JP2005063562A - 薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドを用いた磁気装置、並びに前記薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドを用いた磁気装置、並びに前記薄膜磁気ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
特に磁極部の形状を適正化してサイドフリンジの発生を抑制できるとともに、その他の特性の向上をも図り、且つ前記磁極部の形成の容易化及び適正化を図ることが可能な薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドを用いた磁気装置、並びに前記薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的としている。
【解決手段】
上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1が、下部コア層2の上面2aの幅寸法Tw2に比べて大きく形成されており、これによってサイドフリンジの抑制を図ることが可能になっている。しかも本発明では、磁気回路構成部と分離された磁極部7の形状を加工するものであり、前記磁極部7の適正な狭トラック化を実現できる。さらに磁気回路構成部と分離された磁極部7の後方領域に広いコイル層38の形成領域38aを設けることができ、薄膜磁気ヘッドの小型化においても所定寸法のコイル層38を形成しやすい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気記録媒体に磁界を与えて記録を行う薄膜磁気ヘッドに係り、特に磁極部の形状を適正化してサイドフリンジの発生を抑制できるとともに、その他の特性の向上をも図り、且つ前記磁極部の形成の容易化及び適正化を図ることが可能な薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドを用いた磁気装置、並びに前記薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。
図15は、下記の特許文献1の図1に示す上部磁極層、ギャップ層及び下部磁極層の部分拡大正面図である。
図15に示すように上部磁極層及び下部磁極層の両側端面は、共に前記ギャップ層から離れる方向に向けて徐々にトラック幅方向への幅寸法が広がるように傾斜面で形成されている。
図15では、前記上部磁極層の下面のトラック幅方向への幅寸法及び前記下部磁極層の上面のトラック幅方向への幅寸法は共にTw5である。
しかしながら図15に示す磁極部構造であると次のような問題点がある。図16は、実際に記録媒体上を特許文献1記載の薄膜磁気ヘッドが走行したときの問題点を指摘するための説明図である。
図16に示す斜線部分は、前記磁極部から前記媒体に対して記録が行われた、あるいはこれから記録が行われる領域(トラック)である。図16に示すように前記磁極部は記録媒体上を所定角θ5だけ傾いた状態を維持しながら走行する。この所定角θ5をスキュー角と呼んでいる。
図15に示すように、前記上部磁極層の下面と下部磁極層の上面とが同じTw5の寸法で形成されていると、図16のようにスキュー角θ5によって、前記下部磁極層の上面のエッジが前記記録領域よりもはみ出し、前記下部磁極層のエッジで既に記録された隣の領域の記録磁界を消去してしまったり、あるいは新たに書き込みを行ってしまう、いわゆるサイドフリンジの問題が深刻化する。
一方、下記に示す特許文献2および特許文献3では、下部コア層の上面のトラック幅方向への寸法Tw6が、上部コア層の下面のトラック幅方向への寸法Tw7よりも小さくなっており(図17を参照されたい)、特許文献2及び3に示した薄膜磁気ヘッドの構造は、特許文献1に示した薄膜磁気ヘッドの構造よりも上記したサイドフリンジの問題を抑制できるものと考えられた。
特開2002−197616号公報(図1) 特開2002−92818号公報(図3、図11、図12) USP6,055,138(Fig1,11)
しかしながら、特許文献2及び特許文献3は以下の点で、実際にサイドフリンジの発生を効果的に抑制できるのか否か不明である。
すなわちサイドフリンジの抑制は、薄膜磁気ヘッドの構造のみで決定できず、スキュー角との関係が重要である。この点、両文献には、薄膜磁気ヘッドの構造のみが開示されているだけで、スキュー角との関係に関し明確な記載が無い。例えば特許文献2の図12では、スキュー角を0°として従来技術の問題点を挙げているが、スキューのあるときに実際に特許文献2の図11の構造でサイドフリンジを効果的に抑制できるかは不明である。
また特許文献2及び特許文献3では、下部コア層と上部コア層が記録媒体との対向面でギャップ層を挟んで対向した形状であり、前記コア層と分離した磁極層が前記対向面でギャップ層を挟んで対向した構造ではない。
このため特許文献2の図3や特許文献3の図11から明らかなように、下部コア層及び上部コア層は前記対向面からハイト方向に長く延びて形成され、両コア層がハイト方向後方で磁気的に接続されて磁気回路を構成している。
このように下部コア層及び上部コア層は、媒体対向面付近にのみ形成すれば良いというものではないため、特に高記録密度化を実現するために高精度に狭トラック化を図ることが非常に困難な構造であり、記録特性の低下を招きやすい。
また、特許文献2や特許文献3では、前記下部コア層が媒体対向面からハイト方向に長く延ばされて形成されているから、コイル層をどうしても前記下部コア層の上方に形成するしかなく、前記コイル層の形成領域が制限される。薄膜磁気ヘッドがより小型化されている現在にあって前記コイル層の広い形成領域の確保は重要な技術課題となっている。
また特許文献2及び特許文献3では、上部コア層の下面の幅寸法Tw7に比べて下部コア層の上面の幅寸法Tw6が狭い構造をどのように形成するのか具体的例示が無い。特許文献2には図5ないし図10に製造方法が図示されているが、この工程図は、図4等の下部コア層の上面の幅寸法Tw6と上部コア層の下面の幅寸法Tw7とが同じ寸法となる薄膜磁気ヘッドの製造方法に関するものであると認められる。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、特に磁極部の形状を適正化してサイドフリンジの発生を抑制できるとともに、その他の特性の向上をも図り、且つ前記磁極部の形成の容易化及び適正化を図ることが可能な薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドを用いた磁気装置、並びに前記薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、記録媒体との対向面側に設けられた磁極部、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部、記録磁界を誘導するためのコイル層を有し、
