JP4212428B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、記録用の薄膜磁気ヘッドに係り、特にギャップ層をNiPRe合金でメッキ形成したときにその組成比の適正化を図ることにより種々の特性の向上を図る薄膜磁気ヘッドに関する。
例えば以下の特許文献1には、ギャップ層としてNiP合金やNiPW合金が使用されている。NiP合金やNiPW合金はメッキ形成が可能であり、特許文献1に示す下部磁極層21、ギャップ層22及び上部磁極層35の3層を連続してメッキ形成でき、磁極部の狭小化をより適切に促進させることが可能である。
また特許文献2には、ギャップ層としてReなどの金属膜、あるいはこの金属膜を主体とした合金が開示されている。さらに薄膜磁気ヘッドの技術分野では無いが、特許文献3には、薄膜トランジスタのバリア膜としてNiP−Re合金を使用することが開示されている。また特許文献4には、半導体素子のある一部位に使用される材質として、Reを含むニッケル合金が開示されている。
特開2002−298310号公報 特開平11−213332号公報 特開2002−353222号公報 特開平5−335314号公報
ところで薄膜磁気ヘッドのギャップ層として必要な特性及び物性としては、非磁性であること、磁極層との界面での元素拡散が少ないこと、耐薬品性等が挙げられる。
このうち、NiP合金は、本発明者が実験を行った結果、スライダ加工時等で使用するアルカリ水溶液に弱く、アルカリ水溶液に曝されると溶け出すなどの不具合を生じることがわかった。ギャップ層であるNiP合金が溶け出しそこに空間等が形成されていると、ギャップ層の上下に設けられた磁極層が、たとえば前記空間内から腐蝕したり、記録媒体上を摺動した際に損傷を受けやすくなるなどの不具合が生じるため、ギャップ層に用いられる材質はアルカリ水溶液に強いことが望ましい。
またNiP合金は、元素Pの組成比を適正化すれば非磁性となるが、本発明者が実験をしたところ、元素Pを約16質量%以上含有しないと、200℃の加熱処理後で磁性を持つことがわかった。加熱工程は薄膜磁気ヘッドの製造過程では必然であり、少なくとも200℃程度の加熱処理後において非磁性を保つことが望ましい。
また元素Pは、合金内で最大で18質量%程度までしか含有できないことがわかっており、この結果、NiP合金を適切に非磁性化するには、非常に狭い許容範囲内で元素Pの含有量を調整する必要があった。
また特許文献2では、Reを用いた合金としたときに、その具体的な組成及び組成比は開示されておらず、前記合金膜が、実際にギャップ層として必要な上記した特性や物性を持ちえているのか不明である。
また特許文献3には[0035]欄に、Reの含有量は50〜75%であると開示されているが、後述する実験では、このようにReの含有量が高いと、特に加熱処理により元素拡散が生じやすく、好ましくないことがわかった。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特にギャップ層として使用されるNiPRe合金の組成比を適正化することで、ギャップ層として必要な特性及び物性を向上させることが可能な薄膜磁気ヘッドを提供することを目的としている。
本発明は、記録媒体との対向面側に設けられた磁極部、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部、記録磁界を誘導するためのコイル層を有し、前記磁極部が、下から下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層の順に積層された薄膜磁気ヘッドにおいて、
前記ギャップ層は、NiPRe合金でメッキ形成されたものであり、
NiPRe合金の組成比は、図4及び図5に示す三元図で、
a点(Ni:P:Re)=(84質量%:16質量%:0質量%)と、
b点(Ni:P:Re)=(72質量%:0質量%:28質量%)とを結んだ直線の境界線A(境界線A上を含む)と、
c点(Ni:P:Re)=(20質量%:0質量%:80質量%)と、
d点(Ni:P:Re)=(82質量%:18質量%:0質量%)とを結んだ直線の境界線F(境界線F上を含む)と、
Reの組成比が2質量%である直線の境界線B(境界線B上を含む)と、
Reの組成比が46質量%である直線の境界線C(境界線C上を含む)と、
Pの組成比が、4質量%である直線の境界線D(境界線D上を含む)と、
囲まれた範囲内であることを特徴とするものである。
上記した組成範囲内でメッキ形成されたNiPRe合金は、後述する実験結果によれば、非磁性状態を保ち、また耐薬品性に優れ、さらに加熱処理においても磁極層との界面で元素拡散が生じにくいものであることがわかった。
た本発明では、前記Pの組成比は8質量%以上であることが好ましい。これにより特に耐薬品性を向上させることができるとともに、高い温度の加熱によっても非磁性状態を適切に保つことができる。
また本発明では、前記Reの組成比は、10質量%以上であることが好ましい。これによってより効果的に耐薬品性を向上させることができる。
また本発明では、前記Reの組成比は、30質量%以下であることが好ましい。これによってより効果的に磁極層との界面での元素拡散を抑制できる。
本発明によれば、ギャップ層として使用されるNiPRe合金の組成比を適正化することで、耐薬品性に優れるとともに、高い温度の加熱によっても良好に非磁性状態を保ち、さらに磁極層との界面での元素拡散を抑制することができるNiPRe合金をメッキ形成できる。
図1は、本発明における薄膜磁気ヘッドの構造を示す部分正面図、図2は図1に示す薄膜磁気ヘッドを2−2線から切断し矢印方向から見た部分断面図である。
