ところが、図18に示されるように、インナーコア101の枠部108における表面には、メッシュ状導体層106が存在する領域と存在しない領域とが存在する。これは、刻印部109の直下となる位置においても同様である。この場合、刻印部109の形成時に衝撃を受けると、メッシュ状導体層106のエッジ(例えばA1参照)などに応力が集中してしまい、メッシュ状導体層106とアウターコア102との境界部分にクラック110が発生しやすくなる。
なお、クラック110が発生した時点で枠部108を切り離せば、製品形成領域104にクラック110の影響が及ぶ可能性は小さい。しかし通常は、ビルドアップ層103を形成する際の作業性を確保する必要があるため、枠部108はビルドアップ層103の形成後に切り離される。その結果、ビルドアップ層103の形成時にクラック110が製品形成領域104に進行してしまう可能性がある。また、ビルドアップ層103の形成時に繰り返しめっき工程が行われると、クラック110を介して内部にめっき液が浸入し、さらにそのめっき液がメッシュ状導体層106に沿って製品形成領域104に流れ込む可能性もある。これらの場合、刻印部109の近傍に位置する製品(即ち、製品形成領域104の最外周部に位置する製品)のアウターコア102や内層導体層105が剥離しやすくなる。ゆえに、インナーコア101及びアウターコア102の信頼性が低下し、ひいては製品となる配線基板の信頼性低下につながってしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、樹脂絶縁層に生じるクラックや樹脂絶縁層の剥離を防止することにより、高い信頼性を付与することが可能な積層基板を提供することにある。また、第2の目的は、上記の好適な積層基板の製造方法を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1)としては、複数の樹脂絶縁層を積み重ねてその表層に外層金属層を配置した構造を有し、製品となるべき部分が基板平面方向に沿って複数配置された製品形成領域と、その製品形成領域を包囲する枠部とに区画され、前記枠部における前記複数の樹脂絶縁層同士の間にメッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記枠部における前記外層金属層に対し積層方向に押圧力を加えてその一部を凹ませることにより刻印部が設けられた積層基板において、前記メッシュ状導体層または前記散点状導体層において前記刻印部の直下となる位置に、前記メッシュ状導体層も前記散点状導体層も存在しない空白領域が設定されていることを特徴とする積層基板がある。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、複数の樹脂絶縁層を積み重ねてその表層に外層金属層を配置した構造を有し、製品となるべき部分が基板平面方向に沿って複数配置された製品形成領域と、その製品形成領域を包囲する枠部とに区画され、前記枠部における前記複数の樹脂絶縁層同士の間にメッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記枠部における前記外層金属層に対し積層方向に押圧力を加えてその一部を凹ませることにより刻印部が設けられた積層基板において、前記メッシュ状導体層または前記散点状導体層において前記刻印部の直下となる位置に、抜きパターンを有しないプレーン状導体領域が設定されていることを特徴とする積層基板をその要旨とする。
従って、手段1,2の積層基板では、刻印部の直下にメッシュ状導体層や散点状導体層が存在していない部分(即ち空白領域またはプレーン状導体領域)が設けられているため、応力集中しやすい凹凸構造がそもそも存在しておらず、樹脂絶縁層にクラックが発生しにくくなっている。このため、クラックが製品形成領域に進行することや、クラックを介して浸入した液体がメッシュ状導体層や散点状導体層に沿って製品形成領域に流れ込むことが防止され、製品形成領域での樹脂絶縁層の剥離を防止できる。ゆえに、積層基板の歩留まりの低下を防止できるとともに、積層基板に高い信頼性を付与できる。
また、インク等を塗布することによってマークを付す場合、マークの形成後に酸性またはアルカリ性の薬液を用いる工程を経ると、マークが消滅してしまう。一方、手段1,2では、刻印部を形成することによってマークを付している。この刻印部は、外層金属層の一部を機械的に変形させることによって形成されたものであるため、刻印部の形成後に上記の薬液を用いる工程を経たとしても、刻印部の形状は保持され、消滅することはない。従って、刻印部を例えば製品の種類を判別するマークとして用いる場合には、製品の種類を確実に判別できる。
なお、外層金属層としては、樹脂絶縁層の表層に対してめっきを施すことによって形成されるめっき層、樹脂絶縁層の表層に貼付される金属箔、金属ペーストを塗布または印刷することによって形成される金属層などが挙げられる。