前記磁極部は、下部磁極層と上部磁極層と、両磁極層間に設けられたギャップ層とを有して構成され、
前記上部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw1は、前記下部磁極層の上面の前記対向面側でのトラック幅方向における幅寸法Tw2よりも大きく、
前記ギャップ層は、前記下部磁極層の上面のトラック幅方向における両側縁部から、前記上部磁極層の下面のトラック幅方向における両側縁部にかけて徐々にトラック幅方向への幅寸法が広がって形成され、
前記磁極部は前記対向面からハイト方向後方に所定領域内で形成され、前記磁極部よりもハイト方向後方に前記コイル層の形成領域が設けられていることを特徴とするものである。
上記のように本発明では、上部磁極層の下面の幅寸法Tw1が、下部コア層の上面の幅寸法Tw2に比べて大きく形成されており、これによってサイドフリンジの抑制を図ることが可能になっている。
しかも本発明では、磁気回路構成部と分離された磁極部の形状を加工するものであり、前記磁極部の適正な狭トラック化を実現できる。
さらに本発明では、磁気回路構成部と分離された磁極部の後方領域に広いコイル層の形成領域を設けることができ、薄膜磁気ヘッドの小型化においても所定寸法のコイル層を形成しやすい。
また本発明では、前記上部磁極層の上面のトラック幅方向における幅寸法Tw3は、前記Tw1よりも大きいことが好ましく、また前記下部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw4は、前記Tw2よりも大きいことが好ましい。これによってOW(オーバーライト)特性の向上を図ることが可能になる。
なお前記Tw3は前記Tw4よりも大きいことがより好ましい。
次に本発明では、前記ギャップ層は、NiPReまたはAuで形成されることが好ましい。前記上部磁極層の下面の幅寸法Tw1を下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも大きく形成するには、ギャップ層の材質が重要である。
また本発明は、上記のいずれかに記載された薄膜磁気ヘッドと、記録媒体とを有してなる磁気装置において、
前記薄膜磁気ヘッドの媒体上走行中におけるスキュー角がθで、前記θをtanθとおいたとき、
前記tanθは、[[(Tw1−Tw2)/2]/ギャップ層の膜厚GL]以下であることを特徴とするものである。
上記関係を満たすことで、効果的にサイドフリンジの発生を抑制することが可能である。
また本発明は、記録媒体との対向面側に設けられた磁極部、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部、記録磁界を誘導するためのコイル層を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、
前記磁極部を下から下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層の順にメッキ形成し、
前記下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層のトラック幅方向における両側端面を削り、この工程後に、前記上部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw1>下部磁極層の上面のトラック幅方向における幅寸法Tw2なる関係を満たすことを特徴とするものである。
上記の製造工程によって、前記上部磁極層の下面の幅寸法Tw1を下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも大きく形成できる。特許文献2及び特許文献3はコア層であるので本発明と同じ工程を使用できない。本発明は磁極部だからこそ、上記工程を使用して、前記上部磁極層の下面の幅寸法Tw1が下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも大きくなる構造を実際に実現できる。
また本発明では、前記ギャップ層には、前記ギャップ層の側面を削る角度に対して、前記ギャップ層への削り込みレートが前記下部磁極層及び上部磁極層への削り込みレートよりも早い材質を使用することが好ましい。これによって効果的に、前記上部磁極層の下面の幅寸法Tw1を下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも大きく形成できる。
また本発明では、前記ギャップ層を、NiPReまたはAuで形成することが好ましい。この材質は、下部磁極層や上部磁極層に使用されるNiFe合金等に比べて前記削り込みレートを早くできる。
また本発明では、前記ギャップ層の膜厚を0.06μm以上で0.18μm以下で形成することが好ましい。
また本発明では、前記磁極部の高さ方向を0°とし、水平方向を90°としたとき、前記ギャップ層、下部磁極層及び上部磁極層の側面を削る際の角度を、50°以上で70°以下とすることが好ましく、より好ましくは、前記角度を55°以上で60°以下とする。これによって、より効果的に、前記上部磁極層の下面の幅寸法Tw1を下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも大きく形成できる。
本発明によれば、上部磁極層の下面の幅寸法Tw1が、下部コア層の上面の幅寸法Tw2に比べて大きく形成されており、これによってサイドフリンジの抑制を図ることが可能になっている。
しかも本発明では、磁気回路構成部と分離された磁極部の形状を加工するものであり、前記磁極部の適正な狭トラック化を実現できる。
さらに本発明では、磁気回路構成部と分離された磁極部の後方領域に広いコイル層の形成領域を設けることができ、薄膜磁気ヘッドの小型化においても所定寸法のコイル層を形成しやすい。
またスキュー角がθであるとき、本発明の薄膜磁気ヘッドの磁極部が、磁気装置内で、tanθ≦[[(Tw1−Tw2)/2]/ギャップ層の膜厚GL]なる関係を満たして記録媒体上を走行すれば、効果的にサイドフリンジの発生を抑制することが可能である。
また本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、上部磁極層の下面の幅寸法Tw1を下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも適切且つ容易に大きく形成できる。
