JP2007227517A - 積層型ノイズフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コモンモード時に導体パターン間で高い磁気結合が発生すると共に小型化や低背化が可能な積層型ノイズフィルタを提供すること。
【解決手段】上下方向に積層された第1及び第2コイル導体31、32を有し、第1及び第2コイル導体31、32が、積層された複数の絶縁材シート上のそれぞれに形成された渦巻状導体33a、33b、35a、35bを接続して構成され、第1及び第2コイル導体31、32の間に配置された非磁性材シート22bが、非磁性材料で構成されると共に、第1及び第2コイル導体31、32のそれぞれで、第1及び第2コイル導体31、32を構成する複数の渦巻状導体33a、33b、35a、35bの間に配置された磁性材シート22a、23aが、前記非磁性材料よりも高透磁率の磁性材料で構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】上下方向に積層された第1及び第2コイル導体31、32を有し、第1及び第2コイル導体31、32が、積層された複数の絶縁材シート上のそれぞれに形成された渦巻状導体33a、33b、35a、35bを接続して構成され、第1及び第2コイル導体31、32の間に配置された非磁性材シート22bが、非磁性材料で構成されると共に、第1及び第2コイル導体31、32のそれぞれで、第1及び第2コイル導体31、32を構成する複数の渦巻状導体33a、33b、35a、35bの間に配置された磁性材シート22a、23aが、前記非磁性材料よりも高透磁率の磁性材料で構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子機器に侵入するノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズを除去する積層型ノイズフィルタに関する。
近年、携帯電話機などの音声回路を有する機器の普及により、コモンモードノイズだけではなくノーマルモード(ディファレンシャルモード)ノイズも除去することが望まれている。このようなコモンモード及びノーマルモードノイズを除去するノイズフィルタとして、上面に導体パターンが形成された絶縁材シートを積層することで一対のコイル導体を形成し、この一対のコイル導体間の磁気結合によりコモンモードノイズを除去する積層型ノイズフィルタが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前者の積層型ノイズフィルタは、絶縁材シートとして透磁率の高い磁性材シートを用い、各磁性材シート上に形成された導体パターンによって積層方向に上下に分離した一対のコイル導体を構成し、この一対のコイル導体間をキャパシタ導体で接続した構成となっている。また、後者の積層型ノイズフィルタは、磁性材シート上に形成された導体パターンによって積層方向に対して左右に分離した一対のキャパシタ導体を構成し、この一対のコイル導体間をキャパシタ導体で接続した構成となっている。
特開平7−86863号公報
特開2000−151327号公報
しかしながら、上記従来の積層型ノイズフィルタにおいては、以下の問題がある。すなわち、このような積層型ノイズフィルタにおいても、さらなる小型化、低背化が望まれている。ところが、上記従来の積層型ノイズフィルタは、一対のコイル導体のうち互いに磁気結合することによってコモンモードノイズを除去する導体パターンの間に配置されている絶縁材シートが透磁率の高い磁性材料によって構成されている。このため、コモンモード時に導体パターン間で発生する磁気結合が小さくなってしまう。したがって、所望のインピーダンスを得るために導体パターンの積層数を多くしなければならず、積層型ノイズフィルタの低背化が困難となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、コモンモード時に導体パターン間で高い磁気結合が発生すると共に小型化や低背化が可能な積層型ノイズフィルタを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる積層型ノイズフィルタは、上下方向に積層された一対の内部導体を有し、該内部導体が、積層された複数の絶縁材シート上のそれぞれに形成された導体パターンを接続して構成され、前記一対の内部導体の間に配置された前記絶縁材シートが、非磁性材料で構成された非磁性材シートであると共に、前記一対の内部導体のそれぞれで、該内部導体を構成する複数の前記導体パターンの間に配置された前記絶縁材シートのうち少なくとも1つが、前記非磁性材料よりも高透磁率の磁性材料で構成された磁性材シートであることを特徴とする。