図1に示す薄膜磁気ヘッドは、記録用のインダクティブヘッドであるが、本発明では、このインダクティブヘッドの下に、磁気抵抗効果を利用した再生用ヘッド(いわゆるAMR、GMR、TMRなどを用いたMRヘッド)が積層されていてもよい。
図1に示す符号20は、例えばNiFe合金、CoFe合金、CoFeNi合金などの磁性材料で形成された下部コア層である。なお、前記下部コア層20の下側に再生用ヘッドが積層される場合、前記下部コア層20とは別個に、磁気抵抗効果素子をノイズから保護するシールド層を設けてもよいし、あるいは、前記シールド層を設けず、前記下部コア層20を、前記再生用ヘッドの上部シールド層として機能させてもよい。
図1に示すように前記下部コア層20の両側には、絶縁層23が形成される。また図1に示すように、下部磁極層21の基端から延びる下部コア層20の上面20aはトラック幅方向(図示X方向)と平行な方向に延びて形成されていてもよく、あるいは上部コア層26から離れる方向に傾斜する傾斜面20b,20bが形成されていてもよい。前記下部コア層20の上面に傾斜面20b,20bが形成されることで、サイドフリンジングの発生をより適切に低減させることができる。
図1に示すように、前記下部コア層20上には、磁極部24が形成され、前記磁極部24は記録媒体との対向面に露出形成されている。この実施例において前記磁極部24はトラック幅Twで形成された、いわばトラック幅規制部である。前記トラック幅Twは、0.7μm以下で形成されることが好ましく、より好ましくは0.5μm以下である。
図1に示す実施例では、前記磁極部24は、下部磁極層21、ギャップ層22、および上部磁極層35の積層構造で構成されている。
図1に示すように、前記下部コア層20上には、メッキ下地層25(図2を参照のこと)を介して、磁極部24の最下層となる下部磁極層21がメッキ形成されている。前記下部磁極層21は、下部コア層20と磁気的に接続されており、前記下部磁極層21は、前記下部コア層20と同じ材質でも異なる材質で形成されていてもどちらでもよい。前記下部磁極層21はNiFe合金、CoFe合金、CoFeNi合金などの磁性材料を用いて形成される。また前記下部磁極層21は、単層膜でも多層膜で形成されていてもどちらでもよい。また前記メッキ下地層25は設けられていなくてもよい。
前記下部磁極層21上には、非磁性のギャップ層22が積層されている。前記ギャップ層22は前記下部磁極層21上にメッキ形成されている。
次に前記ギャップ層22上には、後述する上部コア層26と磁気的に接続する上部磁極層35がメッキ形成されている。なお前記上部磁極層35は、上部コア層26と同じ材質で形成されていてもよいし、異なる材質で形成されていてもよい。前記上部磁極層35はNiFe合金、CoFe合金、CoFeNi合金などの磁性材料を用いて形成される。また前記上部磁極層35は、単層膜でも多層膜で形成されていてもどちらでもよい。
なお本発明では前記磁極部24は、ギャップ層22及び上部磁極層35からなる積層膜で形成されていてもよい。
図2のように、前記磁極部24は、記録媒体との対向面(ABS面)からハイト方向(図示Y方向)にかけて長さ寸法L1で形成されている。前記磁極部24と下部コア層20間には例えば有機絶縁材料などで形成されたGd決め層27が形成されている。なお前記Gd決め層27の先端から記録媒体との対向面までの距離はL2で形成され、この距離L2はギャップデプス(Gd)である。
また図2に示すように、前記磁極部24のハイト方向(図示Y方向)の後方であって下部コア層20上には絶縁下地層28を介してコイル層29が螺旋状に巻回形成されている。前記絶縁下地層28は、Al23やSiO2等の絶縁材料で形成されていることが好ましい。
さらに前記コイル層29の各導体部のピッチ間は、絶縁層30によって埋められている。前記絶縁層30は、有機絶縁材料やAl23等の無機絶縁材料とのを組み合わせて形成されるが、記録媒体との対向面には、前記無機絶縁材料が露出するように構成されている。
前記絶縁層30は、図1に示すように、前記磁極部24のトラック幅方向(図示X方向)の両側に形成され、前記絶縁層30は記録媒体との対向面に露出形成されている。
図2に示すように、前記絶縁層30上には、第2のコイル層33が螺旋状に巻回形成されている。
図2に示すように、前記第2のコイル層33は、レジストやポリイミド等の有機材料で形成された絶縁層32によって覆われ、前記絶縁層32上には、NiFe合金等で形成された上部コア層26が例えばフレームメッキ法等によりパターン形成されている。
また図2に示すように、前記上部コア層26の先端部26aは、前記上部磁極層35上に磁気的に接続されて形成され、前記上部コア層26の基端部26bは、下部コア層20上にNiFe合金等の磁性材料で形成された持上げ層36上に磁気的に接続されて形成されている。なお前記持上げ層36は形成されていなくても良く、この場合、前記上部コア層26の基端部26bは、下部コア層20上に直接接続されることになる。前記上部コア層26上はAl23等の保護層34によって覆われている。
なお図1及び図2に示す薄膜磁気ヘッドにおいて、「磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部」は、下部コア層20、持上げ層36、及び上部コア層26である。
本発明の特徴的部分について以下に説明する。
本発明では、前記ギャップ層22は、NiPRe合金でメッキ形成されたものである。
本発明におけるNiPRe合金のうち、元素Pと元素Reは、合金の非晶質化を促進させる働きがある。しかし例えばNiRe合金などでは、合金は結晶化しやすく、またNiPRe合金でも元素Pと元素Reの組成比により結晶化しやすい。結晶化はアルカリ水溶液に対する耐薬品性を低下させたり、磁性を帯びやすい状態になるなど好ましくない。
一方、NiPRe合金が非晶質化しても、やはり元素Rや元素Reの組成比によっては、耐薬品性の低下や磁性化、さらには界面拡散が生じやすい状態になる。
