JP2007208204A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】開口部周辺におけるクラック発生を防ぐと共に、生産効率に優れたプリント配線板の製造方法を提供すること。
【解決手段】開口部11を形成してなると共に開口部11の周囲における表面に導体配線12を設けてなるプリント配線板1を製造する方法。プリント配線板1を押さえ付けるストリッパ21とストリッパ21の内側においてプリント配線板1を打ち抜くパンチ22とを有する打抜き機2を用いて開口部11を形成する。プリント配線板1の表面に、導体配線12を覆うと共に平坦な表面31を有する樹脂層3を形成する。その後、樹脂層3の表面31にストリッパ21を当接させた状態で、パンチ22をスライドさせることにより、開口部11を形成する。
【選択図】図2
【解決手段】開口部11を形成してなると共に開口部11の周囲における表面に導体配線12を設けてなるプリント配線板1を製造する方法。プリント配線板1を押さえ付けるストリッパ21とストリッパ21の内側においてプリント配線板1を打ち抜くパンチ22とを有する打抜き機2を用いて開口部11を形成する。プリント配線板1の表面に、導体配線12を覆うと共に平坦な表面31を有する樹脂層3を形成する。その後、樹脂層3の表面31にストリッパ21を当接させた状態で、パンチ22をスライドさせることにより、開口部11を形成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、開口部を形成してなると共に該開口部の周囲における表面に導体配線を設けてなるプリント配線板を製造する方法に関する。
従来より、BOC(Board On Chip)基板、COB(Chip On Board)基板、或いはICパッケージなど、図10、図11に示すごとく、開口部91を形成してなると共に該開口部91の周囲における表面に導体配線92を設けてなるプリント配線板9がある(特許文献1参照)。かかるプリント配線板9の開口部91を形成するに当っては、図10に示すごとく、打抜き機を用いてプリント配線板9を輪郭911に示すように打抜いた後に、輪郭912に示すようにルーター加工によって開口部91の大きさを所望の大きさに拡げるといった方法を採る。その後、ルーター加工の際に発生した導体配線92のバリを除去する。
しかしながら、上記従来の製造方法においては、以下の問題がある。
即ち、上記製造方法によれば、打抜き加工とルーター加工とを行う必要があり、工数が多くなるという問題がある。更には、ルーター加工を行うと、ルーター加工の際に発生した導体配線92のバリを除去する工程を行う必要もある。その結果、製造コストの低減、生産効率の向上が困難となるおそれがある。
即ち、上記製造方法によれば、打抜き加工とルーター加工とを行う必要があり、工数が多くなるという問題がある。更には、ルーター加工を行うと、ルーター加工の際に発生した導体配線92のバリを除去する工程を行う必要もある。その結果、製造コストの低減、生産効率の向上が困難となるおそれがある。
一方、単に、上記打ち抜き加工によって、一度に所望の大きさの開口部91を形成しようとすると、プリント配線板9にクラックが発生するおそれがある。即ち、打ち抜き加工に当たっては、図11に示すごとく、プリント配線板9を押さえ付けるストリッパ81と該ストリッパ81の内側において上記プリント配線板9を打ち抜くパンチとを有する打抜き機(図1〜図3参照)を用いる。そして、ストリッパ81をプリント配線板9の表面に当接させた状態で、パンチをスライドさせる。このとき、ストリッパ81は、プリント配線板9の表面に形成された導体配線92に当接することとなり、導体配線92の間においては、ストリッパ81とプリント配線板9との間に隙間93が生じることとなる。
この状態で、パンチをスライドさせてプリント配線板9を打ち抜くとき、パンチがプリント配線板9に当たる際に、プリント配線板9のうちの上記隙間93に面する部分、即ちプリント配線板9における導体配線92がない部分が、パンチが当たる衝撃で、部分的に大きな応力が働くおそれがある。その結果、この部分にクラック98が生じるおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、開口部周辺におけるクラック発生を防ぐと共に、生産効率に優れたプリント配線板の製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、開口部を形成してなると共に該開口部の周囲における表面に導体配線を設けてなるプリント配線板を製造する方法であって、