特にギャップ層の材質や、イオンミリング時におけるイオン照射角度、及びギャップ層の膜厚を適切に選択・規制することで、より確実に上部磁極層の下面の幅寸法Tw1を下部磁極層の上面の幅寸法Tw2よりも大きく形成することが可能になる。
図1A、Bは、本発明の第1実施形態の薄膜磁気ヘッドの部分正面図、図2は図1とは異なる他の形態の薄膜磁気ヘッドの部分正面図、図3は、図1及び図2とは異なる他の形態の薄膜磁気ヘッドの部分正面図、図4は図1に示す薄膜磁気ヘッドを4−4線からY−Z平面と平行な方向に向けて切断し、その切断面を矢印方向から見た薄膜磁気ヘッドの縦断面図である。
図4には、浮上式ヘッドを構成するセラミック材のスライダ21のトレーリング側端面21a上に形成されたMRヘッドh1と、書込み用のインダクティブヘッドh2とが積層された、MR/インダクティブ複合型薄膜磁気ヘッド(以下、単に薄膜磁気ヘッドという)が示されているが、図1では、MRへッドh1の図示を省略している。
図4に示すように、スライダ21のトレーリング側端面21a上にAl23膜22を介してNiFe等からなる磁性材料製の下部シールド層23が形成され、さらにその上に絶縁材料製の下部ギャップ層24が形成されている。
下部ギャップ層24上には記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)に向けて、異方性磁気抵抗効果(AMR)素子、巨大磁気抵抗効果(GMR)素子あるいはトンネル型磁気抵抗効果(TMR)素子などの磁気抵抗効果素子25が形成され、さらに磁気抵抗効果素子25及び下部ギャップ層24上には絶縁材料製の上部ギャップ層26が形成されている。さらに上部ギャップ層26の上にNiFe等の磁性材料で形成された上部シールド層27が形成されている。MRヘッドh1は、下部シールド層23から上部シールド層27までの積層膜で構成されている。
上部シールド層27上には、Al23などからなる分離層28を介して、インダクティブヘッドh2の下部コア層1が積層されている。下部コア層1は、NiFeなどによって形成される。下部コア層1上には、Gd決め層31が形成され、Gd決め層31は例えば絶縁材料などで形成される。
また、記録媒体との対向面からGd決め層31上にかけて、上部コア層よりトラック幅方向寸法が小さい磁極部7が形成されている。
前記磁極部7は下から下部磁極層2、非磁性のギャップ層3、及び上部磁極層5が積層されて構成されている。
下部磁極層2は、例えば下部コア層1上に直接メッキ形成されている。また下部磁極層2の上に形成されたギャップ層3は、メッキ形成可能な非磁性金属材料で形成されている。よって前記下部磁極層2、ギャップ層3及び上部磁極層5を連続メッキ形成することが可能となっている。
前記ギャップ層3の上に形成された上部磁極層5は、その上に形成される上部コア層6と磁気的に接続される。
図4に示すように、上部磁極層5とギャップ層3の接合面のハイト方向長さ寸法で、ギャップデプス(Gd)が規制される。
前記磁極部7のトラック幅方向(図示X方向)の両側及びハイト方向後方(図示Y方向)にはAl23やSiO2などの無機材料からなる絶縁層37(絶縁層37a及び絶縁層37bからなる)が形成されている。絶縁層37の上面は磁極部7の上面と同一平面とされる。
図4に示すように、絶縁層37aの内部及び絶縁層37b上に、コイル層38がパターン形成されている。前記コイル層38の上方にはもう一段、コイル層41が形成され、コイル層41の上層は有機絶縁材料製の絶縁層39によって覆われている。
磁極部7上から絶縁層39上にかけて上部コア層6が例えばフレームメッキ法によりパターン形成されている。
上部コア層6の基端部6bは、下部コア層1上に形成された、NiFeなどの磁性材料製の接続層(バックギャップ層)40上に直接接続されている。
以下、図1に示す薄膜磁気ヘッドの特徴的部分について説明する。
図1に示すように、前記上部磁極層5の下面5aのトラック幅方向(図示X方向)における幅寸法はTw1で形成され、前記下部磁極層2の上面2aのトラック幅方向における幅寸法はTw2で形成されている。図1に示すように前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1は、前記下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2よりも大きくなっている。
また前記上部磁極層5と下部磁極層2との間に挟まれたギャップ層3は、前記下部磁極層2の上面2aのトラック幅方向における両側縁部2a1,2a1から、前記上部磁極層5の下面5aのトラック幅方向における両側縁部5a1,5a1にかけて徐々にトラック幅方向への幅寸法が広がって形成されている。
図1に示すように前記ギャップ層3の両側端面3a,3aは、ちょうど前記上部磁極層5及び下部磁極層2の側縁部5a1,2a1間を繋ぐ傾斜面として形成されている。前記両側端面3aは前記傾斜面でなくても、例えば湾曲面などでもよい。
図1に示す実施形態では、前記上部磁極層5の両側端面5b,5bと前記ギャップ層3の両側端面3aとが同一の平坦化面で形成された連続面として構成されている。
図4に示すように前記ギャップ層3のハイト方向への形状は、前記ギャップ層3のハイト方向後端面3bがちょうど前記Gd決め層31の表面とぶつかっており、前記Gd決め層31よりハイト方向へは延びていない。よって前記ギャップ層3の膜面方向(図示X−Y平面)への断面は、前記上部磁極層5の下面5aの面積範囲内に収められている。
上記したように、前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1は、下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2よりも大きくなっているから、サイドフリンジの発生の抑制に適した構成となっている。
サイドフリンジの発生の抑制の原理、及びより効果的にサイドフリンジの発生を抑制するための数値限定に関し、以下に説明する。
図5は、本発明の薄膜磁気ヘッドが、例えばハードディスク装置などの磁気装置内に搭載されて記録媒体上を走行しながら記録を行った際におけるスキュー角θ1と、記録領域(トラック)との関係を模式図化したものである。なお図5に示す上部磁極層5及び下部磁極層2の形状は直方形状に簡略化して図示されている。また以下では薄膜磁気ヘッドの媒体上に対する「走行方向」を直線的に描いているが、実際には媒体は円盤状なので、走行方向が直線であることはない。よって「走行方向」は厳密に言えば、媒体の円周法線方向であるが、ここでは説明を簡単にすべく「走行方向」を直線的に描いている。
