JP2007222931A - サブマージアーク溶接用焼成型フラックス、肉盛溶接方法及びタービンロータ - Google Patents

サブマージアーク溶接用焼成型フラックス、肉盛溶接方法及びタービンロータ Download PDF

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Abstract

【課題】 少ない溶接工数で十分な耐衝撃性を有する肉盛溶接部を形成するために用いられるサブマージアーク溶接用焼成型フラックス、これを用いた肉盛溶接方法及びタービンロータを提供することを目的とする。
【解決手段】 混合原料を少なくとも焼成することにより得られ、質量%で、SiO:5〜20%、MgO:15〜20%、Al:20〜30%、CaF:5〜20%、マンガン酸化物:MnO換算値で2〜10%、MgCO:4〜10%、ZrO:2〜10%、KAlF:2〜10%、金属粉を15%以下、及びCaO:5〜20%を含有するフラックスであって、前記混合原料が、前記CaOの原料として、実質的に化合物としての酸化カルシウムのみを5〜20%含有するフラックスを、サブマージアーク溶接に採用する。
【選択図】 図1

Description

本発明はサブマージアーク溶接用焼成型フラックス、これを用いた肉盛溶接方法及びタービンロータに関し、特に地熱発電所で用いるタービンロータ及び火力発電所等で用いる低圧タービンロータに適用して有用なものである。
地熱発電に用いる蒸気タービン、すなわち腐食性ガス等を大量に含む環境下で使用する蒸気タービンのタービンロータの材料としては、鉄に僅かに合金元素を添加した、いわゆる低合金鋼が汎用されている。かかる低合金鋼で形成した蒸気タービンを、地熱蒸気中等の腐食環境下で用いた場合、応力腐食割れ及び腐食疲労等で当該タービンロータに亀裂が発生して運転を継続することが不可能になる場合がある。
火力発電に用いる蒸気タービンにおいても、後流側の温度が低いため、凝縮した湿分とこれに含まれるボイラ水中の不純物とによって後流側の低圧タービンロータに応力腐食割れ及び腐食疲労等を生じる場合がある。
タービンロータに応力腐食割れ及び腐食疲労等を生起して運転の継続が不可能になった場合の最も簡易な対策としてタービンロータの取り替えが挙げられる。しかし、タービンロータの一部が損傷しただけで全体を取り替えることは、経済的な不利益をもたらすことになる。
このため、亀裂等の発生部分について溶接補修を行うことにより、その後の使用に供している。かかる溶接補修を行う場合、従来においては、当該タービンロータの母材(低合金鋼)と同一材料または特定材料の溶接材料を用いる肉盛溶接等で対処している。
このような溶接補修の技術を、地熱発電用タービンロータに適用したものとしては、例えば特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1の溶接補修においては、12Cr5Ni系材料を溶接材料とし、4段処理(2段焼き戻し処理)により溶接補修を行う方法が開示されている。
表1に溶接材料の化学成分の一例を示す。
Figure 2007222931
地熱発電用の蒸気タービンロータの仕様において要求される衝撃特性は、JIS Z2202(Vノッチ試験)による室温での衝撃吸収エネルギー測定値で表すと、例えば20J以上である。
一方、低圧タービンロータの仕様において要求される衝撃特性は、JIS Z2202(Vノッチ試験)による室温での衝撃吸収エネルギー測定値で表すと、例えば54J以上である。
特開2004−148346号公報
上記特許文献1に開示された溶接補修は、通常はTIG溶接により行われる。しかし、TIG溶接を採用した場合、溶接工数が多大となり、コストが高くなるという問題があった。
また、溶接工数を低減した高速溶接法としては、サブマージアーク溶接法が上げられるが、この溶接法は、溶接金属に酸素が混入するなどの理由により、溶接金属の衝撃特性がTIG溶接の場合より悪くなるという問題があった。
