JP2004204084A - 洗剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基質分解試験後のパルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対する、基質分解試験後のトリオレインからの脂肪酸生成量が2.0倍以上(モル比)となる酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は特定のノニオン界面活性剤とを含有することを特徴とする洗剤組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、風合いの改善効果が高い洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、衣類などの繊維製品の洗濯中には、一度繊維から剥がれた汚れが再度繊維に付着して繊維を汚染する再汚染や、繊維に由来する染料や顔料が洗濯水中に溶け出し、他の繊維に移ってしまう移染等の問題が存在している。
このような問題に対し、例えば、洗剤組成物中に蛍光増白剤を配合し、見かけ上、繊維の元の白さが保たれるようにすることが行われている。
しかしながら、その効果は十分ではなく、また、昨今の洗濯機のように大型化に伴う低浴比化により再汚染や蛍光むら、洗浄力の低下といった問題が生じている。このように汚れが十分に落ちていないために、洗濯後の繊維製品にきしみ感が生じてしまい、洗濯を繰り返すにつれて風合いが悪化したり、あるいは、しばらく保管すると黄ばんでくるといった問題がある。
そこで、洗浄力を向上させるために、洗剤組成物に各種酵素(アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ等)を配合することが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これは、繊維製品に付着する汚れには、皮膚や食品からの皮脂や油脂などの脂質、タンパク質、色素、環境中の泥や砂、埃等の様々な汚れが複合的に含まれているためである。
【0003】
【特許文献1】
特開平09−194885号公報
【特許文献2】
特表平10−509203号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような酵素を配合した従来の洗剤組成物においても、風合いの改善効果は十分なものではなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、洗濯後の繊維製品の風合い改善効果が高い洗剤組成物を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、洗剤組成物において、特定の酵素活性を有するリパーゼと脂肪酸/塩と特定の界面活性剤とを組み合わせることにより、高い風合い改善効果が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明の洗剤組成物は、基質分解試験後のパルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対する、基質分解試験後のトリオレインからの脂肪酸生成量が2.0倍以上(モル比)となる酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩(以下、α−SFと略す。)とを含有することを特徴とする。
また、本発明の洗剤組成物は、基質分解試験後のパルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対する、基質分解試験後のトリオレインからの脂肪酸生成量が2.0倍以上(モル比)となる酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、下記一般式(a)〜(c):
R1O(EO)nH …(a)
[式中、R1は炭素数8〜20の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し;EOはオキシエチレン基を表し;nは8以上の整数である]
R2O(EO)m(AO)oH …(b)
[式中、R2は炭素数8〜20の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し;EOはオキシエチレン基を表し;AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基を表し;mは4以上の整数であり;oは1〜20の整数である]
R3CO(EO)pOR4 …(c)
[式中、R3は炭素数7〜19の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し;R4は炭素数1〜4のアルキル基を表し;EOはオキシエチレン基を表し;pは4以上の整数である]
で表される化合物(以下、それぞれノニオン界面活性剤(a)〜(c)という)からなる群から選択される少なくとも1種のノニオン界面活性剤を主界面活性剤として含有する(ただし、前記ノニオン界面活性剤のうち、一般式(a)で表される化合物のみを含有する場合は、前記脂肪酸/塩を3質量%を超える量含有する)ことを特徴とする。
前記本発明の洗剤組成物においては、さらに、0.001〜0.3質量%の蛍光増白剤を含有することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の洗剤組成物について、第1の実施形態例と第2の実施形態例を挙げて説明する。
(第1の実施形態例)
第1実施形態例の洗剤組成物は、特定の酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、α−SFとを含有するものである。
<リパーゼ>