図5Aでは、前記スキュー角が0°の場合である。上記のように下部磁極層2の上面2aは、上部磁極層5の下面5aの幅よりも小さいから、前記上部磁極層5と下部磁極層2との間で生じる記録磁界によって媒体に記録された、あるいはこれから記録される記録領域(トラック)よりも、前記下部磁極層2の上面2aの縁部2a1が、外方に飛び出すことは無い。よってスキューが0°の場合は、本発明の薄膜磁気ヘッドの構造では、サイドフリンジの問題は生じない。サイドフリンジは次のようにスキューがつく場合にスキュー角との関係を考慮しなければならない。
図5Bは、前記スキュー角がθ1の場合である。図5Bはちょうどサイドフリンジが発生しない限界を示しており、かかる場合の前記スキュー角θ1は、次のように表される。図5Bの右側にある図は、左側にある図の丸で囲った部分を拡大した部分拡大図である。
図5Bの左図及び右図は、前記薄膜磁気ヘッドの走行方向と、前記下部磁極層2の上面2aの縁部2a1と前記上部磁極層5の下面5aの縁部5a1とを結んだ仮想線(1)とが、ちょうど同一方向となった(一致した)状態である。
このとき、前記上部磁極層5の側端面から膜厚方向(図1で言えば図示Z方向)に仮想線(2)を引き、前記下部磁極層2の上面2aから、前記仮想線(2)方向に向けて、前記仮想線(2)とちょうど直交するように仮想線(3)を引く。
仮想線(1)、(2)、(3)の3辺で形成された三角形において、仮想線(1)と仮想線(2)間の角度が、スキュー角θ1と一致している。また仮想線(1)と(3)との交点間における前記仮想線(2)の長さは、ちょうどギャップ層3の膜厚GLと一致している。また前記下部磁極層2の上面2aの縁部2a1から前記仮想線(2)との交点間における仮想線(3)の長さは、上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1から前記下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2を引き、それを2で割った値[(Tw1−Tw2)/2]と一致している。
よってθ1をtanθ1と置いたとき、図5Bの状態では、tanθ1=[[(Tw1−Tw2)/2]/GL]の関係が成り立っている。
上記したように図5Bの状態は、ちょうど下部磁極エッジに起因したサイドフリンジの発生が無い限界である。この状態から前記θ1がさらに大きくなると、記録領域から前記下部磁極層2の上面2aの縁部2a1が外方に飛び出すことになるため、サイドフリンジが発生する。
従って本発明では、tanθ1≦[[(Tw1−Tw2)/2]/GL]という関係が成り立つように、各寸法を規制すれば、サイドフリンジの発生を効果的に抑制できて好ましい。
図5Bでは、前記薄膜磁気ヘッドの上部磁極層5が走行方向に対して図示右側に傾くスキュー角θ1を有しているが、図5Cのように前記上部磁極層5が走行方向に対して図示左側に傾くスキュー角θ2を有している場合でも、tanθ2≦[[(Tw1−Tw2)/2]/GL]という関係が成り立つように、各寸法を規制すれば、サイドフリンジの発生をより効果的に抑制できることは言うまでもない。
図1Aに示す実施形態では、前記上部磁極層5の両側端面は、前記下面5aから上方に向けて前記上部磁極層5のトラック幅方向(図示X方向)への幅寸法が徐々に広がるように傾斜した下方側端面5bと、前記下方側端面5bの上側縁部5b1から屈曲して前記上部磁極層5の幅寸法がほぼ一定となるように延びる上方側端面5cとで構成されている。
なお後述する実験によれば、図1Bのように、前記上部磁極層5の両側端面が、前記下面5aから上方に向けて前記上部磁極層5のトラック幅方向(図示X方向)への幅寸法が徐々に広がるように傾斜した側端面5bで形成され、この側端面5bが前記上部コア層6の下面まで連続して延びている形状となりやすい。
前記上部磁極層5の上面5dはトラック幅方向への幅寸法がTw3で形成されている。前記Tw3は前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1に比べて大きくなっており、前記上部磁極層5のボリュームが大きく確保され、OW(オーバーライト)特性等の記録特性の向上を図ることができる。
一方、下部磁極層2の両側端面2bは、前記上面2aから下方に向けて前記下部磁極層2のトラック幅方向(図示X方向)への幅寸法が徐々に広がるように傾斜した傾斜面となっている。
前記下部磁極層2の下面2cはトラック幅方向への幅寸法がTw4で形成されている。前記Tw4は前記下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2に比べて大きくなっており、前記下部磁極層2のボリュームが大きく確保され、OW(オーバーライト)特性等の記録特性の向上を図ることができる。
なお特にOW特性のより効果的な向上を図るには、できる限り上部磁極層5のボリュームを確保することが望ましく、よって前記Tw3を前記Tw4より大きくして、前記上部磁極層5のボリュームを下部磁極層2に比べて大きくすることが好ましい。
本発明では、下部磁極層2、ギャップ層3及び上部磁極層5からなる磁極部7の形状を適正化するものである。前記磁極部7は下部コア層1や上部コア層6等の磁気回路構成部と分離形成されており、図4に示すように、前記磁極部7の真後の領域を、コイル層38を形成するためのコイル形成領域38aとして使用することが可能である。
前記コイル層38は例えば必要なインダクタンス等を確保するため所定の巻数や断面積は予め規定されており、よって前記コイル層38の形成領域を広く確保できることが好ましいが、特に薄膜磁気ヘッド自体の小型化によって前記コイル層38の形成領域を広く確保することが難しくなっている。しかし本発明のように下部コア層1と上部コア層6に挟まれた磁極部7を媒体対向面側に設けることで、コイル層38の形成領域を比較的広く確保でき、さらに前記磁極部7の形状の適正化を図ることで、上記したサイドフリンジの発生の抑制やOW特性の向上とともに、前記磁極部7の狭トラック化を促進させることもでき、高記録密度化を適切に図ることが可能となっている。
本発明では上記したように、前記下部磁極層2、ギャップ層3及び上部磁極層5の全てをメッキ形成できる。この結果、後述の製造方法で説明するように、前記下部磁極層2、ギャップ層3及び上部磁極層5を図1のような形状に適切に且つ容易に加工することが可能になるが、図1のように、上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1を下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2より広くするには、前記ギャップ層3の材質が重要である。
