JP4711388B2 - 垂直磁気記録用磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置 - Google Patents

垂直磁気記録用磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、垂直磁気記録方式によって記録媒体に情報を記録するために用いられる垂直磁気記録用磁気ヘッド、ならびに垂直磁気記録用磁気ヘッドを含むヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置に関する。
磁気記録再生装置における記録方式には、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがある。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であると言われている。
垂直磁気記録用の磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層とを備えている。磁極層は、例えば、一端部が媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有している。トラック幅規定部は、ほぼ一定の幅を有している。
垂直磁気記録方式において、記録密度の向上に寄与するのは、主に、磁気ヘッドの改良と記録媒体の改良である。高記録密度化のために磁気ヘッドに要求されることは、特に、トラック幅の縮小、すなわち媒体対向面における磁極層の端面の幅の縮小と、記録特性の向上である。記録特性の向上とは、例えば、重ね書きの性能を表わすオーバーライト特性の向上である。トラック幅が小さくなるとオーバーライト特性は低下するので、トラック幅が小さくなるほど、オーバーライト特性の一層の向上が必要となる。オーバーライト特性を向上させるには、磁極層の材料として、飽和磁束密度の大きな材料を用いることが有効である。
一方、高記録密度化のために記録媒体に要求されることは、記録分解能の向上である。記録分解能を向上させるためには、記録媒体の保磁力を大きくすることが有効である。保磁力の大きな記録媒体を用いた場合に十分なオーバーライト特性を確保するためには、やはり、磁極層の材料として、飽和磁束密度の大きな材料を用いることが必要となる。
このような背景から、Fe:18重量%、Ni:82重量%の組成や、Fe:50重量%、Ni:50重量%の組成のような従来のFeNi系合金では、十分な飽和磁束密度が得らないため、磁極層の材料としては、飽和磁束密度の大きな他の材料を用いることが検討されている。具体的には、磁極層の材料としては、FeCo系合金、CoNiFe系合金、FeC、FeN等の高飽和磁束密度材料を用いることが検討されている。
ところで、垂直磁気記録用の磁気ヘッドでは、記録動作時以外のときに磁極層の残留磁化に起因して磁極層より発生される磁界によって、記録媒体に記録されている情報が消去される現象(以下、ポールイレーズ現象という。)が生じる場合があることが知られていた。そして、磁極層の材料として、前述のような高飽和磁束密度材料を用いると、ポールイレーズ現象が生じやすいことが分かった。
ポールイレーズ現象の起こり易さは、磁極層のトラック幅規定部の形状に依存する。特許文献1,2には、トラック幅規定部の形状を工夫することによってポールイレーズ現象の発生を抑制する技術が記載されている。
また、ポールイレーズ現象の起こり易さは、磁極層の磁区構造にも依存する。非特許文献1には、スロートハイトを小さくすることによって、磁極層の磁区構造を安定化させ、これにより、ポールイレーズ現象の発生を抑制する技術が記載されている。
例えば特許文献3ないし5に記載されているように、長手磁気記録用の磁気ヘッドにおいて、磁極層の形状や磁極層周辺の構造を工夫することによって、磁極層の磁区構造を安定化する技術は、種々提案されている。
また、特許文献6には、垂直磁気記録用の磁気ヘッドにおいて、磁極層周辺の構造を工夫することによって、磁極層の磁区構造を安定化する技術が記載されている。
また、特許文献7,8には、長手磁気記録用の磁気ヘッドにおいて、磁極層を構成する磁性材料の磁歪定数を制御することによって、磁極層の磁区構造を制御する技術が記載されている。具体的に説明すると、特許文献7には、磁極層を構成する磁性材料として、磁歪定数が負の値のNiFe合金(Ni:81〜84重量%、Fe:19〜16重量%)を用いることにより、磁気不安定性を抑圧する技術が記載されている。また、特許文献8には、磁極層を構成する磁性材料として、磁歪定数が正で大きな値のCoNiFe合金(Co:65〜80重量%、Ni:15〜25重量%、Fe:8〜25重量%)を用いることにより、磁極層の磁区構造を適正化する技術が記載されている。
また、特許文献9には、垂直磁気記録用の磁気ヘッドの磁極層に用いられ、等方的な磁気特性を持つ薄膜の形成方法が記載されている。特許文献9には、薄膜の具体例として、Ni:78%、Fe:22%の組成のパーマロイ膜が記載されている。
特開2003−296906号公報 特開2003−317212号公報 特開2000−331310号公報 特開平11−161913号公報 特開平11−328615号公報 特開平7−14118号公報 特公平1−7401号公報 特開平8−241503号公報 特開昭60−59509号公報 日本応用磁気学会誌、2003年、第27巻、第3号、p.124−128