上記プリント配線板を押さえ付けるストリッパと該ストリッパの内側において上記プリント配線板を打ち抜くパンチとを有する打抜き機を用いて上記開口部を形成するに当り、
上記プリント配線板の表面に、上記導体配線を覆うと共に平坦な表面を有する樹脂層を形成した後、
上記樹脂層の表面に上記ストリッパを当接させた状態で、上記パンチをスライドさせることにより、上記開口部を形成することを特徴とするプリント配線板の製造方法にある(請求項1)。
上記プリント配線板を押さえ付けるストリッパと該ストリッパの内側において上記プリント配線板を打ち抜くパンチとを有する打抜き機を用いて上記開口部を形成するに当り、
上記プリント配線板の表面に、上記導体配線を覆うと共に平坦な表面を有する樹脂層を形成した後、
上記樹脂層の表面に上記ストリッパを当接させた状態で、上記パンチをスライドさせることにより、上記開口部を形成することを特徴とするプリント配線板の製造方法にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記プリント配線板の製造方法においては、上記打抜き機を用いて上記開口部を形成するのに先立ち、上記プリント配線板の表面に上記樹脂層を形成する。そして、該樹脂層の平坦な表面に上記ストリッパを当接した状態で、パンチをスライドさせてプリント配線板を打抜き、開口部を形成する。
上記プリント配線板の製造方法においては、上記打抜き機を用いて上記開口部を形成するのに先立ち、上記プリント配線板の表面に上記樹脂層を形成する。そして、該樹脂層の平坦な表面に上記ストリッパを当接した状態で、パンチをスライドさせてプリント配線板を打抜き、開口部を形成する。
それ故、上記ストリッパは、プリント配線板の表面の樹脂層に対して、隙間を生じることなく当接することができる。即ち、ストリッパは、プリント配線板の表面に形成された導体配線において局部的に当接することはなく、導体配線の間において、ストリッパとプリント配線板との間に隙間が生じることを防ぐことができる。
これにより、プリント配線板をパンチによって打ち抜くとき、プリント配線板にパンチが当たる際にも、上記ストリッパが開口部の周囲を均等に押えた状態となっているため、プリント配線板の開口部の周囲において部分的に大きな応力が働くことを防ぐことができる。
また、樹脂層を形成することにより、ストリッパとプリント配線板との間のクッション性を確保して、パンチが当たる際の衝撃の負荷を吸収することができる。
その結果、プリント配線板の開口部の周囲にクラックが生じることを防ぐことができる。
また、樹脂層を形成することにより、ストリッパとプリント配線板との間のクッション性を確保して、パンチが当たる際の衝撃の負荷を吸収することができる。
その結果、プリント配線板の開口部の周囲にクラックが生じることを防ぐことができる。
また、上記のごとく、プリント配線板にクラックを生じさせることなく開口部を形成することができるため、開口部の形成に当って、例えば打抜き加工とルーター加工との双方を行う必要がなく、工数を少なくすることができる。更に、ルーター加工を行う必要がないため、ルーター加工の際に発生する導体配線のバリを除去する工程を行う必要もない。その結果、製造コストの低減、生産効率の向上を図ることができる。
以上のごとく、本発明によれば、開口部周辺におけるクラック発生を防ぐと共に、生産効率に優れたプリント配線板の製造方法を提供することができる。
本発明(請求項1)において、上記プリント配線板は、例えばBOC(Board On Chip)基板、COB(Chip On Board)基板、或いはICパッケージ等の半導体搭載用のプリント配線板とすることができ、上記開口部は、例えば半導体搭載部とすることができる。また、上記開口部の周囲に配設された上記導体配線は、例えばボンディングパッドとすることができる。
また、上記樹脂層としては、例えば、剥離可能なマスキング材を用いることができる。
また、上記樹脂層としては、例えば、剥離可能なマスキング材を用いることができる。
