JP2003059717A - 軟磁性膜と薄膜磁気ヘッドとこれらの製造方法 - Google Patents

軟磁性膜と薄膜磁気ヘッドとこれらの製造方法

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JP2003059717A
JP2003059717A JP2001242423A JP2001242423A JP2003059717A JP 2003059717 A JP2003059717 A JP 2003059717A JP 2001242423 A JP2001242423 A JP 2001242423A JP 2001242423 A JP2001242423 A JP 2001242423A JP 2003059717 A JP2003059717 A JP 2003059717A
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Isamu Konishiike
勇 小西池
Nobuhiro Sugawara
伸浩 菅原
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高飽和磁束密度Bsを有するFeCoNiメ
ッキ膜における応力が大きいという課題を従来における
ような硫黄Sの添加を行わずして、応力の低減化を図っ
て、膜厚の大なるメッキ膜を実現する。 【解決手段】 本発明による軟磁性膜1は、FeCoN
iを主成分とする複数の軟磁性薄膜層を主層2とし、こ
れら軟磁性薄膜層間に配置されたFeNiもしくはFe
CoNiを主成分とする副層3との積層膜構成とする。
このようにして、副層3による中間層の存在によって応
力の低減化を図ることができ、膜厚の大きい磁性薄膜の
形成、またこの応力の低減化から、その成膜における電
気メッキの通電電流を大とすることができて、成膜時間
の短縮化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟磁性膜と薄膜磁
気ヘッドとこれらの製造方法、特に新規な構成を採る軟
磁性膜と、この軟磁性膜を薄膜磁気コアとする薄膜磁気
ヘッドと、これらの製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスクの急速な磁気記録
密度の向上に伴い、記録媒体は高保磁力Hc化が進み、
それに対応して飽和磁束密度Bsの高い磁気ヘッド用コ
ア材料が必要とされている。現在、ハードディスク用磁
気ヘッド材料としては、パーマロイ(Fe20Ni80) ま
たは、このパーマロイより飽和磁束密度Bsが高いFe
55Ni45メッキ材料が知られている。これら磁気ヘッド
材料の飽和磁束密度Bsは、Fe20Ni80が1.0
〔T〕、Fe55Ni45が1.5〜1.6〔T〕程度であ
って、現在開発されている100ないしは200Gb/
inch2 という高記録密度の記録媒体に対する磁気ヘッド
への適応は困難である。
【0003】一方、メッキなどの湿式法によらないスパ
ッタ等の乾式法による軟磁性材料においても、全元素の
中で、最も高い飽和磁束密度Bsを有するFeが注目さ
れ、Fe基軟磁性材料の研究が盛んに行われているとこ
ろである。例えばFeN/Ta(Young K.Kim and Charl
es Partee,IEEE Trans.Magn.,33,2815(1997) 参照) ,
FeCoAl−O( 大沼、小林、増本、藤森、日本応用
磁気会誌.,22,441(1998)参照) や、最近ではFeの結晶
格子中に、炭素Cが入り込んだ構造を持ち、飽和磁束密
度Bsが2.0〔T〕を超えるFeC磁性材料の開発も
行われている。
【0004】しかし、これらスパッタ材料は厚膜化が困
難である。また、耐熱性が低い等の問題点も存在する。
これらのことから、また、装置コストの面でもメッキに
よる磁性膜が有利とされる。
【0005】近年、電気メッキにおいては、FeCoN
i軟磁性メッキ材料が報告され、サッカリン、チオ尿素
を添加剤として用い、膜中にS(硫黄)を混入させるこ
とで、Fe15Co73Ni12の組成において、Bsが1.
7〔T〕、Hcが0.9〔Oe〕、磁歪λsが4.4×
10-6の特性を有する軟磁性薄膜の作製が可能であるこ
とが報告された(中村、高井、林、逢坂、表面技術、4
7, 934(1996))。このFeCoNiメッキ材料は、Fe
Ni材料よりも、例えば磁気ヘッド材として、より強磁
界発生が可能であることから、すぐれたオーバーライト
特性を有する磁気ヘッドを構成する磁気ヘッド材料であ
り、更に、これはパーマロイメッキの既存技術を応用し
た簡便な手法で成膜が行うことができると考えられてい
て、いわゆる次世代の磁気ヘッド材料として注目を集め
ている。
【0006】このFeCoNi合金の飽和磁束密度Bs
は、主にFe,Co,Ni各金属の組成比で決まり、そ
の結晶構造はNiの多い領域でfcc構造、Niの少な
い領域でbcc構造を採る。基本的にFeCoNi合金
はFe含有量が多く、Ni含有量が少ないほどBsが高
くなる。したがって、高いBsを有するFeCoNi合
金を得るには、膜厚中のFe量を増加させ、Ni量を低
減させることになるが、このFe量を極端に多くしてN
iを少なくすると、保磁力が増大し、軟磁気特性が失わ
れてしまう。
【0007】このことから、fcc−bcc混相領域に
おいて結晶粒径が微細化され、低保磁力のメッキ膜が得
られるということ(T.Osaka,M.Hayashi,Y.Ohashi,M.Sat
o and K.Yamada,Nature.,392,396(1998)) と低磁歪が好
ましいなどの磁気ヘッド材料に必要なパラメータを考慮
すると、20≦Fe≦30,10≦Ni≦20の領域
で、低保磁力,低磁歪でかつ高い飽和磁束密度Bsが得
られ、この領域が磁気ヘッド材料として最も適している
と考えられる。
【0008】一方、最近において、このFeCoNi三
元系合金は、サッカリン、チオ尿素等の硫黄Sを含有す
る添加剤を用いない系において、結晶構造の相境界と磁
歪ゼロラインが、Fe含有量が多い領域、すなわち高飽
和磁束密度Bs側にシフトしていることが確認された。
例えば、Fe23Co65Ni12 の組成において、Bsが
2.1 [T] 、Hcが1.2 [Oe] 、λsが1.8×1
-6という、すぐれた磁気特性を有し、また、膜中にS
を含まないため、パーマロイより高い耐食性を持つ高B
sのFeCoNiメッキ材料が報告された(T.Osaka,M.
