JP2007216927A - 自動車の前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】下部が上部よりも前方に位置するように傾斜するとともに上面視で略円弧状に形成された大型のフロントグリルを有する自動車の前部構造において、該フロントグリルの自重による下方へのたわみを防止する。
【解決手段】シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aとバンパビーム5との間に橋渡されるセンタステー31に、グリル支持部材32を一体的に設ける。このグリル支持部材32は、断面コの字状の部材が長手方向に折り曲げられてなり、上記センタステー31のバンパビーム側取付部31bに接合される接合部32aと、該接合部32から上方且つ前方に延びるアーム部32bと、該アーム部32bの前端から前方に延びてフロントグリル1を下方から支持する当接部32cと、該当接部32c上にスムーズにフロントグリル1を載せるためのガイド部32dと、からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の前部構造に関し、特にフロントグリルの支持構造に関する。
従来より、車両前部のフロントバンパの上側には、通気孔としてのフロントグリルが設けられており、このフロントグリルの取付構造としては、例えば特許文献1に開示されるように、ラジエータ等を保持するためのシュラウドアッパによって上方から吊り支持するとともに、フロントバンパのバンパフェースによって下方からも支持するようにしたものが知られている。なお、このような構成では、比較的剛性の低いバンパフェースが大きく変形しないように、上記フロントグリルは主に上記シュラウドアッパによって吊り支持されている。
特開平11−314552号公報
ところで、大型の自動車等においては、フロントグリルも比較的大型になるため、上部よりも下部が車両前方に位置付けられるように該フロントグリルが傾斜している場合、上述の従来構成のように、上方から吊り支持しただけでは該フロントグリルの重さを十分に支えることができず、該フロントグリルを下方から支持する比較的剛性の低いフロントバンパに大きな荷重がかかってしまう。
そうすると、上記バンパフェースはフロントグリルの重みに耐えられずに下方に変形を生じて、上記フロントグリルが下方へ垂れることになる。特に、上記フロントグリルは、一般的に上面視で車両前方に凸となるような略円弧状に形成されているため、剛性の高いフレーム近傍で支持される車幅方向両端部に比べて車幅方向中央付近が下方へたわみやすくなっている。
そして、このように、上記フロントグリルの一部のみが下方へ大きく垂れると、該フロントグリルとその上方に位置するボンネットとの間には不自然な隙間が生じてしまい、車両前部の外観を損ねることになる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、下部が上部よりも前方に位置するように傾斜するとともに上面視で略円弧状に形成された大型のフロントグリルを有する自動車の前部構造において、該フロントグリルの自重による下方へのたわみを防止することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る自動車の前部構造では、シュラウドアッパとバンパビームとの間に橋渡されるセンタステーに、フロントグリルの下側に向かって延びて該フロントグリルを下方から支持するグリル支持部を一体的に設けた。
すなわち、請求項1の発明では、自動車の前部構造を対象とし、フロントバンパフェースと、上記フロントバンパフェースの後方に配設されるシュラウドアッパと、上記シュラウドアッパよりも下方位置で左右のフロントサイドフレームの前端間に橋渡されるバンパビームと、上記シュラウドアッパと上記バンパビームとの間を橋渡す金属製のセンタステーと、上部が上記シュラウドアッパに支持されるとともに下部が上記バンパフェースに支持されるフロントグリルと、を備え、上記フロントグリルは、下部が上部に対し前方位置になるように傾斜していて、上記センタステーには、該センタステーに接続される基端部と、該基端部から上記フロントグリルの下側に向かって延びて該フロントグリルを下方から支持する当接支持部と、を備えるグリル支持部が一体的に設けられているものとする。
以上の構成により、上部がシュラウドアッパに支持され、下部がバンパフェースに支持されて、該下部が上部よりも前方に位置するように傾斜したフロントグリルは、センタステーから延びるグリル支持部によっても下方から支持されることになるため、該フロントグリルが自重によって下方に垂れるのを防止することができる。しかも、上記グリル支持部は、センタステーに一体的に設けられているため、組み立て部品点数が増えることはなく、車両前部の組み立て作業性を悪化させることはない。
上述の構成において、少なくとも一部が上記フロントバンパフェースの裏面に当接するように配設されていて、下部が上記フロントバンパフェースに連結固定される一方、上部が上記フロントグリルに対して下方から接触して該フロントグリルを支持するバンパリテーナを備え、上記グリル支持部は、上記バンパリテーナの上部に上記当接支持部で当接して該バンパリテーナを支持するように設けられているのが好ましい(請求項2の発明)。
こうすることで、上記フロントバンパフェースの剛性をバンパリテーナによって高めることができるため、フロントグリルの荷重が加わった場合でも該フロントバンパフェースの下方への垂れを確実に抑えることができる。
そして、上記バンパリテーナの表面には、上記フロントバンパフェースの裏面に接触するように前後方向に延びるとともに車幅方向に並設された複数の縦リブと、該各縦リブの後端部同士を車幅方向に連結する棚部と、が設けられていて、上記フロントグリルは、上記棚部によって下方から支持されるものとする(請求項3の発明)。
これにより、上記バンパリテーナの重量を極端に増大させることなく複数の縦リブによって該バンパリテーナの剛性を高めることができ、フロントバンパフェース及びフロントグリルをより確実に支持することができる。しかも、上記複数の縦リブは、車幅方向に延びる棚部によって互いに連結されているため、該各縦リブの剛性を高めることができ、これにより、上記バンパリテーナの剛性をさらに高めることができる。
また、上述の構成において、上記バンパビームは、上記シュラウドアッパよりも前方に配設されていて、上記センタステーは、バンパビーム側取付部がシュラウドアッパ側取付部よりも前方に位置するように配設されており、上記グリル支持部は、上記センタステーのバンパビーム側取付部近傍から上方に向かって延びているのが好ましい(請求項4の発明)。
こうすれば、上記グリル支持部は、センタステーのバンパビーム側取付部近傍から上方に向かって延びてフロントグリルを下方から支持することになるため、該グリル支持部は比較的剛性の高い圧縮方向に荷重を受けることになり、上記フロントグリルをより確実に支持することができる。また、上記グリル支持部は、上記シュラウドアッパ側取付部からバンパビーム側取付部まで車両前方に向かって延びるセンタステーのうち、上記フロントグリルに最も近いバンパビーム側から該フロントグリルの下側まで延びているため、該グリル支持部の長さを短くすることができ、該グリル支持部の剛性を高めることができる。これにより、上記グリル支持部によるフロントグリルの支持安定性を向上することができる。
また、上記センタステーには、上記グリル支持部における当接支持部と基端部との間の部分と、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部とを連結する補助支持部が一体的に設けられていてもよい(請求項5の発明)。このような補助支持部を設けることで、グリル支持部とセンタステーとを、該センタステーの下側のバンパビーム側取付部近傍だけでなく上側でも連結することができるため、該グリル支持部がセンタステーに対して車両前後方向に大きく変位するのを確実に防止することができる。すなわち、上記グリル支持部の前後方向の剛性を高めることができる。
さらに、上記グリル支持部には、上記当接支持部よりも前側に、前方且つ下方に向かって延びるガイド部が設けられているのが好ましい(請求項6の発明)。こうすることで、グリル支持部に対してフロントグリル等を組み付ける際に、該グリル支持部を目視しながら組み付け作業を行う必要がなくなり、組み付け作業性を向上することができる。