また、上記開口部を形成した後、上記樹脂層を剥離することが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記導体配線がボンディングパッドである場合など、導体配線を露出させる必要があるものについても、本発明を容易に適用することができる。
この場合には、上記導体配線がボンディングパッドである場合など、導体配線を露出させる必要があるものについても、本発明を容易に適用することができる。
また、上記樹脂層は、50〜100μmの厚みを有することが好ましい(請求項3)。
この場合には、開口部周辺におけるクラック発生を、より効果的に防ぐことができる。
上記厚みが50μm未満の場合には、上記樹脂層のクッション性を充分に得ることが困難となり、パンチが当たる際に生ずる負荷を充分に吸収することが困難となるおそれがある。一方、上記厚みが100μmを超える場合には、上記ストリッパによって樹脂層の表面を押さえ付けたときに樹脂層が弾性変形しすぎて、プリント配線板を正確に固定することが困難となる。その結果、開口部の加工精度を高くすることが困難となるおそれがある。
なお、開口部周辺におけるクラック発生のより確実な防止及び開口部の加工精度の一層の向上の観点から、上記樹脂層の厚みは70〜80μmであることが更に好ましい。
この場合には、開口部周辺におけるクラック発生を、より効果的に防ぐことができる。
上記厚みが50μm未満の場合には、上記樹脂層のクッション性を充分に得ることが困難となり、パンチが当たる際に生ずる負荷を充分に吸収することが困難となるおそれがある。一方、上記厚みが100μmを超える場合には、上記ストリッパによって樹脂層の表面を押さえ付けたときに樹脂層が弾性変形しすぎて、プリント配線板を正確に固定することが困難となる。その結果、開口部の加工精度を高くすることが困難となるおそれがある。
なお、開口部周辺におけるクラック発生のより確実な防止及び開口部の加工精度の一層の向上の観点から、上記樹脂層の厚みは70〜80μmであることが更に好ましい。
また、上記プリント配線板は、0.5mm以下の厚みを有することが好ましい(請求項4)。
この場合には、開口部周辺におけるクラック発生を防ぎつつ、開口部の形成を行うことができる。
上記厚みが0.5mmを超える場合には、開口部周辺におけるクラック発生を充分に防ぐことが困難となるおそれがある。
この場合には、開口部周辺におけるクラック発生を防ぎつつ、開口部の形成を行うことができる。
上記厚みが0.5mmを超える場合には、開口部周辺におけるクラック発生を充分に防ぐことが困難となるおそれがある。
また、上記開口部の形成と共に、上記プリント配線板の外形加工を行うことが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記外形加工を開口部の形成と同時に打抜き加工によって行うことができる。そのため、一層生産効率に優れたプリント配線板の製造方法を得ることができる。
この場合には、上記外形加工を開口部の形成と同時に打抜き加工によって行うことができる。そのため、一層生産効率に優れたプリント配線板の製造方法を得ることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるプリント配線板の製造方法につき、図1〜図6を用いて説明する。
本例のプリント配線板の製造方法は、図5に示すごとく、開口部11を形成してなると共に該開口部11の周囲における表面に導体配線12を設けてなるプリント配線板1を製造する方法である。
図1〜図3に示すごとく、プリント配線板1を押さえ付けるストリッパ21と該ストリッパ21の内側においてプリント配線板1を打ち抜くパンチ22とを有する打抜き機2を用いて上記開口部11を形成する。
本発明の実施例にかかるプリント配線板の製造方法につき、図1〜図6を用いて説明する。
本例のプリント配線板の製造方法は、図5に示すごとく、開口部11を形成してなると共に該開口部11の周囲における表面に導体配線12を設けてなるプリント配線板1を製造する方法である。
図1〜図3に示すごとく、プリント配線板1を押さえ付けるストリッパ21と該ストリッパ21の内側においてプリント配線板1を打ち抜くパンチ22とを有する打抜き機2を用いて上記開口部11を形成する。
この開口部11の形成に当っては、上記プリント配線板1の表面に、上記導体配線12を覆うと共に平坦な表面31を有する樹脂層3を形成する。その後、図1、図4に示すごとく、樹脂層3の表面にストリッパ21を当接させた状態で、図2に示すごとく、上記パンチ22をスライドさせることにより、開口部11を形成する。
