JP2003045719A - 軟磁性膜とこの軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、ならびに前記軟磁性膜の製造方法と前記薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents
軟磁性膜とこの軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、ならびに前記軟磁性膜の製造方法と前記薄膜磁気ヘッドの製造方法Info
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Abstract
素を添加することにより、飽和磁束密度Bsを2.0T
以上にできると同時に耐食性にも優れた軟磁性膜とこの
軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、ならびに前記軟磁性
膜の製造方法と薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供するこ
とを目的としている。 【解決手段】 下部磁極層19及び/または上部磁極層
21を、Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y
(質量%)の比率が2以上で5以下であり、元素α(た
だし元素αは、Pdなど)の組成比Zが、0.5質量%
以上で18質量%以下であり、X+Y+Z=100質量
%の関係を満たすFeXCoYαZ合金で形成する。これ
により飽和磁束密度を2.0以上にでき高記録密度化に
対応できるとともに耐食性に優れた薄膜磁気ヘッドを製
造することができる。
Description
ッドのコア材として使用される軟磁性膜に係り、前記軟
磁性膜にFeCoαあるいはFeCoRh(元素αは貴
金属)合金を使用することで飽和磁束密度Bsを2.0
T以上にでき、且つ耐食性を向上させることが可能な軟
磁性膜とこの軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、ならび
に前記軟磁性膜の製造方法と前記薄膜磁気ヘッドの製造
方法に関する。
に今後の高記録密度化に伴い、高い飽和磁束密度Bsを
有する磁性材料を使用し、前記コア層のギャップ近傍に
磁束を集中させて、記録密度を向上させる必要がある。
がよく使用されている。前記NiFe系合金は、直流電
流を用いた電気メッキ法によりメッキ形成され、1.8
T程度の飽和磁束密度Bsを得ることが可能であった。
記録密度化に伴い、さらに高い飽和磁束密度Bsを満た
す軟磁性膜を製造することが必要となり、NiFe系合
金では十分にその要望に応えることができなかった。
軟磁性材料としてFeCo合金膜がある。前記FeCo
合金膜は、Feの組成比を適正に調整することで、Ni
Fe系合金膜よりも高い飽和磁束密度Bsが得られる一
方、次のような問題点が発生した。
っては、前記FeCo合金の上にNiFe系合金を重ね
たり、あるいはメッキ形成された非磁性層(例えばギャ
ップ層)の上下に前記FeCo合金を重ねる場合がある
が、前記FeCo合金膜を電気メッキ法によりメッキ形
成するときなどに、FeCo合金膜がイオン化して溶け
出し腐食するといった問題が発生したのである。
金膜との間、あるいは前記FeCo合金膜と非磁性層間
には大きな電位差(標準電極電位差)が発生するからで
あり、この電位差によりいわゆる電池効果が生じて溶け
出すものと考えられる。
合も、薄膜磁気ヘッドや他の磁気素子の製造方法におい
ては、耐食性が要求される。例えばスライダの研削工程
や素子の洗浄工程に曝される場合でも腐食しないことが
要求される。また薄膜磁気ヘッドの使用上の環境的な要
因にも耐食性が要求される。
される軟磁性膜には、高い飽和磁束密度Bsのみなら
ず、優れた耐食性も必要であった。
ためのものであり、FeCo合金にPdやRhなどの貴
金属の元素を添加することにより、飽和磁束密度Bsを
2.0T以上にできると同時に耐食性にも優れた軟磁性
膜とこの軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッド、ならびに前
記軟磁性膜の製造方法と薄膜磁気ヘッドの製造方法を提
供することを目的としている。
磁性膜は、組成式がFeXCoYαZ(ただし元素αは、
Pd、Pt、Ru、Irのいずれか一種または二種以
上)で示され、Feの組成比X(質量%)/Coの組成
比Y(質量%)の比率は、2以上で5以下で、元素αの
組成比Zは、0.5質量%以上で18質量%以下であ
り、X+Y+Z=100質量%の関係を満たし、且つメ
ッキ形成されることを特徴とするものである。
る元素であり、前記元素αを添加することで耐食性の向
上を図ることができる。本発明によれば、元素αの含有
量が0.5質量%よりも少ないと耐食性向上の効果をほ
とんど得ることはできず、逆に前記元素αの含有量が1
8質量%よりも多すぎると、Fe量の減少によって、飽
和磁束密度Bsの低下を招き、具体的には前記飽和磁束
密度Bsは2.0Tを下回りやすくなる。
が、後述する実験によれば前記Feの組成比X(質量
%)/Coの組成比Y(質量%)の比率を2以上で5以
下にすると、飽和磁束密度Bsを2.0T以上にできる
ことが後述する実験によって確認された。
2.0T以上の高い飽和磁束密度Bsを維持しつつ、元
素αを含まないFeCo合金よりも耐食性に優れたFe
Coα合金を提供することができる。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.6以
上で4.3以下で、前記元素αの組成比Zは3質量%以
上で9質量%以下であり、X+Y+Z=100質量%の
関係を満たすことが好ましい。
sを得ることができるとともに、元素αを含まないFe
Co合金に比べて耐食性に優れたFeCoα合金を提供
することができる。
FeXCoYαZβV(ただし元素βはNi、Crの一方あ
るいは両方)で示され、Feの組成比X(質量%)/C
oの組成比Y(質量%)の比率は、2以上で5以下で、
元素αの組成比Zは、0.5質量%以上で18質量%以
下であり、好ましくは、前記Feの組成比X(質量%)
/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.6以上で
4.3以下で、前記元素αの組成比Zは3質量%以上で
9質量%以下であり、前記元素βの組成比Vは、0.5
質量%以上で5質量%以下であり、X+Y+Z+V=1
00質量%の関係を満たすことが好ましい。
sを2.0T以上、好ましくは2.2T以上にできると
共に、耐食性に優れた軟磁性膜を製造することができ
る。また元素βの添加により表面に不動態膜を形成で
き、より耐食性の向上を図ることができる。またNiの
添加により膜応力の低減を図ることが可能である。
がFeXCoYRhWで示され、Feの組成比Xは56質
量%以上で、Coの組成比Yは20質量%以上で、Rh
の組成比Wは1.7質量%以上で20質量%以下であ
り、X+Y+W=100質量%の関係を満し、且つメッ
キ形成されることを特徴とするものである。
が1.7質量%よりも少ないと耐食性向上の効果をほと
んど得ることはできず、逆に前記Rhの含有量が20質
量%よりも多すぎると、Fe量の減少によって、飽和磁
束密度Bsの低下を招き、具体的には前記飽和磁束密度
Bsは2.1Tを下回りやすくなる。
質量%以上であることが好ましい。後述する実験によれ
ば、従来からコア材等に使用されているNiFe合金と
同等の耐食性を得ることができる。
%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.030
以上で2.704以下で、Rhの組成比Wは、7.5質
量%以上で10質量%以下であり、X+Y+W=100
質量%の関係を満たすことがより好ましい。後述する実
験によれば、各元素の組成範囲を上記範囲内に収めるこ
とで、飽和磁束密度Bsを2.2T以上にできると共
に、従来からコア材等に使用されているNiFe合金と
同等の耐食性を得ることができる。
FeXCoYRhWβV(ただし元素βはNi、Crの一方
あるいは両方)で示され、Feの組成比X(質量%)は
56質量%以上で、Coの組成比Yは20質量%以上
で、Rhの組成比Wは1.7質量%以上で20質量%以
下であり、好ましくは、前記Rhの組成比Wは7.5質
量%以上であり、より好ましくは、Feの組成比X(質
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.03
0以上で2.704以下で、Rhの組成比Wは、7.5
質量%以上で10質量%以下であり、さらに前記元素β
の組成比Vは、0.5質量%以上で5質量%以下であ
り、X+Y+W+V=100質量%の関係を満たすこと
が好ましい。
sを2.1T以上、好ましくは2.2T以上にできると
共に、耐食性に優れた軟磁性膜を製造することができ
る。また元素βの添加により表面に不動態膜を形成で
き、より耐食性の向上を図ることができる。またNiの
添加により膜応力の低減を図ることが可能である。
iFe系合金膜が重ねてメッキ形成されていても良い。
イオン化し難い元素である。このように軟磁性膜中に貴
金属が含まれていると、前記軟磁性膜の上にNiFe系
合金膜を重ねて電気メッキ法によりメッキ形成する場合
でも、前記FeCoα合金及びFeCoRh合金がイオ
ン化して溶け出すことを防止することが可能である。ま
たFeCoαβ合金及びFeCoRhβ合金の場合、上
記作用に加えて、元素βの添加により表面に不動態膜が
形成されることにより、より効果的に前記FeCoαβ
合金及びFeCoRhβ合金がイオン化して溶け出すこ
とを防止することが可能である。
膜、前記FeCoαβ合金、前記FeCoRh合金ある
いはFeCoRhβ合金上にNiFe系合金膜がメッキ
形成される場合でも、前記FeCoα合金、前記FeC
oαβ合金、前記FeCoRh合金及び前記FeCoR
hβ合金の高い飽和磁束密度Bs及び耐食性を適切に維
持することができる。
性のメッキ膜が形成されていてもよい。
と、前記下部コア層上に磁気ギャップを介して形成され
た上部コア層と、両コア層に記録磁界を与えるコイル層
とを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、少なくとも一方の
コア層は、上記に記載された軟磁性膜により形成されて
いることを特徴とするものである。
録媒体との対向面で下部磁極層が隆起形成され、前記下
部磁極層が前記軟磁性膜により形成されていることが好
ましい。
ア層と、前記下部コア層と上部コア層との間に位置し且
つトラック幅方向の幅寸法が前記下部コア層及び上部コ
ア層よりも短く規制された磁極部とを有し、前記磁極部
は、下部コア層と連続する下部磁極層、上部コア層と連
続する上部磁極層、および前記下部磁極層と前記上部磁