本発明では前記ギャップ層3としてNiPReまたはAuを選択する。本発明では前記ギャップ層として非磁性金属材料を使用しているが、前記非磁性金属材料を用いることで記録磁界の向上を図ることができるというメリットがある。
すなわち非磁性導電材料で形成されたギャップ層3内にうず電流が生じ、うず電流による磁界のためにギャップ層3に生じるもれ磁束が増加し、この結果、記録磁界の向上を図ることができる。
しかも本発明の形態であれば前記記録磁界の向上とともにギャップ層3からの漏れ磁束に起因したサイドフリンジングの抑制をも適切に図ることができる。
この点、詳述すると、例えば図1に示す形態において、ギャップ層3の両側端面3aが、前記上部磁極層5及び下部磁極層2の側縁部5a1,2a1よりもトラック幅方向の両側からはみ出してトラック幅方向に広く広がった形態であると、前記ギャップ層3からのもれ磁束がトラック幅Twよりも広い範囲にわたって発生するのでギャップ層3の漏れ磁束に起因したサイドフリンジングが発生しやすくなる。
しかし本発明では、前記上部磁極層5及び下部磁極層2の側縁部5a1,2a1との間を繋いだ非常に狭い領域内にのみ前記ギャップ層3を設けているから、ギャップ層3から発生する漏れ磁束がトラック幅Twよりも広がりにくく、従ってギャップ層3の漏れ磁束に起因したサイドフリンジングを効果的に抑制できる。
図1に示す磁極部7の形状は最適な形状の一つではあるが一例に過ぎない。例えば図2のように、前記上部磁極層5のトラック幅方向(図示X方向)における側端面5e、5eが下部コア層1の下面から見てほぼ垂直に延びており、同様に前記下部磁極層2のトラック幅方向における側端面2d,2dが下部コア層1の下面から見てほぼ垂直に延びる形態であってもよい。かかる場合でも前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1は、前記下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2よりも大きく形成され、前記上部磁極層5と下部磁極層2との間に挟まれたギャップ層3の側端面3aは前記下部磁極層2の上面2aの縁部2a1から前記上部磁極層5の下面5aの縁部5a1にかけて傾斜した形状となっている。
また図3では、前記上部磁極層5の形状は図2に示すものと同じであるが、下部磁極層2が、図1に示す上部磁極層5のように、上面2aから下方にかけて前記下部磁極層2のトラック幅方向への幅寸法が徐々に広がるように傾斜する上方側端面2eと、前記上方側端面2eの下方縁部2e1から屈曲して前記下部磁極層2の幅寸法がほぼ一定となるように高さ方向(図示Z方向)と平行に延びる下方側端面2fとで構成されている。
また前記上部磁極層5の側端面5fは、例えば一点鎖線で示すように、幅寸法が下方から上方に向けて広がるように傾斜し、この傾斜面が前記上部磁極層5の上面5dまで続く形状であってもかまわない。
なお図1ないし図3の各磁極層2,5の形状はそれぞれ選択可能で、図1ないし図3の磁極層2,5の組み合わせ以外の組み合わせで磁極部7が構成されていてもよい。
次に図6ないし図8を用いて本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明する。図6ないし図8に示す各図は、薄膜磁気ヘッドの製造工程中の状態を示す部分拡大正面図である。
なお磁極部7の形成が本発明の特徴的部分であって、その他の層の形成には従来と同様の方法を使用できるので、以下では前記磁極部7の形成工程を主体に説明する。
図4に示す磁性材料製の下部コア層1までを形成し、さらに前記下部コア層1の上にレジスト等からなるGd決め層31を形成した後、図6に示す工程に移る。
図6に示す工程では、前記下部コア層1上にレジスト層10を所定膜厚で塗布する。次に露光現像によって前記レジスト層10に磁極部7を形成するための孔10aを形成する。前記孔10aを記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)に向けて所定の長さ寸法となるように形成するとともに、トラック幅方向(図示X方向)への幅寸法も所定寸法となるように形成する。
前記孔10aの下面には、前記下部コア層1の上面が露出している。あるいは前記下部コア層1上にスパッタ法等で形成されたメッキ下地層(図示しない)が露出する。
図6工程では、前記孔10a内に、下から下部磁極層2、ギャップ層3及び上部磁極層5の順に各層をメッキ形成する。
前記下部磁極層2や上部磁極層5を、下部コア層1や上部コア層6より高い飽和磁束密度を有する磁性材料でメッキ形成できる。例えば前記下部コア層1や上部コア層6がNiFe合金で形成されている場合には、前記下部磁極層2や上部磁極層5をCoFe合金やCoFeNi合金等で形成する。
本発明では、前記下部磁極層2と上部磁極層5との間に挟まれたギャップ層3を、NiPReまたはAuでメッキ形成する。例えば前記ギャップ層3をNi−P−Reでメッキ形成する。
本発明において前記ギャップ層3はメッキ形成可能な材質であることは当然であるが、イオンミリングにおけるレートが重要である。この点については後述する。
図6のように磁極部7をメッキ形成した後、前記レジスト層10を除去する。図6工程により前記下部コア層1上にはGd決め層31と磁極部7のみが設けられた状態となる。
図7工程では、前記磁極部7の両側端面7aを例えばイオンミリング法で削っていく。図7に示す矢印Rはイオン照射方向を示しており、このイオン照射方向は、前記下部コア層1の上面に対して垂直方向(図示Z方向)からの角度θ3で規定される。
本発明では、図7工程で、前記磁極部7を構成するギャップ層3の両側端面3aが上部磁極層5や下部磁極層2の両側端面5g,2gよりも早く削れていき、特に前記ギャップ層3の両側端面3aは、斜めからのイオン照射によって下方ほど削れ易くなっている。前記ギャップ層3の両側端面3aの下方が上方に比べて早く削られるので、前記下部磁極層2の上面2aの両側縁部付近も削られやすい状態になり、前記下部磁極層2の上面2aの両側縁部付近が前記上部磁極層5の下面5aの両側縁部付近に比べて早く削られる。
この結果、図8の実線で示すように、ミリング工程後における前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1が、前記下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2に比べて大きい状態が確保される。
