JP2007226222A - 偏光板貼合用のゲル材、並びに、このゲル材を用いて貼合された偏光板及びその製造方法 - Google Patents

偏光板貼合用のゲル材、並びに、このゲル材を用いて貼合された偏光板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐水性の高い偏光板を製造するために、調製が簡単で耐水性に優れ、保存期間が長く、かつゲル化しにくいゲル材を提供する。
【解決手段】偏光板の貼り合わせに用いられるゲル材は、ポリビニルアルコール水溶液と、該ポリビニルアルコール水溶液中に溶解されたジカルボン酸とを含んでいる。このゲル化材を用いて、ポリビニルアルコール偏光子層30に、トリアセチルセルロース保護層32,34を貼り合わせる。ゲル材に含まれるジカルボン酸であるアジピン酸38により、ジエステル構造46,48が形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ゲル材に係り、特に、偏光板の貼り合わせに用いられるゲル材、このゲル材を用いて貼合された偏光板及びその製造方法に関するものである。
偏光フィルムは液晶表示装置(「液晶ディスプレイ」ともいう。)に不可欠な構成要素の一つであり、本来偏光性を持たない光線を偏光して偏光光に変えるために用いられている。液晶表示装置はこの偏光光に加え、液晶分子自身の向きを変える特性を利用することで、光線の制御と色信号の映出を達成している。近年、液晶ディスプレイが例えばワードプロセッサやコンピュータのモニタ、携帯電話や液晶テレビなどの各種電子機器に広く用いられるようになってきた。これに伴い、偏光フィルムの需要も増加の一途をたどっている。
図1は、従来の偏光板の構造を説明するための断面図である。偏光板10は、主に、離型フィルム12、感圧接着剤層14、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol、PVA)偏光子層18、トリアセチルセルロース(triacetyl cellulose、TAC)支持膜16,20、ならびに保護フィルム22を含んでなる。さらに、反射を防止するため、偏光板表面に、例えばアンチグレア(anti-glare)層または反射防止(anti-reflective)層の形成などの特殊処理が施される。
現在、偏光板の市場において主流となっているのは、高い光透過性、高いコントラスト比を有すると共に、比較的広い波長範囲に偏光特性を示し、かつ製造が容易で低価格であるヨウ素系偏光板である。
従来のヨウ素系偏光板10の作製方法は次のとおりである。
先ず、ポリビニルアルコール(PVA)原料を膨潤(swelling)、ヨウ素染色(dyeing)、再延伸(re-stretching)するなどの前処理を行って、上述した偏光特性を備えるPVA偏光子層18を形成する。続いて、特殊調合した接着剤を用い、該PVA偏光子層18の上下両面に、アルカリ液(水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)でケン化処理したトリアセチルセルロース(TAC)支持膜16,20を貼り合わせる。乾燥した後、トリアセチルセルロース(TAC)支持膜16,20に保護フィルム22を貼り付けると共に、塗布した感圧接着剤層14を介して離型フィルム12を貼着する。
ポリビニルアルコール(PVA)偏光子層18は親水性ポリマーであり、かつ延伸により形成する必要があるので、加湿条件下で特に収縮しやすい。そのため、偏光板10の強度を補うべく接着剤でトリアセチルセルロース(TAC)支持膜16,20を貼り合わせる必要がある。液晶ディスプレイが大型屋外表示パネル、車両、航空、航海機器さらには衛星などの分野に利用されることが多くなった近年では、周囲環境における偏光板の耐温性と耐湿性に対する要求はますます厳しくなってきている。このことより、偏光板には、結露が生じる加湿条件下にあってもその特性、形状が依然変化しないといった極めて高い耐久性が要求される。
現在、偏光子層18とトリアセチルセルロース(TAC)支持膜16,20とを貼り合せるための接着剤として優れるとされているのは、水性接着剤である。この水性接着剤は、例えばポリビニルアルコール樹脂を水に溶解することで得られるヒドロゲル(hydrogel)である。
しかしながら、ポリビニルアルコール(PVA)ヒドロゲルは、その原料である樹脂自体が親水性ポリマーであるため、加湿条件下において偏光子層18とトリアセチルセルロース(TAC)支持膜16,20との間に剥離を生じさせてしまい、耐水性の低下をもたらす。
実際の製造において、上述したポリビニルアルコールヒドロゲルの耐水性を改善する手法には大きく分けて2種類ある。