Hayashi,Y.Ohashi,M.Sato and K.Yamada,Nature.,387,7
96(1998)) 。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、硫黄Sを含有する添加剤を用いないFeCoNi
メッキ膜は、飽和磁束密度Bsは高いものの、応力緩和
の効果がある硫黄Sが膜中に存在していないため、膜厚
化が困難であり、この膜厚を例えば1μm以上にする
と、応力が大きくなって剥離の問題が生じる。したがっ
て、FeCoNiにおける厚膜の成膜を短時間で行うこ
とができるというメッキの利点が失われる。また、薄膜
磁気ヘッドへの適用は、実用的でないと考えられる。
【0010】また、FeCoNi系において、前述した
高飽和磁束密度Bsを有し、低保磁力を示す20≦Fe
≦30、10≦Ni≦20の組成領域では、粗大粒子析
出が起こり易いという問題がある。したがって、生産性
を高めるために成膜速度を上げるように、高電流密度、
高pHの条件でメッキを行う場合、粗大粒子析出が生
じ、平滑なメッキ膜が得られないという問題がある。
【0011】本発明においては、上述したFeCoNi
系で、20≦Fe≦30、10≦Ni≦20の組成領域
とされて、高い飽和磁束密度Bsを有し、低保磁力を有
するすなわち軟磁性を有する磁性体を用いる場合におい
ても、硫黄(S)の添加を回避、あるいは極く微量にと
どめることによって、磁歪のゼロラインを高いFe含有
領域、すなわち、高い飽和磁束密度Bsが得られる領域
での磁歪の低減化を図ると共に、耐食性の向上、すなわ
ち信頼性の向上を図ることができるようにし、しかも、
応力緩和の低下による厚膜化の阻害を回避することがで
き、更に粗大粒子の発生を効果的に抑制することができ
る軟磁性膜を提供するものである。
【0012】更に、本発明による薄膜磁気ヘッドは、上
述した特性を有する軟磁性膜によって薄膜磁気ヘッドを
構成することによって、例えば高密度化を図るために、
高抗磁力(高保磁力)を有する記録磁気記録媒体に対し
て、すぐれたオーバーライト特性を有する電磁変換特性
にすぐれ、信頼性の高い、薄膜磁気ヘッドを提供するも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明による
軟磁性膜は、それぞれFeCoNiを主成分とする軟磁
性薄膜層による複数の主層と、これら主層間に配置され
たFeNi副層との積層膜構成とする。あるいは、本発
明による軟磁性膜は、それぞれFeCoNiを主成分と
する軟磁性薄膜層による複数の主層と、これら主層間に
配置され、これら主層の軟磁性薄膜層とは異なる組成比
を有するFeCoNiを主成分とする副層との積層膜構
成とする。る。
【0014】また、本発明による薄膜磁気ヘッドは、軟
磁性膜を、少なくとも一部の磁路として有する薄膜磁気
ヘッドであって、その軟磁性膜を、上述した本発明によ
る各軟磁性膜構成とする。
【0015】そして、また、本発明による軟磁性膜の製
造方法は、上述した各本発明による軟磁性膜の製造方法
であって、その軟磁性薄膜によるFeCoNiを主成分
とする主層を電気メッキによって成膜し、FeNi主成
分とする副層を電気メッキ法、スパッタ法、イオンプレ
ーティング法、蒸着法、気相成長法等任意の方法によっ
て形成する。
【0016】また、本発明による薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、上述した各本発明による薄膜磁気ヘッドの製造
方法であって、その軟磁性薄膜によるFeCoNiを主
成分とする主層を電気メッキによって成膜し、同様にF
eCoNiを主成分とするものの、その組成比は、主層
のそれとは異なる組成を有する副層を、主層を成膜する
メッキ浴と同一メッキ浴を用い、メッキ条件を変更する
ことによって形成する。
【0017】上述した本発明による軟磁性膜によれば、
高い飽和磁束密度Bsを有し、低保磁力すなわち軟磁性
を有する組成によるFeCoNi系において、硫黄
(S)の添加を回避、あるいは極く微量にとどめる構成
としても、高飽和磁束密度、磁歪の低減化、耐食性の向
上を図り、実質的膜厚を大とすることができ、しかも応
力による問題が解決され、更に、粗大粒子の発生が回避
された。これは、FeCoNi系の軟磁性薄膜による複
数の主層間に副層を介在させた構成としたことにより、
膜厚方向に軟磁性膜が分断されて結晶粒径の成長を抑え
る効果を生じることができること、応力の緩和が図られ
ることによると考えられる。このように、本発明によれ
ば、すぐれた軟磁性、高い飽和磁束密度を有し、かつ十
分厚い軟磁性膜が構成される。
【0018】そして本発明による磁気ヘッドは、この構
成による軟磁性膜によって薄膜磁路を構成ものであり、
これによって、電磁変換特性にすぐれ、ノイズの低減
化、信頼性の高い磁気ヘッドが構成される。
【0019】そして、本発明製造方法によれば、粗大粒
子析出を抑制する効果を得ることができることによっ
て、通常においては、粗大粒子析出が生じやすい高電流
密度の電気メッキによってFeCoNiの主層を形成す
ることができることから、高速メッキが可能になるもの
である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、図1に概略断面図を示
すように、軟磁性膜1を、それぞれFeCoNiを主成
分とする軟磁性薄膜層による複数の主層2と、これら主
層2間に配置されたFeNiもしくはFeCoNiを主
成分とする副層3との繰り返し積層による積層膜構成に
よって構成する。
【0021】主層2は、ぞれその厚さt1 が0.1μm
≦t1 ≦1.8μmとされ、その組成は、前述した高飽
和磁束密度Bsを有し、保磁力が小さい、すなわちFe
X1Coy1Niz1(x1 , y1 , z1 は、それぞれ原子
%)において、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 とする。この主層2の特性は、Bs≧1.8〔T〕、保
磁力Hc<5〔Oe〕であることが望ましい。
【0022】副層3は、FeNiを主成分とする構成に
おいては、その厚さt2 が0.1μm≦t2 ≦1.0μ