ここで、前記製品形成領域とは、製品となるべき部分が基板平面方向に沿って縦横に複数配置された領域のことを指す。一般的に、前記樹脂絶縁層、製品形成領域及び製品となるべき部分は、いずれも平面視略矩形状となるように形成される。また、製品となるべき部分の面積は、製品形成領域の面積に比べてかなり小さく設定される。従って、製品形成領域内には、製品となるべき部分が例えば数個から数百個配置される。一方、枠部は、製品とはならず製造時に製品形成領域から分離、除去されてしまう部分であって、製品形成領域を包囲している。
なお、前記刻印部とは、外層金属層の一部に凹凸を付けることによって形成された識別子のことを指す。刻印部としては、文字、記号、絵などが挙げられる。刻印部の深さは、積層基板形成時の外層金属層の厚さにもよるが、例えば10μm以上80μm以下であることが好ましく、例えば30μmであることが好ましい。仮に、刻印部の深さが10μm未満であると、後に刻印部が消えてしまう可能性がある。一方、刻印部の深さが80μmを超えると、刻印部の形成時に加わる衝撃によって外層絶縁層にクラックが発生しやすくなり、ひいては、樹脂絶縁層にもクラックが発生しやすくなる。
また、「メッシュ状導体層」とは、例えば格子状や千鳥状の抜きパターンを有する導体層のことをいう。「メッシュ状導体層」は、帯状パターンを格子状に配置することによって形成することができる。なお、隣接する帯状パターンは、ほぼ一定間隔に配置されている。従って、前記枠部においてメッシュ状導体層が存在する領域の表面には、帯状パターンが存在する領域と帯状パターンが存在しない領域とからなる凹凸が存在する。「散点状導体層」とは、散点状(例えば格子状や千鳥状など)に離間して配置された複数の小面積導体パターンからなる導体層のことをいう。個々の小面積導体パターンの形状は任意であり、例えば、三角形、四角形、六角形、円形などがある。一方、「空白領域」とは、枠部の表面上において上記のメッシュ状導体層も散点状導体層も存在しない領域(但し、位置決め孔が形成された領域は除く)である。従って、空白領域の表面に上記のような凹凸は存在しないため、刻印部の形成時に加わる衝撃によって空白領域の一部に応力が集中することはない。また、「抜きパターンを有しないプレーン状導体領域」とは、枠部の表面上においてメッシュ状でも散点状でもない導体層、つまり抜きパターンを有しないため表面に凹凸のないベタ状導体のことをいう。従って、当該プレーン状導体領域の表面にも上記のような凹凸は存在しないため、刻印部の形成時に加わる衝撃によってプレーン状導体領域の一部に応力が集中することはない。
なお、空白領域(またはプレーン状導体領域)の面積は、少なくとも刻印部の形成領域の面積と等しいことが好ましく、特には刻印部の形成領域の面積よりも大きいことが好ましい。仮に、空白領域(またはプレーン状導体領域)の面積が刻印部の形成領域の面積よりも小さいと、刻印部の直下の一部にメッシュ状導体層(または散点状導体層)が存在することになるため、刻印部の形成時に加わる衝撃によってメッシュ状導体層(または散点状導体層)に応力が集中してしまい、樹脂絶縁層にクラックが発生しやすくなる。
ここで、前記空白領域はダム状導体で包囲されていてもよい。ダム状導体がないと、積層配線基板の製造過程で空白領域にめっき液などの液体が侵入してその部分の密着性が低下する可能性がある。それに対し、ダム状導体で空白領域を包囲しておけば、空白領域とその周囲にあるメッシュ状導体層(または散点状導体層)とが仕切られ、空白領域内への液体の侵入が確実に阻止される。よって、空白領域における密着性の低下を確実に防止でき、ひいては信頼性の向上を達成しやすくなる。
また、手段1または2における前記積層基板は、絶縁層と導体層とが交互に積層されてなるビルドアップ層を積層基板主面及び積層基板裏面の少なくとも一方に備えるビルドアップ多層配線基板におけるコア基板用として用いられることが好ましい。このようにすれば、ビルドアップ層にも電気回路を形成できるため、積層基板の高機能化を図ることができる。なお、ビルドアップ層は積層基板主面及び積層基板裏面のいずれか一方のみに形成されていてもよいが、積層基板主面及び積層基板裏面の両方に形成されることが好ましい。このように構成すれば、積層基板主面に形成されたビルドアップ層と積層基板裏面に形成されたビルドアップ層との両方に電気回路を形成できるため、積層基板のよりいっそうの高機能化を図ることができる。
そして上記課題を解決するためのさらに別の手段(手段3)としては、上記手段1または2に記載の積層基板の製造方法であって、前記枠部における表面に前記メッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記メッシュ状導体層または前記散点状導体層が形成された領域内に前記空白領域または前記プレーン状導体領域が設定された内層用の樹脂絶縁層を準備する準備工程と、前記内層用の樹脂絶縁層と外層用の樹脂絶縁層と金属箔とを積み重ねて一体化して積層基板本体を形成する積層工程と、前記積層基板本体を貫通するスルーホール導体を前記製品形成領域に形成するスルーホール導体形成工程と、前記金属箔を含んで構成される前記外層金属層において前記空白領域または前記プレーン状導体領域の直上となる箇所に対し積層方向に押圧力を加えてその一部を凹ませることにより、前記外層金属層に前記刻印部を設ける刻印工程とを含むことを特徴とする積層基板の製造方法をその要旨とする。