1つは、ポリビニルアルコール樹脂を化学修飾して樹脂自体の耐水性を改善する手法である。例えば、ポリビニルアルコールに、アセタール化、ウレタン化、エーテル化またはグラフトなどを施す手法である。
もう1つは、官能基を有する架橋剤を添加してポリビニルアルコールヒドロゲルと偏光子層およびトリアセチルセルロース(TAC)支持膜との間の接着力を強め、耐水性を向上させる手法である。使用できる架橋剤は、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのモノアルデヒド、オキサルアルデヒド、マロンジアルデヒド、スクシンアルデヒドなどのジアルデヒド類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのジアミン類、およびエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ類である。
また、例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されるように、上記2種類の手法を併用することもできる。これは先ず、ポリビニルアルコール樹脂をアセトアセチル化した上で、さらに架橋剤(例えばメチロールメラミンまたはグリオキザール)を配合することにより、ヒドロゲルの耐水性改善を図るというものである。
しかしながら、上記特許文献1,2の方法によれば、ヒドロゲルの耐水性を改善させることができるものの、次のような問題がある。第1に、ポリビニルアルコール樹脂をジケテンと反応させてアセトアセチル化ポリビニルアルコールに合成しなければならず、この工程はヒドロゲル製造の困難さを増すという問題がある。第2に、調合されたヒドロゲルは、調製から使用までを最長でも4時間以内に済ませなければゲル化してしまうため、保管および使用上不便であるという問題がある。
ところで、アジピン酸(adipic acid)は工業原料であり、主にナイロン(nylon)を製造するのに用いられている。また、アジピン酸は、両末端の親水性カルボキシル基と中央の疎水性炭素鎖とを含む、構造式HOOC(CHCOOHで表される構造を持ち、ジカルボン酸(dicarboxylic acid)の一種に分類される。その他一般によく見られるジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸(oxalic acid)、マロン酸(malonic acid)、コハク酸(succinic acid)、グルタル酸(glutaric acid)、またはピメリン酸(pimelic acid)がある。
カルボン酸化合物はアルコール化合物と反応し、脱水後、共有結合性エステル結合を形成する。この反応はエステル化反応と呼ばれている。かかる形成されたエステル結合は、性質上は疎水性構造である。ジカルボン酸は、親水性カルボキシル基と疎水性炭素鎖とを兼ね備えている。このため、ジカルボン酸は、薬用ゲルを改良する用途に使われたり、あるいは一般の熱融解接着剤やエマルジョン接着剤として使用されている。ジカルボン酸のなかでもアジピン酸が使用されることが特に多い。アジピン酸は中央に炭素数4の疎水性炭素鎖を持っており、室温下で純水中に溶解し難いことから、水性接着剤への使用には制限がある。よって通常は、共重合体の単量体として、または油性接着剤やエマルジョン接着剤中に用いられている。
下記特許文献3には、テレフタル酸(terephthalic acid)、アジピン酸(adipic acid)、エチレングリコール(ethyleneglycol)および1,4−ブタンジオール(1,4-butanediol)の共重合体を熱融解接着剤(hot melt adhesive)として用いる発明が開示されている。
下記特許文献4にも、テレフタル酸、アジピン酸および脂肪族ジオール類(aliphatic diols)の共重合体を低融点熱融解接着剤として用いる発明が開示されている。
また、下記特許文献5には、添加剤であるシュウ酸(oxalic acid)をポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)に添加し、木材の接着に用いる木工用接着剤(wood glue)とする発明が開示されている。該木工用接着剤は、エマルジョン(emulsion)である。
上掲の発明において、ジカルボン酸は共重合体の単量体として、あるいはエマルジョンの添加剤として用いられ、かつ非水性環境中に存在する。しかし、上述の従来技術においては、ジカルボン酸を水性接着剤の添加剤、特にポリビニルアルコールヒドロゲルの添加剤として使用することは開示されていない。
