JP7313965B2 - 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス - Google Patents
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- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
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Description
珪砂、珪灰石、水ガラス(珪酸ナトリウム、珪酸カリウム)などを原料とするSiO2は、スラグ造成剤としてビード形状を整える作用がある。しかし、SiO2が10%未満であると、その効果が得られず、ビード形状が不良となる。一方、SiO2が20%を超えると、溶接金属中の酸素量が多くなって低温靭性が低下する。したがって、SiO2は10~20%とする。
珪灰石、炭酸カルシウムなどを原料とするCaOは、溶融スラグの塩基度を高め溶接金属中の酸素量を低減して靭性を向上する効果がある。また、CaOは溶融スラグの融点及び流動性を調整してビード形状を整える効果がある。しかし、CaOが1%未満であると、溶接金属中の酸素量が多くなって低温靭性が得られない。また、CaOが1%未満であると、ビード止端部のなじみが悪くなる。一方、CaOが5%を超えると、溶融スラグの流動性が悪くなりアンダーカットが生じてビード形状が不良となる。したがって、CaOは1~5%とする。
マグネシアクリンカー、炭酸マグネシウムなどを原料とするMgOは、溶融スラグの融点が高くなることにより溶接金属の保持力を高めてビード形状を整える作用がある。しかし、MgOが25%未満であると、ビード形状が不良となる。一方、MgOが40%を超えると、溶融スラグの融点が高くなりすぎてビード外観及びスラグ剥離性が不良となる。したがって、MgOは、25~40%とする。
アルミナを主原料とするAl2O3は、アークを安定にするとともにスラグ形成剤としてビード外観を整える作用がある。しかし、Al2O3が15%未満であると、アークが不安定でビード外観が不良となる。一方、Al2O3が25%を超えると、ビード形状が凸状となりスラグ剥離性も不良となる。したがって、Al2O3は15~25%とする。
硼砂、酸化ボロンを原料とするB2O3は、溶接金属のオーステナイト粒界に生成する初析フェライトの成長を抑制して低温靭性を向上する効果を有する。しかし、B2O3が0.1%未満であると、その効果が得られず低温靭性が低下する。一方、B2O3が1.0%を超えると、溶接金属の硬化が過剰となり、かえって低温靭性が低下する。したがって、B2O3は0.1~1.0%とする。
酸化ビスマスを主原料とするBi2O3は、スラグ剥離性を向上させる効果がある。しかし、Bi2O3が0.01%未満であると、その効果が得られずスラグ剥離性が不良となる。一方、Bi2O3が0.05%を超えると、高温割れが生じやすくなるとともに低温靭性が低下する。したがって、Bi2O3は0.01~0.05%とする。
蛍石、弗化アルミニウム、弗化バリウム、弗化マグネシウム、弗化ナトリウムなどを原料とする金属弗化物は、溶接金属中の酸素量を低減して低温靭性を向上する効果がある。しかし、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が15%未満であると、低温靭性が低下する。一方、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が25%を超えると、アークが不安定になりビード形状が不良となる。また、金属弗化物の1種又は2種以上の合計が25%を超えると、ビード表面にポックマークが発生するようになる。したがって、金属弗化物の1種又は2種以上の合計は15~25%とする。
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどの金属炭酸塩からのCO2換算値は、アーク雰囲気中の水素分圧を低下させて溶接金属中の拡散性水素量を低減する効果がある。しかし、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が2%未満であると、溶接金属の拡散性水素量が多くなる。一方、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が8%を超えると、ビード形状が悪くスラグ剥離性も不良となる。また、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計が8%を超えると、ビード表面にポックマークが発生するようになる。したがって、金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計は2~8%とする。
金属Si、Fe-Si、Fe-Si-Mnなどを原料とするSiは、脱酸材として作用を有する。しかし、Siが0.2%未満であると、ビード表面にポックマークが生じるようになる。また、溶接金属の低温靭性が低下する。一方、Siが1.0%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。したがって、Siは0.2~1.0%とする。
金属Mn、Fe-Mn、Fe-Si-Mnなどを原料とするMnは、溶接金属の焼入れ性を向上して粒内フェライトを生成して低温靭性を良好にする。しかし、Mnが0.2%未満であると、低温靭性が得られない。一方、Mnが1.0%を超えると、溶接金属の強度が高くなり低温靭性が低下する。したがって、Mnは0.2~1.0%とする。
金属Ti、Fe-Tiなどを原料とするTiは、溶接金属の低温靭性を向上する効果がある。しかし、Tiが0.3%未満であると、低温靭性が得られない。一方、Tiが1.5%を超えると、溶接金属中に固溶Tiが多くなって低温靭性が低下する。したがって、Tiは0.3~1.5%とする。
水ガラス(珪酸ナトリウム、珪酸カリウム)を主原料とするNa2O及びK2Oは、アークを安定させる作用がある。しかし、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計が0.5%未満であると、アークが不安定となる。一方、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計が3.0%を超えると、ビード止端部にアンダーカットが生じる。したがって、Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計は0.5~3.0%とする。
金属弗化物中のNaFは、アークの安定性をさらに改善する効果がある。しかし、金属弗化物中のNaFが1%未満であると、アークをさらに安定する効果が得られない、一方、金属弗化物中のNaFが5%を超えると、ビード表面にポックマークが生じる様になる。したがって、金属弗化物中のNaFは1~5%とする。
Claims (2)
- 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックスにおいて、
焼成型フラックス全質量に対する質量%で、
SiO2:10~20%、
CaO:1~5%、
MgO:25~40%、
Al2O3:15~25%、
B2O3:0.1~1.0%、
Bi2O3:0.01~0.05%、
金属弗化物の1種又は2種以上の合計:15~25%、
金属炭酸塩の1種又は2種以上のCO2換算値の合計:2~8%、
Si:0.2~1.0%、
Mn:0.2~1.0%、
Ti:0.3~1.5%
Na2O及びK2Oの1種又は2種の合計:0.5~3.0%を含有し、
残部は鉄合金粉からのFe分及び不可避不純物からなることを特徴とする低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。 - 焼成型フラックス全質量に対する質量%で、
前記金属弗化物中のNaF:1~5%を含有すること
を特徴とする請求項1に記載の低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019147609A JP7313965B2 (ja) | 2019-08-09 | 2019-08-09 | 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019147609A JP7313965B2 (ja) | 2019-08-09 | 2019-08-09 | 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021028075A JP2021028075A (ja) | 2021-02-25 |
JP7313965B2 true JP7313965B2 (ja) | 2023-07-25 |
Family
ID=74667331
Family Applications (1)
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JP2019147609A Active JP7313965B2 (ja) | 2019-08-09 | 2019-08-09 | 低温用鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス |
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JP2017100171A (ja) | 2015-12-03 | 2017-06-08 | 日鐵住金溶接工業株式会社 | 二相ステンレス鋼のサブマージアーク溶接方法 |
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- 2019-08-09 JP JP2019147609A patent/JP7313965B2/ja active Active
Patent Citations (2)
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JP2021028075A (ja) | 2021-02-25 |
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