mとされ、組成がFeX2Niz2(x2 ,z2 は、それぞ
れ原子%)において、 15≦x2 ≦60 40≦z2 ≦85 x2 +z2 =100 に選定される。
【0023】また、副層3を、FeCoNiを主成分と
する構成とする場合においては、その厚さt3 が0.1
μm≦t3 ≦1.0μmとされ、組成がFeX3Coy3
z3( x3 ,y3,z3 は、それぞれ原子%)において、 10≦x3 ≦20 50≦y3 ≦75 15≦z3 ≦30 x3 +y3 +z3 =100 に選定される。
【0024】そして、上述した主層2の総厚をT1
し、FeNi副層3の総厚をT2 とし、FeCoNi副
層3の総厚をT3 とするとき、 T2 /(T1 +T2 )≦0.3、 T3 /(T1 +T3 )≦0.3に選定する。
【0025】このように、主層2と副層3との繰り返し
積層によって構成された軟磁性膜1の磁気的特性は、B
s>1.7〔T〕、Hc<3〔Oe〕が望ましく、この
軟磁性膜1の膜厚Ts(すなわち、T1 +T2 あるいは
1 +T3 )は、Ts≦7μmとされる。
【0026】この構成において、主層2のFeCoNi
の各組成x1 ,y1 ,z1 の組成範囲の選定は、高い飽
和磁束密度Bsが得られる組成として知られている範囲
に選定したものである。そして、FeNi副層3におけ
るx2 およびz2 の組成は、FeNi合金ではFeの組
成が小さ過ぎると、飽和磁束密度Bsが低く、軟磁性膜
1においてBsの低下を来し、目的とするBs>1.7
〔T〕が得難くなる。例えばFeが15原子%のFe15
Ni85におけるBsは1.0〔T〕以下となる。また、
Feが60原子%以上となると高いBsは得られるもの
の、保磁力および磁歪が磁気ヘッドの薄膜コアへの適応
において好ましくなくなる。また、FeCoNi副層3
においてはは、上述した高いBsを示すFeCoNi組
成領域(特に、Fe組成が大きく、Ni組成が小さい領
域)では、粗大粒子析出のための平滑な膜が得難く、こ
のような組成の膜を副層として用いることが好ましくな
いことからFeを20原子%以下とし、また著しいBs
低下を回避する上で、10原子%とするものである。
【0027】また、上述したように、主層2の膜厚t1
を0.1μm≦t1 ≦1.8μm(好ましくは0.1μ
m≦t1 ≦1.5μm)に選定する理由は、FeCoN
i主層の膜厚が余り薄いと、特に0.1μm未満では、
透磁率が充分得られなくなること、また、余り厚くなる
と、特に1.8μmを超えると、高飽和磁束密度を示す
FeCoNiの組成領域において、粗大粒子析出が起こ
り易くなって表面性の劣化、高周波透磁率の低下を来た
し、磁気ヘッド磁性膜として加工性に問題が生じたり、
高周波特性が低くなることを認めたことによる。特に、
前述したように、硫黄を含まない高BsのFeCoNi
においては、膜厚t1 が1.8を超えると剥離が生じ
る。
【0028】また、副層3の厚さt2 およびt3 を、
0.1μm≦t2 ,t3 ≦1.0μmに選定し、かつ軟
磁性膜1の膜厚Ts(すなわちT1 +T2 あるいはT1
+T3)に対する各FeNiおよびFeCoNi副層3
の総厚T2 およびT3 の各比、(T2 /(T1 +T2
およびT3 /(T1 +T3 )をそれぞれ0.3以下に選
定する理由は、まず、副層の厚さt2 およびt3 の膜厚
が0.1μm以下では、この副層3を設けることによる
応力の緩和等の効果が生じにくくなること、また、これ
ら膜厚t2 およびt3 が、1.0μmを超えても、この
副層3の介在による効果が増加することはなく、かえっ
て軟磁性膜1における飽和磁束密度Bsを低下させると
いう不都合が生じてくるものであり、特に、最終的に得
る飽和磁束密度Bsを1.7〔T〕以上とするために
は、軟磁性膜1における副層3の占める膜厚総和が、
0.3を超えると、軟磁性膜1における飽和磁束密度B
sが低下してくることを認めたことに因る。
【0029】そして、本発明による軟磁性膜の製造方法
は、上述した構成による主層2と副層3の繰り返し積層
成膜工程を採る。そして、主層2は、電気メッキによっ
て成膜し、副層3は、これが主層2と組成比を異にする
ものの、同一組成元素による場合、すなわち主層2およ
び副層3が、共にFeCoNiを主成分とする場合にお
いては、同一メッキ浴を用いて電気メッキによって連続
的に積層成膜することができる。また、副層3が、Fe
Niを主成分とする場合においては、電気メッキ法、ス
パッタ法、イオンプレーティング法、蒸着法、気相成長
法等によって成膜する。
【0030】また、主層2は、FeCoNiを主成分と
し、副層3は、FeCoNiもしくはFeNiを主成分
とするが、これにS、C、N等を添加することができ
る。しかしながら、この場合においても、その添加量
は、飽和磁束密度Bsが大幅に低下することがない程度
の原子数濃度が1原子%以下とすることが望ましい。
【0031】また、本発明による磁気ヘッドは、例えば
図2にその一例の概略断面図を示すように、前方面12
すなわち磁気記録媒体11との対向ないしは対接面に臨
んで磁気ギャップgを形成する磁路13においてその少
なくとも一部が軟磁性膜によって構成される薄膜磁気ヘ
ッド10にあって、その軟磁性膜を、上述した本発明に
よる軟磁性膜1によって構成する。
【0032】また、本発明による薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、上述した本発明による薄膜磁気ヘッドの軟磁性
膜1の製造工程が、上述した本発明による軟磁性膜の製
造方法によるものである。
【0033】次に、本発明による軟磁性膜1の製造方法
の実施形態を説明する。主層2を構成するFeCoN
i、更に或る場合は、副層3を構成するFeCoNiを
電気メッキする。
【0034】〔導電性下地層〕まず、これら電気メッキ
を行う面、すなわち図1で示す軟磁性膜1を形成する基
体4の軟磁性膜形成面4sが、非導電性もしくは導電性
に劣る場合は、軟磁性膜形成面4sに導電性下地層5を
形成する。この導電性下地層5は、基体4を構成する例
えばガラス基板、Siウェハー等の表面、SiO2 、A
2 3 等の絶縁層による軟磁性膜形成面4sに、金属
層、例えば厚さ10nm〜20nmのCr層と、厚さ5
