JP2007220230A - 垂直磁気記録ヘッド - Google Patents

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JP2007220230A JP2006040533A JP2006040533A JP2007220230A JP 2007220230 A JP2007220230 A JP 2007220230A JP 2006040533 A JP2006040533 A JP 2006040533A JP 2006040533 A JP2006040533 A JP 2006040533A JP 2007220230 A JP2007220230 A JP 2007220230A
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潔 小林
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Abstract

【課題】補助ヨーク層の磁区制御を適切に行うとともに前記主磁極層の前記補助ヨーク層に対する重なり領域を適正化して、磁気データの消去等の不具合を抑制することが可能な垂直磁気記録ヘッドを提供する。
【解決手段】補助ヨーク層35は多磁区構造であり、前記補助ヨーク層35の前端面35aに接してトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35bが形成されている。主磁極層24は前記磁区35b上に重ねられており、前記磁区35bの影響を受ける。これにより前記主磁極層24は全体的にトラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に帯磁しやくなる。これにより、記録時以外のときに、前記主磁極層24の先端部24aから記録媒体に磁束が漏れ出るのを抑制でき、前記記録媒体に記録された磁気データを消去等する不具合を適切に抑制することが可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、ディスクなどの記録媒体の媒体面に対して垂直方向に磁界を与えて記録を行う垂直磁気記録ヘッドに係り、特に、磁気データの消去等の不具合を抑制することが可能な垂直磁気記録ヘッドに関する。
図16は従来の垂直磁気記録ヘッドをハイト方向(図示Y方向)へ向けて膜厚方向(図示Z方向)と平行な方向から切断した部分断面図である。
図16に示す符号1は、リターンヨーク層、符号2は主磁極層、符号3は補助ヨーク層である。図16に示すように、前記補助ヨーク層3の前端面3aは、記録媒体との対向面H1aからハイト方向(図示Y方向)に後退しており、前記補助ヨーク層3上に前記主磁極層2が形成される。前記主磁極層2の前端面2aは前記対向面H1aから露出している。前記主磁極層2上には非磁性のギャップ層4が形成されており、前記ギャップ層4上にコイル層5が形成され、さらに前記コイル層5上にはコイル絶縁層6が形成されている。
前記コイル絶縁層6上には、前記リターンヨーク層1が形成され、前記リターンヨーク層1の先端部1aは、前記対向面H1aで前記主磁極層2に前記ギャップ層4を介して対向し、前記リターンヨーク層1の後端部1bは前記主磁極層2と磁気的に接続されている。
前記主磁極層2は前記補助ヨーク層3に比べて飽和磁束密度(Bs)が高い磁性材料で形成される。ただし前記主磁極層2は透磁率が低いので、透磁率が高い磁性材料で形成された前記補助ヨーク層3を前記主磁極層2と重ね合わせることで、多くの磁束を適切に前記主磁極層2の先端部2bにまで導くことが可能となり記録効率の向上を図ることが出来る。
図16に示すように、記録時、前記リターンヨーク層1から主磁極層2に至る磁路が形成される。前記記録媒体Mは、その表面に残留磁化の高いハード膜Maと、内方に磁気透過率の高いソフト膜Mbを有している。そして、前記主磁極層2の前記対向面H1aの前端面2aには磁束φが集中し、前記磁束φは、前記主磁極層2からハード膜Ma、ソフト膜Mbを通り、前記リターンヨーク層1に戻る。前記磁束φにより前記ハード膜Maが垂直方向へ磁化されて、磁気データが前記記録媒体Mに記録される。
特開2003−36503号公報 特開2004−71139号公報 特開2005−38535号公報
図17(a)は、前記補助ヨーク層3の平面図、図17(b)は、前記補助ヨーク層3上に重ねられた状態での前記主磁極層2の平面図、である。図17は、コイル層5に電流を流さず、前記コイル層5からの記録磁界が前記主磁極層2及び補助ヨーク層3に与えられていない状態、すなわち記録時以外の状態での前記主磁極層2及び補助ヨーク層3の磁区構造を示す。なお図17に示す矢印は各磁区内での自発磁化の方向を示す。
図17(a)に示すように、前記補助ヨーク層3の前端面3aは、トラック幅方向(図示X方向)のほぼ中心から、前記補助ヨーク層3の両側端面3bに向けて、ハイト方向(図示Y方向)に傾く傾斜面で形成されており、前記前端面3aの前記トラック幅方向(図示X方向)に対する傾き角度θ3は、例えば50°程度で形成されている。記録時以外では(強い外部磁場の影響がない限り)、図17に示すように前記補助ヨーク層3は多磁区化状態となり、磁気モーメントのハイト方向(図示Y方向)の平行成分が強い(あるいは前記ハイト方向の平行成分のみが存在する)磁区3c,3cが前記前端面3a近傍に大きな面積で存在する。
図17(b)に示すように、前記主磁極層2は、トラック幅Twで形成された細長形状で形成された先端部2bと、前記先端部2bのハイト方向(図示Y方向)に形成され前記先端部2bの幅寸法に比べてトラック幅方向(図示X方向)の幅寸法が大きい幅広部2cとで構成される。図17(b)に示す幅広部2cの形状は図17(a)の補助ヨーク層3の形状とほぼ同じとなっている。このため、前記主磁極層2も記録時以外のときにおいて、図17(b)に示すように多磁区化状態となっている。
しかし、図17(b)に示すように、前記主磁極層2が多磁区化状態となり、しかも前記先端部2b近傍に、ハイト方向(図示Y方向)の平行成分が強い磁区2d,2dが存在するために、前記先端部2bがハイト方向と平行な方向に帯磁しやすく、前記先端部2bから前記記録媒体Mに向けて記録時以外のときでも磁束が漏れ出すことで、前記記録媒体Mに記録された磁気データを消去等とするといった問題が生じていた(Pole Erasure問題)。