さらにまた、上記補助支持部には、上記グリル支持部との連結部分よりも前側に、上記グリル支持部の当接支持部の前方且つ上方に向かって延びる第2ガイド部が設けられているのが好ましい(請求項7の発明)。このように、上記補助支持部に第2ガイド部を設けることで、上述の請求項6の発明の構成におけるグリル支持部のガイド部と合わせて、フロントグリルを上下方向の所定位置に位置付けることが容易になるため、該フロントグリルの組み付け作業性をより向上することができる。
また、上述の請求項5、7の構成において、上記補助支持部には、上記グリル支持部との連結部分よりも前側に、上記グリル支持部の当接支持部から上方に所定距離、離間した位置で前後方向に延びる規制壁部が設けられていてもよい(請求項8の発明)。この規制壁部を設けることで、当接支持部に当接するように配置される相手部材が、悪路走行時に上方へ相対変位した場合でも、その上方への変位を上記規制壁部によって規制することができるため、フロントグリル等の位置ずれを確実に防止することができる。
さらに、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部は、上下方向に延びるセンタステー本体から左右に延出するフランジ部を有していて、上記補助支持部は、上面視でV字形状に形成されており、該補助支持部の一方の先端部が上記左右のフランジ部の一方に、該補助支持部の他方の先端部が該左右のフランジ部の他方にそれぞれ固定されていて、上記補助支持部の基端部が上記グリル支持部に固定されていてもよい(請求項9の発明)。こうすることで、上記グリル支持部は、上面視でV字状に形成された補助支持部によって前後方向だけでなくセンタステーに対する左右方向の変位も規制されるため、該グリル支持部の水平方向の剛性を高めることができる。
以上の構成において、上記シュラウドアッパは、ボンネットロックが治具により取り付けられる樹脂製シュラウドの一部であり、上記センタステーは該治具に設けられたセンタステー位置決め部によって上記シュラウドに対して位置決めされるものとする(請求項10の発明)。これにより、上記センタステーはシュラウドアッパに対して精度良く位置決めされるため、該センタステーと一体的に設けられたグリル支持部を上記シュラウドアッパに支持されたフロントグリルに対して精度良く位置決めして該フロントグリルを確実に支持することができる。しかも、上記センタステーは、ボンネットロック取付用の治具によって位置決めされるため、専用の治具が不要になり、製造コストの低減を図れる。
また、上記シュラウドアッパは、ボンネットロックが治具により取り付けられる樹脂製シュラウドの一部であり、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部は上記ボンネットロックと共締めされるようにしてもよい(請求項11の発明)。すなわち、上記センタステーの取付孔が精度良く加工されたものにおいて、治具によって位置決めされるボンネットロックと共締めするようにすれば、位置決め用の専用治具等を用いることなく、該センタステーの位置決め精度を高めることができ、組み立て作業性の向上を図れる。
また、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部に衝突検知センサが取り付けられているものとする(請求項12の発明)。上述のように、上記センタステーにグリル支持部が一体的に設けられている構成において、該センタステーのシュラウドアッパ側取付部に衝突検知センサを取り付けることで、該センタステーのバンパビーム側取付部を介して伝達されるバンパビームへの入力荷重だけでなく、上記グリル支持部を介して伝達されるフロントグリルへの入力荷重も上記衝突検知センサで検出することができ、より正確に衝突を検知できるようになる。
ところで、上述のようにセンタステーに衝突検知センサを設ける構成において、グリル支持部を介して衝撃荷重が入力されると、逆にその衝撃荷重が衝突検知センサに対する外乱になる場合がある。そのような場合には、上記グリル支持部及び補助支持部の少なくとも一方に、前後方向の荷重に対する脆弱部が設けられているのが好ましい(請求項13の発明)。
こうすることで、上記グリル支持部は、入力された衝撃荷重によって脆弱部で後方へ容易に変形を生じるため、該グリル支持部を介して入力荷重がそのまま衝突検知センサに入力されるのを防止することができる。
本発明に係る自動車の前部構造によれば、上部がシュラウドアッパに、下部がバンパフェースにそれぞれ支持され、該下部が上部に対し前方位置になるように傾斜したフロントグリルを、センタステーから該フロントグリルの下側に向かって延びるグリル支持部によって支持するようにしたため、該フロントグリルが自重によって下方に垂れて外観が損なわれるのを防止することができる。特に、上記グリル支持部をセンタステーのバンパビーム側取付部近傍から上方に向かって延びるように形成することで、該グリル支持部の剛性を高めることができ、該グリル支持部によってフロントグリルを確実に支持することができる。
また、バンパフェースの後方側にバンパリテーナを設けて、該バンパリテーナによって上記フロントグリルを支持することで、該フロントグリルの垂れを防止しつつ、バンパフェースの剛性も高めることができる。さらに、上記バンパリテーナの表面に複数の縦リブを設けるとともに、該縦リブの後端部同士を車幅方向に連結する棚部によって上記フロントグリルを支持することで、該バンパリテーナの剛性を高めて上記フロントグリル及びバンパフェースをより確実に支持することができる。
また、上記グリル支持部とセンタステーのシュラウドアッパ側取付部とを補助支持部によって連結することで、該グリル支持部の車両前後方向の剛性を高めることができる。さらに、上記補助支持部を上面視でV字形状にし、その2つの先端部をセンタステー本体の左右に設けられたフランジ部にそれぞれ固定する一方、基端部をグリル支持部に固定することで、グリル支持部の水平方向の剛性を高めることができる。
また、上記グリル支持部や補助支持部にガイド部を設けることで、相手部材をグリル支持部に対して組み付ける際に、該相手部材を当接支持部上に確実に位置付けることでがき、組み付け作業性を向上することができる。
さらに、上記センタステーの位置決めを、ボンネットロックの位置決め用治具を利用して行ったり、該ボンネットロックとの共締めによって行うことで、該センタステーに一体的に設けられたグリル支持部をフロントグリルに対して精度良く所定の位置に位置付けて、該フロントグリルを確実に支持することができる。
また、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部に衝突検知センサを設けることで、バンパビーム側からの衝撃荷重とフロントグリル側からの衝撃荷重との両方を検出することができ、衝突検知の精度を向上できる。さらに、フロントグリル側から入力される衝撃荷重がセンサの外乱となる場合には、上記グリル支持部及び補助支持部の少なくとも一方に脆弱部を形成することで、該グリル支持部に入力される衝撃荷重がそのまま上記衝突検知センサに伝達されるのを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
−全体構成−
図1に本発明の実施形態に係る自動車の前部構造を示す。すなわち、この図1は、フロントグリル1、シュラウドパネル2、バンパフェース3(フロントバンパフェース)などの車両前部の主要な構成部品を概略で示したものであり、その他の部材(例えばエンジンなど)については図示を省略している。
上記バンパフェース3は、所定の形状に成形された樹脂製の板状部材からなるもので、車両前部を覆うように配設されている。そして、その下側中央には、通気口としてのバンパフェース開口部3aが、また、該バンパフェース開口部3aの左右には、フォグランプの配設されるフォグランプ用開口部3b,3bが、それぞれ設けられている。また、上記バンパフェース3の上側部分には、中央部分に上記フロントグリル1の位置付けられるグリル用凹部3cが、該グリル用凹部3cの左右にはヘッドランプの位置付けられるヘッドランプ用凹部3d,3dが、それぞれ形成されている。なお、上記バンパフェース3において、上記バンパフェース開口部3aの下側にも開口部が形成されている。