前述のように、特許文献1,2には、トラック幅規定部の形状を制御することによってポールイレーズ現象の発生を抑制する技術が記載されている。しかし、トラック幅規定部の形状は、磁気ヘッドの特性に大きな影響を及ぼす。そのため、ポールイレーズ現象の発生を抑制するためにトラック幅規定部を特殊な形状にした場合には、磁気ヘッドの特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、特許文献3ないし6に記載されているように、磁極層の形状や磁極層周辺の構造を工夫することによって、磁極層の磁区構造を安定化する場合も、磁気ヘッドの特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、特許文献7ないし9に記載された各材料では、垂直磁気記録用の磁気ヘッドの磁極層に要求されるような大きな飽和磁束密度は得られない。
また、特許文献4ないし9に記載された技術では、ポールイレーズ現象の発生を抑制できるか否かは不明である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、磁極層の飽和磁束密度を大きくでき、且つ磁極層の形状や磁極層周辺の構造に大きな制約を与えることなく、ポールイレーズ現象の発生を抑制できるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッド、ならびに、この垂直磁気記録用磁気ヘッドを有するヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置を提供することにある。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、
記録媒体に対向する媒体対向面と、
記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
媒体対向面に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層とを備えている。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層を構成する材料は、主要元素が鉄およびニッケルの合金である。鉄およびニッケルの合計に対する鉄の割合とニッケルの割合をそれぞれ(100−a)重量%、a重量%と表したときに、aは0より大きく10以下である。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドでは、磁極層を構成する材料を、上記の組成を有する合金とすることにより、磁極層の飽和磁束密度を大きくでき、且つ磁極層の形状や磁極層周辺の構造に大きな制約を与えることなく、ポールイレーズ現象の発生を抑制することが可能になる。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層の内部応力は引張り応力であり、磁極層を構成する材料の磁歪定数は正の値であり、磁極層の異方性磁界をHk(A/m)、磁極層を構成する材料の磁歪定数をλ(×10−6)、磁極層の内部応力の大きさをσ(MPa)としたとき、Hk/(λ×σ)の値は0.01より大きく0.2より小さく、Hkは0より大きく800以下であり、σは100以上1000以下であってもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層の磁化困難軸方向の保磁力は400A/m以下であってもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層の飽和磁束密度は1.8T以上であってもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層は、一端部が媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有していてもよい。この場合、幅広部には、一端部がトラック幅規定部の他端部近傍に配置されて、媒体対向面に垂直な方向に延びる磁壁が形成されていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層は平坦な面の上に配置され、磁極層の厚さは0.15μm以上0.4μm以下であってもよい。
本発明のヘッドジンバルアセンブリは、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドを含み、記録媒体に対向するように配置されるスライダと、スライダを弾性的に支持するサスペンションとを備えたものである。
本発明のヘッドアームアセンブリは、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドを含み、記録媒体に対向するように配置されるスライダと、スライダを弾性的に支持するサスペンションと、スライダを記録媒体のトラック横断方向に移動させるためのアームとを備え、サスペンションがアームに取り付けられているものである。
本発明の磁気ディスク装置は、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドを含み、回転駆動される円盤状の記録媒体に対向するように配置されるスライダと、スライダを支持すると共に記録媒体に対して位置決めする位置決め装置とを備えたものである。