ところで、前記主磁極層2の形状を小さくすれば、前記主磁極層2に形成される磁区は小さくなっていき、上記問題を緩和できる。
しかし前記主磁極層2は図16に示すように前記補助ヨーク層3上に重ねられるため、前記主磁極層2は前記補助ヨーク層3の磁区構造の影響を受け、特に前記補助ヨーク層3の前端面3a近傍にあるハイト方向と平行な方向に向く磁区3cの影響を前記主磁極層2が強く受けて、前記主磁極層2がハイト方向と平行な方向に帯磁しやすく、依然としてPole Erasure問題を適切に解決することができなかった。
上記特許文献にはいずれにも、前記補助ヨーク層3の磁区構造と前記補助ヨーク層3に重ねられる主磁極層2の形成位置とを結びつけて、Pole Erasure問題を指摘し、且つ解決する手段は提示されていない。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、補助ヨーク層の磁区制御を適切に行うとともに前記主磁極層の前記補助ヨーク層に対する重なり領域を適正化して、磁気データの消去等の不具合を抑制することが可能な垂直磁気記録ヘッドを提供することを目的としている。
本発明における垂直磁記録ヘッドは、
主磁極層と、前記主磁極層に接続される補助ヨーク層と、前記主磁極層、及び前記補助ヨーク層に、記録磁界を与えるためのコイル層と、を有し、
前記主磁極層は、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部と、前記先端部のハイト側後方に設けられ、前記先端部よりトラック幅方向の幅寸法が広い幅広部を有し、
前記補助ヨーク層の前記対向面側に向く前端面は、前記対向面からハイト方向へ後退し、前記主磁極層の幅広部は前記補助ヨーク層に重ねられ、前記先端部は前記補助ヨーク層の前端面よりも前方に突出して前記対向面に露出しており、
前記補助ヨーク層は多磁区構造であり、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分と前記磁気モーメントのトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記前端面の一部に接して形成され、
前記主磁極層の前記補助ヨーク層との重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい前記磁区と重なっていることを特徴とするものである。
本発明では、前記補助ヨーク層には、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分とトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記補助ヨーク層の前端面の一部に接して形成されている。従来では、前記補助ヨーク層の前端面近傍には、ハイト方向の平行成分が大きい磁区が占めていたが、本発明では上記のように前記補助ヨーク層の磁区制御を行っている。
さらに、本発明での主磁極層は、トラック幅Twを規制する先端部と、トラック幅方向の幅寸法が前記先端部よりも広い幅広部とを有して構成され、前記幅広部は前記補助ヨーク層に重ねて形成され、前記先端部が前記補助ヨーク層の前端面よりも前方に突出している。このとき、前記主磁極層の前記補助ヨークとの重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区と重なっている。これにより前記主磁極層の前記幅広部は前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区の影響を強く受け、従来に比べて、前記主磁極層は、トラック幅方向と平行な方向(あるいはそれに近い方向)に帯磁しやすくなる。したがって、記録時以外のときに、前記主磁極層の先端部から磁束が記録媒体に向けて漏れ出すことを抑制でき、前記記録媒体に記録された磁気データを消去等とするといった不具合を適切に抑制することが可能である。
または本発明における垂直磁気記録ヘッドは、
主磁極層と、前記主磁極層に接続される補助ヨーク層と、前記主磁極層、及び前記補助ヨーク層に、記録磁界を与えるためのコイル層と、を有し、
前記主磁極層は、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部と、前記先端部のハイト側後方に設けられ、前記先端部よりトラック幅方向の幅寸法が広い幅広部を有し、
前記補助ヨーク層のトラック幅方向の幅寸法は、前記幅広部の幅寸法に比べて大きく、前記補助ヨーク層の前記対向面側に向く前端面は、前記対向面からハイト方向へ後退し、前記主磁極層の幅広部は前記補助ヨーク層に重ねられ、前記先端部は前記補助ヨーク層の前端面よりも前方に突出して前記対向面に露出しており、
前記前端面の少なくとも一部は、トラック幅方向と平行な方向に対する傾き角度θ1が0〜30°の範囲内で形成され、前記傾き角度θ1で形成された前記前端面は、平面視で、前記幅広部にハイト方向と平行な方向にて対向し且つ前記幅広部の幅寸法以上で形成され、
前記主磁極層は、前記補助ヨーク層のハイト方向への長さ寸法の半分以下の前端面側領域に重なることを特徴とするものである。
本発明では、前記補助ヨークの前記前端面は、前記対向面からハイト方向へ後退しており、前記前端面のトラック幅方向に対する傾き角度θは、0°〜30°の範囲内である。これにより、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分とトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記補助ヨーク層の前端面の一部に接して形成されやすくなる。すなわち、前記前端面の傾き角度θ1を規制することで、前記補助ヨーク層の前端面近傍に、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区を形成することが可能になる。