ところで図7、図8工程で、前記上部磁極層5の下面5aのトラック幅方向における幅寸法Tw1が、前記下部磁極層2の上面2aのトラック幅方向における幅寸法Tw2に比べて大きくなるように制御するには、以下の点を考慮することが重要である。
まず第1に、前記ギャップ層3の材質である。上記したように前記ギャップ層3の材質にNiPRe等を例示したが、前記ギャップ層3の材質にとって必要な条件は、前記ギャップ層3の側端面3aを削るイオン照射角度θ3に対して、前記ギャップ層3に対するミリングレートが前記下部磁極層2及び上部磁極層5に対するミリングレートよりも早いことである。前記NiPReは、下部磁極層2や上部磁極層5を構成するNiFe合金、CoFe合金等に比べてミリングレートが早い。
第2に、イオン照射方向である。図7に示すイオン照射角度θ3は、50°以上で70°以下であることが好ましい。より好ましくは前記照射角度θ3は55°以上で60°以下である。照射角度θ3によって各層のミリングレートが異なりまた削られ方が異なってくる。
前記イオン照射角度θ3が上記範囲から外れると、前記ギャップ層3の側端面3aが上方から下方にかけてほぼ同じように削られていき、前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1と下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2とがほぼ同じ幅寸法となってしまったり、あるいは前記下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2が、前記上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1より大きくなってしまう。従って、前記イオン照射角度θ3を、50°以上で70°以下と規定している。
第3に、前記ギャップ層3の膜厚GLである。前記膜厚GLはある程度厚くなければならない。前記膜厚GLが薄すぎると、上記したミリングレートの違いを利用して上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1と下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2とに差を付けづらい。一方、前記膜厚GLが厚すぎても、図5で説明したスキュー角θ1,θ2を大きくできず、わずかなスキューでサイドフリンジが発生しやすくなったり、記録磁界の減衰が生じるなど記録特性に影響を及ぼしやすい。よって前記ギャップ層3の膜厚も重要な要素である。
本発明では前記ギャップ層3の膜厚GLは0.06μm以上で0.18μm以下であることが好ましい。この範囲から外れると、ミリングレートの違いを利用して上部磁極層5の下面5aの幅寸法Tw1を下部磁極層2の上面2aの幅寸法Tw2より大きくしづらく、また記録特性の低下を招きやすい。
なお図8工程に示す一点鎖線の部分がイオンミリングで削り取られる磁極部7の部分で実線がミリング工程後、実際に磁極部7として残される部分であるが、図8に示すように下部コア層1も前記ミリングの影響を受けて、前記下部コア層1の上面1aは、前記磁極部7の下面の両側縁部7b,7bからトラック幅方向(図示X方向)に離れる方向に従って徐々に前記下部コア層1の膜厚が薄くなるように傾斜した形状となる。
上記した本発明における薄膜磁気ヘッドの製造方法を用いれば、前記上部磁極層5の下面5aのトラック幅方向(図示X方向)における幅寸法Tw1を、下部磁極層2の上面2aのトラック幅方向における幅寸法Tw2に比べて大きく形成でき、サイドフリンジの発生を適切に抑制可能な薄膜磁気ヘッドを製造することが可能である。
特に本発明では、前記上部磁極層5と下部磁極層2との間に介在するギャップ層3の材質や膜厚、さらにイオンミリング法におけるイオン照射角度θ3を適正化することで、より効果的に前記Tw1をTw2に比べて大きくすることができる。
なお図1ないし図3に示す上部磁極層5及び下部磁極層2の形状は、イオン照射角度θ3やギャップ層3の膜厚等で適宜選択できる。例えば後述する実験によれば、イオン照射角度θ3が小さくなると図2のように上部磁極層5及び下部磁極層2がストレート形状になりやすい傾向が見られる。また前記ギャップ層3の膜厚GLが厚くなると、図1や図3のように上部磁極層5や下部磁極層2に傾斜する側面が現れる傾向が見られる。
以上、詳述した本発明における薄膜磁気ヘッドは、例えばハードディスク装置などに搭載される磁気ヘッド装置に内蔵される。前記薄膜磁気ヘッドは浮上式磁気ヘッドあるいは接触式磁気ヘッドのどちらに内蔵されたものでもよい。また前記薄膜磁気ヘッドはハードディスク装置以外にも磁気センサ等に使用できる。
まず、種々の材質のベタ膜(以下、試験片という)を形成し、前記試験片のミリングレートを測定した。
ここで各試験片の大きさを、直径が4インチ(約10.2cm)の基板上に直径で概ね7mmとなるパターンとして形成した。イオンミリングには、Arガスを使用し、ビーム電圧を400V、ビーム電流を300mAとした。
図9に示すようにイオン照射方向Rは、試験片の表面と同一方向を0°とし、前記試験片の表面とイオン照射方向R間の角度を照射角度θ4と規定した。
このように規定することで、図9での照射角度θ4は図7で説明した照射角度θ3と一致することになる。よって以下、図10で規定する好ましい照射角度θ4は図3での照射角度θ3として用いることができる。
図10に示すように、イオン照射角度θ4の変動により、各材質における試験片のミリングレートもそれぞれ変化することがわかった。例えば従来からギャップ材としてよく用いられてきたAl23のミリングレートは、CoFe合金よりも小さい(遅い)。このため例えばAl23をギャップ材とし、CoFeを磁性体の部分に使用すると、前記磁性体の方が早く削れてしまうため、図1等の形状に磁極部7を形成することができない。
また図10に示すNiPはCoFe合金等の磁性材料と同様にメッキ形成可能な材質であり、図1のような磁極部7の形成の際にメッキ可能なギャップ材として使用できる。しかしNiPのミリングレートは、特にイオン照射角度θ4が60°以上になるとCoFe合金とほぼ同様のミリングレートとなるかそれよりも下回ってしまう。NiPでもイオン照射角度θ4が50°程度あるいはそれよりも小さいとCoFe合金のミリングレートを上回る範囲があるが、ギャップ層にNiPを使用すると上部磁極層の下面の幅を、下部磁極層の上面の幅よりも小さくなるように規制できず、図1のような形状の磁極部を得られないことがわかった。なおNiFe合金やNiFeCo合金もCoFe合金とほぼ同様のミリングレートであるから、NiFe合金やNiFeCo合金とNiPとのミリングレートに関する関係についても上記と同様のことが言える。