本発明では、後述する種々の実験を行った結果、以下に述べる組成比の範囲を得るに至ったのであり、本発明における組成比の範囲内では、NiPRe合金を非晶質状態にできるとともに、アルカリ水溶液に対する耐薬品性に優れ、高い温度の加熱処理後においても非磁性状態を保ち、さらに加熱下で下部磁極層21や上部磁極層35との界面での元素拡散を抑制できる等、ギャップ層として必要な特性及び物性を持つNiPRe合金を得ることが可能である。
本発明での前記NiPRe合金の組成比の範囲は図4及び図5に示す三元図から規定される。
図4及び図5は、底辺を元素Niの組成比軸とし、左側辺を元素Reの組成比軸とし、右側辺を元素Pの組成比軸とした三元図であり、図4に示すように、元素Niの組成比軸は図示右側から左側に向うに従って0質量%から100質量%まで大きくなり、元素Reの組成比軸は図示下側から上側に向うに従って0質量%から100質量%まで大きくなり、元素Pの組成比軸は図示上側から下側に向うに従って0質量%から100質量%まで大きくなっている。
図4の三元図は、アルカリ水溶液に対するエッチングレート(E.R)の実験結果を掲載したもので、エッチングレートの単位は、(nm/Hr)である。前記エッチングレートが小さくなるほど耐薬品性に優れたものとなる。なお図4の実験における前記アルカリ水溶液には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等からなる水溶液を使用した。
図5の三元図は、耐熱性に関する実験結果である。この明細書において「耐熱性に優れた」とは、ある加熱温度処理後において非磁性状態を保ち得ることを示し、「耐熱性に劣る」とは、ある加熱温度処理後において磁性を持ってしまうことを示す。以下、特に断わらない限り「耐熱性」とは上記のことを意味している。
なお図5の三元図上にある「as Plate」の組成比ポイントは、非加熱状態で「磁性」となった組成比であることを意味する。同様に三元図上にある「200℃」「250°℃」「300℃」での各組成比ポイントは、これらの温度にて加熱処理後に「磁性」となった組成比であることを意味する。一方、三元図上にある「Over 300℃」の組成比ポイントは、300℃の加熱処理後では「磁性」を帯びず、「非磁性」であった組成比であることを意味する。
本発明では、前記ギャップ層22に使用されるNiPRe合金は、加熱状態、特に200℃程度の加熱状態でも非磁性状態であるとともに、アルカリ水溶液に対する耐食性に優れ、しかも加熱状態において下部磁極層21や上部磁極層35との界面での元素拡散が生じないものであることが好ましく、そのような特性及び物性を有する組成比を後述する実験から求めた結果、次の組成範囲を得ることができた。
すなわち本発明のNiPRe合金の組成比は、図4及び図5に示す三元図で、
a点(Ni:P:Re)=(84質量%:16質量%:0質量%)と、
b点(Ni:P:Re)=(72質量%:0質量%:28質量%)とを結んだ直線の境界線A(境界線A上を含む)と、
Reの組成比が2質量%である直線の境界線B(境界線B上を含む)と、
Reの組成比が46質量%である直線の境界線C(境界線C上を含む)と、
Pの組成比が、4質量%である直線の境界線D(境界線D上を含む)と、
Pの組成比が、18質量%である直線の境界線E(境界線D上を含む)と、
で囲まれた範囲内で、ある。
まず前記境界線Aについて説明すると、図4及び図5に示す三元図上において、前記境界線Aよりも左側の組成比領域(境界線A上を含まない)では、NiPRe合金は、200℃程度の加熱状態で「磁性」を帯びやすい。一方、NiPRe合金は、前記境界線Aよりも右側の組成比領域(境界線A上を含む)では、200℃程度の加熱状態でも非磁性状態になる。
前記境界線Aよりも左側の組成比領域は、斜め左下方向に向うに従って元素Reと元素Pとの各組成比がともに低くなる領域である。
NiP合金は、元素Pが約16質量%程度含まれていれば200℃の加熱処理後においても非磁性になりやすいが、NiPRe合金の場合、たとえ元素Pが約16質量%を下回っても、ある程度Reが含有されていれば、NiPRe合金は非磁性になる。しかし、境界線Aよりも左側の組成比領域では、良好な非晶質状態にならず、前記境界線Aよりも左側の組成比領域でのNiPRe合金は200℃程度の加熱温度で磁性を帯びてしまう。
次に、図4及び図5に示す境界線Bは、元素Reの下限値を規定した境界線であり、前記Reを2質量%以上含有させることで、効果的に、加熱処理後において非磁性状態を保ち得ることがわかった。
また図4及び図5に示す境界線Cは、元素Reの上限値を規定した境界線であり、前記Reを46質量以下にすることで、加熱下で、下部磁極層21及び上部磁極層35との界面での元素拡散を効果的に抑制できることがわかった。
また図4及び図5に示す境界線Dは、元素Pの下限値を規定した境界線であり、元素Pを4質量%程度まで小さくしても境界線AないしEで囲まれた組成比の範囲内では、逆に元素Reを大きくできるため、耐熱性及び耐食性を適切に向上させることが可能であることがわかった。
また図4及び図5に示す境界線Eは、元素Pの上限値を規定した境界線であるが、この境界(元素Pが18質量%以下)は、元素PをNiPRe合金内に含有させることができる最大値であり、これ以上元素Pを含有させることはできない。
境界線A〜Eで囲まれた組成範囲内では、図4に示すように、アルカリ水溶液に対するエッチングレートを7(nm/Hr)より小さくでき、従来、ギャップ層として使用されていたNiP合金に比べてエッチングレートを低くできることがわかる。
特に境界線A〜Eで囲まれた組成範囲内において、Ni、P及びReの組成比をより限定すれば、アルカリ水溶液に対するエッチングレートを飛躍的に小さくさせることが可能であり、具体的には、前記エッチングレートを2(nm/Hr)より小さくすることが可能である。