さらに、本発明での主磁極層は、トラック幅Twを規制する先端部と、トラック幅方向の幅寸法が前記先端部よりも広い幅広部とを有して構成され、前記幅広部は前記補助ヨーク層に重ねて形成され、前記先端部が前記補助ヨーク層の前端面よりも前方に突出している。このとき、前記主磁極層は、前記補助ヨーク層のハイト方向への長さ寸法の半分以下の前端面側領域に重なっている。これにより前記主磁極層の前記幅広部は前記補助ヨーク層の前端面近傍に形成されたトラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区の影響を強く受けやすくなり、従来に比べて、前記主磁極層は、トラック幅方向と平行な方向(あるいはそれに近い方向)に帯磁しやすくなる。したがって、記録時以外のときに、前記主磁極層の先端部から磁束が記録媒体に向けて漏れ出すことを抑制でき、前記記録媒体に記録された磁気データを消去等とするといった不具合を適切に抑制することが可能である。
上記発明において、前記補助ヨーク層は多磁区構造であり、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分と前記磁気モーメントのトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記前端面の少なくとも一部に接して形成され、
前記主磁極層の前記補助ヨーク層との重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい前記磁区と重なっていることが、より適切に、前記主磁極層を、トラック幅方向と平行な方向(あるいはそれに近い方向)に帯磁でき好ましい。
また本発明では、前記主磁極層の前記補助ヨーク層との重なり領域の全面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区と重なっていることが好ましい。これにより、前記主磁極層は、前記補助ヨーク層のハイト方向の平行成分の方が大きい磁区の影響を受けず、より効果的に、全体的にトラック幅方向と平行な方向(あるいはそれに近い方向)に帯磁でき、前記主磁極層の先端部から磁束が記録媒体に向けて漏れ出すことをより適切に抑制することが可能である。
また本発明では、前記補助ヨーク層のハイト方向への長さ寸法に対する前記補助ヨーク層のトラック幅方向への幅寸法の比(前記幅寸法/前記長さ寸法)は、1以上であることが好ましい。これにより、前記補助ヨーク層内で、トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区の面積を適切に大きくでき、前記主磁極層を、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区に重ねやすくなり、前記主磁極層の前記補助ヨーク層に対する位置制御を適切且つ簡単に行うことが可能になる。
本発明によれば、記録時以外のとき、主磁極層の先端部から磁束が記録媒体に向けて漏れ出すことを抑制でき、前記記録媒体に記録された磁気データを消去等とするといった不具合を適切に抑制することが可能である。
図1は、第1の実施形態の垂直磁気記録ヘッドを有する複合型磁気ヘッドをハイト方向(図示Y方向)へ向けて膜厚方向(図示Z方向)と平行な方向から切断した部分断面図(図3に示すI−I線から切断し矢印方向から見た縦断面図)、図2は第2の実施形態の垂直磁気記録ヘッドを有する複合型磁気ヘッドをハイト方向(図示Y方向)と平行な方向であって且つ膜厚方向(図示Z方向)と平行な方向から切断した部分断面図、図3は主磁極層及び補助ヨーク層の平面図、である。
図1に示す垂直磁気記録ヘッドH1は、記録媒体Mに垂直磁界を与え、記録媒体Mのハード膜Maを垂直方向に磁化させるものである。
記録媒体Mは例えばディスク状であり、その表面に残留磁化の高いハード膜Maが、内方に磁気透過率の高いソフト膜Mbを有しており、ディスクの中心が回転軸中心となって回転させられる。
スライダ11はAl・TiCなどの非磁性材料で形成されており、スライダ11の対向面11aが記録媒体Mに対向し、記録媒体Mが回転すると、表面の空気流によりスライダ11が記録媒体Mの表面から浮上し、またはスライダ11が記録媒体Mに摺動する。図1では下方向(図示Z方向と逆方向)がリーディング側で、上方向(図示Z方向)がトレーリング側である。
スライダ11のトレーリング側端面(上面)11bには、AlまたはSiOなどの無機材料による非磁性絶縁層54が形成されて、この非磁性絶縁層54の上に読取り部HRが形成されている。
読取り部HRは下部シールド層52と上部シールド層51と、下部シールド層52と上部シールド層51との間の無機絶縁層(ギャップ絶縁層)55内に位置する読み取り素子53とを有している。読み取り素子53は、AMR、GMR、TMRなどの磁気抵抗効果素子である。
前記上部シールド層51上にはAlやSiO等の絶縁材料で形成された分離層12が形成されている。
前記分離層12上には、補助ヨーク層35が形成される。前記補助ヨーク層35は略矩形状で形成されている。図1及び図3に示すように前記補助ヨーク層35の記録媒体との対向面H1a(以下、対向面H1aと言う)側に向く前端面35aは、前記対向面H1aからハイト方向(図示Y方向)に所定距離だけ後退している。これにより前記前端面35aから仮に磁束が漏れ出ても、記記録媒体Mへの影響を抑制することが出来る。前記前端面35aの前記対向面H1aからの最小後退距離L2(図3を参照)は0.3μm〜3.0μm程度である。前記補助ヨーク層35の前端面35aと前記対向面H1aの間はAl等の絶縁層60により埋められている。
前記補助ヨーク層35は、次に説明する主磁極層24に比べて透磁率の高い磁性材料で例えばメッキ形成される。前記補助ヨーク層35は例えばNiFe合金で形成される。
図1に示すように、前記絶縁層60及び補助ヨーク層35の上面は平坦化面で形成され、この上に、主磁極層24が形成される。
前記主磁極層24は、図3に示すように、補助ヨーク層35に比べて非常に小さく形成される。図3に示すように、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部24aと、前記先端部24aのハイト方向の後方に形成され、前記先端部24aの(最大)幅寸法よりもトラック幅方向(図示X方向)への(最大)幅寸法T1が大きい幅広部24bとで構成される。
図1及び図3に示すように前記先端部24aの前端面24a1は、前記対向面H1aから露出している。また図3に示す実施形態では、前記先端部24aはハイト方向に向けて一定の幅寸法(=Tw)で形成されているが、前記先端部24aの側端面24a2がハイト方向(図示Y方向)に向けて幅寸法が広がるようにトラック幅方向に向けて傾く形状であってもよい。
