JP2007223247A - 電子部品の接地装置、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録装置の小型化と接地用バネ部材の小型、軽量化とを図り、少ない組立工数で接地用バネ部材を効率良く取り付けることができるようにする。
【解決手段】本発明の電子部品の接地装置40は、隙間Sを隔てて並設されている複数の電子部品41、42がそれぞれ導電性材料によって形成されるパッケージ43、44内に収容されており、これらのパッケージ43、44の表面に対して接地用バネ部材45を作用させることによって電子部品41、42のアースを取っている場合に適用でき、電子部品41、42間の隙間Sを利用して接地用バネ部材45を設置することによって構成されている。
【選択図】図10
【解決手段】本発明の電子部品の接地装置40は、隙間Sを隔てて並設されている複数の電子部品41、42がそれぞれ導電性材料によって形成されるパッケージ43、44内に収容されており、これらのパッケージ43、44の表面に対して接地用バネ部材45を作用させることによって電子部品41、42のアースを取っている場合に適用でき、電子部品41、42間の隙間Sを利用して接地用バネ部材45を設置することによって構成されている。
【選択図】図10
Description
本発明は、隙間を隔てて並設されている複数の電子部品がそれぞれ導電性材料によって形成されるパッケージ内に収容されており、これらのパッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置及び該電子部品の接地装置を備えた記録装置に関する。
更に本発明はインク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置及び該液体噴射装置に対して設けられる電子部品の接地装置に関するものである。
更に本発明はインク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置及び該液体噴射装置に対して設けられる電子部品の接地装置に関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、プロッタ、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
電子機器には、動作の制御を司る電子基板が設けられており、該電子基板の上下にはシールドプレートが宛がわれ、電子基板上にマウントされた電子部品401、402から発せられた電磁波のシールド効果が図られている。また、上記電子部品401、402は導電性材料によって形成されるパッケージ43、44内に収容され、接地用バネ部材405、505を主体とする電子部品の接地装置400、500によってアースが取られていた。尚、このような電子部品の接地装置400、500は下記の特許文献1に示すような電子機器の一例であるインクジェットプリンタ等の記録装置にも採用されていた。
従来の電子部品の接地装置400、500は、図13(a)(b)に示すように隙間Sを隔てて並設状態で設けられている2つの電子部品401、402のそれぞれのパッケージ43、44に対して、これらの外方空間(図13(a)(b)では上方空間)に接地用バネ部材405、505を設けることで電子部品401、402のアースを取っていた。従って、接地用バネ部材405ないし接地用バネ部材505の形状はパッケージ43、44に当接する接片406、407ないし接片506、507が図示のようにそれぞれ同方向に折り曲げられた形状になっていた。
しかし、このようにパッケージ43、44の外方空間に接地用バネ部材405、505を設ける構造では、接地用バネ部材405、505を収容し得るだけのスペースを別途確保しなければならず、インクジェットプリンタ100の小型化を図る上において障害になってしまう。また、従来の接地用バネ部材405、505は比較的大きめで、重量が重く、複数の固定ネジ等を使用して取り付けられていたため、接地用バネ部材405、505を取り付ける際の組立工数が増加して生産性を引き下げていた。