この発明では、非磁性シートを配置することでコモンモード時に高い磁気結合が発生するコモンモードフィルタが形成され、磁性材シートを配置することでノーマルモード時に発生した磁束が打ち消されないノーマルモードフィルタが形成されるので、高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られる。これにより、積層型ノイズフィルタの小型化及び低背化が図れる。
すなわち、一方の内部導体を構成する導体パターンと他方の内部導体を構成する導体パターンのうち、透磁率の低い非磁性材シートを介して対向配置された導体パターンでは、コモンモード時に高い磁気結合が発生する。したがって、これらの導体パターンによって高いコモンモードインピーダンスを有するコモンモードフィルタ部が形成される。また、一対の内部導体の一方を構成する導体パターンのうち積層方向で磁性材シートよりも他方の内部導体から離間した位置に配置されている導体パターンでは、ノーマルモード時に他方の内部導体を構成する導体パターンとの間で発生する磁気結合が小さい。このため、導体パターンで発生した磁束が打ち消されない。同様に、他方の内部導体を構成する導体パターンのうち積層方向で磁性材シートよりも一方の内部導体から離間した位置に配置されている導体パターンでも、ノーマルモード時に発生した磁束が打ち消されない。したがって、これらの導体パターンによって高いノーマルモードインピーダンスを有するノーマルモードフィルタ部が形成される。
以上より、高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られると共に、積層型ノイズフィルタの低背化が可能となる。
すなわち、一方の内部導体を構成する導体パターンと他方の内部導体を構成する導体パターンのうち、透磁率の低い非磁性材シートを介して対向配置された導体パターンでは、コモンモード時に高い磁気結合が発生する。したがって、これらの導体パターンによって高いコモンモードインピーダンスを有するコモンモードフィルタ部が形成される。また、一対の内部導体の一方を構成する導体パターンのうち積層方向で磁性材シートよりも他方の内部導体から離間した位置に配置されている導体パターンでは、ノーマルモード時に他方の内部導体を構成する導体パターンとの間で発生する磁気結合が小さい。このため、導体パターンで発生した磁束が打ち消されない。同様に、他方の内部導体を構成する導体パターンのうち積層方向で磁性材シートよりも一方の内部導体から離間した位置に配置されている導体パターンでも、ノーマルモード時に発生した磁束が打ち消されない。したがって、これらの導体パターンによって高いノーマルモードインピーダンスを有するノーマルモードフィルタ部が形成される。
以上より、高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られると共に、積層型ノイズフィルタの低背化が可能となる。
また、本発明にかかる積層型ノイズフィルタは、前記導体パターンが、1ターン以上のスパイラル巻きとした渦巻状導体であることが好ましい。
この発明では、導体パターンを渦巻状導体とすることで、各導体パターンで発生する磁束が大きくなり、より高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られると共に、積層型ノイズフィルタのさらなる低背化が可能となる。
この発明では、導体パターンを渦巻状導体とすることで、各導体パターンで発生する磁束が大きくなり、より高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られると共に、積層型ノイズフィルタのさらなる低背化が可能となる。
また、本発明にかかる積層型ノイズフィルタは、前記一対の内部導体が、それぞれ2つの前記渦巻状導体を積層して構成されていることが好ましい。
この発明では、一対の内部導体をそれぞれ2つの渦巻状導体を積層した構成とすることで、積層型ノイズフィルタの低背化が図れる。
この発明では、一対の内部導体をそれぞれ2つの渦巻状導体を積層した構成とすることで、積層型ノイズフィルタの低背化が図れる。
本発明の積層型ノイズフィルタによれば、コモンモード時に高い磁気結合が発生するコモンモードフィルタ部とノーマルモード時に発生した磁束が打ち消されないノーマルモードフィルタ部とを有しているので、高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られると共に、積層型ノイズフィルタの低背化が可能となる。