図3に示すように、前記幅広部24bの前記対向面H1a側に向く前端面24b1は、前記先端部24aの後端からハイト方向に向けて徐々に幅寸法が広がるように傾斜面で形成されており、前記前端面24b1と接続される側端面24b2は、ハイト方向と平行に設けられ、よって前記幅広部24bは、前記先端部24aの後端からハイト方向への途中まで徐々に幅寸法が広がり、前記ハイト方向の途中から後端まで一定の幅寸法で形成されている。前記幅広部24bに前記側端面24b2が形成されていなくてもよく、すなわち前記幅広部24bは斜めに傾く前端面24b1と後端面24b3との平面形状が略三角形状となる形状で形成されていてもよい。また前記幅広部24bの前記前端面24b1は傾斜していなくても前記トラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に形成されていてもよい。また、前記側端面24b2は、前記ハイト方向(図示Y方向)と平行な方向でなく、トラック幅方向に向けてやや傾く形状であってもよい(このとき、トラック幅方向に対する前記前端面24b1の傾き角度θ2に比べて、トラック幅方向に対する前記側端面24b2の傾き角度の方が大きくなっている)。よって前記幅広部24bの平面形状は、略長方形、略正方形、あるいは略台形等であってもよい。
図3に示すように前記主磁極層24の幅広部24bは前記補助ヨーク層35の前端面35a近傍上に重ねられている。前記主磁極層24の先端部24aは前記補助ヨーク層35の前端面35aよりも前方に向けて突出しており、上記したように前記先端部24aの前端面24a1は前記対向面H1aから露出している。
前記主磁極層24は、強磁性材料で例えばメッキ形成されたものであり、前記補助ヨーク層35よりも高い飽和磁束密度(Bs)を有する例えば、CoFe合金等で形成される。
前記主磁極層24上から前記補助ヨーク層35上にかけて非磁性のギャップ層25が形成される。前記ギャップ層25は例えばAlやSiO等の絶縁材料で形成される。前記主磁極層24のハイト方向の後方にある前記補助ヨーク層35上には前記ギャップ層25を介して非磁性導電材料のコイル層27が形成される。また前記コイル層27と前記補助ヨーク層35間には前記ギャップ層25と、前記ギャップ層25上(あるいは下)に、コイル絶縁下地層が重ねて形成されていてもよい。図1に示す実施形態では前記コイル層27は、前記ギャップ層25上であって、前記リターンヨーク層21の後端部の周囲に螺旋状に形成された平面コイルであるが、前記コイル層27は図1の形態に限定されない。例えば、補助ヨーク層35の下側に、複数本の下側コイル層が形成され、前記補助ヨーク層35の上側に複数本の上側コイル層が形成され、前記下側コイル層と前記上側コイル層とが、前記補助ヨーク層35又は主磁極層24を中心軸としてその周囲を螺旋状で巻回するように接続される形態であってもよい。
図1に示すように前記コイル層27上はコイル絶縁層32によって覆われている。前記コイル絶縁層32は有機絶縁材料で形成されることが好ましい。前記コイル絶縁層32は、前記対向面H1a近傍及び前記補助ヨーク層35のハイト方向の後端部には形成されない。
図1に示すように前記コイル絶縁層32上にはリターンヨーク層21が例えばメッキ形成される。図1に示すように前記リターンヨーク層21は、前記対向面H1aにて前記主磁極層24上に前記ギャップ層25を介して形成される。また前記リターンヨーク層21と前記補助ヨーク層35はハイト方向の後端で磁気的に接続される。なお磁気的な接続なしに、前記リフトオフ層21がシールドとして機能してもよい。
図1に示すように、前記リターンヨーク層21上にはAl等で形成された保護層13が設けられている。
前記リターンヨーク層21の前端面21aは、前記主磁極層24の先端部24aの前端面24a1に比べて十分に広い面積で形成されている。前記コイル層27に電流が流され、記録磁界が生じると前記記録磁界は前記リターンヨーク層21、補助ヨーク層35及び主磁極層24に導かれ、リターンヨーク層21―補助ヨーク層35−主磁極層24を経る磁路が形成される。
前記補助ヨーク層35は前記主磁極層24よりも透磁率が高く適切に磁束を前記主磁極層24にまで導く。飽和磁束密度Bsの高い主磁極層24では、その先端部24aに磁束を集中させることができ、磁束φは記録媒体Mに向けて垂直方向に放出され、ハード膜Ma、ソフト膜Mbを通り、前記リターンヨーク層21に戻される。上記により前記ハード膜Maに磁気データが記録される。
本実施形態における垂直磁気記録ヘッドH1の特徴的部分について説明する。本実施形態における垂直磁気記録ヘッドH1は以下に説明する少なくとも(1)(2)のいずれかの特徴を有している。
(1) 前記主磁極層24は、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部24aと、前記先端部24aのハイト側後方に設けられ、前記先端部24aよりトラック幅方向の幅寸法が広い幅広部24bを有する。前記補助ヨーク層35の前記対向面H1a側に向く前端面35aは、前記対向面H1aからハイト方向へ後退し、前記主磁極層24の幅広部24bは前記補助ヨーク層35上に重ねられる。前記先端部24aは前記補助ヨーク層35の前端面35aよりも前方に突出して前記対向面H1aに露出している。前記補助ヨーク層35は多磁区構造であり、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分と前記磁気モーメントのトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記前端面35aの一部に接して形成される。そして、前記主磁極層24の前記補助ヨーク層35との重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい前記磁区と重なっている。
図1及び図3に示すように前記主磁極層24は前記補助ヨーク層35に比べて十分に小さく形成される。図1,図3に示すように、前記補助ヨーク層35の前記対向面H1a側に向く前端面35aは、前記対向面H1aからハイト方向に後退している。