本発明では、磁極層を構成する材料を、主要元素が鉄およびニッケルの合金であって、鉄およびニッケルの合計に対する鉄の割合とニッケルの割合をそれぞれ(100−a)重量%、a重量%と表したときに、aが0より大きく10以下である合金としている。これにより、本発明によれば、磁極層の飽和磁束密度を大きくでき、且つ磁極層の形状や磁極層周辺の構造に大きな制約を与えることなく、ポールイレーズ現象の発生を抑制することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明において、磁極層の内部応力は引張り応力であり、磁極層を構成する材料の磁歪定数は正の値であり、磁極層の異方性磁界をHk(A/m)、磁極層を構成する材料の磁歪定数をλ(×10−6)、磁極層の内部応力の大きさをσ(MPa)としたとき、Hk/(λ×σ)の値は0.01より大きく0.2より小さく、Hkは0より大きく800以下であり、σは100以上1000以下であってもよい。この場合には、ポールイレーズ現象の発生をより確実に抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明において、磁極層の磁化困難軸方向の保磁力が400A/m以下である場合には、ポールイレーズ現象の発生をより確実に抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明において、磁極層の飽和磁束密度が1.8T以上である場合には、磁極層から十分な記録用の磁束を発生させることができるという効果を奏する。
また、本発明では、磁極層がトラック幅規定部と幅広部とを有し、幅広部に、一端部がトラック幅規定部の他端部近傍に配置されて、媒体対向面に垂直な方向に延びる磁壁が形成されている場合において、ポールイレーズ現象の発生を抑制できるという効果が顕著に発揮される。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層が平坦な面の上に配置され、磁極層の厚さが0.15μm以上0.4μm以下である場合には、トラック密度を低下させることなく、ポールイレーズ現象の発生をより確実に抑制することができるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1および図2を参照して、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成について説明する。図1は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成を示す断面図である。なお、図1は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図1において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図2は、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。
図1および図2に示したように、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す。)は、アルティック(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなる基板1と、この基板1の上に形成されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に形成された磁性材料よりなる下部シールド層3と、この下部シールド層3の上に、絶縁層4を介して形成された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5の上に絶縁層4を介して形成された磁性材料よりなる上部シールド層6とを備えている。
MR素子5の一端部は、記録媒体に対向する媒体対向面(エアベアリング面)20に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、上部シールド層6の上に形成されたアルミナ等の非磁性材料よりなる非磁性層18と、この非磁性層18の上に形成された磁性材料よりなる磁性層19と、この磁性層19の上に形成されたアルミナ等の非磁性材料よりなる非磁性層7と、この非磁性層7の上に形成された磁性材料よりなるヨーク層8と、アルミナ等の非導電性且つ非磁性の材料よりなり、ヨーク層8の周囲に配置された非磁性層9とを備えている。ヨーク層8の媒体対向面20側の端部は、媒体対向面20から離れた位置に配置されている。また、ヨーク層8および非磁性層9の上面は平坦化されている。
磁気ヘッドは、更に、ヨーク層8および非磁性層9の上面の上に配置された磁性材料よりなる磁極層10と、アルミナ等の非導電性且つ非磁性の材料よりなり、磁極層10の周囲に配置された非磁性層11とを備えている。磁極層10の下面は、ヨーク層8の上面に接している。また、磁極層10および非磁性層11の上面は平坦化されている。
磁気ヘッドは、更に、磁極層10および非磁性層11の上において、アルミナ等の非導電性且つ非磁性の材料よりなり、後述する薄膜コイル14を配置すべき位置に形成された非磁性層12と、アルミナ等の非磁性の材料よりなり、非磁性層12を覆うように形成されたギャップ層13と、非磁性層12の上方であってギャップ層13の上に配置された薄膜コイル14と、この薄膜コイル14を覆うように形成された絶縁層15とを備えている。薄膜コイル14は、平面渦巻き形状をなしている。ギャップ層13には、薄膜コイル14の中心部に対応する位置に開口部が形成されている。絶縁層15は媒体対向面20に露出していない。なお、ギャップ層13は、非磁性導電層であってもよい。