上記バンパフェース開口部3aは、車幅方向の左右位置で車両前後方向に延びるフロントサイドフレーム4,4の前端部同士を連結するバンパビーム5の車両前方に位置付けられていて、該開口部3a内には車幅方向に延び且つ該バンパビーム5の車両前方側を覆うようなカバー部3eが設けられている。また、上記バンパフェース開口部3aには、該バンパフェース開口部3aの周縁から上記カバー部3eに対して上下方向に延びる複数のリブ3f,3f,…が設けられており、これにより、該カバー部3eの剛性が高められるようになっている。なお、上記バンパビーム5の車両前方側には、バンパフェース開口部3aに設けられたカバー部3eとの間に、衝撃吸収のためのウレタン材10が配設されている(例えば図2〜図5参照)。
上記フロントグリル1は、図2、図4〜図6及び図7に示すように、その下側部分が上側部分よりも車両前方に位置付けられるように傾斜し且つ中央部が車両前方側に凸となるように上面視で円弧状に形成されたグリル部11と、該グリル部11の車両後方側に取り付けられて上記シュラウドパネル2と連結される取付部12と、を備えていて、両者はボルト(図示省略)によって締結固定されている。なお、上記グリル部11には、その車幅方向略中央にメーカーのエンブレムを象ったエンブレム部11aが形成されている。
また、上記フロントグリル1は、図4に示すように、その上側で上記シュラウドパネル2の上部に位置するシュラウドアッパ部2a等に連結されている一方、下側は上記バンパフェース3のグリル用凹部3cの周縁部と係合している。
具体的には、上記フロントグリル1の取付部12は、上面視で円弧状のグリル部11に沿うように形成された上面板部12aを有しており、該上面板部12aの車幅方向中央付近の車両後方側には該フロントグリル1をシュラウドアッパ部2aに連結するための取付孔12b,12bが複数(本実施形態では2箇所)、形成されている。そして、これらの取付孔12b,12b内及び後述するシュラウドパネル2に形成された取付孔2g,2g内にボルトを挿通させて締結することで、上記フロントグリル1とシュラウドパネル2とが連結されるようになっている。
また、図1、図2及び図7に示すように、上記フロントグリル1のグリル部11の左右両端部には、車両後方に向かって延びる延出連結部11b,11bが設けられていて、該各延出連結部11bにはぞれぞれ取付孔11cが形成されている。これらの取付孔11c,11c内、バンパフェース3の取付孔(図示省略)内及びヘッドランプ7の取付孔(図示省略)内にボルトを挿通させて締結することで、上記フロントグリル1はその両端部で車体側に連結されることになる。
一方、上記グリル部11には、図2及び図7に示すようにその下端部に車幅方向に亘って複数の穴部11d,11d,…が設けられており、該穴部11d,11d,…には、上記バンパフェース3のグリル用凹部3cの周縁部に形成された凸部3g,3g,…がそれぞれ係合するように構成されている(図4参照)。すなわち、上記バンパフェース3のグリル用凹部3cの周縁部には、上記グリル部11の下端部に設けられた複数の穴部11d,11d,…の位置に対応するように、車両後方に向かって湾曲する複数の凸部3g,3g,…が形成されていて、これらの凸部3g,3g,…が上記穴部11d,11d,…内にそれぞれ係合するようになっている。
上記シュラウドパネル2は、例えばガラス繊維等の強化材を含む樹脂材料が射出成形により一体的に形成された樹脂製の枠状部材で、図2及び図3に示すように、車幅方向に延びるシュラウドアッパ部2aと、該シュラウドアッパ部2aの左右端部からそれぞれ下方に延びる縦メンバー部2b,2bと、これらの縦メンバー部2b,2bの下端部同士を連結するように車幅方向に延びるシュラウドロア部2cと、によってそれらの内側に開口部2dが形成されている。
そして、上記シュラウドパネル2の車両後方側には、上記開口部2dに臨むように冷却装置としてのラジエータ6が配置され、該シュラウドパネル2に固定されるようになっている。上記シュラウドパネル2は、その縦メンバー部2b,2bで左右のフロントサイドフレーム4,4にそれぞれ連結固定されており、これにより、上記ラジエータ6は車両前方から走行風を前面で受けるように車体に立設される。すなわち、上記ラジエータ6は、バンパフェース3に設けられたバンパフェース開口部3aのほぼ車両後方に位置付けられるようになっていて、該バンパフェース開口部3aから吸い込まれる走行風によって冷却されるようになっている。
なお、上記シュラウドパネル2の縦メンバー部2b,2bにおいて、上記左右のフロントサイドフレーム4,4にそれぞれ連結固定される部分よりも下側には、エンジンルーム側からの熱風の吹き返しを防止するためのシールプレート9,9が設けられている。
上記シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aには、図3に示すように、その車両前方側の中央部分に、ボンネットロック21を収容するためのロック収容部2eが形成されている。このロック収容部2eは、シュラウドアッパ部2aの前面上に上方に開口するようにポケット状に形成されたもので、その内部に図8に示すようなボンネットロック21を収容した状態(図5参照)で、該ボンネットロック21のベースプレート22がロック収容部2eを構成する前面部2f及び後述するセンタステー31の取付フランジ31c,31cにボルト23,23によって締結固定されている(図6参照)。なお、該前面部2fの略中央部上側には、ボンネット8に設けられた略U字状のストライカ8a(図5参照)と上記ボンネットロック21とが係合可能なように、該ストライカ8aが挿通するための切り欠きが形成されている(図3参照)。
ここで、上記ボンネットロック21の構成について図8に基づいて以下で簡単に説明する。このボンネットロック21は、ベースプレート22の略中央に係合溝24が構成されたもので、該係合溝24の開口側をラッチ27によって閉じたり開いたりすることで、該係合溝24内にボンネット8のストライカ8aを拘束若しくは解放するようになっている。すなわち、上記ラッチ27によって上記係合溝24内には、ストライカ8aを挟持しておくための挟持空間28が形成されることになる。なお、上記ボンネットロック21には、上記係合溝24の開口側を閉じる方向に予め付勢されたラッチ25も設けられており、このラッチ25と一体形成されたレバー26を操作しない限り、上記ボンネット8のストライカ8aは完全に解放されないようになっている。
図3及び図4に示すように、上記シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aには、その中央部の上面に、上記フロントグリル1の取付部12の取付孔12b,12bに対応して車両前方に突出する突出部2h,2hが形成されているとともに、該突出部2h,2hには上下方向に貫通する取付孔2g,2gが形成されている。これらの取付孔2g,2g及び上記フロントグリル1の取付孔12b,12bにボルトを挿通させて締結することで、上記フロントグリル1をシュラウドパネル2に取付固定することができる。なお、上記シュラウドアッパ部2aには、その車両前方側の面で車幅方向両端部に、それぞれ車両前方に向かって開口する円孔2i,2iが形成されていて、これらの円孔2i,2i内に上記フロントグリル1の取付部12から車両後方に延びる突出部12c,12cがそれぞれ挿入されるようになっている。
上記シュラウドパネル2のロック収容部2eと上記バンパビーム5の車幅方向中央部とを連結するようにセンタステー31が配設されている。詳しくは、このセンタステー31は、一端側が上記ロック収容部2e内のボンネットロック21のベースプレート22に連結される一方、他端側は上記バンパビームの車両後端側に連結されていて、これにより、ボンネット8のストライカ8aがボンネットロック21に対して上方から係合する際の衝撃荷重を受け止めるようになっている。したがって、上記センタステー31を設けることにより、ボンネット8を閉めた際の衝撃によって樹脂製のシュラウドパネル2が破損するのを防止することができる。
上記センタステー31は、図9に示すように、断面略コの字状の金属製部材からなり、バンパビーム側取付部31bとしての下端部がシュラウドパネル側取付部31aとしての上端部よりも車両前方に位置付けられるように構成されている。すなわち、側面視でほぼ上下方向に真っ直ぐ延びる両取付部31a,31bを、上方に向かうにつれて車両後方に向かって延びる連結部によって連結したような形状になっている。
