JP2022026081A - 衣料用粒状洗剤組成物及び衣料用粒状洗剤組成物の製造方法 - Google Patents

衣料用粒状洗剤組成物及び衣料用粒状洗剤組成物の製造方法 Download PDF

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靖之 坪井
Yasuyuki Tsuboi
耕多 小澤
Kota Ozawa
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Abstract

【課題】嵩密度を低くし、手洗い洗濯時の手荒れを抑制でき、溶解性と流動性がより良好な衣料用粒状洗剤組成物。【解決手段】粒子群(A)と粒子群(B)とを含有し、嵩密度が0.65g/cm3以下である衣料用粒状洗剤組成物であって、前記粒子群(A)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、[前記炭酸塩]/[前記硫酸塩]で表される質量比が1.5以上、かつ、嵩密度が0.60~0.80g/cm3である粒子の群であり、前記粒子群(B)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、[前記炭酸塩]/[前記硫酸塩]で表される質量比が2.5以下、かつ、嵩密度が0.25~0.55g/cm3である粒子の群である、衣料用粒状洗剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、衣料用粒状洗剤組成物及び衣料用粒状洗剤組成物の製造方法に関する。
タイをはじめとする東南アジア地域では、手洗い洗濯の習慣があり、嵩密度が0.65g/cm以下の視覚的にボリューム感がある衣料用粒状洗剤組成物(粒状洗剤)が主流である。嵩密度が0.65g/cm以下の粒状洗剤は、一般に、噴霧乾燥法により製造される。
しかし、噴霧乾燥法では、エネルギーの消費量が多く、環境負荷が高いという問題がある。
こうした問題に対し、例えば、特許文献1には、噴霧乾燥粒子と、攪拌造粒粒子との、嵩密度の異なる二種類の粒子を含有する衣料用中嵩密度粉末洗剤が提案されている。特許文献1の発明によれば、噴霧乾燥粒子の量を減らすことにより、環境負荷の低減が図られている。
特開2008-63419号公報
しかしながら、粒状洗剤には、水に溶けやすくすること(溶解性)及び流動性のさらなる改善が求められている。
加えて、粒状洗剤には、手洗い洗濯時の手荒れを抑制することが求められる。
そこで、本発明は、嵩密度を低くし、手洗い洗濯時の手荒れを抑制でき、溶解性と流動性がより良好な衣料用粒状洗剤組成物及び衣料用粒状洗剤組成物の製造方法を目的とする。
本発明者等は、鋭意検討した結果、異なる二種類の粒子群に含まれる無機塩の配合比率を制御することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を有する。
[1]粒子群(A)と粒子群(B)とを含有し、嵩密度が0.65g/cm以下である衣料用粒状洗剤組成物であって、前記粒子群(A)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、[前記炭酸塩]/[前記硫酸塩]で表される質量比が1.5以上、かつ、嵩密度が0.60~0.80g/cmである粒子の群であり、前記粒子群(B)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、[前記炭酸塩]/[前記硫酸塩]で表される質量比が2.5以下、かつ、嵩密度が0.25~0.55g/cmである粒子の群である、衣料用粒状洗剤組成物。
[2]前記粒子群(B)の含有量が、総質量に対して20~40質量%である、[1]に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[3]前記界面活性剤がアニオン界面活性剤である、[1]又は[2]に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[4]前記炭酸塩が炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムから選択される1種以上である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[5]前記硫酸塩が硫酸ナトリウム及び硫酸カリウムから選択される1種以上である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[6]前記粒子群(A)の質量平均粒子径が150~500μmである、[1]~[5]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[7]前記粒子群(A)の嵩密度と前記粒子群(B)の嵩密度との差が0.10~0.55g/cmである、[1]~[6]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[8][前記粒子群(A)]/[前記粒子群(B)]で表される質量比が1.0~4.0である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[9]水に溶解したときの質量基準の濃度5000ppm、25℃におけるpHが11.0未満である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
[10][1]~[9]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法であって、前記粒子群(A)と前記粒子群(B)とを混合する混合工程を有する、衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
[11]前記粒子群(A)を攪拌造粒によって製造する攪拌造粒工程と、前記粒子群(B)を噴霧乾燥によって製造する噴霧乾燥工程と、をさらに有する、[10]に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
[12]前記噴霧乾燥工程における乾燥温度が250~500℃である、[11]に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
[13]前記噴霧乾燥工程における乾燥時間が10~130分間である、[11]又は[12]に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
[14]前記混合工程における混合時間が15秒間~20分間である、[10]~[13]のいずれか一項に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