以下、本発明による積層型ノイズフィルタの一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は本実施形態における積層型ノイズフィルタの分解斜視図、図2は図1の完成状態を示す積層型ノイズフィルタの概観斜視図、図3は積層型ノイズフィルタの等価回路図である。
図1及び図2において、積層型ノイズフィルタ10は、複数枚の絶縁材シートを積層して一体化した構成とされ、ほぼ直方体形状を有している。また、積層型ノイズフィルタ10の対向する2側面には、後述する一対の第1及び第2コイル導体(内部導体)31、32に接続される4つの外部電極11〜14が分配して設けられている。
図1に示す構成例では、積層体とした積層型ノイズフィルタ10の上から順に、第1被覆層21、第1コイル層22、第2コイル層23及び第2被覆層24を配置している。
図1に示す構成例では、積層体とした積層型ノイズフィルタ10の上から順に、第1被覆層21、第1コイル層22、第2コイル層23及び第2被覆層24を配置している。
第1及び第2被覆層21、24は、それぞれ絶縁材シートである磁性材シート21a〜21c及び磁性材シート24a〜24cを3層に積層した構成とされる。ここで、磁性材シート21a〜21c、24a〜24cは高透磁率のものが好ましく、使用可能なシート状の磁性材料として、例えばNi−Znフェライト、Ni−Zn−Cuフェライトなどが挙げられる。
なお、第1及び第2被覆層21、24については、上述した3層に限定されることはなく、磁性材料の種類や厚みに応じて適宜変更することができる。
なお、第1及び第2被覆層21、24については、上述した3層に限定されることはなく、磁性材料の種類や厚みに応じて適宜変更することができる。
第1コイル層22は、積層体の上面側から絶縁材シートである磁性材シート22a、非磁性材シート22bを2層に積層した構成とされる。ここで、非磁性材シート22bは上述した磁性材料よりも低透磁率のものが好ましく、使用可能なシート状の非磁性材料として、例えばNi−ZnフェライトやNi−Zn−Cuフェライトなどと構成元素が同じでも配合比により非磁性特性を示す材料や、アルミナなどのセラミックス材料、シリカなどのガラス材料などが挙げられる。
さて、上述した磁性材シート22a、非磁性材シート22bには、それぞれの上面に形成された渦巻状導体(導体パターン)33a、33bで構成される第1コイル導体31が設けられている。
なお、この第1コイル導体31は、例えば銀などの導電体を印刷や転写などの周知の手法により形成したものである。
なお、この第1コイル導体31は、例えば銀などの導電体を印刷や転写などの周知の手法により形成したものである。
このうち、渦巻状導体33aは、磁性材シート22aの上面に形成され、1ターン以上の渦巻状となっている。そして、渦巻状導体33aの一方の端部、すなわち渦巻きの外側となる端部には、外部電極11に接続される引出電極34aが形成されている。また、渦巻状導体33aの他方の端部、すなわち渦巻きの内側となる端部には、磁性材シート22aを貫通するように設けられたスルーホールHaを介して、非磁性材シート22bの上面に形成されている渦巻状導体33bが接続されている。
また、渦巻状導体33bは、非磁性材シート22bの上面に形成され、1ターン以上の渦巻状となっている。そして、渦巻状導体33bの一方の端部、すなわち渦巻きの外側となる端部には、外部電極12に接続される引出電極34bが形成されている。また、渦巻状導体33bの他方の端部、すなわち渦巻きの内側となる端部には、スルーホールHaを介して渦巻状導体33aが接続されている。なお、渦巻状導体33bは、その巻き方向が渦巻状導体33aと同方向であると共に、平面視で渦巻状導体33aと重なるように形成されている。このように、渦巻状導体33a、33bがスルーホールHaを介して接続されることで、上下に分離した状態でスパイラル巻きとした、いわゆる上下分離型スパイラル巻きの上側となる第1コイル導体31が構成される。
第2コイル層23は、積層体の上面側から絶縁材シートである磁性材シート23a、23bを2層に積層した構成とされる。
そして、これら磁性材シート23a、23bには、それぞれの上面に形成された渦巻状導体(導体パターン)35a、35bで構成される第2コイル導体32が設けられている。
なお、この第2コイル導体32は、第1コイル導体31と同様に、例えば銀などの導電体を印刷や転写などの周知の手法により形成したものである。
そして、これら磁性材シート23a、23bには、それぞれの上面に形成された渦巻状導体(導体パターン)35a、35bで構成される第2コイル導体32が設けられている。
なお、この第2コイル導体32は、第1コイル導体31と同様に、例えば銀などの導電体を印刷や転写などの周知の手法により形成したものである。