そして、上記センタステー31は、上記バンパビーム側取付部31bがバンパビーム5にボルト締結される一方、上記シュラウドパネル側取付部31aは、断面コの字状の本体(センタステー本体)から左右方向にそれぞれ延出するように形成された取付フランジ31c,31c(フランジ部)を有していて、該取付フランジ31c,31cを介してシュラウドパネル2にボルト締結されている。なお、上記シュラウドパネル側取付部31aは、後述するように、ボンネットロック21のベースプレート22と共締めされていて、これにより、上記センタステー31がボンネットロック21に直接接続されるようになっている。
また、上記センタステー31のバンパビーム側取付部31bには、上端側が上記フロントグリル1の下端部まで延びるグリル支持部材32(グリル支持部)の下端部がスポット溶接により接合されている。このグリル支持部材32は、図3及び図9に示すように、側面視で略C字状に形成された金属製の部材で、その上端側が下端側よりも車両前方に位置付けられるように構成されている。
具体的には、上記グリル支持部材32は、断面略コの字状の部材を長さ方向に3箇所で折り曲げてなるもので、下側から順に、センタステー31のバンパビーム側取付部31bに接合される接合部32a(基端部)、車両前方且つ上方に延びるアーム部32b、上記フロントグリル1の下端部に当接する当接部32c(当接支持部)及び該フロントグリル1を当接部32c上に載せやすくするためのガイド部32dとからなる。
上記接合部32aは、センタステー31のバンパビーム側取付部31bに沿うように側面視でほぼ真っ直ぐ上下方向に延びるように形成されていて、該バンパビーム側取付部31bと重ね合わされた状態でスポット溶接により一体化されている。上記アーム部32bは、接合部32aの上端から車両前方且つ上方に延びるように形成されていて、上面視で略V字状に形成された補助支持部材33(補助支持部)の基端側が溶接等により固定されている。なお、該補助支持部材33は、その開口側の先端部が上記センタステー31のバンパビーム側取付部31bに形成された取付フランジ31c,31cに接合されている。これにより、上記グリル支持部材32とセンタステー31とは、両者の下端部だけでなく、上側の部位でも連結されることになるため、該グリル支持部材32の車両前後方向の剛性を高めることができる。しかも、上記補助支持部材33を上面視で略V字状にして、その開口側の先端部分をそれぞれセンタステー31の左右の取付フランジ31c,31cに接合するようにしたので、車幅方向の剛性も高めることができる。なお、上記センタステー31、グリル支持部材32及び補助支持部材33が互いに接合されて一体化されることで、センタステー組立体が構成されている。
上記当接部32cは、側面視でほぼ水平に車両前後方向に延びるように形成されていて、上記フロントグリル1を下方から支持するように構成されている。また、上記ガイド部32dは、当接部32cの車両前端部から車両前方且つ下方に向かって延びるように形成されていて、これにより、上記フロントグリル1を当接部32c上までスムーズに持ち上げられるようになっている。
このように、上記グリル支持部材32を設けることで、本実施形態のように、上記フロントグリル1が大型のものでその下側部分が上側部分よりも車両前方に位置付けらるように大きく傾斜していて、且つ上面視で円弧状に形成されている場合に、該フロントグリル1の中央部分が自重によって下方に大きく撓むのを確実に防止することができる。すなわち、上述のように、上記フロントグリル1はその上側部分でシュラウドパネル2やヘッドランプ7等に支持され、下側部分はバンパフェース3によって支持されるようになっているが、最も重量の大きい中央部分が傾斜していると、上側部分の支持だけでは上記フロントグリル1の重みを支えることができず、比較的剛性の低い上記バンパフェース3に大きな荷重が作用して該バンパフェース3を大きく変形させてしまうことになる。これに対して、上述のように、フロントグリル1の中央部を下方から金属製のグリル支持部材32で支持すれば、そのような変形を防止することができる。
これにより、上記フロントグリル1の重みによってバンパフェース3が変形し、該フロントグリル1とボンネット8との間に隙間が生じるのを防止することができる。つまり、自動車前部の外観が損なわれるのを防止することができる。
また、上記図9に示すように、上記センタステー31、グリル支持部材32及び補助支持部材33を接合して一体化したので、グリル支持部材32を設ける構成においても、該グリル支持部材32の車体への取付作業を別途行うことなく、センタステー31とともに一緒に取り付けることが可能になる。よって、車両前部の組み立て作業性を悪化させることがない。
加えて、図3、図6及び図9に示すように、上記センタステー31のシュラウドパネル側取付部31aには、衝突検知用の衝撃検出センサ34が設けられている。具体的には、上記シュラウドパネル側取付部31aの左右の取付フランジ31c,31cのうち、一方の取付フランジ31c(本実施形態では正面視で左側の取付フランジ)の一部の車両前方側を覆うように断面略コの字状のカバー部材35が配設されていて、その内部に上記衝撃検出センサ34が配設されている。この衝撃検出センサ34は、その一部が上記取付フランジ31cに接続されていて、上記センタステー31に伝達される衝撃を検出できるようになっている。
ここで、上記センタステー31に上述のようにグリル支持部材32を設けることで、該センタステー31には2つの経路から衝撃荷重が入力されることになる。すなわち、上記センタステー31の下端側のバンパビーム側取付部31bがバンパビーム5に連結されているとともに、該バンパビーム側取付部31bには上記グリル支持部材32の下端側も一体的に接続されているため、該グリル支持部材32の上端側から入力される衝撃荷重もセンタステー31に伝わることになる。これにより、バンパビーム5側から入力される衝撃荷重だけでなく、フロントグリル1側から入力される衝撃荷重も検出できるようになるため、衝突の検知をより高精度に行うことができる。
なお、上記カバー部材35は、車幅方向に開口するように配設されていて、上側に位置する側壁から上方に延びるフランジ部35aがボルトによって上記センタステー31の取付フランジ31cに取り付け固定されている。
−ボンネットロック及びセンタステーのシュラウドパネルへの組み付け−
次に、以上のような構成を有する自動車の前部構造において、シュラウドパネル2へのボンネットロック21及びセンタステー31の組み付け作業について以下で説明する。該ボンネットロック21は、ボンネット8のストライカ8aと係合するため、精度良く位置決めを行う必要がある。また、上記センタステー31も上述のとおり上記ボンネットロック21と共締めされるため、併せて位置決めを行う必要がある。そのため、以下では、この位置決め作業を中心に説明する。
まず、上記ボンネットロック21及びセンタステー31の位置決め作業に用いる治具50を図10及び図11に基づいて説明する。この位置決め用治具50は、車幅方向に延びる角パイプを上下方向に平行に並べて連結した本体部51と、該本体部51の車幅方向中央付近の車両前方側に配設されたボンネットロック位置決め部55と、該本体部51の車幅方向中央付近の上面から車両前方側に延びるようにアーム部62の形成されたセンタステー位置決め部61と、を備えていて、ボンネットロック21及びセンタステー31をシュラウドパネル2に対して同時に精度良く位置決めして取り付けることができるようになっている。
上記本体部51には、その車幅方向両端部及び上記ボンネットロック位置決め部55の近傍に、それぞれ、シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aを上下方向に挟持可能な挟持部52,52,53が設けられている。これらの挟持部52,52,53は、いわゆる万力タイプのもので、レバー操作によってL字状のアームを回動させて、該アームの他端側に取り付けられたピンを上方に押し上げることで、上記シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aを挟持するように構成されている。