極層間に位置するギャップ層とで構成され、あるいは前
記磁極部は、上部コア層と連続する上部磁極層、および
前記上部磁極層と下部コア層との間に位置するギャップ
層とで構成され、前記上部磁極層及び/または下部磁極
層は、上記に記載された軟磁性膜により形成されている
ことを特徴とするものである。
性膜で形成され、前記上部磁極層上に形成される上部コ
ア層はNiFe系合金膜でメッキ形成されることが好ま
しい。
も磁気ギャップに隣接する部分が2層以上の磁性層から
成り、あるいは前記磁極層が2層以上の磁性層から成
り、前記磁性層のうち前記磁気ギャップに接する磁性層
が、前記軟磁性膜により形成されていることが好まし
い。
の磁性層はNiFe系合金でメッキ形成されることが好
ましい。
してのFeCoα合金、FeCoαβ合金、FeCoR
h合金及びFeCoRhβ合金は、飽和磁束密度Bsが
2.0T以上と高く、また耐食性に優れている。このよ
うな軟磁性膜を薄膜磁気ヘッドのコア材として使用する
ことで、ギャップ近傍での磁束の集中化を図り、高記録
密度化を促進させることができ、また耐食性に優れた薄
膜磁気ヘッドを製造することが可能である。
は、電気メッキ法により、Feの組成比X(質量%)/
Coの組成比Y(質量%)の比率が、2以上で5以下
で、元素α(ただし元素αは、Pd、Pt、Ru、Ir
のいずれか一種または二種以上)の組成比Zが、0.5
質量%以上で18質量%以下であり、X+Y+Z=10
0質量%の関係を満たすFeXCoYαZ合金をメッキ形
成することを特徴とするものである。この組成比を有す
る軟磁性膜であれば飽和磁束密度Bsを2.0T以上に
できるとともに、元素αを含まないFeCo合金に比べ
て耐食性に優れた軟磁性膜を製造することが可能であ
る。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2.6以
上で4.3以下で、元素αの組成比Zが3質量%以上で
9質量%以下であり、X+Y+Z=100質量%の関係
を満たすFeXCoYαZ合金をメッキ形成することが好
ましい。この組成比を有する軟磁性膜であれば飽和磁束
密度Bsを2.2T以上にできるとともに元素αを含ま
ないFeCo合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製
造することが可能である。
濃度を1.2g/l以上で3.2g/l以下とし、Co
イオン濃度を0.86g/l以上で1.6g/l以下と
し、元素αイオン濃度を0.2mg/l以上で6mg/
l以下とすることが好ましい。
浴組成を有することで、確実にFeの組成比X(質量
%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2以上で5
以下で、元素αの組成比Zが、0.5質量%以上で18
質量%以下であり、X+Y+Z=100質量%の関係を
満たすFeXCoYαZ合金、好ましくは、前記Feの組
成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率
が、2.6以上で4.3以下で、元素αの組成比Zが3
質量%以上で9質量%以下であり、X+Y+Z=100
質量%の関係を満たすFeXCoYαZ合金をメッキ形成
することができる。
(ただし元素βはNi、Crの一方あるいは両方)を添
加し、前記FeXCoYαZ合金に0.5質量%以上で5
質量%以下の組成比Vを有する元素βを含有させ、X+
Y+Z+V=100質量%の関係を満たすFeXCoYα
ZβV合金をメッキ形成してもよい。
法は、電気メッキ法により、Feの組成比X(質量%)
が56質量%以上で、Coの組成比Yが20質量%以上
で、Rhの組成比Wが1.7質量%以上で20質量%以
下であり、X+Y+W=100質量%の関係を満すFe
XCoYRhW合金をメッキ形成することを特徴とするも
のである。
量%以上であるFeXCoYRhW合金をメッキ形成する
ことが好ましい。
/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.030以上
で2.704以下で、Rhの組成比Wは、7.5質量%
以上で10質量%以下であり、X+Y+W=100質量
%の関係を満たすFeXCoYRhW合金をメッキ形成す
ることがより好ましい。
濃度を1.0g/l以上で5.0g/l以下とし、Co
イオン濃度を0.1g/l以上で5.0g/l以下と
し、Rhイオン濃度を1.0mg/l以上で10.0m
g/l以下とすることが好ましい。
(ただし元素βはNi、Crの一方あるいは両方)を添
加し、前記FeXCoYRhW合金に0.5質量%以上で
5質量%以下の組成比Vを有する元素βを含有させ、X
+Y+W+V=100質量%の関係を満たすFeXCoY
RhWβV合金をメッキ形成してもよい。
ルス電流を用いた電気メッキ法を使用することが好まし
い。
Coα合金やFeCoRh合金をパルス電流を用いた電
気メッキ法によってメッキ形成する。パルス電流を用い
た電気メッキ法では、例えば電流制御素子のON/OF
Fを繰返し、メッキ形成時に、電流を流す時間と、電流
を流さない空白な時間を設ける。このように電流を流さ
ない時間を設けることで、FeCoα合金膜やFeCo
Rh合金膜を、少しずつメッキ形成し、従来のように直
流電流を用いた場合に比べメッキ形成時における電流密
度の分布の偏りを緩和することが可能になっている。パ
ルス電流による電気メッキ法によれば直流電流による電
気メッキ法に比べて軟磁性膜中に含まれるFe含有量の
調整が容易になり、前記Fe含有量を膜中に多く取り込
むことができる。
oαβ合金、FeCoRh合金及びFeCoRhβ合金
のメッキ浴中にサッカリンナトリウムを混入することが
好ましい。サッカリンナトリウム(C6H4CONNaS
O2)は応力緩和剤としての役割を有しており、したが
って前記サッカリンナトリウムを混入することでFeC
oα合金、FeCoαβ合金、FeCoRh合金及びF
eCoRhβ合金の膜応力を低減させることが可能であ
る。
ブチン−1、4ジオールを混入することが好ましい。こ
れによってメッキ形成されたFeCoα合金、FeCo
αβ合金、FeCoRh合金及びFeCoRhβ合金の
結晶粒径の粗大化は抑制され、前記結晶粒径が小さくな
ることで結晶間に空隙が生じ難くなり、膜面の面粗れが
抑制される。面粗れを抑制できることで保磁力Hcを小
さくすることも可能になる。
チルヘキシル硫酸ナトリウムを混入することが好まし
い。これによってメッキ浴中に生じる水素は、界面活性
剤である2−エチルヘキシル硫酸ナトリウムによって除
去され、前記水素がメッキ膜に付着することによる面粗
れを抑制できる。
ムに代えて、ラウリル硫酸ナトリウムを用いても良い
が、2−エチルヘキシル硫酸ナトリウムを用いた方が、
メッキ浴中に混入したときの泡立ちが少なく、したがっ
て前記2−エチルヘキシル硫酸ナトリウムをメッキ浴中
に多く混入することができ、前記水素の除去をより適切
に行うことが可能になる。
と、記録媒体との対向面で前記下部コア層と磁気ギャッ
プを介して対向する上部コア層と、両コア層に記録磁界
を誘導するコイル層とを有する薄膜磁気ヘッドの製造方
法において、少なくとも一方のコア層を、上記に記載さ
れた製造方法による軟磁性膜でメッキ形成することを特
徴とするものである。
媒体との対向面で下部磁極層を隆起形成し、前記下部磁
極層を前記軟磁性膜でメッキ形成することが好ましい。
と、前記下部コア層と上部コア層との間に位置し且つト
ラック幅方向の幅寸法が前記下部コア層及び上部コア層
よりも短く規制された磁極部とを有し、前記磁極部を、
下部コア層と連続する下部磁極層、上部コア層と連続す
る上部磁極層、および前記下部磁極層と前記上部磁極層
間に位置するギャップ層とで形成し、あるいは前記磁極
部を、上部コア層と連続する上部磁極層、および前記上
部磁極層と下部コア層との間に位置するギャップ層とで
形成し、このとき前記上部磁極層及び/または下部磁極
層を、上記に記載された製造方法による軟磁性膜でメッ
キ形成することを特徴とするものである。
磁性膜でメッキ形成し、前記上部磁極層上に上部コア層
を電気メッキ法によりNiFe系合金膜でメッキ形成す
ることが好ましい。
も磁気ギャップに隣接する部分で2層以上の磁性層で形
成し、あるいは前記磁極層を2層以上の磁性層で形成
し、このとき前記磁性層のうち前記磁気ギャップに接す
る磁性層を、前記軟磁性膜によりメッキ形成することが
好ましい。
する以外の他の磁性層を電気メッキ法によりNiFe系
合金でメッキ形成することが好ましい。
してのFeCoα合金、FeCoαβ合金を、電気メッ
キ法によりメッキ形成することで、Feの組成比X(質
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2以上で
5以下で、元素α(ただし元素αは、Pd、Pt、R
u、Irのいずれか一種または二種以上)の組成比Zが
0.5質量%以上で18質量%以下となる、好ましく
は、Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量
%)の比率が、2.6以上で4.3以下で、元素αの組
成比Zが3質量%以上で9質量%以下となる、FeXC
oYαZ合金及び、さらに元素βの組成比Vが0.5質量
%以上で5質量%以下となるFeXCoYαZβV合金をメ
ッキ形成することが可能である。
FeCoRh合金及びFeCoRhβ合金を、電気メッ
キ法によりメッキ形成することで、Feの組成比Xが5
6質量%以上で、Coの組成比Yが20質量%以上で、
Rhの組成比Wが1.7質量%以上で20質量%以下と
なる、好ましくは、前記Rhの組成比Wが7.5質量%
以上となる、より好ましくはFeの組成比X(質量%)
/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2.030以上
で2.704以下で、Rhの組成比Wが、7.5質量%
以上で10質量%以下となるFeXCoYRhW合金及
び、さらに元素βの組成比Vが0.5質量%以上で5質
量%以下となるFeXCoYRhWβV合金をメッキ形成す
ることが可能である。
ドのコア材として使用することで、飽和磁束密度Bsが
高く高記録密度化を図ることができ、また元素αやRh
を含まないFeCo合金を用いる場合に比べて耐食性に
も優れた薄膜磁気ヘッドを歩留まり良く製造することが
可能である。
薄膜磁気ヘッドの部分正面図、図2は図1に示す薄膜磁
気ヘッドを2−2線から切断し矢印方向から見た縦断面
図である。
ヘッドを構成するセラミック材のスライダ11の側端面
11aに形成されたものであり、MRヘッドh1と、書
込み用のインダクティブヘッドh2とが積層された、M
R/インダクティブ複合型薄膜磁気ヘッド(以下、単に
薄膜磁気ヘッドという)となっている。
てハードディスクなどの記録媒体からの洩れ磁界を検出
し、記録信号を読み取るものである。