磁気ヘッドは、更に、磁性材料よりなり、磁極層10、ギャップ層13および絶縁層15の上に形成された記録シールド層16と、この記録シールド層16を覆うように形成された保護層17とを備えている。記録シールド層16は、ギャップ層13に形成された開口部を通して磁極層10に連結されている。また、記録シールド層16の媒体対向面20側の端部は、媒体対向面20に配置されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面20と再生ヘッドと記録ヘッドとを備えている。再生ヘッドは記録媒体の進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端側)に配置され、記録ヘッドは記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。この磁気ヘッドでは、記録ヘッドによって記録媒体に情報を記録し、再生ヘッドによって、記録媒体に記録されている情報を再生する。
再生ヘッドは、再生素子としてのMR素子5と、媒体対向面20側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための下部シールド層3および上部シールド層6と、MR素子5と下部シールド層3との間およびMR素子5と上部シールド層6との間に設けられた絶縁層4とを備えている。
記録ヘッドは、ヨーク層8、磁極層10、ギャップ層13、薄膜コイル14および記録シールド層16を備えている。薄膜コイル14は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。磁極層10は、媒体対向面20に配置された端面を有し、薄膜コイル14によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。図2に示したように、媒体対向面20に配置された磁極層10の端面の形状は、ギャップ層13側の辺が反対側の辺よりも大きい台形形状になっている。これにより、スキューに起因して、あるトラックへの情報の書き込み時に隣接トラックの情報が消去される現象を抑制することができる。なお、スキューとは、円盤状の記録媒体における円形のトラックの接線に対する磁気ヘッドの傾きのことである。
記録シールド層16は、媒体対向面20に配置された端面を有している。媒体対向面20において、記録シールド層16の端面は、磁極層10の端面に対して、ギャップ層13の厚さによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。ギャップ層13の厚さは、例えば15〜100nmの範囲内である。また、記録シールド層16は、媒体対向面20から離れた位置において磁極層10に磁気的に連結されている。ギャップ層13は、非磁性材料よりなり、磁極層10と記録シールド層16との間に設けられている。薄膜コイル14の少なくとも一部は、磁極層10および記録シールド層16に対して絶縁された状態で、磁極層10と記録シールド層16との間に配置されている。
なお、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、以下のような種々の変更が可能である。まず、ヨーク層8は設けられていなくてもよい。また、図1に示した平面渦巻き形状のコイル14の他に、磁性層19と磁極層10との間に、これらに対して絶縁された状態で、もう1つの平面渦巻き形状のコイルを設けてもよい。この場合、磁性層19と磁極層10は接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。また、コイル14の代わりに、磁極層10を中心にして螺旋状に配置されたコイルを設けてもよい。また、記録シールド層16は、1つの層によって形成されていてもよいし、複数の層によって形成されていてもよい。また、媒体対向面20に配置された磁極層10の端面の形状は、矩形であってもよい。また、記録シールド層16の代わりに、上部シールド層6と磁極層10との間に補助磁極層を設け、薄膜コイル14の代わりに、補助磁極層と磁極層10との間に薄膜コイルを設けてもよい。なお、この場合、補助磁極層と磁極層10は、媒体対向面20から離れた位置において磁気的に連結される。また、媒体対向面20において、補助磁極層の端面と磁極層10の端面は、非磁性層を介して離れた位置に配置される。
以下、図3を参照して、磁極層10の特徴について詳しく説明する。図3は、磁極層10の平面図である。図3に示したように、磁極層10は、一端部が媒体対向面20に配置されたトラック幅規定部10Aと、このトラック幅規定部10Aの他端部に連結され、トラック幅規定部10Aよりも大きな幅を有する幅広部10Bとを有している。トラック幅規定部10Aの上面の幅は、ほぼ一定になっている。媒体対向面20におけるトラック幅規定部10Aの上面の幅は、トラック幅を規定する。幅広部10Bの幅は、例えば、トラック幅規定部10Aとの境界位置ではトラック幅規定部10Aの幅と等しく、媒体対向面20から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。ここで、媒体対向面20に垂直な方向についてのトラック幅規定部10Aの長さをネックハイトと呼ぶ。
媒体対向面20におけるトラック幅規定部10Aの上面の幅、すなわちトラック幅は、例えば0.08〜0.30μmの範囲内である。ネックハイトは、例えば0.05〜0.5μmの範囲内である。幅広部10Bの最大の幅は、例えば5〜30μmの範囲内である。磁極層10の厚さは、0.15〜0.4μmの範囲内であることが好ましい。