また、上記本体部51には、上記ボンネットロック位置決め部55の左右位置でそれぞれ下方に突出するように位置決めピン54,54が配設されている。これらの位置決めピン54,54は、上記位置決め用治具50がシュラウドパネル2上に取り付けられた状態で、該シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aの上面に形成された位置決め穴2j,2jにそれぞれ挿入されるようになっている。
上記ボンネットロック位置決め部55は、先端側がボンネットロック21の係合溝23内の挟持空間28に挿入されるように車両前後方向に延びるバー56と、該ボンネットロック21のベースプレート22を車両前後方向で挟み込むためのベースプレート挟持部57と、を備えており、上記バー56によってボンネットロック21の上下方向位置を、上記ベースプレート挟持部57によってボンネットロック21の水平方向(前後左右方向)位置を、それぞれ位置決めできるようになっている。
上記センタステー位置決め部61は、本体部51の上面から車両前方に向かって延びるアーム部62と、該アーム部62の前端部の所定位置に車両後方に突出するように形成された位置決めピン63,63と、を備えており、該位置決めピン63,63を上記センタステー31のシュラウドパネル側取付部31aに形成された位置決め穴31d,31dに挿入する(図12参照)ことで、該センタステー31をシュラウドパネル2に対して位置決めできるようになっている。
以上のような構成の位置決め用治具50を用いて行われる、上記ボンネットロック21及びセンタステー31のシュラウドパネル2に対する位置決め作業及び取付作業について以下で説明する。
まず、上記位置決め用治具50のボンネットロック位置決め部55にボンネットロック21を取り付ける。具体的には、ボンネット8のストライカ8aを挟持する該ボンネットロック21の挟持空間28内に上記ボンネットロック位置決め部55のバー56の先端側を挿入するとともに、該ボンネットロック21のベースプレート22をベースプレート挟持部57によって挟持する。このように、上記バー56をボンネットロック21に挿入することによって上記位置決め用治具50に対する該ボンネットロック21の上下方向位置を、上記ベースプレート挟持部57でベースプレート22を挟持することによって上記位置決め用治具50に対するボンネットロック21の水平方向位置を固定することができる。
また、上記位置決め用治具50のセンタステー位置決め部61に、センタステー31を取り付ける。すなわち、該センタステー位置決め部61に設けられた位置決めピン63,63を、上記センタステー31に形成された位置決め穴31d,31d内に挿通させた状態にする。
そして、上述のように、上記位置決め用治具50に対してボンネットロック21を固定し、上記センタステー31を取り付けた状態で、該位置決め用治具50をシュラウドパネル2上に固定する。すなわち、該位置決め用治具50の本体部51に設けられた位置決めピン54,54を、上記シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aに形成された位置決め穴2j,2jに挿入して、水平方向の位置決めをする。その状態で、上記本体部51に設けられた挟持部52,52,53によって、上記シュラウドアッパ部2aを厚み方向に挟持し、シュラウドパネル2に対して上記位置決め用治具50を固定する。
これにより、上記位置決め用治具50に固定されたボンネットロック21は、上記シュラウドパネル2に対して所定の位置、すなわち該シュラウドパネル2のシュラウドアッパ部2aに形成されたロック収容部2e内で且つボンネット8のストライカ8aに対応する設計位置に位置付けられる。また、同時に、上記センタステー位置決め部61に取り付けられたセンタステー31も、その取付フランジ31c,31cで上記ボンネットロック21のベースプレート22と共締め可能な位置に位置付けられる。
上述の状態で、上記ボンネットロック21のベースプレート22に形成された取付孔、上記ロック収容部2eに形成された取付孔及び上記センタステー31の取付フランジ31c,31cに形成された取付孔にボルト23,23を挿通させて、締結すれば、ボンネットロック21及びセンタステー31が設計どおりの位置に共締めされた状態で取り付けられることになる。
このように、上記ボンネットロック21の位置決めを行うことで、該ボンネットロック21に対してボンネット8のストライカ8aが係合する際の係合不良や異音の発生等を防止することができる。また、上記センタステー31の位置決めも併せて行うことで、該センタステー31に一体的に設けられたグリル支持部材32をフロントグリル2の下端部に精度良く位置付けることができ、該フロントグリル2を確実に支持することができる。しかも、上記ボンネットロック21の位置決め用の治具50によって、上記センタステー31のシュラウドパネル2に対する位置決めも行うようにすることで、該センタステー31専用の治具が不要になり、製造コストの低減を図れる。
以上のように、シュラウドパネル2とバンパビーム5との間に配設されるセンタステー31に、上記フロントグリル1の車幅方向中央部を下方から支持するようなグリル支持部材32を一体的に設けたので、比較的大型で下側が上側よりも車両前方に位置するように大きく傾斜しており、且つ上面視で車幅方向中央部分が車両前方に凸となるように略円弧状に形成されたフロントグリルであっても、その車幅方向中央部分が自重によって下方に撓むのを防止することができる。したがって、上記フロントグリル1を下方から支持するバンパフェース3が大きく変形して該フロントグリル1とボンネット8との間に不自然な隙間等が生じ、車両前部の見栄えが悪化するのを防止することができる。
また、上記グリル支持部材32は、上記センタステー31の下端部であるバンパビーム側取付部31bから上方に向かって延びているため、上記フロントグリル1の荷重は比較的剛性の高いグリル支持部材32の圧縮方向に入力される。その上、上記グリル支持部材32は、上記フロントグリル1に最も近いバンパビーム側取付部31bから延出することで延出長さも短くなるため、該グリル支持部材32の剛性を高めることができる。これらによって、上記フロントグリル1をより安定した状態で且つ確実に支持することができる。
さらに、上記グリル支持部材32と上記センタステー31との間は、上面視で略V字状に形成された補助支持部材33によっても連結されていて該グリル支持部材32の変位が規制されるようになっている。すなわち、該補助支持部材33の基端側が上記グリル支持部材32に、先端側が上記センタステー31の左右方向に延出した取付フランジ31c,31cに、それぞれ接続されているため、該グリル支持部材32の車両前後方向及び車幅方向の剛性を高めることができ、上記フロントグリル1をさらに確実に支持できるようになる。
しかも、上述のとおり、上記グリル支持部材32は、センタステー31に一体的に設けられているため、該センタステー31とともにグリル支持部材32を車体側に取り付けることができ、車両前部の組み立て作業性を悪化させることがない。
(実施形態2)
図13〜図15は、それぞれ、本発明の実施形態2に係る自動車の前部構造を適用した場合の正面図、背面図及び後方からの斜視図を示している。この実施形態2に係る自動車の前部構造は、上述の実施形態1とはフロントグリル1の支持構造が異なるだけなので、以下、同一の部分には同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。
すなわち、この実施形態では、バンパフェース3の裏側にバンパリテーナ71の前面(表面)を当接させて該バンパフェース3の剛性を高めるとともに、該バンパリテーナ71によってフロントグリル1を下方から支持するようにしている。そして、該バンパリテーナ71は、センタステー31のバンパビーム側取付部31bから前方且つ上方に延びるリテーナ支持部材75(グリル支持部)によって支持されている。
具体的には、上記バンパリテーナ71は、図17にも示すように、上記フロントグリル1全体を下方から支持できるように該フロントグリル1の下部に沿って形成された樹脂製部材であり、該フロントグリル1の下方に配置されるバンパフェース3の形状に合わせて前方に凸となる断面略C字状に形成されている。より詳しくは、上記バンパリテーナ71は、その上下方向中央部分が前方に向かって凸状に形成されているバンパフェース3の裏面に沿うように断面略C字状に形成されたバンパフェース支持部71aと、該バンパフェース支持部71aの両端部に設けられた側壁部71bと、からなり、これにより、全体として剛性が高められるようになっている。