そして、開口部11を形成した後、樹脂層3を剥離する。
そして、開口部11を形成した後、樹脂層3を剥離する。
上記プリント配線板1は、BOC(Board On Chip)基板であって、上記開口部11は半導体搭載部である。また、図6に示すごとく、開口部11の周囲に配設された導体配線12は、ボンディングパッドである。
また、上記樹脂層3としては、剥離可能なビニル系誘導体樹脂からなるマスキング材(例えば、株式会社アサヒ化学研究所製、ストリップマスク #503B−SH)を用いる。
また、上記樹脂層3としては、剥離可能なビニル系誘導体樹脂からなるマスキング材(例えば、株式会社アサヒ化学研究所製、ストリップマスク #503B−SH)を用いる。
以下に、本例のプリント配線板の製造方法につき、具体的に説明する。
導体配線12を樹脂基板10の表面に設けたプリント配線板1を用意する。導体配線12は、例えば、Cu、Ni、Auのメッキにより形成される。また、導体配線12の一部がボンディングパッドとなる。導体配線12の厚みは、約20μm程度である。また、上記プリント配線板1の厚みは約0.2mmである。
導体配線12を樹脂基板10の表面に設けたプリント配線板1を用意する。導体配線12は、例えば、Cu、Ni、Auのメッキにより形成される。また、導体配線12の一部がボンディングパッドとなる。導体配線12の厚みは、約20μm程度である。また、上記プリント配線板1の厚みは約0.2mmである。
上記プリント配線板1の表面に、導体配線12を覆うように上記マスキング材を塗布して、樹脂層3を形成する。即ち、樹脂層3は、図4に示すごとく、導体配線12の間に充填すると共に導体配線12の上面をも覆うように形成される。また、樹脂層3の表面31は平坦となるようにする。また、樹脂層3の厚みは50〜100μmとする。
次いで、図1〜図3に示すごとく、上記打抜き機2を用いて開口部11を形成する。打抜き機2は、ストリッパ21と該ストリッパ21に対してスライド移動するパンチ22とを有する。パンチ22は、形成しようとする開口部11の形状に沿った断面形状を有する。ストリッパ21は、パンチ22をスライド可能に保持するスライド孔211を有すると共に、該スライド孔211の周囲の先端部に、先端当接部212を有する。該先端当接部212は、幅50μm、高さ70μmに形成されている。
また、打抜き機2は、プリント配線板1を載置するダイ23を有し、該ダイ23には、パンチ22及びパンチ22によって打抜かれた打抜き片19を通す下方孔231を有する。
また、打抜き機2は、プリント配線板1を載置するダイ23を有し、該ダイ23には、パンチ22及びパンチ22によって打抜かれた打抜き片19を通す下方孔231を有する。
図1、図4に示すごとく、ダイ23の上にプリント配線板1を載置し、プリント配線板1に形成した樹脂層3の表面にストリッパ21の先端当接部212を当接し、プリント配線板1を押さえ付けて保持する。このとき、ストリッパ21の先端当接部212は、樹脂層3の表面31に密着しており、両者の間に隙間は形成されていない。
次いで、図2に示すごとく、上記パンチ22を下方へスライドさせることにより、プリント配線板1の一部を打抜く。これにより、開口部11を形成する。また、パンチ22の先端部221及び打抜き片19は、ダイ23の下方孔231に移動する。
次いで、図3に示すごとく、パンチ22を上方へ引き抜き、パンチ22の先端部221をストリッパ22の先端当接部212よりも上方へ移動させる。このとき、パンチ22の側面222は、プリント配線板1の開口部11の内壁111を擦り、上方へ引き上げるような力が働く。しかし、プリント配線板1を、上方から、樹脂層3を介してストリッパ21によって押さえつけているため、プリント配線板1の開口部11の周辺部分が変形することはない。
次いで、図3に示すごとく、パンチ22を上方へ引き抜き、パンチ22の先端部221をストリッパ22の先端当接部212よりも上方へ移動させる。このとき、パンチ22の側面222は、プリント配線板1の開口部11の内壁111を擦り、上方へ引き上げるような力が働く。しかし、プリント配線板1を、上方から、樹脂層3を介してストリッパ21によって押さえつけているため、プリント配線板1の開口部11の周辺部分が変形することはない。
