JP2007223444A - ばね下ダイナミックダンパおよびサスペンション装置 - Google Patents

ばね下ダイナミックダンパおよびサスペンション装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両用サスペンション装置を構成するばね下ダイナミックダンパの実用性を向上させる。
【解決手段】ばね下部材14に弾性支持されたマス96を有するばね下ダイナミックダンパ20を、そのマスの上下運動を回転運動に変換する機構102を備えるように構成して、マスを回転マスとして機能させる。回転運動に対する慣性力を利用することでマスのコンパクト化、ひいては、ダイナミックダンパのコンパクト化が図れる。また、その回転マスの運動に対する減衰力を、電磁式モータ144に生じる起電力に依拠して発生させる。ダイナミックダンパの制御が容易に行えるとともに、その起電力を回生することで、省電力なサスペンション装置が実現する。さらに、ダイナミックダンパを電磁式ショックアブソーバと組み合わせることで、スカイフック理論に基づく制御が適正化される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用サスペンション装置に採用されるばね下ダイナミックダンパ、および、それが配設されたサスペンション装置に関する。
下記特許文献に記載されているように、サスペンション装置に、慣性質量体(以下、「マス」と呼ぶ場合がある)を用いたばね下ダイナミックダンパを設けることが検討されている。ばね下ダイナミックダンパは、ばね下共振周波数あるいはそれの近傍の周波数の振動を吸収して、それのばね上部材への伝達を効果的に抑制するという機能を有している。
特許第2503258号公報 特開平6−143966号公報
ばね下ダイナミックダンパは、上記機能から、スカイフック理論によるアクティブサスペンションを構築するのに好適なものであるが、それを配設するための空間的制約等、種々の問題を抱えており、現状では未だ実用化されていない。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いばね下ダイナミックダンパを提供することを課題とし、さらに、それを配設した実用性の高いサスペンション装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のばね下ダイナミックダンパは、ばね下部材に対して上下方向に運動可能とされた慣性質量体と、その慣性質量体の上下方向の運動をその慣性質量体の回転運動に変換する運動変換機構と、その慣性質量体を弾性的に支持する弾性支持体とを含んで構成される。また、本発明のサスペンション装置は、ばね下部材とばね上部材とを相互に弾性的に支持するスプリングと、ばね下部材とばね上部材との相対運動を減衰させる電磁式ショックアブソーバと、上記ばね下ダイナミックダンパとを含んで構成される。
本発明のばね下ダイナミックダンパは、従来ばね下部材に対して上下方向にのみ運動させられていたマスを回転マスとして機能させるように構成されたものであり、マスの回転運動に対する慣性力をも利用可能となる。したがって、本発明によれば、マスのコンパクト化、ひいては、ばね下ダイナミックダンパの小型化が図れ、容易にサスペンション装置内に配設することが可能となる。つまり、実用性の高いばね下ダイナミックダンパが実現されるのである。また、本発明のサスペンション装置は、いわゆる電磁式サスペンション装置であり、アクティブサスペンションシステムにおいて好適に用いることが可能であり、この電磁式サスペンション装置にばね下ダイナミックダンパを採用すれば、高性能なサスペンションシステムが実現される。そして、本発明のサスペンション装置は、上記ダイナミックダンパを配設したものであり、そのダイナミックダンパは容易に装置内に配設できることから、本発明のサスペンション装置によれば、高性能なサスペンションシステムを容易に構築することが可能となる。つまり、本発明によれば、電磁式サスペンション装置の実用性が高められるのである。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、下記(1)項は、請求可能発明の前提となる態様を示す項であり、(1)項を直接的あるいは間接的に引用する(2)項以下の項が、請求可能発明の態様を示す項となる。ちなみに、以下の各項において、(1)項と(2)項とを合わせたものが請求項1に相当し、請求項1に(4)項の技術的特徴を加えたものが請求項2に、請求項2に(5)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項3に、請求項2または請求項3に(6)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項4に、請求項4に(9)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項5に、それぞれ相当する。また、(21)項が、請求項6に相当する。