5nm〜200nmのCu層との積層構造、あるいは厚
さ10nm程度のTaと厚さ55nmのFeNiとの積
層構造の導電層をそれぞれ例えばDC(直流)マグネト
ロンスパッタよって形成する。この導電性下地層5は、
軟磁性膜1のメッキにおいて、低電流密度のメッキがな
される場合、軟磁性膜1が、下地層5の金属の結晶配向
に応じて同一配向がなされるエピタキシャル成長が起こ
ることから、下地層5はその配向に考慮が必要となる
が、比較的高電流密度によるメッキがなされる場合いお
いては、下地層5の配向は問題とならない。
【0035】〔メッキ浴〕FeCoNiメッキ浴は、金
属塩として、例えばスルファミン酸塩、硫酸塩、塩酸塩
を用い、添加剤として、サッカリン酸ナトリウム、ホウ
酸、アスコルビン酸、酒石酸、塩化アンモニウム、塩化
ナトリウム、アウリル硫酸ナトリウム等を添加した水溶
液系の浴を用いることができる。
【0036】〔アノード〕メッキにおけるアノードは、
不溶性のTi上にPtを被覆したアノード、あるいは例
えばNi、FeNi、FeCoNiによる可溶性のアノ
ードを用いることができる。この可溶性アノードを用い
るときは、メッキ中のFe(II)の酸化(生成物はFe
(III) による浴の消耗を抑制することができるととも
に、浴中に連続的に金属を供給することができる。
【0037】〔成膜条件〕 温度:温度は、室温から50℃程度が望ましい。比較的
高温にすると膜質および表面性にすぐれた平滑な膜が得
られ易くなるが、浴の消耗が激しくなることから、室温
より幾分高い温度とすることが望ましい。この浴の消耗
は、主にFe(II)の酸化が起こり易くFe(III) になっ
てしまうことに因る。 pH:pHは、2〜4程度が望ましい。pHが低くなる
と金属析出と競合する水素発生が優先的に起こり、成膜
速度が極端に低下する。逆に、pHが高い場合、水素発
生が抑制され、電流効率が高くなるが、膜質および表面
性にすぐれた平滑な膜が得られにくくなる。 電流密度:電流密度は、パルス電解の場合は、20〜2
50〔mA/cm2 〕、直流電解の場合は、3〜40
〔mA/cm2 〕が望ましい。金属析出の、電流の集中
する箇所におけるバリを防ぐため、一時的に逆電流を流
す、いわゆるPRパルス電解を用いることができる。 撹拌:撹拌は、一般的に用いられているパドル撹拌法を
用いることができる。しかしながら、超音波撹拌、回転
撹拌等の定常的で効率の良い撹拌を行うことができる周
知の手法を用いることができる。尚、軟磁性膜1に一軸
異方性を付与することが望まれる場合においては、磁場
中メッキを行うことができる。また、組成分布、膜厚分
布向上のためメッキ浴中に補助電極を用いて、メッキ浴
中に、本来の電流線とは異なる電流線を形成して被メッ
キ体(基体4)とアノード間の電流線の制御を行うこと
ができる。
【0038】〔第1の実施形態〕この実施形態において
は、主層2および副層3が、互いに組成を異にするFe
CoNiによって同一メッキ浴によって電解メッキを行
って軟磁性膜1を成膜した場合である。このメッキは、
図3および図4に示すように、メッキ槽30が設けら
れ、このメッキ槽30内で、メッキ処理がなされる。こ
のメッキ槽30のメッキ浴は、例えば図4に示すよう
に、メッキ液採取弁31によって制御され供給されたメ
ッキ液がポンプ32によってフィルタ33および流量計
34を通じて所要の流量をもって供給される。またこの
メッキ槽30からのメッキ液が所要量フィルタ33によ
って浄化されて循環される。
【0039】メッキ槽30は、例えば図4に示すよう
に、メッキ液供給口35とメッキ液導出口36とを有す
る。メッキ槽30内のメッキ浴中には、軟磁性膜1を形
成する基体4を固定保持するカソードとなる基体固定治
具37が配置され、基体4の配置部に対向してアノード
38が配置される。また、メッキ槽30内にはメッキ浴
を所要の温度に加温するヒータ39と、メッキ浴の撹拌
手段40例えばスキージが配置される。そして、カソー
ド37およびアノード38間に電源41が接続される。
【0040】メッキ浴としては、溶解度の高いスルファ
ミン酸塩を採用し、高濃度スルファミン酸浴において、
成膜速度が速い、結晶粒径の微細化が図られるなど、様
々な利点を発揮するパルス電解によった。アノード38
は、例えばNi電極、あるいはPtメッキが施されたT
i電極を用いることができる。
【0041】そのメッキ時の通電態様を、図5A〜C、
図6AおよびBに例示する。各図において、縦軸は通電
電流密度jを示し、横軸は時間経過Tを示す。第1の通
電態様においては、例えば図5Aに示すように、電流密
度jp1 を所要のtonの区間通電するパルス通電を、所
要の休止区間toff の間隔をもって必要数繰り返し行っ
て主層2をメッキし、その後、電流密度jp1 に比して
低い所要の電流密度jp2 のパルス通電を同様に例えば
繰り返し行って副層3を形成する。この作業を繰り返し
行うことによって所要層数の主層2と副層3が繰り返し
積層された軟磁性膜1を成膜する。
【0042】また、例えば図5Bに示すように、例えば
副層3のメッキにおいては、電流密度jp2 による直流
通電を行うことによって形成することもできる。また、
例えば図5Cに示すように、それぞれ電流密度jp1
よびjp2 のパルス幅ton1 およびton2 による各1パ
ルス毎に、主層2および副層3を繰り返しメッキするこ
ともできる。あるいは、例えば図6Aに示すように、各
電流密度jp1 およびjp2 によるパルスを連続させた
パルス形状として主層2および副層3の形成を行い、所
要区間で例えば塩の拡散を生じさせる休止区間toff を
設ける態様を採ることもできる。更にあるいは、例えば
図6Bに示すように、休止区間toff を設けることな
く、区間ton1 およびton2 によって主層2および副層
3を繰り返しメッキすることもできる。そのほか、上述
した2種の電流密度jp1 およびjp2 のみによること
なく、種々の3種以上の電流密度の組み合わせによるメ
ッキを行って2種以上の組成の例えば主層2の形成を行
うこともできる。
【0043】次に、メッキ浴組成および成膜条件を、表
1に例示する。
【0044】
【表1】
【0045】この場合のFeCoNiメッキ膜は、Fe