ところで前記コイル層27に電流が流されず、前記補助ヨーク層35に前記コイル層27からの記録磁界が流れない状態では、前記補助ヨーク層35は、図3に示すように多磁区化する。このとき、前記前端面35aの傾き角度θ1を小さくすればするほど、すなわち前記前端面35aがトラック幅方向(図示X方向)に近づくほど、前記前端面35a側に、磁気モーメントのトラック幅方向と平行な成分とハイト方向と平行な成分とを対比したとき、前記トラック幅方向の平行成分のほうが大きい磁区(前記トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区)35bが形成される。なお「前記トラック幅方向の平行成分のほうが大きい」には、ハイト方向の平行成分も存在するが、それよりも、前記トラック幅方向の平行成分が大きい場合のみならず、ハイト方向の平行成分が存在せず、トラック幅方向の平行成分のみが存在する場合も含まれる。
前記磁区35bは、前記前端面35aの少なくとも一部と接するとともに後端面35e方向に向けて、且つトラック幅方向の中心からトラック幅方向の両側に広がって形成される。前記磁区35bは例えば図3に示す後端面35e方向に突出する略三角形で形成される。
図3では前記補助ヨーク層35は4つの磁区に分けられており、前記磁区35bのハイト側で接する2つの磁区35d,35dは、ハイト方向の平行成分が支配的であり、前記補助ヨーク層35の後端面35e側に存在する磁区35fは、トラック幅方向の平行成分が支配的となる。なお図3に示す矢印は各磁区における自発磁化の方向を示す。自発磁化は磁気モーメントのベクトル和で示される。前記磁区35dでは、前記補助ヨーク層35の側端面35cがハイト方向(図示Y方向)と平行な方向に形成されており、磁気異方性により、前記磁区35dの自発磁化はほぼハイト方向と平行な方向となっており、また、前記磁区35fでは、前記補助ヨーク層35の後端面35eがトラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に形成されており、磁気異方性により、前記磁区35fの自発磁化はほぼトラック幅方向と平行な方向となっている。
そして図3に示す実施形態では、前記主磁極層24の幅広部24bが前記前端面35a近傍に形成されたトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35b上にのみ重ねられており、前記幅広部24bは前記磁区35bの影響のみを受ける。逆に言えば、前記幅広部24bは前記ハイト方向の平行成分が支配的な磁区35dの影響を受けない。これにより前記主磁極層24は全体的に、トラック幅方向(図示X方向)と平行な方向(あるいは少なくともそれに近い方向)に帯磁しやくなる。前記主磁極層24は前記補助ヨーク層35に比べて非常に小さい形状であるが、前記主磁極層24に先端部24aよりも幅の広い前記幅広部24bを設けることで、前記幅広部24bが、前記磁区35bの影響を適切に受けることができ、効果的に前記主磁極層24の全体をトラック幅方向と平行な方向に帯磁できる。また前記幅広部24bは先端部24aのように細長形状ではないため形状異方性の面からも前記幅広部24bはトラック幅方向に帯磁されやすい。
また前記主磁極層24は単磁区構造でなく多磁区構造となる可能性もあるが、かかる場合でも、トラック幅方向の平行成分が支配的な前記磁区35bの影響を適切に受けることで、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区が前記主磁極層24内で大きな面積を占める。また、前記幅広部24bの前端面24b1のトラック幅方向(図示X方向)に対する傾き角度θ2を0°〜30°の範囲内で形成することにより、前記幅広部24bにトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区を非常に広い面積で形成できる。
このように、本実施形態では、記録時以外のときに、前記主磁極層24を全体的にトラック幅方向(あるいは少なくともそれに近い方向)に帯磁でき、前記主磁極層24の先端部24aから前記記録媒体Mに磁束が漏れ出るのを抑制でき、前記記録媒体Mに記録された磁気データを消去等する不具合を適切に抑制することが可能である。
図3に示す実施形態では、前記主磁極層24の前記補助ヨーク層35への重なり領域の全体が、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35b上に重なっており、この形態は、前記主磁極層24が、前記補助ヨーク層35のハイト方向の平行成分が支配的な磁区35dの影響を受けないことから最も好ましい形態となっているが、例えば図4に示すように、前記主磁極層24の前記幅広部24bの一部が、前記補助ヨーク層35に形成されたハイト方向の平行成分が支配的な磁区35d上に重なっていてもよい。このとき、前記主磁極層24の前記補助ヨーク層35との重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向に向く磁区35b上に重なっていることが好ましい。これにより、前記主磁極層24には前記トラック幅方向に向く磁区35bの影響が、前記ハイト方向に向く磁区35dの影響よりも強くなり、前記主磁極層24が、トラック幅方向(あるいは少なくともそれに近い方向)に帯磁されやすく、また前記主磁極層24が多磁区構造となってもトラック幅方向に向く磁区の面積が大きくなり、記録時以外のときに前記主磁極層24の先端部24aから前記記録媒体Mに向けて磁束が漏れ出るのを適切に抑制することが出来る。
さらに上記(1)の特徴的部分を持つ垂直磁気記録ヘッドにおいては、前記補助ヨーク層35の前記前端面35aのトラック幅方向(図示X方向)に対する傾き角度θ1は30°〜0°の範囲内であることが好ましい。この点については以下の(2)において説明する。
(2) 前記主磁極層24は、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部24aと、前記先端部24aのハイト側後方に設けられ、前記先端部24aよりトラック幅方向の幅寸法が広い幅広部24bを有する。前記補助ヨーク層35のトラック幅方向の幅寸法T2は、前記幅広部24bの幅寸法T1に比べて大きく、前記補助ヨーク層35の前記対向面側に向く前端面35aは、前記対向面H1aからハイト方向へ後退し、前記主磁極層24の幅広部24bは前記補助ヨーク層35上に重ねられ、前記先端部24aは前記補助ヨーク層35の前端面35aよりも前方に突出して前記対向面H1aに露出している。前記前端面35aの少なくとも一部は、トラック幅方向と平行な方向に対する傾き角度θ1が0〜30°の範囲内で形成され、前記傾き角度θ1で形成された前記前端面35aは、平面視で、前記幅広部24bにハイト方向と平行な方向にて対向し且つ前記幅広部24bの幅寸法T1以上で形成され、前記主磁極層24は、前記補助ヨーク層35のハイト方向への長さ寸法L1の半分以下の前端面側領域に重なる。なお(1)の特徴的部分と構成において重複する部分については、上記(1)の説明を参照されたい。