図3には、磁極層10の磁区構造の一例を示している。図3において、符号21a〜21fは磁壁を示し、矢印は磁区内の磁化の方向を表している。図3に示したように、幅広部10Bには、一端部がトラック幅規定部10Aの他端部近傍に配置されて、媒体対向面20に垂直な方向に延びる磁壁21bが形成されている。
本実施の形態において、磁極層10を構成する材料は、主要元素が鉄(Fe)およびニッケル(Ni)の合金である。この合金において、鉄およびニッケルの合計に対する鉄の割合とニッケルの割合をそれぞれ(100−a)重量%、a重量%と表したときに、aは0より大きく10以下である。磁極層10を構成する材料は、鉄およびニッケル以外の微量の元素を含んでいてもよい。鉄およびニッケルの合計を100重量%としたとき、微量の元素の割合は、1.0重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であることがより好ましい。微量の元素としては、例えば、B、C、N、O、S、Clがある。
本実施の形態では、磁極層10を構成する材料を、上記の組成を有する合金とすることにより、後で示す実験結果から分かるように、磁極層10の飽和磁束密度を大きくでき、且つ磁極層10の形状や磁極層10の周辺の構造に大きな制約を与えることなく、ポールイレーズ現象の発生を抑制することが可能になる。
磁気ディスク装置では、オーバーライト特性を−XdBと表したときに、Xが30以上であることが求められる。磁極層10を構成する材料におけるニッケルの割合を表すaが10を超えると、磁極層10の飽和磁束密度が小さくなり、Xを30以上とすることが難しくなる。そのため、本実施の形態では、aを10以下の値としている。
本実施の形態において、磁極層10の内部応力は引張り応力であり、磁極層10を構成する材料の磁歪定数は正の値である。また、磁極層10の異方性磁界をHk(A/m)、磁極層10を構成する材料の磁歪定数をλ(×10−6)、磁極層10の内部応力の大きさをσ(MPa)としたとき、Hk/(λ×σ)の値は0.01より大きく0.2より小さく、Hkは0より大きく800以下であり、σは100以上1000以下であることが好ましい。以下、これらの意味について説明する。
まず、磁極層10の内部応力が引張り応力で、磁極層10を構成する材料の磁歪定数が正の値であると、逆磁歪効果により、トラック幅規定部10Aにおいて、磁化を媒体対向面20に平行な方向に向けようとする磁気異方性が発生する。これにより、ポールイレーズ現象の発生を抑制することが可能になる。
次に、Hk/(λ×σ)の値の範囲について説明する。Hk/(λ×σ)の値が0.01以下であると、磁気弾性効果の影響が増加して、幅広部10Bの磁区構造が不安定になり、その結果、ポールイレーズ現象が発生しやすくなる。従って、Hk/(λ×σ)の値が0.01より大きいことが好ましい。Hk/(λ×σ)の値が0.2より小さいという要件は、後で示す実験結果から導いたものである。
次に、Hkと磁壁21bとポールイレーズ現象との関係について説明した後に、Hkの範囲について説明する。まず、図3に示したようにトラック幅規定部10Aと幅広部10Bとを有する磁極層10では、Hkが小さいと、トラック幅規定部10Aがピンニングサイトとなって、媒体対向面20に垂直な方向に延びる磁壁21bが生じやすくなる。逆に、Hkが大きいと磁壁21bは生じにくくなる。次に、磁壁21bが生じている場合、記録動作時における磁極層10の磁化の方向の変化は、回転磁化モードではなく、磁壁移動モードによって行われると考えられる。この場合、コイル14が発生する磁界に対する磁壁移動の応答性が悪いと、記録動作後においてもトラック幅規定部10Aの媒体対向面20側の端面から磁束が発生し、その結果、ポールイレーズ現象が発生しやすくなると考えられる。
このように、Hkが大きいと、磁壁21bは生じにくくなり、その結果、ポールイレーズ現象は発生しにくくなると考えられる。しかし、Hkが大きいと、コイル14が発生する磁界に対する磁極層10の磁化の方向の変化の応答性が悪くなり、高密度記録に適さなくなる。一方、Hkが小さいと、磁壁21bが生じやすくなる。本実施の形態では、Hkを、0より大きく800以下とし、磁壁21bが生じることを許容している。その代わり、本実施の形態では、上述のように逆磁歪効果に基づいて磁気異方性を発生させることに加え、コイル14が発生する磁界に対する磁壁移動の応答性を高めることにより、ポールイレーズ現象の発生を抑制する。従って、本実施の形態において、Hkが0より大きく800以下という要件は、磁壁21bが生じることを許容するという意味を持つ。
次に、σの範囲について説明する。σが100より小さいと、上述の逆磁歪効果に基づく磁気異方性によるポールイレーズ現象発生抑制の効果が少なくなり、ポールイレーズ現象が発生しやすくなる。一方、σが1000より大きいと、成膜後に磁極層10が下地から剥離する可能性が高くなる。これらのことから、σは、100以上1000以下であることが好ましい。
なお、Hkとσは、磁極層10を構成する材料の組成のみならず、磁極層10の成膜条件に依存する。これに対し、λは、ほぼ、磁極層10を構成する材料の組成によって決まる。本実施の形態では、磁極層10を構成する材料の組成を規定しており、この組成によってλの値が決まるため、λの範囲は規定していない。