X Coy Niz (x,y,zは、原子%、でx+y+z
=100)において、20≦x≦30、10≦z≦20
近傍特に21≦x≦26、10≦y≦14の組成領域
で、飽和磁束密度Bs>1.8〔T〕、保磁力Hc<3
〔Oe〕の軟磁気特性を示し、また低磁歪を示した。し
たがって、このようにして得られる磁性膜は、例えば磁
気ヘッド材料として好適な特性を示す。
【0046】ところが、この組成領域のFeCoNiの
メッキ膜においては、粒径が50nm以上の粗大粒子の
析出が起こり易く、磁気ヘッドへの適用には困難とな
る。この粗大粒子は、パターン近傍や、下地基体4例え
ばウェハー周辺部等の電解集中、すなわち電流線の集中
が著しい箇所において顕著に観察される。しかしなが
ら、このFeCoNiメッキの膜厚を1μm以下とする
ときは、結晶粒の成長を防ぐことができ、粗大粒子析出
が極めて起こりにくくなることを究明した。
【0047】これについて説明する。図7AおよびB
は、軟磁性膜の形成面4s上に、所定のパターンに軟磁
性膜を形成するように、開口21Wが形成されたメッキ
マスクのレジスト膜21を形成し、上述した実施形態に
基いてFeCoNiによる軟磁性膜20を形成した場合
のSEM(走査電子顕微鏡)写真に基く概略断面図を示
したものである。図7Aは、その軟磁性膜20の膜厚を
1μm以下とした場合であり、図7Bは、膜厚を2.0
μmとした場合である。その膜厚を大とした場合には、
図7Bに示すように、粗大粒子20Gが特にパターン縁
部に顕著に発生している。
【0048】一方、FeX Coy Niz において、x<
20、z≧14の場合、その飽和磁束密度Bsは、1.
8〔T〕未満という、さほど高くない値となるが、膜質
および平滑性にすぐれた膜が得られ易い。
【0049】この実施形態においては、粗大粒子析出が
起こり易いが、飽和磁束密度Bsが1.8〔T〕以上の
FeCoNiより成る2層以上の主層2間に、上述した
Bsが1.8〔T〕未満の副層3を介在させた図1で示
した積層構造によって軟磁性膜1を構成する。
【0050】この構成による軟磁性膜1は、低保磁力、
高飽和磁束密度Bsを保持して、かつ低応力、粗大粒子
の析出の回避が図られ、2μm以上の膜厚を有する軟磁
性膜1を、すぐれた膜質および平滑性をもって形成する
ことができた。そして、粗大粒子の析出が効果的に回避
されることから、その膜作製における成膜速度、すなわ
ちメッキ速度を高めることができた。
【0051】すなわち、本発明構成による軟磁性膜は、
硫黄Sの無添加、あるいは極めて微量の添加のみを行う
構成とした応力の緩和効果が損なわれるものであるが、
本発明構成では、低応力、粗大粒子の析出の回避が図ら
れ、2μm以上の膜厚を有する軟磁性膜1を、すぐれた
膜質および平滑性をもって形成することができた。これ
は、その主層2間に、他の組成による副層3を介在させ
た構成として主層2の分断がなされたことによって粗大
粒子の析出の抑制、応力の緩和が図られたと考えられる
ものである。
【0052】また、上述した組成比を異にするFeCo
Niによる主層2および副層3は、同一メッキ浴を用い
て、メッキ条件例えば電流密度を選定することによって
構成することができる。すなわち、この系におけるメッ
キ膜中の各金属Fe、CoおよびNiの濃度と電流密度
との関係をそれぞれ図8A、BおよびCに示す。これよ
り、飽和磁束密度Bsに大きな影響を与えるFe、Ni
の組成が、電流密度に大きく依存していることが分か
る。そして、パルス電解は、低電流から瞬間的な大電流
まで幅広く電流密度を用いることができるため、単に電
流密度を変化させるだけで大きく組成が異なるFeCo
Ni膜を同一メッキ浴によって成膜可能であることが分
かる。
【0053】したがって、金属塩の濃度が比較的高いメ
ッキ浴において、パルス電解を用いて成膜を行った場
合、浴の組成、pH、温度などの他の組成に影響を与え
るパラメータを変えることなく、電流密度だけを変える
だけで同一浴において、上述主層2および副層3の繰り
返し積層膜を連続的に成膜することができることが分か
る。
【0054】因みに、FeCoNiメッキにおいて、一
般的に用いられている硫酸浴による直流電解メッキで
は、電流密度の範囲がある程度制限されるため、電流密
度を変えても組成はそれほど変化しないという報告(Yo
ung K.Kim and Charles Partee,IEEE Trans .Magn.,3
3,2815(1997))があるが、実際には、表2に示すよう
に、電流密度をきわめて小さくすると、組成が大きく変
化する。
【0055】
【表2】
【0056】このように直流メッキにおいても、同一の
メッキ浴による異組成のFeCoNiメッキ膜の作製が
可能であることが確認でき、直流電解だけでも積層膜の
作製が可能であることが分かる。尚、これらパルス電
流、直流電流を組み合わせることによっても積層膜の作
製が可能であり、電流密度を様々に変化させて、組成の
異なる3種類以上のFeCoNi膜を積層成膜すること
もできる。
【0057】〔第2の実施形態〕この実施形態において
は、主層2を、FeCoNiによる構成とし、副層3を
FeNiとした。これらは、格子定数が極めて近いもの
であることから、これらFeCoNiとFeNiとの積
層成膜は良好に行うことができる。しかしながら、この
ように、副層3をFeNiによって構成する場合は、主
層2のFeCoNiと、このFeNiと同一メッキ浴に
よって構成することはできない。
【0058】次に、本発明による軟磁性膜の実施例を挙
げて説明する。 〔実施例1〕この実施例においては、図5Aで説明した
通電態様によって、2層の主層2間に副層3が介在され
た軟磁性膜を成膜した場合である。主層2は、Fe25
63Ni12によってそれぞれ厚さ0.9μmとした場合
で、副層3は、Fe18Co64Ni18によって厚さ0.1
とした場合である。この構成による軟磁性膜を試料1と
する。
【0059】〔実施例2〕この実施例においては、主層
2を実施例1と同様の組成および厚さとした場合である
が、副層3をFe55Ni45によって形成した。この場合
においても2層の主層2間に副層3が介在された軟磁性
膜を成膜した場合である。この構成による軟磁性膜を試