また、地熱発電用のタービンロータの溶接補修に使用する12Cr5Ni系溶接材料を、低圧タービンロータの溶接補修に用いることも強度的には可能であるが、衝撃特性においては低圧タービンロータの仕様を十分満足することができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、少ない溶接工数で十分な耐衝撃性を有する肉盛溶接部を形成するために用いられるサブマージアーク溶接用焼成型フラックス、これを用いた肉盛溶接方法及びタービンロータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明にかかるフラックスは、混合原料を少なくとも焼成することにより得られ、質量%で、SiO:5〜20%、MgO:15〜20%、Al:20〜30%、CaF:5〜20%、マンガン酸化物:MnO換算値で2〜10%、MgCO:4〜10%、ZrO:2〜10%、KAlF:2〜10%、金属粉を15%以下、及びCaO:5〜20%を含有するサブマージアーク溶接用焼成型フラックスであって、前記混合原料は、前記CaOの原料として、実質的に化合物としての酸化カルシウムのみを5〜20%含有することを特徴とする。
サブマージアーク溶接用のフラックスとしては溶融型と焼成型がある。これらのうち、焼成型フラックス(「ボンドフラックス」とも呼ばれる)は、混合原料に水ガラスのような結合剤を少量加えて練合してから造粒した後に、600℃付近で焼成して得られる。
一般に、サブマージアーク溶接に使用する焼成型フラックスは、溶接ビードの安定や脱酸および脱硫効果による金属内の清浄度向上を目的に、CaOを含有している。通常溶接に使用されるフラックスは、このCaOの原料として、その焼成前の混合原料中にCaCO等の金属炭酸塩を含有している。
一方、本発明においては、フラックスを焼成する前の混合原料において、CaCOの替わりに化合物としての酸化カルシウム(CaO)を用いることにより、より高い脱酸効果を実現している。この高い脱酸効果により、TIG溶接と比較して溶接金属の衝撃特性が低下するのを防ぎつつ、大電流による大入熱溶接であるサブマージアーク溶接により、溶接工数の少ない高速溶接が可能となる。
以下、本発明に係るサブマージアーク溶接用焼成型フラックスに含有される化学成分の成分限定理由について説明する。なお、以下において、成分量を表す「%」は、重量%を表すものとする。
1)SiO:5〜20%
SiOは、スラグに適度の粘性及び流動性を与え、ビード形状を整える作用を有する。SiO量が5%未満では、スラグの粘性が低下し、流動性が悪くなりビードが蛇行する。一方、フラックス中のSiO量が20%を超えるとフラックスの塩基度が低下し、溶接金属中の酸素量が高くなり、靭性が低下する。従って、SiO量は5〜20%とする。より好ましくは、SiO量は10〜14%とする。
2)MgO:15〜20%
MgOは、スラグの融点を上昇させ、スラグ剥離性を向上させるのに有効な成分である。また、フラックスの塩基度を高めて溶接金属中の酸素量を低減して靭性を向上させるのにも有効な成分である。MgO量が15%未満ではその十分な効果が得られず、一方MgOが20%を超えると融点が上昇しすぎてビード外観を悪くし、またビード表面にスラグの焼付きも多くなる。従って、MgO量は15〜20%とする。より好ましくは、MgO量は17〜19%とする。
3)Al:20〜30%
Alは、スラグに適度の粘性及び流動性を与え、ビード形状を整える作用がある。Al量が20%未満では、スラグの粘性が低下して、ビード形状が悪くなる。一方Al量が30%を超えるとスラグの融点が高くなると共にスラグの粘性が高くなり、スラグの剥離性も低下する。従ってAl量は20〜30%とする。より好ましくは、Al量は22〜26%とする。
4)CaF:5〜20%
CaFはスラグの流動性を調整する上で重要な成分であるとともに、塩基性成分であることから溶接金属中の酸素量を低下させる効果がある。CaF量が5%未満では十分な効果が得られず、一方CaF量が20%を超えるとアークが不安定になり、ビード波形も荒くなり、作業性を劣化させる。従ってCaF量は5〜20%とする。より好ましくは、CaF量は10〜14%とする。
5)マンガン酸化物:MnO換算値で2〜10%