本実施の形態では、後で示す実験の結果から分かるように、磁極層10を構成する材料として前述の組成の合金を用い、Hk、λ、σが前述の各条件を満たすように磁極層10を形成することにより、幅広部10Bに磁壁21bが生じていても、ポールイレーズ現象の発生を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態において、磁極層10の磁化困難軸方向の保磁力が400A/mより大きいと、コイル14が発生する磁界に対する磁壁移動の応答性が悪化し、ポールイレーズ現象が発生しやすくなる。従って、磁極層10の磁化困難軸方向の保磁力は400A/m以下であることが好ましい。これにより、ポールイレーズ現象の発生をより確実に抑制することができる。なお、磁極層10の磁化困難軸方向は、媒体対向面20に平行な方向である。
また、本実施の形態において、磁極層10の飽和磁束密度が1.8Tより小さいと、磁極層10から十分な記録用の磁束を発生させることができなくなり、記録能力が不足する可能性がある。従って、磁極層10の飽和磁束密度は1.8T以上であることが好ましい。これにより、磁極層10から十分な記録用の磁束を発生させることができる。
また、本実施の形態において、磁極層10は、平坦な面(ヨーク層8および非磁性層9の上面)の上に配置されている。磁極層10の厚さは、0.15μm以上0.4μm以下であることが好ましい。その理由は、以下の通りである。磁極層10の厚さが0.15μm未満であると、磁極層10の磁区構造が、島状磁区構造や単磁区構造になりやすくなり、その結果、ポールイレーズ現象が発生しやすくなる。一方、磁極層10の厚さが0.4μmを超えると、あるトラックへの情報の書き込み時に、そのトラックの両側において情報が消去される領域の幅が大きくなりすぎ、その結果、トラック密度が低下してしまう。また、磁極層10が平坦な面の上に配置されていないと、磁極層10に凹凸が生じ、その結果、磁極層10に不安定な磁区構造が形成される可能性がある。以上のことから、磁極層10は平坦な面の上に配置され、且つ磁極層10の厚さは、0.15μm以上0.4μm以下であることが好ましい。これにより、トラック密度を低下させることなく、ポールイレーズ現象の発生をより確実に抑制することができる。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの効果を確認するために行った第1および第2の実験の結果について説明する。まず、第1の実験では、磁極層10を構成する材料の組成と磁気ヘッドのオーバーライト特性との関係を調べた。この実験では、磁極層10を構成する材料の組成が異なる、磁気ヘッドの5つの試料について、オーバーライト特性を測定した。5つの試料において、磁極層10を構成する材料は、いずれもFeおよびNiからなる合金であるが、FeおよびNiの合計に対するFeの割合は、それぞれ、70重量%、85重量%、90重量%、92重量%、95重量%と異なっている。第1の実験の結果を図8に示す。図8において、横軸は、磁極層10を構成する材料におけるFeの割合を表し、縦軸は、オーバーライト特性を表している。磁気ディスク装置では、オーバーライト特性を−XdBと表したときに、Xが30以上であることが求められる。図8から分かるように、Feの割合が90重量%以上の場合にはXが30以上となるが、Feの割合が90重量%未満の場合にはXが30未満となる可能性がある。この実験結果から、磁極層10を構成する材料において、FeおよびNiの合計に対するFeの割合とNiの割合をそれぞれ(100−a)重量%、a重量%と表したときに、aは0より大きく10以下であることが好ましいことが分かる。
次に、第2の実験について説明する。この実験では、実施例1〜4と比較例1〜3の磁気ヘッドの試料について、ポールイレーズ現象の発生の有無について調べた。各試料における磁極層10を構成する材料の組成、磁極層10の作製方法および磁極層10の厚さを以下の表に示す。なお、実施例1〜4および比較例1,2における磁極層10を構成する材料は、いずれもFeNi合金である。比較例3における磁極層10を構成する材料は、FeCoZrO合金である。
Figure 0004711388
実施例1,2および比較例1における磁極層10は、以下の表に示す組成のめっき浴を用い、電析めっき法によって作製した。めっき浴の温度は20℃である。ここでは、めっき浴のpHとめっき電流値を変えることにより、材料の組成、あるいは内部応力等の特性の異なる複数種類の磁極層10を作製した。
Figure 0004711388
実施例3,4および比較例2における磁極層10は、以下の表に示す条件で、無磁場中でスパッタを行って作製した。なお、ターゲットは、Feよりなるターゲット材の上にNiよりなるチップを貼り付けたものを用いた。
Figure 0004711388
比較例3における磁極層10は、以下の表に示す条件でスパッタを行って作製した。
Figure 0004711388
このようにして作製した各試料の特性を以下の表に示す。なお、以下の表において、Bs(T)は磁極層10の飽和磁束密度を表し、Hc(A/m)は磁極層10の磁化困難軸方向の保磁力を表し、Hk(A/m)は磁極層10の異方性磁界を表し、λ(×10−6)は磁極層10を構成する材料の磁歪定数を表し、σ(MPa)は磁極層10の内部応力の大きさを表している。各試料の磁気特性の測定は、振動試料型磁力計を用いて行った。
Figure 0004711388
実施例1〜4は、全て、前述の本実施の形態における好ましい条件を全て満足している。比較例1は、磁極層10の厚さが147nm(0.147μm)であり、0.15μm以上0.4μm以下という磁極層10の厚さの好ましい条件を満たしていない。比較例2,3は、Hk/(λ×σ)の値が0.2を超えており、0.01より大きく0.2より小さいというHk/(λ×σ)の値の好ましい条件を満たしていない。