レーリング側端面11a上にAl2O3膜12を介してN
iFe等からなる磁性材料製の下部シールド層13が形
成され、さらにその上に絶縁材料製の下部ギャップ層1
4が形成されている。
の対向面からハイト方向(図示Y方向)に向けて、異方
性磁気抵抗効果(AMR)素子、巨大磁気抵抗効果(G
MR)素子あるいはトンネル型磁気抵抗効果(TMR)
素子などの磁気抵抗効果素子10が形成され、さらに前
記磁気抵抗効果素子10及び下部ギャップ層14上には
絶縁材料製の上部ギャップ層15が形成されている。さ
らに前記上部ギャップ層15の上にNiFe等の磁性材
料で形成された上部シールド層16が形成されている。
MRヘッドh1は、前記下部シールド層13から上部シ
ールド層16までの積層膜で構成されている。
上部シールド層16がインダクティブヘッドh2の下部
コア層としても兼用されており、前記下部コア層16上
には、Gd決め層17が形成され、記録媒体との対向面
から前記Gd決め層17の先端部までの長さ寸法でギャ
ップデプス(Gd)が規制される。前記Gd決め層17
は例えば有機絶縁材料で形成される。
1に示すように、磁極部18の基端からトラック幅方向
(図示X方向)に離れるにしたがって下面方向に傾く傾
斜面で形成されており、これによりサイドフリンジング
の発生を抑制することが可能である。
面から前記Gd決め層17上にかけて磁極部18が形成
されている。
非磁性のギャップ層20、及び上部磁極層21が積層さ
れている。
に直接メッキ形成されている。また前記下部磁極層19
の上に形成されたギャップ層20は、メッキ形成可能な
非磁性金属材料で形成されていることが好ましい。具体
的には、NiP、NiPd、NiW、NiMo、Au、
Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種または2種以
上から選択されたものであることが好ましい。
て前記ギャップ層20にはNiPが使用される。NiP
で前記ギャップ層20を形成することで前記ギャップ層
20を適切に非磁性状態にできるからである。
成された上部磁極層21は、その上に形成される上部コ
ア層22と磁気的に接続される。
可能な非磁性金属材料で形成されると、下部磁極層1
9、ギャップ層20及び上部磁極層21を連続メッキ形
成することが可能である。
び上部磁極層21の2層で構成されていてもよい。
ック幅方向(図示X方向)における幅寸法がトラック幅
Twで形成されている。
8のトラック幅方向(図示X方向)の両側及びハイト方
向後方(図示Y方向)には例えば無機絶縁材料からなる
絶縁層23が形成されている。前記絶縁層23の上面は
前記磁極部18の上面と同一平面とされる。
コイル層24が螺旋状にパターン形成されている。また
前記コイル層24上は有機絶縁材料製の絶縁層25によ
って覆われている。なお前記コイル層24は絶縁層を挟
んで2層以上積層された構成であっても良い。
層25上にかけて上部コア層22が例えばフレームメッ
キ法によりパターン形成されている。図1に示すよう
に、前記上部コア層22の先端部22aは、記録媒体と
の対向面側でのトラック幅方向における幅寸法がT1で
形成され、かかる幅寸法T1はトラック幅Twよりも大
きく形成されている。
2の基端部22bは、下部コア層16上に形成された磁
性材料製の接続層(バックギャップ層)26上に直接接
続されている。
たは下部磁極層19が以下の組成比を有する軟磁性膜で
形成されている。 (1)組成式がFeXCoYαZ(ただし元素αは、P
d、Pt、Ru、Irのいずれか一種または二種以上)
で示され、Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y
(質量%)の比率は、2以上で5以下で、元素αの組成
比Zは、0.5質量%以上で18質量%以下であり、X
+Y+Z=100質量%の関係を満たし、メッキ形成さ
れることを特徴とする軟磁性膜。
するFeCoα合金であると飽和磁束密度Bsを2.0
T以上にできることが確認された。このように本発明で
はNiFe系合金よりも高い飽和磁束密度Bsを得るこ
とが可能である。
e、Coの組成比を適切な値にすることによって高い飽
和磁束密度を得ることが可能になる。後述する実験によ
れば、前記Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y
(質量%)の比率を2以上で5以下にすると、前記Bs
を2.0T以上にできることが確認された。
に添加される元素であり、前記元素αが少なすぎると効
果的に耐食性を向上させることはできず、多すぎても磁
性を担うFe、Co量の減少によって飽和磁束密度Bs
の低下を招く。本発明では前記元素αの組成比Zを0.
5質量%以上で18質量%以下とすることで、飽和磁束
密度Bsを2.0T以上にできると同時にCoとFeの
みからなる軟磁性膜よりも効果的に耐食性を向上させる
ことができる。また前記元素αのうち、Pd、Ptのい
ずれか一種または2種以上を添加すると、より効果的に
耐食性を向上させることが可能である。特に前記元素α
はPdであることが好ましい。
あると、結晶が緻密に形成されることで膜面の面粗れを
少なくでき、耐食性を向上させることができるととも
に、保磁力Hcを小さくすることができる。具体的には
前記保磁力を2000(A/m)以下にすることが可能
である。
ると、15(μΩ・cm)以上の比抵抗を得ることがで
きる。また膜応力を400MPa以下にすることができ
る。さらに異方性磁界Hkに関しては、従来から軟磁性
材料として一般的に使用されているNiFe系合金と同
程度の異方性磁界Hkを得ることができる。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.6以
上で4.3以下で、元素αの組成比Zは3質量%以上で
9質量%以下であり、X+Y+Z=100質量%の関係
を満たすことが好ましい。これにより飽和磁束密度Bs
を2.2T以上にすることができると共に元素αを含ま
ないFeCo合金に比べて効果的に耐食性の向上を図る
ことが可能である。
素β(ただし元素βはNi、Crの一方あるいは両方)
が添加され、すなわち組成式はFeXCoYαZβVで示さ
れ、Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量
%)の比率は、2以上で5以下で、元素αの組成比Z
は、0.5質量%以上で18質量%以下であり、好まし
くは、前記Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y
(質量%)の比率は、2.6以上で4.3以下で、元素
αの組成比Zは3質量%以上で9質量%以下であり、前
記元素βの組成比Vは、0.5質量%以上で5質量%以
下であり、X+Y+Z+V=100質量%の関係を満た
す軟磁性膜であってもよい。
層19を、上記組成範囲内のFeCoαβ合金で形成す
ることにより、飽和磁束密度Bsを2.0T以上あるい
は2.2T以上にできる。また表面に不動態膜を形成す
る元素βの添加により、さらに耐食性を向上させること
ができる。またNiの添加により特に膜応力を小さくす
ることが可能であるから、元素βとしてNiを選択する
方が好ましい。
oα合金あるいはFeCoαβ合金は、2.0T以上、
好ましくは2.2T以上の高い飽和磁束密度Bsを得る
ことが可能であるので、前記FeCoα合金あるいはF
eCoαβ合金を上部磁極層21及び/または下部磁極
層19に使用することにより、前記磁極層のギャップ近
傍に磁束を集中させて記録密度を向上させることが可能
であるとともに、元素αを含まないFeCo合金を使用
する場合に比べて耐食性に優れた薄膜磁気ヘッドを製造
することが可能である。
れ、Feの組成比X(質量%)は56質量%以上で、C
oの組成比Yは20質量%以上で、Rhの組成比Wは
1.7質量%以上で20質量%以下であり、X+Y+W
=100質量%の関係を満し、且つメッキ形成されるこ
とを特徴とする軟磁性膜。
するFeCoRh合金であると飽和磁束密度Bsを2.
1T以上にできることが確認された。このように本発明
ではNiFe系合金よりも高い飽和磁束密度Bsを得る
ことが可能である。
e、Coの組成比を適切な値にすることによって高い飽
和磁束密度を得ることが可能になる。後述する実験によ
れば、前記Feの組成比Xを56質量%以上に、且つC
oの組成比Yを20質量%以上にすると、前記Bsを
2.1T以上にできることが確認された。
添加される元素であり、前記Rhが少なすぎると効果的
に耐食性を向上させることはできず、多すぎても磁性を
担うFe、Co量の減少によって飽和磁束密度Bsの低
下を招く。本発明では前記Rhの組成比Wを1.7質量
%以上で20質量%以下とすることで、飽和磁束密度B
sを2.1T以上にできると同時にCoとFeのみから
なる軟磁性膜よりも効果的に耐食性を向上させることが
できる。
であると、結晶が緻密に形成されることで膜面の面粗れ
を少なくでき、耐食性を向上させることができるととも
に、保磁力Hcを小さくすることができる。具体的には
前記保磁力を2000(A/m)以下にすることが可能
である。
あると、15(μΩ・cm)以上の比抵抗を得ることが
できる。また膜応力を400MPa以下にすることがで
きる。さらに異方性磁界Hkに関しては、従来から軟磁
性材料として一般的に使用されているNiFe系合金と
同程度の異方性磁界Hkを得ることができる。
以上であることが好ましい。これによってNiFe合金
膜と同等の耐食性を得ることが可能になることが後述す
る実験によってわかった。特に図1および図2のよう
に、下部磁極層19、非磁性層のギャップ層20及び上
部磁極層21が連続してメッキ形成される形態にあって
は、前記下部磁極層19及び上部磁極層21の耐食性が
低いと、各磁極層19、21をメッキ形成する際にこれ
ら磁極層が溶け出して適切にメッキ形成できないという
不具合が発生するため、図1及び図2のような連続メッ
キ膜に本発明の軟磁性膜を使用する場合には、Rhが
7.5質量%以上となるCoFeRh合金膜を使用する
ことが好ましい。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.03
0以上で2.704以下で、Rhの組成比Wは7.5質
量%以上で10質量%以下であり、X+Y+W=100
質量%の関係を満たすことが好ましい。後述する実験に
よれば、各元素の組成範囲を上記範囲内に収めること
で、飽和磁束密度Bsを2.2T以上にできると共に、
従来からコア材等に使用されているNiFe合金と同等
の耐食性を得ることができる。
元素β(ただし元素βはNi、Crの一方あるいは両
方)が添加され、すなわち組成式はFeXCoYRhwβV
で示され、Feの組成比Xは56質量%以上で、Coの
組成比Yは20質量%以上で、Rhの組成比Wは1.7
質量%以上で20質量%以下であり、好ましくは、Rh