また、上記バンパフェース支持部座71aの裏面には、前後方向に延びる複数の内側リブ71f,71f,…が車幅方向に略平行に並んで設けられていて、これにより、上記バンパリテーナ71の剛性がより高められるようになっている。
また、上記バンパリテーナ71のバンパフェース支持部71aの上側後端には、上記フロントグリル1の下部と連結するためのグリル連結部71c,71c,…が複数、設けられている一方、該バンパフェース支持部71aの下側後端には、上記バンパフェース3の上部と連結するためのバンパフェース連結部71d,71d,…が複数、設けられている。これにより、上記バンパリテーナ71は、上記バンパフェース3の後方に位置付けられた状態で、その上下部分が上記フロントグリル1及びバンパフェース3にそれぞれ連結固定されることになる。
さらに、上記バンパフェース支持部71aの表面上の上側部分には、前後方向に延びる複数の外側リブ71e,71e,…(縦リブ)が車幅方向に略平行に並んで設けられていて、これらの外側リブ71e,71e,…は、それぞれ、突出端がバンパフェース3の裏面に当接するような位置まで突出している。したがって、これらの外側リブ71e,71e,…によって上記バンパフェース3が当接支持されるようになっている。
上記外側リブ71e,71e,…の後端側且つ突出端側には、車幅方向に延びる板状の棚部71hが設けられている。詳しくは、この棚部71hは、上記バンパフェース支持部71aとの間に空間を形成するように上記外側リブ71e,71e,…の突出端側に設けられた上板部71iと、該上板部71iの後端側すなわち外側リブ71e,71e,…の後端側で該上板部71iから下方に延びる縦壁部71jと、を有している。つまり、上記棚部71hは、上記外側リブ71e,71e,…を後方から覆うように設けられていて、上記バンパリテーナ71をフロントグリル1の下方に配置した場合、上記棚部71hが該フロントグリル1の下側に当接することになる。これにより、該フロントグリル1をその下側全体で支持することができ、支持安定性を向上することができる。また、上記棚部71hを設けることで、上記複数の上側リブ71e,71e,…の後端側を該棚部71hによっても連結することになるため、該上側リブ71e,71e,…の剛性を高めることができる。これにより、上記バンパリテーナ71全体の剛性が高められるため、上記バンパフェース3を後方からより確実に支持することができ、該バンパフェース3の剛性を高めることができる。
なお、上記バンパフェース支持部71aの上端部で車幅方向中央部分は、上記フロントグリル1のエンブレム部11aが位置付けられるように下方に凹んでいて、この凹んだ部分が後述するリテーナ支持部材75によって下方から支持される被支持部71g(上部)になっている。
上記リテーナ支持部材75は、図15及び図18に示すように、比較的、幅広の板状部材からなり、その下端部がセンタステー31のバンパビーム側取付部31bにボルト締結される一方、上端側は前方且つ上方に延びて上記バンパリテーナ71の被支持部71gの下側に位置付けられている。具体的には、上記リテーナ支持部材75は、上述の実施形態1におけるグリル支持部材32と同様、断面略コの字状に形成された板部材を長さ方向に3箇所で折り曲げてなるもので、その下側から順に、センタステー31のバンパビーム側取付部31bに接合される接合部75a(基端部)、該接合部75aの前端から車両前方且つ上方に延びるアーム部75b、上記バンパリテーナ71の被支持部71gの下端に当接する当接部75c(当接支持部)及び該バンパリテーナ71を当接部75c上に載せやすくするためのガイド部75dとからなる。
上記接合部75aは、センタステー31のバンパビーム側取付部31bに沿うように側面視でほぼ真っ直ぐ上下方向に延びるように形成されているとともに、車幅方向中央部分には下端側から上方に延びるようにスリットが設けられていて、その左右位置で上記センタステー31にボルトによってそれぞれ締結固定されている。
上記アーム部75bは、接合部75aの上端から車両前方且つ上方に延びるように形成されていて、後述する補助支持部材76(補助支持部)の一端側がスポット溶接等によって固定されている。なお、この補助支持部材76は、他端側が上記センタステー31のバンパビーム側取付部31bに接合されている。これにより、上記リテーナ支持部材75とセンタステー31とは、両者の下端部だけでなく、上側の部位でも連結されることになるため、該リテーナ支持部材75の車両前後方向の剛性を高めることができる。なお、上記センタステー31、リテーナ支持部材75及び補助支持部材76が互いに接合されて一体化されることで、センタステー組立体が構成されている。
上記当接部75cは、側面視でほぼ水平に車両前後方向に延びるように形成されていて、上記バンパリテーナ71の被支持部71gを下方から支持するように構成されている。また、上記ガイド部75dは、当接部75cの車両前端部から車両前方且つ下方に向かって延びるように形成されていて、これにより、上記バンパリテーナ71を当接部71c上までスムーズに持ち上げられるようになっている。
また、上記リテーナ支持部材75は、接合部75a、アーム部75b、当接部75c及びガイド部75dに亘って左右両端部が下方若しくは前方に折り曲げられることで略断面コの字状になっている。このように左右両端部を折り曲げることで、上記リテーナ部材75の剛性を高めることでができ、上記バンパリテーナ71を下方からより確実に支持することができる。
特に、図15及び図18に示すように、上記リテーナ支持部材75の接合部75aの部分には、車両前方側に向かって折り曲げられた左右のフランジ部75eを設けるようにしたため、該リテーナ支持部材75に対して前方から衝撃が加わった場合には、該リテーナ支持部材75の接合部75aのフランジ部75eが左右方向に開いて、該リテーナ支持部材75の後方への変形が容易になる。すなわち、上記リテーナ支持部材75の接合部75aに設けられたフランジ部75eを前方側に突出させることで、上方からの荷重に対しては該リテーナ支持部材75の剛性を高めることができる一方、前方からの衝撃に対しては該リテーナ支持部材75の補強となることなく、該リテーナ支持部材75を比較的容易に後方へ変形させることができる。
これにより、図18に示すように、上述の実施形態1と同様に上記センタステー31のシュラウドパネル側取付部31aに設けられる衝撃検出センサ34に対して、フロントグリル1及びリテーナ支持部材75を介して入力される衝撃荷重が外乱となる場合には、該リテーナ支持部材75を比較的容易に変形させて、衝撃荷重がそのまま伝達されないようにすることで、該衝撃検出センサ34の検出精度を維持することが可能となる。
ここで、このように、前後方向の入力荷重に対してのみ剛性を低下させる上述のフランジ部75eが脆弱部に対応する。なお、この脆弱部は、本実施形態のような構成に限らず、例えば、上記リテーナ支持部材75や後述する補助支持部材76の各折曲部分に切り込み(ノッチ)を形成して、前後方向の剛性を意図的に弱めるようにしてもよい。
上記リテーナ支持部材75のアーム部75bと上記センタステー31のシュラウドパネル側取付部31aとの間に橋渡される補助支持部材76は、両端部が上方に向かって折り曲げられた板状の部材であり、その一端側が上記センタステー31の前方側の面にボルト締結されている一方、他端側は上記リテーナ支持部材75の後方側の面にスポット溶接により接合されている。
具体的には、上記補助支持部材76は、上記センタステー31に取り付けられる一端側のセンタステー取付部76aと、上記リテーナ支持部材75に接合される他端側の接合部76bと、該センタステー取付部76a及び接合部76bの間をつなぐアーム部76cと、を有している。また、上記接合部76bのさらに先端側(前端側)には、前後方向に略水平に延びる規制壁部76dと、該規制壁部76dの前端から前方且つ上方に延びる上側ガイド部76e(第2のガイド部)と、が設けられている。この規制壁部76dは、上記リテーナ支持部材75の当接部75cよりも所定距離、上方に離間した位置に形成されていて、悪路走行時などにバンパフェース3やフロントグリル1が上方に相対変位した場合に、上記当接部75c上に位置付けられるバンパリテーナ71の被支持部71gの上方への移動を規制している。なお、上記所定距離は、上記リテーナ支持部材75の当接部75c上に上記バンパリテーナ71の被支持部71gを位置付ける際の作業性及び該被支持部71gの上方向への変位高さの上限値等を考慮して決められる。