図10に示す実験結果からNiPRe(組成比は、Ni71wt%、P13wt%、Re16wt%)がNiPよりも高い(早い)ミリングレートを有することがわかった。NiPReはNiPと同様にメッキ形成可能な非磁性材料で、しかもCoFeやNiPよりも高いミリングレートを有しており、本発明では前記NiPReをギャップ材の一つとして用いることとした。
そこでギャップ材としてNiPReを使用した磁極部を形成し(実施例)、この磁極部をある所定の条件の下でイオンミリングした際にどのような形状の磁極部として完成するかを測定し、また比較例としてギャップ材にNiPを使用した磁極部を形成し、同じ条件の下でイオンミリングした際に如何なる形状の磁極部として完成するかを測定することとした。
その実験結果が図11である。図11Aは、ギャップ材としてNiPを用いた比較例、図11Bはギャップ材としてNiPRe(組成比は、Ni71wt%、P13wt%、Re16wt%)を用いた実施例である。比較例ではNiPの膜厚を0.09μmとし、実施例ではNiPReの膜厚を012μmとした。また比較例及び実施例でのミリング前のトラック幅Tw(ここでトラック幅Twは上部磁極層の下面の幅寸法で規制される)はともに0.35μmであった。また実施例及び比較例共に、下部磁極層及び上部磁極層にはCoFe合金を用いた。
ミリング条件としては、実施例及び比較例共に、ミリング照射角度θ4を60°とし、90分間行った。
図11A及び図11Bともに、(1)の線がイオンミリング前の磁極部形状のシルエットである。この状態から上記ミリング条件によって前記磁極部を削り込んでいった。図11Aに示す(2)の線が上記のミリングを終了した時点での、磁極部形状のシルエットである。同様に、図11Bに示す(3)の線が上記のミリングを終了した時点での、磁極部形状のシルエットである。
ここでミリング終了後における磁極部の形状((2)及び(3)の線)を見てみると、図11Aの比較例では、上部磁極層の下面の幅寸法が、下部磁極層の上面の幅寸法より小さいことがわかった。
一方、図11Bの実施例では、前記上部磁極層の下面の幅寸法が、下部磁極層の上面の幅寸法より大きいことがわかった。
このようにギャップ材としてNiPを使用した比較例では、前記上部磁極層の下面の幅寸法を、下部磁極層の上面の幅寸法より大きくすることができなかった。
図11の実験ではイオン照射角度θ4を60°として行ったが、図10を見ると、イオン照射角度θ4が60°のとき、NiPとCoFeとのミリングレートはほぼ同じになっていることがわかった。一方、NiPReはCoFeよりも大きなミリングレートを有していることがわかった。
図12ないし図14に示す実験結果は、ギャップ材としてNiPRe(組成比は、Ni71wt%、P13wt%、Re16wt%)を使用した磁極部に対し、イオン照射角度θ4やギャップの膜厚GLを種々変化させた場合に、前記磁極部の形状がどのように変化するかを測定したものである。
図12では、前記ギャップ層の膜厚GLを0.06μmに固定している。イオンミリングの時間は図11と同様に90分であり、また上部磁極層及び下部磁極層にはCoFeを使用している。
図12Aでは、イオン照射角度θ4を50°、図12Bではイオン照射角度θ4を55°、図12Cではイオン照射角度θ4を60°として測定した実験結果である。各図において、外側にある線がミリング前における磁極部のシルエットであり、内側にある線がミリング後における磁極部のシルエットである。
図12Aでは、上部磁極層の下面の幅寸法が下部磁極層の上面の幅寸法に比べて小さくなっていることがわかった。一方、図12B及び図12Cでは、上部磁極層の下面の幅寸法が下部磁極層の上面の幅寸法に比べて大きくなっていることがわかった。
次に図13では、前記ギャップ層の膜厚GLを0.12μmに固定している。イオンミリングの時間は図11と同様に90分であり、また上部磁極層及び下部磁極層にはCoFeを使用している。
図13Aでは、イオン照射角度θ4を50°、図13Bではイオン照射角度θ4を55°、図13Cではイオン照射角度θ4を60°として測定した実験結果である。各図において、外側にある線がミリング前における磁極部のシルエットであり、内側にある線がミリング後における磁極部のシルエットである。
図13Aでは、上部磁極層の下面の幅寸法が下部磁極層の上面の幅寸法に比べて小さくなっていることがわかった。一方、図13B及び図13Cでは、上部磁極層の下面の幅寸法が下部磁極層の上面の幅寸法に比べて大きくなっていることがわかった。
次に図14では、前記ギャップ層の膜厚GLを0.18μmに固定している。イオンミリングの時間は図11と同様に90分であり、また上部磁極層及び下部磁極層にはCoFeを使用している。
図14Aでは、イオン照射角度θ4を50°、図14Bではイオン照射角度θ4を55°、図14Cではイオン照射角度θ4を60°として測定した実験結果である。各図において、外側にある線がミリング前における磁極部のシルエットであり、内側にある線がミリング後における磁極部のシルエットである。
図14A、図14B、図14Cでは、いずれも上部磁極層の下面の幅寸法が下部磁極層の上面の幅寸法に比べて大きくなっていることがわかった。
ここで図12ないし図14に示す実験結果から、イオン照射角度θ4を50°にしてもギャップ層の膜厚GLを大きくして具体的には0.18μm程度に大きくすれば、上部磁極層の下面の幅寸法を下部磁極層の上面の幅寸法に比べて大きくできることがわかった。
一方、イオン照射角度θ4が55°、60°の場合には、ギャップ層の膜厚GLが0.06μm程度にまで小さくしても、上部磁極層の下面の幅寸法を下部磁極層の上面の幅寸法に比べて大きくできることがわかった。
以上の実験結果から、本発明では次の点を規定した。まずギャップ層の材質にはNiPReを使用することとした。次に、イオン照射角度θ4を50°以上で70°以下にすることとした。より好ましくは前記θ4を55°以上で60°以下にすることとした。次にギャップ層の膜厚を0.06μm以上で0.18μm以下にすることとした。
なお本発明では、図10に示す実験結果からギャップ層としてAuも使用可能な材質であると規定した。