マンガン酸化物は、スラグの粘性を調整し、ビードのなじみ性を良好にするのに効果がある。特に肉盛溶接を行う場合ビード止端部の角度をなめらかにすることが重要である。マンガン酸化物量がMnO換算値で2%未満では、その効果が十分得られず、一方10%を超えると溶接スラグ表面にポックマークが発生し、スラグの剥離性が低下するなど作業性を劣化させる。従ってマンガン酸化物はMnO換算値で2〜10%とする。より好ましくは、マンガン酸化物はMnO換算値で3〜5%とする。
6)MgCO:4〜10%
MgCOは、溶接時に溶接金属中への水素侵入を低下させるために有効である。MgCOが溶接中に分解し、COが発生し水素分圧を下げる効果がある。MgCOが4%未満では、その効果が十分得られず、一方10%を超えるとガス発生が多くなりすぎポックマークが発生するなど作業性を劣化させる。従ってMgCOは4〜10%とする。より好ましくは、MgCO量は4〜7%とする。
7)ZrO:2〜10%
ZrOは、アークの安定性を向上させビードの光沢やビード波形を良好にするために有効である。ZrOが2%未満ではその効果が十分得られず、一方10%を超えるとスラグの焼付きが多くなる。従ってZrO量は2〜10%とする。より好ましくは、ZrO量は2〜5%とする。
8)KAlF:2〜10%
AlFは、その脱酸効果により溶接金属の低酸素化に有効である。また、アークの安定性を向上させ、ビード形状を良好にするなどの効果がある。2%未満ではその効果が十分得られず、一方10%を超えるとアークが荒くなり、ビード波形も荒くなり作業性が劣化する。従ってKAlF量は2〜10%とする。より好ましくは、KAlF量は2〜5%とする。
9)CaO:5〜20% 原料中の酸化カルシウム5〜20%
CaOは、金属を溶解する際、炉壁材として使用すると強力な脱酸、脱硫効果により、金属の清浄度を上げることが知られている。溶接に使用されるフラックスには、CaOは通常CaCOのように金属炭酸塩の形態で一般には添加されるが、この金属炭酸塩の形態では溶接金属中の酸素量が十分低減できず、溶接金属の靭性向上に十分な効果が得られなかった。
そこで本発明は、CaOを、焼成前のフラックス原料として、酸化カルシウムの形態で添加したことに特徴がある。この酸化カルシウムの添加により溶接金属中の酸素量が極めて低減する。さらに、CaOはフラックスの塩基度を上げる原料であり、塩基度の上昇により脱酸効果がより高められる。従って、酸化カルシウムを添加することにより、その脱酸効果によって溶接金属の靭性が大きく向上する。酸化カルシウムの量が5%未満では靱性の向上効果が十分得られず、一方20%を超えるとビードの焼付きが発生し、ビード外観が劣化する。従って原料中の酸化カルシウム(CaO)の量は5〜20%とする。より好ましくは、原料中の酸化カルシウム(CaO)の量は5〜10%とする。
10)原料中の金属粉 15%以下
金属粉は、溶接によって酸化消耗する元素をおぎなうため、及び脱酸剤として、混合原料に添加される。溶接によって酸化消耗する元素をおぎなう目的では、金属Cr、金属Ni、Fe−Mo等が適量添加される。脱酸剤は溶接金属の靭性向上とフラックスのガス抜けを良好にする。脱酸剤としてはTi、Al、Si、Mn等あるいは、それらの元素とFe(鉄)との化合物があるが、中でもSiの化合物であるCa−Siが好適である。脱酸剤は1種のみの添加でも良く、また複合添加しても良い。金属粉の総量が15%を超えるとポックマークが発生するなどの作業性の劣化があるため、金属粉は総量で15%以下とする。より好ましくは、金属粉は総量で5%以下とする。
また、本発明の肉盛溶接方法は、上記サブマージアーク溶接用焼成型フラックスを用いて、サブマージアーク溶接により、母材上に肉盛溶接を行う溶接工程を有することを特徴とする。
この肉盛溶接方法によれば、十分な衝撃特性を有する肉盛溶接部分を、大電流による大入熱溶接であるサブマージアーク溶接により、少ない溶接工数の高速溶接で形成することができる。
上記本発明の肉盛溶接方法において、前記溶接工程の後に、肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する焼き戻し工程を設けることが好ましい。
