、打ち抜くべき線から一番近い金属箔までの距離以下のエッヂ部34を残してほりこんだ状態である。
28は打ち抜きパンチが入るスリット、29は打ち抜いた基板カス35を落とす抜き穴、30は下プレスプレート、31はクッションで、32は外形ダイ、33は回路基板を位置決めするガイドピンである。
上記の特殊加工された下型ダイを有する本発明の製造装置である金型を用いた回路基板の製造方法を以下に説明する。
図4(b)に示すように、油圧プレス等(図示せず)を用いて上プレスプレートa22上より圧力を加え上金型部21を下金型部26に押しつけることによって、打ち抜きパンチ23が下型ダイ27にあけたスリット28に回路基板10の捨て板部を打ち抜くことにより加工を行う。
このときストリッパープレート24は、下型ダイ27の凹型に加工された部分に実回路部13の回路パターン部を押さえつけた状態で保持する。
下型ダイ27の凹型形状は、回路パターン部分または絶縁層としてのソルダレジスト部分が嵌り込む形状に加工されている。また、凹型形状の深さは、回路パターン厚みとソルダレジスト厚みの総厚以下に加工されている。このため、エッヂ部34は、回路基板10とは接触せず、ストリッパープレート24が回路基板10を保持するときの荷重は、回路基板10の打ち抜かれる部分を含めて基板の全域で受けることができるため、基板切断部が集中的に加圧されることはない。
逆に、下型ダイ27の凹型の深さが、深すぎるとエッヂ部34で全ての荷重を受けることになり基板が砕ける場合がある。また下型ダイのエッヂ部を鋭角な刃物のようにするとダイが欠けやすくなるため量産に適さない。
本発明は、回路基板の製品外枠部12の回路パターン部は、凹型内に嵌り込んだ状態で打ち抜き加工を行うものであり、回路パターン等の厚み分相当の基板撓み量を少なくして基板を切断できる。
次に、図4(b)に示すように、上プレスプレートb25が回路基板を押し込むことで外形ダイ32の下に設けたクッション31は沈んだ状態になり外形ダイ32が押し下げられ、回路基板10は製品外枠部12とワーク外枠部17と基板カス35に切断分離される。
そして、図4(c)に示すように、油圧プレスを解放させることで上金型部21が上昇し、ストリッパープレート24が元の位置に戻り、上プレスプレートb25内に嵌り込んでいた回路基板の製品外枠部12が排出され、金型による回路基板打ち抜きが完了する。
以上の図4の構成を、図5を用いて従来法と比較して説明する。
図5は、本発明である回路基板製造方法と従来の回路基板製造方法を同時に示した断面概略図である。左側に本発明の回路基板製造方法を示し、右側に従来例を示して同時比較している。
図5(a)に示す下金型上に回路基板10を静置した状態から、図5(b)に示す打ち抜きを行う。
打ち抜きパンチ23が入り込むと打ち抜かれる部分は、図に示すように切断部に一番近い回路パターンを支点にして撓みが発生するが、右側に示す従来の方法では、基板表面に形成したパターンやソルダレジストの厚みだけ撓まないと切断できない。
それに対して本発明の回路基板製造方法では図の左側に示すようにエッヂ部分と基板の距離が近いため切断時の撓み量が従来方法と比べて少なくできるので剪断時の曲げ応力を緩和する効果を得ることができる。
下型ダイを凹加工すれば基板切断時の曲げ応力が確実に緩和され、インナービアホールへの影響は少なくなると考えられる。
但し、凹加工の形状は基板の外観や金型の寿命に悪影響を与えたりすることが懸念されるので本実施の形態では、エッヂ部幅0.3mm、深さ50μmに加工したダイを用いた。
下型ダイの加工法としてはボールエンドミルで内部を加工し、特に回路パターンが基板端部に近い場合は放電加工でコーナー部にRがつかないように加工した。
また、回路基板の外形より0.3mmずつ程度一回り小さくした放電マスターで加工した。
その結果、本発明の回路基板の製造装置を用いた製造方法は、基板打ち抜き時の曲げ量が小さいので切断部近傍に配置されたインナービアホールへの曲げ応力影響を抑制することができた。また、曲げ量が少ないので基板表面のクラックも低減できた。
なお、可撓性の高いソルダレジストを用いればさらに外観品質も向上させることができる。
次に本発明の回路基板の製造方法にて形成した回路基板であって、切断部近傍にインナービアホールを含む評価用回路が配置された評価用の回路基板と、従来の回路基板の製造方法で作成した回路基板の接続抵抗の変化を比較した。
図6は、回路基板に形成配置した評価回路を示す概略図である。インナービアホール3を回路パターン(金属箔6)にて中継接続し、数個のインナービアホールをチェーン状につないだものである。本実施の形態においては6層基板の例を示す。
回路基板の外形切断線からインナービアホールの中心までの距離をLとし、L=10.55mmを基準にしてそれよりも小、すなわち「近い」場合と、大、すなわち「遠い」場合の3種類の距離を有する評価回路用の回路基板(以下、評価基板と称す)を製作した。
表層の2点の回路パターン8間を抵抗計を用いて回路の抵抗値を測定することができる。
その結果を(表1)に示す。
Figure 2005183755
表1は、評価基板の製造用基板でのワークサイズ中における配置位置別に金型打ち抜き加工を行い、スクリーニング試験として処理1から3まで行った時の評価回路の抵抗値変化を示したものである。また、従来の製造方法で形成した評価基板と本発明の製造方法で形成した評価基板との比較も示した(評価基板数:各9枚)。
表中に示した「初期」は金型打ち抜き前、「打ち抜き後」は金型によって回路基板を打ち抜いた後、「処理1」は高温処理、「処理2」は、はんだ付けを想定した処理、「処理3」もはんだ付けを想定した処理であり、それぞれの処理後の抵抗値を測定した。
従来の製造方法では、インナービアホールの位置が回路基板の切断部に近いとスクリーニング試験を行うと「処理3」の後、抵抗値が上昇する評価基板が発生する(表1中の丸で囲った部分で、それぞれ2枚の評価基板が相当する。)。
全てが悪化している訳ではなく問題のない回路もあり一部に現れているということを考えると切断時の応力の影響が一定でないことが推定できる。また、切断部からインナービアホールの距離L近くなると、抵抗値が上昇し、遠くなると徐々に抵抗値の上昇も抑制され、距離に依存性があることが分かる。
これに対し、本発明の回路基板の製造方法で形成された評価基板では、切断部に「近い」ものでもスクリーニング試験において、抵抗値が上昇する傾向はなく、安定した結果が得られた。
この実験を生産ロット毎に数度繰り返し行ったところ、同様の結果を得ることができた。
このことから本発明の回路基板は、基板打ち抜き時の撓み量を抑制することで曲げ応力を減らすことができ、実回路部に与える影響を解消しうる効果を有することが分かる。
また、本実施の形態においては、比較的強度が高く、打ち抜き加工が困難なガラスクロスを絶縁基材(プリプレグ)として用いた回路基板について、導通孔の抵抗値が上昇することなく、安定した品質の回路基板を提供することを示した。このことから、ガラスクロスよりも打ち抜き加工が容易な他の絶縁基材を用いた場合は、さらに安定した品質を確保できることはいうまでもない。
以上述べたように、インナービアホールを内層接続の手段とした回路基板を金型加工する場合において、ダイを凹型に加工した金型を用いて金型加工を行うことで打ち抜き時の基板撓み量を抑制でき加工時に発生する曲げ応力を確実に小さくすることが可能となる。
これにより、本発明は、回路基板の実回路部に配置した応力影響を抑制することで品質を向上させ、工程の安定化も実現でき、さらに生産性に優れた回路基板の製造装置と製造方法を提供できるものであり、産業上の利用可能性は大といえる。
本発明の実施の形態における回路基板の製造方法を示す断面図 同実施の形態における多層の回路基板の製造方法を示す断面図 同実施の形態における回路基板を示す平面図 同実施の形態における回路基板の製造装置の断面概略図 同実施の形態における回路基板の製造方法と従来の回路基板の製造方法を示す断面図 同実施の形態における評価用の回路基板を示す図 従来の回路基板の製造方法を示す断面図 従来の回路基板の製造方法を示す断面図
符号の説明
1 プリプレグ
2 貫通穴
3 インナービアホール
4 金属箔
5 両面板
6 回路パターン
7 2層回路基板
8 4層積層板
10 4層回路基板
11 ワークサイズ
12 製品外枠部
13 実回路部
14 捨て板部
16 連結部
21 上金型部
22 上プレスプレートa
23 打ち抜きパンチ
24 ストリッパープレート
25 上プレスプレートb
26 下金型部
27 下型ダイ
28 スリット
29 抜き穴
30 下プレスプレート
31 クッション
32 外形ダイ
33 ガイドピン
34 エッヂ部
35 基板カス

