JP7313965B2 - 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス - Google Patents

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本発明は、低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスに関し、溶接作業性が良好で耐低温割れ性及び低温靭性の優れた溶接金属が得られる低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスに関する。
近年、化石燃料の枯渇や供給不安定等による化石燃料の高騰が続いている。それに伴い造船業界では船費削減のため船舶の大型化が進み使用鋼板の厚板化と低温用鋼を用いた高強度化が進んでいる。また、化石燃料の高騰を受けて自然エネルギーを利用するため洋上風力発電や揚水を利用した水力発電所の建設も盛んに行われている。
これらに使用されている厚板鋼の溶接においては溶接後に低温割れが発生することが知られている。一般的に低温割れを防止する施工法として、溶接対象母材を予熱し、溶接時のパス間温度を高くするとともに溶接後熱処理を行う方法が実施されている。この施工法は溶接部と母材の温度差を少なくし溶接部の冷却速度を遅くすることで、急冷されることにより発生する溶接部の硬い組織の成長を抑制すると同時に低温割れの原因となる溶接部の拡散性水素の放出を促進させる効果と残留応力の発生を緩和する効果がある。しかし、厚板鋼に予熱と後熱を行う作業は多大な時間と労力を必要とし、生産性の低下や建設費用の増加などを招いていた。
したがって、溶接時の予熱・パス間温度の低下及び溶接後熱処理を省略でき、高能率に溶接可能で溶接金属の低温靭性が得られるサブマージアーク溶接材料の開発要望が多い。
従来、サブマージアーク溶接用焼成型フラックスの低水素化の技術として、例えば特許文献1に、水ガラス中にアルカリ土類金属酸化物を含有させて600℃以上の高温で焼成したサブマージアーク溶接用フラックスの開示がある。しかし、特許文献1に記載のサブマージアーク溶接用フラックスは、シンターフラックス又は焼結型フラックスと呼ばれるもので、フラックス中に金属炭酸塩を含まないので、溶接前に再乾燥した上で、再乾燥直後に溶接しないと吸湿して溶接時の拡散性水素量が多くなる。また、高温焼成のフラックスでは、溶接金属の低温靭性は望めないという問題点があった。
一方、溶接金属の低温靭性が得られるサブマージアーク溶接用ボンドフラックスとして、特許文献2には、MgO、Al23、CaF2、金属炭酸塩、金属Si又はSi酸化物、金属Ti又はTi酸化物、金属B又はB酸化物を適量含有することによって、狭開先でのスラグ剥離性及び溶接金属の低温靭性が得られる技術の開示がある。しかし、特許文献2に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスでは、溶接金属の強度が500MPa程度の場合は低温靭性が得られるが、さらに高強度になると低温靭性が得られないという問題点があった。
また、高強度で低温靭性の溶接金属が得られるサブマージアーク溶接用ボンドフラックスとして、特許文献3には、MgO、Al23、CaF2、SiO2、CaO、金属炭酸塩を含有するとともに金属Ca、金属Si及びアルカリ金属Na、K、Liの酸化物を適量含むボンドフラックスと特定成分のソリッドワイヤを組み合わせることによって、高強度で低温靭性が良好な溶接金属が得られる技術の開示がある。しかし、特許文献3に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスは、金属Caを含有して溶接金属中の酸素量を低減しているが、ボンドフラックスは400~500℃で高温乾燥して製造されており、この乾燥時に金属Ca表面が酸化されて吸湿しやすいCaOになって、拡散性水素量が多くなるという問題点があった。
特開2018-171624号公報 特開2014-91135号公報 特開2013-39604号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、溶接作業性に優れ、低温靭性の優れた溶接金属が得られるとともに拡散性水素量の少ない低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、焼成型フラックス全質量に対する質量%で、SiO2:10~20%、CaO:1~5%、MgO:25~40%、Al23:15~25%、B23:0.1~1.0%、Bi23:0.01~0.05%、金属弗化物の1種又は2種以上の合計:15~25%、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計:2~8%、Si:0.2~1.0%、Mn:0.2~1.0%、Ti:0.3~1.5%、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計:0.5~3.0%を含有し、残部は鉄合金粉からのFe分及び不可避不純物からなることを特徴とする。
また、焼成型フラックス全質量に対する質量%で、前記金属弗化物中のNaF:1~5%を含有することも特徴とする低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにある。