(1)ばね下部材に対して上下方向に運動可能とされた慣性質量体と、前記慣性質量体を弾性的に支持する弾性支持体とを備えて、ばね下振動を吸収するばね下ダイナミックダンパ。
本項の態様は、請求可能発明の前提となる構成要素を列挙した態様である。本項における「ばね下部材」は、サスペンション装置の構成要素であってサスペンションスプリングを挟んで車輪側に配置される要素であり、車輪の上下運動に伴って上下運動するものを意味する。具体的には、例えば、サスペンションアーム,ショックアブソーバのサスペンションアーム等と連結される部材等が該当する。これに対して「ばね上部材」という概念は、サスペンション装置あるいは車体の構成要素であってサスペンションスプリングを挟んで車体側に配置される要素であり、車体の上下運動に伴って上下運動するものを意味する。具体的には、サスペンション装置の構成要素が取り付けられる車体の一部、ショックアブソーバの車体の一部に連結される部材等が該当する。
「慣性質量体」は、いわゆる「マス」,「慣性マス」等と呼ばれるものであり、それの有する質量に起因する慣性力が当該ダイナミックダンパによる振動吸収(振動エネルギの吸収と考えることもできる)に利用されるものを意味する。この慣性質量体(以下、「マス」と呼ぶ場合がある)がばね下部材に対して運動可能とされた「上下方向」とは、例えば、車輪の上下動、サスペンションアームの回動の方向等に従う上下方向、すなわち、概ね上下の方向と解されるべき概念であり、決して、鉛直な方向に限定して解釈される概念ではない。
「弾性支持体」とは、例えば、マスを、それを中立位置に維持するための弾性力を発揮して支持するものと考えることができる。ここでいう中立位置とは、例えば、車両が水平な路面に静止している状態において、弾性支持されたマスが位置する位置と考えることができる。なお、中立位置とは、マスが後に説明する回転マスである場合には、それの回転位置をも含む概念である。つまり、弾性支持体は、マスに対して上下方向に弾性力を付与するものに限定されず、回転マスである場合には、回転方向に弾性力を付与するものであってもよいのである。
弾性支持体は、例えば、ばね,ゴム等の実質的に弾性力を発揮するものによって構成されるものであればよい。ばね等によって構成して、比較的減衰作用の小さな弾性支持体とすることもでき、ゴム等によって構成して、比較的減衰作用の大きな弾性支持体とすることも可能である。ちなみに、比較的減衰作用の大きな弾性支持体を採用する場合、後に説明する減衰力発生装置を別途設けなくても、ある程度の周波数幅のばね下振動を効果的に吸収することが可能である。なお、本項の態様は、弾性支持体を1つのみ採用する態様に限定されない、例えば、2つのスプリングでマスを挟持するような態様のように、複数の弾性支持体を採用することも可能である。
(2)当該ばね下ダイナミックダンパが、前記慣性質量体の上下方向の運動をその慣性質量体の回転運動に変換する運動変換機構を備えた(1)項に記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項に記載の態様は、簡単にいえば、慣性質量体を、いわゆる回転マスとして機能させる態様である。従来のばね下ダイナミックダンパにおいては、マスは、上下方向にのみ運動可能とされることで、上下方向の慣性力を発揮するものとされていた。これに対して、本項の態様では、上記運動変換機構を採用して、上下方向の運動に加え、あるいは、上下方向の運動に代えて、マスを回転運動させ、それの回転に対する慣性力をも利用するように構成されている。この構成によって、上記慣性質量体を、効率的なマスとして機能させているのである。このことから、マスの小型化が図れ、コンパクトなばね下ダイナミックダンパが実現されるのである。
「運動変換機構」は、その構造が特に限定されるものではない。例えば、後に説明するようなねじ機構等を採用することが可能である。また、運動変換機構によって上下運動をどの程度の回転運動に変換するかは、当該ダイナミックダンパの設計仕様等に応じて任意に設定することができる。
(3)前記運動変換機構が、
前記慣性質量体とばね下部材との一方に上下方向に固定的に設けられた雄ねじ部と、前記慣性質量体とばね下部材との他方に固定的に設けられるとともに前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部とを有し、それら雄ねじ部および雌ねじ部の軸線が上下方向に延びて配設されたねじ機構を含んで構成された(2)項に記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項の態様は、ねじ機構を利用した運動変換機構を採用した態様である。本項の態様によれば、回転質量体を容易に回転マスとして機能させることが可能である。また、ねじ機構を採用する場合には、ねじのリード角の調整によって、回転マスとしての機能させる度合、つまり、上下運動を回転運動に変換する度合を調整することが可能である。なお、ねじ機構における摩擦の影響、つまり、ねじ機構による減衰作用をできるだけ小さくするという観点からすれば、ボールねじ機構等を採用することが望ましい。
