JP2007211122A - 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法 - Google Patents

異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007211122A
JP2007211122A JP2006032034A JP2006032034A JP2007211122A JP 2007211122 A JP2007211122 A JP 2007211122A JP 2006032034 A JP2006032034 A JP 2006032034A JP 2006032034 A JP2006032034 A JP 2006032034A JP 2007211122 A JP2007211122 A JP 2007211122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive adhesive
particles
anisotropic conductive
connection
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006032034A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5033332B2 (ja
Inventor
Kazunori Hamazaki
和典 濱崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Original Assignee
Sony Chemical and Information Device Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Chemical and Information Device Corp filed Critical Sony Chemical and Information Device Corp
Priority to JP2006032034A priority Critical patent/JP5033332B2/ja
Publication of JP2007211122A publication Critical patent/JP2007211122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5033332B2 publication Critical patent/JP5033332B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract


【課題】酸化膜が形成されやすい電極の接続において、長期間にわたって高い接続信頼性を維持することが可能な異方導電性接着剤及びこれを用いた電極の接続方法を提供する。
【解決手段】本発明の異方導電性接着剤は、絶縁性接着剤2中に、金属微粒子4が凝集された集合体として構成され、かつ、内部に空孔5を有する導電粒子3が分散されているものである。導電粒子3の表層部分には、凝集された金属微粒子4による多数の凹凸が存在する。導電粒子3の内部には、金属微粒子4同士の間に空孔5が存在する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、表示装置と回路基板間との電気的な接続に用いられる異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及びこれを用いた電極の接続方法に関する。
従来より、例えば、液晶表示装置と集積回路基板等とを電気的に接続する手段として、異方導電性接着フィルムが用いられている。
この異方導電性接着フィルムは、フレキシブルプリント基板(FPC)やICチップ等の接続端子と、LCDパネルのガラス基板等上に形成されたITO(Indium Tin Oxide)電極端子とを接続する場合を始めとして、種々の端子同士を接着するとともに電気的に接続する場合に使用されるもので、絶縁性接着剤樹脂中に導電粒子を分散させたフィルムである。
この異方導電性接着フィルムを用いて端子同士の接着及び電気的接続を行うには、接続端子と電極端子との間に異方導電性接着フィルムを介在させ、熱圧着ヘッドによって加熱するとともに押圧して圧着する。
ところで、電極の材料がアルミニウム等の金属からなる場合には表面に酸化皮膜が形成されやすいので、従来、異方導電性接着フィルムの導電粒子として金属粒子を使用し、酸化皮膜を突き破ることにより、安定した導通を確保するようにしている。しかし、前述した圧着により接着及び電気的に接続された接続部材は、圧着後の時間の経過とともに電極間の間隔の広がりに基づく緩みが発生する場合があり、導電粒子として金属粒子を用いた場合には弾力性がないため、その緩みに追従できず、安定した導通を確保できないという問題があった。
そこで、近年、接続部の緩みに追従可能な導電粒子として、樹脂粒子のような弾力性に富んだ粒子にめっきを施した粒子を用いることも行われている。しかし、この粒子では、その柔らかさのために、電極表面上に形成された酸化被膜を突き破ることができず、導通抵抗が大きいという問題があった。