このうち、渦巻状導体35aは、磁性材シート23aの上面に形成され、1ターン以上の渦巻状となっている。そして、渦巻状導体35aの一方の端部、すなわち渦巻きの外側となる端部には、外部電極14に接続される引出電極36aが形成されている。また、渦巻状導体35aの他方の端部、すなわち渦巻きの内側となる端部には、磁性材シート23aを貫通するように設けられたスルーホールHbを介して、磁性材シート23bの上面に形成されている渦巻状導体35bが接続されている。なお、渦巻状導体35aは、その巻き方向が渦巻状導体33a、33bと同方向であると共に、平面視で渦巻状導体33bと重なるように形成されている。
また、渦巻状導体35bは、磁性材シート23bの上面に形成され、1ターン以上の渦巻状となっている。そして、渦巻状導体35bの一方の端部、すなわち渦巻きの外側となる端部には、外部電極13に接続される引出電極36bが形成されている。また、渦巻状導体35bの他方の端部、すなわち渦巻きの内側となる端部には、スルーホールHbを介して渦巻状導体35aが接続されている。なお、渦巻状導体35bは、その巻き方向が渦巻状導体35aと同方向であると共に、平面視で渦巻状導体35aと重なるように形成されている。このように、渦巻状導体35a、35bがスルーホールHbを介して接続されることで、上下に分離した状態でスパイラル巻きとした、いわゆる上下分離型スパイラル巻きの下側となる第2コイル導体32が構成される。
上述したように、渦巻状導体33bと渦巻状導体35aとの間に配置された非磁性材シート22bは、透磁率の低い非磁性材料で形成されている。これにより、渦巻状導体33bと渦巻状導体35aとは、コモンモード時において高い磁気結合が可能となっており、図3に示すコモンモードフィルタ部41を構成する。
また、渦巻状導体33aは高透磁率を有する磁性材料で構成された磁性材シート21c、22aの間に形成されており、渦巻状導体35bは同様に磁性材料で構成された磁性材シート23a、23bの間に形成されている。これにより、渦巻状導体33a、35bは、それぞれノーマルモード時において発生した磁束が他方の渦巻状導体で発生した磁束と磁気結合しない。このため、渦巻状導体33a、35bは、図3に示すノーマルモードフィルタ部42を構成する。
また、渦巻状導体33aは高透磁率を有する磁性材料で構成された磁性材シート21c、22aの間に形成されており、渦巻状導体35bは同様に磁性材料で構成された磁性材シート23a、23bの間に形成されている。これにより、渦巻状導体33a、35bは、それぞれノーマルモード時において発生した磁束が他方の渦巻状導体で発生した磁束と磁気結合しない。このため、渦巻状導体33a、35bは、図3に示すノーマルモードフィルタ部42を構成する。
次に、以上のように構成された本発明の積層型ノイズフィルタ10について、以下にその製造方法を説明する。
最初に、所定の形状(例えば矩形状)とした磁性材シート21a〜21c、22a、23a、23b、24a〜24c及び非磁性材シート22bを作成する。次に、これら磁性材シート22a、23aの所定位置に、レーザ、パンチングなどの周知の手法を用いて穴あけ加工を施し、スルーホールHa、Hbを設ける。
最初に、所定の形状(例えば矩形状)とした磁性材シート21a〜21c、22a、23a、23b、24a〜24c及び非磁性材シート22bを作成する。次に、これら磁性材シート22a、23aの所定位置に、レーザ、パンチングなどの周知の手法を用いて穴あけ加工を施し、スルーホールHa、Hbを設ける。
次に、磁性材シート22a、23a、23b及び非磁性材シート22bの上面に、それぞれ1ターン以上の渦巻状導体33a、33b、35a、35bを、印刷や転写などの周知の手法を用いて互いに短絡しないように形成する。また、引出電極34a、34b、36a、36bを、同様に形成する。
このとき、渦巻状導体33aの一端には引出電極34aが、渦巻状導体33bの一端には引出電極34bが、渦巻状導体35aの一端には引出電極36aが、渦巻状導体35bの一端には引出電極36bが、それぞれ一体に連続して形成されている。
また、スルーホールHa、Hbには、スルーホールHa、Hbを設けた磁性材シート22a、23aに形成される渦巻状導体33a、35aと一体的に連続するように、銀などの導電材料が充填される。なお、スルーホールHa、Hbを介して接続される他方側の渦巻状導体33b、35bとは、渦巻状導体33b、35b側に図示しない凸状の電極部を設けるなどしてスルーホールHa、Hbの導電材料に接触させ、電気的に接続されるようになっている。
このとき、渦巻状導体33aの一端には引出電極34aが、渦巻状導体33bの一端には引出電極34bが、渦巻状導体35aの一端には引出電極36aが、渦巻状導体35bの一端には引出電極36bが、それぞれ一体に連続して形成されている。