本発明の低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスによれば、アークが安定して、スラグ剥離性、ビード外観及びビード形状が良好であるなど溶接作業性が良好で、低温靭性の優れた溶接金属が得られるとともに拡散性水素量が少ないなど、高品質の溶接部を高能率に提供することができる。
本発明者らは、溶接作業性が良好で、低温靭性に優れた溶接金属が得られるとともに拡散性水素量の少ない低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスの成分組成について詳細に検討した。
その結果、アーク安定性は、金属弗化物、Al23、Na2O及びK2Oを適量とすることによって良好となり、金属弗化物中にNaFを適量含有させることによってさらにアークが安定する。また、スラグ剥離性は、MgO、Al23、Bi23及びを適量とすることによって良好となる。ビード外観及びビード形状は、SiO2、CaO、MgO、Al23及び金属弗化物を適量とすることによって良好となることを見出した。
拡散性水素量の低減は、金属炭酸塩の1種又は2種以上の合計を適量とすることによってなし得ることを見出した。
溶接金属の機械的性能は、SiO2、CaO、B23、Si、Mn及びTiを適量とすることによって、強度及び低温靭性に優れた溶接金属が得られることを見出した。
以下、本発明の低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスの成分組成及びその含有量と、各成分組成の限定理由について説明する。なお、各成分組成の含有率はフラックス全質量に対する質量%で表すこととし、その質量%を表すときは単に%として表すこととする。
[SiO2:10~20%]
珪砂、珪灰石、水ガラス(珪酸ナトリウム、珪酸カリウム)などを原料とするSiO2は、スラグ造成剤としてビード形状を整える作用がある。しかし、SiO2が10%未満であると、その効果が得られず、ビード形状が不良となる。一方、SiO2が20%を超えると、溶接金属中の酸素量が多くなって低温靭性が低下する。したがって、SiO2は10~20%とする。
[CaO:1~5%]
珪灰石、炭酸カルシウムなどを原料とするCaOは、溶融スラグの塩基度を高め溶接金属中の酸素量を低減して靭性を向上する効果がある。また、CaOは溶融スラグの融点及び流動性を調整してビード形状を整える効果がある。しかし、CaOが1%未満であると、溶接金属中の酸素量が多くなって低温靭性が得られない。また、CaOが1%未満であると、ビード止端部のなじみが悪くなる。一方、CaOが5%を超えると、溶融スラグの流動性が悪くなりアンダーカットが生じてビード形状が不良となる。したがって、CaOは1~5%とする。
[MgO:25~40%]
マグネシアクリンカー、炭酸マグネシウムなどを原料とするMgOは、溶融スラグの融点が高くなることにより溶接金属の保持力を高めてビード形状を整える作用がある。しかし、MgOが25%未満であると、ビード形状が不良となる。一方、MgOが40%を超えると、溶融スラグの融点が高くなりすぎてビード外観及びスラグ剥離性が不良となる。したがって、MgOは、25~40%とする。
[Al23;15~25%]
アルミナを主原料とするAl23は、アークを安定にするとともにスラグ形成剤としてビード外観を整える作用がある。しかし、Al23が15%未満であると、アークが不安定でビード外観が不良となる。一方、Al23が25%を超えると、ビード形状が凸状となりスラグ剥離性も不良となる。したがって、Al23は15~25%とする。
[B23:0.1~1.0%]
硼砂、酸化ボロンを原料とするB23は、溶接金属のオーステナイト粒界に生成する初析フェライトの成長を抑制して低温靭性を向上する効果を有する。しかし、B23が0.1%未満であると、その効果が得られず低温靭性が低下する。一方、B23が1.0%を超えると、溶接金属の硬化が過剰となり、かえって低温靭性が低下する。したがって、B23は0.1~1.0%とする。
[Bi23:0.01~0.05%]
酸化ビスマスを主原料とするBi23は、スラグ剥離性を向上させる効果がある。しかし、Bi23が0.01%未満であると、その効果が得られずスラグ剥離性が不良となる。一方、Bi23が0.05%を超えると、高温割れが生じやすくなるとともに低温靭性が低下する。したがって、Bi23は0.01~0.05%とする。
[金属弗化物の1種又は2種以上の合計:15~25%]
蛍石、弗化アルミニウム、弗化バリウム、弗化マグネシウム、弗化ナトリウムなどを原料とする金属弗化物は、溶接金属中の酸素量を低減して低温靭性を向上する効果がある。しかし、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が15%未満であると、低温靭性が低下する。一方、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が25%を超えると、アークが不安定になりビード形状が不良となる。また、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が25%を超えると、ビード表面にポックマークが発生するようになる。したがって、金属弗化物の1種又は2種以上の合計は15~25%とする。
[金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計:2~8%]