本発明において、「リパーゼ」とは、International Union of Biochemistry and Molecular Biology(IUBMB)の推薦(1992)に従って、Enzyme Classification 番号E.C.3.1.1(カルボン酸エステルヒドロラーゼ)下で分類された酵素を示す。つまり、リパーゼは、以下の脂質の少なくとも1つに存在するエステル結合のタイプの少なくとも1つに対して加水分解活性を示す酵素である。
脂質:モノ−、ジ−及びトリグリセリド、リン脂質(すべての種類)、チオエステル、コレステロールエステル、ワックス−エステル、クチン、スベリン、合成エステル等(E.C.3.1.1に言及される種々のタイプのエステル結合を参照のこと)。
つまり、リパーゼは、従来、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ又はクチナーゼ等として称せられているものを含んでおり、天然に存在する酵素、及び天然に存在する酵素に比べて1又は複数のアミノ酸残基が変性されている変異体を包含する。
【0008】
本発明の洗剤組成物に配合される「基質分解試験後のパルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対する、基質分解試験後のトリオレインからの脂肪酸生成量が2.0倍以上(モル比)となる酵素活性を有するリパーゼ」の酵素活性は、以下の基質分解試験方法によって測定されるものである。
200mL(内径63mm、高さ80mm)のビーカーにマグネットスターラーバー(直径8mm、長さ30mm、円柱状)を入れ、22.5℃±0.5℃のベース溶液100±0.2mL(α−SF−Na〔C14/16=2/8(質量比)のアルキル基をもつα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩〕200ppm、炭酸ナトリウム200ppm、ドイツ硬度3°DH(イオン交換水に塩化カルシウムを添加して調製))と、基質として0.2gのトリオレイン(Fulka試薬)あるいはパルミチン酸n−ヘキサデシル(東京化成試薬)を添加し、15〜20分撹拌しpH一定になったところを初期pH(約10〜10.5)とする。使用装置は滴定装置TS−980(平沼産業製)を用いて回転数は200rpmに設定して行う。なお、滴定装置にpH電極も組み込まれているのでこの電極を使用する。次いで、室温で撹拌したまま、初期pH値(約10〜10.5)を保つようにN/10KOH溶液を滴下する。滴定開始1分後にベース溶液中のリパーゼのタンパク質濃度として0.1〜0.01ppmの範囲になるように各種リパーゼを添加し、61分後のN/10KOH溶液の滴下量を測定する。なお、リパーゼのタンパク質濃度は各リパーゼごとのトリオレインとパルミチン酸n−ヘキサデシルで同じとする。このようにして求めたリパーゼを添加してから60分間のKOH滴下量をもって各基質(トリオレインあるいはパルミチン酸n−ヘキサデシル)からの脂肪酸生成量とする。脂肪酸生成量の繰返し10回の平均値から、パルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対するトリオレインの脂肪酸生成量(モル比)、すなわち酵素活性を算出する。
【0009】
上述のような酵素活性を有するリパーゼとしては、例えば、特表平11−510699号公報記載のヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)由来のリパーゼを挙げることができる。このようなリパーゼは、ノボザイムズ社から『ライペックス』の商品名で市販されている。
【0010】
本発明の洗剤組成物には、このようにして求められる酵素活性が2.0倍以上、好ましくは2.0〜10.0倍、より好ましくは2.2〜8.0倍のリパーゼを配合する。酵素活性が2.0倍以上のリパーゼを配合することにより、風合いが改善されるという効果が得られる。
【0011】
なお、上記基質分解試験において基質として用いるトリオレインとは、オレイン酸のトリグリセリドである。
基質としてトリオレインとパルミチン酸n−ヘキサデシルを選択した理由は以下の通りである。すなわち、人体由来の皮脂成分として存在するもので、リパーゼが分解活性を示すことのできるエステル化合物を選定した。トリオレインは液体皮脂、パルミチン酸n−ヘキサデシルは固体皮脂の代表としてそれぞれ選択した。
【0012】
洗浄組成物中、リパーゼは、例えばライペックスを用いる場合、洗剤組成物に対して、酵素蛋白質濃度として、好ましくは0.0001〜0.05質量%、より好ましくは0.001〜0.03質量%配合する。0.0001質量%以上配合することにより、風合いの改善効果が高い。また、洗浄力が強く、特に脂汚れに対する洗浄力が強い。一方、配合量が0.05質量%を越えると酵素特有の臭気が目立つようになるので好ましくない。
【0013】
<脂肪酸/塩>
脂肪酸/塩、すなわち石鹸としては、炭素数8〜22、好ましくは12〜18の飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝の脂肪酸/塩が好適に用いられる。
具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸を中和することによって得られる脂肪酸/塩が挙げられる。
脂肪酸の中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア等のアミン類が挙げられるが、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンがより好ましく、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの脂肪酸/塩は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、例えば、脂肪酸/塩の炭素数が12以上であり且つ不飽和結合を1つ有する不飽和脂肪酸/塩の割合が30〜99質量%、不飽和結合を2つ以上有する不飽和脂肪酸/塩の割合が10質量%未満であることが、洗浄力の点で好ましい。
