JP2007223815A - 化合物半導体単結晶の製造方法及びZnTe単結晶 - Google Patents

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Abstract

【課題】 (110)方位の化合物半導体単結晶を優れた結晶品質で成長できる化合物半導体単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】 有底円筒形の第1ルツボと、該第1ルツボの内側に配置され前記第1ルツボとの連通孔を設けた第2ルツボとから構成された原料融液収容部に半導体原料と封止剤を収容し、前記原料収容部を加熱して原料を溶融させ、前記封止剤に覆われた状態で該原料融液表面に種結晶を接触させて、該種結晶を引き上げながら結晶成長させる液体封止チョクラルスキー法による化合物半導体単結晶の製造方法であって、前記第2ルツボとして複数の連通孔を有するルツボを用いて、<110>方向に種結晶を引き上げながら結晶成長させるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液体封止チョクラルスキー(LEC)法により化合物半導体単結晶を製造する方法およびZnTe単結晶に適用して有用な技術に関する。
現在、ZnTe系化合物半導体単結晶は、純緑色の光発光素子に利用できる結晶として期待されている。
先願技術として、本出願人は、二重ルツボを用いた液体封止チョクラルスキー法(LEC法)による化合物半導体単結晶の製造方法を提案している(特願2002−249963)。上記先願では、結晶成長が終了するまで成長結晶の表面が液体封止剤に覆われた状態を保持しながら、内側ルツボの内径と略同一となるように結晶を成長させることを特徴とする。また、内側ルツボの底面に該内側ルツボの内径の1/5以下の連通孔を1つ設けて外側ルツボに収容された原料融液の導入路とし、内側ルツボ内の原料融液の温度揺らぎが小さくなる工夫をしている。
また、特許文献1−4には二重ルツボを用いたLEC法による化合物半導体単結晶の製造技術が提案されており、特に特許文献1,2には内側ルツボの底面付近に複数の連通孔を設けた結晶成長装置が例示されている。
特開昭61− 26590号公報 特開昭63−195188号公報 特開昭62−288193号公報 特開昭60− 27693号公報
しかしながら、本発明者等が上記先願技術を利用して、LEC法により<110>方向に引き上げてZnTe単結晶を成長させたところ、単結晶化率が低くなることが判明した。また、得られたZnTe単結晶は、<110>方向に対して均一な速度で成長していないため歪みの大きな結晶となっていた。
因みに、特許文献2にはInAs単結晶を<100>方向に引き上げて成長させる方法が例示されており、特許文献4にはGaAs単結晶を<100>に引き上げて成長させる方法が例示されている。また、特願2002−249963には、ZnTe系化合物半導体単結晶を<100>方向に引き上げて成長させる方法が例示されている。一方、特許文献1,3には成長結晶の結晶方位についての具体的な記載はない。
すなわち、上記先願技術は、対称性が比較的良好な(100)方位の化合物半導体単結晶を成長させるのには適しているが、対称性の悪い(110)方位の化合物半導体単結晶を成長させる場合はそのまま利用できない。
本発明は、(110)方位の化合物半導体単結晶を優れた結晶品質で成長できる化合物半導体単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために、上記先願技術(特願2002−249963)をもとに、(110)方位のZnTe単結晶の製造方法について検討を重ねた。その結果、内側ルツボ内の原料融液表面の中心温度と周囲の温度差がほとんどないとの結論に至った。これは、上記先願の結晶成長装置においては、内側ルツボ内の原料融液はルツボ自体の熱伝導により加熱されるとともに、内側ルツボの底面中心に設けられた連通孔から導入される外側ルツボの原料融液からの輻射熱により加熱されるためと考えられた。そこで、内側ルツボに設ける連通孔の位置を底面中心からずらすことで、内側ルツボ内の原料融液表面の中心温度を周囲に比較して下げることができると考えた。
本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、有底円筒形の第1ルツボと、該第1ルツボの内側に配置され前記第1ルツボとの連通孔を設けた第2ルツボとから構成された原料融液収容部に半導体原料と封止剤を収容し、前記原料収容部を加熱して原料を溶融させ、前記封止剤に覆われた状態で該原料融液表面に種結晶を接触させて、該種結晶を引き上げながら結晶成長させる液体封止チョクラルスキー法による化合物半導体単結晶の製造方法であって、前記第2ルツボとして複数の連通孔を有するルツボを用いて、<110>方向に種結晶を引き上げながら結晶成長させることを特徴とする。