本発明の衣料用粒状洗剤組成物によれば、嵩密度を低くし、手洗い洗濯時の手荒れを抑制でき、溶解性と流動性をより良好にできる。
[嵩密度の測定方法]
本明細書において、嵩密度は、以下の方法によって測定される値である。
得られた粒子をランダムにサンプリングし、直径110mm、高さ110mmの円筒型ステンレス製カップ(1L容積)に、サンプルを静かに山盛り状態に充填する。上面が水平になるようにガラス棒ですり切り、カップ内のサンプル重量を天秤で測定し、嵩密度(g/cm)を算出する。同様の操作を繰り返し、5回の平均値をそのサンプルの嵩密度とする。
[質量平均粒子径の測定方法]
本明細書において、質量平均粒子径(以下、単に「平均粒子径」ともいう。)は、篩い分け法により測定される。具体的には、以下の方法で測定される。
平均粒子径は、目開き1000μm、710μm、500μm、300μm、250μm及び150μmの6段の篩と、受け皿とを用いた分級操作により測定する。
分級操作は、受け皿に、目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1000μmの篩の上から100g/回の試料を入れ、蓋をしてロータップ型篩い振盪機(株式会社飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した試料を篩目ごとに回収する操作を行う。この操作を繰り返すことにより、1000μm以上(1000μmの篩上)、710~1000μm(710μmの篩上)、500~710μm(500μmの篩上)、300~500μm(300μmの篩上)、250~300μm(250μmの篩上)、150~250μm(150μmの篩上)、受け皿~150μm(150μmの篩通過、受け皿上)の各粒子径の分級サンプルを得、その質量を測定する。
そして、受け皿と各篩との質量頻度(%)を算出する。積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きを「a(μm)」とし、a(μm)よりも一段大きい篩の目開きを「b(μm)」とし、受け皿からa(μm)の篩までの質量頻度の積算値を「c(%)」、また、a(μm)の篩上の質量頻度を「d(%)」とし、下記(1)式により平均粒子径(50質量%粒径)を求め、これを試料の篩い分け法による平均粒子径とする。
Figure 2022026081000001
[安息角の測定方法]
本明細書において、衣料用粒状洗剤組成物(以下、単に「粒状洗剤」ともいう。)の流動性の指標として安息角を用いる。安息角とは、容器に満たした粒子が流出するときに形成されるすべり面と、水平面とのなす角のことである。いわゆる排出法による安息角測定法で測定される。具体的には以下のようにして求められる。
まず、角度の目盛りが記入されたアクリル樹脂製測定器(高さ10cm×奥行き10cm×幅3cm)を水平な場所に置き、測定器の横蓋を閉じた状態で、測定器の50mm上部より粒状洗剤を流し入れる。粒状洗剤が測定器上部を0~1cm程度超え、山盛りの状態になった後、横蓋を静かに開け、粒状洗剤を自然排出させる。排出終了後に、測定器内に残った粒状洗剤の面と水平面との角度(°)を測定器側面の目盛りから読み取る。この操作を3回行い、平均値を安息角の値とする。安息角の値が小さいほど流動性が高いことを意味する。
≪衣料用粒状洗剤組成物≫
本発明の衣料用粒状洗剤組成物は、粒子群(A)と粒子群(B)とを含有し、嵩密度が0.65g/cm以下の粒状(粉末)の組成物である。
粒状洗剤の嵩密度は、0.65g/cm以下であり、0.60g/cm以下が好ましく、0.55g/cm以下がより好ましい。粒状洗剤の嵩密度が上記上限値以下であると、単位質量当たりの体積が大きく、視覚的にボリューム感が得られやすい。粒状洗剤の嵩密度の下限値は特に限定されないが、例えば、0.25g/cmである。
粒状洗剤の嵩密度は、粒子群(A)/粒子群(B)で表される質量比(以下、「(A)/(B)比」ともいう。)、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]で表される質量比(以下、「[炭酸塩]/[硫酸塩]比」ともいう。)、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒状洗剤の安息角は、55°未満が好ましく、50°未満がより好ましく、45°未満がさらに好ましい。粒状洗剤の安息角が上記上限値未満であると、流動性をより高められる。
粒状洗剤の安息角の下限値は特に限定されないが、例えば、30°である。
粒状洗剤の安息角は、粒子の形状、粒子の粒度分布等によって調整できる。粒子の形状、粒子の粒度分布等は、(A)/(B)比、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒状洗剤の質量平均粒子径は、100~1000μmが好ましく、200~600μmがより好ましく、300~500μmがさらに好ましい。粒状洗剤の質量平均粒子径が上記下限値以上であると、流動性をより良好にできる。粒状洗剤の質量平均粒子径が上記上限値以下であると、溶解性をより良好にできる。
粒状洗剤の質量平均粒子径は、(A)/(B)比、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、及びこれらの組合せにより調整できる。
<粒子群(A)>
粒子群(A)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、攪拌造粒により得られる粒子の群である。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の公知の界面活性剤が挙げられる。界面活性剤としては、洗浄力をより高められる観点から、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤が好ましく、アニオン界面活性剤がより好ましい。界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アニオン界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数8~18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(2)炭素数10~20のアルカンスルホン酸塩。
(3)炭素数10~20のα-オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(4)炭素数10~20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