(2)における特徴的部分では、前記補助ヨーク層35の前記前端面35aのトラック幅方向(図示X方向)に対する傾き角度θ1が、0°〜30°の範囲内に規制されている。これによって前記補助ヨーク層35の少なくとも一部の前記前端面35aに接して形成される磁区35bではトラック幅方向の平行成分が支配的となる。
また図3に示すように、一点鎖線Aは、前記補助ヨーク層35の長さ寸法L1の半分のラインを示す。図3に示すように前記主磁極層24は、前記ラインAよりも前方側(対向面H1a側)の前記補助ヨーク層35上に重ねて形成されている。図3は(2)の特徴的部分を備えた上で最も好ましい形態となっている。それは上記(1)で説明したように、前記主磁極層24が、前記補助ヨーク層35の少なくとも一部の前端面35aに接して形成されたトラック幅方向への平行成分が支配的な磁区35b上のみに重ねて形成され、前記主磁極層24の全体が、トラック幅方向と平行な方向(あるいは少なくともそれに近い方向)に帯磁されやすくなっているからである。これにより、記録時以外のときに前記主磁極層24の先端部24aから記録媒体Mに向けて磁束が漏れ出るのを適切に抑制することが出来る。
図3の実施形態では、前記主磁極層24の幅広部24bがハイト方向に延ばされると、前記幅広部24bの一部はハイト方向の平行成分が支配的な磁区35d上に重なり前記磁区35dの影響を受けるが、少なくとも前記幅広部24bの前記先端部24aに近い側では、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35bの影響を受けるため、前記先端部24aを含めた前記主磁極層24の前方側はトラック幅方向と平行な方向に帯磁されやすくなり、また、前記ラインA以下の前方側に前記主磁極層24を形成することにより、前記主磁極層24に対するハイト方向に向く磁区35dの影響を弱めることができ、以上により、従来の構造に比べて前記主磁極層24の先端部24aから記録媒体Mに磁束が漏れ出るのを適切に抑制できる。
また図3に示す実施形態では、前記前端面35aは、前記補助ヨーク層35のトラック幅方向(図示X方向)における中央から両側の側端面35cにかけて、夫々、一直線状に形成されている。そして図3では前記前端面35aの全体が0〜30°の範囲内の傾き角度θ1となっている。ただし前記傾き角度θ1を有する箇所は前端面35aの一部であってもよい。このとき、前記前端面35aのうち、平面視(図3を参照)で、前記幅広部24bにハイト方向(図示Y方向)と平行な方向にて対向し且つ前記幅広部24bの幅寸法T1以上で形成された前記前端面35aのトラック幅方向に対する傾き角度θ1が、0〜30°の範囲内で形成されることが必要である。これにより前記幅広部34bと対向する領域に、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35bを形成しやすく(逆に言えばハイト方向の平行成分が支配的な磁区は形成されにくい)、適切に前記幅広部24bに前記磁区35bを対向させることができる。また、例えば図3に示す前端面35aと側端面35c間の角部が面取り加工されていてもよく、係る場合の面取り面のトラック幅方向における傾き角度が、30°より大きくても、前記前端面35aのうち、平面視(図3を参照)で、前記幅広部24bにハイト方向(図示Y方向)と平行な方向にて対向し且つ前記幅広部24bの幅寸法T1以上で形成された前記前端面35aのトラック幅方向に対する傾き角度θ1が、0〜30°の範囲内で形成されれば、前記幅広部24bと対向する前記補助ヨーク層35の箇所にハイト方向の平行成分が支配的な磁区は形成されずらく、前記幅広部24bの磁化制御を適切に行うことが出来る。また前記前端面35aは平面視で直線状である必要はなく、例えば曲線状であってもよい。かかる場合の傾き角度θ1は、曲線上の接線のトラック幅方向に対する傾き角度で規制される。
以下、(1)(2)の特徴的部分の構成に追加されるべき好ましい構成について説明する。
前記補助ヨーク層35のトラック幅方向における幅寸法T2と、ハイト方向における長さ寸法L1との比(T2/L1)は1以上であることが好ましい。すなわち前記幅寸法T2が前記長さ寸法L1以上であることが好ましい。これにより前記ハイト方向の平行成分が支配的な磁区35d,35dの占める面積が小さくなり、前記トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35b,35fの占める面積のほうが大きくなる。図5では、トラック幅方向の平行成分が支配的な前記磁区35bと磁区35fとが前記補助ヨーク層35のほぼ中心付近で点接触しているが、前記比(T2/L1)が1よりも大きくなると、前記磁区35b,35fが、前記補助ヨーク層35のほぼ中心付近でトラック幅方向(図示X方向)に長く延びる磁壁を境に対向するようになり、かかる場合、前記主磁極層24の幅広部34bをハイト方向(図示Y方向)に長く延ばしても前記幅広部24bの大部分が前記トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区上に重なる。具体的には前記比(T2/L1)を1.29以上にすると、後述する実験にも示すように、前記補助ヨーク層35の前端面35aに接して形成されトラック幅に向く磁区35bと、前記補助ヨーク層35のハイト後端面35eに接して形成されトラック幅に向く磁区35fとが前記補助ヨーク層35のほぼ中心付近でトラック幅方向に長く延びる磁壁を境に対向するため、前記補助ヨーク層35の前端面35aから後端面35eまでのトラック幅方向におけるある一定の幅寸法内には前記トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区が必ず存在し、よって前記主磁極層24の幅広部24bの全体を前記トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区上に重ねることが容易且つ適切に行える。