特開2005−10760号公報 台湾特許出願第93114753号明細書 米国特許第4172824号明細書 米国特許第6255443号明細書 米国特許第5091458号明細書
上述したように、偏光板に用いる水性接着剤、例えばポリビニルアルコールヒドロゲルは耐水性に劣っている。このため、ポリビニルアルコール樹脂自体を修飾するという方法または添加剤を使用するという方法によって、偏光板の耐水性を改善する必要がある。
しかしながら、ポリビニルアルコール樹脂を修飾するにはさらなる工程を追加しなければならない上、ヒドロゲルを保存できる期間も短く、使用上非常に制約が多い。
そこで、耐水性の高い偏光板を製造するために、調製が簡単で耐水性に優れ、保存期間が長く、かつゲル化しにくいゲル剤を水性接着剤として創出する必要がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、耐水性の高い偏光板を製造するために、調製が簡単で耐水性に優れ、保存期間が長く、かつゲル化しにくいゲル材を提供することを目的とする。
本発明によるゲル材は、上記の目的を達成するため、偏光板の貼り合わせに用いられるゲル材であって、ポリビニルアルコール水溶液と、該ポリビニルアルコール水溶液中に溶解されたジカルボン酸とを含むことを特徴とする。
また、本発明による偏光板は、ポリビニルアルコール偏光子層と、上記ゲル材を用いて該ポリビニルアルコール偏光子層に貼合された少なくとも1層の保護層とを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明による偏光板の製造方法は、ポリビニルアルコール偏光子層を準備する工程と、上記ゲル材を用いて該ポリビニルアルコール偏光子層に少なくとも1層の保護層を貼合する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のゲル材によれば、ポリビニルアルコール水溶液にジカルボン酸が添加されてなるため、偏光板の貼り合わせに用いたときに、共有結合性エステル結合の形成によって偏光板の耐水性を高めることができる。よって、調製が簡単で耐水性に優れ、保存期間が長く、かつゲル化しにくいゲル材を提供することができる。さらに、炭素数の比較的小さいジカルボン酸を選択することで、バクテリアにより容易に分解されようになるため、環境汚染を防止することができる。
本発明の目的、特徴ならびに長所がより明らかに理解されるよう、以下に好ましい実施例を挙げつつ、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
先ず、本発明の実施の形態によるゲル材について説明する。
本実施の形態によるゲル材は、偏光板の貼り合わせに用いられるゲル材であって、ポリビニルアルコール水溶液と、該ポリビニルアルコール水溶液中に溶解されたジカルボン酸とを含んでいる。
上記ポリビニルアルコール水溶液のゲル材における重量百分率は1%〜10%であり、好ましくは3%〜7%であり、より好ましくは4%〜6%である。
上記ジカルボン酸(dicarboxylic acid)は置換されていない、または置換されたジカルボン酸のどちらかに限定されることはなく、炭素数の多少にも限定はない。アルコール類溶剤によりポリビニルアルコール溶液に溶解できるジカルボン酸でさえあればよい。例えば、炭素数2〜7のシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸またはピメリン酸などのジカルボン酸を挙げることができ、このなかで好ましいのはアジピン酸である。ジカルボン酸の用量はポリビニルアルコールの用量に合わせて調節可能であり、これにより平衡を保つようにすることができる。仮にポリビニルアルコールを100重量部とした場合、ジカルボン酸は20〜60重量部、好ましくは30〜50重量部、より好ましくは40〜50重量部とすることができる。
上記ゲル材は、さらにアルコール類溶剤を含んでいてもよい。アルコール類溶剤を使用することにより、炭素数の比較的多いジカルボン酸が溶解し難いという特性が克服される。また同時に、比較的低沸点のアルコール類溶剤を水と相互溶解させると水の沸点が下がるという特性を利用し、ヒドロゲルの溶剤系の沸点を下げることで、偏光板貼合後の乾燥工程で水分が容易に除去されるようにし、これによりエステル化反応の駆動力(driving force)を提供する。
上記アルコール類溶剤は、置換されていない、または置換されたアルコール類のどちらかに限定はされず、炭素数の多少にも限定はなく、かつ水酸基の数にも限定はない。使用できるアルコール類溶剤としては、メタノール、エチノール、プロパノール、イソプロパノールまたはイソブタノールなどが挙げられる。アルコール類溶剤のゲル材における比率に特に限定はないが、通常は1〜50wt%であり、好ましくは20〜40wt%であり、ジカルボン酸の種類と濃度に応じてそれぞれ調整可能である。