(5)炭素数2~4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9~9.9/0.1)を、平均0.5~10モル付加した炭素数10~20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(6)炭素数2~4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9~9.9/0.1)を、平均3~30モル付加した炭素数10~20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(7)炭素数2~4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9~9.9/0.1)を、平均0.5~10モル付加した炭素数10~20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(8)炭素数10~20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(9)長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(10)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(11)石鹸。
石鹸としては、脂肪酸の平均炭素数が10~20、好ましくは炭素数12~18の高級脂肪酸のアルカリ金属塩、より好ましくはナトリウム又はカリウム塩が挙げられる。脂肪酸のアルキル基は1級であるものが好ましい。石鹸としては、単一鎖長のものでも、2種以上の鎖長のものの混合物でもよい。
アニオン界面活性剤における塩は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、炭素数8~18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6~22、好ましくは8~18の脂肪族アルコールに炭素数2~4のアルキレンオキシドを平均3~30モル、好ましくは3~20モル、さらに好ましくは5~20モル付加した、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル(AE)。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
界面活性剤の含有量は、粒子群(A)の総質量に対して、5~30質量%が好ましく、10~25質量%がより好ましく、15~20質量%がさらに好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の洗浄力をより高められる。界面活性剤の含有量が上記上限値以下であると、粒子群(A)を造粒しやすい。
炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。炭酸塩としては、粒状洗剤の洗浄力をより高められることから、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好ましく、炭酸ナトリウムがより好ましい。炭酸塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
炭酸塩の含有量は、粒子群(A)の総質量に対して、30~75質量%が好ましく、35~70質量%がより好ましく、40~65質量%がさらに好ましい。炭酸塩の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。炭酸塩の含有量が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。
炭酸塩が粒状の場合、炭酸塩の平均粒子径は、20~100μmが好ましく、30~80μmがより好ましく、40~70μmがさらに好ましい。炭酸塩の平均粒子径が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。炭酸塩の平均粒子径が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。
炭酸塩の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて測定される体積基準のメジアン径である。
硫酸塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。硫酸塩としては、水への溶解度が高いことから、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムが好ましく、硫酸ナトリウムがより好ましい。硫酸塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫酸塩の含有量は、粒子群(A)の総質量に対して、1~40質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましく、10~25質量%がさらに好ましい。硫酸塩の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。硫酸塩の含有量が上記上限値以下であると、粒子群(A)の嵩密度を0.80g/cm以下にしやすい。
硫酸塩が粒状の場合、硫酸塩の平均粒子径は、50~400μmが好ましく、100~350μmがより好ましく、150~300μmがさらに好ましい。硫酸塩の平均粒子径が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。硫酸塩の平均粒子径が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。
硫酸塩の平均粒子径は、炭酸塩の平均粒子径と同様の方法で測定できる。
粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比は、1.5以上であり、2.0以上が好ましく、4.0以上がより好ましく、10以上がさらに好ましい。粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比が上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にでき、手洗い時の粒子の溶け残りを抑制できる。加えて、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にでき、スプーン等で掬いやすく、使用性(使いやすさ)をより高められる。粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比の上限値は特に限定されないが、例えば、100以下が好ましく、90以下がより好ましく、80以下がさらに好ましい。粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。