従って、手段3の製造方法によれば、刻印工程において、空白領域またはプレーン状導体領域の直上となる箇所に刻印部を設けている。よって、刻印部の形成時に衝撃が加わったとしても、その衝撃の大部分は、凹凸構造が存在しない空白領域またはプレーン状導体領域に伝達されるため、応力集中に起因したクラックが樹脂絶縁層に発生しにくい。このため、クラックが製品形成領域に進行することや、クラックを介して浸入した液体がメッシュ状導体層や散点状導体層に沿って製品形成領域に流れ込むことが防止され、製品形成領域での樹脂絶縁層の剥離を防止できる。ゆえに、積層基板の歩留まりの低下を防止できるとともに、積層基板に高い信頼性を付与できる。
以下、手段3にかかる積層基板の製造方法について説明する。
まず、準備工程において、前記枠部における表面に前記メッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記メッシュ状導体層または散点状導体層が形成された領域内に前記空白領域または前記プレーン状導体領域が設定された内層用の樹脂絶縁層を準備する。ここで、内層用の樹脂絶縁層の基材を形成する材料としては特に限定されないが、好ましい内層用の樹脂絶縁層は高分子材料を主体として形成される。内層用の樹脂絶縁層を形成するための高分子材料の具体例としては、例えば、EP樹脂(エポキシ樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)などがある。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料を使用してもよい。
なお、前記準備工程では、内層導体層形成用金属層をその表面に有する内層用の樹脂絶縁層を用意した後、その内層導体層形成用金属層をエッチングして、前記製品形成領域における表面に内層導体層を形成し、かつ前記枠部における表面に前記空白領域または前記プレーン状導体領域が設定された前記メッシュ状導体層または散点状導体層を形成することが好ましい。このようにすれば、メッシュ状導体層または散点状導体層を形成する時点で製品の一部となる内層導体層も形成されるため、製品を効率良く製造することができる。なお、前記準備工程では、前記空白領域を包囲するダム状導体を形成しておいてもよい。
さらに、前記準備工程では、内層導体層形成用金属層をその表面に有する内層用の樹脂絶縁層を用意した後、その内層導体層形成用金属層上に感光性を付与したエッチングレジスト材を設ける工程、所定のマスクパターンが形成された露光用マスクを前記エッチングレジスト材上に配置する工程、前記露光用マスクを介して前記エッチングレジスト材を露光する工程、前記エッチングレジスト材を現像してエッチングレジストを形成する工程、及び、前記内層導体層形成用金属層をエッチングして、前記製品形成領域における表面に内層導体層を形成し、かつ前記枠部における表面に前記空白領域または前記プレーン状導体領域が設定された前記メッシュ状導体層または散点状導体層を形成する工程を行うことが好ましい。このようにすれば、従来と同じ手法を用いて露光用マスクのマスクパターンを変更するだけで、空白領域またはプレーン状導体領域が設定されたメッシュ状導体層または散点状導体層を形成できる。このため、積層基板の製造に必要な工程数の増加を防止でき、積層基板の製造コストの上昇を防止できる。
続く積層工程では、前記内層用の樹脂絶縁層と外層用の樹脂絶縁層と金属箔とを積み重ねて一体化することにより、積層基板本体を形成する。なお、外層用の樹脂絶縁層としては特に限定されないが、例えばプリプレグであることが好ましい。ここで、「プリプレグ」とは、ガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)や紙などの基材に、調整された樹脂ワニスを含浸させて乾燥処理した半硬化状態のシートをいう。プリプレグを圧着する際の温度としては、例えば100℃以上230℃以下であることが好ましく、プリプレグを圧着する際の圧力としては、例えば0.5MPa以上5MPa以下であることが好ましい。
続くスルーホール導体形成工程では、前記積層基板本体を貫通するスルーホール導体を前記製品形成領域に形成する。また、刻印工程では、前記金属箔を含んで構成される前記外層金属層において前記空白領域または前記プレーン状導体領域の直上となる箇所を刻印することにより、前記外層金属層に前記刻印部を設ける。なお、スルーホール導体形成工程を行った後で刻印工程を行ってもよいし、刻印工程を行った後にスルーホール導体形成工程を行ってもよい。そして、スルーホール導体形成工程及び刻印工程の両方が完了した時点で、積層基板が完成する。