次に、上記の各試料について、以下の方法により、ポールイレーズ現象の発生の有無を評価した。この評価方法では、記録媒体として、保磁力が3300×79.6(A/m)の垂直磁気記録用媒体を用い、この媒体において1周(1トラック)を75セクタに分割した。実験における評価方法では、高周波の信号を、1トラックの全てのセクタに1回記録した後、再生して高周波信号の初期振幅を測定し、次に、各セクタの先頭における、セクタの長さの30分の1の長さの領域に、低周波の信号を重ね書きした後、再度、再生して高周波信号の振幅を測定した。また、この処理を100回繰り返した。また、この処理の際に、信号を記録したトラックの両側における、それぞれ30μmの幅の領域では、直流消去法および交流消去法を用いて情報を消去した。ここで、高周波信号の初期振幅に対する、低周波の信号を重ね書きした後の高周波信号の振幅の低下の割合を、振幅劣化割合と呼ぶ。実験における評価方法では、振幅劣化割合が10%以上の場合に、ポールイレーズ現象が発生したと判断した。各試料についてのポールイレーズ現象の発生の有無の評価結果を、以下の表に示す。
Figure 0004711388
この実験結果から分かるように、本実施の形態によれば、ポールイレーズ現象の発生を抑制することができる。また、この実験結果から、Hk/(λ×σ)の値は0.2より小さいことが好ましいと言える。
以下、本実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置について説明する。まず、図4を参照して、ヘッドジンバルアセンブリに含まれるスライダ210について説明する。磁気ディスク装置において、スライダ210は、回転駆動される円盤状の記録媒体である磁気ディスクに対向するように配置される。このスライダ210は、主に図1における基板1および保護層17からなる基体211を備えている。基体211は、ほぼ六面体形状をなしている。基体211の六面のうちの一面は、磁気ディスクに対向するようになっている。この一面には、エアベアリング面20が形成されている。磁気ディスクが図4におけるz方向に回転すると、磁気ディスクとスライダ210との間を通過する空気流によって、スライダ210に、図4におけるy方向の下方に揚力が生じる。スライダ210は、この揚力によって磁気ディスクの表面から浮上するようになっている。なお、図4におけるx方向は、磁気ディスクのトラック横断方向である。スライダ210の空気流出側の端部(図4における左下の端部)の近傍には、本実施の形態に係る磁気ヘッド100が形成されている。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリ220について説明する。ヘッドジンバルアセンブリ220は、スライダ210と、このスライダ210を弾性的に支持するサスペンション221とを備えている。サスペンション221は、例えばステンレス鋼によって形成された板ばね状のロードビーム222、このロードビーム222の一端部に設けられると共にスライダ210が接合され、スライダ210に適度な自由度を与えるフレクシャ223と、ロードビーム222の他端部に設けられたベースプレート224とを有している。ベースプレート224は、スライダ210を磁気ディスク262のトラック横断方向xに移動させるためのアクチュエータのアーム230に取り付けられるようになっている。アクチュエータは、アーム230と、このアーム230を駆動するボイスコイルモータとを有している。フレクシャ223において、スライダ210が取り付けられる部分には、スライダ210の姿勢を一定に保つためのジンバル部が設けられている。
ヘッドジンバルアセンブリ220は、アクチュエータのアーム230に取り付けられる。1つのアーム230にヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものはヘッドアームアセンブリと呼ばれる。また、複数のアームを有するキャリッジの各アームにヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものはヘッドスタックアセンブリと呼ばれる。
図5は、本実施の形態に係るヘッドアームアセンブリを示している。このヘッドアームアセンブリでは、アーム230の一端部にヘッドジンバルアセンブリ220が取り付けられている。アーム230の他端部には、ボイスコイルモータの一部となるコイル231が取り付けられている。アーム230の中間部には、アーム230を回動自在に支持するための軸234に取り付けられる軸受け部233が設けられている。
次に、図6および図7を参照して、ヘッドスタックアセンブリの一例と本実施の形態に係る磁気ディスク装置について説明する。図6は磁気ディスク装置の要部を示す説明図、図7は磁気ディスク装置の平面図である。ヘッドスタックアセンブリ250は、複数のアーム252を有するキャリッジ251を有している。複数のアーム252には、複数のヘッドジンバルアセンブリ220が、互いに間隔を開けて垂直方向に並ぶように取り付けられている。キャリッジ251においてアーム252とは反対側には、ボイスコイルモータの一部となるコイル253が取り付けられている。ヘッドスタックアセンブリ250は、磁気ディスク装置に組み込まれる。磁気ディスク装置は、スピンドルモータ261に取り付けられた複数枚の磁気ディスク262を有している。各磁気ディスク262毎に、磁気ディスク262を挟んで対向するように2つのスライダ210が配置される。また、ボイスコイルモータは、ヘッドスタックアセンブリ250のコイル253を挟んで対向する位置に配置された永久磁石263を有している。