図3に示すように前記補助ヨーク層35は前端面35a、側端面35c、及び後端面35eを有してなり、前記側端面35cはハイト方向(図示Y方向)と平行な方向に形成され、前記前端面35aは上記した傾き角度θ1を有し、前記後端面35eはトラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に形成されることが最も好ましい形態である。これにより磁区はほぼ4つ形成され、前記前端面35aにはトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区35bが広い面積で形成されやすくなる。
寸法について説明する。前記トラック幅Twは0.06μm〜0.30μmの範囲内であることが好ましい。前記幅広部24bの幅寸法T1(最大幅寸法)は0.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。前記補助ヨーク層35の前記幅寸法T2(最大幅寸法)は、1μm〜30μmの範囲内で形成されることが好ましい。また前記補助ヨーク層35のハイト方向への長さ寸法L1(最大長さ寸法)は5μm〜30μmの範囲内で形成されることが好ましい。
なお図1に示す垂直記録磁気ヘッドの構造は一例である。例えば図2に示すように、前記主磁極層24及び補助ヨーク層35が前記リターンヨーク層21よりも上方に位置し、前記補助ヨーク層35と前記リターンヨーク層21とが接続層26を介して磁気的に接続されている構造であってもよい。図2に示す符号56は、コイル絶縁下地層、符号57はギャップ層である。なお図2に付された図1と同じ符号は図1と同じ層を示している。図1及び図2において前記主磁極層24は前記補助ヨーク層35の上側に形成されているが、前記補助ヨーク層35の下側に形成されてもよい。
実験では、FeCoで形成された磁性体を図7〜図10に示す形状にてメッキ形成し、各磁性体に形成された磁区を磁気力顕微鏡(MFM)で観察した。
(図6に示す磁性体:実施例1)
模式図を図11に示す。図11に示すように幅寸法を10μm、ハイト方向への長さを15.5μmとした。また前記磁性体の前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を30°とした。
(図7に示す磁性体:実施例2)
模式図を図12に示す。図12に示すように幅寸法を20μm、ハイト方向への長さ寸法を15.5μmとした。また前記磁性体の前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を30°とした。
(図8に示す磁性体:実施例3)
模式図を図13に示す。図13に示すように幅寸法を10μm、ハイト方向への長さ寸法を5μmとした。また前記磁性体の前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を30°とした。
(図9に示す磁性体:比較例)
模式図を図14に示す。図14に示すように幅寸法を10μm、ハイト方向への長さ寸法を15.5μmとした。また前記磁性体の前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を50°とした。
(図10に示す磁性体:実施例4)
模式図を図15に示す。図15に示すように幅寸法を10μm、ハイト方向への長さ寸法を15.5μmとした。また前記磁性体の前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を0°とした。
図6〜図8(模式図は図11〜図13)に示すように、各磁性体は多磁区構造となることがわかった。この磁区の構成から、各磁区における自発磁化の方向は、図11〜図13に示す方向であると推測できる。特に、各磁性体の前端面に接して形成される磁区Cでは、磁気モーメントのトラック幅方向の平行成分が、前記磁気モーメントのハイト方向の平行成分よりも大きくなり、自発磁化の方向はトラック幅方向と平行かあるいはそれに近い方向に向くことがわかった。
また図11〜図13に示すように、幅寸法T2と長さ寸法L1の比(T2/L1)を変えると、磁区構造が変化することがわかった。図11では、前記比は、約0.645、図12では、前記比は、約1.29、図13では、2であった。図12,図13では、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区どうしが、トラック幅と平行に長く形成された磁壁Dを介して対向している。このような形態では、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区が、前端面から後端面までのトラック幅方向の一定領域内に常に存在するため(例えば図12に示す斜め線領域Bを参照)、図12や図13に示す形態の磁性体を補助ヨーク層として用いた場合、主磁極層を前記補助ヨーク層のトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区に重ねて形成しやすくなる。すなわち、図12に示す斜め線領域B上に主磁極層を重ねれば、前記主磁極層を、トラック幅方向の平行成分が支配的な磁区上に適切に重ねることが出来る。
この実験結果から、本実施例では、前記比を1.29以上にすることが好ましい範囲とした。
次に図9(模式図は図14)に示す比較例では、前記前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を50°にしているが、これにより、前記前端面近傍にはハイト方向の平行成分が支配的な磁区が存在することがわかった。
一方、図10(模式図は図15)に示す実施例では、前記前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を0°にしているが、これにより、前記前端面近傍にはトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区が存在することがわかった。図6〜図15に示す実験結果から前記前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を0〜30°の範囲内に設定した。これにより前記前端面近傍にトラック幅方向の平行成分が支配的な磁区が形成されることがわかった。