なお、積層基板の完成後、積層基板主面及び積層基板裏面や、既に形成された絶縁層上に絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、所定パターンの導体層を形成する導体層形成工程とを実施するようにしてもよい。ここで、絶縁層形成工程と導体層形成工程とを交互に実施するようにすれば、導体層と絶縁層とを交互に積層してなるビルドアップ層を積層基板上に形成することができ、製品を形成することができる。なお、絶縁層には、層間接続のためのビア導体を形成するために、あらかじめビア穴(盲孔)が形成されていてもよい。
そして、製品の中間製品の製品形成領域から枠部を除去するとともに、製品形成領域における切断予定線に沿って切断して製品同士を分割すれば、複数ピースの製品が得られる。なお、製品の中間製品とは、製品の完成品に対する概念であって、具体的には製品同士の分割が完了していない状態の製品のことを指す。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の配線基板の中間製品10は、平面視略矩形板状のコア基板11(積層基板)と、コア基板11の積層基板主面12(図1では上面)上に形成される第1ビルドアップ層31と、コア基板11の積層基板裏面13(図1では下面)上に形成される第2ビルドアップ層32とからなる。即ち、コア基板11は、ビルドアップ多層配線基板におけるコア基板用として用いられている。
図1,図2に示されるように、コア基板11は、製品となるべき部分14が基板平面方向に沿って複数配置された製品形成領域15と、その製品形成領域15を包囲する枠部16(製品外領域)とに区画されている。製品となるべき部分14はいずれも平面視略矩形状をなし、製品形成領域15内にて縦横に複数個ずつ配置されている。よって、製品形成領域15も平面視略矩形状をなしている。また図2に示されるように、枠部16において対向する2辺には、コア基板11を位置決めするための位置決め孔51,52がそれぞれ設けられている。
図1に示されるように、コア基板11は、内層用の樹脂絶縁層であるインナーコア17と、外層用の樹脂絶縁層であるアウターコア20とを積み重ねて一体化した構造を有している。本実施形態において、インナーコア17は、ガラスエポキシからなる平面視略矩形状の基板である。一方、アウターコア20は、インナーコア上面18及びインナーコア下面19にそれぞれ形成されており、ガラスクロス等の無機材料中にエポキシ樹脂等の有機材料を含浸させてなる平面視略矩形状の基板である。
また、コア基板11には貫通孔24が形成され、その貫通孔24の内周面には前記ビルドアップ層31,32同士の電気的な接続を図るためのスルーホール導体25が形成されている。スルーホール導体25中の空洞部には充填材26が充填されている。
図1に示されるように、製品形成領域15におけるインナーコア上面18上及びインナーコア下面19上には、それぞれ銅からなる内層導体層21が配置されている。さらに、製品形成領域15において、インナーコア上面18に形成されたアウターコア20の上面(即ち前記積層基板主面12)、及び、インナーコア下面19に形成されたアウターコア20の下面(即ち前記積層基板裏面13)には、それぞれ導体パターン23が設けられている。
前記第1ビルドアップ層31は、エポキシ樹脂からなる絶縁層33,34,35と、銅からなる導体層36とを交互に積層した構造を有している。絶縁層33,34,35内における複数箇所にはビア導体37が形成されており、導体層36はビア導体37などに電気的に接続されている。また、最上層の絶縁層35の表面上において各ビア導体37の上端となる箇所には、端子パッド38がアレイ状に形成されている。さらに、絶縁層35の表面は、ソルダーレジスト39によってほぼ全体的に覆われている。なお、端子パッド38は露出した状態となり、端子パッド38の表面上には複数のはんだバンプ(図示略)が配設される。
図1に示されるように、前記第2ビルドアップ層32は、上述した第1ビルドアップ層31とほぼ同じ構造を有している。即ち、第2ビルドアップ層32は、エポキシ樹脂からなる絶縁層40,41,42と、導体層36とを交互に積層した構造を有している。絶縁層40,41,42内における複数箇所にはビア導体37が形成されており、導体層36はビア導体37などに電気的に接続されている。また、最下層の絶縁層42の下面上において各ビア導体37の下端となる箇所には、端子パッド43が格子状に形成されている。さらに、絶縁層42の下面は、ソルダーレジスト44によってほぼ全体的に覆われている。なお、端子パッド43は露出した状態となり、端子パッド43の表面上には、図示しないマザーボードとの電気的な接続を図るための複数のはんだバンプ(図示略)が配設される。そして、各はんだバンプにより、中間製品10はマザーボード上に実装される。