また境界線A〜Eで囲まれた組成範囲内では、図5に示すように、200℃程度の加熱温度でも非磁性状態を保ち、従来、ギャップ層として使用されていたNiP合金に比べて、組成比の適用範囲を広げても、効果的に耐熱性を向上させることができるとわかる。
本発明では、前記境界線A〜Eで囲まれた組成範囲内をさらに以下のように限定することが、より効果的である。
すなわち図4及び図5の三元図において、
c点(Ni:P:Re)=(20質量%:0質量%:80質量%)と、
d点(Ni:P:Re)=(82質量%:18質量%:0質量%)とを結んだ直線を、境界線F(境界線F上を含む)としたとき、
NiPRe合金の組成比は、境界線A、B、C、D及びFで囲まれた範囲内であることが好ましい。
前記境界線Fは、図4に示すように、ちょうどアルカリ水溶液に対するエッチングレートが0(nm/Hr)より大きく1(nm/Hr)より小さくなる丸印の組成比ポイントの右脇に位置する直線であり、この境界線F(境界線Fを含む)よりも左側の組成比領域を、境界線Fとともに、境界線A、B、C、Dで囲んだ組成範囲では、より確実にアルカリ水溶液に対するエッチングレートを小さくできる。また、境界線A、B、C、D及びFで囲まれた範囲内であれば、図5の耐熱性の三元図を見てもわかるように、より確実に200℃程度の加熱処理後でも非磁性状態を保ち得ることがわかる。
次に本発明では、元素Pの組成比は8質量%以上であることが好ましい。すなわち図4及び図5に示す三元図で、上記した組成比の範囲を規制する境界線の一つを境界線C(元素Pの組成比が4質量%のライン)から境界線Gに置き換える。
これにより図4に示すように、アルカリ水溶液に対するエッチングレートが6(nm/Hr)より大きく7(nm/Hr)より小さい組成比が外れ、前記エッチングレートを6(nm/Hr)よりも小さい値にできる。
また図5に示すように、250℃で磁性を帯びた組成比が外れ、300℃程度の加熱処理後でも非磁性状態を良好に保つNiPRe合金を得ることが可能になる。
また本発明では、元素Reの組成比は10質量%以上であることが好ましい。すなわち図4及び図5に示す三元図で、上記した組成比の範囲を規制する境界線の一つを境界線B(元素Reの組成比が2質量%のライン)から境界線Hに置き換える。これにより図4に示すように、エッチングレートが4(nm/Hr)より大きく6(nm/Hr)より小さい組成比のほとんどがNiPRe合金の組成範囲内に含まれなくなり、より効果的にアルカリ水溶液に対する耐薬品性を向上させることができるとわかる。
また本発明では、元素Reの組成比は30質量%以下であることが好ましい。すなわち図4及び図5に示す三元図で、上記した組成比の範囲を規制する境界線の一つを境界線C(元素Reの組成比が46質量%のライン)から境界線Iに置き換える。これにより後述する実験によれば、より確実に加熱下で下部磁極層21及び上部磁極層35との界面での元素拡散を抑制することが可能である。
図3Aは、図2に示す薄膜磁気ヘッドの変形例である。図2と同じ符号が付けられている層は図2と同じ層を示している。
図3Aでは、メッキ絶縁下地層28上に導電性材料で形成された複数本の第1のコイル片81が形成されている。前記第1のコイル片81上を覆う絶縁層30はその上面が前記上部磁極層35の上面と同一平面上にあり、前記上部磁極層35上から前記絶縁層30上にかけて上部コア層26が形成されている。
図3Aに示すように前記上部コア層26の上には、例えばレジストなどの絶縁材料で形成された絶縁層80が形成されている。前記絶縁層80は有機絶縁材料で形成されていることが好ましい。図3Aに示すように前記絶縁層80上には、導電性材料で形成された複数本の第2のコイル片82が形成されている。
前記第1のコイル片81と第2のコイル片82とは、それぞれのトラック幅方向における端部同士が電気的に接続されており、前記第1のコイル片81と第2のコイル片82とでトロイダルコイル層が構成されている。
次に図3Bは、図1ないし図3Aに示す薄膜磁気ヘッドとは構造が異なる薄膜磁気ヘッドの部分縦断面図である。
符号50はアルミナチタンカーバイト(Al23−TiC)などで形成されたスライダであり、前記スライダ50上にAl23層51が形成されている。
前記Al23層51上には、NiFe系合金やセンダストなどで形成された下部シールド層52が形成され、前記下部シールド層52の上にAl23などで形成された下部ギャップ層や上部ギャップ層からなるギャップ層53が形成されている。
前記ギャップ層53内にはスピンバルブ型薄膜素子などのGMR素子に代表される磁気抵抗効果素子54が形成されており、前記磁気抵抗効果素子54の前端面は記録媒体との対向面から露出している。
前記ギャップ層53上にはNiFe系合金などで形成された上部シールド層57が形成されている。
図3Bに示すように前記上部シールド層57上には、Al23などで形成された分離層58が形成されている。前記分離層58の上に下部コア層59が形成されている。
前記下部コア層59上には記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)にかけて所定の長さ寸法で形成された隆起層62が形成されている。さらに前記隆起層62のハイト方向(図示Y方向)には、所定距離離れた位置にバックギャップ層63が前記下部コア層59上に形成されている。
前記隆起層62及びバックギャップ層63は磁性材料で形成され、また前記隆起層62及びバックギャップ層63は単層であってもよいし多層の積層構造で形成されていてもよい。
前記隆起層62とバックギャップ層63間の下部コア層59上にはコイル絶縁下地層64が形成され、前記コイル絶縁下地層64上には、導電性材料で形成された複数本の第1のコイル片65が形成されている。