の組成比Wは7.5質量%以上であり、より好ましく
は、前記Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y
(質量%)の比率は、2.030以上で2.704以下
で、Rhの組成比Wは7.5質量%以上で10質量%以
下であり、さらに前記元素βの組成比Vは、0.5質量
%以上で5質量%以下であり、X+Y+W+V=100
質量%の関係を満たす軟磁性膜であってもよい。
層19を、上記組成範囲内のFeCoRhβ合金で形成
することにより、飽和磁束密度Bsを2.1T以上ある
いは2.2T以上にできる。また表面に不動態膜を形成
する元素βの添加により、さらに耐食性を向上させるこ
とができる。またNiの添加により特に膜応力を小さく
することが可能であるから、元素βとしてNiを選択す
る方が好ましい。
oRh合金あるいはFeCoRhβ合金は、2.1T以
上、好ましくは2.2T以上の高い飽和磁束密度Bsを
得ることが可能であるので、前記FeCoRh合金ある
いはFeCoRhβ合金を上部磁極層21及び/または
下部磁極層19に使用することにより、前記磁極層のギ
ャップ近傍に磁束を集中させて記録密度を向上させるこ
とが可能であるとともに、Rhを含まないFeCo合金
を使用する場合に比べて耐食性に優れ、あるいはNiF
e合金と同等の耐食性を有する薄膜磁気ヘッドを製造す
ることが可能である。
以下に説明する薄膜磁気ヘッドの構造にも使用すること
ができる。
膜磁気ヘッドの構造を示す部分正面図、図4は図3に示
す4−4線から薄膜磁気ヘッドを切断し矢印方向から見
た縦断面図である。
は図1及び図2と同じである。図3に示すように下部コ
ア層16上には、例えば無機絶縁材料で形成された絶縁
層31が形成されている。前記絶縁層31には、記録媒
体との対向面からハイト方向(図示Y方向)後方に所定
の長さ寸法で形成されたトラック幅形成溝31aが形成
されている。前記トラック幅形成溝31aは記録媒体と
の対向面においてトラック幅Twで形成されている(図
3を参照のこと)。
下部磁極層32、非磁性のギャップ層33、及び上部磁
極層34が積層された磁極部30が形成されている。
に直接メッキ形成されている。また前記下部磁極層32
の上に形成されたギャップ層33は、メッキ形成可能な
非磁性金属材料で形成されていることが好ましい。具体
的には、NiP、NiPd、NiW、NiMo、Au、
Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種または2種以
上から選択されたものであることが好ましい。
て前記ギャップ層33にはNiPが使用される。NiP
で前記ギャップ層33を形成することで前記ギャップ層
33を適切に非磁性状態にできるからである。
び上部磁極層34の2層で構成されていてもよい。
の対向面からギャップデプス(Gd)だけ離れた位置か
ら絶縁層31上にかけてGd決め層37が形成されてい
る。前記Gd決め層37は例えば有機絶縁材料で形成さ
れる。
た上部磁極層34は、その上に形成される上部コア層4
0と磁気的に接続される。
可能な非磁性金属材料で形成されると、下部磁極層3
2、ギャップ層33及び上部磁極層34を連続メッキ形
成することが可能である。
コイル層38が螺旋状にパターン形成されている。前記
コイル層38は有機絶縁材料などで形成された絶縁層3
9によって覆われている。
aのトラック幅方向(図示X方向)における両側端面に
は、前記上部磁極層34の上面から前記絶縁層31の上
面31bにかけて下部コア層16から離れる方向にした
がって徐々に幅寸法が広がる傾斜面31c,31cが形
成されている。
先端部40aは、前記上部磁極層34上面から前記傾斜
面31c,31c上にかけて下部コア層16から離れる
方向に形成されている。
記録媒体との対向面からハイト方向(図示Y方向)にか
けて絶縁層39上に形成され、前記上部コア層40の基
端部40bは下部コア層16上に直接形成されている。
部磁極層32及び/または上部磁極層34が、上記した
(1)あるいは(2)の軟磁性膜でメッキ形成される。
これによってギャップ近傍に磁束を集中させることがで
き、記録密度を向上させることができ、高記録密度化に
優れるとともに元素αを含まないFeCo合金を用いた
場合に比べて耐食性に優れた薄膜磁気ヘッドの製造が可
能である。
れも下部コア層16と上部コア層22、40間に磁極部
18、30を有し、前記磁極部18,30を構成する下
部磁極層19,32及び/または上部磁極層21,34
は、上記した(1)あるいは(2)の軟磁性膜でメッキ
形成されるが、前記上部磁極層21,34の上に重ねて
形成される上部コア層22,40はNiFe系合金でメ
ッキ形成されていることが好ましい。
Bsよりもむしろ比抵抗が高いことが好ましい。高周波
帯域での記録時において、上部コア層22,40から前
記上部磁極層21,34に適切に記録磁界を導くには、
前記上部コア層22,40の部分で渦電流損失が発生す
ることを抑制する必要があるため、本発明では、上記の
(1)あるいは(2)の軟磁性膜よりも比抵抗の高いN
iFe系合金を上部コア層22,40に用いることが、
高記録密度化を図る上で効果的である。なお前記上部コ
ア層22,40には例えばNi80Fe20合金が使用され
る。
として上記の(1)あるいは(2)の軟磁性膜を使用
し、上部コア層22,40としてNiFe系合金を使用
しているが、これにより前記上部コア層22,40を電
気メッキ法にてメッキ形成しているとき、前記上部磁極
層21,34がイオン化されて溶け出すのを適切に防止
することができる。
の元素自体がイオン化されにくい貴金属であり、これら
が添加されることで、上部磁極層21,34のイオン化
を阻止することが可能である。
oRhβ合金を上部磁極層21,34として使用する場
合、イオン化されにくい元素αあるいはRhの他に、表
面に不動態膜を形成しやすいNiやCrが添加されてい
ることで、より効果的に前記上部磁極層21,34のイ
オン化を抑制することができ、高い飽和磁束密度Bs及
び耐食性に優れた磁極を形成することができる。
あるいは(2)の軟磁性膜で形成されることが好まし
く、これにより上部コア層22,40をメッキ形成する
ときの、前記下部磁極層19,32のイオン化を効果的
に抑制することが可能である。
2及び/または上部磁極層21,34は2層以上の磁性
層が積層されて構成されていてもよい。かかる構成の場
合、ギャップ層20,33に接する側の磁性層が上記の
(1)あるいは(2)の軟磁性膜で形成されることが好
ましい。これによってギャップ近傍に磁束をより集中さ
せることができ、今後の高記録密度化に対応可能な薄膜
磁気ヘッドを製造することが可能である。
性層以外の他の磁性層は、如何なる材質、組成比の磁性
材料で形成されても良いが、前記ギャップ層20,33
に接する側の磁性層よりも飽和磁束密度Bsが小さくな
ることが好ましく、例えば前記他の磁性層はNiFe系
合金で形成されることが好ましい。これにより前記他の
磁性層からギャップ層20,33に接する側の磁性層に
適切に記録磁界が導かれ高記録密度化を図ることが可能
になると共に、前記他の磁性層をメッキ形成するとき
の、前記ギャップ層20,33に接する側の磁性層のイ
オン化を適切に防止することができる。
成される必要はなく、上記の(1)あるいは(2)の軟
磁性膜などで形成されても良いが、ギャップ層20,3
3に接する側の磁性層よりも低い飽和磁束密度Bsを有
するように組成比を適切に調整することが好ましい。そ
の方法としてはギャップ層20,33に接する側の磁性
層に比べてFe量を減少させればよい。
Bsは高いことが好ましいが、上部磁極層21,34の
飽和磁束密度Bsよりも低くすることにより、下部磁極
層と上部磁極層との間における洩れ磁界を磁化反転しや
すくすると、より記録媒体への信号の書込み密度を高く
できる。
9、32及び上部磁極層21、34間に非磁性のギャッ
プ層20、33がメッキ形成される場合、前記下部磁極
層19、32及び上部磁極層21、34の耐食性はNi
Fe合金膜と同等程度であることが好ましい。磁極層や
ギャップ層をメッキ形成する際に、前記磁極層が溶け出
して適切にメッキ形成できないという不具合が発生する
からである。そこで本発明では前記下部磁極層19、3
2及び上部磁極層21、34に上記した(1)の軟磁性
膜、あるいはRhが7.5質量%以上の(2)の軟磁性
膜を使用することが好ましい。
磁気ヘッドの縦断面図である。この実施形態ではMRヘ
ッドh1が図1と同じである。図5に示すように下部コ
ア層16にはアルミナなどによる磁気ギャップ層(非磁
性材料層)41が形成されている。さらに前記磁気ギャ
ップ層41の上にはポリイミドまたはレジスト材料製の
絶縁層43を介して平面的に螺旋状となるようにパター
ン形成されたコイル層44が設けられている。なお、前
記コイル層44はCu(銅)などの電気抵抗の小さい非
磁性導電性材料で形成されている。
たはレジスト材料で形成された絶縁層45に囲まれ、前
記絶縁層45の上に軟磁性材料製の上部コア層46が形
成されている。
先端部46aは、記録媒体との対向面において、下部コ
ア層16の上に前記磁気ギャップ層41を介して対向
し、磁気ギャップ長Gl1の磁気ギャップが形成されて
おり、上部コア層46の基端部46bは図5に示すよう
に、下部コア層16と磁気的に接続されている。
上部コア層46は、上記した(1)あるいは(2)の軟
磁性膜で形成される。これにより飽和磁束密度Bsを
2.0T以上あるいは2.1T以上にできるとともに元
素αあるいはRhが添加されていないFeCo合金に比
べて耐食性を向上させることができる。
6が、2.0T以上あるいは2.1T以上の高い飽和磁
束密度Bsを有する上記した(1)あるいは(2)の軟
磁性膜で形成されることで、ギャップ近傍に磁束を集中
させることができ、記録密度を向上させることができる
から、高記録密度化に優れ、しかも元素αやRhを含ま
ないFeCo合金を用いた場合に比べて耐食性に優れた
薄膜磁気ヘッドの製造が可能である。
す実施形態のように磁気ギャップ層41が、アルミナ
(Al2O3)やSiO2などのスパッタ膜で形成される
場合、その上あるいは下に形成されるコア層16、46
は、少なくともFeCo合金膜よりも高い耐食性を有し
ていれば、前記コア層16、46をメッキ形成する際に
前記コア層16、46が溶け出すという不具合は発生せ
ず、したがって特にコア層16、46を上記の(2)の
軟磁性膜で形成する場合、Rhの組成比Wは1.7質量
%以上あればよい。
磁気ヘッドの縦断面図である。図5との違いは、上部コ
ア層46が2層の磁性層で積層されて構成されているこ
とである。
Bsを有する高Bs層47とその上に積層された上層4
8とで構成されている。
16は、上記した(1)あるいは(2)の軟磁性膜で形
成される。これにより飽和磁束密度Bsを2.0T以上
あるいは2.1T以上にできるとともに元素αあるいは