上記ゲル材は、強プロトン酸をさらに含んでいてもよい。強プロトン酸を使用する目的は、エステル化反応に必要なさらなる触媒を提供し、反応の進行を加速することにある。使用できる強プロトン酸に特に限定はないが、一般には塩酸、硝酸または硫酸などの強酸が用いられる。また、強プロトン酸の用量は、実際の必要に応じて調整すればよく、通常は、ゲル材水溶液のpH値を1〜5とさせるような用量とする。
次に、本実施の形態による偏光板について説明する。
本実施の形態による偏光板は、ポリビニルアルコール偏光子層と、上記ゲル材を用いてポリビニルアルコール偏光子層に貼合された少なくとも1層の保護層とを含んでいる。
上記保護層は、例えばトリアセチルセルロース(triacetyl cellulose、TAC)、ポリエステル(polyester)、シクロオレフィンポリマー(cycloolefin polymer、COP)、シクロオレフィンコポリマー(cycloolefin copolymer、COC)またはポリノルボルネン(polynorbornene)などの材料からなる。
上記保護層の上に、特殊光学効果(例えば広視野角、アンチグレア、反射防止効果)を備える光学フィルムを塗布により形成してもよく、また、感圧接着剤などの接着剤を利用して単層または多層の光学フィルムを貼着してもよい。かかる光学フィルムは、例えば、離型フィルム、補償フィルム、輝度上昇フィルム、反射防止フィルムもしくはこれらの組み合わせである。
本発明は、ジカルボン酸を架橋剤として使用し、ポリビニルアルコールヒドロゲルの耐水性を増強する。その方式は、次のとおりである。ジカルボン酸両末端のカルボキシル基を、同時に偏光子層および保護層表面の水酸基と反応させ、強プロトン酸を触媒としてエステル化反応を進行させると共に、乾燥工程により水分を除去して駆動力(driving force)を生じさせることで、反応生成物(水)の除去により、本来水溶液中では起こりにくいエステル化反応が速やかに進行するようにする。
本発明と従来技術との最大の差異は、次の通りである。
従来技術では、添加剤とポリビニルアルコール樹脂間の分子間力(一般に水素結合)を利用することで、または、添加剤によりポリビニルアルコール樹脂の水酸基にヘミアセタール(hemiacetal)構造を形成することで、耐水性を改善させている。
これに対し、本発明では、ジカルボン酸を用い、偏光子層および保護層表面にそれぞれ相対的に強力かつ不可逆的な共有結合性エステル結合を形成することによって、疎水性を増強し、偏光板の耐水性を改善させている。
図2を参照して、本発明の偏光板の耐水性改善について説明する。
図2は、本発明において、ゲル材と偏光子層および保護層との間に共有結合性エステル結合が形成された状態を示す図である。図2に示すように、アジピン酸38が架橋剤となっている。偏光子層30、トリアセチルセルロース(TAC)保護層32,34、及びポリビニルアルコール樹脂鎖36のすべての表面に、アジピン酸38にエステル結合を形成させ得る水酸基がある。このため、アジピン酸38は、各水酸基との間で4種類のジエステル結合構造を形成することができる。なお、図示の簡略化のため、図中、各層間には1本のポリビニルアルコール樹脂鎖36しか示していないが、実際は複数のポリビニルアルコール樹脂鎖36が相互に絡み合っている。
ジエステル結合構造40,42,44は、同一の表面に形成されるだけなので、ゲル材の接着力向上には寄与しない。図2において、接着力を増強させ、かつ、ゲル材の耐水性を改善することのできる有用な結合は、ジエステル結合構造46,48である。本発明において、ジカルボン酸は結合に直接参与して接着力を提供し、かつ、結合により生じたエステル結合特性により耐水性を改善する。この点が、従来の架橋剤を添加する原理とは異なっている。よって、本発明によれば、調製が簡単で耐水性に優れ、保存期間が長く、かつゲル化しにくいゲル材を提供することができる。
次に、本実施の形態による偏光板の製造方法について説明する。
先ず、ポリビニルアルコール偏光子層を準備する。そして、上記ゲル材を用いて、ポリビニルアルコール偏光子層に少なくとも1層の保護層を貼合することで、偏光板の作製を完成させる。
上記ポリビニルアルコール偏光子層は、貼合の前に、例えば、先ずポリビニルアルコール膜を水槽中に入れて膨潤させ、次にヨウ素含有溶液でポリビニルアルコール膜を染色し、次にポリビニルアルコール膜を架橋剤を含む延伸槽中に入れて延伸し、次にオーブンで乾燥する、など数個の加工工程を行って加工しておいてもよい。