(4)当該ばね下ダイナミックダンパが、前記慣性質量体の運動に対する減衰力を発生させる減衰力発生装置を備えた(1)項ないし(3)項のいずれかに記載のばね下ダイナミックダンパ。
ばね下ダイナミックダンパでは、実質的に吸収可能な振動の周波数域を広げるためには、ある程度の減衰力をマスの運動に対して付与することが望ましい。本項の態様によれば、例えば、減衰作用の小さな弾性支持体,運動変換機構等を採用した場合であっても、振動吸収可能な周波数域を比較的大きくすることが可能である。
本項の態様における「減衰力発生装置」は、マスの上下運動に対しての減衰力を付与する構造のものとすることが可能である。また、慣性質量体を回転マスとして機能させる場合においては、後に説明するように、マスの回転に対しての減衰力を付与する構造のものとすることが可能である。
また、本項の態様における「減衰力発生装置」は、減衰力を発生させるための原理が特に限定されるものではない。後に説明する電磁式作動機の発生させる電磁力に依拠して減衰力を発生させるように構成することができ、また、例えば、マスの運動に伴って相対移動する2つの移動体(一方がマスである場合を含む)間の摩擦力に依拠する減衰力を発生させるような構成,流体の抵抗に依拠する減衰力を発生させる構成等、種々の構成を採用することが可能である。ちなみに、流体の抵抗に依拠する減衰力を発生させる構成とする場合には、例えば、マスの運動に伴って流体内を移動する移動体を設け、その移動体が流体を押しのけて進む際の抵抗に起因する減衰力を発生させるような構成とすることができ、また、互いに対向するとともにマスの運動にともなって移動する2つの相対移動体を設け、それら移動体間に介在させられた流体の剪断抵抗に起因する減衰力を発生させるような構成、あるいは、流体を収容する容器内を2室に区分するとともにマスの運動に伴って移動してそれら2室の相対容積を変化させる移動体を設け、さらに、移動体の移動に伴って2室間において流体を移動させる流路を設け、その流路における流体の通過抵抗に起因する減衰力を発生させるような構成とすることが可能である。
(5)当該ばね下ダイナミックダンパが、前記慣性質量体の上下方向の運動をその慣性質量体の回転運動に変換する運動変換機構を備え、前記減衰力発生装置が、前記慣性質量体の回転運動に対する減衰力を発生させるものである(4)項に記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項に記載の態様は、慣性質量体を回転マスとして機能させた場合において、それの回転に対する減衰力を付与する態様である。運動変換機構の構成によっては、上下運動の速度に比較して回転マスの周速が大きくなるようにすることができ、その場合等には、効率的に減衰力を発生させることができる。
(6)前記減衰力発生装置が、
固定子とそれに対向する可動子とを有してそれらの間に作用する電磁力を発生させる電磁式作動機を備え、前記慣性質量体の運動に伴って可動子が固定子に対して動作するように構成されて、その電磁式作動機が発生する電磁力に依拠して前記慣性質量体の運動に対する減衰力を発生させるものである(4)項または(5)項に記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項にいう「電磁作動機」は、電磁式モータ,発電機等を含む概念である。電磁式作動機によれば、その作動を制御することによって容易に適切な減衰力を発生させることが可能である。電磁式作動機の構成要素である「固定子」,「可動子」は、それぞれ、ステータ,ロータ(あるいはムーバ)と呼ばれるものであり、例えば、いずれか一方を永久磁石を含んで構成し、他方をコイル等を有する電機子(アマチュア)を含んで構成すればよい。また、電磁式作動機は回転型の電磁作動機であってもよく、また、直線運動型の電磁作動機(例えば、リニアモータ等)であってもよい。
本項にいう「電磁式作動機が発生する電磁力に依拠して慣性質量体の運動に対する減衰力を発生させる」とは、具体的には、例えば、電磁式作動機が電磁式モータである場合において、それと接続された電源から電力を供給することによってその電磁式モータの駆動力に依拠した減衰力を発生させるような態様であってもよく、また、発電機あるいは電磁式モータである場合において、それらの可動子が動作させられることによって発生する起電力に依拠した減衰力を発生させるような態様であってもよい。後者においては、電磁作動機をインバータ等を介して電源に接続し、発生する起電力を電源に回生することも可能であり、また、電磁作動機の各相(例えば、各相の端子)を、直接的にあるいは抵抗を介して相互に接続し、起電力を抵抗消費等させることも可能である。
(7)当該ばね下ダイナミックダンパが、前記慣性質量体の上下方向の運動をその慣性質量体の回転運動に変換する運動変換機構を備え、