なお、図2に示されるように、この配線基板の中間製品10は、製品となるべき部分14の外形線に沿って切断される。このような外形線に沿った線のことを切断予定線45と定義する。
図1,図2,図7に示されるように、前記枠部16における前記インナーコア17と前記アウターコア20との間、即ち、枠部16における前記インナーコア上面18上及び前記インナーコア下面19上には、銅からなるメッシュ状導体層22が形成されている。詳述すると、メッシュ状導体層22は、帯状パターンを格子状に配置することによって形成される導体層である。そして、メッシュ状導体層22は、前記製品形成領域15を包囲するように矩形枠状に形成されている。メッシュ状導体層22の外周縁は、インナーコア17の外周縁と一致しており、メッシュ状導体層22の内周縁は、枠部16と製品形成領域15との境界線上に位置している。なお本実施形態において、メッシュ状導体層22は、その厚さが35μmに設定されている。さらに、インナーコア上面18上に形成されたメッシュ状導体層22には、同メッシュ状導体層22が存在しない空白領域27が設定されている。空白領域27は、縦8mm×横40mmの平面視矩形状をなしており、枠部16の前記位置決め孔51,52を有する辺において、位置決め孔51,52を避けて配置されている。また、空白領域27は、メッシュ状導体層22の外周縁と内周縁との中間部分に配置されている。
図1,図2,図12に示されるように、アウターコア20の表層、即ち、枠部16における前記積層基板主面12上及び前記積層基板裏面13上には、外層金属層61が配置されている。外層金属層61は、製品形成領域15を包囲するように矩形枠状に形成されたプレーン状導体である。なお、外層金属層61の外周縁は、アウターコア20の外周縁と一致しており、外層金属層61の内周縁は、枠部16と製品形成領域15との境界線上に位置している。また、外層金属層61は、前記第1ビルドアップ層31を構成する前記導体層36の厚さの約4倍に設定されている。本実施形態では、導体層36の厚さが25μmに設定され、外層金属層61の厚さが約100μmに設定されている。
また、枠部16において積層基板主面12上に配置された外層金属層61には、刻印部62が設けられている。刻印部62は、ロット番号や品番等を示す文字(本実施形態では「ABCDE」の文字)からなる。刻印部62は、枠部16の前記位置決め孔51,52を有する辺において、位置決め孔51,52を避けて配置されている。また、刻印部62は、外層金属層61の外周縁と内周縁との中間部分に配置されている。本実施形態の刻印部62は縦6mm×横6mm程度の文字であり、刻印部62の深さは30μm程度に設定されている。なお、前記空白領域27は、前記メッシュ状導体層22において刻印部62の直下となる位置に設定される。空白領域27の面積は、刻印部62の形成領域の面積よりもやや大きく設定されている。これにより、刻印部62の直下には、空白領域27が位置するようになる。
次に、配線基板の中間製品10の製造方法について説明する。
ここではまず、コア基板11を製造する。準備工程において、縦410mm×横430mm×厚み0.8mmの基材の両面に、厚み35μmの銅箔からなる内層導体層形成用金属層71(図3参照)が貼付された銅張積層板(インナーコア17)を準備する。
続くエッチングレジスト材配置工程では、内層導体層形成用金属層71上に感光性を付与したエッチングレジスト材72を設ける(図4参照)。さらに露光用マスク配置工程では、所定のマスクパターン73が形成された露光用マスク74をエッチングレジスト材72上に配置する。そして、露光工程では、露光用マスク74を介してエッチングレジスト材72を露光し、続く現像工程では、エッチングレジスト材72を現像してエッチングレジスト75を形成する(図5参照)。次いでエッチング工程では、内層導体層形成用金属層71のエッチングを行い、内層導体層形成用金属層71を部分的に溶解除去する。その結果、製品形成領域15における表面に内層導体層21が形成される。それとともに、枠部16における表面にメッシュ状導体層22がパターン形成され、メッシュ状導体層22が形成された領域内に空白領域27が設定される(図6,図7参照)。
続く積層工程では、インナーコア17とアウターコア20と銅箔76とを積み重ねて一体化して、積層基板本体78を形成する。詳述すると、まず、インナーコア17のインナーコア上面18上及びインナーコア下面19上に、片面に銅箔76(金属箔)が貼付されたプリプレグ77をそれぞれ配置する(図8参照)。なお、本実施形態において、プリプレグ77の厚さは115μmであり、銅箔76の厚さは28μmまたは33μmである。そして次に、180℃以上の温度となるように加熱を行いながら積層方向(接合方向)に押圧力(2MPa)を加える(熱プレス)。これに伴い、インナーコア17、プリプレグ77及び銅箔76が積層方向に沿って押圧されるとともに、熱によりプリプレグ77中の有機材料の粘性が大きくなる。その結果、インナーコア上面18上及びインナーコア下面19上にそれぞれプリプレグ77及び銅箔76が接着(熱圧着)され、プリプレグ77がアウターコア20となり、積層基板本体78が完成する。