【0014】
洗剤組成物全体に対する脂肪酸/塩の配合量としては、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%とすると好適である。脂肪酸/塩を1質量%以上配合することにより、繊維製品に対する十分な風合い改善効果が得られる。一方、配合量が40質量%を越えると、風合い改善効果が飽和し、また、脂肪酸/塩による繊維製品の黄ばみやスカム(石鹸カス)が生じやすくなるので、好ましくない。
【0015】
<α−SF>
α−SFは、一般的にアニオン界面活性剤として知られており、下記一般式:
R5−CH(SO2M)COOR6
で表される。式中、R5は脂肪酸アルキル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数10〜16の飽和又は不飽和の脂肪酸アルキル基)、R6はアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)、Mは対イオンを表す。対イオンとしては、水溶性塩を形成するものであればよく、代表的にはアルカリ金属イオン、特にナトリウムイオンが好ましい。
α−SFとしては、上記一般式で表されるものを1種、又は2種以上を混合して用いてもよい。
α−SFは、洗剤組成物に対し、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは3〜20質量%配合される。配合量を1質量%とすることにより、風合いの改善効果が高い。また、他のアニオンに比べて耐硬水性が良好なため、硬度に関係なく洗浄力が強く、特に脂汚れに対する洗浄力が強い。一方、配合量が30質量%を越えると風合いの改善効果や洗浄力が飽和に達する。
【0016】
<蛍光増白剤>
本発明の洗剤組成物は、好ましくは、さらに、洗剤組成物に対し、0.001〜0.3質量%、好ましくは0.001〜0.2質量%の蛍光増白剤を含有する。これは、上述した組み合わせにより洗浄力が向上しているため、繊維の自然な白さを保つのに十分な量である。
蛍光増白剤としては、一般的に洗剤組成物に配合されているものが使用可能であり、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から市販されているチノパールCBS−X、チノパールAMS−GXなどを挙げることができる。
【0017】
本発明の洗剤組成物には、上述したリパーゼ、脂肪酸/塩及び界面活性剤の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、さまざまな添加剤を含有させることができる。この添加剤としては、
(1)界面活性剤として、α−SF、脂肪酸/塩以外のアニオン界面活性剤(直鎖または分岐のアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩)カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤があり、洗剤に用いられている各種のものを用いることができ、
(2)無機ビルダーとして、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、結晶性ゼオライト、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムなど、
(3)有機ビルダーとして、クエン酸塩、コハク酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸とマレイン酸の共重合体、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸塩、ポリアセタールカルボキシレート、アスパラギン酸二酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、メチルグリシン二酢酸塩などのアミノカルボン酸塩など、
(4)吸油性担体として、非晶質シリカ、非晶質珪酸カルシウム、非晶質アルミノ珪酸塩など、
(5)漂白剤及び漂白活性化剤として、過炭酸塩、過硼酸塩、4−デカノイルオキシ安息香酸、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムなど、
(6)帯電防止剤として、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤など、
(7)表面改質剤として、微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、ポリエチレングリコール、顆粒ゼオライトなど、
(8)再汚染防止剤として、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ソイルリリースポリマー、ポリビニルピロリドンなど、
(9)増量剤として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなど、
(10)風合い向上剤として、ベントナイトなどの粘土鉱物、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンなどのシリコーンなど、
(11)還元剤として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなど、
(12)油ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸、金属石鹸など、
(13)香料類、
(14)色素類、