望ましくは、前記第2ルツボの底面に中心を外して外周に沿って複数の連通孔を設け、複数の連通孔の総面積は前記第2ルツボの底面積の1/10以下とする。例えば、第2ルツボの底面の中心から一定距離の円周に沿って等間隔で前記複数の連通孔を設けるようにする。
これにより、上記第2ルツボ内の原料融液中の温度ゆらぎを低減でき、<110>方向に均一な速度で成長させることが可能となるので、(110)方位の化合物半導体単結晶の単結晶化率を向上できる。
また、上述した製造方法により、面方位が(110)で光透過率が20%以下のZnTe単結晶を得ることができる。ここでいう光透過率とは、図3に示すように、第1の偏光板22,ZnTe単結晶基板23,第2の偏光板24を、光源21とフォトダイオード25を結ぶ光路上にそれぞれの受光面が光路と垂直となるように配置し、2つの偏光板22,24の偏光方向A,Bが垂直となるように調整したときに、フォトダイオード25で測定される透過光量をもとに算出されるものである。具体的には、ZnTe単結晶基板23を配置せず、2つの偏光板22,24の偏光方向A,Bが平行となるように調整したときにフォトダイオード25で測定された受光量を100%として光透過率は算出される。
すなわち、ZnTe単結晶基板23を配置することにより光の偏光方向が変化し、本来フォトダイオード25で測定されないはずの光が受光されることとなるので、この透過光量をもとに算出される光透過率によって、2つの偏光板22,24の間に配置されたZnTe単結晶基板23の結晶歪みを数値で規定するようにした。つまり、光透過率が小さいほど結晶歪みが小さく、結晶品質が良好であるといえる。
本発明によれば、有底円筒形の第1ルツボと、該第1ルツボの内側に配置され前記第1ルツボとの連通孔を設けた第2ルツボとから構成された原料融液収容部に半導体原料と封止剤を収容し、前記原料収容部を加熱して原料を溶融させ、前記封止剤に覆われた状態で該原料融液表面に種結晶を接触させて、該種結晶を引き上げながら結晶成長させる液体封止チョクラルスキー法による化合物半導体単結晶の製造方法であって、前記第2ルツボとして複数の連通孔を有するルツボを用いて、<110>方向に種結晶を引き上げながら結晶成長させるようにしたので、上記第2ルツボに収容された原料融液中の温度ゆらぎを抑制することができる。その結果、双晶や多結晶が発生するのを防止して単結晶化率を高めることができ、歩留まりよく化合物半導体単結晶を製造することができるという効果を奏する。
また、上述した製造方法により得られる、面方位が(110)で光透過率が20%以下のZnTe単結晶は歪みが極めて小さく結晶性に優れるので発光素子等の半導体装置として好適である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る結晶成長装置の概略構成図である。本実施形態の結晶成長装置100は、高圧容器1と、その内部に高圧容器と同心円上に配置された断熱材2および加熱ヒータ3と、高圧容器1の中央部に垂直に配置された回転軸4と、回転軸4の上端に配置されたサセプタ13と、サセプタに嵌合された有底円筒状をしたpBN製の外側ルツボ(第1ルツボ)5と、外側ルツボ5の内側に配置されたpBN製の内側ルツボ(第2ルツボ)6と、内側ルツボ6の上方に垂直に設けられ下端に種結晶9を固定する種結晶保持具8を備えた回転引き上げ軸7と、で構成される。
内側ルツボ6は、底面に外側ルツボ5と連通する連通孔6aを有しており、この連通孔を介して原料融液12が外側ルツボ5から内側ルツボ6に移動できるようにしている。本実施形態では、図2に示すように、内側ルツボ6の底面に、該底面の中心から一定距離の円周に沿って等間隔で4つの連通孔6aを設けている。なお、内側ルツボ6は適当な保持具(図示しない)により外側ルツボ5あるいはその他の治具に固定される。
また、内側ルツボ6は、上部の内径より底部の内径の方が小さいテーパー構造を有しているので、引き上げられた成長結晶の直径は第2ルツボの対応する位置での内径よりも小さくなり、成長結晶は成長界面以外でルツボ壁面と接触することがなくなる。
また、回転引き上げ軸7は高圧容器外に配置された駆動部(図示しない)に連結され回転引き上げ機構を構成する。回転軸4は高圧容器外に配置された駆動部(図示しない)に連結されルツボ回転機構を構成するとともに、サセプタ昇降機構を構成する。なお、回転引き上げ軸7およびルツボ回転軸4の回転並びに昇降移動の運動は、それぞれ独立に設定・制御される。