本発明は、接地用バネ部材の形状と設置スペースを工夫することによって記録装置の小型化を可能にすると共に、接地用バネ部材の小型、軽量化を図り、少ない組立工数で接地用バネ部材を効率良く取り付けることのできる電子部品の接地装置及び該電子部品の接地装置を備えた記録装置等を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様に係る電子部品の接地装置は、隙間を隔てて並設されている複数の電子部品がそれぞれ導電性材料によって形成されるパッケージ内に収容されており、これらのパッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置であって、前記電子部品間の隙間を利用して前記接地用バネ部材を設置するようにしたことを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、並設される電子部品間に必然的にできる隙間の空間利用を図ることができ、パッケージの外方空間を小さくして記録装置の小型化を図ることが可能となる。また、接地用バネ部材の小型、軽量化が可能になり、少ない数の固定ネジ等によって接地用バネ部材を取り付けることができ、組立工数を減らして生産性の向上を図ることが可能となる。
本発明の第2の態様に係る電子部品の接地装置は、前記第1の態様において、前記接地用バネ部材の一端には互い違いに張り出した弾性変形可能な複数の接片が設けられており、これらの接片が前記隙間を押し広げるようにして前記パッケージの互いに対向するパッケージ外面に当接するようにしたことを特徴とするものである。
本発明の第2の態様によれば、接地用バネ部材の一端に設けられる複数の接片がパッケージを内側から押し広げるように作用するため、当該複数の接片は接地用バネ部材の仮固定手段としても作用するようになる。従って並設された2つの電子部品の間の隙間に接地用バネ部材の一部を挿入するだけで接地用バネ部材の仮固定ができ、接地用バネ部材の組立工数を減らして生産性の向上と部品、製造コストの削減を図ることが可能となる。
本発明の第3の態様に係る電子部品の接地装置は、前記第1または第2の態様において、前記接地用バネ部材の他端には、前記電子部品がマウントされている電子基板の縁部に係止される係止爪が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、接地用バネ部材の仮固定が更に確実になり、1本の固定ネジを締め付けるだけでも接地用バネ部材はずれることなく正規の位置に取り付けられるようになる。また接地を必要とする電子部品間の隙間と、接地用バネ部材の弾性作用を奏する接片の寸法等とを管理するだけで容易に安定した接地を得ることが可能となる。
本発明の第4の態様に係る記録装置は、記録装置の動作を制御する電子基板と、該電子基板に対して隙間を隔てて並設されている複数の電子部品と、該電子部品を個別に収容する導電性材料によって形成される複数のパッケージと、該パッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって前記電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置とを備えた記録装置であって、前記電子部品の接地装置は前記第1〜第3のいずれか1つの態様の電子部品の接地装置であることを特徴とするものである。
本発明の第4の態様によれば、接地用バネ部材の形状と接地スペースを工夫することによって記録装置の小型化を可能にすると共に、接地用バネ部材の小型、軽量化を図り、少ない組立工数で接地用バネ部材を効率良く取り付けることのできる電子部品の接地装置を備えた記録装置を提供することが可能となる。
本発明の第5の態様に係る液体噴射装置は、液体噴射装置の動作を制御する電子基板と、該電子基板に対して隙間を隔てて並設されている複数の電子部品と、該電子部品を個別に収容する導電性材料によって形成される複数のパッケージと、該パッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって前記電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置とを備えた液体噴射装置であって、前記電子部品の接地装置は前記電子部品間の隙間を利用して前記接地用バネ部材を設置するようにしたことを特徴とするものである。
以下、本願発明に係る電子部品の接地装置及び該電子部品の接地装置を備えた液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ100を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1は使用時のインクジェットプリンタの外観を示す斜め前方からの斜視図、図2は持ち運び時のインクジェットプリンタの外観を示す斜め前方からの斜視図である。また図3は使用前のインクジェットプリンタの外観を示す斜め後方からの斜視図である。