また、上記上側ガイド部76eは、上述の実施形態1に示す取付方法でシュラウドパネル2にセンタステー31等を取り付けた状態で、リテーナ支持部材75に対して車両前方側からフロントグリル1及びバンパフェース3の取り付けられたバンパリテーナ71を組み付ける際に、該バンパリテーナ71の被支持部71gが上記リテーナ支持部材75上に確実に位置付けられるように、組み付け時の該バンパリテーナ71の上下方向の位置決めを行うためのものである。このような上記上側ガイド部76eを設けることで、上記バンパリテーナ71の被支持部71gが所定の位置より上方にあっても、該上側ガイド部76eによって上記リテーナ支持部材75の当接部上に確実に位置付けることができ、記リテーナ支持部材75の当接部75cの位置を目視で確認しながら上記バンパリテーナ71を組み付ける必要がないので、組み付け作業性を向上することができる。
さらに、上記補助支持部材76も、上述のリテーナ支持部材75と同様、その左右両端部分がそれぞれ折り曲げられていて、全体として剛性が高められている。すなわち、上記補助支持部材76の左右両端部は、上方に向かって折り曲げられていて、上記センタステー34に対して上記リテーナ支持部材75を確実に支持するようになっている。なお、上述のとおり、上記センタステー31に取り付けられた衝撃検出センサ34の外乱が問題となる場合には、上記補助支持部材76の各折曲部分に、切り込みを形成するようにすれば、前後方向の衝撃がそのままセンタステー31に伝達されて上記制御検出センサ34で外乱となるのを防止することができる。
以上のような構成のリテーナ支持部材75を設けることで、上記フロントグリル1が大型のものでその下側部分が上側部分よりも車両前方に位置付けらるように大きく傾斜していて、且つ上面視で略円弧状に形成されている場合に、該フロントグリル1の中央部分が自重によって下方に大きく撓むのを確実に防止することができる。これにより、上記フロントグリル1の重みによってバンパフェース3が変形し、該フロントグリル1とボンネット8との間に隙間が生じるのを防止することができる。つまり、自動車前部の外観が損なわれるのを防止することができる。
また、上記図18に示すように、上記センタステー31、グリル支持部材32及び補助支持部材33を接合して一体化したので、グリル支持部材32を設ける構成においても、該グリル支持部材32の車体への取付作業を別途行うことなく、センタステー31とともに一緒に取り付けることが可能になる。よって、車両前部の組み立て作業性を悪化させることがない。
さらに、フロントグリル1の下方で且つバンパフェース3の後方に断面略C字状のバンパリテーナ71を配設して、該フロントグリル1及びバンパフェース3にそれぞれ連結し、該バンパリテーナ71を、センタステー31のバンパビーム側取付部31bから上方に向かって延びるリテーナ支持部材75によって支持するようにしたため、該バンパリテーナ71によってフロントグリル1を下方から支持することができるとともに、上記バンパフェース3の剛性を高めることもでき、該バンパフェース3が垂れるのをより確実に防止することができる。
また、上記バンパリテーナ71には、その上面に前後方向に延びる複数の外側リブ71e,71e,…が車幅方向に並設されているとともに、背面側にも前後方向に延びる複数の内側リブ71f,71f,…が設けられており、これにより、全体の剛性が高められるようになっていて、上記フロントグリル1及びバンパフェース3をより確実に支持することができる。
さらに、上記外側リブ71e,71e,…の後端部は車幅方向に延びる棚部71hによって連結されているため、上記バンパリテーナ71の剛性をさらに高めることができるとともに、該棚部71h上に上記フロントグリル1が位置付けられるため、該フロントグリル1をその下方から車幅方向全体に亘って確実に支持することができ、支持安定性を向上することができる。
また、上記バンパリテーナ71を下方から支持する上記リテーナ支持部材75には、該バンパリテーナ71の当接部75cの前端から前方且つ下方に延びるガイド部75dが形成されている一方、上記リテーナ支持部材75とセンタステー31とをそれらの上部で連結する補助支持部材76にも、その前端側に前方且つ上方に延びる上側ガイド部76eが設けられているため、これらのガイド部75d,76eによって、上記バンパリテーナ71の被支持部71gは確実に上記リテーナ支持部材75の当接部75c上に位置付けられることになる。すなわち、上記バンパリテーナ71にフロントグリル1及びバンパフェース3を取り付けた状態で上記リテーナ支持部材75に対して組み付ける場合、該リテーナ支持部材75の当接部75cの位置を目視しながら組み付け作業を行うことなく、容易に上記バンパリテーナ71を該当接部75c上に位置付けることができるため、組み付け作業性を向上することができる。
さらに、上記補助支持部材76には、そのガイド部76eの後方側で且つ上記リテーナ支持部材75の当接部75cの上方位置に、前後方向に略水平に延びる規制壁部76dを設けたため、悪路走行時等に該当接部75c上に載せられた上記バンパリテーナ71の被支持部71gが上方へ大きく相対変位するのを規制することができ、フロントグリル1やバンパフェース3等がずれて車両前部の外観が損なわれるのを防止することができる。
さらにまた、上記リテーナ支持部材75の左右端部を折り曲げて断面略コの字状に形成することで、該リテーナ支持部材75の剛性を高めることができるとともに、該リテーナ支持部材75の車両前方に面する部分、すなわち接合部75aにおいては、その左右端部が前方に折り曲げられてなるフランジ部75e,75eを形成したため、該リテーナ支持部材75の前方から衝撃荷重が加わった場合には、該フランジ部75e,75eが左右方向に開いて該リテーナ支持部材75を容易に後方へ変形させることができる。これにより、上記センタステー31に取り付けられた衝撃検出センサ34に、上記リテーナ支持部材75を介して衝撃荷重がそのまま入力されて外乱となるのを確実に防止することができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、上記各実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、上記実施形態1では、補助支持部材33を上面視で略V字状に形成し、その先端側をセンタステー31の取付フランジ31c,31cにそれぞれ接続するようにしているが、この限りではなく、例えば補助支持部材を棒状に形成して、上記取付フランジ31c,31cのいずれか一方にのみ接続するようにしてもよい。この場合には、グリル支持部材32の車両前後方向の剛性を高めることができる。
また、上記各実施形態では、シュラウドパネル2に対するボンネットロック21の位置決め用治具50に、センタステー位置決め部61を設けて、センタステー31の位置決めも行うようにしているが、この限りではなく、上記センタステー31の取付フランジ31c,31cに形成される取付孔の加工精度を該センタステー31の位置決めが可能な程度に向上して、上記ボンネットロック21のベースプレート22と共締めするようにしてもよい。すなわち、例えば取付孔を加工してからセンタステーの形状に成形する場合などのように、センタステー31の取付孔の位置だけでは該センタステー31の位置決めを正確に行えないような場合には、本実施形態のように治具50にセンタステー用位置決め部61を設ける必要があるが、上記センタステーの取付孔が精度良く加工されていて、該取付孔の位置によってセンタステーの位置決めを精度良く行えるような場合には、治具等を使用することなく、上記ボンネットロック21との共締めを行うのみで、センタステーを設計位置に組み付けることが可能となる。これにより、治具の構造簡素化及び組み付け作業性の向上を図れる。
さらに、上記各実施形態では、シュラウドパネル2を樹脂成形品としているが、この限りではなく、例えばシュラウドアッパ部が金属製であってもよい。