この肉盛溶接方法によれば、肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する焼き戻し工程を採用したことにより、肉盛溶接部分の機械的強度を向上させることができる。
また、本発明の別の肉盛溶接方法は、母材上に肉盛溶接を行い、第1の肉盛溶接部分を形成する第1の溶接工程と、前記第1の溶接工程の後に、前記第1の肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する第1の焼き戻し工程と、前記第1の肉盛溶接部分の上に肉盛溶接を行い、第2の肉盛溶接部分を形成する第2の溶接工程と、前記第2の溶接工程の後に、前記第2の肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する第2の焼き戻し工程とを有する肉盛溶接方法であって、少なくとも前記第2の溶接工程は、請求項1又は請求項2に記載のフラックスを用いて、サブマージアーク溶接により行われることを特徴とする。
この肉盛溶接方法は、従来二律背反する要件とされていた母材の硬さを適正にする要件と、肉盛溶接部分の機械的強度を適正にするための要件との調和をとりつつ、少ない溶接工数の高速溶接で肉盛溶接を行うことができる。
また、本発明のタービンロータは、低合金鋼で形成した母材の表面に、上記本発明のいずれかの肉盛溶接方法により形成されたコーティング層を設けたことを特徴とする。
このタービンロータは、十分な機械的強度を有し、低コストで補修または製造されたものとなる。
本発明によれば、溶接工数が少ない高速溶接であるサブマージアーク溶接を、溶接金属の衝撃特性を低下させずに行えるようにする、サブマージアーク溶接用焼成型フラックスを提供することができる。
また、本発明によれば、十分な衝撃特性を有する肉盛溶接部分を、少ない溶接工数の高速溶接で形成することが可能な肉盛溶接方法を提供することができる。本発明の肉盛溶接方法は、地熱発電用タービンロータ及び低圧タービンロータの溶接補修や製造に好適に採用できる。
さらに本発明によれば、十分な機械的強度を有するタービンロータを低コストで提供することができる。このタービンロータは、地熱発電用タービンロータ及び低圧タービンロータとして好適に用いられる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
本実施形態においては、12Cr5Ni系溶接材料を用いたサブマージアーク溶接に適した焼成型フラックスの配合組成について検討した。
まず、所定のフラックス混合原料を配合した後に、乾式混合を行った。これに少量の水ガラスを結合剤として添加し、練合した。次に、得られた混合物を、押出機を用いて造粒した。こうして得られた粒状の原料を自然乾燥した後に、約600℃で焼成処理して焼成型フラックスを得た。
表2に、本発明による実施例1から実施例5の焼成型フラックスおよびこれらと対比するための比較例1から比較例15の焼成型フラックスの成分組成を示す。なお、表2において、CaO、CaCO及び金属粉については、焼成前の混合原料中の成分量を示しており、その他の成分については、焼成して得られたフラックス中の成分量を示している。
Figure 2007222931
得られた各フラックスと12Cr・5Ni系溶接材料(表1に示したものと同じ)を用いてサブマージアーク溶接を行い、溶接作業性を評価した。また、溶接金属中の酸素量及び溶接金属の吸収エネルギーを測定した。結果を表3に示す。
なお、溶接作業性は、剥離性、アーク安定性、ビード形状を総合的に判断し、良好を○、不良を×とした。また、吸収エネルギーは、JIS Z2202(Vノッチ試験)による室温での衝撃吸収エネルギーの測定値である。
Figure 2007222931
表3に示した結果から、実施例1から実施例5のフラックスは、溶接作業性が良好であった。また、溶接金属中の酸素量は400ppmと低く、衝撃特性(吸収エネルギー)は80J以上と高かった。従って、実施例1から実施例5のフラックスは優れたフラックスであった。
一方、SiO、ZrOを減少させた比較例1および比較例2のフラックスを用いた場合は、原料中にCaCOを使用しているために、溶接作業性は良好であったが、溶接金属中の酸素量が650ppm以上と高く、衝撃特性も劣っていた。