(15)凝集抑制剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、重炭酸カリウム、塩化バリウムの2水塩、リン酸2水素カリウム、リン酸水素カリウム、亜硫酸カリウム、塩化カルシウムの6水塩、塩化マグネシウムの6水塩、尿素、L−アスコルビン酸など、
(16)液体洗浄剤の場合には、さらにその他の成分として、低温安定化のために、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール系溶剤、パラトルエンスルホン酸ナトリウムやエタノールなどのハイドロトロープ剤、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエンなど、防腐剤として、ケーソンCG/ICPなどの抗菌剤、
などを配合することができる。
【0018】
酵素としては、例えば、加水分解酵素、酸化酵素、還元酵素などが挙げられる。このうち、本発明品以外のリパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ等の加水分解酵素が望ましく、これらの1種又は2種以上を用いることができる。特に、プロテアーゼを配合すると、洗浄力が向上し、風合いも向上するので好ましい。
プロテアーゼとしては、例えば、ノボザイムズ社から市販されているサビナーゼカンナーゼ、エバラーゼ等があげられる。これらは単独あるいは2種類以上併用して用いてよい。
これらのプロテアーゼは通常、洗剤組成物中に、酵素タンパク質濃度として、好ましくは0.0001〜0.05質量%、より好ましくは0.001〜0.03質量%程度配合することができる。0.0001質量%以上配合することにより、洗浄力がさらに向上する。一方、0.05質量%を超えて配合すると、酵素特有の臭気が目立つようになるので好ましくない。
【0019】
第1実施形態例の洗剤組成物は、特定の酵素活性を有するリパーゼを、脂肪酸/塩と、α−SFとを含有するものであるが、さらにノニオン界面活性剤を配合するとより風合い改善効果が高められるので好ましい。好ましくは1から15質量%、より好ましくは2から12質量%配合する。
【0020】
(第2の実施形態例)
第2実施形態例の洗剤組成物は、特定の酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、特定のノニオン界面活性剤とを含有するものである。
本実施形態の洗剤組成物に含有されるリパーゼ及び脂肪酸/塩としては、第1の実施形態で用いられているものと同様のものが使用できる。
【0021】
洗浄組成物中、リパーゼは、例えばライペックスを用いる場合、洗剤組成物に対して、酵素タンパク質濃度として好ましくは0.0001〜0.05質量%、より好ましくは0.001〜0.03質量%配合する。0.0001質量%以上配合することにより、脂汚れに対する洗浄力が向上し、風合い改善効果が得られる。一方、配合量が0.05質量%を越えると、酵素特有の臭気が目立つようになるので好ましくない。
【0022】
脂肪酸/塩の配合量としては、洗剤組成物に対し、好ましくは3質量%を越える量〜40質量%、より好ましくは3質量%を越える量〜30質量%とすると好適である。脂肪酸/塩を3質量%を越える量配合することにより、繊維製品に対する風合い改善効果が得られる。一方、配合量が40質量%を越えると、風合い改善効果が飽和し、また、脂肪酸/塩による繊維製品の黄ばみやスカム(石鹸カス)が生じやすくなるので、好ましくない。
特に、後述するノニオン界面活性剤(a)〜(c)のうち、ノニオン界面活性剤(a)のみを配合する場合には、洗剤組成物に対し3質量%を超える量以上配合する必要がある。配合量が3質量%以下の場合、十分な風合い改善効果が得られない。
【0023】
<ノニオン界面活性剤>
本実施形態の洗剤組成物中には、下記ノニオン界面活性剤(a)〜(c)のうち少なくとも1種を主界面活性剤として含有する。
「主界面活性剤として含有する」とは、当該洗剤組成物中に含まれる界面活性剤のうち、ノニオン界面活性剤(a)〜(c)がトータルとして最も多く含まれていることをいうものである。例えば、脂肪酸/塩を除く界面活性剤の全てがこれらのノニオン界面活性剤である場合や、これらのノニオン界面活性剤の他にアニオン界面活性剤を含み、その質量比(ノニオン界面活性剤の合計/アニオン界面活性剤)が1を越える場合などが含まれる。
【0024】
・ノニオン界面活性剤(a)
一般式(a)において、R1は炭素数8〜20、好ましくは10〜20の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し、より好ましくは炭素数12〜18のアルキル基である。
nはEOの平均付加モル数を表し、8以上、好ましくは9以上の整数である。
【0025】
・ノニオン界面活性剤(b)
一般式(b)において、R2は炭素数8〜20、好ましくは10〜20の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し、より好ましくは炭素数12〜18のアルキル基である。
AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、すなわち、オキシプロピレン基(PO)又はオキシブチレン基(BO)を表す。
mはEOの平均付加モル数を表し、4以上、好ましくは4〜30の整数である。oはAOの平均付加モル数で、1〜20、好ましくは1〜10の整数である。
ノニオン界面活性剤(b)は、一般式(b)で表される化合物を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0026】
・ノニオン界面活性剤(c)
一般式(c)において、R3は炭素数7〜19、好ましくは9〜19の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し、より好ましくは炭素数11〜17のアルキル基である。R4は炭素数1〜4、好ましくは1〜3のアルキル基を表す。