また、スルーホールHa、Hbには、スルーホールHa、Hbを設けた磁性材シート22a、23aに形成される渦巻状導体33a、35aと一体的に連続するように、銀などの導電材料が充填される。なお、スルーホールHa、Hbを介して接続される他方側の渦巻状導体33b、35bとは、渦巻状導体33b、35b側に図示しない凸状の電極部を設けるなどしてスルーホールHa、Hbの導電材料に接触させ、電気的に接続されるようになっている。
そして、磁性材シート22a及び非磁性材シート22bを積層して第1コイル層22を形成すると共に、磁性材シート23a、23bを積層して第2コイル層23を形成する。さらに、第1及び第2コイル層22、23を積層してこれらを挟み込むように第1及び第2被覆層21、24を積層する。これにより、渦巻状導体33a、33bがスルーホールHaを介して接続され、渦巻状導体35a、35bがスルーホールHbを介して接続される。その後、形成された積層体を焼成する。
最後に、銀などの導電材料からなり、積層体の対向する両側面に露出した引出電極34a、34b、36a、36bに接続される外部電極11〜14をそれぞれ形成し、上述した構成の積層型ノイズフィルタ10を製造する。
なお、上述した積層型ノイズフィルタ10は、各磁性材シート22a、23a、23b及び非磁性材シート22bに対し所定のピッチで複数組のコイル導体を形成して積層してもよく、この場合、ダイシングなどで切断することにより、上述した積層体を同時に多数製造することができる。
また、外部電極11〜14には、必要に応じて銀などの導電体の上面にメッキ処理を施してもよい。
なお、上述した積層型ノイズフィルタ10は、各磁性材シート22a、23a、23b及び非磁性材シート22bに対し所定のピッチで複数組のコイル導体を形成して積層してもよく、この場合、ダイシングなどで切断することにより、上述した積層体を同時に多数製造することができる。
また、外部電極11〜14には、必要に応じて銀などの導電体の上面にメッキ処理を施してもよい。
このように構成された積層型ノイズフィルタ10のコモンモード時及びノーマルモード時における磁気結合について、図4を用いて説明する。
まず、コモンモード時には、第1及び第2コイル層22、23の渦巻状導体33a、33b、35a、35bに磁束が発生する。ここで、渦巻状導体33b、35aの間に配置された非磁性材シート22bが低透磁率の材料によって構成されているので、コモンモードフィルタ部41を構成する渦巻状導体33b、35aのそれぞれで発生した磁束が互いに磁気結合し、大きな磁束が発生する。このとき、磁気結合による磁束は、図4に示す矢印Z1、Z2の方向で主に発生する。このため、第1及び第2コイル導体31、32によってコモンモードノイズが除去される。
まず、コモンモード時には、第1及び第2コイル層22、23の渦巻状導体33a、33b、35a、35bに磁束が発生する。ここで、渦巻状導体33b、35aの間に配置された非磁性材シート22bが低透磁率の材料によって構成されているので、コモンモードフィルタ部41を構成する渦巻状導体33b、35aのそれぞれで発生した磁束が互いに磁気結合し、大きな磁束が発生する。このとき、磁気結合による磁束は、図4に示す矢印Z1、Z2の方向で主に発生する。このため、第1及び第2コイル導体31、32によってコモンモードノイズが除去される。
一方、ノーマルモード時には、コモンモード時と同様に、第1及び第2コイル層22、23の渦巻状導体33a、33b、35a、35bに磁束が発生する。ここで、渦巻状導体33a、33bの間に配置された磁性材シート22aが高透磁率の材料によって構成されているので、ノーマルモードフィルタ部42を構成する渦巻状導体33aで発生した磁束と他の磁束との磁気結合が小さい。同様に、渦巻状導体35a、35bの間に配置された磁性材シート23aが高透磁率の材料によって構成されているので、ノーマルモードフィルタ部42を構成する渦巻状導体35bで発生した磁束と他の磁束との磁気結合が小さい。また、渦巻状導体33b、35aのそれぞれで発生した磁束は、非磁性材シート22bが低透磁率の材料によって構成されているので、互いに打ち消しあう。このとき磁束は、図4に示す矢印Z3〜Z6の方向で主に発生する。このため、第1及び第2コイル導体31、32によってノーマルモードノイズが除去される。
このように構成された積層型ノイズフィルタ10によれば、第1及び第2コイル導体31、32の間に非磁性材シート22bを配置することで、コモンモード時に高い磁気結合が発生するコモンモードフィルタ部41とノーマルモード時に発生した磁束が打ち消されないノーマルモードフィルタ部42とが形成される。これにより、高いコモンモードインピーダンス及びノーマルモードインピーダンスが得られると共に、積層型ノイズフィルタ10の小型化及び低背化が可能となる。