また、比較例3のフラックスを用いた場合は、原料中のCaOの含有量が本発明の範囲の下限を下回っているため、溶接作業性は良好であったが、溶接金属中の酸素量が400ppmを超え、衝撃特性も低下した。
また、比較例4のフラックスを用いた場合は、CaOの含有量が本発明の範囲の上限を超えているため、溶接金属は極めて低酸素で、衝撃特性も良好であったが、スラグの剥離性が悪く、またスラグの焼付きが発生し溶接作業性が劣化した。
比較例5のフラックスを用いた場合は、CaFの含有量が本発明の範囲の上限を超えているため、溶接金属は低酸素で衝撃特性は良好であったが、ビード波形が粗くなり、ビード形状が凸型になるなど、溶接作業性が劣化した。
比較例6のフラックスを用いた場合は、CaFの含有量が本発明の範囲の下限を下回っているため、溶接金属の酸素量が高くなり、衝撃特性が低下した。また、ビード形状も悪化するなど溶接作業性が劣化した。
比較例7のフラックスを用いた場合は、SiOの含有量が本発明の範囲の上限を超えているため、溶接作業性は良好であったが、溶接金属中の酸素量が高く、衝撃特性が低下した。
比較例8のフラックスを用いた場合は、SiOの含有量が本発明の範囲の下限を下回っているため、溶接金属は低酸素で衝撃特性は良好であったが、スラグの粘性が低下し、流動性が悪くなり、溶接作業性が低下した。
比較例9のフラックスを用いた場合は、Alの含有量が本発明の範囲の下限を下回っているため、スラグの粘性が低下して、ビード形状が悪くなり、溶接作業性が低下した。
比較例10のフラックスを用いた場合は、Alの含有量が本発明の範囲の上限を超えているため、粘性が高くなりすぎてビード形状が凸型になり、スラグの剥離性が低化し、溶接作業性が低下した。
比較例11及び12のフラックスを用いた場合は、MgO、KAlF、ZrOの量が本発明の範囲外であるため、スラグの剥離性が悪くなり、溶接作業性が劣化した。
比較例13のフラックスを用いた場合は、MnOの含有量が本発明の範囲の上限を超えているため、スラグの剥離性が悪く、溶接作業性が低下した。
比較例14のフラックスを用いた場合は、MgCOの含有量が本発明の範囲の上限を超え、かつMnOの含有量が本発明の範囲を下回っているため、ガス発生量が多くなり、溶接作業性が劣化した。
比較例15のフラックスを用いた場合、ZrOの含有量が本発明の範囲の上限を超え、かつMgCOの含有量が本発明の範囲を下回っているため、スラグの剥離性が悪くなり、スラグの焼付きが多くなるなど、溶接作業性が悪くなった。
なお、本実施形態においては、溶接材料として12Cr5Ni系溶接材料を用いた場合について検討したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、Cr含有量が9〜13重量%、Ni含有量が0〜7重量%の溶接材料を用いた場合でも、本発明は適用可能である。
〔第2の実施形態〕
実施例1のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス及び12Cr・5Ni系溶接材料(表1に示したものと同じ)を用いて、表4に示す成分組成(単位:重量%)の地熱発電用タービンロータ材(母材)に肉盛溶接施工を行い、各種特性を調べた。
Figure 2007222931
図1及び図2は、本実施形態で用いた溶接試験材を示す図であり、図1は斜視図、図2は断面図である。この溶接試験材(タービンロータ)1は、タービンロータの実機を模したものである。
本実施形態においては、以下の4段処理によって肉盛溶接を行った(実施例6)。
1)初期盛溶接(第1の溶接工程):
TIG溶接にて、母材2上に高さ約6mmまで肉盛を行い、第1の肉盛溶接部分3を形成した。
2)第1の焼き戻し工程:
母材熱影響部の硬さを350Hv以下にするために、640℃×10時間で熱処理を行った。
3)後盛溶接(第2の溶接工程):
上記フラックス及び溶接材料を用いたサブマージアーク溶接にて、第1の肉盛溶接部分3上に、目標高さ(約60mm)まで肉盛を行い、第2の肉盛溶接部分4を形成した。
4)第2の焼き戻し工程:
溶接金属の残留応力低減および溶接金属の強度調整のために、580℃×10時間で熱処理を行った。