尚、ここで説明するインクジェットプリンタ100は、例えば4×6インチ以下の被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう)を対象にした極めてコンパクトで持ち運びが容易な比較的シンプルな構造のインクジェットプリンタである。また、このインクジェットプリンタ100は、パーソナルコンピュータに接続しなくても直接用紙Pに記録の実行ができる、いわゆるダイレクトプリンタと呼ばれているタイプのインクジェットプリンタである。
このインクジェットプリンタ100は、図1、図2に示すような角箱状の本体ケーシング3を備えている。本体ケーシング3は本体ケーシング3の前面、後面、左右の側面及び底面を閉塞する深底容器状のハウジング本体4と、図2に示す持ち運び時の状態では本体ケーシング3の上面を閉塞し、図1に示す使用時の状態では給送用トレイ5の上方に張り出した用紙Pの上辺部を支持するペーパーサポートとしても機能するカバー部材6と、図2に示す持ち運び時の状態において上記カバー部材6の下方に位置し、ハウジング本体4の上部開口を閉塞する上部ハウジングの一例である操作パネル7と、上記ハウジング本体4の前面の一部を開口し、当該前面開口を閉塞するように開閉自在に設けられる前面カバーを兼ねた排出用スタッカ8と、上記ハウジング本体4の左右の側面に対して回動可能な状態で接続される門型をした手提げハンドル9とを備えている。
そして、上記操作パネル7上には複数の窓部10a、10b、10c、・・・10n(図4)が設けられており、中央の大きな窓部10aには液晶モニタ11、他の窓部10b、10c、・・・10nには各種の操作ボタン12a、12b、12c、・・・12nがそれぞれ下方から上方に向けて突出するように取り付けられている。また、操作パネル7の後部の中央部は大きく矩形状に切り欠かれており、該切り欠かれた部分が自動給送ユニット2に対して用紙Pを供給するための給送用開口13になっている。また、排出用スタッカ8は、下部の左右のコーナー部に回動支点を備えており、この回動支点を中心にして約90°の範囲に亘って上下に回動できるようになっている。また、排出用スタッカ8の裏面は、図1に示す使用状態では上面に位置するように構成されており、記録実行後の用紙Pを受け取る被液体噴射材受け部の一例である排出用スタッカ8の載置面14となっている。
また、ハウジング本体4の前面開口の上部にはデジタルカメラ等で撮影した画像データを収録したメモリーカード等を挿入するためのメモリーカード用挿入口15が設けられている。そして、このインクジェットプリンタ100は、図2に示す持ち運び時の状態では外部に操作ボタン12a、12b、12c、・・・12nや排出用スタッカ8を拡開するための指掛け部等が一切露出しない極めてシンプルですっきりしたデザインの外観となっている。また、この状態ではインクジェットプリンタ100を動作させることはできず、カバー部材6を拡開させ、本実施例では排出用スタッカ8を拡開させるための操作ボタン12cを押すことによって初めてインクジェットプリンタ100を動作させることができるように構成されている。
そして、このようにして構成されるインクジェットプリンタ100に対して用紙Pが供給されると、用紙Pは給送用開口13から自動給送ユニット2における給送用トレイ5上に至り、図示しない給送用ローラとホッパとの挟圧送り作用によって最上位の用紙Pから順番に用紙搬送経路に向けて給送されるようになる。また、用紙搬送経路に給送された用紙Pは記録ポジションに向けて案内され、図示しないプラテンによって下面が支持された状態で図示しない搬送用ローラからの駆動力を受けて搬送される。そして、図示しない記録ヘッドが図示しないキャリッジによって保持された状態で液体の一例であるインクを吐出しながら主走査方向Xに往復する動作と、該主走査方向Xと直交する副走査方向Y(用紙Pの搬送方向と一致する)に所定の搬送量で用紙Pを搬送する動作とを相互に繰り返すことによって用紙Pの被記録面全体に亘って所望の記録が実行されるようになっている。また、記録実行後の用紙Pは、図示しない排出用ローラからの駆動力を受けて更に用紙搬送方向の下流側に向けて排出され、上述した拡開状態の排出用スタッカ8の載置面14に至り、保持されるようになっている。
[実施例]
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して設けられるシールドプレートの固定装置1と、該シールドプレートによってシールドされている電子基板上にマウントされている電子部品の接地を行う本発明の電子部品の接地装置40について図面に基づいて具体的に説明する。尚、本実施例の適用対象となるインクジェットプリンタ100は、インクジェットプリンタ100の外観を構成するハウジング本体4と、該ハウジング本体4の内部に設けられ動作の実行を司る機構部20と、該機構部20の上部に設けられ上下2枚のシールドプレート21、22によってシールドされた動作の制御を司る電子基板23と、上記上部のシールドプレート21の上部に設けられハウジング本体4の上部開口を閉塞する上部ハウジングとしての操作パネル7とがそれぞれ段積み状態で配置されたインクジェットプリンタである。