前記減衰力発生装置が、前記可動子が回転子とされた回転型の電磁式作動機を含んで構成されて、前記慣性質量体の回転運動に対する減衰力を発生させるものとされた(6)項に記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項に記載の態様は、慣性質量体を回転マスとして機能させ、その回転に対して電磁作動機によって減衰力を付与する態様である。本項によれば、回転マスとして機能させることによる利点と、電磁作動機を採用することによる利点との両者を享受することができる。
(8)前記減衰力発生装置が、前記電磁式作動機が制御されることでそれが発生させる減衰力を変更可能とされた(6)項または(7)項に記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項に記載の態様は、電磁作動機を、例えば、インバータ等によって制御し、発生させる減衰力の大きさを調整すること可能とした態様である。電磁作動機は制御性が良好であるため、本項の態様によれば、任意に設定した適切な大きさの減衰力を付与することが可能となる。
(9)前記電磁式作動機が発電機として機能し、前記減衰力発生装置が、前記慣性質量体の運動によってその電磁式作動機に発生する起電力を回生可能に構成された(6)項ないし(8)項のいずれかに記載のばね下ダイナミックダンパ。
本項の態様によれば、エネルギ効率の高い車両を構築することができる。特に、サスペンションシステムが、後に説明する電磁式ショックアブソーバを含んで構成される場合等には、エネルギ効率の高いシステムとなる。例えば、インバータ等によって電磁作動機を制御するようなシステムとする場合に、本項の態様が実現され、その場合には、容易に起電力を回生することが可能である。
(21)ばね下部材とばね上部材とを相互に弾性的に支持するスプリングと、ばね下部材とばね上部材との相対運動を減衰させる電磁式ショックアブソーバと、(1)項ないし(8)項のいずれかに記載のばね下ダイナミックダンパとを備えたサスペンション装置。
本項の態様は、いわゆる電磁式サスペンションシステムにおいて、上記各態様のダイナミックダンパを採用した態様である。「電磁式ショックアブソーバ」は、一般に採用されている流体抵抗を利用したショックアブソーバと異なり、電磁式作動機の電磁力によって減衰力を発揮させるダンパ装置であり、この電磁式ショックアブソーバは、例えば、スカイフック理論に基づくアクティブサスペンション制御等により、良好な振動吸収特性を有するシステムが実現できる可能性を秘めており、そのこと等によって実用化が期待されている。しかし、現状では、ばね下共振周波数あるいはそれの近傍の周波数域の振動に対して、電磁式ショックアブソーバの制御が満足には追従し得ないという問題を抱える。この問題を解決するための手段として、ばね下ダイナミックダンパは好適である。
一方、サスペンション装置内においてダイナミックダンパを設ける場合に、そのダイナミックダンパが比較的大型である場合には、それを配設する空間的スペースによる制約を受けることになる。この制約は、電磁式サスペンションシステムの実用化を阻害する一因となる。上記構成のばね下ダイナミックダンパ、詳しく言えば、慣性質量体を回転マスとして機能させる構成のダイナミックダンパは、比較的コンパクトなものとなることから、そのダイナミックダンパは、配設スペースの制約を受け難いものとなる。その観点において、回転マスを利用するダイナミックダンパを採用する態様によれば、実用性の高いサスペンション装置を構築することが可能となる。
また、電磁式サスペンションシステムを構成する電磁式ショックアブソーバは、電磁式作動機を含んで構成されるため、そのショックアブソーバとダイナミックダンパとの総合的な制御に鑑みれば、ばね下ダイナミックダンパにおいても電磁式作動機を含んで構成されることが望ましい。したがって、電磁式作動機を備えた上記ばね下ダイナミックダンパを採用する態様によれば、制御に関して有利なサスペンション装置が実現されることとなる。また、電磁作動機を備えたダイナミックダンパを用いる場合、そのダイナミックダンパが電磁式作動機に生じる起電力を回生可能に構成すれば、その電磁作動機から回生された電力を、ショックアブソーバの電磁式作動機へ供給する電力の少なくとも一部として利用可能となる。したがって、回生可能に構成されたダイナミックダンパ採用する態様によれば、エネルギ効率に優れたサスペンション装置が実現することとなる。
なお、本項における電磁式ショックアブソーバは、その構造が特に限定されるものではなく、本項の態様のサスペンション装置では、既に公知の構造を有する種々の電磁式ショックアブソーバを、広く採用することができる。
以下、本請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
<サスペンション装置の構成>
図1に、実施例の車両用サスペンション装置10を示す。このサスペンション装置10は、独立懸架式のサスペンションシステムを構成する装置であり、前後左右の各車輪ごとに設けられている。本サスペンション装置10は、車体の一部(タイヤハウジングの上部)に設けられてばね上部材として機能するマウント部12と車輪を保持してばね下部材として機能するサスペンションロアアーム(以下、「ロアアーム」略する場合がある)14とを繋ぐ電磁式のショックアブソーバ16と、サスペンションスプリングとしてのコイルスプリング18と、ロアアーム14に配設されるばね下ダイナミックダンパ20(以下、単に「ダイナミックダンパ20」と呼ぶ場合がある)とを含んで構成されている。