前記第1のコイル片65上はAl23などの無機絶縁材料や有機絶縁材料で形成されたコイル絶縁層66で埋められている。図3Bに示すように前記隆起層62の上面、コイル絶縁層66の上面、及びバックギャップ層63の上面は図3Bに示す基準面Aに沿った連続した平坦化面となっている。
図3Bに示すように前記隆起層62及びコイル絶縁層66の平坦化面上には、前記記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)に所定の距離離れた位置からハイト方向に向けてGd決め層68が形成されている。
また図3Bに示すように、記録媒体との対向面から前記Gd決め層68の前端面68aまでの隆起層62上、前記Gd決め層68の後端面68bよりハイト方向のコイル絶縁層66上、及び前記バックギャップ層63上に、下から下部磁極層69及びギャップ層70が形成されている。前記下部磁極層69及びギャップ層70はメッキ形成されている。
また図3Bに示すように前記ギャップ層70上及びGd決め層68上には、上部磁極層71がメッキ形成され、さらに前記上部磁極層71上には上部コア層72がメッキ形成されている。
図3Bに示すように前記上部コア層72の上には、例えばレジストなどの絶縁材料で形成された絶縁層78が形成されている。前記絶縁層78は有機絶縁材料で形成されていることが好ましい。
図3Bに示すように前記絶縁層78上には、導電性材料で形成された複数本の第2のコイル片76が形成されている。
前記第1のコイル片65と第2のコイル片76とは、それぞれのトラック幅方向における端部同士が電気的に接続されており、前記第1のコイル片65と第2のコイル片76とでトロイダルコイル層77が構成されている。
前記トロイダルコイル層77上にはAl23やAlSiOなどの絶縁材料で形成された保護層75が形成されている。
図3Bに示す実施形態でも前記ギャップ層70は、NiPRe合金でメッキ形成される。前記NiPRe合金の組成比は、図4及び図5を用いて説明した通りの範囲であり、これによりアルカリ水溶液に対する耐食性に優れ、加熱処理後、非磁性状態を良好に保ち、さらに加熱下で下部磁極層69及び上部磁極層71との界面での元素拡散を適切に抑制できるギャップ層70を形成することができる。
なお本発明での薄膜磁気ヘッドは図1ないし図3の構造に限るものでは無い。磁極部と、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部(コア層やバックギャップ層で構成される)、前記記録磁界を誘導するためのコイル層とを有し、前記磁極部が少なくともギャップ層とその上に形成された上部磁極層とで構成される薄膜磁気ヘッドであれば、本発明を適用したときに薄膜磁気ヘッドの性能を飛躍的に向上させることができる。
本発明では、以下に示すように種々の実験を行った結果、図4及び図5に示す三元図上からNiPRe合金の良好な組成比の範囲を規定するに至った。
まずは図6及び図7を用いて、アルカリ水溶液に対するエッチングレートの実験結果に関し説明する。
実験では、NiPRe合金をベタ膜でメッキ形成し、アルカリ水溶液には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等からなる水溶液を使用し、このアルカリ水溶液に前記NiPRe合金を12時間浸し、前記NiPRe合金がどの程度侵食されるかを元素Reの組成比及び元素Pの組成比を変化させながら測定した。なお図6に示す三角、四角及び菱形の各実験ポイントは、NiPRe合金中に占める元素Pの組成比の違いを示し、三角<四角<菱形の順で元素Pが増えていく。
図6に示すように、元素Pを最も多く含有した実験結果(菱形の実験ポイント)では、元素Reが0質量%に比べて、若干でも元素Reを含有すれば、エッチングレートが小さくなることがわかった。
また、元素Reを増やせば増やすほどエッチングレートは小さくなっていくが、このとき元素Pの含有量も多いほどエッチングレートはより効果的に小さくなることがわかった。
図7は、NiP合金に対するエッチングレートの実験結果である。実験では、図7と同様にNiP合金をベタ膜でメッキ形成し、アルカリ水溶液には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等からなる水溶液を使用し、このアルカリ水溶液に前記NiP合金を20時間浸し、前記NiP合金がどの程度侵食されるかを元素Pの組成比を変化させながら測定した。
図7に示すように、元素Pが大きくなるほどエッチングレートが小さくなっていくことがわかった。
次に、図8ではNiPRe合金の耐熱性を元素Reの含有量を変化させながら測定し、図9ではNiP合金の耐熱性を元素Pの含有量を変化させながら測定した。
図8に示すように元素Reが0質量%のとき、すなわちNiP合金(元素Pの組成比は、16.4質量%)のとき、温度が23℃では、飽和磁束密度が0Tであり、非磁性状態となっているが、加熱温度を300℃以上にすると飽和磁束密度が0Tよりも大きくなり磁性を持つことがわかった。
一方、元素Reが1.8質量%(元素Pは15.8質量%)のとき、340℃程度の加熱では、若干、飽和磁束密度が0Tより大きくなり磁性を持つが、300℃程度の加熱では、飽和磁束密度が0Tであり非磁性状態であることがわかった。
元素Reが5.2質量%(元素Pは15.8質量%)のとき、及び元素Reが10.4質量%(元素Pは14.6質量%)のときは、加熱温度が460℃程度でも飽和磁束密度は0Tであり非磁性状態であることがわかった。
図9では、NiP合金に対する耐熱性の実験結果であり、元素Pが15質量%を越えると、加熱温度を200℃程度まで上昇させても非磁性状態を保ち得ることがわかった。