Rhが添加されていないFeCo合金に比べて耐食性を
向上させることができる。
は、高Bs層47に比べて飽和磁束密度Bsが小さくな
っているものの、前記高Bs層47よりも比抵抗が高く
されている。前記上層48は例えばNi80Fe20合金で
形成される。
Coα合金、FeCoNiα合金、FeCoRh合金及
びFeCoRhβ合金よりも飽和磁束密度Bsが低くな
るものの比抵抗は高くなる。これによって前記高Bs層
47が前記上層48よりも高い飽和磁束密度Bsを有
し、ギャップ近傍に磁束を集中させて、記録分解能を向
上させることが可能になる。なお前記上層48はNiF
e系合金で形成される必要はなく、FeCoα合金やF
eCoRh合金などで形成されてもよいが、かかる場
合、上層48の飽和磁束密度Bsが高Bs層47の飽和
磁束密度Bsよりも小さくなるように組成比を調整する
必要がある。その方法としてはFe量を高Bs層47に
含まれるFe量よりも少なくすればよい。
層48が設けられたことで、記録周波数が上昇すること
により発生する渦電流による損失を低減させることがで
き、今後の高記録周波数化に対応可能な薄膜磁気ヘッド
を製造することができる。
層47が、ギャップ層41と対向する下層側に形成され
ていることが好ましい。また前記高Bs層47はギャッ
プ層41上に直接接する上部コア層46の先端部46a
のみに形成されていてもよい。
抗層の2層で構成されていてもよい。かかる構成の場
合、高比抵抗層の上に高Bs層が積層され、前記高Bs
層がギャップ層41を介して上部コア層46と対向す
る。
46が2層の積層構造となっているが、3層以上であっ
てもよい。かかる構成の場合、高Bs層47は、磁気ギ
ャップ層41に接する側に形成されることが好ましい。
た(1)あるいは(2)の軟磁性膜で形成し、上層48
をNiFe系合金で電気メッキ法にてメッキ形成すると
き、前記高Bs層47にはその元素自体イオン化され難
いRh、Pt、Pd、Ru、Irの貴金属が含まれてお
り、あるいは表面に不動態膜が形成されやすいNiが含
まれているので、前記高Bs層47がイオン化されて溶
け出す現象を適切に抑制することができる。
磁気ヘッドの縦断面図である。図7の実施形態ではMR
ヘッドh1の構成は図1と同じである。図7に示すよう
に下部コア層16の上に下部磁極層50が記録媒体との
対向面から隆起形成されている。前記下部磁極層50の
ハイト方向後方(図示Y方向)には絶縁層51が形成さ
れている。前記絶縁層51の上面は、凹形状となり、コ
イル形成面51aが形成されている。
上にかけてギャップ層52が形成されている。さらに前
記絶縁層51のコイル形成面51a上にはギャップ層5
2を介してコイル層53が形成されている。前記コイル
層53上は有機絶縁製の絶縁層54によって覆われてい
る。
ギャップ層52上から絶縁層54上にかけて例えばフレ
ームメッキ法によりパターン形成されている。
ギャップ層52上に下部磁極層50と対向して形成され
る。前記上部コア層55の基端部55bは、下部コア層
16上に形成された持上げ層56を介して前記下部コア
層16に磁気的に接続される。
及び/または下部磁極層50は、上記の(1)あるいは
(2)の軟磁性膜で形成される。これにより飽和磁束密
度Bsを2.0T以上あるいは2.1T以上にできると
ともに元素αあるいはRhを含有しないFeCo合金に
比べて耐食性を向上させることができる。
上記の(1)あるいは(2)の軟磁性膜で形成されるこ
とで、ギャップ近傍に磁束を集中させることができ、記
録密度を向上させることができるから、高記録密度化に
優れ、しかも元素αやRhを含まないFeCo合金を用
いた場合に比べて耐食性に優れた薄膜磁気ヘッドの製造
が可能である。なお前記飽和磁束密度Bsは2.2T以
上であることが好ましい。
下部磁極層50が下部コア層16よりも高い飽和磁束密
度Bsを有する上記の(1)あるいは(2)の軟磁性膜
で形成されると、ギャップ近傍に磁束を集中させること
ができ記録密度の向上を図ることが可能である。
(1)あるいは(2)の軟磁性膜で形成されていてもよ
いが、図6と同様に前記上部コア層55が2層以上の磁
性層の積層構造であり、そのギャップ層52と対向する
側が高Bs層として上記の(1)あるいは(2)の軟磁
性膜で形成されていてもよい。またかかる場合、前記上
部コア層55の先端部55aのみが2層以上の磁性層の
積層構造で形成され、前記ギャップ層52上に接して高
Bs層が形成されていることが、ギャップ近傍に磁束を
集中させ、記録密度を向上させる点からして好ましい。
は、下部コア層と上部シールド層の兼用層となっている
が、前記下部コア層と上部シールド層とが別々に形成さ
れていてもよい。かかる場合、前記下部コア層と上部シ
ールド層間には絶縁層を介在させる。
の一般的な製造方法について以下に説明する。
部コア層16上にGd決め層17を形成した後、レジス
トを用いて記録媒体との対向面からハイト方向に下部磁
極層19、非磁性のギャップ層20及び上部磁極層21
から成る磁極部18を連続メッキによって形成する。次
に前記磁極部18のハイト方向後方に絶縁層23を形成
した後、例えばCMP技術を用いて前記磁極部18の上
面と前記絶縁層23の上面とを同一平面に平坦化する。
前記絶縁層23の上にコイル層24を螺旋状にパターン
形成した後、前記コイル層24の上に絶縁層25を形成
する。そして前記磁極部18上から絶縁層25上にかけ
て上部コア層22を例えばフレームメッキ法により形成
する。
部コア層16上に絶縁層31を形成した後、レジストを
用いて前記絶縁層31の記録媒体との対向面からハイト
方向後方に向けてトラック幅形成溝31aを形成する。
さらに前記トラック幅形成溝31aに図3に示す傾斜面
31c,31cを形成する。
極層32、非磁性のギャップ層33を形成する。前記ギ
ャップ層33上から絶縁層31上にGd決め層37を形
成した後、前記ギャップ層33上に上部磁極層34をメ
ッキ形成する。次に前記絶縁層31上にコイル層38を
螺旋状にパターン形成した後、前記コイル層38上に絶
縁層39を形成する。そして前記上部磁極層34上から
絶縁層39上にかけて上部コア層40を例えばフレーム
メッキ法にて形成する。
下部コア層16上にギャップ層41を形成し、さらに絶
縁層43を形成した後、前記絶縁層43の上にコイル層
44をパターン形成する。前記コイル層44上に絶縁層
45を形成した後、ギャップ層41から前記絶縁層45
上にかけて上部コア層46をフレームメッキ法によりパ
ターン形成する。
ア層16上にレジストを用いて下部磁極層50を形成
し、さらに前記下部磁極層50のハイト方向後方に絶縁
層51を形成する。前記下部磁極層50と前記絶縁層5
1の上面はCMP技術によって一旦平坦化された後、前
記絶縁層51の上面に凹形状となるコイル形成面51a
を形成する。次に前記下部磁極層50上から前記絶縁層
51上にギャップ層52を形成した後、前記ギャップ層
52上にコイル層53を螺旋状にパターン形成し、さら
に前記コイル層53上に絶縁層54を形成する。そし
て、前記ギャップ層52上から絶縁層54上にかけて上
部コア層55を例えばフレームメッキ法によりパターン
形成する。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2以上で
5以下で、元素α(ただし元素αは、Pd、Pt、R
u、Irのいずれか一種または二種以上)の組成比Y
が、0.5質量%以上で18質量%以下であり、X+Y
+Z=100質量%の関係を満たすFeXCoYαZ合金
のメッキ形成法について以下に説明する。
ッキ法によってメッキ形成するものである。
電気メッキ法やパルス電流を用いた電気メッキ法などが
ある。本発明では、直流電流による電気メッキ法を使用
することが可能である。
いた電気メッキ法を用いることが好ましいとした。
えば電流制御素子のON/OFFを繰返し、メッキ形成
時に、電流を流す時間と、電流を流さない空白な時間を
設ける。このように電流を流さない時間を設けること
で、FeCoα合金膜を、少しずつメッキ形成し、従来
のように直流電流を用いた場合に比べメッキ形成時にお
ける電流密度の分布の偏りを緩和することが可能になっ
ている。
ON/OFFを繰返し、デューティー比を0.1〜0.
5程度にすることが好ましい。パルス電流の条件は、F
eCoα合金の平均結晶粒径及び膜面の中心線平均粗さ
Raに影響を与える。
法では、メッキ形成時における電流密度の分布の偏りを
緩和することができる。
l以上で3.2g/l以下とし、Coイオン濃度を0.
86g/l以上で1.6g/l以下とし、元素αイオン
濃度を0.2mg/l以上で6mg/l以下とする。後
述の実験結果に示すように、上記比率であると確実にF
eの組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)の
比率を、2以上で5以下にでき、元素αの組成比Zを、
0.5質量%以上で18質量%以下にできる。
度が従来に比べて低いことが特徴的である。従来では、
前記Feイオン濃度は例えば4.0g/l程度であった
が、低濃度にすることで攪拌効果を上げることができ、
より適切にFeCoα合金のFe含有量を大きくするこ
とができるとともに緻密な結晶を形成でき、耐食性に優
れたFeCoα合金にすることができる。
%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2.6以上
で4.3以下で、元素αの組成比Zが3質量%以上で9
質量%以下であり、X+Y+Z=100質量%の関係を
満たすFeXCoYαZ合金をメッキ形成することが好ま
しく、上記したメッキ浴組成を適切に調整することで前
記組成比を有するFeCoα合金を容易に製造すること
が可能である。上記の組成範囲で形成されたFeCoα
合金では、飽和磁束密度Bsを2.2T以上にできる。
ンを含ませることで、FeXCoYα ZβV合金をメッキ形
成することができる。前記元素βイオン濃度は、0.3
g/l以上で1g/l以下であることが好ましく、これ
により元素βの組成比Vを、0.5質量%以上で5質量
%以下にでき、X+Y+Z+V=100質量%の関係を
満たす、FeXCoYαZβV合金をメッキ形成することが
できる。
6質量%以上で、Coの組成比Yが20質量%以上で、
Rhの組成比Wが1.7質量%以上で20質量%以下で
あり、X+Y+W=100質量%の関係を満たすFeX
CoYRhw合金のメッキ形成法について以下に説明す
る。
メッキ法によってメッキ形成するものである。
電気メッキ法やパルス電流を用いた電気メッキ法などが
ある。本発明では、直流電流による電気メッキ法を使用
することが可能であるが、上記したようにパルス電流を
用いた電気メッキ法を用いた方が、従来のように直流電
流を用いた場合に比べメッキ形成時における電流密度の
分布の偏りを緩和することが可能になっている。
l以上で5.0g/l以下とし、Coイオン濃度を0.