Claims (10)

  1. 打ち抜きパンチを有する上金型部と、回路基板を保持する下型ダイを有する下金型部で構成され、かつ回路基板の打ち抜き加工に用いるものであって、前記下型ダイは応力緩和機構を備えていることを特徴とする回路基板の製造装置。
  2. 応力緩和機構は、回路基板を保持する面を凹型形状に加工したものであることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造装置。
  3. 凹型形状は、下型ダイに保持された回路基板に形成された回路パターン部分または絶縁層部分が嵌り込む形状に加工されていることを特徴とする請求項2に記載の回路基板の製造装置。
  4. 凹型形状の深さは、回路基板に形成された回路パターンと絶縁層の総厚み未満の深さであることを特徴とする請求項3に記載の回路基板の製造装置。
  5. 凹型形状は突出したエッヂ部分を備え、前記エッヂ部分の幅は、回路基板の加工端と回路基板の端部に形成された回路パターンまたは絶縁層の形成端までの距離よりも短い幅であることを特徴とする請求項3に記載の回路基板の製造装置。
  6. 請求項1に記載の回路基板の製造装置の下金型部に回路パターンと絶縁層が形成された回路基板を保持し、上金型部を下金型部に押しつけることによって、打ち抜きパンチで回路基板を打ち抜き加工することを特徴とする回路基板の製造方法。
  7. 回路基板は、絶縁基材の加工孔に導電性ペーストを充填して形成された導通孔を介して両面の回路パターンが電気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法。
  8. 回路基板は、加工孔に導電性ペーストを充填して形成された導通孔を有する絶縁基材が複数積層された多層構造を有し、前記導通孔を介して表層を含む層間の回路パターンが電気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法。
  9. 絶縁基材は、ガラスクロスに熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた基板材料で構成されたものであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の回路基板の製造方法。
  10. 絶縁層は、加工端を除く領域に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007208206A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Ibiden Engineering Kk プリント配線板の製造方法
JP2007208204A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Ibiden Engineering Kk プリント配線板の製造方法
JP2007208205A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Ibiden Engineering Kk プリント配線板の製造方法及びこれに用いる打抜き加工用金型
JP2008171954A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Ibiden Engineering Kk プリント配線板の製造方法

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