料2とする。
【0060】〔比較例1〕この例では、厚さ2.0μm
のFe25Co63Ni12単一構造のメッキ層とした。この
軟磁性膜を試料3とする。
【0061】〔比較例2〕この例では、厚さ0.9のF
31Co59Ni10による2層の主層2間にFe55Ni45
による副層3が介在された軟磁性膜を構成した場合であ
る。この軟磁性膜をを試料4とする。
【0062】〔比較例3〕この例では、Fe31Co59
10の軟磁性膜の単一構造のメッキ層とした。この構成
の軟磁性膜を試料5とする。
【0063】これら各試料1〜5の、磁気的特性すなわ
ち飽和磁束密度Bsおよび保磁力Hcの測定結果を表3
に示す
【0064】
【表3】
【0065】表3により明らかなように、本発明による
試料1および2は、高いBsを有し、しかもHcが格段
に低減化され、軟磁性を示す。
【0066】上述したように、本発明による軟磁性膜
は、高飽和磁束密度Bsを有するものの、応力が大きい
ことによって大きな膜厚とすることに問題のあったFe
CoNiメッキ膜を、その高飽和磁束密度Bsを保持し
たままで、十分大なる膜厚をもって成膜することができ
るものである。
【0067】そして、前述したように、本発明による薄
膜磁気ヘッドは、磁路の少なくとも一部を薄膜コアによ
って構成する場合において、その薄膜コアを本発明によ
る軟磁性膜によって構成する。図2においては、再生感
度にすぐれた磁気抵抗効果型磁気ヘッドによる再生磁気
ヘッド56上に、記録磁気ヘッドとしての本発明による
薄膜磁気ヘッド10を一体に構成して記録再生磁気ヘッ
ドを構成した場合の一例の概略断面図である。
【0068】この場合、例えば磁気シールド基板51上
に、第1の電極層52が形成され、この上に、例えば面
垂直電流型のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子によ
る磁気抵抗効果素子(MR素子)53が形成される。こ
のMR素子53の周囲には絶縁層54が埋め込まれる。
MR素子53上には、第2の電極層55が形成され、こ
れら電極52および55間にMR素子53に対し、その
膜面と交叉する方向にセンス電流の通電がなされる。こ
のようにして、磁気抵抗効果型再生ヘッド56が形成さ
れる。
【0069】MR素子53は、例えば図示のように、前
方面12に直接臨んで配置され、この前方面12から、
磁気記録媒体11上の記録磁区からの情報磁界を導入し
て、この情報信号の再生を行うようにする。あるいは図
示しないがMR素子53を前方面12より後退した位置
に配置し、このMR素子53と磁気的に結合する磁束ガ
イド(図示せず)を設けてこの磁束ガイドの前方端を前
方面12に臨ませてこれに上述した磁気記録媒体からの
情報磁界をMR素子に導入して再生を行う。
【0070】第2の電極層55は、例えば磁気シールド
兼電極層によって構成し、更に本発明による薄膜磁気ヘ
ッド10を構成する下層コアを構成する磁性層とするこ
ともできるが、図2で示した例においては、第2の電極
層55上に、薄膜磁気ヘッドを構成する下層コア層56
を設けた場合である。
【0071】そして、下層コア層56上に、薄膜磁気ヘ
ッドの磁気ギャップgを前方端において形成する例えば
SiO2 、Al2 3 等の非磁性層57が形成され、こ
の上に例えば薄膜導電層によるコイル58が形成され
る。
【0072】コイル58上には絶縁層59が被覆され、
この上に、コイル58の中心部で下層コア層56と磁気
的に結合させた上層コア層60が形成される。これら下
層コア層56および上層コア60の前方端は、前方面1
2に非磁性層57を介して臨み磁気ギャップgが形成さ
れる。そして、上層コア層60上には保護層61が被覆
される。この構成において、例えば上層コア層60、お
よび/または下層コア層56が薄膜コアによって構成さ
れるものであり、本発明においては、これら薄膜コアを
上述した本発明による軟磁性膜1によって構成する。
【0073】この構成による薄膜磁気ヘッド10は、そ
の薄膜コアが、前述したように、磁気特性にすぐれたす
なわち高飽和磁束密度を有し、保磁力が低く、また十分
厚い膜厚を有し、磁歪、粗大粒子のない薄膜磁性膜によ
って構成されることから、高周波特性にすぐれ、ノイズ
が小さく、電磁変換特性にすぐれた、信頼性の高い薄膜
磁気ヘッドを構成することができる。
【0074】尚、本発明による軟磁性膜1の膜構成、本
発明による薄膜磁気ヘッドは、上述した例に限定される
ものではなく、本発明構成において、種々の変形変更を
行うことができることはいうまでもない。
【0075】
【発明の効果】上述したように、本発明による軟磁性膜
は、高い飽和磁束密度Bsを有し、低保磁力を有するす
なわち軟磁性を有し、また磁歪が小さく、耐蝕性にすぐ
れ、磁気的特性、信頼性にすぐれた、十分膜厚が大き
い、軟磁性膜とすることができるものである。
【0076】本発明による薄膜磁気ヘッドは、上述した
特性を有する軟磁性膜によって薄膜磁気ヘッドを構成す
ることによって、例えば高密度化を図るために、高抗磁
力(高保磁力)を有する記録磁気記録媒体に対して、す
ぐれたオーバーライト特性を有する電磁変換特性にすぐ
れ、ノイズの小さい、信頼性の高い、薄膜磁気ヘッドを
構成することができるものである。
【0077】そして、本発明方法によれば、粗大粒子析
出を抑制する効果を得ることができることによって、通
常においては、粗大粒子析出が生じやすい高電流密度の
電気メッキによってFeCoNiの主層を形成すること
ができることから、高速メッキが可能になるものであ
る。
【0078】また、FeCoNiによる主層2と副層3
とを用いることによって同一メッキ浴を用いることがで
きることから、多層の主層2および副層3の積層を連続
作業で行うことができ、生産性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軟磁性薄膜の一例の概略断面図で
ある。
【図2】本発明による薄膜磁気ヘッドの一例の概略断面
図である。
【図3】メッキ装置の構成図である。
【図4】メッキ槽の一例の概略断面図である。
【図5】A、BおよびCは、それぞれメッキ電流の例を
示すパルス図である。
【図6】AおよびBは、それぞれメッキ電流の例を示す