また、比較のために、上記初期盛溶接及び後盛溶接のいずれもTIG溶接により肉盛した溶接試験材用意した(比較例16)。
得られた溶接試験材1(実施例6及び比較例16)に関して、引張特性(0.2%耐力、引張強さ)、衝撃特性(吸収エネルギー)、応力腐食割れ特性(地熱蒸気中での12ヶ月試験)及び溶接コストを評価した。
実施例6及び比較例16の評価結果と地熱発電用タービンロータの目標値を表5に示す。
なお、引張特性の0.2%耐力は、JIS Z2201に準じて測定した。引張特性の引張強さは、JIS Z2201に準じて測定した。衝撃特性の吸収エネルギーは、JIS Z2202(Vノッチ試験)に準じて、室温で測定した。応力腐食割れ特性の地熱蒸気中での12ヶ月試験は、3点曲げタイプの応力負荷試験方法により試験を行い、亀裂を生じなかったものを○、亀裂を生じたものを×とした。溶接コストは、比較例16の溶接コストを100とした場合の相対値である。
また、測定値が上下2段になっているものは、測定を2回行って得られたそれぞれの値である。
Figure 2007222931
表5に示した評価結果から、本実施形態の溶接試験材(実施例6)は、引張特性および衝撃特性の目標値を十分満足しており、応力腐食割れ特性も初期盛溶接及び後盛溶接を共にTIG溶接により行った溶接試験材(比較例16)と同等であることが分かった。また、実施例6の溶接コストは、比較例16の溶接コストに比べ、5分の1となっている。
本実施形態の溶接方法(4段処理)では、母材の熱影響部の硬さを可能な限り低く抑えつつ、溶接金属の強度を確保することができる。この方法を適応することにより、遅れ割れおよびSR割れ対策としての効果もあると考えられる。
遅れ割れは、母材熱影響部の硬くなっている部分に溶接残留応力による引張応力が働くことにより、溶接金属中の水素が集まってくるため水素脆化を生じ、亀裂が生じる現象である。また、SR割れは、母材熱影響部の硬くなっている部分に溶接残留応力による引張応力が働いた状態で高温(SR温度)にさらされるために、亀裂が生じる現象である。このため、遅れ割れおよびSR割れに対しても、残留応力が低い時点、すなわち初期盛時点で、母材の熱影響部の硬さを低くしておくことは、効果があると考えられる。
〔第3の実施形態〕
実施例1のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス及び12Cr・5Ni系溶接材料(表1に示したものと同じ)を用いて、表6に示す成分組成(単位:重量%)の低圧タービンロータ材(母材)に肉盛溶接施工を行い、各種特性を調べた。
Figure 2007222931
本実施形態で用いた溶接試験材の形状は上記第2の実施形態で用いた溶接試験材の形状と同様であるので、図1及び図2を参照して本実施形態の肉盛溶接を説明する。
本実施形態においては、以下の4段処理によって肉盛溶接を行った(実施例7)。
1)初期盛溶接(第1の溶接工程):
TIG溶接にて、母材2上に高さ約6mmまで肉盛を行い、第1の肉盛溶接部分3を形成した。
2)第1の焼き戻し工程:
母材熱影響部の硬さを350Hv以下にするために、580℃×10時間で熱処理を行った。
3)後盛溶接(第2の溶接工程):
上記フラックス及び溶接材料を用いたサブマージアーク溶接にて、第1の肉盛溶接部分3上に、目標高さ約60mmまで肉盛を行い、第2の肉盛溶接部分4を形成した。
4)第2の焼き戻し工程:
溶接金属の残留応力低減および溶接金属の強度調整のために、580℃×10時間で熱処理を行った。
なお、低圧タービンロータ材への溶接肉盛は、溶接熱影響部の硬さを低く抑えるための温度と溶接金属の強度を調整するための温度が同じであるため、4段処理を適用する必要性は少なく、第1の焼き戻し工程を省略することも可能である。しかし、本実施形態においては、遅れ割れおよびSR割れの対策として4段処理を用いて溶接肉盛を行った。
得られた溶接試験材1(実施例17)及び低圧タービンロータ材(母材2)に関して、引張特性(0.2%耐力、引張強さ)、衝撃特性(吸収エネルギー)及び応力腐食割れ特性(アルカリ環境中Uベンド試験値)を評価した。