上述した結晶成長装置によれば、内側ルツボ6の底面の中心を外した位置に複数の連通孔6aを設けたので、内側ルツボ6に収容された原料融液中の温度ゆらぎを抑制することができ、<110>方向に均一な速度で結晶を成長させることができる。その結果、双晶や多結晶が発生するのを防止して単結晶化率を高めることができ、歩留まりよく化合物単結晶を製造することができる。
(実施例)
結晶成長装置100を用いて、化合物半導体の一例として(110)方位のZnTe単結晶を製造させた。
本実施形態では、外側ルツボ5として内径100mmφ×高さ100mm×肉厚1mmのpBN製ルツボを使用し、内側ルツボ6として内径54mmφ〜56mmφ×高さ100mm×肉厚1mmのテーパー構造をしたpBN製ルツボを使用した。
また、内側ルツボ6の底面には、該底面と同心の直径50mmφの円周上で互いに90°回転させた位置に4つの連通孔6aを設けている。この連通孔6aの直径は4mmとした。なお、連通孔6aの大きさは4mmに制限されず、連通孔6aの総面積が内側ルツボ6の底面積の1/10以下であればよい。
まず、原料として純度6NのZnと6NのTeを、外側ルツボ5および内側ルツボ内にZnとTeが等モル比となるように合計1.5kg入れ、その上を400gの封止剤(B)11で覆い、封止剤層の厚さが35mmとなるようにした。なお、内側ルツボ6は、加熱ヒータ2により原料を融解した後、原料融液の液面から20mmの深さで浸漬した状態となるように保持具で固定した。なお、結晶成長に伴い原料融液は徐々に減少するが、回転軸4の昇降駆動によりサセプタ13(外側ルツボ5)を上昇させることにより内側ルツボ6の浸漬状態を制御した。例えば、内側ルツボ6が原料融液の液面から10mm〜40mmの範囲で浸漬された状態で保持するようにした。
次に、前記外側ルツボ5,内側ルツボ6をサセプタ13上に配置し、高圧容器1内を不活性ガス(例えばAr)で満たして所定の圧力となるように調整した。そして、封止剤で原料表面を抑えながら加熱ヒータ2を用いて所定の温度で加熱し、ZnとTeを融解して直接合成させた。
その後、原料を融解した状態で一定時間保持した後、種結晶9を原料融液の表面に接触させた。ここで、種結晶として結晶方位が(110)の種結晶を使用した。また、種結晶9が分解するのを防止するためにモリブデン製のカバー(図示しない)で種結晶を覆うようにした。
そして、引き上げ回転軸7を1〜2rpmの回転速度で回転させ、2.5mm/hの速度で引き上げながら結晶の肩部を形成した。続いて、肩部が形成された後、ルツボ回転軸を1〜5rpmで回転させ、2.5mm/hの速度で引き上げながら胴体部を形成した。
このとき、成長結晶11と内側ルツボ6との間の隙間は小さいため結晶上部の封止剤11が隙間へ回り込む量は少なく結晶表面は常に封止剤11で覆われた状態で保持されていたので、成長結晶10の構成元素が蒸発するのを防止して封止剤中の温度勾配を非常に小さくすることができた。また、結晶成長時の原料融液中の温度勾配を5℃/cm以下としても単結晶を成長させることが可能であった。また、内側ルツボ6内の原料融液中の温度ゆらぎは約0.5℃で、内側ルツボ6と外側ルツボ5間の原料融液中の温度ゆらぎは1℃であった。
以上のようにして、LEC法による結晶成長を行い、結晶成長後に封止剤11から成長結晶10を切り離して割れのないZnTe単結晶を得た。得られた結晶は、多結晶や双晶の発生していない極めて良好な(110)方位の単結晶であった。また、成長した結晶の大きさは直径54mmφ×直胴部長さ40mmであった。同様にして、繰り返しZnTe単結晶を成長させたところ、10本中7本が単結晶となり単結晶化率は70%であった。
さらに、得られた(110)方位のZnTe単結晶を1000μm厚にスライスした単結晶ウェハを作製し、図3に示す測定装置により該単結晶ウェハの光透過率を測定した。具体的には、まず、2つの偏光板22,24の偏光方向A,Bが平行となるように調整し、このときの受光量をフォトダイオード25で測定した。次に、2つの偏光板22,24の偏光方向A,Bが垂直となるように調整し、このときに受光量が0となることを確認した。そして、2つの偏光板22,24をこの状態に保持し、両者間に作製したZnTe単結晶ウェハ23を、偏光板22、24とZnTe単結晶ウェハ23の(110)面が平行となるように配置し、このときの受光量(透過光量)を測定した。そして、2つの偏光板22,24の偏光方向A,Bが平行となるように調整したときの受光量を100として、ZnTe単結晶ウェハ23を配置したときの受光量から光透過率(%)を算出した。なお、光源には800nmのレーザ光を利用した。その結果、光透過率は6%以下であり、結晶歪みの小さい単結晶であることが分かった。