本発明の磁気ヘッドの第1の実施の形態の正面図、 本発明の磁気ヘッドの第2の実施の形態の正面図、 本発明の磁気ヘッドの第3の実施の形態の正面図、 本発明の磁気ヘッドの第1の実施の形態の縦断面図、 本発明の薄膜磁気ヘッドが磁気装置内に搭載されて記録媒体上を走行しながら記録を行った際におけるスキュー角θと、記録領域(トラック)との関係を説明するための模式図、 本発明の薄膜磁気ヘッドの磁極部の製造方法を示す一工程図、 図6の次の工程を示す一工程図、 図7の次の工程を示す一工程図、 各材質のミリングレートの実験方法を説明するための模式図、 各材質における、イオン照射角度θ4とミリングレートとの関係を示すグラフ、 Aは、ギャップ層にNiPを使用した場合の磁極部のシルエット、Bは、ギャップ層にNiPReを使用した場合の磁極部のシルエット、 ギャップ層の膜厚GLを0.06μmに固定し、Aはイオン照射角度θ4を50°、Bはイオン照射角度θ4を55°Cはイオン照射角度θ4を60°としてミリングを行った場合の磁極部のシルエット、 ギャップ層の膜厚GLを0.12μmに固定し、Aはイオン照射角度θ4を50°、Bはイオン照射角度θ4を55°Cはイオン照射角度θ4を60°としてミリングを行った場合の磁極部のシルエット、 ギャップ層の膜厚GLを0.18μmに固定し、Aはイオン照射角度θ4を50°、Bはイオン照射角度θ4を55°Cはイオン照射角度θ4を60°としてミリングを行った場合の磁極部のシルエット、 従来の薄膜磁気ヘッドの磁極部の部分正面図、 図15に示す磁極部形状の問題点を説明するための模式図、 他の従来の薄膜磁気ヘッドの部分正面図、
符号の説明
1 下部コア層
2 下部磁極層
3 ギャップ層
5 上部磁極層
6 上部コア層
7 磁極部
10 レジスト層
31 Gd決め層
38 コイル層
38a コイル形成領域
Tw1 (上部磁極層5の下面5aのトラック幅方向の)幅寸法
Tw2 (下部磁極層2の上面2aのトラック幅方向の)幅寸法
θ1、θ2 スキュー角
θ3、θ4 イオン照射角度

Claims (12)

  1. 記録媒体との対向面側に設けられた磁極部、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部、記録磁界を誘導するためのコイル層を有し、
    前記磁極部は、下部磁極層と上部磁極層と、両磁極層間に設けられたギャップ層とを有して構成され、
    前記上部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw1は、前記下部磁極層の上面の前記対向面側でのトラック幅方向における幅寸法Tw2よりも大きく、
    前記ギャップ層は、前記下部磁極層の上面のトラック幅方向における両側縁部から、前記上部磁極層の下面のトラック幅方向における両側縁部にかけて徐々にトラック幅方向への幅寸法が広がって形成され、
    前記磁極部は前記対向面からハイト方向後方に所定領域内で形成され、前記磁極部よりもハイト方向後方に前記コイル層の形成領域が設けられていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記上部磁極層の上面のトラック幅方向における幅寸法Tw3は、前記Tw1よりも大きい請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記下部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw4は、前記Tw2よりも大きい請求項1または2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 前記上部磁極層の上面のトラック幅方向における幅寸法Tw3は、前記下部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw4よりも大きい請求項1ないし3のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記ギャップ層は、NiPReあるいはAuで形成される請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載された薄膜磁気ヘッドと、記録媒体とを有してなる磁気装置において、
    前記薄膜磁気ヘッドの媒体上走行中におけるスキュー角がθで、前記θをtanθとおいたとき、
    前記tanθは、[[(Tw1−Tw2)/2]/ギャップ層の膜厚GL]以下であることを特徴とする磁気装置。
  7. 記録媒体との対向面側に設けられた磁極部、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部、記録磁界を誘導するためのコイル層を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、
    前記磁極部を下から下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層の順にメッキ形成し、
    前記下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層のトラック幅方向における両側端面を削り、この工程後に、前記上部磁極層の下面のトラック幅方向における幅寸法Tw1>下部磁極層の上面のトラック幅方向における幅寸法Tw2なる関係を満たすことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  8. 前記ギャップ層には、前記ギャップ層の側端面を削る角度に対して、前記ギャップ層への削り込みレートが前記下部磁極層及び上部磁極層への削り込みレートよりも早い材質を使用する請求項7記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  9. 前記ギャップ層を、NiPReあるいはAuで形成する請求項7または8に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10. 前記ギャップ層の膜厚を0.06μm以上で0.18μm以下で形成する請求項7ないし9のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  11. 前記磁極部の高さ方向を0°とし、水平方向を90°としたとき、前記ギャップ層、下部磁極層及び上部磁極層の側端面を削る際の角度を、50°以上で70°以下とする請求項7ないし10のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  12. 前記角度を55°以上で60°以下とする請求項11記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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