ショックアブソーバ16は、アウターチューブ30と、そのアウターチューブ30に嵌入してアウターチューブ30の上端部から上方に突出するインナチューブ32とを含んで構成されている。アウターチューブ30は、インナチューブ32に嵌入される上部筒34と、その上部筒34の下端に連接された下部筒36と、その下部筒36の下端部に接合された取付部材38とを含んでなる構造とされ、その取付部材38において、連結ピン40によって、ロアアーム14に連結されている。インナチューブ32は、その上端部にフランジ部42を有し、そのフランジ部42においてマウント部12に連結されている。アウターチューブ30の上部筒34には、その内壁面にショックアブソーバ16の軸線の延びる方向(以下、その軸線を「アブソーバ軸線」といい、その軸線の延びる方向を「軸線方向」という場合がある)に延びるようにして1対のガイド溝44が設けられ、それらのガイド溝44の各々には、インナチューブ32の下端部に付設された1対のキー46の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝44およびキー46によって、アウターチューブ30とインナチューブ32とが、相対回転不能、軸線方向に相対移動可能とされている。ちなみに、アウターチューブ30の上部筒34の上端部には、シール48が付設されており、外部からの塵埃,泥等の侵入が防止されている。
また、ショックアブソーバ16は、ねじ溝が形成されたねじロッド50と、ベアリングボールを保持してそのねじロッド50と螺合するナット52とを含んで構成されたボールねじ機構と、電磁式作動機としての電磁式モータ54(以下、単に「モータ54」という場合がある)とを備えている。モータ54は、モータケース56に固定して収容され、そのモータケース56の鍔部がマウント部12の上面側に固定されている。なお、モータケース56の鍔部にはインナチューブ32のフランジ部42が固定されており、インナーチューブ32はモータケース56を介してマウント部12に連結されている。モータ54の回転軸であるモータ軸58は、ねじロッド50の上端部と一体的に接続されている。つまり、ねじロッド50は、モータ軸58を延長する状態でインナチューブ32内に配設され、モータ54によって回転させられるように構成されている。一方、ナット52は、ねじロッド50と螺合させられた状態で、アウタチューブ30が有するナット支持筒60の上端部に固定支持されている。なお、アウターチューブ30には、その外周部に環状の下部リテーナ70が設けられ、この下部リテーナ70と、マウント部12の下面側に付設された防振ゴム72を介して設けられた環状の上部リテーナ74とによって、コイルスプリング18が挟まれる状態で支持されている。
上述の構造により、車体と車輪とが接近・離間する場合に、つまり、ばね上部材とばね下部材とが上下方向に相対運動する場合に、アウターチューブ30とインナチューブ32とが軸線方向に相対運動し、その相対運動に伴って、ねじロッド50とナット52とが軸方向に相対移動するとともに、ねじロッド50はナット52に対して回転する。モータ54は、ねじロッド50に回転トルクを付与可能とされ、この回転トルクの向きおよび大きさを適切化することによって、ばね上部材とばね下部材との相対運動に対して、その相対運動を阻止する方向の適切な抵抗力を発生させることが可能である。この抵抗力が、その相対運動に対する減衰力となり、ショックアブソーバ16は、その減衰力を発生させる機能を有しているのである。ショックアブソーバ16は、モータ54の駆動力によって、積極的にアウターチューブ30とインナチューブ32とを軸線方向に相対移動させる機能をも有している。この機能により、例えば、旋回時の車体のロール、制動時の車体のピッチ等を効果的に抑制することが可能とされ、また、いわゆる車高調整をも行うことが可能とされている。
ダイナミックダンパ20は、図2に示すように、ハウジング筒80,下蓋84,上蓋86とを有してそれらが互いに固定的に接合されてなるハウジング88を備えており、そのハウジング88の下蓋84が、締結ボルト90によってロアアーム14に締結されることによって、ばね下部材であるロアアーム14に固定されて配設されている。下蓋84には、ボス91が立設されており、下端部がそのボス91に固定保持されるともに、雄ねじが形成された上端部が上蓋86にナット92によって締結されたねじロッド94が、ハウジング88内部に固定的に設けられている。このねじロッド94は、それの軸線が概して上記アブソーバ軸線と平行なる姿勢で配置されている。また、そのねじロッド94には、ねじ溝が形成されており、そのねじ溝に螺合する状態でウェイト96が螺合させられている。ウェイト96は、概して円柱上をなし、慣性質量体すなわちマスとして機能するものであり、中央に設けられてねじ溝が形成されたねじ穴部98おいて、ベアリングボール100を介してねじロッド94と螺合させられている。つまり、本ダイナミックダンパ20は、雄ねじ部として機能するねじロッド94と、雌ねじ部として機能するウェイト96のねじ穴部98と、ベアリングボール100とを含んで構成されるボールねじ機構102を有している。