1g/l以上で5.0g/l以下とし、Rhイオン濃度
を1.0mg/l以上で10.0mg/l以下とする。
後述の実験結果に示すように、上記比率であると確実に
Feの組成比Xを、56質量%以上で、Coの組成比Y
を20質量%以上で、Rhの組成比Wを、1.7質量%
以上で20質量%以下にできる。
度が従来に比べて低いことが特徴的である。従来では、
前記Feイオン濃度は例えば4.0g/l程度であった
が、低濃度にすることで攪拌効果を上げることができ、
より適切にFeCoRh合金のFe含有量を大きくする
ことができるとともに緻密な結晶を形成でき、耐食性に
優れたFeCoRh合金にすることができる。
5質量%以上であるFeXCoYRh W合金をメッキ形成
することが好ましく、上記したメッキ浴組成を適切に調
整することで前記組成比を有するFeCoRh合金を容
易に製造することが可能である。上記の組成範囲で形成
されたFeCoRh合金では、NiFe合金膜と同程度
の耐食性を有する軟磁性膜を形成することができる。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2.03
0以上で2.704以下で、Rhの組成比Wが7.5質
量%以上で10質量%以下であり、X+Y+W=100
質量%の関係を満たすFeXCoYRhw合金をメッキ形
成することが好ましく、上記したメッキ浴組成を適切に
調整することで前記組成比を有するFeCoRh合金を
容易に製造することが可能である。上記の組成範囲で形
成されたFeCoRh合金では、飽和磁束密度Bsを
2.2T以上にできるとともに、NiFe合金膜と同程
度の耐食性を得ることが可能になる。
ンを含ませることで、FeXCoYRhWβV合金をメッキ
形成することができる。前記元素βイオン濃度は、1
0.0g/l以上で20.0g/l以下であることが好
ましく、これにより元素βの組成比Vを、0.5質量%
以上で5質量%以下にでき、X+Y+W+V=100質
量%の関係を満たす、FeXCoYRhWβV合金をメッキ
形成することができる。
oαβ合金、FeCoRh合金あるいはFeCoRhβ
合金のメッキ浴中にサッカリンナトリウム(C6H4CO
NNaSO2)を混入することが好ましい。前記サッカ
リンナトリウムは応力緩和剤の役割を持っており、メッ
キ形成されたFeCoα合金、FeCoαβ合金、Fe
CoRh合金及びFeCoRhβ合金の膜応力を低減さ
せることが可能になる。
β合金、FeCoRh合金あるいはFeCoRhβ合金
のメッキ浴中に、2−ブチン−1、4ジオールを混入す
ることが好ましい。これにより前記FeCoα合金、F
eCoαβ合金、FeCoRh合金及びFeCoRhβ
合金の結晶粒径の粗大化を抑制し保磁力Hcを低減させ
ることができる。
eCoαβ合金、FeCoRh合金あるいはFeCoR
hβ合金のメッキ浴中に2−エチルヘキシル硫酸ナトリ
ウムを混入することが好ましい。
界面活性剤である。前記2−エチルヘキシル硫酸ナトリ
ウムの混入によって、FeCoα合金、FeCoαβ合
金、FeCoRh合金及びFeCoRhβ合金のメッキ
形成時に発生する水素を除去でき、メッキ膜に前記水素
が付着することを防止することができる。前記メッキ膜
に水素が付着すると、結晶が緻密に形成されずその結
果、膜面の面粗れをひどくする原因となるため、本発明
のように前記水素を除去することで、前記メッキ膜の膜
面の面粗れを小さくでき、保磁力Hcを小さくすること
が可能である。
ムに代えてラウリル硫酸ナトリウムを混入してもよい
が、前記ラウリル硫酸ナトリウムは、前記2−エチルヘ
キシル硫酸ナトリウムに比べてメッキ浴中に入れたとき
泡立ちやすいために、前記ラウリル硫酸ナトリウムを効
果的に水素を除去できる程度に混入することが難しい。
このため本発明では、前記ラウリル硫酸ナトリウムに比
べて泡立ちにくい2−エチルヘキシル硫酸ナトリウムを
水素を効果的に除去できる程度に混入することができて
好ましい。
とが好ましい。ホウ酸は、電極表面のpH緩衝剤とな
り、またメッキ膜の光沢を出すのに効果的である。
ないし図7の各図におけるコア層及び磁極層をメッキ形
成する。
も容易に、上記の(1)あるいは(2)の軟磁性膜をメ
ッキ形成でき、飽和磁束密度Bsが2.0T以上あるい
は2.1T以上と高く高記録密度化に対応でき、しかも
耐食性に優れた薄膜磁気ヘッドを製造することが可能で
ある。
(2)の軟磁性膜の用途として図1ないし図7に示す薄
膜磁気ヘッドを提示したが、この用途に限定されるもの
ではない。例えば上記の(1)あるいは(2)の軟磁性
膜は、薄膜インダクタ等の平面型磁気素子等にも使用可
能である。
ルス電流による電気メッキ法を用いてFeCoPd合金
をメッキ形成し、この際、前記FeCoPd合金の組成
比と飽和磁束密度Bsとの関係について調べた。
オン濃度は、1.2g/l〜3.2g/l) CoSO4・7H2O 4.1g/l〜7.6g/l
(Coイオン濃度は、0.86g/l〜1.6g/l) PdCl2 0〜10mg/l(Pdイオン濃度は、
0g/l〜6mg/l) サッカリンナトリウム 2g/l 塩化ナトリウム 25g/l ホウ酸 25g/l 2−エチルヘキシル硫酸ナトリウム 0.15ml/
l また実験に際して以下の成膜条件を共通にした。
パルス電流のデューティー比(ON/OFF)を500
/500msecに設定した。また電流を500〜10
00mAに設定した。
層をスパッタ形成した後、前記Cu下地層上に上記のメ
ッキ浴からFeCoPd合金あるいはFeCo合金を
0.5μm〜1μmの膜厚でメッキ形成した。その実験
結果は、以下の表1に示されている。
束密度Bsとの関係をまとめたのが図8の三元図であ
る。
した部分三元図である。実験によれば、Feの組成比X
(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を5質量%とし
たライン、Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y
(質量%)を2としたライン、Pdの組成比を18質量
%としたライン、Pdの組成比を0.5としたラインで
囲まれる領域B内の組成範囲であれば、飽和磁束密度B
sを2.0T以上にでき、しかもPdを含まないFeC
o合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製造すること
ができることがわかった。
組成比Y(質量%)を4.3としたライン、Feの組成
比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を2.6と
したライン、Pdの組成比を9質量%としたライン、P
dの組成比を3質量%としたラインで囲まれる領域C内
の組成範囲であれば、飽和磁束密度Bsを2.2T以上
にでき、しかもPdを含まないFeCo合金に比べて耐
食性に優れた軟磁性膜を製造することができることがわ
かった。
の組成比Y(質量%)の比率の範囲は、飽和磁束密度B
sとの関係から求めたものである。
組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率
と飽和磁束密度Bsとの関係を示すグラフである。
量%)/Coの組成比Y(質量%)を2以上で5以下に
すれば確実に飽和磁束密度Bsを2.0T以上にできる
ことがわかる。
(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を3から4程度
にすると前記飽和磁束密度Bsを最も大きくでき、本発
明ではこの実験結果から好ましい前記Feの組成比X
(質量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率を2.6
以上で4.3以下とした。これによって飽和磁束密度B
sを2.2T以上確保できることがわかる。
見てわかるように、Pdの組成比にも依存する。当然の
ことながら前記Pdの組成比を大きくしていけば、Fe
の組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を上
記比率内に収めても、磁性を担うFe、Co量が減少す
るため、飽和磁束密度Bsは低下しやすくなる。
添加される貴金属である。耐食性の向上のためには前記
Pdをある程度、FeCo系合金内に含有させないと、
その効果を適切に発揮させることはできない。
ととした。本発明ではFeCo系合金中に含まれるPd
の組成比と耐食性との関係について実験を行った。実験
は、表1から選択された6つのサンプルを用意して行っ
た。各サンプルの膜構成は、Fe20Ni80合金膜/軟磁
性膜/NiP合金膜/Fe 60Ni40とした。
てパルス電流による電気メッキ法にてメッキ形成された
Fe72Co28合金からなるサンプル2、Fe78.72Co
20.78Pd0.5合金からなるサンプル11、Fe68Co27
Pd5合金からなるサンプル24、Fe63.51Co26.59
Pd9.9からなるサンプル32、Fe55.55Co26.9Pd
17.55合金からなるサンプル33の5つを用意し、さら
に新たに、Fe70Ni30からなるサンプル34を用意し
た。
℃)、純水(45℃)、市水(45℃)、希硫酸(pH
=2)に浸し、その後、各サンプルを切断して耐食性の
良否を評価した。評価は10段階の評価とし、10の評
価は、軟磁性膜の部分が全く腐食されておらず、すなわ
ち最も耐食性に優れていることを意味する。また10の
評価から数字が1つ減る毎に、軟磁性膜の部分の腐食の
度合が大きくなり、1の評価は、軟磁性膜の部分がほと
んど腐食され、最も耐食性が悪いことを意味する。その
実験結果をまとめたのが以下の表2である。
30合金膜を選択したサンプル34では、いずれの液に浸
したときでも耐食性の評価が高く非常に耐食性に優れて
いることがわかった。
膜を選択したサンプル2では、温純水(60℃)及び市
水(45℃)における耐食性の評価が3の評価と4の評
価と低く、希硫酸に浸した時の評価はすべて5であり、
腐食しやすいことがわかった。
膜を選択した場合、耐食性が低下する原因は、Fe72C
o28合金膜の上にFe60Ni40合金膜を電気メッキ法に
てメッキ形成するとき、前記FeCo合金膜とNiFe
系合金膜との間に大きな電位差(標準電極電位差)が発
生し、この電位差によりいわゆる電池効果が生じて前記
FeCo合金膜が溶け出すからであると考えられる。
含有させたサンプル11では、Pdを含有しないサンプ
ル2と比較して見ると、特に、希硫酸に浸した時、耐食
性が改善されたことがわかる。希硫酸は、スライダ加工
などで使用される洗浄液の一つであり、この希硫酸での
耐食性の改善は、スライダ加工時に、さらに希硫酸を使
用しやくなり好ましい。
4、32及び33では、Pdを含まないサンプル2に比
べて飛躍的に耐食性の向上を図ることができることがわ
かり、特にPdを17.55質量%含有させたサンプル
33に至っては、Fe70Ni 30合金よりも優れた耐食性
を示した。
たFeCoPd合金膜であるとPdを含まないFeCo
合金膜より耐食性が向上する理由は、Pdはそれ自体イ
オン化され難い貴金属だからであり、前記PdがFeC
o合金内に含有されることで、FeCoPd合金の上に
FeNi合金を電気メッキ法にてメッキ形成するとき前
記FeCoPd合金のイオン化を抑制でき、前記FeC
oPd合金の耐食性を向上させることが可能になってい
る。
5質量%すると、Pdを含まないFeCo合金に比べて
効果的に耐食性の向上を図ることが可能になることがわ
かる。
o.11は表1に示すように、Feの組成比X(質量
%)/Coの組成比Y(質量%)は約3.78であり、
飽和磁束密度Bsも2.0Tを越え約2.18Tとなっ
ている。
の組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)が2
以上で5以下の範囲内に収まり、飽和磁束密度Bsを
2.0T以上得ることができるととともに、耐食性を、
Pdを含まない軟磁性膜に比べて向上させることができ
ることが確認されたので、本発明では、前記Pdの組成
比の下限値を0.5質量%以上に設定した。
ンプルNo.33では表1を見てみると、Feの組成比
X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)が約2.07
である。上記したように本発明では、Feの組成比X
(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を2以上で5以
下に設定している。すなわちこのサンプルNo.33で
は、Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量
%)が2付近であり、しかもPdの組成比は、他のサン
プルに比べて最も高いため、Feの組成比(絶対値)が
最も小さくなっている。サンプルNo.33ではFeの
組成比は約55.55質量%である。
比べてFeの組成比が最も低いものの、飽和磁束密度B
sは依然として2.0Tを越えている。上記したように
BsはFe量に最も影響を受けるため、サンプルNo.