また、上記開口部11の形成と共に、上記プリント配線板1の外形加工を行う。即ち、外形加工を開口部11の形成と同時に打抜き加工によって行う。
次いで、プリント配線板1を打抜き機2から取り外す。そして、樹脂層3を剥離する。
次いで、プリント配線板1を打抜き機2から取り外す。そして、樹脂層3を剥離する。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記プリント配線板の製造方法においては、上記打抜き機2を用いて上記開口部11を形成するのに先立ち、上記プリント配線板1の表面に上記樹脂層3を形成する。そして、該樹脂層3の平坦な表面31に上記ストリッパ21を当接した状態で、パンチ22をスライドさせてプリント配線板1を打抜き、開口部11を形成する。
上記プリント配線板の製造方法においては、上記打抜き機2を用いて上記開口部11を形成するのに先立ち、上記プリント配線板1の表面に上記樹脂層3を形成する。そして、該樹脂層3の平坦な表面31に上記ストリッパ21を当接した状態で、パンチ22をスライドさせてプリント配線板1を打抜き、開口部11を形成する。
それ故、上記ストリッパ21は、プリント配線板1の表面の樹脂層3に対して、隙間を生じることなく当接することができる。即ち、ストリッパ21は、プリント配線板1の表面に形成された導体配線12において局部的に当接することはなく、導体配線12の間において、ストリッパ21とプリント配線板1との間に隙間が生じることを防ぐことができる。
これにより、プリント配線板1をパンチ22によって打ち抜くとき、プリント配線板1にパンチ22が当たる際にも、上記ストリッパ21が開口部211の周囲を均等に押えた状態となっているため、プリント配線板1の開口部11の周囲において部分的に大きな応力が働くことを防ぐことができる。
また、樹脂層3を形成することにより、ストリッパ21とプリント配線板1との間のクッション性を確保して、パンチ22が当たる際の衝撃の負荷を吸収することができる。
その結果、プリント配線板1の開口部11の周囲にクラックが生じることを防ぐことができる。
また、樹脂層3を形成することにより、ストリッパ21とプリント配線板1との間のクッション性を確保して、パンチ22が当たる際の衝撃の負荷を吸収することができる。
その結果、プリント配線板1の開口部11の周囲にクラックが生じることを防ぐことができる。
また、上記のごとく、プリント配線板1にクラックを生じさせることなく開口部11を形成することができるため、開口部11の形成に当って、例えば打抜き加工とルーター加工との双方を行う必要がなく、工数を少なくすることができる。更に、ルーター加工を行う必要がないため、ルーター加工の際に発生する導体配線12のバリを除去する工程を行う必要もない。その結果、製造コストの低減、生産効率の向上を図ることができる。
また、開口部11を形成した後、樹脂層3を剥離することにより、ボンディングパッドである導体配線12を露出させることができる。
また、樹脂層3は50〜100μmの厚みを有するため、開口部11周辺におけるクラック発生を、より効果的に防ぐことができる。
また、樹脂層3は50〜100μmの厚みを有するため、開口部11周辺におけるクラック発生を、より効果的に防ぐことができる。
また、プリント配線板1は、0.2mmの厚みを有するため、開口部11周辺におけるクラック発生を防ぎつつ、開口部11の形成を行うことができる。
また、開口部11の形成と共に、プリント配線板1の外形加工を行うことにより、外形加工を開口部11の形成と同時に打抜き加工によって行うことができる。そのため、一層生産効率に優れたプリント配線板1の製造方法を得ることができる。
また、開口部11の形成と共に、プリント配線板1の外形加工を行うことにより、外形加工を開口部11の形成と同時に打抜き加工によって行うことができる。そのため、一層生産効率に優れたプリント配線板1の製造方法を得ることができる。
以上のごとく、本例によれば、開口部周辺におけるクラック発生を防ぐと共に、生産効率に優れたプリント配線板の製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図7、図8に示すごとく、本発明のプリント配線板の製造方法を用いた場合の、クラック発生の抑制効果を評価した例である。
即ち、上記実施例1に示す方法を用いて、プリント配線板1に開口部11を形成したとき、開口部11の周辺に発生したクラック(白化領域18)の大きさとその個数を測定した。
