JP2007224194A - 粉末洗剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)界面活性剤を5〜35質量%含有し、且つ平均粒径が5〜100μmである洗剤粒子、及び(b)該(a)成分100質量部に対して1〜20質量部の流動性付与剤、を含有する粉末洗剤組成物である。
【選択図】なし
Description
このようなボトル型容器を用いた方法として、特許文献1には、粒状洗剤の90%以上を粒径75μmから2000μmの範囲に調整することで流動性を高め、ボトル容器からの排出性を向上させたボトル入り粒状洗剤が開示されている。また、特許文献2には、粒度分布をシャープにすること等により流動性を向上させたボトル入り粒状洗剤が開示されている。
しかしながら、このような洗剤は、粉末を噴射するタイプのボトル型容器に使用した場合、粒径が大きすぎるためつまりが生じるなど使用が困難であった。
一方、洗剤粒子の粒径を小さくすることも提案されているが、その場合、流動性が低下するため、これをそのまま粉末を噴射するタイプの容器に使用することは困難であった。
本発明は、(a)界面活性剤を5〜35質量%含有し、且つ平均粒径が5〜100μmである洗剤粒子、及び(b)該(a)成分100質量部に対して1〜20質量部の流動性付与剤、を含有する粉末洗剤組成物に関する。以下に、上記各成分等について説明する。
(a)成分の洗剤粒子に含有される界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される一種以上が用いられる。
具体的には、陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはそのエステル塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤等が例示され、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、脂肪酸塩等である。
また、陽イオン界面活性剤としては、アルキルトリメチルアミン塩等の第4アンモニウム塩等が例示される。
両性界面活性剤としては、カルボキシ型またはスルホベタイン型等の両性界面活性剤が例示される。
上記界面活性剤は、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することができるが、具体的には、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の少なくとも2種を組み合わせてもよいし、あるいは上記各々の界面活性剤に包含される2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(a)成分の洗剤粒子は、容器のつまりを起こさない点、製造安定性などの観点から、その平均粒径が5〜100μmであり、好ましくは10〜80μm、より好ましくは15〜60μm、更に好ましくは20〜50μmである。ここで、上記平均粒径は、篩網を用いた分散効果を有する粒度測定機を用いて測定することができ、例えば、エアージェットシーブ(ホソカワミクロン(株)製)を用いて、篩目のサイズによる重量分率から求めることができる。
上記洗剤粒子の製造に用いられる水不溶性無機物としては、上記粉砕助剤として使用できるものであれば特に制限はないが、例えば、ゼオライト、炭酸カルシウム、ベントナイト等を使用することが、流動性、吐出性、洗浄性の点で好ましく、就中、ゼオライトが好ましい。
(b)成分の流動性付与剤としては、粉末吐出容器に使用した際の吐出性等の観点から、金属酸化物、脂肪酸処理をした結晶性アルミノ珪酸塩が好ましく使用できるが、その他一次粒径が3μm以下の粒状物質であれば使用可能である。
本発明においては、金属酸化物として、例えばヒュームドシリカ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛あるいはケイ素、アルミニウム共酸化物が使用でき、これらは公知の方法で製造されるものがいずれも使用できる。
流動性付与剤が金属酸化物である場合は、その粉末洗剤組成物中における含有量は、流動性、吐出性、洗浄性の観点から、(a)成分100質量部に対して(b)成分1〜20質量部であり、1〜10質量部が好ましく、1.5〜5質量部がより好ましい。
結晶性アルミノ珪酸塩としては、具体的には、A型、P型、X型ゼオライトなどのものがいずれも使用できる。結晶性アルミノ珪酸塩を脂肪酸処理する方法としては、例えば、アトマイザ−((株)ダルトン製)等の微粉砕機に結晶性アルミノ珪酸塩を脂肪酸と同時に投入して処理すること等によって得ることができる。このときの脂肪酸の使用量は、流動性等の点から結晶性アルミノ珪酸塩100質量部に対して5〜20質量部が好適である。
流動性付与剤が脂肪酸処理した結晶性アルミノ珪酸塩である場合は、その粉末洗剤組成物中における含有量は、流動性、吐出性、洗浄性の観点から、(a)成分100質量部に対して(b)成分1〜20質量部であり、5〜20質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。
本発明において、(b)成分の流動性付与剤の一次粒径の測定方法は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)或いは透過電子顕微鏡(TEM)の顕微鏡像について画像解析装置等により200個以上の粒子のMartin径を測定し、質量基準の平均粒径を求めることにより得ることができる。
本発明の粉末洗剤組成物は、上記(a)成分及び(b)成分以外に、必要に応じ、更に、衣料用洗剤の分野で公知のビルダー、再汚染防止剤、その他の柔軟化剤、蛍光染料、抑泡剤、酵素、酵素安定化剤、着色剤、香料等を含有することができる。