以上説明したように、本発明における自動車の前部構造は、フロントグリルを下方から支持するようなグリル支持部材をセンタステーに一体的に設けることで、該フロントグリルが自重によって撓んで車両前部の外観が損なわれるのを防止できるから、例えば、比較的大型で、且つ下側部分が上側部分よりも車両前方に位置するように傾斜したフロントグリルを備える自動車に特に有用である。
本発明の実施形態1に係る自動車前部の概略構成を示す斜視図である。 バンパフェースを取り外した状態の自動車前部の概略構成を示す斜視図である。 図2において、フロントグリルを取り外した状態の斜視図である。 図1におけるIV−IV線断面図である。 図1におけるV−V線断面図である。 図1におけるVI−VI線断面のうち、上側部分を拡大して示す図である。 フロントグリルの斜視図である。 ボンネットロックの正面図である。 実施形態1に係るセンタステー組立体の斜視図である。 位置決め用治具の概略構成を示す斜視図(前方側)である。 位置決め用治具の概略構成を示す斜視図(後方側)である。 位置決め用治具を用いてシュラウドパネル上にボンネットロック及びセンタステーを組み付ける様子を示す斜視図である。 実施形態2に係るフロントグリル支持構造の概略を示す正面図である。 フロントグリル支持構造の概略構成を示す背面図である。 バンパリテーナの支持構造を拡大して示す後方からの斜視図である。 図13におけるXVI−XVI線の位置に対応する自動車前部の断面図である。 バンパリテーナを(a)前方から見た場合、(b)後方から見た場合の斜視図である。 実施形態2に係るセンタステー組立体の斜視図である。
符号の説明
A 自動車
1 フロントグリル
2 シュラウドパネル(シュラウド)
2a シュラウドアッパ部
3 バンパフェース(フロントバンパフェース)
4 フロントサイドフレーム
5 バンパビーム
21 ボンネットロック
23 ボルト
31 センタステー
31a シュラウドパネル側取付部(シュラウドアッパ側取付部)
31b バンパビーム側取付部
31c 取付フランジ(フランジ部)
32 グリル支持部材(グリル支持部)
32a 接合部(基端部)
32c 当接部(当接支持部)
33 補助支持部材(弾性支持部)
34 衝撃検出センサ(衝突検知センサ)
50 位置決め用治具(治具)
71 バンパリテーナ
71e 外側リブ(縦リブ)
71f 内側リブ
71g 被支持部(バンパリテーナの上部)
71h 棚部
75 リテーナ支持部材(グリル支持部)
75a 接合部(基端部)
75c 当接部(当接支持部)
75d ガイド部
75e フランジ部(脆弱部)
76 補助支持部材(補助支持部)
76d 規制壁部
76e 上側ガイド部(第2ガイド部)

Claims (13)

  1. 自動車の前部構造において、
    フロントバンパフェースと、
    上記フロントバンパフェースの後方に配設されるシュラウドアッパと、
    上記シュラウドアッパよりも下方位置で左右のフロントサイドフレームの前端間に橋渡されるバンパビームと、
    上記シュラウドアッパと上記バンパビームとの間を橋渡す金属製のセンタステーと、
    上部が上記シュラウドアッパに支持されるとともに下部が上記バンパフェースに支持されるフロントグリルと、を備え、
    上記フロントグリルは、下部が上部に対し前方位置になるように傾斜していて、
    上記センタステーには、該センタステーに接続される基端部と、該基端部から上記フロントグリルの下側に向かって延びて該フロントグリルを下方から支持する当接支持部と、を備えるグリル支持部が一体的に設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  2. 請求項1において、
    少なくとも一部が上記フロントバンパフェースの裏面に当接するように配設されていて、下部が上記フロントバンパフェースに連結固定される一方、上部が上記フロントグリルに対して下方から接触して該フロントグリルを支持するバンパリテーナを備え、
    上記グリル支持部は、上記当接支持部が上記バンパリテーナの上部に下方から当接して該バンパリテーナを支持するように設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  3. 請求項2において、
    上記バンパリテーナの表面には、上記フロントバンパフェースの裏面に接触するように前後方向に延びるとともに車幅方向に並設された複数の縦リブと、該各縦リブの後端部同士を車幅方向に連結する棚部と、が設けられていて、
    上記フロントグリルは、上記棚部によって下方から支持されることを特徴とする自動車の前部構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つにおいて、
    上記バンパビームは、上記シュラウドアッパよりも前方に配設されていて、上記センタステーは、バンパビーム側取付部がシュラウドアッパ側取付部よりも前方に位置するように配設されており、
    上記グリル支持部は、上記センタステーのバンパビーム側取付部近傍から上方に向かって延びていることを特徴とする自動車の前部構造。
  5. 請求項4において、
    上記センタステーには、上記グリル支持部における当接支持部と基端部との間の部分と、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部とを連結する補助支持部が一体的に設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  6. 請求項5において、
    上記グリル支持部には、上記当接支持部よりも前側に、前方且つ下方に向かって延びるガイド部が設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  7. 請求項6において、
    上記補助支持部には、上記グリル支持部との連結部分よりも前側に、上記グリル支持部の当接支持部の前方且つ上方に向かって延びる第2ガイド部が設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  8. 請求項5または7のいずれか一つにおいて、
    上記補助支持部には、上記グリル支持部との連結部分よりも前側に、上記グリル支持部の当接支持部から上方に所定距離、離間した位置で前後方向に延びる規制壁部が設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  9. 請求項5または6のいずれか一つにおいて、
    上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部は、上下方向に延びるセンタステー本体から左右に延出するフランジ部を有していて、
    上記補助支持部は、上面視でV字形状に形成されており、該補助支持部の一方の先端部が上記左右のフランジ部の一方に、該補助支持部の他方の先端部が該左右のフランジ部の他方にそれぞれ固定されていて、上記補助支持部の基端部が上記グリル支持部に固定されていることを特徴とする自動車の前部構造。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つにおいて、
    上記シュラウドアッパは、ボンネットロックが治具により取り付けられる樹脂製シュラウドの一部であり、上記センタステーは該治具に設けられたセンタステー位置決め部によって上記シュラウドに対して位置決めされることを特徴とする自動車の前部構造。
  11. 請求項1〜9のいずれか一つにおいて、
    上記シュラウドアッパは、ボンネットロックが治具により取り付けられる樹脂製シュラウドの一部であり、上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部は上記ボンネットロックと共締めされることを特徴とする自動車の前部構造。
  12. 請求項1〜11のいずれか一つにおいて、
    上記センタステーのシュラウドアッパ側取付部に衝突検知センサが取り付けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
  13. 請求項12において、
    上記グリル支持部及び補助支持部の少なくとも一方には、前後方向の荷重に対する脆弱部が設けられていることを特徴とする自動車の前部構造。
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