本例は、図7、図8に示すごとく、本発明のプリント配線板の製造方法を用いた場合の、クラック発生の抑制効果を評価した例である。
即ち、上記実施例1に示す方法を用いて、プリント配線板1に開口部11を形成したとき、開口部11の周辺に発生したクラック(白化領域18)の大きさとその個数を測定した。
用いたプリント配線板1の厚みは0.2mmであり、図5に示すごとく、形成する開口部11の数は9個、幅は0.6mm、長さ11mmである。また、樹脂層3の厚みは80μmとした。
そして、開口部11の形成後、開口部11の周りのクラックの大きさと、その個数を計測した。クラックの大きさは、図8に示すごとく、開口部11の一辺からの白化領域18の奥行きdを測定することにより評価した。また、クラックの数は、1枚のプリント配線板1における白化領域18の数を計測することにより評価した。
そして、クラックの大きさの分布を図7に示した。
そして、クラックの大きさの分布を図7に示した。
図7から分かるように、本発明のプリント配線板の製造方法によれば、発生するクラックの大きさとしては、要求品質の範囲内である100μm以下とすることができる。即ち、要求品質の範囲を超えるクラックの発生を防ぐことができる。
(比較例)
本例は、図9に示すごとく、樹脂層(図1〜図4の符号3参照)を形成することなく、打抜き機を用いて開口部を形成したときの、開口部周辺のクラックの発生を評価した例である。
用いたプリント配線板としては、樹脂層を形成していない以外は、実施例2と同様である。
そして、実施例2と同様の方法で、クラックの大きさ及びその数を測定し、クラック(白化領域)の大きさの分布を図9に示した。
本例は、図9に示すごとく、樹脂層(図1〜図4の符号3参照)を形成することなく、打抜き機を用いて開口部を形成したときの、開口部周辺のクラックの発生を評価した例である。
用いたプリント配線板としては、樹脂層を形成していない以外は、実施例2と同様である。
そして、実施例2と同様の方法で、クラックの大きさ及びその数を測定し、クラック(白化領域)の大きさの分布を図9に示した。
図9から分かるように、比較例のプリント配線板においては、要求品質の範囲である100μmを超える大きさのクラックが発生し、要求品質を満足させることができなかった。
上記実施例2と比較例との結果から、本発明によれば、開口部周辺におけるクラック発生を充分に防ぐことができることが分かる。
上記実施例2と比較例との結果から、本発明によれば、開口部周辺におけるクラック発生を充分に防ぐことができることが分かる。
1 プリント配線板
11 開口部
12 導体配線
2 打抜き機
21 ストリッパ
22 パンチ
3 樹脂層
31 表面
11 開口部
12 導体配線
2 打抜き機
21 ストリッパ
22 パンチ
3 樹脂層
31 表面
Claims (5)
- 開口部を形成してなると共に該開口部の周囲における表面に導体配線を設けてなるプリント配線板を製造する方法であって、
上記プリント配線板を押さえ付けるストリッパと該ストリッパの内側において上記プリント配線板を打ち抜くパンチとを有する打抜き機を用いて上記開口部を形成するに当り、
上記プリント配線板の表面に、上記導体配線を覆うと共に平坦な表面を有する樹脂層を形成した後、
該樹脂層の表面に上記ストリッパを当接させた状態で、上記パンチをスライドさせることにより、上記開口部を形成することを特徴とするプリント配線板の製造方法。 - 請求項1において、上記開口部を形成した後、上記樹脂層を剥離することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
- 請求項1又は2において、上記樹脂層は、50〜100μmの厚みを有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記プリント配線板は、0.5mm以下の厚みを有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、上記開口部の形成と共に、上記プリント配線板の外形加工を行うことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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