上記ヨウ素含有溶液は、ヨウ素分子とヨウ素イオンを含んだ水溶液とすることができ、このうちヨウ素分子の重量百分率は約0.01〜0.1%、ヨウ素イオンの重量百分率は約0.1〜10%である。
上記架橋剤にはホウ酸または四ホウ酸ナトリウムを用いることができ、その延伸槽の薬液における重量百分率は1%〜10%、好ましくは2〜5%である。上記延伸槽の薬液には、架橋剤の他、ヨウ化カリウムが重量百分率濃度で1%〜10%、好ましくは2〜5%含まれていてもよい。
[実施例]
次に、本発明に対する比較例、及び、本発明の詳細な実施例1〜4について説明する。
(比較例)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50℃〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。最後に、溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除き、4%のポリビニルアルコールを含有するヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例1)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50℃〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:38であるアジピン酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例2)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50℃〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:50であるピメリン酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例3)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50℃〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:50であるグルタル酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例4)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:50であるコハク酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例5)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:20であるアジピン酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例6)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:45であるアジピン酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例7)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:50であるアジピン酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(実施例8)
先ず、十分な量のポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業株式会社製Z−2000)を量りとり、水中に加熱溶解して、9wt%のポリビニルアルコール水溶液を作った。室温下でゆっくり冷却し、50〜60℃になったら、十分な量の純水とメタノールを添加して撹拌し、4wt%のポリビニルアルコール樹脂および30wt%のメタノールを含むポリビニルアルコール水溶液を調製した。続いて、撹拌下、pH測定器でモニタしながら適量の塩酸(1M)を溶液のpH値が3になるまで添加した。次いで、その溶液を室温に冷却し、フィルターで塊状物を除いて、4%のポリビニルアルコール母液を作った。
次に、適量のポリビニルアルコール母液を量りとって試料ビンに入れた後、ポリビニルアルコール樹脂との相対重量比が100:60であるアジピン酸を適量試料ビンに加え、撹拌溶解して、ポリビニルアルコールヒドロゲルを得た。
ポリビニルアルコール膜を水槽に入れて膨潤させてから、ヨウ素含有溶液でそのポリビニルアルコール膜を染色し、次いでそのポリビニルアルコール膜を4%のホウ酸と4%のヨウ化カリウムを含む延伸槽中で延伸し、延伸されたポリビニルアルコール偏光子層の作製を完了させた。