その一方、金属粒子の硬質性と樹脂粒子の弾力性とを併せ持った導電粒子として、樹脂粒子の表面に無電解めっきを施し金属薄膜を形成するとともに、その無電解めっきを施す際に処理温度を変化させることによって、その金属薄膜の表面に突起を設けた導電粒子も提案されている(特許文献1参照)。
また、導電粒子のうち、金属粒子については単一粒子として絶縁性接着剤中に分散させることに加えて、粒子の凝集体としても分散させても電極との接続は可能である(特許文献2乃至4参照)。しかし、この凝集体は圧着時の圧力で意図的に崩れやすく設計されており、結局、単一の金属粒子を分散させた以上の効果が得られない。
特開2000−195339号公報 特開昭60−218706号公報 特開平3−126783号公報 特開平6−136332号公報
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、酸化膜が形成されやすい電極の接続において、長期間にわたって高い接続信頼性を維持することが可能な異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及びこれを用いた電極の接続方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、絶縁性接着剤成分中に、金属微粒子が凝集された集合体として構成され、かつ、金属微粒子同士の間に空孔を有する導電粒子が分散されている異方導電性接着剤である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、導電粒子が、2.0g/cm3以上のタップ密度を有する異方導電性接着剤である。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、導電粒子が、3.0g/cm3以下のタップ密度を有する異方導電性接着剤である。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、導電粒子が、10μm以下の平均粒子径を有する異方導電性接着剤である。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、前記導電粒子が、4μm以下の平均粒子径を有する異方導電性接着剤である。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明において、導電粒子の金属微粒子が、ニッケル微粒子である異方導電性接着剤である。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の異方導電性接着剤がフィルム状に形成されてなる異方導電性接着フィルムである。
請求項8記載の発明は、接続用の電極を有する相対向させた複数の接続部材の間に、請求項1乃至6のいずれか1項記載の異方導電性接着剤を電極の間に配置し、加熱及び加圧を行うことにより、前記接続部材同士を接着するとともに前記電極同士を電気的に接続する工程を有する電極の接続方法である。
請求項9記載の発明は、接続用の電極を有する相対向させた複数の接続部材の間に、請求項7記載の異方導電性接着フィルムを電極の間に配置し、加熱及び加圧を行うことにより、前記接続部材同士を接着するとともに前記電極同士を電気的に接続する工程を有する電極の接続方法である。
本発明の場合、導電粒子を構成する金属微粒子同士の間に空孔を有しているため、金属単体からなる導電粒子に比べて変形し易く、弾力性が大きい。特に、特定のタップ密度を有する導電粒子は、導電粒子が崩れることなく電極間に位置することが可能となる。
その結果、本発明によれば、時間の経過とともに電極間の広がりに基づく接続部の緩みが生じた場合であっても、その緩みに追従し電極間の導通を確保することができる。
さらに、本発明の場合、導電粒子の表面部分には金属微粒子からなる硬質の突部が存在しているため、接続用電極表面上に絶縁性の酸化被膜が形成されている場合であっても、その酸化被膜を突き破って接続用電極と接触し、これにより接続用電極との低導通抵抗を確保することができる。
本発明によれば、酸化膜が形成されやすい電極の接続において、長期間にわたって高い接続信頼性を維持することができる。
以下、本発明に係る異方導電性接着剤及びこれを用いた電極の接続方法の好ましい形態について図を用いて説明する。
なお、本発明は、ペースト状又はフィルム状の異方導電性接着剤のいずれにも適用することができるものである。
図1(a)(b)は、本発明に係る異方導電性接着剤の実施の形態を示す概略図で、図1(a)は、異方導電性接着フィルムを示す構成図、図1(b)は、本実施の形態の導電粒子を拡大して示す図である。
図1に示すように、本発明の異方導電性接着フィルム1は、フィルム状の絶縁性接着剤樹脂2中に導電粒子3が分散されているものである。
本発明の場合、絶縁性接着剤樹脂2としては、特に限定されることはないが、望ましい導通信頼性を確保する観点から、エポキシ樹脂とフェノキシ樹脂と硬化剤とを含む組成物、または、(メタ)アクリルモノマーと開始剤とを含む組成物を好適に用いることができる。
図1(b)に示すように、本実施の形態の場合、導電粒子3は、球状の金属微粒子4が凝集された集合体として形成されている。この導電粒子3の表面は、凝集された金属微粒子4による多数の凹凸が存在する。
また、導電粒子3の内部には多くの隙間、ここでは空孔5が存在する。そして、この空孔5は、導電粒子3に外部から圧縮荷重が加えられた場合に、導電粒子3が全体として変形する空間を提供する。