一方、ハウジング筒80の内部には、内筒部材110がハウジング筒80に固定的に嵌められており、この内筒部材110は、概して有底円筒状をなすケース本体112とそれの上端に固定された蓋体114とを含んでなるウェイトケース116を、上下方向、つまり、概ね上記軸線方向に移動可能に、かつ、回転不能に保持している。詳しく言えば、ウェイトケース116の外周部には、周方向の8等配の位置の各々に、上下方向に延びるように形成されたボール保持溝118が設けられており、ウェイトケース116は、ベアリングボール120を、それらが各ボール保持溝118を経由して周回するように保持するものとされている。一方、ハウジング88に嵌められた内筒部材110には、ボール保持溝118の各々と対向する位置に、スプライン溝122が設けられており、そのスプライン溝122にベアリングボール120が嵌合するようにされている。つまり、スプライン溝122,ボール保持溝118,ベアリングボール120等を含んでボールスプライン機構124が構成されており、その機構によって、ウェイトケース116がハウジング88に回転不能かつ上下方向に移動可能に保持されているのである。
ウェイトケース116は、ウェイト96を収容するとともに、そのウェイト96を、蓋体114とケース本体112の底部とによって、スラストベアリング128,130を介して回転可能に挟持している。また、ウェイトケース116の下面とハウジング88の下蓋84との間には、弾性支持体としてのコイルばね132(圧縮コイルばねである)が、また、ウェイトケース116の上面とハウジング88の上蓋86との間には、弾性支持体としてのコイルばね134が、それぞれ圧縮された状態で介装されており、ウェイトケース116すなわちウェイト96は、それらコイルばね132,134によって、ハウジング88に、すなわち、ばね下部材に弾性的に支持される構造となっている。
このような構造から、ロアアーム14が上下振動する場合には、その振動にともなって、ウェイト96は上下運動するとともに、上記ボールねじ機構102が運動変換機構として機能することで、その上下運動に伴って、回転運動することとなる。つまり、慣性質量体であるウェイト96は、回転マスとして機能する構造とされているのである。
また、ウェイト96の外周部には、複数の永久磁石140が付設されており、一方、ウェイトケース116の内周部には、それら複数の永久磁石140と対向するようにして、複数のコイル142が付設されている。それら永久磁石140およびそれらを固定的に保持するウェイト96の外周部がロータとして機能するものとされ、それらコイル142がステータとして機能するものとされることで、本ダイナミックダンパ20は、電磁式作動機としての電磁式モータ144(DCブラシレスモータであり、以下、「モータ144」と略する場合がある)を有する構造のものとされている。なお、ウェイトケース116のケース本体112の中心付近には、ウェイト96の回転位置(回転角)を検出するための回転センサ146が設けられており、それによって、ウェイト96の回転位置、つまり、モータ144の回転位置(ロータの回転位置)が検出されるようになっている。ちなみに、この回転センサ146の検出値は、モータ144の回転位置に応じた通電相の切換えに利用される。
ウェイト96の回転運動に伴って、モータ144には、永久磁石140とコイル142との間の電磁力に起因する起電力が生じ、この起電力に依拠する抵抗力がウェイト96の回転運動に対して発生させられることとなる。また、モータ144に電源からの電力が供給されれば、モータ144は回転駆動力を発揮し、この駆動力に依拠する抵抗力がウェイト96の回転運動に対して発生させられることとなる。このような抵抗力は、ウェイト96の回転運動に対する減衰力として作用することから、すなわち、モータ144は、慣性質量体としてのウェイトの運動に対する減衰力を発生させる減衰力発生装置として機能するものとされているのである。
<サスペンション装置の制御>
電磁式ショックアブソーバは、ばね上である車体の上下移動速度に依拠する大きさの減衰力を容易に発生させることができることから、いわゆるスカイフック理論に基づくサスペンション装置に好適である。スカイフック理論に基づく基本的なサスペンションモデルは、図3(a)に示すようなものであり、このモデルでは、タイヤをばねSTとして考え、車輪がそのばねSTによって支持されるとともに、車輪と車体とがサスペンションスプリングSSによって相互に支持され、ダンパ装置D1は、車体の上下移動速度に依拠する大きさの減衰力を発生させるような構成となっている。ところが、このようなモデルの場合、ばね下である車輪の振動を効果的に制振することができず、例えば、車輪の接地性を良好に保つことができなといった問題を抱える。そこで、図3(b)に示すように、車輪と車体との間に別のダンパ装置D2を設けたモデルを想定することもできる。しかし、通常の電磁式ショックアブソーバを用い、このモデルに従ってばね下振動を吸収すべく、ダンパ装置D1およびダンパ装置D2が発生させるべき減衰力を発生させるように制御する場合には、ばね下共振周波数あるいはその近傍となる高周波的な車輪の振動に対して、電磁式モータの制御が追従せず、そのことに起因してばね下振動が車体に伝達されるという現象が生じる。