パルス図である。
【図7】AおよびBは、本発明の説明に供する軟磁性薄
膜の成膜状態の電子顕微鏡写真に基く断面図である。
【図8】A、BおよびCは、それぞれFeCoNiのメ
ッキの電流密度と各Fe、CoおよびNiの原子濃度の
測定曲線図である。
【符号の説明】
1,20・・・軟磁性薄膜、2・・・主層、3・・・副
層、4・・・基体、4s・・・軟磁性薄膜の形成面、1
0・・・薄膜磁気ヘッド、11・・・磁気記録媒体、1
2・・・前方面、13・・・磁路、g・・・磁気ギャッ
プ、30・・・メッキ槽、31・・・メッキ液採取弁、
32・・・ポンプ、33・・・フィルタ、34・・・液
流量計、35・・・メッキ液供給口、36・・・メッキ
液導出口、37・・・基体固定治具、38・・・アノー
ド、39・・・ヒータ、40・・・撹拌手段、41・・
・電源、51・・・磁気シールド基板、52・・・第1
の電極層、53・・・MR素子、54・・・絶縁層、5
5・・・第2の電極層、56・・・下層コア層、57・
・・非磁性層、58・・・コイル、59・・・絶縁層、
60・・・上層コア層、61・・・保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D033 AA01 BA01 BA03 BA08 DA02 DA03 DA04 DA31 5E049 AA04 AA07 CB01 DB12 GC01 HC05 LC01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれFeCoNiを主成分とする軟
    磁性薄膜層による複数の主層と、 これら主層間にFeNi副層が配置された積層膜構成と
    されたことを特徴とする軟磁性膜。
  2. 【請求項2】 上記複数の主層を構成する軟磁性薄膜層
    は、 それぞれその厚さt1 が0.1μm≦t1 ≦1.8μm
    であり、組成がFeX1Coy1Niz1(x1 , y1 , z1
    は、それぞれ原子%)であり、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定され、 上記副層は、その厚さt2 が0.1μm≦t2 ≦1.0
    μmであり、組成がFeX2Niz2(x2 ,z2 は、それ
    ぞれ原子%)とされ、 15≦x2 ≦60 40≦z2 ≦85 x2 +z2 =100 に選定され、 上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT2 とす
    るとき、 T2 /(T1 +T2 )≦0.3 に選定されることを特徴とする請求項1に記載の軟磁性
    膜。
  3. 【請求項3】 それぞれFeCoNiを主成分とする軟
    磁性薄膜層による複数の主層と、 これら主層間に配置され、これら主層を構成する軟磁性
    薄膜層とは異なる組成比を有するFeCoNiを主成分
    とする副層との積層膜構成とされたことを特徴とする軟
    磁性膜。
  4. 【請求項4】 上記複数の主層を構成する軟磁性薄膜層
    は、 それぞれその厚さt1 が0.1μm≦t1 ≦1.8μm
    であり、組成がFeX1Coy1Niz1(x1 , y1 , z1
    は、それぞれ原子%)であり、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定され、 上記副層は、その厚さt3 が0.1μm≦t3 ≦1.0
    μmであり、組成がFeX3Coy3 Niz3(x3 ,y3,
    3 は、それぞれ原子%)とされ、 10≦x3 ≦20 50≦y3 ≦75 15≦z3 ≦30 x3 +y3 +z3 =100 に選定され、 上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT3 とす
    るとき、 T3 /(T1 +T3 )≦0.3 に選定されることを特徴とする請求項3に記載の軟磁性
    膜。
  5. 【請求項5】 軟磁性膜を少なくとも一部の磁路として
    有する薄膜磁気ヘッドにあって、 上記軟磁性膜が、それぞれFeCoNiを主成分とする
    軟磁性薄膜層による複数の主層と、これら主層間に配置
    されたFeNi副層との積層膜構成とされたことを特徴
    とする薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 上記複数の主層を構成する軟磁性薄膜層
    が、 それぞれその厚さt1 が0.1μm≦t1 ≦1.8μm
    であり、組成がFeX1Coy1Niz1(x1 , y1 , z1
    は、それぞれ原子%)であり、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定され、 上記副層が、その厚さt2 が0.1μm≦t2 ≦1.0
    μmであり、組成がFeX2Niz2(x2 ,z2 は、それ
    ぞれ原子%)とされ、 15≦x2 ≦60 40≦z2 ≦85 x2 +z2 =100 に選定され、 上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT2 とす
    るとき、 T2 /(T1 +T2 )≦0.3 に選定されることを特徴とする請求項5に記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  7. 【請求項7】 軟磁性膜を少なくとも一部の磁路として
    有する薄膜磁気ヘッドにあって、 上記軟磁性膜が、それぞれFeCoNiを主成分とする
    軟磁性薄膜層による複数の主層と、これら主層間に配置
    され、これら軟磁性薄膜層とは異なる組成比を有するF
    eCoNiを主成分とする副層との積層膜構成とされた
    ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 上記複数の主層を構成する軟磁性薄膜層
    が、 それぞれその厚さt1 が0.1μm≦t1 ≦1.8μm
    であり、組成がFeX1Coy1Niz1(x1 , y1 , z1