粒子群(A)における界面活性剤、炭酸塩及び硫酸塩(以下、「必須成分」ともいう。)の合計量は、粒子群(A)の総質量に対して、35~100質量%が好ましく、45~95質量%がより好ましく、60~90質量%がさらに好ましい。粒子群(A)における必須成分の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の洗浄力をより高められ、溶解性及び流動性をより良好にできる。粒子群(A)における必須成分の含有量が上記上限値以下であると、粒子群(A)を造粒しやすい。
粒子群(A)は、界面活性剤、炭酸塩、硫酸塩以外の他の成分(以下、「任意成分」ともいう。)を含有してもよい。任意成分としては、例えば、任意の無機微粉体(ただし、炭酸塩及び硫酸塩を除く。)、増粘高分子、蛍光剤、アルカリ剤(ただし、炭酸塩及び硫酸塩を除く。)、水等が挙げられる。
任意成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
任意の無機微粉体は、炭酸塩及び硫酸塩を除く粒状の無機塩である。任意の無機微粉体としては、例えば、ゼオライト、アルカリ金属の珪酸塩等が挙げられる。
ゼオライトとは、結晶性アルミノケイ酸塩の総称である。アルミノケイ酸塩としては、結晶性、非晶質(無定形)のいずれも用いることができるが、カチオン交換能の点から結晶性アルミノケイ酸塩(ゼオライト)が好ましく、A型、X型、Y型、P型ゼオライト等が好適である。
アルカリ金属の珪酸塩としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等が挙げられる。
無機微粉体の平均粒子径は、50μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましい。無機微粉体の平均粒子径が上記上限値以下であると、粒子群(A)の流動性をより良好にできる。
無機微粉体の平均粒子径の下限値は特に限定されないが、例えば、0.5μmである。
無機微粉体の平均粒子径は、炭酸塩の平均粒子径と同様の方法で測定できる。
増粘高分子としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の多糖系高分子化合物、アクリル酸-無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩(MA剤)等のアクリル酸系高分子化合物等が挙げられる。
蛍光剤としては、例えば、4,4’-ビス(2-スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム塩等のビフェニル型の蛍光剤、4,4’-ビス((4-アミノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジニル-2)アミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホン酸塩等のスチルベン型の蛍光剤等が挙げられる。
アルカリ剤は、炭酸塩及び硫酸塩を除く、水に溶解してアルカリ性となる化合物である。アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
水は、特に限定されず、水道水、蒸留水、精製水、イオン交換水等が挙げられる。
粒子群(A)が任意成分を含有する場合、任意成分の含有量は、粒子群(A)の総質量に対して、0.1~64質量%が好ましく、5~50質量%がより好ましく、10~35質量%がさらに好ましい。任意成分の含有量が上記下限値以上であると、粒子群(A)を造粒しやすい。任意成分の含有量が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性及び流動性をより良好にできる。
なお、粒子群(A)における各成分(必須成分及び任意成分)の含有量の合計は、100質量%を超えないものとする。
粒子群(A)の嵩密度は、0.60~0.80g/cmであり、0.60~0.75g/cmが好ましく、0.65~0.70g/cmがより好ましい。粒子群(A)の嵩密度が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。粒子群(A)の嵩密度が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。加えて、粒子群(A)の嵩密度が上記上限値以下であると、視覚的にボリューム感が得られやすい。
粒子群(A)の嵩密度は、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒子群(A)の安息角は、55°未満が好ましく、50°未満がより好ましく、45°未満がさらに好ましい。粒子群(A)の安息角が上記上限値未満であると、粒状洗剤の流動性をより高められる。
粒子群(A)の安息角の下限値は特に限定されないが、例えば、30°である。
粒子群(A)の安息角は、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒子群(A)の質量平均粒子径は、150~500μmが好ましく、150~400μmがより好ましく、200~350μmがさらに好ましい。粒子群(A)の質量平均粒子径が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。粒子群(A)の質量平均粒子径が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。
粒子群(A)の質量平均粒子径は、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒子群(A)の含有量は、粒状洗剤の総質量に対して、50~80質量%が好ましく、55~75質量%がより好ましく、60~70質量%がさらに好ましい。粒子群(A)の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。加えて、粒子群(A)の含有量が上記下限値以上であると、環境負荷をより低減できる。粒子群(A)の含有量が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。
<粒子群(B)>
粒子群(B)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、噴霧乾燥により得られる粒子である。
界面活性剤としては、粒子群(A)で用いられる界面活性剤と同様の界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、粒子群(A)で用いられる界面活性剤と同じでもよく、異なっていてもよい。