この偏光子層を乾燥させた後、上述のように調製したヒドロゲルを用い、ケン化処理した上下2層のトリアセチルセルロース(TAC)薄膜と貼り合わせた。その後、乾燥させて(70℃、6分)、偏光板の作製を完了した。
(耐水性試験)
先ず、上記の実施例1〜8及び比較例において作製した偏光板の中央部分から、偏光板の吸収軸方向に50mm、吸収軸と垂直な方向に25mm切り取った長方形の試験片を、それぞれ試験片1〜8および比較片とした。そして、これらの試験片1〜8および比較片を60℃の温水中に入れ、耐水性試験を行った。1、2、3時間経過時に試験片端部の剥離量(mm)をそれぞれ測定した。その結果を、以下の表1に示す。
Figure 2007226222
表1に示されるように、摂氏60℃の温水に浸漬後、その端部の剥離量から、試験片1〜8の耐水性は明らかに比較片よりも優れていることが分かった。このことは、ジカルボン酸を添加してエステル結合を形成することにより偏光板の耐水性を高めるという本発明の思想が有効であることを表している。また、試験片8に不規則な剥離の現象が生じたものの、その耐水性パフォーマンスは依然として比較片に比べてはるかに優れていた。
本発明のもう1つの長所は、炭素数の比較的小さいジカルボン酸、例えばマロン酸(malonic acid)、コハク酸(succinic acid)またはグルタル酸(glutaric acid)を採用する場合、そのジカルボン酸はバクテリアにより容易に分解され得るため、環境汚染を防止することができ、環境保護の要求に合致するという点である。
本発明は、ジカルボン酸の2つのカルボキシル基を、接着させるべき両表面における水酸基とそれぞれ反応させ、エステル結合を形成させることによって、接着力を強めると共に耐水性を改善する。故に、複数個の水酸基を有するゲル材および表面でありさえすれば、本発明を利用してその界面間の接着力と耐水性の改善を図ることができ、上述した具体例のみに限定されることはない。その他のゲル材としては、例えば部分ケン化型ポリ酢酸ビニル(partial saponified polyvinyl acetate)、アミラーゼ(amylase)または多糖類を挙げることができ、その他の表面としては紙面、木質面、ガラス面または皮膚表面を挙げることができる。
なお、本発明を好ましい実施形態によって以上のように開示したが、これは本発明を限定しようとするものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて変更および修飾を施すことができる。よって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲で定義されたものが基準とされる。
従来の偏光板の構造を説明するための断面図である。 本発明において、ゲル材と偏光子層および保護層との間に共有結合性エステル結合が形成された状態を示す図である。
符号の説明
10 偏光板
12 離型フィルム
14 感圧接着剤層
16,20 トリアセチルセルロース支持膜
18 ポリビニルアルコール偏光子層
22 保護フィルム
30 ポリビニルアルコール偏光子層
32、34 トリアセチルセルロース保護層
36 ポリビニルアルコール樹脂鎖
38 アジピン酸
40、42、44 同一の表面上のエステル結合
46、48 層間のエステル結合

Claims (28)

  1. 偏光板の貼り合わせに用いられるゲル材であって、
    ポリビニルアルコール水溶液と、
    該ポリビニルアルコール水溶液中に溶解されたジカルボン酸とを含むことを特徴とする偏光板貼合用のゲル材。
  2. 前記ポリビニルアルコール水溶液の重量百分率が1%〜10%であることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  3. 前記ポリビニルアルコール水溶液の重量百分率が3%〜7%であることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  4. 前記ポリビニルアルコール水溶液の重量百分率が4%〜6%であることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  5. 前記ジカルボン酸の炭素数が2〜7であることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  6. 