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して設けられるシールドプレートの固定装置1と、該シールドプレートによってシールドされている電子基板上にマウントされている電子部品の接地を行う本発明の電子部品の接地装置40について図面に基づいて具体的に説明する。尚、本実施例の適用対象となるインクジェットプリンタ100は、インクジェットプリンタ100の外観を構成するハウジング本体4と、該ハウジング本体4の内部に設けられ動作の実行を司る機構部20と、該機構部20の上部に設けられ上下2枚のシールドプレート21、22によってシールドされた動作の制御を司る電子基板23と、上記上部のシールドプレート21の上部に設けられハウジング本体4の上部開口を閉塞する上部ハウジングとしての操作パネル7とがそれぞれ段積み状態で配置されたインクジェットプリンタである。
(1)シールドプレートの固定装置と作用効果
図4はシールドプレートの固定装置が適用されたインクジェットプリンタを示す分解斜視図、図5は同上、操作パネルを取り外した状態の平面図である。図6は上部のシールドプレートとハウジング本体との連結部位周辺を拡大して示す分解斜視図、図7は上部のシールドプレートと下部のシールドプレートとの連結部位周辺を拡大して示す分解斜視図である。また図8はシールドプレートの固定装置が適用されたインクジェットプリンタの各構成部材間の固定構造(a)と、従来のインクジェットプリンタの各構成部材間の固定構造(b)とを対比して示す模式図である。
図4はシールドプレートの固定装置が適用されたインクジェットプリンタを示す分解斜視図、図5は同上、操作パネルを取り外した状態の平面図である。図6は上部のシールドプレートとハウジング本体との連結部位周辺を拡大して示す分解斜視図、図7は上部のシールドプレートと下部のシールドプレートとの連結部位周辺を拡大して示す分解斜視図である。また図8はシールドプレートの固定装置が適用されたインクジェットプリンタの各構成部材間の固定構造(a)と、従来のインクジェットプリンタの各構成部材間の固定構造(b)とを対比して示す模式図である。
最初に図8に基づいて操作パネル(上部ハウジング)7、上部のシールドプレート21、電子基板23、下部のシールドプレート22、機構部20及びハウジング本体4間の基本的な固定構造について説明する。先ず第1連結部材としての固定ネジ31によって操作パネル7と上部のシールドプレート21は連結されている。次に、第2連結部材としての固定ネジ32によって上部のシールドプレート21は電子基板23を中間に挟んだ状態で下部のシールドプレート22と連結されている。また、第3連結部材としての固定ネジ33によって下部のシールドプレート22は機構部20と連結されており、更に第4連結部材としての固定ネジ34によって機構部20はハウジング本体4と連結されている。
しかし、このような基本的な固定構造のみでは、図8(b)に示すように各構成部材の部品公差や連結される各構成部材間の組立公差が累積して積算されることになるため、上方に行くに従って公差積算の値が大きくなってしまう。従って、上部ハウジングの取付位置にずれが生じてしまうため、特に上部ハウジングが外観構成部材である場合には上部ハウジングの取付工程において外観を損なわないように上部ハウジングの取付位置を調整しなければならず非常に困難な作業になっていた。
そこで、本発明ではシールドプレートの固定装置1は、操作パネル7が直接取り付けられる上部のシールドプレート21を上記機構部20、下部のシールドプレート22及び電子基板23を介することなく、ハウジング本体4に対して直接固定することによって構成されることとしている。具体的には、図5に示すようにハウジング本体4の上部の内壁面24には上部のシールドプレート21を支持するための支持段部25a、25b、25c、25d、25e、25fが一例として6個設けられており、これら6個の支持段部25a、25b、25c、25d、25e、25f上に直接上部のシールドプレート21を設置し、第5連結部材としての固定ネジ35を使用することによって上部のシールドプレート21はハウジング本体4に対して直接固定されるようになっている。