界面活性剤の含有量は、粒子群(B)の総質量に対して、1~35質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましく、10~25質量%がさらに好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の洗浄力をより高められる。界面活性剤の含有量が上記上限値以下であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。
炭酸塩としては、粒子群(A)で用いられる炭酸塩と同様の炭酸塩が挙げられる。炭酸塩は、粒子群(A)で用いられる炭酸塩と同じでもよく、異なっていてもよいが、粒状洗剤の溶解性を良好にしやすい観点から、粒子群(A)で用いられる炭酸塩と同じであることが好ましい。
炭酸塩の含有量は、粒子群(B)の総質量に対して、1~50質量%が好ましく、2~40質量%がより好ましく、2~30質量%がさらに好ましい。炭酸塩の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。炭酸塩の含有量が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。
硫酸塩としては、粒子群(A)で用いられる硫酸塩と同様の硫酸塩が挙げられる。硫酸塩は、粒子群(A)で用いられる硫酸塩と同じでもよく、異なっていてもよいが、粒状洗剤の溶解性を良好にしやすい観点から、粒子群(A)で用いられる硫酸塩と同じであることが好ましい。
硫酸塩の含有量は、粒子群(B)の総質量に対して、10~70質量%が好ましく、15~60質量%がより好ましく、20~55質量%がさらに好ましい。硫酸塩の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。硫酸塩の含有量が上記上限値以下であると、粒子群(B)の嵩密度を0.55g/cm以下にしやすい。
粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比は、2.5以下であり、2.0以下が好ましく、1.0以下がより好ましい。粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れを抑制しやすい。粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比の下限値は特に限定されないが、例えば、0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、0.05以上がさらに好ましい。粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比が上記下限値以上であると、粒状洗剤の固化性をより良好にできる。ここで、「固化性」とは、粒状洗剤が固体の形状を維持しやすいことをいう。
粒子群(B)における界面活性剤、炭酸塩及び硫酸塩(以下、「必須成分」ともいう。)の合計量は、粒子群(B)の総質量に対して、12~100質量%が好ましく、22~90質量%がより好ましく、32~80質量%がさらに好ましい。粒子群(B)における必須成分の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の洗浄力をより高められ、溶解性及び流動性をより良好にできる。粒子群(B)における必須成分の含有量が上記上限値以下であると、噴霧乾燥に要するエネルギーをより低減できる。
粒子群(B)は、粒子群(A)で用いられる任意成分と同様の任意成分を含有してもよい。粒子群(B)で用いられる任意成分は、粒子群(A)で用いられる任意成分と同じでもよく、異なっていてもよい。
粒子群(B)が任意成分を含有する場合、任意成分の含有量は、粒子群(B)の総質量に対して、5~88質量%が好ましく、10~78質量%がより好ましく、20~68質量%がさらに好ましい。任意成分の含有量が上記下限値以上であると、噴霧乾燥に要するエネルギーをより低減できる。任意成分の含有量が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性及び流動性をより良好にできる。
なお、粒子群(B)における各成分(必須成分及び任意成分)の含有量の合計は、100質量%を超えないものとする。
粒子群(B)の嵩密度は、0.25~0.55g/cmであり、0.30~0.50g/cmが好ましく、0.35~0.45g/cmがより好ましい。粒子群(B)の嵩密度が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。粒子群(B)の嵩密度が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。
粒子群(B)の嵩密度は、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒子群(B)の安息角は、55°未満が好ましく、50°未満がより好ましく、45°未満がさらに好ましい。粒子群(B)の安息角が上記上限値未満であると、粒状洗剤の流動性をより高められる。
粒子群(B)の安息角の下限値は特に限定されないが、例えば、30°である。
粒子群(B)の安息角は、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒子群(B)の質量平均粒子径は、250~700μmが好ましく、300~600μmがより好ましく、350~500μmがさらに好ましい。粒子群(B)の質量平均粒子径が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。粒子群(B)の質量平均粒子径が上記上限値以下であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。
粒子群(B)の質量平均粒子径は、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒子群(B)の含有量は、粒状洗剤の総質量に対して、20~40質量%が好ましく、25~40質量%がより好ましく、30~40質量%がさらに好ましい。粒子群(B)の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。粒子群(B)の含有量が上記上限値以下であると、環境負荷をより低減できる。加えて、粒子群(B)の含有量が上記上限値以下であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。