このように上述した製造方法により得られた(110)方位のZnTe単結晶は、光透過率が20%以下であり結晶歪みが極めて小さく結晶性に優れるので発光素子等の半導体装置として好適である。
(比較例1)
比較例1として、本出願人が特願2002−249963で提案した結晶成長装置を用いて、(110)方位のZnTe単結晶を製造させた。前記先願に係る結晶成長装置は、内側ルツボの底面中心に1つだけ連通孔が設けられている点が上記実施形態に係る結晶成長装置と異なる。それ以外の条件は全く同様にして結晶成長を行った。
その結果、10本中1本だけ単結晶となり単結晶化率は10%であった。さらに、得られた成長結晶を観察したところ、デンドライト(樹枝状晶)成長により半分程度の単結晶領域が得られている程度であり、全体的に多結晶となっていた。また、デンドライト成長して単結晶領域が大きく形成された場合でも(110)面の結晶成長ではなく、この成長結晶から(110)方位の基板を切り出した場合には均一性に問題があった。
一方、同様の結晶成長装置を用いて、結晶成長時の温度勾配を大きくし30℃/cmとして結晶を成長させたところ、単結晶を成長させることができた。しかし、得られたZnTe単結晶ウェハの光透過率は25%程度であり、結晶歪みの大きい単結晶であることが分かった。つまり、温度勾配が大きすぎると成長結晶に加わる熱応力が大きくなるため、結晶歪みが大きくなると考えられた。
(比較例2)
比較例2として、結晶成長時の温度勾配が比較的低く、LEC法よりも単結晶化率の高いLEK(液体封止カイロポーラス)法を利用して(110)方位のZnTe単結晶を製造させた。LEK法の結晶成長装置は、例えば、特開2003−112993号公報に開示されているように公知であるため説明は省略する。
その結果、10本中7本が単結晶となり単結晶化率は70%で、上記実施形態と同様であった。しかしながら、得られたZnTe単結晶ウェハの光透過率は50%となり結晶歪みは比較例1よりも大きくなった。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施の形態では、内側ルツボの底面に、該底面の中心から一定距離の円周に沿って4つの連通孔6aを設けているが、連通孔の形成パターンや数はこれに限定されない。
また、(110)方位に限らず(100),(111)方位の成長にも適用できることはいうまでもなく、またZnTe単結晶の他、ZnTeを含む三元以上のZnTe系化合物半導体単結晶やその他の化合物半導体単結晶の製造においても本発明を適用することにより大型で高品質の化合物半導体単結晶を得ることができる。
本発明の実施形態に使用される結晶成長装置の概略構成図である。 図1の結晶成長装置の原料収容部の拡大図で、(a)断面図と(b)上面図である。 ZnTe単結晶ウェハの光透過率を算出するための受光量を測定する測定装置の概略図である。
符号の説明
1 高圧容器
2 断熱材
3 加熱ヒータ
4 ルツボ回転軸
5 外側ルツボ(第1のルツボ)
6 内側ルツボ(第2のルツボ)
6a 連通孔
7 回転引き上げ軸
8 種結晶保持具
9 種結晶
10 成長結晶
11 封止剤
12 原料融液
13 サセプタ
100 結晶成長装置

Claims (3)

  1. 有底円筒形の第1ルツボと、該第1ルツボの内側に配置され前記第1ルツボとの連通孔を設けた第2ルツボとから構成された原料融液収容部に半導体原料と封止剤を収容し、前記原料収容部を加熱して原料を溶融させ、前記封止剤に覆われた状態で該原料融液表面に種結晶を接触させて、該種結晶を引き上げながら結晶成長させる液体封止チョクラルスキー法による化合物半導体単結晶の製造方法であって、
    前記第2ルツボとして複数の連通孔を有するルツボを用いて、<110>方向に種結晶を引き上げながら結晶成長させることを特徴とする化合物半導体単結晶の製造方法。
  2. 前記複数の連通孔は前記第2ルツボの底面に中心を外して外周に沿って設けられ、該複数の連通孔の総面積は前記第2ルツボの底面積の1/10以下であることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体単結晶の製造方法。
  3. 請求項1または2の何れかの方法により製造された結晶であって、面方位が(110)のZnTe単結晶基板を、偏光方向が直交するように配置した2枚の偏光板の間に挟んだ状態で、前記一方の偏光板の外側から所定の光を入射したときに前記他方の偏光板の外側に透過する光透過率が20%以下であることを特徴とするZnTe単結晶。
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