第1の実施形態の垂直磁気記録ヘッドを有する複合型磁気ヘッドを記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)と平行な方向であって且つ膜厚方向(図示Z方向)と平行な方向から切断した部分断面図、 第2の実施形態の垂直磁気記録ヘッドを有する複合型磁気ヘッドを記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)と平行な方向であって且つ膜厚方向(図示Z方向)と平行な方向から切断した部分断面図、 補助ヨーク層及び主磁極層の磁区構造等を示す平面図、 図3とは異なる形態の補助ヨーク層及び主磁極層の平面図、 図3,図4とは異なる形態の補助ヨーク層及び主磁極層の平面図、 幅寸法を10μm、ハイト方向への長さを15.5μm、前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を30°とした磁性体の磁気力顕微鏡(MFM)、 幅寸法を20μm、ハイト方向への長さを15.5μm、前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を30°とした磁性体の磁気力顕微鏡(MFM)、 幅寸法を10μm、ハイト方向への長さを5μm、前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を30°とした磁性体の磁気力顕微鏡(MFM)、 幅寸法を10μm、ハイト方向への長さを15.5μm、前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を50°とした磁性体の磁気力顕微鏡(MFM)、 幅寸法を10μm、ハイト方向への長さを15.5μm、前端面のトラック幅方向に対する傾き角度を0°とした磁性体の磁気力顕微鏡(MFM)、 図6の模式図、 図7の模式図、 図8の模式図、 図9の模式図、 図10の模式図、 従来の垂直磁気記録ヘッドをハイト方向(図示Y方向)へ向けて膜厚方向(図示Z方向)と平行な方向から切断した部分断面図、 (a)は従来の補助ヨーク層の磁区構造を示す平面図、(b)は従来の主磁極層の磁区構造を示す平面図、
符号の説明
11 スライダ
21 リターンヨーク層
24 主磁極層
24a (主磁極層の)先端部
24b (主磁極層の)幅広部
27 コイル層
35 補助ヨーク層
35a (補助ヨーク層の)前端面
35b、35d、35f 磁区

Claims (5)

  1. 主磁極層と、前記主磁極層に接続される補助ヨーク層と、前記主磁極層、及び前記補助ヨーク層に、記録磁界を与えるためのコイル層と、を有し、
    前記主磁極層は、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部と、前記先端部のハイト側後方に設けられ、前記先端部よりトラック幅方向の幅寸法が広い幅広部を有し、
    前記補助ヨーク層の前記対向面側に向く前端面は、前記対向面からハイト方向へ後退し、前記主磁極層の幅広部は前記補助ヨーク層に重ねられ、前記先端部は前記補助ヨーク層の前端面よりも前方に突出して前記対向面に露出しており、
    前記補助ヨーク層は多磁区構造であり、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分と前記磁気モーメントのトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記前端面の一部に接して形成され、
    前記主磁極層の前記補助ヨーク層との重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい前記磁区と重なっていることを特徴とする垂直磁気記録ヘッド。
  2. 主磁極層と、前記主磁極層に接続される補助ヨーク層と、前記主磁極層、及び前記補助ヨーク層に、記録磁界を与えるためのコイル層と、を有し、
    前記主磁極層は、トラック幅Twを規制する細長形状の先端部と、前記先端部のハイト側後方に設けられ、前記先端部よりトラック幅方向の幅寸法が広い幅広部を有し、
    前記補助ヨーク層のトラック幅方向の幅寸法は、前記幅広部の幅寸法に比べて大きく、前記補助ヨーク層の前記対向面側に向く前端面は、前記対向面からハイト方向へ後退し、前記主磁極層の幅広部は前記補助ヨーク層に重ねられ、前記先端部は前記補助ヨーク層の前端面よりも前方に突出して前記対向面に露出しており、
    前記前端面の少なくとも一部は、トラック幅方向と平行な方向に対する傾き角度θ1が0〜30°の範囲内で形成され、前記傾き角度θ1で形成された前記前端面は、平面視で、前記幅広部にハイト方向と平行な方向にて対向し且つ前記幅広部の幅寸法以上で形成され、
    前記主磁極層は、前記補助ヨーク層のハイト方向への長さ寸法の半分以下の前端面側領域に重なることを特徴とする垂直磁気記録ヘッド。
  3. 前記補助ヨーク層は多磁区構造であり、磁気モーメントのハイト方向と平行な成分と前記磁気モーメントのトラック幅方向と平行な成分とを比較したときに、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区が少なくとも前記前端面の少なくとも一部に接して形成され、
    前記主磁極層の前記補助ヨーク層との重なり領域の半分以上の面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい前記磁区と重なっている請求項1記載の垂直磁気記録ヘッド。
  4. 前記主磁極層の前記補助ヨーク層との重なり領域の全面積が、前記トラック幅方向の平行成分の方が大きい磁区と重なっている請求項1又は3に記載の垂直磁気記録ヘッド。
  5. 前記補助ヨーク層のハイト方向への長さ寸法に対する前記補助ヨーク層のトラック幅方向への幅寸法の比(前記幅寸法/前記長さ寸法)は、1以上である請求項1ないし4のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッド。
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