また、6個の支持段部25a、25b、25c、25d、25e、25fの内訳は、ハウジング本体4の前面側の内壁面の左右に2個の支持段部25a、25b、ハウジング本体4の後面側の内壁面の左右に同じく2個の支持段部25c、25d、ハウジング本体4の左側面側の内壁面の中央幾分後方寄りの部位に1個の支持段部25e、ハウジング本体4の右側面側の内壁面の中央幾分後方寄りの部位に残りの1個の支持段部25fがそれぞれ設けられることによって構成されている。
そして、これらの支持段部25a、25b、25c、25d、25e、25fのすべてには固定ネジ35が締結するネジ孔26が設けられており、更に左右の側面に対して設けられている支持段部25e、25fには上方に突出した係合ピン27a、27bが設けられている。一方、上部のシールドプレート21には上記支持段部25a、25b、25c、25d、25e、25fにおけるネジ孔26と対応する位置には該ネジ孔26よりも径が大きな取付穴28が設けられている。また、上部のシールドプレート21における上記左側の係合ピン27aと対応する位置には該係合ピン27aと係合する長穴29が設けられており、上部のシールドプレート21における上記右側の係合ピン27bと対応する位置には該係合ピン27bと係合する位置決め穴30が設けられている。
また、上部のシールドプレート21には片持ち梁状で撓み変形可能な弾性連結片37a、37b、37cが一例として3個所に設けられている。そして、これらの弾性連結片37a、37b、37cの各々には固定ネジ32が貫通する径の大きな取付穴38が設けられている。また、上記固定ネジ32は導電性材料によって形成されており、該固定ネジ32を弾性連結片37a、37b、37cに対して設けられている取付穴38に通し、更に電子基板23に対して設けられている貫通穴39を通して下部のシールドプレート22に対して設けられている図示しないネジ孔に締結することによって上部のシールドプレート21と下部のシールドプレート22は該固定ネジ32を介して電気的に一体の部材として接続されている。
そして、このようなシールドプレートの固定装置1を固定することによって上部のシールドプレート21は、図8(a)に示すようにハウジング本体4に対して直接固定されるようになり、中間に位置する電子基板23、下部のシールドプレート22及び機構部20の累積公差の影響を受けなくなる。尚、電子基板23、下部のシールドプレート22及び機構部20の累積公差によって電子基板23ないし下部のシールドプレート22と連結されている上部のシールドプレート21の連結点Pは変動するが、弾性連結片37a、37b、37cの撓み変形によって当該変動量は吸収されるため上部のシールドプレート21の取付位置は上記支持段部25a、25b、25c、25d、25e、25fとの固定点Qの位置のままで変動しない。また、上部のシールドプレート21と下部のシールドプレート22は導電性材料によって形成される第2連結部材である固定ネジ32によって連結されているから、これら2枚のシールドプレート21、22は電気的に一体の部材として接続されることになり電子基板23から発せられた電磁波のシールド効果はそのまま維持される。
(2)電子部品の接地装置の構成と作用効果
図9は本発明の電子部品の接地装置の取付部位周辺を拡大して示す分解斜視図、図10は電子基板を裏返した状態の電子部品の接地装置の取付部位周辺を拡大して示す斜視図である。図11は電子部品の接地装置を示す斜視図、図12は電子部品の接地装置の他の実施例を示す斜視図である。また図13は従来の2タイプ(a)(b)の電子部品の接地装置を示す斜視図である。
図9は本発明の電子部品の接地装置の取付部位周辺を拡大して示す分解斜視図、図10は電子基板を裏返した状態の電子部品の接地装置の取付部位周辺を拡大して示す斜視図である。図11は電子部品の接地装置を示す斜視図、図12は電子部品の接地装置の他の実施例を示す斜視図である。また図13は従来の2タイプ(a)(b)の電子部品の接地装置を示す斜視図である。
インクジェットプリンタ100の後面上部の一方のコーナー部には、図3に示すようにUSBケーブルを接続するためのUSBインターフェイスコネクタ41とEXT.I/Fコネクタ42が若干の隙間Sを隔てて並設されている。そして、これらの電子部品41、42には導電性材料によって形成される筐体状のパッケージ43、44が設けられており、これらのパッケージ43、44の表面にはアースを取るための接地用バネ部材45の2つの接片46、47が当接するようになっている。そして、該接地用バネ部材45を主体とする装置が本発明の電子部品の接地装置40となっている。