pはEOの平均付加モル数を表し、4以上、好ましくは4〜30の整数である。
ノニオン界面活性剤(c)は、一般式(c)で表される化合物を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0027】
本発明において、ノニオン界面活性剤(a)〜(c)は、いずれか1種であっても、2種以上の混合物であってもよく、洗剤組成物に対し、トータルとして、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは6〜40質量%配合する。配合量を5質量%以上とすることにより、洗浄力が高く、特に脂汚れに対する洗浄力が高いため、風合い改善効果が高い。一方、配合量が50質量%を超えると、繊維にノニオン界面活性剤が吸着し、風合いに悪影響を及ぼす。特にノニオン界面活性剤が主活性剤の場合、上記以外のノニオン界面活性剤((a)のEOが8以下、(b)(c)のEOが3以下)であると、皮脂汚れなど疎水性の汚れや繊維に吸着しやすく、風合いに悪影響を及ぼす。
【0028】
なお、ノニオン界面活性剤(a)〜(c)のうち、ノニオン界面活性剤(a)のみを配合する場合は、上述したように、脂肪酸/塩を、洗剤組成物に対して3質量%を超える量配合する。
【0029】
本発明の洗剤組成物は、第1の実施形態と同様、さらに、洗剤組成物に対し、0.001〜0.3質量%、好ましくは0.001〜0.2質量%の蛍光増白剤を含有してもよい。これは、上述した組み合わせにより洗浄力が向上しているため、繊維の自然な白さを保つのに十分な量である。
蛍光増白剤としては、第1実施形態で述べたのと同様のものが使用可能である。
【0030】
また、本実施形態の洗剤組成物には、上述したリパーゼ、脂肪酸/塩及びノニオン界面活性剤の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、第1の実施形態で述べたのと同様のさまざまな添加剤を含有させることができる。
【0031】
本発明の洗剤組成物は、固体であっても液体であってもよいが、α−SFを配合する第1の実施形態の場合は固体(粉体、タブレットのような成形体など)であることが好ましく、ノニオン界面活性剤を配合する第2の実施形態の場合は固体でも液体でも良い。
【0032】
本発明の洗剤組成物の製造方法としては、一般的に洗剤組成物の製造に用いられている方法が使用可能である。
例えば、洗剤組成物が固体である場合、例えば粒状洗剤組成物とする場合、嵩密度が0.3〜1.2g/cm3、好ましくは、0.5〜1.2g/cm3、特に、0.6〜1g/cm3の高嵩密度とすると好適である。粒状洗剤組成物の粒子径は、特に、規定されないが、平均粒子径が、200〜1500μm、好ましくは、300〜1200μm、特に、350〜1000μmとすると好適である。
粒状洗剤組成物は、例えば混練押出成形法、破砕造粒法、撹拌造粒法、転動造粒法、捏和破砕造粒法などによって造粒して製造することができ、好ましくは撹拌造粒法、捏和破砕造粒法などによって製造することができる。なお、捏和破砕造粒法は混練押出成形法と破砕造粒法を組み合わせた方法である。
より具体的には、例えば、次のような方法により製造することができる。即ち、α−SFや脂肪酸/塩等の界面活性剤を含有する、固形分50〜70%となる水性スラリーを形成する。得られたスラリーを220〜250℃で噴霧乾燥し、噴霧乾燥品を得る。この噴霧乾燥品とノニオン界面活性剤とをニーダー等で混練し、混練物をカッターミルタイプ等の粉砕機で粉砕、造粒する。得られた造粒物と、漂白剤やリパーゼ、その他の成分とを粉体ブレンドすることにより、最終洗剤組成物を得る。
【0033】
なお、上記の製法において、蛍光増白剤及び上記のさまざまな添加剤を添加する時期は特に限定されない。例えば、水性スラリー中に添加しても、噴霧乾燥後の造粒時に添加してもよい。また、造粒後に粉体ブレンドしてもよい。ただし、酵素は熱により失活あるいは分解するため、造粒時に添加するか又は造粒後に粉体混合するのが好ましい。熱による失活を防ぐために、造粒後に粉体混合するのがより好ましい。
【0034】
洗剤組成物が液体である場合、洗剤組成物は、上述のような成分に、イオン交換水等の水を加えて調製することができる。
【0035】
本発明により風合いが改善される原因としては、定かではないが、以下のことが推測される。すなわち、従来の洗剤組成物では、洗濯機の大型化に伴う低浴比化のため、洗浄力が十分でなく、汚れの除去を十分に行うことができなかった。特に、繊維に付着する主要な汚れであり、また、他の汚れをその場所に保持する役割も果たしていると考えられる脂質の除去効果が低いので、汚れ全体に対する除去効果が低く、また、再汚染の防止効果も低いものであった。そのために、繊維中に汚れが付着、蓄積してしまい、洗濯後の繊維のきしみ感を増大させ、風合いの悪さを引き起こす一因となっていたと考えられる。
これに対し、本発明の洗剤組成物は、特定の酵素活性を有するリパーゼと脂肪酸/塩と特定の界面活性剤との組み合わせによって洗浄力が向上し、繊維に付着あるいは蓄積した汚れを十分に除去することができ、また汚れの再汚染も防止できるので、繊維製品の風合いを改善することができると推測される。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明およびその効果を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0037】
参考試験<酵素活性の測定>
以下の4つのリパーゼA〜Dについて、その酵素活性を以下の基質分解試験方法で測定した。その結果を表1に示す。
リパーゼA:ノボザイムズ社製ライペックス50T(粉末状)
リパーゼB:ノボザイムズ社製ライペックス100L(液状)
リパーゼC:ノボザイムズ社製リポラーゼウルトラ50T(粉末状)
リパーゼD:ノボザイムズ社製リポラーゼ100T(粉末状)
【0038】