前記ジカルボン酸には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸またはピメリン酸が含まれることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  7. ポリビニルアルコールと前記ジカルボン酸との重量比が100:20〜100:60であることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  8. ポリビニルアルコールとジカルボン酸との重量比が100:30〜100:50であることを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  9. アルコール類溶剤をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  10. 前記アルコール類溶剤には、メタノール、エチノール、プロパノール、イソプロパノールまたはイソブタノールが含まれることを特徴とする請求項9記載の偏光板貼合用のゲル材。
  11. 前記アルコール類溶剤の重量百分率が1%〜50%であることを特徴とする請求項9記載の偏光板貼合用のゲル材。
  12. 前記アルコール類溶剤の重量百分率が20%〜40%であることを特徴とする請求項9記載の偏光板貼合用のゲル材。
  13. 強プロトン酸をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の偏光板貼合用のゲル材。
  14. 前記強プロトン酸には、塩酸、硝酸または硫酸が含まれることを特徴とする請求項13記載の偏光板貼合用のゲル材。
  15. ポリビニルアルコール偏光子層と、
    請求項1記載のゲル材を用いて該ポリビニルアルコール偏光子層に貼合された少なくとも1層の保護層とを備えたことを特徴とする偏光板。
  16. 前記保護層には、トリアセチルセルロース(triacetyl cellulose、TAC)、ポリエステル(polyester)、シクロオレフィンポリマー(cycloolefin polymer、COP)、シクロオレフィンコポリマー(cycloolefin copolymer、COC)またはポリノルボルネン(polynorbornene)が含まれることを特徴とする請求項15記載の偏光板。
  17. 接着剤により前記保護層に貼合された離型フィルム、補償フィルム、輝度上昇フィルム、反射防止フィルムまたはこれらの組み合わせをさらに含むことを特徴とする請求項15記載の偏光板。
  18. 前記接着剤には感圧接着剤(pressure sensitive adhesive、PSA)が含まれることを特徴とする請求項17記載の偏光板。
  19. 前記ゲル材と前記ポリビニルアルコール偏光子層および保護層との間にそれぞれ共有結合性エステル結合が形成されていることを特徴とする請求項15記載の偏光板。
  20. ポリビニルアルコール偏光子層を準備する工程と、
    請求項1のゲル材を用いて該ポリビニルアルコール偏光子層に少なくとも1層の保護層を貼合する工程とを含むことを特徴とする偏光板の製造方法。
  21. 前記ポリビニルアルコール偏光子層が、膨潤、染色および延伸を行うことで形成された乾燥薄膜であることを特徴とする請求項20記載の偏光板の製造方法。
  22. ヨウ素含有溶液中で前記染色が行われることを特徴とする請求項21記載の偏光板の製造方法。
  23. 前記ヨウ素含有溶液がヨウ素分子とヨウ素イオンを含む水溶液であることを特徴とする請求項22記載の偏光板の製造方法。
  24. 架橋剤を含む延伸槽中で前記延伸が行われることを特徴とする請求項21記載の偏光板の製造方法。
  25. 前記架橋剤にはホウ酸または四ホウ酸ナトリウムが含まれることを特徴とする請求項24記載の偏光板の製造方法。
  26. 前記保護層には、トリアセチルセルロース(triacetyl cellulose、TAC)、ポリエステル(polyester)、シクロオレフィンポリマー(cycloolefin polymer、COP)、シクロオレフィンコポリマー(cycloolefin copolymer、COC)またはポリノルボルネン(polynorbornene)が含まれることを特徴とする請求項20記載の偏光板の製造方法。
  27. 接着剤を用いて離型フィルム、補償フィルム、輝度上昇フィルム、反射防止フィルムまたはこれらの組み合わせを前記保護層に貼合する工程をさらに含むことを特徴とする請求項20記載の偏光板の製造方法。
  28. 前記接着剤には感圧接着剤(pressure sensitive adhesive、PSA)が含まれることを特徴とする請求項27記載の偏光板の製造方法。
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