スライダ210を除くヘッドスタックアセンブリ250およびアクチュエータは、本発明における位置決め装置に対応し、スライダ210を支持すると共に磁気ディスク262に対して位置決めする。
本実施の形態に係る磁気ディスク装置では、アクチュエータによって、スライダ210を磁気ディスク262のトラック横断方向に移動させて、スライダ210を磁気ディスク262に対して位置決めする。スライダ210に含まれる磁気ヘッドは、記録ヘッドによって、磁気ディスク262に情報を記録し、再生ヘッドによって、磁気ディスク262に記録されている情報を再生する。
本実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置は、前述の本実施の形態に係る磁気ヘッドと同様の効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、実施の形態では、基体側に再生ヘッドを形成し、その上に、記録ヘッドを積層した構造の磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
本発明の一実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 図1に示した垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 図1に示した垂直磁気記録用磁気ヘッドにおける磁極層の平面図である。 本発明の一実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリに含まれるスライダを示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るヘッドアームアセンブリを示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る磁気ディスク装置の要部を説明するための説明図である。 本発明の一実施の形態に係る磁気ディスク装置の平面図である。 本発明の一実施の形態に係る磁気ヘッドの効果を確認するために行った実験の結果を示す特性図である。
符号の説明
3…下部シールド層、4…絶縁層、5…MR素子、6…上部シールド層、7…非磁性層、8…ヨーク層、10…磁極層、13…ギャップ層、14…薄膜コイル、16…記録シールド層。

Claims (5)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層とを備え、
    前記磁極層を構成する材料は、主要元素が鉄およびニッケルの合金であり、鉄およびニッケルの合計に対する鉄の割合とニッケルの割合をそれぞれ(100−a)重量%、a重量%と表したときに、aは0より大きく10以下であり、
    前記磁極層の内部応力は引張り応力であり、前記磁極層を構成する材料の磁歪定数は正の値であり、前記磁極層の異方性磁界をHk(A/m)、前記磁極層を構成する材料の磁歪定数をλ(×10−6)、前記磁極層の内部応力の大きさをσ(MPa)としたとき、Hk/(λ×σ)の値は0.01より大きく0.2より小さく、Hkは0より大きく800以下であり、σは100以上1000以下であり、
    前記磁極層の磁化困難軸方向の保磁力は400A/m以下であり、
    前記磁極層は、一端部が前記媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有し、
    前記幅広部には、一端部が前記トラック幅規定部の他端部近傍に配置されて、前記媒体対向面に垂直な方向に延びる磁壁が形成され
    前記磁極層は平坦な面の上に配置され、前記磁極層の厚さは0.15μm以上0.4μm以下であることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  2. 前記磁極層の飽和磁束密度は1.8T以上であることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  3. 請求項1または2記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドを含み、記録媒体に対向するように配置されるスライダと、
    前記スライダを弾性的に支持するサスペンションと
    を備えたことを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
  4. 請求項1または2記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドを含み、記録媒体に対向するように配置されるスライダと、
    前記スライダを弾性的に支持するサスペンションと、
    前記スライダを記録媒体のトラック横断方向に移動させるためのアームと
    を備え、前記サスペンションが前記アームに取り付けられていることを特徴とするヘッドアームアセンブリ。
  5. 請求項1または2記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドを含み、回転駆動される円盤状の記録媒体に対向するように配置されるスライダと、
    前記スライダを支持すると共に前記記録媒体に対して位置決めする位置決め装置と
    を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
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