    は、それぞれ原子%)であり、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定され、 上記副層は、その厚さt2 が0.1μm≦t3 ≦1.0
    μmであり、組成がFeX3Coy3Niz3( x3 ,y3,z
    3 は、それぞれ原子%)とされ、 10≦x3 ≦20 50≦y3 ≦75 15≦z3 ≦30 x3 +y3 +z3 =100 に選定され、 上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT3 とす
    るとき、 T3 /(T1 +T3 )≦0.3 に選定されることを特徴とする請求項7に記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  9. 【請求項9】 それぞれ厚さt1 が0.1μm≦t1
    1.8μmであり、組成がFeX1Coy1Niz1(x1 ,
    1 , z1 は、それぞれ原子%)で、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定されたそれぞれ軟磁性薄膜層による複数の主層
    と、 これら主層間に介在され、厚さt2 が0.1μm≦t2
    ≦1.0μmであり、組成がFeX2Niz2(x2 ,z2
    は、それぞれ原子%)で、 15≦x2 ≦60 40≦z2 ≦85 x2 +z2 =100 に選定された副層とを交互に、 かつ、上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT
    2 とするとき、T2 /(T1 +T2 )≦0.3となる成
    膜を行う工程を有し、 上記主層を構成する軟磁性薄膜層は、電気メッキ法によ
    って成膜し、 上記副層は、電気メッキ法、スパッタ法、イオンプレー
    ティング法、蒸着法、気相成長法のいずれかによって成
    膜することを特徴とする軟磁性膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 それぞれ厚さt1 が0.1μm≦t1
    ≦1.8μmであり、組成がFeX1Coy1Ni
    z1(x1 , y1 , z1 は、それぞれ原子%)で、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定されたそれぞれ軟磁性薄膜層による複数の主層
    と、 これら主層間に介在され、厚さt3 が0.1μm≦t3
    ≦1.0μmであり、組成がFeX3Coy3Niz3(
    3 ,y3,z3 は、それぞれ原子%)とされ、 10≦x3 ≦20 50≦y3 ≦75 15≦z3 ≦30 x3 +y3 +z3 =100 に選定された副層とを交互に、 かつ、上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT
    3 とするとき、T3 /(T1 +T3 )≦0.3となる成
    膜を行う工程を有し、 上記主層を構成する軟磁性薄膜層は、電気メッキ法によ
    って成膜し、 上記副層は、上記軟磁性薄膜層の電気メッキ浴と同一の
    メッキ浴によってメッキ条件を変更する電気メッキ法に
    よって成膜することを特徴とする軟磁性膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 軟磁性膜による磁路を有する薄膜磁気
    ヘッドの製造方法にあって、 上記軟磁性膜が、それぞれ厚さt1 が0.1μm≦t1
    ≦1.8μmであり、組成がFeX1Coy1Ni
    z1(x1 , y1 , z1 は、それぞれ原子%)で、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定されたそれぞれ軟磁性薄膜層による複数の主層
    と、 これら主層間に介在され、厚さt2 が0.1μm≦t2
    ≦1.0μmであり、組成がFeX2Niz2(x2 ,z2
    は、それぞれ原子%)で、 15≦x2 ≦60 40≦z2 ≦85 x2 +z2 =100 に選定された副層とを交互に、 かつ、上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT
    2 とするとき、T2 /(T1 +T2 )≦0.3となる成
    膜を行う工程を有し、 上記主層を構成する軟磁性薄膜層は、電気メッキ法によ
    って成膜し、 上記副層は、電気メッキ法、スパッタ法、イオンプレー
    ティング法、蒸着法、気相成長法のいずれかによって成
    膜することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 軟磁性膜を少なくとも一部の磁路とし
    て有する薄膜磁気ヘッドの製造方法にあって、 それぞれ厚さt1 が0.1μm≦t1 ≦1.8μmであ
    り、組成がFeX1Co y1Niz1(x1 , y1 , z1 は、
    それぞれ原子%)で、 20≦x1 ≦30 50≦y1 ≦70 10≦z1 ≦20 x1 +y1 +z1 =100 に選定された軟磁性薄膜層による複数の主層と、 これら主層間に介在され、厚さt3 が0.1μm≦t3
    ≦1.0μmであり、組成がFeX3Coy3Niz3(
    3 ,y3,z3 は、それぞれ原子%)とされ、 10≦x3 ≦20 50≦y3 ≦75 15≦z3 ≦30 x3 +y3 +z3 =100 に選定された副層とを交互に、 かつ、上記主層の総厚をT1 とし、上記副層の総厚をT
    3 とするとき、T3 /(T1 +T3 )≦0.3となる成
    膜を行う工程を有し、 上記主層を構成する軟磁性薄膜層は、電気メッキ法によ
    って成膜し、 上記副層は、上記軟磁性薄膜層の電気メッキ浴と同一の
    メッキ浴によってメッキ条件を変更する電気メッキ法に
    よって成膜することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
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