粒状洗剤において、粒子群(A)の嵩密度と粒子群(B)の嵩密度との差(以下、「差(A-B)」ともいう。)は、0.10~0.55g/cmであり、0.15~0.50g/cmが好ましく、0.20~0.45g/cmがより好ましく、0.25~0.40g/cmがさらに好ましい。差(A-B)が上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。差(A-B)が上記上限値以下であると、粒状洗剤の分級リスクが低減する。
差(A-B)は、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比、炭酸塩の平均粒子径、硫酸塩の平均粒子径、及びこれらの組合せにより調整できる。
粒状洗剤において、粒子群(A)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比と、粒子群(B)の[炭酸塩]/[硫酸塩]比との差の絶対値(以下、「絶対値|A-B|」ともいう。)は、0.1~10が好ましく、1~8がより好ましく、2~6がさらに好ましい。絶対値|A-B|が上記数値範囲内であると、粒状洗剤の溶解性及び流動性をより良好にできる。
粒子群(A)/粒子群(B)で表される質量比((A)/(B)比)は、1.0~4.0が好ましく、1.1~3.5がより好ましく、1.2~3.0がさらに好ましい。(A)/(B)比が上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性をより良好にできる。加えて、(A)/(B)比が上記下限値以上であると、粒状洗剤の嵩密度を0.65g/cm以下にしやすく、視覚的にボリューム感が得られやすい。さらに、(A)/(B)比が上記下限値以上であると、環境負荷をより低減できる。(A)/(B)比が上記上限値以下であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。加えて、(A)/(B)比が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。
粒状洗剤において、粒子群(A)と粒子群(B)との合計量は、粒状洗剤の総質量に対して、70~100質量%が好ましく、80~98質量%がより好ましく、90~96質量%がさらに好ましい。粒子群(A)と粒子群(B)との合計量が上記下限値以上であると、洗浄力をより高められ、溶解性及び流動性をより良好にできる。粒子群(A)と粒子群(B)との合計量が上記上限値以下であると、粒状洗剤に、後述する他の成分による機能を付与できる。
粒状洗剤は、粒子群(A)及び粒子群(B)以外の成分(以下、「他の成分」ともいう。)を含有してもよい。他の成分としては、上述した任意成分の他、漂白剤、酵素、香料、色素等が挙げられる。
漂白剤としては、例えば、過炭酸ナトリウム(PC剤)等が挙げられる。過炭酸ナトリウムは、炭酸ナトリウム過酸化水素化物ともいい、炭酸ナトリウムと過酸化水素が2:3のモル比で混合された付加化合物である。漂白剤には、炭酸塩は含まれないものとする。
粒状洗剤が他の成分を含有する場合、他の成分の含有量は、粒状洗剤の総質量に対して、1~30質量%が好ましく、2~20質量%がより好ましく、4~10質量%がさらに好ましい。他の成分の含有量が上記下限値以上であると、粒状洗剤に、他の成分による機能を付与できる。他の成分の含有量が上記上限値以下であると、粒状洗剤の洗浄力をより高められ、溶解性及び流動性をより良好にできる。
なお、粒状洗剤における各成分の含有量の合計は、100質量%を超えないものとする。
≪粒状洗剤の製造方法≫
本発明の粒状洗剤の製造方法は、混合工程を有する。
<混合工程>
混合工程は、粒子群(A)と粒子群(B)とを混合する工程である。
混合工程では、粒子群(A)と粒子群(B)とを乾式混合する。例えば、粒子群(A)と、粒子群(B)と、必要に応じて他の成分とをベルトコンベア上に定量フィードし、回転式選別機で混合しながら必要に応じて他の成分を噴霧して粒状洗剤を製造する。
回転式選別機としては、例えば、トロンメル(回転式ドラム)、回転フルイ等が挙げられる。
噴霧する他の成分としては、例えば、香料等が挙げられる。
混合工程において、混合時間は、15秒間~20分間が好ましく、30秒間~10分間がより好ましい。混合時間が上記下限値以上であると、粒状洗剤の流動性をより良好にできる。混合時間が上記上限値以下であると、粒状洗剤の生産性をより高められる。
混合工程によれば、粒子群(A)と粒子群(B)とを含有する粒状洗剤が得られる。
混合工程において、粒子群(A)は、後述する攪拌造粒工程によって製造された粒子群を用いてもよく、外部から入手した粒子群を用いてもよい。
混合工程において、粒子群(B)は、後述する噴霧乾燥工程によって製造された粒子群を用いてもよく、外部から入手した粒子群を用いてもよい。
本発明の粒状洗剤の製造方法は、攪拌造粒工程と、噴霧乾燥工程とをさらに有することが好ましい。
<攪拌造粒工程>
攪拌造粒工程は、粒子群(A)を攪拌造粒によって製造する工程である。攪拌造粒工程を有することにより、所望の物性を有する粒子群(A)が得られる。
攪拌造粒工程では、粉体混合機に、炭酸塩及び硫酸塩並びに必要に応じて任意成分を所定の充填率になるように所定量投入した後、上記の界面活性剤又は界面活性剤酸前駆体を添加する。主軸とチョッパーにて攪拌造粒し、攪拌造粒開始から所定の時間経過後に攪拌を一旦停止し、残りの炭酸塩及び硫酸塩並びに必要に応じて任意成分を添加し、再度攪拌造粒して、粒子群(A)を調製する。ここで、「界面活性剤酸前駆体」とは、塩、エーテル、エステルとなる前の界面活性剤の原料となる有機酸をいう。
粉体混合機としては、例えば、レーディゲミキサー、パムアペックスミキサー、リボンミキサー、ケテミックスリアクター、低速回転ミキサー等が挙げられる。
所定の充填率としては、15~60%が好ましい。所定の充填率が上記数値範囲内であると、粒子群(A)を造粒しやすい。
攪拌を一旦停止するまでの所定の時間は、30~300秒間が好ましい。所定の時間が上記数値範囲内であると、炭酸塩及び硫酸塩と、界面活性剤又は界面活性剤酸前駆体とを充分に攪拌できる。
攪拌を一旦停止後、再度攪拌造粒する時間は、30~300秒間が好ましい。
粉体混合機において、主軸の回転速度は、100~500rpmが好ましく、200~400rpmがより好ましい。主軸の回転速度が上記数値範囲内であると、炭酸塩及び硫酸塩と、界面活性剤又は界面活性剤酸前駆体とを充分に攪拌できる。
粉体混合機において、チョッパーの回転速度は、1000~8000rpmが好ましく、2000~6000rpmがより好ましい。チョッパーの回転速度が上記数値範囲内であると、炭酸塩及び硫酸塩と、界面活性剤又は界面活性剤酸前駆体とを充分に攪拌できる。
<噴霧乾燥工程>