上述のことに鑑み、図3(c)に示すようなモデルを考えることができる。このモデルでは、ばね下にマスMをスプリングSMによって支持させるとともに、そのマスMの動作に対しての減衰力を付与するダンパ装置D3が設けられ、いわゆるばね下ダイナミックダンパが付加されている。このモデルによれば、このばね下ダイナミックダンパの作用によって、比較的高周波的なばね下振動を効果的に吸収することが可能となり、図4に示すように、例えば、ばね下共振周波数ω1に近い周波数あるいはそれ以上の周波数を有する比較的高周波的なばね下振動の車体への伝達が抑制され、また、車輪の接地性が向上させられることとなる。本サスペンション装置10は、電磁式のショックアブソーバ16と、ばね下ダイナミックダンパとして機能するダイナミックダンパ20とを備えており、スカイフック理論に基づくサスペンション装置を理想に近い形態で実現させることのできるものとなっている。
本サスペンション装置10の制御は、図1に示すように、サスペンション装置制御ユニット(ECU)150によって行われる。詳しく言えば、ショックアブソーバ16のモータ54およびダイナミックダンパ20のモータ144は、それぞれ、駆動回路であるインバータ152,154を介してバッテリ156に接続されており、ECU150がインバータ152,154に制御信号を送信し、インバータ152,154によって、それらの制御信号に応じた各々のモータ54,144の作動制御が実行されるのである。
車体のマウント部12の近傍には、ばね上加速度センサ160が設けられており、モータ54の制御は、そのばね上加速度センサ160の検出値に基づいて行われる。具体的には、ECU150は、その検出信号に基づいて、車体のマウント部12の上下方向の移動速度VUを演算し、その演算された速度VUと、スカイフック理論に従って設定されている減衰係数CAとに基づき、次式
A=VU・CA
に従って、ショックアブソーバ16が発生させるべき減衰力FAを演算し、その減衰力FAに応じたモータ54の回転力が得られるように、そのモータ54が制御される。
同様に、ロアアーム14には、ばね下加速度センサ162が設けられており、モータ144の制御は、そのばね下加速度センサ162の検出値に基づいて行われる。具体的には、ECU150は、その検出信号に基づいて、ロアアーム14の上下方向の移動速度VSを演算し、その演算された速度VSと、上述した比較的高周波的なばね下振動を効果的に吸収可能に設定されている減衰係数CDとに基づき、次式
D=VS・CD
に従って、ダイナミックダンパ20が発生させるべき減衰力FDを演算し、その減衰力FDに応じたモータ144の回転力が得られるように、そのモータ144が制御される。
なお、モータ144は、主に、発電機として機能させられ、ウェイト96の回転によって生じる起電力がバッテリ156に回生されるように制御される。モータ144の減衰力特性、詳しく言えば、ウェイト96の回転速度、つまり、モータ144のロータの回転速度VNに対するモータ144のトルクTq(ロータの回転方向とは反対方向に作用するトルクである)についての特性は、図5に示すような特性とされており、本モータ144は、短絡特性線の下方に位置する領域(図5における斜線部の領域)である回生制動領域において作動させられる。ここで、短絡特性線は、モータ144の各相を相互に短絡させた場合に発生する起電力に基づいてモータ144が発揮するトルクTqを示す特性線であり、ちなみに、短絡特性線の上方の領域は、いわゆる逆転制動領域となる。つまり、通常想定されるばね下振動においてウェイト96が回転させられる回転速度VNの範囲に対して、上記減衰力FDを得るために必要なトルクTqが短絡特性線の下方に存在するような特性のモータを、ダイナミックダンパ20が備えるモータ144として採用しているのである。それに対して、ショックアブソーバ16が備えるモータ54は、上記逆転制動域においても作動させられるような特性を有するモータとされている。そのため、本サスペンション装置10では、ダイナミックダンパ20のモータ144から回生された電力が、ショックアブソーバ16のモータ54への供給電力の一部として利用されることになる。
<別のダイナミックダンパ>
図6に、本サスペンション装置10に採用可能な別のばね下ダイナミックダンパを示す。本図に示すダイナミックダンパ180は、先のダイナミックダンパ20が減衰力発生装置として電磁式モータ144を備えるのに対し、流体抵抗に依拠して減衰力を発生させる構造の減衰力発生装置を採用している。なお、ダイナミックダンパ180は、その減衰力発生装置を除いて先のダイナミックダンパ20と同様の構成とされているため、ダイナミックダンパ180の説明は両者の異なる部分を中心に行うこととし、構成要素と同様の機能の構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略あるいは簡略に行うものとする。