200mL(内径63mm、高さ80mm)のビーカーにマグネットスターラーバー(直径8mm、長さ30mm、円柱状)を入れ、22.5℃±0.5℃のベース溶液100±0.2mL(α−SF−Na〔C14/16=2/8(質量比)のアルキル基をもつα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩〕200ppm、炭酸ナトリウム200ppm、ドイツ硬度3°DH(イオン交換水に塩化カルシウムを添加して調製))と、基質として0.2gのトリオレイン(Fulka試薬)あるいはパルミチン酸n−ヘキサデシル(東京化成試薬)を添加し、15〜20分撹拌しpH一定になったところを初期pH(約10〜10.5)とした。使用装置は滴定装置TS−980(平沼産業製)を用いて回転数は200rpmに設定して行った。なお、滴定装置にpH電極も組み込まれているのでこの電極を使用した。次いで、室温で撹拌したまま、初期pH値(約10〜10.5)を保つようにN/10KOH溶液を滴下した。滴定開始1分後にベース溶液中のリパーゼのタンパク質濃度として0.1〜0.01ppmの範囲になるように各種リパーゼを添加し、61分後のN/10KOH溶液の滴下量を測定した。なお、リパーゼのタンパク質濃度は各リパーゼごとのトリオレインとパルミチン酸n−ヘキサデシルで同じとした。このようにして求めたリパーゼを添加してから60分間のKOH滴下量をもって各基質(トリオレインあるいはパルミチン酸n−ヘキサデシル)からの脂肪酸生成量とした。脂肪酸生成量の繰返し10回の平均値から、パルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対するトリオレインの脂肪酸生成量(モル比)、すなわち酵素活性を算出した。
【0039】
この基質分解試験の結果は以下の通りであった。
【0040】
この結果、リパーゼA及びBは本発明の範囲に含まれ、一方、リパーゼC及びDは本発明の範囲に含まれていないことが明らかとなった。
【0041】
実施例1〜68及び比較例1〜8
実施例1〜68及び比較例1〜8として、表1〜10に示す組成の洗剤組成物を下記のようにして調製し、下記の試験を行い、その特性を評価した。その結果を併せて表1〜10に示す。
なお、各成分の配合量は、洗剤組成物中に占める割合(質量%)である。
【0042】
粒状洗剤組成物の製造(第一の実施形態例:実施例1〜32、比較例1〜3)
表1〜4に示す洗剤成分のうち、ノニオン界面活性剤、ゼオライトの一部、MA/AA剤、酵素、香料、カチオン、スメクタイト、漂白剤、漂白活性化剤、色素を除いた各成分を用いて固形分40質量%の洗剤水性スラリーを調製し、このスラリーを向流式噴霧乾燥塔を用いて230℃の温度でスプレー乾燥し、水分3質量%の乾燥粉を得た。この乾燥粉を40℃に保温した二軸式連続ニーダー(栗本鐵工所製、KRCニーダ#2型)に、ノニオン界面活性剤及び水分調整用の水と共に入れて捏和物を得た。その後、この捏和物を押出して1〜2cm角のサイコロ状に細断し、ゼオライト4質量%と共に破砕造粒した。破砕機(岡田精工製、スピードミルND−10型)は、回転数1500rpmで開口径2mmスクリーンを用いた。得られた破砕造粒物にゼオライト2質量%(カチオンを含浸させる場合は10質量%)をコートし、色素を噴霧した後、平均粒径が500μmになるように調整し、界面活性剤を含有する粒子を調製した。これに、酵素、香料を混合して粒状洗剤組成物を得た。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
液体洗剤組成物の製造(第二の実施形態例:実施例33〜39)
表5に示した組成にしたがって成分を混合し液体洗浄剤組成物を調製した。
【0048】
【表5】
【0049】
粒状洗剤組成物の製造(第二の実施形態例:実施例40〜68、比較例4〜8)
表6〜10に示す洗剤成分のうち、ノニオン界面活性剤+他の活性剤、蛍光剤、脂肪酸ナトリウムを80℃に加温して均一に溶解した。ゼオライトの一部、MA/AA剤、トクシール、軽灰をハイスピードミキサーに入れ混合した後、前記混合溶解液を添加し、アジテーター回転数200rpm、チョッパー回転数3000rpmで、5分間撹拌造粒した。得られた造粒物を容器回転型混合機に入れ、ゼオライト10%(全量に対して)をコーティングし、酵素、漂白剤、漂白活性化剤、その他の成分を混合し、粒状洗剤組成物を得た。
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】
【表9】
【0054】
【表10】
【0055】
<洗浄力試験>
U.S.Testing社のTerg−O−Tometerを使用し、これに人工汚染布(平野油脂社製)を10枚とメリヤス布をいれて浴比を30倍に調節した。所定硬度と温度(ドイツ3°DH(塩化カルシウムをイオン交換水に溶解して調製),25℃)の水900mLを入れた後、洗浄剤組成物を0.45g添加して120rpmで10分間洗浄後、1分間流水すすぎを行い、脱水乾燥して洗浄布とした。
下記で表されるクベルカムンク式により洗浄率を求めた。
クベルカムンク式:洗浄率(%)=(洗浄前K/S − 洗浄後K/S)/(洗浄前K/S − 原布K/S)×100
ここで、K/S=(1−R)2/2R、Rは、日本電色製の色彩計Σ−90を用いて測定される反射率である。そして、洗浄力の評価は、試験布10枚の平均値で行った。なお、評価基準を以下に設定した。
洗浄力 ◎:75%以上
○:50%以上75%未満
×:50%未満
○以上を合格としたが、実施例、比較例全て○〜◎の範囲であった。
【0056】
<洗浄条件>
パネラー5人にサンプル(新品の綿100%の肌シャツ、BVD製)を1日着用してもらい、その後、各サンプルを以下の条件で洗濯し、風乾した。