続くスルーホール導体形成工程では、積層基板本体78を貫通するスルーホール導体25を製品形成領域15に形成する。詳述すると、まず、積層基板本体78に対してドリル機を用いて孔あけ加工を行い、スルーホール導体25を形成するための貫通孔24を所定位置にあらかじめ形成しておく(図9参照)。そして、上記積層体の全面に対して無電解銅めっきを施し、各貫通孔24の内周面にスルーホール導体25を形成する(図10参照)。
続く刻印工程では、積層基板主面12上に形成された銅箔76において、空白領域27の直上となる箇所を刻印することにより、銅箔76に刻印部62を設ける。具体的には、コア基板11の積層基板裏面13側を下型81で支持した状態で、コア基板11の積層基板主面12側に上型82を載置する(図10参照)。なお、上記の上型82は、下面側に刻印形成用の凸部83を有している。また、本実施形態の上型82は、複数種類の凸部83を切替可能になっているため、コア基板11ごとに異なるロット番号や品番を示す刻印部62を形成することができる。
そして次に、積層方向に押圧力(4MPa)を加える。これに伴い、銅箔76の一部が凸部83に押圧されて凹んだ結果、刻印部62が形成される(図11,図12参照)。このとき、アウターコア20における刻印部62の下側の部分も少し凹むようになる。
次に、このスルーホール導体25内に樹脂ペーストを印刷充填し、加熱して硬化させて、充填材26を形成する。さらに、蓋めっきを行った後、コア基板11の積層基板主面12側及び積層基板裏面13側の研磨を行う。その結果、コア基板11の平坦性が高くなるため、後の工程(絶縁層形成工程及び導体層形成工程)においてビルドアップ層31,32を精度良く形成することができる。そして、導体パターン23と外層金属層61とをパターニングする(図11参照)。なお、この時点でコア基板11が完成する。
コア基板11の完成後、絶縁層33〜35,40〜42を形成する絶縁層形成工程と、所定パターンの導体層36を形成する導体層形成工程とを交互に実施し、コア基板11の積層基板主面12の上及び積層基板裏面13の上にビルドアップ層31,32を形成する。詳述すると、まずコア基板11の積層基板主面12及び積層基板裏面13にシート状の熱硬化性エポキシ樹脂をラミネートし、未硬化状態にある第1層の絶縁層33,40を形成する。次に、170℃に加熱して絶縁層33,40を半硬化させる。さらに、レーザー加工機により、ビア導体37が形成されるべき位置に盲孔を形成する。そして、180℃に加熱して絶縁層33,40を硬化させる。次に、従来公知の手法(例えばセミアディティブ法)に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体37を形成するとともに、絶縁層33,40上に導体層36を形成する。このとき、外層金属層61上にも電解銅めっきが施されるため、外層金属層61が導体層36の厚さ分だけ厚くなる。
そして、第1層の絶縁層33,40上にシート状の熱硬化性エポキシ樹脂をラミネートし、未硬化状態にある第2層の絶縁層34,41を形成する。次に、170℃に加熱して絶縁層34,41を半硬化させる。さらに、レーザー加工機により、ビア導体37が形成されるべき位置に盲孔を形成する。そして、180℃に加熱して絶縁層34,41を硬化させる。さらに、従来公知の手法に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体37を形成するとともに、絶縁層34,41上に導体層36を形成する。このとき、外層金属層61上にも電解銅めっきが施されるため、外層金属層61がさらに導体層36の厚さ分だけ厚くなる。
さらに、第2層の絶縁層34,41上にシート状の熱硬化性エポキシ樹脂をラミネートし、未硬化状態にある第3層の絶縁層35,42を形成する。次に、170℃に加熱して絶縁層35,42を半硬化させる。さらに、レーザー加工機により、ビア導体37が形成されるべき位置に盲孔を形成する。そして、180℃に加熱して絶縁層35,42を硬化させる。さらに、従来公知の手法に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体37を形成するとともに、絶縁層35,42上に端子パッド38,43を形成する。このとき、外層金属層61上にも電解銅めっきが施されるため、外層金属層61がさらに端子パッド38,43の厚さ分だけ厚くなる。なお、ビルドアップ層31,32はこの段階で完成する。