図8及び図9に示す実験結果からわかることは、NiPRe合金は、NiP合金に比べて耐熱性に優れ、特に元素Reを2質量%程度含有させれば、耐熱性に非常に優れたNiPRe合金を得ることができることがわかった。
図10ないし図13は、非加熱状態、及び加熱処理後のNiPRe合金とCoFe合金との界面拡散の状態を測定した実験結果である。図10ないし13に示す写真はいずれもTEM写真である。
実験では、基板上に下からCoFe合金/NiPRe合金/CoFe合金の3層の磁極部をメッキ形成し、非加熱状態の状態をTEM写真で撮影するとともに(各図の左図)、次に、約250℃の加熱を行ない、加熱後の状態をTEM写真で撮影した(各図の右図)。
またTEM写真の撮影とともに、各状態での組成分析を行ない、その結果が図14ないし図17に示されている。図14は図10に対応し、図15は図11に対応し、図16は図12に対応し、図17は図13に対応する組成分析結果である。組成分析にはEDSを用いて測定した。
図10ないし図13のいずれの写真においても、より黒く写っている部分がNiPRe合金層である。
図10は、NiPRe合金の組成比をNi:76.5、P:12.2、Re:11.3(いずれも質量%であり、ちょうどギャップ層の中心あたりの組成比を測定したものである。上記各組成比は非加熱状態の組成比であり(左図)、加熱すると若干、組成比に変動が生じる(右図))とした実験結果であり、非加熱状態、及び加熱後でも界面拡散は生じていないように見える。実際、組成分析を行っても図14に示すように、基板からの距離で約320nmから約430nm程度の範囲がNiPRe合金をメッキ形成した位置及び範囲であると思われるが、この範囲内にNi、P、Reの各元素が集中し、図14の左図(非加熱状態)と右図(加熱後)との元素分布にほとんど差が無いことがわかった。
図11は、NiPRe合金の組成比をNi:62.5、P:8.8、Re:28.7(いずれも質量%であり、ちょうどギャップ層の中心あたりの組成比を測定したものである。上記各組成比は非加熱状態の組成比であり(左図)、加熱すると若干、組成比に変動が生じる(右図))とした実験結果であり、非加熱状態、及び加熱後でも界面拡散は生じていないように見える。実際、組成分析を行っても図15に示すように、基板からの距離で約320nmから約430nm程度の範囲がNiPRe合金をメッキ形成した位置及び範囲であると思われるが、この範囲内にNi、P、Reの各元素が集中し、図15の左図(非加熱状態)と右図(加熱後)との元素分布にほとんど差が無いことがわかった。
図12は、NiPRe合金の組成比をNi:50.3、P:7.0、Re:42.7(いずれも質量%であり、ちょうどギャップ層の中心あたりの組成比を測定したものである。上記各組成比は非加熱状態の組成比であり(左図)、加熱すると若干、組成比に変動が生じる(右図))とした実験結果である。非加熱状態、及び加熱後でも界面拡散は生じていないように見えるが、若干、図10や図11に比べてると、図12の右図(加熱状態)の、CoFe合金とNiPRe合金との界面がぼやけているようにも見える。
ただし、組成分析を行った実験結果の図16では、基板からの距離で約320nmから約430nm程度の範囲がNiPRe合金をメッキ形成した位置及び範囲であると思われるが、この範囲内にNi、P、Reの各元素が集中し、図16の左図(非加熱状態)と右図(加熱後)との元素分布にほとんど差が無いことがわかり、界面拡散はほとんど生じていないものと推定される。
図13は、NiPRe合金の組成比をNi:47.5、P:5.1、Re:47.4(いずれも質量%であり、ちょうどギャップ層の中心あたりの組成比を測定したものである。上記各組成比は非加熱状態の組成比であり(左図)、加熱すると若干、組成比に変動が生じる(右図))とした実験結果である。図13の右図(加熱状態)は、左図(非加熱状態)に比べて、CoFe合金とNiPRe合金との界面がぼやけ、界面拡散が生じているものと想定される。
実際、組成分析を行った実験結果の図17では、基板からの距離で約320nmから約430nm程度の範囲がNiPRe合金をメッキ形成した位置及び範囲であると思われるが、図17の左図(非加熱状態)に比べて右図(加熱後)では、基板からの距離で約320nmから約430nm程度の範囲での元素Reが減少するとともに、元素Reがこの範囲を越えて広い範囲に渡って若干ながらも拡散していることがわかった。元素Pも図17の左図に比べて右図の方が広い範囲にわたって分布していることがわかった。
図10ないし図13に示す実験では、図13の元素Reの組成比が最も高く、図10の元素Reの組成比が最も小さい。この実験結果からわかることは、元素Reをあまり多く含有させすぎると、NiPRe合金の上下にある磁性層(CoFe合金)との間で加熱により界面拡散を生じるということである。
次に本発明では、図6及び図7に示すアルカリ水溶液に対するエッチングレートの実験結果と、さらに実験ポイントを増やしその結果を図4に示す三元図上に表した。
また図8及び図9に示す耐熱性の実験結果と、さらに実験ポイントを増やしその結果を図5に示す三元図上に表した。なお図5の三元図上にある「as Plate」での実験ポイントは、非加熱状態で「磁性」となった組成比であることを意味する。同様に三元図上にある「200℃」「250°℃」「300℃」での各ポイントは、これらの加熱温度処理後において「磁性」となった組成比であることを意味する。一方、三元図上にある「Over 300℃」での実験ポイントは、300℃の加熱処理後では「磁性」を帯びず、「非磁性」であった組成比であることを意味する。
本発明では、まず図4及び図5に示す三元図上に、a点(Ni:P:Re)=(84質量%:16質量%:0質量%)と、b点(Ni:P:Re)=(72質量%:0質量%:28質量%)とを結んだ直線の境界線Aを引いた。