二槽式洗濯機(三菱電機(株)製、CW−C30A1−H)に水温25℃、ドイツ硬度3°DH(イオン交換水に塩化カルシウムを添加して調製)した水30Lを満たした。次に各洗浄剤組成物を標準使用量(15g)添加し、標準水流で1分撹拌した後、サンプル5枚を入れ10分間洗浄した。脱水1分、すすぎ(水道水30L)を2回行い、その後一晩風乾(室温)した。
<風合い評価試験>
各サンプルについて、上記の操作(着用−洗濯−風乾)をさらに9回繰り返した後、各サンプルの風合いを手触りにより、下記の基準で点数化した。
3点:柔らかさを感じる
2点:やや柔らかさを感じる
1点:ややきしみを感じる
0点:きしみを感じる
更に、各サンプルの点数を合計し平均点を求めることを評価者5名で行い、平均点の合計を求めその合計点で判定することにした。
10点以上:◎ 柔らかさを感じる
5点以上10点未満:○ やや柔らかさを感じる
5点未満:× きしみを感じる
○から◎を合格とした。
【0057】
<外観評価試験>
風合い評価試験後の各サンプルを1ヶ月間室温で保管したあとの外観について、黄ばみ度合いを目視で観察し、下記の基準で点数化した。
3点:ほとんど黄ばんでいない
2点:黄ばみがわずかに認められる
1点:少し黄ばんでいる
0点:かなり黄ばんでいる
更に、各サンプルの点数を合計し、平均点を求めることを評価者5名で行い、平均点の合計を求め、その合計点で判定することにした。
10点以上:◎ ほとんど黄ばんでいない
5点以上10点未満:○ 黄ばみがわずかに認められる
5点未満:× 黄ばんでいる
○から◎を合格とした。
【0058】
なお、表1〜10中の略号の意味及び詳細は以下の通りである。
(基質)
トリオレイン : Fluka試薬
パルミチン酸n−ヘキシルデシル : 東京化成試薬
(硬度調整用)
塩化カルシウムニ水和物 : 関東化学社試薬
(アニオン界面活性剤)
LAS−K:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸カリウム(ライオン(株)製ライポンLH−200(純分96%)を48%水酸化カリウム水溶液で中和したもの)
LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製ライポンLH−200(純分96%)を48%水酸化ナトリウム水溶液で中和したもの)
AOS−K:炭素数14〜18のアルキル基をもつα−オレフィンスルホン酸カリウム(ライオン(株)製 純分70%の水性スラリー)
α−SF−Na:炭素数12〜18のアルキル基をもつα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(ライオン(株)製、純分70%、固形分72〜73%)
(脂肪酸/塩)
石鹸:炭素数12〜18のアルキル基をもつ脂肪酸ナトリウム(ライオン(株)製、C12:0.9%、C18:80.2%、不飽和脂肪酸 80.2%、分子量289、純分67〜68%、タイター47.0℃ )
脂肪酸:パルミチン酸(NAA−160、日本油脂株式会社製)
(ノニオン)
ノニオン活性剤1 :天然C12−14・EO15:ECOROL26(ECOGREEN社)の酸化エチレン15モル付加体(ライオン化学(株)製)
ノニオン活性剤2 :天然C12−14・EO9:ECOROL26(ECOGREEN社)の酸化エチレン9モル付加体(ライオン化学(株)製)
ノニオン活性剤3:天然C12−14・EO6:ECOROL26(ECOGREEN社)の酸化エチレン6モル付加体(ライオン化学(株)製)
ノニオン活性剤4 :天然C12−14・EO8:ECOROL26(ECOGREEN社)の酸化エチレン8モル付加体(ライオン化学(株)製) ノニオン活性剤のエチレンオキシド基の分布が、最も重量%の多い付加モル数をnmaxとしたとき、以下の式を満足するナローレンジエトキシレートノニオン活性剤
【数1】
ノニオン活性剤5:C13・EO15:ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン15モル付加体(ライオン化学(株)製)
ノニオン活性剤6:C13・EO9:ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン9モル付加体(ライオン化学(株)製)
ノニオン活性剤7:C13・EO5:ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン5モル付加体(ライオン化学(株)製)
【数2】
ノニオン活性剤8:C13・EO15・PO3:ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン15モル酸化プロピレン3モルブロック付加体(ライオン化学(株)製)
ノニオン活性剤9:パステルM12(ライオン(株))の酸化エチレン5モル付加体(ライオン化学(株)製)
(無機塩)
炭酸ナトリウムA:重質炭酸ナトリウム、旭硝子(株)製、粒灰
炭酸ナトリウムB:軽質炭酸ナトリウム、旭硝子(株)製、軽灰
炭酸カリウム:旭硝子(株)製、炭酸カリウム(粉末)
亜硫酸ナトリウム:神州化学(株)製、無水亜硫酸ナトリウム
硫酸ナトリウム:日本化学(株)製、中性無水芒硝K)
珪酸ナトリウム:JIS1号珪酸ナトリウム(大阪珪酸曹達(株)製、珪酸ナトリウム)
(無機キレート剤)
層状珪酸塩:結晶性層状ケイ酸ナトリウム (クラリアント社製SKS−6)
ゼオライトA:A型ゼオライト (水澤化学(株)製 シルトンB)
ゼオライトB:P型ゼオライト (クロスフィールド社製 DOUCIL A24 )
塩化ナトリウム:食塩 (千葉塩業(株)製)
(高分子キレート剤/高分子)
MA/AA:アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩、商品名ソカランCP7(BASF)
ポリアクリル酸ナトリウム:MW=10000(日本純薬(株)製、アロンビスS又は日本化薬(株)製、パナカヤク)
クエン酸ナトリウム : 精製クエン酸ナトリウムL(扶桑化学工業(株)製)(漂白剤)