次に、第3層の絶縁層35,42上に感光性エポキシ樹脂を塗布して硬化させることにより、ソルダーレジスト39,44を形成する。次に、所定のマスクを配置した状態で露光及び現像を行い、ソルダーレジスト39,44をパターニングして端子パッド38,43を露出させる。その結果、図1に示した配線基板の中間製品10が得られる。
その後、従来周知の切断装置などを用いて製品形成領域15から枠部16を切断除去するとともに、製品形成領域15における切断予定線45に沿って切断する。これにより、製品同士が分割され、複数ピースの製品(配線基板)が得られる。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のコア基板11によれば、刻印部62の直下にメッシュ状導体層22が存在していない空白領域27が設けられているため、応力集中しやすい凹凸構造がそもそも存在しておらず、アウターコア20にクラック(図18参照)が発生しにくくなっている。このため、クラックが製品形成領域15に進行することや、クラックを介して浸入しためっき液などの液体がメッシュ状導体層22に沿って製品形成領域15に流れ込むことが防止され、製品形成領域15でのアウターコア20や内層導体層21の剥離を防止できる。ゆえに、クラックや剥離によるコア基板11の歩留まりの低下を防止できるとともに、コア基板11に高い信頼性を付与できる。
(2)本実施形態の空白領域27は、導体層などの金属部分が存在しない領域であるため、インナーコア17とアウターコア20との密着強度が他の部分よりも高い。従って、刻印部62の形成時に衝撃が伝わりやすい空白領域27において、クラックや剥れが生じにくくなる。また、空白領域27内に何らかの金属部分が存在すると、クラックが生じた際に、めっき液などの液体が金属部分を伝ってインナーコア17とアウターコア20との間にしみ込む可能性があるが、本実施形態の空白領域27内には金属部分が存在しないため、上記のような液体のしみ込みが防止される。なお本実施形態のメッシュ状導体層22は、クラックを介して浸入した液体を堰き止めるダムとしての機能も有している。
(3)ところで、露光用マスク配置工程(図4参照)において用いられる露光用マスクとしては、露光用の原版(ガラスマスクなど)に遮光テープなどを貼付したものが考えられる。しかし、遮光テープを正確に貼付することは困難である。また、遮光テープを用いると、遮光テープの剥れ、劣化、粘着物により、遮光テープ内にピンホールが発生したり、ゴミが発生したりしてしまう。一方、本実施形態では、遮光テープなどが貼付された露光用マスクではなく、所定のマスクパターン73が形成された露光用マスク74が用いられているため、上記の問題が解消される。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、メッシュ状導体層22において刻印部62の直下となる位置に、空白領域27が設定されていた。しかし、図13,図14に示されるように、メッシュ状導体層22において刻印部62の直下となる位置に、抜きパターンを有しないプレーン状導体領域91が設定されていてもよい。なお、上記プレーン状導体領域91には、縦8mm×横40mmの平面視矩形状のプレーン状導体92が存在している。プレーン状導体92は、例えばメッシュ状導体層22と同時に形成される。
このようにしても、刻印部62の形成時に加わる衝撃に起因したメッシュ状導体層22付近への応力集中を防止できるため、アウターコア20でのクラック(図18参照)の発生を防止できる。これに伴い、クラックが製品形成領域15に進行することや、クラックを介して浸入しためっき液などの液体がメッシュ状導体層22の帯状パターンに沿って製品形成領域15に流れ込むことが防止される。このため、進行したクラックや浸入した液体に起因する製品形成領域15でのアウターコア20や内層導体層21の剥離を防止できる。ゆえに、クラックや剥離によるコア基板11の歩留まりの低下を防止できるとともに、コア基板11に高い信頼性を付与できる。
・上記実施形態では、インナーコア上面18上のメッシュ状導体層22において刻印部62の直下となる位置のみに、空白領域27が設定されていた。しかし、インナーコア下面19上のメッシュ状導体層22において刻印部62の直下となる位置にも、空白領域27を設定してもよい。このようにすれば、インナーコア下面19側において刻印部62の形成時の衝撃が伝わりやすい部分にもメッシュ状導体層22が存在しなくなるため、クラックの発生をより確実に防止できる。
・上記実施形態では、充填材26の形成、蓋めっき、導体パターン23及び外層金属層61のパターニングなどを、刻印部62の形成後に行っていたが、刻印部62の形成前に行ってもよい。また上記実施形態では、蓋めっきを行った後で導体パターン23及び外層金属層61のパターニングを行っていたが、外層金属層61のパターニングを行った後、蓋めっきを行って導体パターン23をパターン形成してもよい。