ビルダーとしては、非晶質アルミノ珪酸塩、ピロリン酸ナトリウム、有機系ビルダー(アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、シクロカルボン酸塩、エーテルカルボン酸塩及び有機カルボン酸(塩)ポリマー等)が挙げられ、再汚染防止剤としては、ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、抑泡剤としては、石鹸、シリコーン等が、酵素としてはプロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等が挙げられる。
本発明の粉末洗剤組成物は、上述の通り、上記(a)成分及び(b)成分を含有するものであるが、流動性の観点から、その平均粒径が5〜100μmであることが好ましく、より好ましくは10〜80μm、より好ましくは15〜60μm、更に好ましくは20〜50μmである。この平均粒径は、エアージェットシーブによるふるい分け機械を用いたふるい分け方法によって測定される粒度から求めることができる。
また、本発明の粉末洗剤組成物を粉末吐出容器に用いる場合、容器のコンパクト化の観点から、JIS K 3362:1998に記載の方法に従って測定される見かけ密度が300〜900g/Lであることが好ましく、400〜800g/Lであることがより好ましく、500〜700g/Lであることが更に好ましい。
実施例1〜5及び比較例1、2
下記表1に示す配合のうち、酵素、香料、粉砕助剤用ゼオライトの10質量%及び流動性付与剤を除いた各成分を混合して洗剤スラリーを調整し、これを向流式噴霧乾燥機を用いて噴霧乾燥することにより洗剤ベースを得た。なお、実施例5は粉末原料にLASの酸前駆体を添加して造粒するドライ中和法を用いて洗剤ベースを得た。
これに、上記酵素、香料及び粉砕助剤用ゼオライトの残りの90質量%を混合して、表1に示す平均粒径とした後、ラインミル(ツカサ工業(株)製)を用いて粉砕を行い、表1に示す平均粒径の洗剤粒子a〜fを得た。なお、比較例1に関しては、洗剤ベースの粉砕条件を調整して粒径150μmの洗剤粒子を得た。洗剤粒子a〜fの各々について平均粒径を表1に示す。なお、平均粒径は、エアージェットシーブ(ホソカワミクロン(株)製)を用いて、篩目のサイズによる質量分率から求めた。
更に混合機を用いて下記流動性付与剤I〜Vの各々を混合して、各洗剤粒子に対応する粉末洗剤組成物A〜Fを得た。なお、比較例2は流動性付与剤の替わりにゼオライト5質量%を混合して粉末洗剤組成物を得た。
・非イオン界面活性剤:炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均6モル付加させたもの
・LAS-Na:アルキル基の炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・AS−Na:アルキル基の炭素数12〜16のアルキル硫酸エステルナトリウム
・α-SFE:アルキル基の炭素数16〜18のα-オレフィンスルホン酸ナトリウム
・脂肪酸ナトリウム:アルキル基の炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム
・AAポリマー:ポリアクリル酸(平均分子量 15000;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・AA/MAポリマー:アクリル酸-マレイン酸共重合体(ナトリウム塩、70モル%中和、アクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比))
・ゼオライト:「ゼオビルダー」(ゼオビルダー社製、メジアン径:3.0μm)
・PEG:ポリエチレングリコール(重量平均分子量 10000)
・蛍光染料:「チノパールCBS−X」(チバガイギー社製)
・酵素:「セルラーゼK」(特開昭63−264699号公報に記載)、「カンナーゼ24TK」(ノボ社製)、「サビナーゼ6.0T」(ノボ社製)を3:1:2 の質量比で使用
流動性付与剤I:AEROSIL 200(日本アエロジル(株)製)
流動性付与剤II:ZnO(SI1-6ZnO−350:大阪住友セメント(株)製)
流動性付与剤III:TiO2(SI1-6TTO−51Å:石原産業(株)製)
流動性付与剤IV:Pタルク(竹原化学工業(株)製)をアトマイザーにより一次粒径1.5μmに粉砕したもの。
流動性付与剤V:脂肪酸処理結晶性アルミノ珪酸塩であり、「ゼオビルダー」(ゼオビルダー社製、一次粒子径:2.5μm)80重量部と「ルナックP−95」(花王(株)製)20重量部をアトマイザー(型式AIIW((株)ダルトン製:5000rpm)により処理したもの。
なお、得られた粉末洗剤組成物の容器からの吐出性を下記の方法に従って評価した。これらの結果を上記表1に示す。
特開2000−118579号公報に記載の粉末吐出容器に、粉末洗剤組成物を容器容積の50%程度を充填し、実際に粉末を吐出させて、以下の評価基準にて判定を行った。
◎:吐出性が良い。
○:吐出性がやや良い。
△:吐出性がやや悪い。
×:吐出性が悪い。
××:吐出性が非常に悪い。
Claims (5)
- (a)界面活性剤を5〜35質量%含有し、且つ平均粒径が5〜100μmである洗剤粒子、及び(b)該(a)成分100質量部に対して1〜20質量部の流動性付与剤、を含有する粉末洗剤組成物。
- (a)成分の洗剤粒子が、平均粒径100μm以上の洗剤粒子を粉砕して製造されたものである請求項1記載の粉末洗剤組成物。
- (a)成分の洗剤粒子が噴霧乾燥粒子から得られる請求項1または2に記載の粉末洗剤組成物。
- (b)成分の流動性付与剤が、脂肪酸処理した結晶性アルミノ珪酸塩である請求項1〜3のいずれかに記載の粉末洗剤組成物。
- 粉末を吐出するための粉末吐出型容器に充填されて用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の粉末洗剤組成物。
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