過炭酸ナトリウム:被覆化過炭酸ナトリウム(三菱瓦斯化学(株)製 SPC−D)
(漂白活性化剤)
漂白活性化剤A:4−デカノイルオキシ安息香酸、純分70%、
PEG6000:21%、AOS−Na:5%、ゼオライト4%含有造粒物漂白活性化剤B:4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na、純分70%、
PEG6000:21%、AOS−Na:5%、ゼオライト4%含有造粒物漂白活性化剤C:4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸Na、純分70%、PEG6000:21%、AOS−Na:5%、ゼオライト4%含有造粒物(蛍光増白剤)
蛍光増白剤A:チノパールCBS−X(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)
蛍光増白剤B:チノパールAMS−GX(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)
(酵素)
リパーゼA:ノボザイムズ社製(ライペックス50T)(粉末状)
リパーゼB:ノボザイムズ社製(ライペックス100L)(液状)
リパーゼC:ノボザイムズ社製リポラーゼウルトラ50T(粉末状)
リパーゼD:ノボザイムズ社製リポラーゼ100T(粉末状)
プロテアーゼA:ノボザイムズ社製サビナーゼ12TK(粉末状)
プロテアーゼB:ノボザイムズ社製カンナーゼ24TK(粉末状)
プロテアーゼC:ノボザイムズ社製エバラーゼ8T(粉末状)
プロテアーゼD:ノボザイムズ社製サビナーゼ16L(液状)
プロテアーゼE:ノボザイムズ社製エバラーゼ16L(液状)
セルラーゼA:ノボザイムズ社製セルザイム0.7T(粉末状)
(香料)
香料A:特願2000−346626[表11〜18]に示す香料組成物A
香料B:特願2000−346626[表11〜18]に示す香料組成物B
香料C:特願2000−346626[表11〜18]に示す香料組成物C
香料D:特願2000−346626[表11〜18]に示す香料組成物D
(色素)
色素A:群青(大日精化工業社製、Ultramarine Blue)
色素B:キノリンイエローWG−G CONC(中央合成化学株式会社)
(その他)
ジエタノールアミン : ジエタノールアミン(三井化学株式会社製)
トリエタノールアミン:トリエタノールアミン99(ダウ・ケミカル・カンパニー製)
エタノール :95%安息香酸デナトニウム変性エタノール
カチオン : Praepagen HY (クラリアント社製)
スメクタイト :Laundrosil PR414 (SUD−CHEMI社製)
ポリエチレングリコール:質量平均分子量1000(PEG#1000、日本油脂株式会社製)
ホワイトカーボン:トクシールN(株式会社トクヤマ)
パラトルエンスルホン酸塩 : SODIUM P−TOLUEN SULFONATE(Dah Ding Chemical Industry Co.,Ltd.製)
【0059】
これらの結果は、特定の酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、α−SF又は特定のノニオン界面活性剤とを組み合わせた本発明の洗剤組成物が、洗浄力が強く、繊維製品の洗濯後の外観や風合いに対する改善効果も高いことを示している。
【0060】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、特定の酵素活性を有するリパーゼと脂肪酸/塩と特定の界面活性剤とを組み合わせることにより、洗濯後の繊維製品等の風合いを改善することができる。
Claims (3)
- 基質分解試験後のパルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対する、基質分解試験後のトリオレインからの脂肪酸生成量が2.0倍以上(モル比)となる酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩とを含有することを特徴とする洗剤組成物。
- 基質分解試験後のパルミチン酸n−ヘキサデシルからの脂肪酸生成量に対する、基質分解試験後のトリオレインからの脂肪酸生成量が2.0倍以上(モル比)となる酵素活性を有するリパーゼと、脂肪酸/塩と、下記一般式(a)〜(c):
R1O(EO)nH …(a)
[式中、R1は炭素数8〜20の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し;EOはオキシエチレン基を表し;nは8以上の整数である]
R2O(EO)m(AO)oH …(b)
[式中、R2は炭素数8〜20の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し;EOはオキシエチレン基を表し;AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基を表し;mは4以上の整数であり;oは1〜20の整数である]
R3CO(EO)pOR4 …(c)
[式中、R3は炭素数7〜19の直鎖又は分枝のアルキル基又はアルケニル基を表し;R4は炭素数1〜4のアルキル基を表し;EOはオキシエチレン基を表し;pは4以上の整数である]
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種のノニオン界面活性剤を主界面活性剤として含有する(ただし、前記ノニオン界面活性剤のうち、一般式(a)で表される化合物のみを含有する場合は、前記脂肪酸/塩を3質量%を越える量含有する)ことを特徴とする洗剤組成物。 - さらに、0.001〜0.3質量%の蛍光増白剤を含有する請求項1又は2記載の洗剤組成物。
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