ここで、第1及び第2コイル導体31、32がそれぞれ2つの渦巻状導体33a、33b、35a、35bを積層して構成されているので、コモンモード時において渦巻状導体33b、35aの間で高い磁気結合が発生すると共に、ノーマルモード時において渦巻状導体33a、35bで大きい磁束が発生する。したがって、第1及び第2コイル層22、23が4層の絶縁材シートで構成され、積層型ノイズフィルタ10のさらなる小型化及び低背化が可能となる。
ここで、第1及び第2コイル導体31、32がそれぞれ2つの渦巻状導体33a、33b、35a、35bを積層して構成されているので、コモンモード時において渦巻状導体33b、35aの間で高い磁気結合が発生すると共に、ノーマルモード時において渦巻状導体33a、35bで大きい磁束が発生する。したがって、第1及び第2コイル層22、23が4層の絶縁材シートで構成され、積層型ノイズフィルタ10のさらなる小型化及び低背化が可能となる。
なお、本発明の構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
例えば、上記実施形態において、第1及び第2コイル導体は、それぞれ2つの渦巻状導体を接続した構成となっているが、設計に応じて3つ以上の渦巻状導体を接続した構成としてもよい。このとき、第1及び第2コイル導体の間に非磁性材シートが配置され、第1及び第2コイル導体のそれぞれを構成する渦巻状導体の間に磁性材シートが少なくとも1層ずつ配置されていれば、非磁性材シートや磁性材シートの積層数を適宜変更してもよい。
また、導体パターンが1ターン以上のスパイラル巻きとした渦巻状導体としているが、これに限らず、バイファイラ巻きや、8の字巻きや、ミアンダ巻きなどであってもよい。
また、上述した構成の第1及び第2コイル導体を複数組並べて、アレイ化することも可能である。
例えば、上記実施形態において、第1及び第2コイル導体は、それぞれ2つの渦巻状導体を接続した構成となっているが、設計に応じて3つ以上の渦巻状導体を接続した構成としてもよい。このとき、第1及び第2コイル導体の間に非磁性材シートが配置され、第1及び第2コイル導体のそれぞれを構成する渦巻状導体の間に磁性材シートが少なくとも1層ずつ配置されていれば、非磁性材シートや磁性材シートの積層数を適宜変更してもよい。
また、導体パターンが1ターン以上のスパイラル巻きとした渦巻状導体としているが、これに限らず、バイファイラ巻きや、8の字巻きや、ミアンダ巻きなどであってもよい。
また、上述した構成の第1及び第2コイル導体を複数組並べて、アレイ化することも可能である。
10 積層型ノイズフィルタ
21a〜21c、22a、23a、23b、24a〜24c 磁性材シート(絶縁材シート)
22b 非磁性材シート(絶縁材シート)
31 第1コイル導体(内部導体)
32 第2コイル導体(内部導体)
33a、33b、35a、35b 渦巻状導体(導体パターン)
21a〜21c、22a、23a、23b、24a〜24c 磁性材シート(絶縁材シート)
22b 非磁性材シート(絶縁材シート)
31 第1コイル導体(内部導体)
32 第2コイル導体(内部導体)
33a、33b、35a、35b 渦巻状導体(導体パターン)
Claims (3)
- 上下方向に積層された一対の内部導体を有し、
該内部導体が、積層された複数の絶縁材シート上のそれぞれに形成された導体パターンを接続して構成され、
前記一対の内部導体の間に配置された前記絶縁材シートが、非磁性材料で構成された非磁性材シートであると共に、
前記一対の内部導体のそれぞれで、該内部導体を構成する複数の前記導体パターンの間に配置された前記絶縁材シートのうち少なくとも1つが、前記非磁性材料よりも高透磁率の磁性材料で構成された磁性材シートであることを特徴とする積層型ノイズフィルタ。 - 前記導体パターンが、1ターン以上のスパイラル巻きとした渦巻状導体であることを特徴とする請求項1に記載の積層型ノイズフィルタ。
- 前記一対の内部導体が、それぞれ2つの前記渦巻状導体を積層して構成されていることを特徴とする請求項2に記載の積層型ノイズフィルタ。
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2006
- 2006-02-22 JP JP2006045051A patent/JP2007227517A/ja active Pending
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