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの金属炭酸塩からのCO2換算値は、アーク雰囲気中の水素分圧を低下させて溶接金属中の拡散性水素量を低減する効果がある。しかし、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が2%未満であると、溶接金属の拡散性水素量が多くなる。一方、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が8%を超えると、ビード形状が悪くスラグ剥離性も不良となる。また、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が8%を超えると、ビード表面にポックマークが発生するようになる。したがって、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計は2~8%とする。
[Si:0.2~1.0%]
金属Si、Fe-Si、Fe-Si-Mnなどを原料とするSiは、脱酸材として作用を有する。しかし、Siが0.2%未満であると、ビード表面にポックマークが生じるようになる。また、溶接金属の低温靭性が低下する。一方、Siが1.0%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。したがって、Siは0.2~1.0%とする。
[Mn:0.2~1.0%]
金属Mn、Fe-Mn、Fe-Si-Mnなどを原料とするMnは、溶接金属の焼入れ性を向上して粒内フェライトを生成して低温靭性を良好にする。しかし、Mnが0.2%未満であると、低温靭性が得られない。一方、Mnが1.0%を超えると、溶接金属の強度が高くなり低温靭性が低下する。したがって、Mnは0.2~1.0%とする。
[Ti:0.3~1.5%]
金属Ti、Fe-Tiなどを原料とするTiは、溶接金属の低温靭性を向上する効果がある。しかし、Tiが0.3%未満であると、低温靭性が得られない。一方、Tiが1.5%を超えると、溶接金属中に固溶Tiが多くなって低温靭性が低下する。したがって、Tiは0.3~1.5%とする。
[Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計:0.5~3.0%]
水ガラス(珪酸ナトリウム、珪酸カリウム)を主原料とするNa2O及びK2Oは、アークを安定させる作用がある。しかし、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計が0.5%未満であると、アークが不安定となる。一方、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計が3.0%を超えると、ビード止端部にアンダーカットが生じる。したがって、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計は0.5~3.0%とする。
[金属弗化物中のNaF:1~5%]
金属弗化物中のNaFは、アークの安定性をさらに改善する効果がある。しかし、金属弗化物中のNaFが1%未満であると、アークをさらに安定する効果が得られない、一方、金属弗化物中のNaFが5%を超えると、ビード表面にポックマークが生じる様になる。したがって、金属弗化物中のNaFは1~5%とする。
本発明の低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスの残部は、Fe-Si、Fe-Mn、Fe-Si-Mn、Fe-Tiなどの鉄合金粉からのFe分及びP、Sなどの不純物であり、P及びSはともに低融点の化合物を生成して溶接金属の靭性を低下させるので、できるだけ低いことが好ましい。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
表1に示す各種成分の焼成型フラックスを試作し、JIS Z 3351 YS-S6に該当のソリッドワイヤを組み合せ、表2に示す化学成分からなる板厚20mmの590MPa級鋼板を開先角度20°、ルート間隔16mmの開先形状にし、裏当金を当てて表3に示す溶接条件で溶着金属試験及び溶接作業性の調査を実施した。また、拡散性水素量についても測定した。
なお、表1に示す焼成型フラックスは各種鉱物原材料を配合、混合した後、水ガラスを固着剤として造粒した後、350~400℃で2時間焼成して0.3×1、8mmに整粒した。また、JIS Z 3351 YS-S6に該当のソリッドワイヤは原線を縮径、焼鈍、めっきして素線とし、4.0mmまで伸線して用いた。
Figure 0007313965000001
Figure 0007313965000002
Figure 0007313965000003
溶着金属性能は、溶着金属の板厚方向中心から引張試験片(NK U1A号)及び衝撃試験片(NK U4号)を採取して機械試験を実施した。引張強度の評価は、600~700MPaを良好とした。靭性の評価は、―60℃における衝撃試験を行い、吸収エネルギーが3本の平均値で150J以上を良好とした。
溶接作業性の調査は、溶着金属試験時のアークの安定性、スラグ剥離性及びビード外観・形状を調べた後、目視検査にて高温割れの有無を調査した。
溶着金属の拡散性水素量の測定は、JIS Z 3118に準じて行った。溶着金属の拡散性水素量は5ml/100g以下を良好とした。これらの調査結果を表4にまとめて示す。
Figure 0007313965000004