実施例17及び低圧タービンロータ材の評価結果と低圧タービンロータの目標値を表7に示す。
なお、引張特性の0.2%耐力は、JIS Z2201に準じて測定した。引張特性の引張強さは、JIS Z2201に準じて測定した。衝撃特性の吸収エネルギーは、JIS Z2202(Vノッチ試験)に準じて室温で測定した。応力腐食割れ特性のアルカリ環境中Uベンド試験は、JIS−G0576(ステンレス鋼の42%塩化Mg腐食試験方法)と同様の試験片を用いて、40%NaOH溶液中、試験温度120℃で試験を行い、亀裂を生じなかったものを○、亀裂を生じたものを×とした。亀裂を生じなかった場合を○、亀裂を生じた場合を×とした。
また、測定値が上下2段になっているものは、測定を2回行って得られたそれぞれの値である。
Figure 2007222931
表7に示した評価結果から、本実施形態の溶接試験材(実施例7)は、溶接金属の引張特性は目標値を十分満足するものであり、衝撃特性においても目標値を満足していた。また、アルカリ水溶液中での応力腐食割れ特性は、低圧タービンロータ材よりも優れていた。
第2及び第3の実施形態で用いた溶接試験材を示す斜視図である。 第2及び第3の実施形態で用いた溶接試験材を示す断面図である。
符号の説明
1 溶接試験材(タービンロータ)
2 母材
3 第1の肉盛溶接部分
4 第2の肉盛溶接部分

Claims (6)

  1. 混合原料を少なくとも焼成することにより得られ、
    質量%で、SiO:5〜20%、マンガン酸化物:MnO換算値で15〜20%、Al:20〜30%、CaF:5〜20%、MnO:2〜10%、MgCO:4〜10%、ZrO:2〜10%、KAlF:2〜10%、金属粉を15%以下、及びCaO:5〜20%を含有するサブマージアーク溶接用焼成型フラックスであって、
    前記混合原料は、前記CaOの原料として、実質的に化合物としての酸化カルシウムのみを5〜20%含有することを特徴とするサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。
  2. 混合原料を少なくとも焼成することにより得られ、
    質量%で、SiO:10〜14%、MgO:17〜19%、Al:22〜26%、CaF:10〜14%、マンガン酸化物:MnO換算値で3〜5%、MgCO:4〜7%、ZrO:2〜5%、KAlF:2〜5%、金属粉を5%以下、及びCaO:5〜10%を含有するサブマージアーク溶接用焼成型フラックスであって、
    前記混合原料は、前記CaOの原料として、実質的に化合物としての酸化カルシウムのみを5〜10%含有することを特徴とするサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のフラックスを用いて、サブマージアーク溶接により、母材上に肉盛溶接を行う溶接工程を有することを特徴とする肉盛溶接方法。
  4. 前記溶接工程の後に、肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する焼き戻し工程を有することを特徴とする請求項3に記載の肉盛溶接方法。
  5. 母材上に肉盛溶接を行い、第1の肉盛溶接部分を形成する第1の溶接工程と、
    前記第1の溶接工程の後に、前記第1の肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する第1の焼き戻し工程と、
    前記第1の肉盛溶接部分の上に肉盛溶接を行い、第2の肉盛溶接部分を形成する第2の溶接工程と、
    前記第2の溶接工程の後に、前記第2の肉盛溶接部分を所定温度まで加熱する第2の焼き戻し工程
    とを有する肉盛溶接方法であって、
    少なくとも前記第2の溶接工程は、請求項1又は請求項2に記載のフラックスを用いて、サブマージアーク溶接により行われることを特徴とする肉盛溶接方法。
  6. 低合金鋼で形成した母材の表面に、請求項3から請求項5のいずれかに記載の肉盛溶接方法により形成されたコーティング層を設けたことを特徴とするタービンロータ。
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