33程度のPdの組成比であり、且つFeの組成比X
(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を2以上5以下
にすれば、飽和磁束密度を2.0T以上確保できること
がわかる。
7.55質量%としたサンプル33は耐食性をより効果
的に向上させることができることがわかる。したがって
本発明では、前記Pdの組成比の上限値を18質量%以
下とした。
の組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)を2
以上で5以下とし、且つPdの組成比を0.5質量%以
上で18質量%以下と設定した。これによって飽和磁束
密度を2.0T以上にできると共に、Pdを含まないF
eCo合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製造する
ことが可能になる。
組成比Y(質量%)を2.6以上で4.3以下とし、
2.2T以上の飽和磁束密度を得ることができる場合の
Pdの組成比を設定する。
の組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)が
2.6以上で4.3以下であり、飽和磁束密度が2.2
Tを越えているサンプルは、No.15、17、18、
19、20、22、25、26、27である。またサン
プルNo.30では、飽和磁束密度Bsがわずかに2.
2Tを下回るもののPd量が約9質量%に高くても2.
2Tに近い飽和磁束密度Bsを得ることが可能である。
d量は、約3質量%から9質量%の範囲内であることが
わかる。
%)/Coの組成比Y(質量%)が2.6以上で4.3
以下であり、且つPd量が3質量%以上で9質量%の範
囲を好ましい組成範囲とした。これにより飽和磁束密度
Bsが2.2T以上で、しかもPdを含まないFeCo
合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製造することが
できる。
u、Ir)は、Pdと性質的に等価な貴金属であり、こ
れらの元素αを選択したときも、Feの組成比X(質量
%)/Coの組成比Y(質量%)を2以上で5以下に
し、且つ元素αの組成比を0.5質量%以上で18質量
%以下にし、好ましくは、Feの組成比X(質量%)/
Coの組成比Y(質量%)を2.6以上で4.3以下に
し、且つ元素αの組成比を3質量%以上で9質量%以下
にすれば、飽和磁束密度を2.0T以上、好ましくは
2.2T以上にできると共に、元素αを含まないFeC
o合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製造すること
ができると推測される。
成比と飽和磁束密度Bsとの関係について調べた。
(Feイオン濃度は、1.0g/l〜5.0g/l) CoSO4・7H2O 0.4g/l〜20.0g/l
(Coイオン濃度は、0.1g/l〜5.0g/l) Rh(SO4)3 0〜48mg/l(Rhイオン濃度
は、0g/l〜10mg/l) サッカリンナトリウム 2g/l 塩化ナトリウム 25g/l ホウ酸 25g/l ラウリル硫酸ナトリウム 0.02ml/l また実験に際して以下の成膜条件を共通にした。
直流電流を用いた電気メッキ法で、前記FeCoRh合
金をメッキ形成した。このときの電流値は500〜10
00mAであった。
層をスパッタ形成した後、前記Cu下地層上に上記のメ
ッキ浴からFeCoRh合金あるいはFeCo合金を
0.5μm〜1μmの膜厚でメッキ形成した。その実験
結果は、以下の表3に示されている。
成比と飽和磁束密度Bsとの関係をまとめたのが図11
の三元図である。
大した部分三元図である。実験によれば、Fe組成比X
を56質量%としたライン、Co組成比を20質量%と
したライン、Rhの組成比を1.7質量%としたライ
ン、Rhの組成比を20質量%としたラインで囲まれる
領域内の組成範囲であれば、飽和磁束密度Bsを2.1
T以上にでき、しかも以下に説明するようにRhを含ま
ないFeCo合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製
造することができることがわかった。
CoRh合金の耐食性について調べた。実験では前記F
eCoRh合金をべた膜でメッキ形成し、このメッキ膜
を希硫酸(pH=2)、希硫酸(pH=4)及び温純水
(60℃)に浸したときのエッチング量を調べた。その
実験結果は表4に示されている。
上含まれていれば、FeCo合金膜よりもエッチング量
を小さくできることがわかった。
Rh合金のFe量を56質量%以上とし、Co量を20
質量%以上とし、およびRh量を1.7質量%以上で2
0質量%以下とすれば、飽和磁束密度Bsを2.1T以
上にできると共に、耐食性をFeCo合金よりも良好に
できることがわかった。
施形態のように、下部磁極層19、32、ギャップ層2
0、33及び上部磁極層21、34を連続メッキ形成し
たときの下部磁極層19、32及び上部磁極層21、3
4の耐食性について調べた。実験では下部磁極層19、
32をFeCoRh合金膜でメッキ形成し、ギャップ層
20、33をNiP合金膜でメッキ形成し、上部磁極層
21、34を下からFeCoRh合金、およびFeNi
合金の2層でメッキ形成した。
の組成比の異なる各サンプルを希硫酸(pH=4)及び
温純水(60℃)に浸し、どの程度エッチングされたか
を官能評価した。なお実験では、上記したFeCoRh
合金膜で形成された部分をFeCo合金膜で形成したサ
ンプル、及びFeNi合金膜で形成したサンプルも用意
し、これらサンプルについても同様の耐食性実験を行っ
た。その実験結果は表5に示されている。
とし、10の評価は、軟磁性膜の部分が全く腐食されて
おらず、すなわち最も耐食性に優れていることを意味す
る。また10の評価から数字が1つ減る毎に、軟磁性膜
の部分の腐食の度合が大きくなり、1の評価は、軟磁性
膜の部分がほとんど腐食され、最も耐食性が悪いことを
意味する。
極層をFeCo合金膜で形成したサンプルでは、そもそ
もメッキ形成が不可能で耐食性評価を行うことができな
かった。
oRh合金膜では、FeCo合金膜よりも耐食性は向上
するものの、官能評価はすべて「1」でかなりエッチン
グされてしまい耐食性は特にNiFe合金膜に比べると
非常に悪かった。
したFeCoRh合金膜では、FeNi合金と同等の耐
食性を得ることができることがわかった。
する部分に、FeCoRh合金膜を使用する場合、Rh
を7.5質量%以上にすることが好ましいことがわかっ
た。
て以下に説明する。本発明では飽和磁束密度Bsが2.
2T以上あり、しかも耐食性がNiFe合金膜と同等程
度あるFeCoRh合金であることがより好ましい。そ
の組成範囲は表3や表5から算出すると、図12に示す
Feの組成比X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)
を2.030としたライン、Feの組成比X(質量%)
/Coの組成比Y(質量%)を2.704としたライ
ン、Rhの組成比を7.5質量%としたライン、Rhの
組成比を10質量%としたラインで囲まれる領域内であ
ることがわかった。従って本発明では、FeCoRh合
金膜のより好ましい組成範囲を、Feの組成比X(質量
%)/Coの組成比Y(質量%)が2.030以上で
2.704以下で、Rhの組成比が7.5質量%以上で
10質量%以下である範囲内であるとした。
X(質量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が2以
上で5以下であり、元素α(ただし元素αは、Pd、P
t、Ru、Irのいずれか一種または二種以上)の組成
比Zが、0.5質量%以上で18質量%以下であり、X
+Y+Z=100質量%の関係を満たし、且つメッキ形
成されるFeXCoYαZ合金であれば、2.0T以上の
飽和磁束密度を得ることができると共に元素αを含まな
いFeCo合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜を製造
することができる。
量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は2.6以上
で4.3以下であり、元素αの組成比Zは3質量%以上
で9質量%以下であり、X+Y+Z=100質量%の関
係を満たすことが好ましい。これにより飽和磁束密度B
sを2.2T以上にすることができるとともに元素αを
含まないFeCo合金に比べて耐食性に優れた軟磁性膜
を製造することができる。
量%)は56質量%以上で、Coの組成比Yは20質量
%以上で、Rhの組成比Wは1.7質量%以上で20質
量%以下であり、X+Y+W=100質量%の関係を満
し、且つメッキ形成されるFeXCoYRhWであれば、
2.1T以上の飽和磁束密度を得ることができると共に
Rhを含まないFeCo合金に比べて耐食性に優れた軟
磁性膜を製造することができる。
7.5質量%以上であることが好ましく、これによりN
iFe合金膜と同程度の耐食性を有する軟磁性膜を製造
することができる。
%)/Coの組成比Y(質量%)の比率は、2.030
以上で2.704以下で、Rhの組成比Wは、7.5質
量%以上で10質量%以下であり、X+Y+W=100
質量%の関係を満たすFeXCoYRhWであれば、2.