表4中フラックス記号F1~F12が本発明例、フラックス記号F13~F25は比較例である。本発明例であるフラックス記号F1~F12はフラックスの成分が適量であるので、溶着金属の適正な引張強さ及び優れた吸収エネルギーが得られ、拡散性水素量も低く、アークが安定でスラグ剥離性及びビード外観・形状が良好で極めて満足な結果であった。また、フラックス記号F4、F5、F7、F8、F9は金属弗化物中のNaFが適量添加されているのでアークの安定性が極めて良好であった。
比較例中フラックス記号F13は、CaOが少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。また、ビード形状が不良となった。
フラックス記号F14は、MgOが少ないので、ビード形状が不良となった。また、Tiが多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。なお、金属弗化物中のNaFが適量添加されているのでアークの安定性が極めて安定であった。
フラックス記号F15は、CaOが多いので、ビード形状が不良となった。また、B23が少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。
フラックス記号F16は、MgOが多いので、ビード外観及びスラグ剥離性が不良であった。また、B23が多いので、溶着金属の引張強さが高く、吸収エネルギーが低かった。
フラックス記号F17は、Al23が少ないので、アークが不安定でビード外観が不良であった。また、金属弗化物の1種又は2種以上の合計少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。
フラックス記号F18は、Al23が多いので、ビード形状及びスラグ剥離性が不良であった。また、Mnが低いので、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。
フラックス記号F19は、Bi23が少ないので、スラグ剥離性が不良であった。また、Siが多いので、溶着金属の引張強さが高く、吸収エネルギーが低かった。
フラックス記号F20は、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が多いので、アークが不安定になりビード形状及びビード外観が不良であった。また、Bi23が多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低くなり、クレータ割れが生じた。さらに、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が少ないので、拡散性水素量が多かった。なお、金属弗化物中のNaFが添加されているがアーク安定性を向上する効果は得られなかった。
フラックス記号F21は、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が多いので、ビード形状及びビード概観、スラグ剥離性が不良であった。また、Mnが多いので溶着金属の引張強さが高く、吸収エネルギーが低かった。
フラックス記号F22は、Siが少ないので、ビード外観が不良となり、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。また、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計が少なく、アークが不安定となった。なお、金属弗化物中のNaFが少ないので、アーク安定性を向上する効果は得られなかった。
フラックス記号F23は、Tiが少ないので、溶着金属の吸収エネルギーが低かった。また、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計が多いので、ビード形状が不良となった。
フラックス記号F24は、SiO2が多いので、溶着金属の吸収エネルギーが低くなった。また、金属弗化物中のNaFが多いので、ビード外観が不良となった。
フラックス記号F25は、SiO2が少ないので、ビード形状が不良であった。

Claims (2)

  1. 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、
    焼成型フラックス全質量に対する質量%で、
    SiO2:10~20%、
    CaO:1~5%、
    MgO:25~40%、
    Al23:15~25%、
    23:0.1~1.0%、
    Bi23:0.01~0.05%、
    金属弗化物の1種又は2種以上の合計:15~25%、
    金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計:2~8%、
    Si:0.2~1.0%、
    Mn:0.2~1.0%、
    Ti:0.3~1.5%
    Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計:0.5~3.0%を含有し、
    残部は鉄合金粉からのFe分及び不可避不純物からなることを特徴とする低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。
  2. 焼成型フラックス全質量に対する質量%で、
    前記金属弗化物中のNaF:1~5%を含有すること
    を特徴とする請求項1に記載の低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。
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