本発明の電子部品の接地装置40は、接地用バネ部材45の接片46、47をそれぞれ逆方向に張り出させ、これらの接片46、47を電子部品であるUSBインターフェイスコネクタ41とEXT.I/Fコネクタ42のパッケージ43、44間の隙間S内に進入させてアースを取るように構成されている。接地用バネ部材45は、導電性平板材料を適宜の形状に折り曲げることによって構成される板バネ様の部材である。接地用バネ部材45の基端部48は、電子基板23の下面に沿うように水平に延長形成されており、基端部48の先端側は上方にコの字状に折り曲げられている。また、基端部48の上方に折り曲げられた先端部が電子基板23の上面の縁部に係止される係止爪49になっている。また、基端部48には接地用バネ部材45と電子基板23を下部のシールドプレート22に固定するための固定ネジ50を受け入れるための取付穴51が設けられている。
接地用バネ部材45の基端部48からUSBインターフェイスコネクタ41及びEXT.I/Fコネクタ42側に延びる伸長部52は、基端部48に対して90°上方に折り曲げられた垂直姿勢で設けられており、伸長部52の先端側には左右に張り出すように折り曲げられた中央に位置するUSBインターフェイスコネクタ41用の1本の接片46と上下に位置するEXT.I/Fコネクタ42用の2本の接片47が設けられている。そして、伸長部52は電子基板23の下方を通ってパッケージ43、44間の隙間S内に進入して該隙間Sの左右に位置するパッケージ43、44の互いに対向するパッケージ外面に弾性力を利用して接片46、47が当接するようになっている。
そして、このような電子部品の接地装置40を適用することによって並設される電子部品41、42間に必然的にできる隙間Sの空間利用を図ることができ、パッケージ43、44の外方空間を小さくしてインクジェットプリンタ100の小型化を図ることが可能となる。また、接地を必要とする2つの電子部品41、42の隙間Sと、接地用バネ部材45の弾性作用を奏する接片46、47の寸法等とを管理するだけで容易に安定した接地を得ることが可能となる。更に、接地用バネ部材45の小型、軽量化が可能になるため並設された2つの電子部品41、42間の隙間Sに接地用バネ部材45の伸長部52を挿入するだけで接地用バネ部材45の仮固定ができ、接地用バネ部材45の組立工数を減らして生産性の向上と部品、製造コストの削減にも寄与し得る。
[他の実施例]
本願発明に係る電子部品の接地装置40及び該電子部品の接地装置40を備えた記録装置100等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。本発明の電子部品の接地装置40の適用対象はインクジェットプリンタ100等の記録装置や他の液体噴射装置等に限らず、他の種々の電子機器に拡大することが可能である。また、電子部品の接地装置40は、2つの電子部品41、42間に設ける他、更に多数の電子部品の間に設けることが可能である。また接地用バネ部材45の形状や大きさ、設置位置は適宜変更することが可能であり、例えば図12に示すように接片46、47の折り曲げ方向を逆にして接片46、47を基端部48側に折り曲げた形状の接地用バネ部材45を適用することも可能である。
本願発明に係る電子部品の接地装置40及び該電子部品の接地装置40を備えた記録装置100等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。本発明の電子部品の接地装置40の適用対象はインクジェットプリンタ100等の記録装置や他の液体噴射装置等に限らず、他の種々の電子機器に拡大することが可能である。また、電子部品の接地装置40は、2つの電子部品41、42間に設ける他、更に多数の電子部品の間に設けることが可能である。また接地用バネ部材45の形状や大きさ、設置位置は適宜変更することが可能であり、例えば図12に示すように接片46、47の折り曲げ方向を逆にして接片46、47を基端部48側に折り曲げた形状の接地用バネ部材45を適用することも可能である。