2T以上の飽和磁束密度を得ることができると共にRh
を含まないNiFe合金膜と同程度の耐食性に優れた軟
磁性膜を製造することができる。
CoRh合金に元素β(ただし元素βはNi、Crの一
方あるいは両方)を添加してもよい。
oRh合金をパルス電流を用いた電気メッキ法あるいは
直流電流を用いた電気メッキ法によりメッキ形成するこ
とで、上記した組成比を有する前記FeCoα合金やF
eCoRh合金を再現性良く形成することができる。
金やFeCoRh合金を薄膜磁気ヘッドの磁極層やコア
層に使用することにより、前記磁極層やコア層のギャッ
プ近傍に磁束を集中させて記録密度を向上させることが
可能である。したがって今後の高記録密度化に対応可能
な薄膜磁気ヘッドを製造することができる。しかも耐食
性に優れた薄膜磁気ヘッドを製造することができる。
正面図、
正面図、
面図、
面図、
面図、
Pd合金とFeCo合金の組成比と飽和磁束密度との関
係を示す三元図、
束密度との関係を示すグラフ、
oRh合金とFeCo合金の組成比と飽和磁束密度との
関係を示す三元図、
三元図、
Claims (34)
- 【請求項1】 組成式がFeXCoYαZ(ただし元素α
は、Pd、Pt、Ru、Irのいずれか一種または二種
以上)で示され、Feの組成比X(質量%)/Coの組
成比Y(質量%)の比率は、2以上で5以下で、元素α
の組成比Zは、0.5質量%以上で18質量%以下であ
り、X+Y+Z=100質量%の関係を満し、且つメッ
キ形成されることを特徴とする軟磁性膜。 - 【請求項2】 前記Feの組成比X(質量%)/Coの
組成比Y(質量%)の比率は、2.6以上で4.3以下
で、前記元素αの組成比Zは3質量%以上で9質量%以
下であり、X+Y+Z=100質量%の関係を満たす請
求項1記載の軟磁性膜。 - 【請求項3】 前記軟磁性膜の組成式はFeXCoYαZ
βV(ただし元素βはNi、Crの一方あるいは両方)
で示され、前記元素βの組成比Vは、0.5質量%以上
で5質量%以下であり、X+Y+Z+V=100質量%
の関係を満たす請求項1または2に記載の軟磁性膜。 - 【請求項4】 組成式がFeXCoYRhWで示され、F
eの組成比Xは56質量%以上で、Coの組成比Yは2
0質量%以上で、Rhの組成比Wは1.7質量%以上で
20質量%以下であり、X+Y+W=100質量%の関
係を満し、且つメッキ形成されることを特徴とする軟磁
性膜。 - 【請求項5】 前記Rhの組成比Wは7.5質量%以上
である請求項4記載の軟磁性膜。 - 【請求項6】 Feの組成比X(質量%)/Coの組成
比Y(質量%)の比率は、2.030以上で2.704
以下で、Rhの組成比Wは、7.5質量%以上で10質
量%以下であり、X+Y+W=100質量%の関係を満
たす請求項4記載の軟磁性膜。 - 【請求項7】 前記軟磁性膜の組成式はFeXCoYRh
WβV(ただし元素βはNi、Crの一方あるいは両方)
で示され、前記元素βの組成比Vは、0.5質量%以上
で5質量%以下であり、X+Y+W+V=100質量%
の関係を満たす請求項4ないし6のいずれかに記載の軟
磁性膜。 - 【請求項8】 前記軟磁性膜の上にはNiFe系合金膜
が重ねてメッキ形成されている請求項1ないし7のいず
れかに記載の軟磁性膜。 - 【請求項9】 前記軟磁性膜の上あるいは下には非磁性
のメッキ膜が形成されている請求項1、2、3、5、6
または7に記載の軟磁性膜。 - 【請求項10】 磁性材料製の下部コア層と、前記下部
コア層上に磁気ギャップを介して形成された上部コア層
と、両コア層に記録磁界を与えるコイル層とを有する薄
膜磁気ヘッドにおいて、 少なくとも一方のコア層は、請求項1ないし9のいずれ
かに記載された軟磁性膜により形成されていることを特
徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項11】 前記下部コア層上には記録媒体との対
向面で下部磁極層が隆起形成され、前記下部磁極層が前
記軟磁性膜により形成されている請求項10記載の薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項12】 下部コア層及び上部コア層と、前記下
部コア層と上部コア層との間に位置し且つトラック幅方
向の幅寸法が前記下部コア層及び上部コア層よりも短く
規制された磁極部とを有し、 前記磁極部は、下部コア層と連続する下部磁極層、上部
コア層と連続する上部磁極層、および前記下部磁極層と
前記上部磁極層間に位置するギャップ層とで構成され、
あるいは前記磁極部は、上部コア層と連続する上部磁極
層、および前記上部磁極層と下部コア層との間に位置す
るギャップ層とで構成され、 前記上部磁極層及び/または下部磁極層は、請求項1な
いし9のいずれかに記載された軟磁性膜により形成され
ていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項13】 前記上部磁極層は前記軟磁性膜で形成
され、前記上部磁極層上に形成される上部コア層はNi
Fe系合金膜でメッキ形成される請求項12記載の薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項14】 前記コア層は、少なくとも磁気ギャッ
プに隣接する部分が2層以上の磁性層から成り、あるい
は前記磁極層が2層以上の磁性層から成り、前記磁性層
のうち前記磁気ギャップに接する磁性層が、前記軟磁性
膜により形成されている請求項10ないし13のいずれ
かに記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項15】 前記磁気ギャップ層に接する以外の他
の磁性層はNiFe系合金でメッキ形成される請求項1
4記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項16】 電気メッキ法により、Feの組成比X
(質量%)/Coの組成比Y(質量%)の比率が、2以
上で5以下で、元素α(ただし元素αは、Pd、Pt、
Ru、Irのいずれか一種または二種以上)の組成比Z
が、0.5質量%以上で18質量%以下であり、X+Y
+Z=100質量%の関係を満たすFeXCoYαZ合金
をメッキ形成することを特徴とする軟磁性膜の製造方
法。 - 【請求項17】 前記Feの組成比X(質量%)/Co
の組成比Y(質量%)の比率は、2.6以上で4.3以
下で、前記元素αの組成比Zが3質量%以上で9質量%
以下であり、X+Y+Z=100質量%の関係を満たす
FeXCoYα Z合金をメッキ形成する請求項16記載の
軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項18】 メッキ浴中のFeイオン濃度を1.2
g/l以上で3.2g/l以下とし、Coイオン濃度を
0.86g/l以上で1.6g/l以下とし、元素αイ
オン濃度を0.2mg/l以上で6mg/l以下とする
請求項16または17に記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項19】 メッキ浴中にβイオン(ただし元素β
はNi、Crの一方あるいは両方)を添加し、前記Fe
XCoYαZ合金に0.5質量%以上で5質量%以下の組
成比Vを有する元素βを含有させ、X+Y+Z+V=1
00質量%の関係を満たすFeXCoYαZβV合金をメッ
キ形成する請求項16ないし18のいずれかに記載の軟
磁性膜の製造方法。 - 【請求項20】 電気メッキ法により、Feの組成比X
が56質量%以上で、Coの組成比Yが20質量%以上
で、Rhの組成比Wが1.7質量%以上で20質量%以
下であり、X+Y+W=100質量%の関係を満すFe
XCoYRhW合金をメッキ形成することを特徴とする軟
磁性膜の製造方法。 - 【請求項21】 前記Rhの組成比Wが7.5質量%以
上であるFeXCoYRhW合金をメッキ形成する請求項
20記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項22】 Feの組成比X(質量%)/Coの組
成比Y(質量%)の比率は、2.030以上で2.70
4以下で、Rhの組成比Wは、7.5質量%以上で10
質量%以下であり、X+Y+W=100質量%の関係を
満たすFeXCoYRhW合金をメッキ形成する請求項2
0記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項23】 メッキ浴中のFeイオン濃度を1.0
g/l以上で5.0g/l以下とし、Coイオン濃度を
0.1g/l以上で5.0g/l以下とし、Rhイオン
濃度を1.0mg/l以上で10.0mg/l以下とす
る請求項20ないし22のいずれかに記載の軟磁性膜の
製造方法。 - 【請求項24】 メッキ浴中にβイオン(ただし元素β
はNi、Crの一方あるいは両方)を添加し、前記Fe
XCoYRhW合金に0.5質量%以上で5質量%以下の
組成比Vを有する元素βを含有させ、X+Y+W+V=
100質量%の関係を満たすFeXCoYRhWβV合金を
メッキ形成する請求項20ないし23のいずれかに記載
の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項25】 前記電気メッキ法には、パルス電流を
用いた電気メッキ法を使用する請求項16ないし24の
いずれかに記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項26】 メッキ浴中にサッカリンナトリウムを
混入する請求項16ないし25のいずれかに記載の軟磁
性膜の製造方法。 - 【請求項27】 前記メッキ浴中に2−ブチン−1、4
ジオールを混入する請求項16ないし26のいずれかに
記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項28】 前記メッキ浴中に2−エチルヘキシル
硫酸ナトリウムを混入する請求項16ないし27のいず
れかに記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項29】 磁性材料製の下部コア層と、記録媒体
との対向面で前記下部コア層と磁気ギャップを介して対
向する上部コア層と、両コア層に記録磁界を誘導するコ
イル層とを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、 少なくとも一方のコア層を、請求項16ないし28のい
ずれかに記載された製造方法による軟磁性膜でメッキ形
成することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項30】 前記下部コア層上に記録媒体との対向
面で下部磁極層を隆起形成し、前記下部磁極層を前記軟
磁性膜でメッキ形成する請求項29記載の薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法。 - 【請求項31】 下部コア層及び上部コア層と、前記下
部コア層と上部コア層との間に位置し且つトラック幅方
向の幅寸法が前記下部コア層及び上部コア層よりも短く
規制された磁極部とを有し、 前記磁極部を、下部コア層と連続する下部磁極層、上部
コア層と連続する上部磁極層、および前記下部磁極層と
前記上部磁極層間に位置するギャップ層とで形成し、あ
るいは前記磁極部を、上部コア層と連続する上部磁極
層、および前記上部磁極層と下部コア層との間に位置す
るギャップ層とで形成し、 このとき前記上部磁極層及び/または下部磁極層を、請
求項16ないし28のいずれかに記載された製造方法に
よる軟磁性膜でメッキ形成することを特徴とする薄膜磁
気ヘッドの製造方法。 - 【請求項32】 前記上部磁極層を前記軟磁性膜でメッ
キ形成し、前記上部磁極層上に上部コア層を電気メッキ
法によりNiFe系合金膜でメッキ形成する請求項31
記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項33】 前記コア層を、少なくとも磁気ギャッ
プに隣接する部分で2層以上の磁性層で形成し、あるい
は前記磁極層を2層以上の磁性層で形成し、このとき前
記磁性層のうち前記磁気ギャップに接する磁性層を、前
記軟磁性膜によりメッキ形成する請求項29ないし32
のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項34】 前記磁気ギャップ層に接する以外の他
の磁性層を電気メッキ法によりNiFe系合金でメッキ
形成する請求項33記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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