本ダイナミックダンパ180では、ウェイトケース182のケース本体184に被される蓋体186は、上部部材188と下部部材190とから構成され、この下部部材190の下端面において、スラストベアリング128をバックアップする構造とされている。それら上部部材188と下部部材190との間には概してドーナツ状の空間が存在しており、その空間には、後に説明する高粘性流体が収容される。つまり、蓋体186は、流体室192を有するものとされている。一方、慣性質量体として機能するウェイト196の上部には、ねじロッド94を挿通させる状態で、支持チューブ198が固定的に立設され、その支持チューブ198の外周部には、円盤状の回転ディスク200が相対回転不能に支持されている。この回転ディスク200は、上述の流体室192内に収められており、ウェイト196の回転に伴って、流体室192においてねじロッド94の軸線まわりに回転する。流体室192内には、高粘性流体が収容され、支持チューブ198の外周面と、蓋体186を構成する上部部材188および下部部材190の中央に設けられた穴の内面との間には、それらの相対摺動によっても高粘性流体が漏洩しないように、シール202,204が介装されている。
ウェイト196の回転に伴って、回転ディスク200が回転する場合、その回転ディスク200は、その回転に対して、高粘性流体からの抵抗を受けることになる。この抵抗は、ウェイト196の回転運動に対する減衰力、すなわち、慣性質量体の運動に対する減衰力として機能することとなる。本ダイナミックダンパ180は、電磁式モータに代え、上記構造の減衰力発生装置が採用されているのである。
実施例の車両用サスペンション装置の正面断面図である。 図1の車両用サスペンション装置において採用されているダイナミックダンパの正面断面図である。 スカイフック理論に基づくサスペンションモデルを示す概念図である。 図3に示すモデルにおいて、ばね下ダイナミックダンパの有無による振動伝達特性,車輪の接地性の違いを示すグラフである。 図2のダイナミックダンパが備える電磁式モータの特性を示すチャートである。 図1の車両用サスペンション装置において採用可能な別のダイナミックダンパの正面断面図である。
符号の説明
10:車両用サスペンション装置 12:マウント部(ばね上部材) 14:サスペンションロアアーム(ばね下部材) 16:ショックアブソーバ(電磁式ショックアブソーバ) 18:コイルスプリング(サスペンションスプリング) 20:ダイナミックダンパ(ばね下ダイナミックダンパ) 30:アウターチューブ 32:インナチューブ 50:ねじロッド 52:ナット 54:電磁式モータ 96:ウェイト(慣性質量体) 102:ボールねじ機構(運動変換機構) 132,134:コイルばね(弾性支持体) 140:永久磁石(可動子,回転子) 142:コイル(固定子) 106:電磁式モータ(電磁式作動機,減衰力発生装置) 180:ダイナミックダンパ(ばね下ダイナミックダンパ) 192:流体室(減衰力発生装置) 196:ウェイト(慣性質量体) 200:回転ディスク(減衰力発生装置)

Claims (6)

  1. ばね下部材に対して上下方向に運動可能とされた慣性質量体と、その慣性質量体の上下方向の運動をその慣性質量体の回転運動に変換する運動変換機構と、前記慣性質量体を弾性的に支持する弾性支持体とを備えてばね下振動を吸収するばね下ダイナミックダンパ。
  2. 当該ばね下ダイナミックダンパが、前記慣性質量体の運動に対する減衰力を発生させる減衰力発生装置を備えた請求項1に記載のばね下ダイナミックダンパ。
  3. 前記減衰力発生装置が、前記慣性質量体の回転運動に対する減衰力を発生させるものである請求項2に記載のばね下ダイナミックダンパ。
  4. 前記減衰力発生装置が、
    固定子とそれに対向する可動子とを有してそれらの間に作用する電磁力を発生させる電磁式作動機を備え、前記慣性質量体の運動に伴って可動子が固定子に対して動作するように構成されて、その電磁式作動機が発生する電磁力に依拠して前記慣性質量体の運動に対する減衰力を発生させるものである請求項2または請求項3に記載のばね下ダイナミックダンパ。
  5. 前記電磁式作動機が発電機として機能し、前記減衰力発生装置が、前記慣性質量体の運動によってその電磁式作動機に発生する起電力を回生可能に構成された請求項4に記載ののばね下ダイナミックダンパ。
  6. ばね下部材とばね上部材とを相互に弾性的に支持するスプリングと、ばね下部材とばね上部材との相対運動を減衰させる電磁式ショックアブソーバと、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のばね下ダイナミックダンパとを備えたサスペンション装置。












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