図4を見てわかるように、この境界線Aよりも左側の組成比領域には、エッチングレートが10(nm/Hr)よりも大きくなる実験ポイントが存在していることがわかる。元素Pの組成比によってはNiP合金のエッチングレートは10(nm/Hr)より大きくなりやすかったので、NiPRe合金のエッチングレートは少なくとも10(nm/Hr)以下であることが好ましい。
また図5を見てわかるように、前記境界線Aよりも左側の組成比領域には、200℃で磁性を持つ実験ポイントが存在することがわかる。200℃という加熱温度は実際に、薄膜磁気ヘッドの製造過程で例えば有機絶縁層を硬化させるときなど、最低限必要な温度であるので、200℃の加熱温度でも非磁性状態を保つことが好ましい。
図4及び図5に示すように、前記境界線Aよりも右側の組成比領域では、アルカリ水溶液に対するエッチングレートが7(nm/Hr)より小さくなるとともに、200℃の加熱処理後でも適切に非磁性状態を保つことができ、NiP合金よりも耐食性及び耐熱性に優れたものとなる。
次に図4及び図5に示す直線の境界線Bは、元素Reの組成比が一定して2質量%である線であり、元素Reの組成比が2質量%以上であると、図8で説明したように耐熱性を良好に保つことができる。また図4に示すように、前記元素Reを2質量%以上とすれば、アルカリ水溶液に対し、7(nm/Hr)未満のエッチングレートを得ることができるとわかる。
次に、図4及び図5に示す直線の直線の境界線Cは、元素Reの組成比が一定て46質量%である線であり、図10ないし図17に示す実験結果から前記Reを46質量以下にすると、加熱下で磁極層との界面での元素拡散を効果的に抑制できる。図13、17では、積層直後(左図)におけるNiPRe合金の元素Reが47.1質量%であり、この組成比であると加熱後、CoFe合金との界面で元素拡散を生じるため(図13、図17の右図)、本発明では、元素Reの組成比を46質量%以下に規定した。
次に、図4及び図5に示す境界線Dは、元素Pが4質量%となる部分である。元素Pを4質量%程度まで小さくしていくと、図7や図9などからNiPRe合金の耐食性や耐熱性は大きく低下するような感じがするが、図4及び図5に示すように、本発明では、境界線Aよりも右側の組成比領域をNiPRe合金の組成比としており、前記境界線Aと境界線Dとの交点での元素Reの組成比は約21質量%になるため、この程度の元素Reを含有していれば、図6や図8の実験結果から耐食性及び耐熱性が向上し、確かに図4や図5を見てわかるように、境界線Aと境界線Dとの交点付近での耐食性や耐熱性は、他の組成域に比べて若干低下する傾向にあるものの、依然として7(nm/Hr)未満のエッチングレートを保つとともに、200℃での加熱処理後での非磁性状態を保つことが可能となっている。
次に、図4及図5に示す境界線Eは、元素Pの上限値を規定した境界線であるが、この境界(元素Pが18質量%以下)は、元素PをNiPRe合金内に含有させることができる最大値であり、これ以上元素Pを含有させることは製造工程上困難である。従って元素Pの最大値を18質量%以下と規定した。
本発明では、上記した境界線AないしEによって囲まれた範囲が、Ni、P及びReの組成範囲として規定される。なお各境界線上も本発明の組成比として含む。
次に本発明では、前記境界線A〜Eで囲まれた組成範囲内をさらに以下のように限定することが、より効果的である。
図4及び図5の三元図において、c点(Ni:P:Re)=(20質量%:0質量%:80質量%)と、d点(Ni:P:Re)=(82質量%:18質量%:0質量%)とを結んだ直線を、境界線F(境界線F上を含む)としたとき、NiPRe合金の組成比は、境界線A、B、C、D及びFで囲まれた範囲内であることが好ましい。
図4を見ると、エッチングレートが0(nm/Hr)より大きく1(nm/Hr)未満となる実験ポイント(白抜きの丸印)は、三元図上にて右斜め上方に向けてほぼ直線的に延びていることがわかる。これらの実験ポイントのちょうど右脇を通るように引いたのが境界線Fである。前記境界線F(境界線Fを含む)よりも左側の組成比領域を、境界線Fとともに、境界線A、B、C、Dで囲んだ組成範囲では、より確実にアルカリ水溶液に対するエッチングレートを小さくできる。また、境界線A、B、C、D及びFで囲まれた範囲内であれば、図5の耐熱性の三元図を見てもわかるように、より確実に200℃程度の加熱処理後でも非磁性状態を保ち得ることがわかる。
次に本発明では、元素Pの組成比は8質量%以上であることが好ましい。すなわち図4及び図5に示す三元図で、上記した組成比の範囲を規制する境界線の一つを境界線C(元素Pの組成比が4質量%のライン)から境界線Gに置き換える。
図7や図9を見てわかるように、NiP合金において、元素Pの含有量を8質量%以上にすれば、元素Pがそれより低い場合に比べてアルカリ水溶液に対する耐食性及び耐熱性を向上させることが可能である。
実際に、三元図上において境界線の一つを、境界線Cから境界線Gに置き換えると、図4に示すように、アルカリ水溶液に対するエッチングレートが6(nm/Hr)より大きく7(nm/Hr)より小さい実験ポイントが外れ、前記エッチングレートを6(nm/Hr)よりも小さい値にできる。
また図5に示すように、250℃で磁性を帯びた実験ポイントが外れ、300℃程度の加熱処理後でも良好に非磁性状態を保つNiPRe合金を得ることが可能になる。
また本発明では、元素Reの組成比は10質量%以上であることが好ましい。すなわち図4及び図5に示す三元図で、上記した組成比の範囲を規制する境界線の一つを境界線B(元素Reの組成比が2質量%のライン)から境界線Hに置き換える。
図6に示すように、元素Reの組成比を10質量%以上にすると、エッチングレートをより効果的に小さくできることがわかる。