噴霧乾燥工程は、粒子群(B)を噴霧乾燥によって製造する工程である。噴霧乾燥工程を有することにより、所望の物性を有する粒子群(B)が得られる。
噴霧乾燥工程では、まず、界面活性剤とアルカリ剤とを溶解槽中で等モル混合し、その他の成分を水に添加し、固形分30~50質量%のスラリーを調製する。
このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて噴霧乾燥し、粒子群(B)を得る。
噴霧乾燥工程において、乾燥温度は、250~500℃が好ましく、270~400℃がより好ましい。乾燥温度が上記下限値以上であると、粒子群(B)の流動性をより良好にできる。乾燥温度が上記上限値以下であると、環境負荷をより低減できる。
乾燥時間は、1~30分間が好ましく、2~10分間がより好ましい。乾燥時間が上記下限値以上であると、粒子群(B)の流動性をより良好にできる。乾燥時間が上記上限値以下であると、環境負荷をより低減できる。
上述したように、本発明の粒状洗剤の製造方法によれば、嵩密度の異なる粒子群(A)と粒子群(B)とを混合するだけで、視覚的にボリューム感が得られ、手洗い洗濯時の手荒れを抑制でき、溶解性と流動性がより良好な粒状洗剤が得られる。
≪粒状洗剤の使用方法≫
本発明の粒状洗剤は、水に溶解させて洗剤溶液とし、被洗物を洗剤溶液中に浸漬させて洗濯を行う。被洗物としては、例えば、衣料、布帛、シーツ、カーテン、絨毯等の繊維製品が挙げられる。
洗剤溶液の粒状洗剤の濃度は、質量基準で、1000~8000ppmが好ましく、4000~6000ppmがより好ましい。粒状洗剤の濃度が上記下限値以上であると、洗浄力をより高められる。粒状洗剤の濃度が上記上限値以下であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。
洗剤溶液の粒状洗剤の濃度が質量基準で5000ppm、25℃におけるpHは、11.0未満が好ましく、10.5未満がより好ましく、10.0未満がさらに好ましい。25℃におけるpHが上記上限値未満であると、手洗い洗濯時の手荒れをより抑制できる。25℃におけるpHは、8.0以上が好ましく、8.5以上がより好ましく、9.0以上がさらに好ましい。25℃におけるpHが上記下限値以上であると、洗浄力をより高められる。
25℃におけるpHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(ポータブルpH/ORP/IONメーター D-73、(株)堀場製作所製)により測定される値を意味する。
本発明の粒状洗剤によれば、噴霧乾燥ではなく、攪拌造粒によって製造される粒子群(A)を含有するため、製造にかかる環境負荷をより低減できる。
本発明の粒状洗剤によれば、嵩密度が0.65g/cm以下であるため、視覚的にボリューム感が得られる。
本発明の粒状洗剤によれば、炭酸塩と硫酸塩とを併用しているため、溶解性と流動性とを両立できる。
本発明の粒状洗剤によれば、[炭酸塩]/[硫酸塩]比が1.5以上の粒子群(A)を含有するため、流動性をより良好にできる。
本発明の粒状洗剤によれば、嵩密度が0.60~0.80g/cmの粒子群(A)を含有するため、流動性をより良好にできる。
本発明の粒状洗剤によれば、[炭酸塩]/[硫酸塩]比が2.5以下の粒子群(B)を含有するため、手洗い洗濯時の手荒れを抑制できる。
本発明の粒状洗剤によれば、嵩密度が0.25~0.55g/cmの粒子群(B)を含有するため、溶解性をより良好にできる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
各実施例及び比較例で使用した原料、測定・評価方法は、以下の通りである。
[使用原料]
≪粒子群(A)≫
<界面活性剤>
LAS-H:直鎖アルキル(炭素数10~14)ベンゼンスルホン酸、純分96質量%、ライオン株式会社製。
石鹸:炭素数12~18の直鎖不飽和脂肪酸、純分35質量%、パーム・オレオ社(Palm-Oleo Sdn.Bhd.)製。
<炭酸塩>
炭酸ナトリウム:軽灰、平均粒子径57μm、嵩密度0.55g/cm、住友商事ケミカル株式会社製。
<硫酸塩>
硫酸ナトリウム:芒硝、平均粒子径282μm、嵩密度1.50g/cm、中性無水芒硝AO(商品名)、四国化成工業株式会社製。
<任意成分>
ゼオライト:A型ゼオライト、平均粒子径3μm、嵩密度0.34g/cm、純分80質量%、タイ・シリケート・ケミカルズ社製。
CMC:カルボキシメチルセルロース、ダイセル株式会社製。
水:イオン交換水。
≪粒子群(B)≫
界面活性剤、硫酸塩、ゼオライト、CMC及び水は、粒子群(A)と同じものを使用した。
<炭酸塩>
炭酸カリウム:平均粒子径490μm、嵩密度1.30g/cm、AGC株式会社製。
<任意成分>
珪酸ナトリウム:粉末珪酸ナトリウム、平均粒子径141μm、嵩密度0.11g/cm、PQ Corporation社製。
NaOH:水酸化ナトリウム、液体苛性ソーダ(商品名)、AGC株式会社製。
MA剤:アクリル酸-無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ソカランCP7(商品名)、BASF社製。
<他の成分>
PC剤:過炭酸ナトリウム、Sodium Percarbonate(商品名)、JINKE Company Limited社製。
酵素:プロテアーゼ(化合物名)、デオザイム(商品名)、ノボザイムズ社製。
香料:特開2002-146399号公報の表11~18に記載の香料組成物A。
色素:群青、Ultramarine Blue(商品名)、大日精化工業株式会社製。
[粒子群(A)及び粒子群(B)の調製]
≪粒子群(A):A-1~A-6≫
表1に示す配合量(質量%)にて、6種類の異なる組成の粒子群A-1~A-6を攪拌造粒により以下のようにして調製した。
まず、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸の配合量に対して、20~25%の水を添加して水溶液を調製した。レーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ゼオライトを充填率50%になるように所定量投入し、上記の水溶液を添加した。主軸(200rpm)とチョッパー(6000rpm)にて攪拌造粒を開始した。攪拌造粒を開始してから120秒後に攪拌を一旦停止し、CMCを添加し、再度30秒間攪拌してCMCで被覆し、表1に示すA-1~A-6の各粒子群(A)を得た。
≪粒子群(B):B-1~B-3≫
表1に示す配合量(質量%)にて、3種類の異なる組成の粒子群B-1~B-3を噴霧乾燥により以下のようにして調製した。
まず、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸と水酸化ナトリウム水溶液を溶解槽中で等モル中和した。その後、その他の成分を水に加え、固形分40%のスラリーを調製した。
このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて風温(乾燥温度)270~300℃の条件でスプレー乾燥し、表1に示すB-1~B-3の各粒子群(B)を得た。
得られた粒子群(A)と粒子群(B)の物性評価を以下のようにして実施した。結果を表1に示す。表中、「炭酸Na」は、炭酸ナトリウムを示す。「炭酸K」は、炭酸カリウムを示す。「硫酸Na」は、硫酸ナトリウムを示す。「珪酸Na」は、珪酸ナトリウムを示す。表中の各成分の配合量の単位は「質量%」であり、純分換算量を示す。表中、「-」は、その成分を含有しないことを示す。
[測定・評価方法]
≪嵩密度≫
得られた粒子をランダムにサンプリングし、直径110mm、高さ110mmの円筒型ステンレス製カップ(1L容積)に、サンプルを静かに山盛り状態に充填した。上面が水平になるようにガラス棒ですり切り、カップ内のサンプル重量を天秤で測定し、嵩密度(g/cm)を算出した。同様の操作を繰り返し、5回の平均値をそのサンプルの嵩密度とした。
≪溶解性≫
ビーカーに25℃の水を1L入れ、この中に伝導度測定用セルを挿入した。次いで、水中に試料を1g添加し、定速スターラーを用い、250rpmの速度で攪拌し、5秒おきに電気伝導度を測定した。1分間値が変化しない電気伝導度を100%とした場合の、90%の電気伝導度を超えた時間(T-90(秒))を算出した。溶解性は、下記評価基準に基づいて評価した。
《評価基準》
◎:T-90が30秒間以下。
○:T-90が30秒間超40秒間以下。
△:T-90が40秒間超50秒間以下。
×:T-90が50秒間超。
≪流動性≫
角度の目盛りが記入されたアクリル樹脂製測定器(高さ10cm×奥行き10cm×幅3cm)を水平な場所に置き、測定器の横蓋を閉じた状態で、測定器の50mm上部よりサンプルを流し入れた。サンプルが測定器上部を0~1cm程度超え、山盛りの状態になった後、横蓋を静かに開け、サンプルを自然排出させた。排出終了後に、測定器内に残ったサンプルの面と水平面との角度(°)を測定器側面の目盛りから読み取った。この操作を3回行い、平均値を安息角の値とした。流動性は、下記評価基準に基づいて評価した。
《評価基準》
◎:安息角が45°未満。
○:安息角が45°以上50°未満。
△:安息角が50°以上55°未満。
×:安息角が55°以上。
[粒状洗剤の製造:実施例1~7、比較例1~5]
表2に示す配合量(質量%)にて、粒子群(A)と粒子群(B)と他の成分とを、ベルトコンベア上に定量フィードし、トロンメル(回転式ドラム)で混合しながら香料を噴霧して5分間混合し、各例の粒状洗剤を製造した。
得られた粒状洗剤の物性評価を粒子群(A)及び粒子群(B)の物性評価と同様にして実施した。結果を表2に示す。表中の各成分の配合量の単位は「質量%」であり、純分換算量を示す。表中、「-」は、その成分を含有しないことを示す。
≪手洗い時の手荒れ≫
10Lのプラスチック製のバケツに5Lの水道水を加え、表2の各組成物を濃度が質量基準で5000ppmになるように加え、手で攪拌して洗剤溶液を調製した。攪拌開始から30秒後、この洗剤溶液に綿シャツ(B.V.D.(登録商標)肌シャツ、LLサイズ、富士紡ホールディングス株式会社製)を浸漬し、5分後に綿シャツをこすり合わせた。その際に感じた手に対する刺激について、パネラー5名が、下記評価基準に基づいて、手洗い時の手荒れを評価した。結果を表2に示す。なお、各例の洗剤溶液の25℃におけるpHを表2に合わせて示す。
《評価基準》
◎:手に刺激を感じたパネラーが0人。
○:手に刺激を感じたパネラーが1人。
△:手に刺激を感じたパネラーが2~4人。
×:手に刺激を感じたパネラーが5人。
Figure 2022026081000002
Figure 2022026081000003
表2に示すように、本発明を適用した実施例1~7は、嵩密度が0.65g/cm以下であり、視覚的にボリューム感が得られることが分かった。加えて、本発明を適用した実施例1~7は、溶解性、流動性、手洗い時の手荒れ評価が「◎」又は「○」で、いずれの評価においても良好な評価結果が得られた。
これに対して、粒子群(B)を含有しない比較例1は、嵩密度が高く、視覚的にボリューム感が得られなかった。粒子群(A)として、[炭酸塩]/[硫酸塩]比及び嵩密度が本発明の範囲外である比較品A-1を用いた比較例2は、嵩密度が高く、視覚的にボリューム感が得られなかった。加えて、比較例2は、溶解性の評価が「×」だった。粒子群(A)として、[炭酸塩]/[硫酸塩]比及び嵩密度が本発明の範囲外である比較品A-2を用いた比較例3は、嵩密度が高く、視覚的にボリューム感が得られなかった。加えて、比較例3は、溶解性の評価が「×」で、流動性の評価が「△」だった。粒子群(A)として、[炭酸塩]/[硫酸塩]比が本発明の範囲外である比較品A-3を用いた比較例4は、溶解性の評価及び流動性の評価が「△」だった。粒子群(B)として、[炭酸塩]/[硫酸塩]比が本発明の範囲外である比較品B-3を用いた比較例5は、手洗い時の手荒れの評価が「△」だった。
これらの結果から、本発明によれば、嵩密度を低くし、手洗い洗濯時の手荒れを抑制でき、溶解性と流動性をより良好にできることが分かった。

Claims (4)

  1. 粒子群(A)と粒子群(B)とを含有し、嵩密度が0.65g/cm以下である衣料用粒状洗剤組成物であって、
    前記粒子群(A)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、[前記炭酸塩]/[前記硫酸塩]で表される質量比が1.5以上、かつ、嵩密度が0.60~0.80g/cmである粒子の群であり、
    前記粒子群(B)は、界面活性剤と炭酸塩と硫酸塩とを含有し、[前記炭酸塩]/[前記硫酸塩]で表される質量比が2.5以下、かつ、嵩密度が0.25~0.55g/cmである粒子の群である、衣料用粒状洗剤組成物。
  2. 前記粒子群(B)の含有量が、総質量に対して20~40質量%である、請求項1に記載の衣料用粒状洗剤組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法であって、
    前記粒子群(A)と前記粒子群(B)とを混合する混合工程を有する、衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
  4. 前記粒子群(A)を攪拌造粒によって製造する攪拌造粒工程と、
    前記粒子群(B)を噴霧乾燥によって製造する噴霧乾燥工程と、をさらに有する、請求項3に記載の衣料用粒状洗剤組成物の製造方法。
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