・上記実施形態では枠部16における表面にメッシュ状導体層22をパターン形成し、メッシュ状導体層22が形成された領域内に空白領域27を設定したが、図15,図16に示す他の実施形態のように、空白領域27を包囲するダム状導体95を併せて形成しておいてもよい。この構成によると、空白領域27とその周囲にあるメッシュ状導体層22とが仕切られ、空白領域27内へのめっき液の侵入が確実に阻止される。よって、空白領域27における密着性の低下を確実に防止でき、ひいては信頼性の向上を達成しやすくなる。なお、ダム状導体95は周囲のメッシュ状導体層22と同時に形成されることがよい。
・上記実施形態ではメッシュ状導体層22を形成したが、図17に示す他の実施形態のように、例えば水玉パターン状導体層22Aのような散点状導体層を形成してもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)複数の樹脂絶縁層を積み重ねてその表層に外層金属層を配置した構造を有し、製品となるべき部分が基板平面方向に沿って複数配置された製品形成領域と、その製品形成領域を包囲する枠部とに区画され、前記枠部における前記複数の樹脂絶縁層同士の間にメッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記枠部における前記外層金属層に刻印部が設けられ、前記メッシュ状導体層前記または散点状導体層において前記刻印部の直下となる位置に、前記メッシュ状導体層も前記散点状導体層も存在しない空白領域、または、抜きパターンを有しないプレーン状導体領域が設定されている積層基板の製造方法であって、内層導体層形成用金属層をその表面に有する内層用の樹脂絶縁層を用意した後、その内層導体層形成用金属層をエッチングして、前記製品形成領域における表面に内層導体層を形成し、かつ前記枠部における表面に前記メッシュ状導体層または前記散点状導体層を形成する準備工程と、前記内層用の樹脂絶縁層と外層用の樹脂絶縁層と金属箔とを積み重ねて一体化して積層基板本体を形成する積層工程と、前記積層基板本体を貫通するスルーホール導体を前記製品形成領域に形成するスルーホール導体形成工程と、前記金属箔を含んで構成される前記外層金属層において前記空白領域または前記プレーン状導体領域の直上となる箇所を刻印することにより、前記外層金属層に前記刻印部を設ける刻印工程とを含むことを特徴とする積層基板の製造方法。
(2)複数の樹脂絶縁層を積み重ねてその表層に外層金属層を配置した構造を有し、製品となるべき部分が基板平面方向に沿って複数配置された製品形成領域と、その製品形成領域を包囲する枠部とに区画され、前記枠部における前記複数の樹脂絶縁層同士の間にメッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記枠部における前記外層金属層に刻印部が設けられ、前記メッシュ状導体層前記または散点状導体層において前記刻印部の直下となる位置に、前記メッシュ状導体層も前記散点状導体層も存在しない空白領域、または、抜きパターンを有しないプレーン状導体領域が設定されている積層基板の製造方法であって、内層導体層形成用金属層をその表面に有する内層用の樹脂絶縁層を用意した後、その内層導体層形成用金属層上に感光性を付与したエッチングレジスト材を設ける工程、所定のマスクパターンが形成された露光用マスクを前記エッチングレジスト材上に配置する工程、前記露光用マスクを介して前記エッチングレジスト材を露光する工程、前記エッチングレジスト材を現像してエッチングレジストを形成する工程、及び、前記内層導体層形成用金属層をエッチングして、前記製品形成領域における表面に内層導体層を形成し、かつ前記枠部における表面に前記メッシュ状導体層または前記散点状導体層を形成する工程を行う準備工程と、前記内層用の樹脂絶縁層と外層用の樹脂絶縁層と金属箔とを積み重ねて一体化して積層基板本体を形成する積層工程と、前記積層基板本体を貫通するスルーホール導体を前記製品形成領域に形成するスルーホール導体形成工程と、前記金属箔を含んで構成される前記外層金属層において前記空白領域または前記プレーン状導体領域の直上となる箇所を刻印することにより、前記外層金属層に前記刻印部を設ける刻印工程とを含むことを特徴とする積層基板の製造方法。
(3)複数の樹脂絶縁層を積み重ねてその表層に外層金属層を配置した構造を有し、製品となるべき部分が基板平面方向に沿って複数配置された製品形成領域と、その製品形成領域を包囲する枠部とに区画され、前記枠部における前記複数の樹脂絶縁層同士の間にメッシュ状導体層または散点状導体層が形成され、前記枠部における前記外層金属層に刻印部が設けられた積層基板と、前記積層基板の積層基板主面及び積層基板裏面の少なくとも一方に設けられ、絶縁層と導体層とが交互に積層されてなるビルドアップ層とからなる配線基板の中間製品において、前記メッシュ状導体層または前記散点状導体層において前記刻印部の直下となる位置に、前記メッシュ状導体層も前記散点状導体層も存在しない空白領域が設定されていることを特徴とする配線基板の中間製品。