実際に、三元図上において境界線の一つを、境界線Bから境界線Hに置き換えると、図4に示すように、エッチングレートが4(nm/Hr)より大きく6(nm/Hr)より小さい実験ポイントのほとんどがNiPRe合金の組成比の範囲内に含まれなくなり、より効果的にアルカリ水溶液に対する耐薬品性を向上させることができるとわかる。
また本発明では、元素Reの組成比は30質量%以下であることが好ましい。すなわち図4及び図5に示す三元図で、上記した組成比の範囲を規制する境界線の一つを境界線C(元素Reの組成比が46質量%のライン)から境界線Iに置き換える。
図10ないし図17に示す実験結果によれば、図12の実験のように、非加熱状態でのNiPRe合金の元素Re組成比が42.7質量%の場合でも、加熱下において界面拡散は生じにくい状態であるが、より確実に前記界面拡散を抑制するには、図11に示す実験結果のように、NiPRe合金の元素Re組成比を28.7質量%程度まで小さくすることが好ましい。よって本発明では、より好ましい元素Reの組成比を30質量%以下と規定した。
最後に、NiPW合金及びNiW合金の元素Wの組成比とアルカリ水溶液に対するエッチングレートとの関係について説明する。
図18に示すように、NiPW合金は、例えば元素Wの組成比を10〜20質量%程度にすれば、エッチングレートを15(nm/Hr)程度まで低くできる。またNiW合金では、元素Wを48質量%程度にするとエッチングレートは25(nm/Hr)程度になる。しかしこれらエッチングレートは、NiPRe合金に比べて顕著に高い値である。よって特許文献1には、例えばギャップ層としてNiPW合金を使用するなどとの記載があるものの、NiPW合金はNiPRe合金に比べてギャップ層に使用しても不具合の生じやすい材料であることがわかった。
本発明の第1の実施の形態の薄膜磁気ヘッドを示す正面図、 図1の薄膜磁気ヘッドの2−2線における部分断面図、 図3Aは本発明の第2の実施の形態、図3Bは本発明の第3の実施の形態の薄膜磁気ヘッドを示す部分断面図、 NiPRe合金の組成比と、アルカリ水溶液に対するエッチングレートとの関係を示す三元図、 NiPRe合金の組成比と、耐熱性との関係を示す三元図、 NiPRe合金の元素Reの組成比とエッチングレートとの関係を示すグラフ、 NiP合金の元素Pの組成比とエッチングレートとの関係を示すグラフ、 NiPRe合金の元素Reの組成比と加熱温度に対する飽和磁化との関係を示すグラフ、 NiP合金の元素Pの組成比と加熱温度に対する飽和磁化との関係を示すグラフ、 左図は、下からCoFe合金/NiPRe(Ni:76.5、P:12.2、Re:11.3 いずれも質量%)合金/CoFe合金を積層した直後(非加熱状態)、右図は加熱後のTEM写真、 左図は、下からCoFe合金/NiPRe(Ni:62.5、P:8.8、Re:28.7 いずれも質量%)合金/CoFe合金を積層した直後(非加熱状態)、右図は加熱後のTEM写真、 左図は、下からCoFe合金/NiPRe(Ni:50.3、P:7.0、Re:42.7 いずれも質量%)合金/CoFe合金を積層した直後(非加熱状態)、右図は加熱後のTEM写真、 左図は、下からCoFe合金/NiPRe(Ni:47.5、P:5.1、Re:47.4 いずれも質量%)合金/CoFe合金を積層した直後(非加熱状態)、右図は加熱後のTEM写真、 図10に対応する組成分析結果のグラフ、 図11に対応する組成分析結果のグラフ、 図12に対応する組成分析結果のグラフ、 図13に対応する組成分析結果のグラフ、 NiPW合金及びNiW合金の元素Wの組成比とエッチングレートとの関係を示すグラフ、
符号の説明
20、59 下部コア層
21、69 下部磁極層
22、70 ギャップ層
24 磁極層
26、72 上部コア層
29、33、77 コイル層
35、71 上部磁極層

Claims (4)

  1. 記録媒体との対向面側に設けられた磁極部、前記磁極部に記録磁界を導く磁気回路構成部、記録磁界を誘導するためのコイル層を有し、前記磁極部が、下から下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層の順に積層された薄膜磁気ヘッドにおいて、
    前記ギャップ層は、NiPRe合金でメッキ形成されたものであり、
    NiPRe合金の組成比は、図4及び図5に示す三元図で、
    a点(Ni:P:Re)=(84質量%:16質量%:0質量%)と、
    b点(Ni:P:Re)=(72質量%:0質量%:28質量%)とを結んだ直線の境界線A(境界線A上を含む)と、
    c点(Ni:P:Re)=(20質量%:0質量%:80質量%)と、
    d点(Ni:P:Re)=(82質量%:18質量%:0質量%)とを結んだ直線の境界線F(境界線F上を含む)と、
    Reの組成比が2質量%である直線の境界線B(境界線B上を含む)と、
    Reの組成比が46質量%である直線の境界線C(境界線C上を含む)と、
    Pの組成比が、4質量%である直線の境界線D(境界線D上を含む)と、
    囲まれた範囲内であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 元素Pの組成比は8質量%以上である請求項記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 元素Reの組成比は、10質量%以上である請求項1又は2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 元素Reの組成比は、30質量%以下である請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
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