1 シールドプレートの固定装置、2 自動給送ユニット、3 本体ケーシング、4 ハウジング本体、5 給送用トレイ、6 カバー部材、7 操作パネル(上部ハウジング)、8 排出用スタッカ、9 手提げハンドル、10a、10b、10c・・・10n 窓部、11 液晶モニタ、12a、12b、12c・・・12n 操作ボタン、13 給送用開口、14 載置面、15 メモリー挿入口、20 機構部、21 (上部の)シールドプレート、22 (下部の)シールドプレート、23 電子基板、24 内壁面、25a、25b、25c、25d、25e、25f 支持段部、26 ネジ孔、27a、27b 係合ピン、28 取付穴、29 長穴、30 位置決め穴、31 固定ネジ(第1連結部材)、32 固定ネジ(第2連結部材)、33 固定ネジ(第3連結部材)、34 固定ネジ(第4連結部材)、35 固定ネジ(第5連結部材)、37a、37b、37c 弾性連結片、38 取付穴、39 貫通穴、40 電子部品の接地装置、41 USBインターフェイスコネクタ(電子部品)、42 EXT.I/Fコネクタ(電子部品)、43 パッケージ、44 パッケージ、45 接地用バネ部材、46 接片、47 接片、48 基端部、49 係止爪、50 固定ネジ、51 取付穴、52 伸長部、100 インクジェットプリンタ(記録装置)、P 用紙(被記録材)、X 主走査方向、Y 副走査方向、P 連結点、Q 固定点、S 隙間
Claims (5)
- 隙間を隔てて並設されている複数の電子部品がそれぞれ導電性材料によって形成されるパッケージ内に収容されており、これらのパッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置であって、
前記電子部品間の隙間を利用して前記接地用バネ部材を設置するようにしたことを特徴とする電子部品の接地装置。 - 請求項1において、前記接地用バネ部材の一端には互い違いに張り出した弾性変形可能な複数の接片が設けられており、これらの接片が前記隙間を押し広げるようにして前記パッケージの互いに対向する外面に当接するようにしたことを特徴とする電子部品の接地装置。
- 請求項1または2において、前記接地用バネ部材の他端には、前記電子部品がマウントされている電子基板の縁部に係止される係止爪が設けられていることを特徴とする電子部品の接地装置。
- 記録装置の動作を制御する電子基板と、
該電子基板に対して隙間を隔てて並設されている複数の電子部品と、
該電子部品を個別に収容する導電性材料によって形成される複数のパッケージと、
該パッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって前記電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置と、を備えた記録装置であって、
前記電子部品の接地装置は請求項1〜3のいずれか1項に記載した電子部品の接地装置であることを特徴とする記録装置。 - 液体噴射装置の動作を制御する電子基板と、
該電子基板に対して隙間を隔てて並設されている複数の電子部品と、
該電子部品を個別に収容する導電性材料によって形成される複数のパッケージと、
該パッケージの表面に対して接地用バネ部材を作用させることによって前記電子部品のアースを取るようにした電子部品の接地装置と、を備えた液体噴射装置であって、
前記電子部品の接地装置は前記電子部品間の隙間を利用して前記接地用バネ部材を設置するようにしたことを特徴とする液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006049395A JP2007223247A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 電子部品の接地装置、記録装置及び液体噴射装置 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05307282A (ja) * | 1992-04-30 | 1993-11-19 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置の接地装置 |
JPH0945390A (ja) * | 1995-07-31 | 1997-02-14 | Kenwood Corp | 通信機におけるプリント基板のアース構造 |
JP2002353639A (ja) * | 2001-05-29 | 2002-12-06 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2005169891A (ja) * | 2003-12-12 | 2005-06-30 | Seiko Epson Corp | カバー開閉装置、記録装置、液体噴射装置 |
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2006
- 2006-02-24 JP JP2006049395A patent/JP2007223247A/ja active Pending
Patent Citations (4)
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