本発明の場合、導電粒子3の空孔率としては、特に限定されることはないが、導電粒子3の所望の弾力性を確保する観点からは、20〜80%であることが好ましい。なお、より好ましくは30〜70%であり、さらに好ましくは40〜60%である。
また、導電粒子3のタップ密度は、特に限定されることはないが、導電粒子の集合体としての形態を崩すことなく、長時間の弾力性を維持する観点からは、2.0以上であることが好ましく、より好ましくは、2.0〜3.0g/cm3である。
ここでタップ密度とは、粉体物の充填密度を上げるために一定の振動(タッピング)を与えた場合に測定される密度であり、与える振動の程度により所望のタッピング密度を有する導電粒子を得ることができる。
本発明に使用する金属微粒子4としては、特に限定されることはないが、所望の硬さを確保する観点からは、ニッケルからなる微粒子を用いることが好ましい。
さらに、導電粒子3の粒径は、異方導電性接着フィルムの全厚み、電極高さ、電極間ピッチ及び想定される電極間の広がり等の諸条件により決定することができるが、粒子径のばらつきを考慮すると、平均粒子径は10μm以下であることが好ましく、より好ましくは、4μm以下である。
また、導電粒子3の配合量は、特に限定されることはないが、接続信頼性、隣接する粒子間の絶縁性確保の観点からは、1〜40体積%であることが好ましい。
本実施の形態の導電粒子3は、例えば特開2005−2395号公報に記載された方法によって製造することができる。
以下、金属微粒子4としてニッケル微粒子を用いた場合の導電粒子3の製造方法について詳しく説明する。
本発明の場合、ニッケル微粒子は、市販の多孔質の球状ニッケル化合物を用いて製造することができる。この場合、特に限定されるものではないが、後述する加熱処理温度で分解し、その特性上許容できる範囲内での不純物を含有する酸化ニッケルが得られるニッケル化合物を用いることが好ましく、例えば、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、塩基性炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等のニッケル化合物を好適に用いることができる。
これらのうち、多孔質の微細構造を得る観点からは、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル又は塩基性炭酸ニッケルから選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。また、加熱過程における脱水や脱炭酸による微細孔の形成効果をより顕著にする観点からは、水酸化ニッケル及び/又は塩基性炭酸ニッケルが特に好ましい。
なお、球状ニッケル化合物は、例えば、水酸化ニッケル、硝酸ニッケル等の各種ニッケルを含む水溶液と、カ性アルカリ水溶液、炭酸アルカリ水溶液、又はアンモニウム水溶液から選ばれる少なくとも1種とを、液の供給速度、液温度、pH、攪拌等を適正化した条件で反応することによって所定の平均粒径と粒度分布との球状粒子を調製することができる。
本発明に用いるニッケル微粒子の製造にあたっては、まず、球状ニッケル化合物を、中性又は酸化性雰囲気下にて、所定温度で二段階にて加熱処理する。
二段階の加熱処理のうち、第1段階の加熱処理の温度は、300〜500℃とすることが好ましい。その理由としては、300℃未満だと、球状ニッケル化合物が分解して酸化ニッケル粉末を生成する反応が不十分となるからであり、一方500℃を超えると、球状ニッケル化合物が急激に熱分解して、球状の外郭構造及び内部微細構造が壊れてしまうからである。
また、第2段階の加熱処理の温度としては、800〜1300℃とすることが好ましい。その理由としては、800℃未満だと、強固な球状の外郭構造の形成ができないからであり、一方1300℃を超えると、高比表面積で多孔質の酸化ニッケル粉末が得られないからである。なお、より好ましくは、800〜900℃である。
ここで、第1段階及び第2段階の加熱処理の温度及び処理時間は、得られる酸化ニッケル粉末の平均粒径、粒度分布、比表面積等の特性を制御可能にする観点から、球状ニッケル化合物の種類及び加熱処理装置に応じて選択する。また、第1段階から第2段階の加熱処理の昇温パターンは、特に限定されるものではないが、連続して、又は一旦冷却してから行ってもよい。
加熱処理の雰囲気としては、中性又は酸化性の雰囲気で行うことが好ましい。その理由としては、還元性の雰囲気では、金属ニッケルが生成してしまうからである。
加熱処理で使用する加熱装置としては、例えば、中性又は酸化性の雰囲気に調整したマッフル炉、ポット炉、管状炉、転動炉などを用いることができる。
この加熱処理により、球状ニッケル化合物が熱分解して、所望の平均粒径と粒度分布、比表面積等の特性を有する多孔質の微細構造を有する強固な形状の外郭構造の酸化ニッケル粉末が高収率で得られる。この酸化ニッケル粉末の構造は、その後に行われる水素還元処理の後も維持される。
次に、この酸化ニッケル粉末を、水素雰囲気で加熱して水素還元処理し、球状のニッケル微粒子を生成する。
この処理における加熱温度は、特に限定されるものではないが、350〜700℃とすることが好ましい。その理由としては、350℃未満だと、未還元の酸化ニッケル粉末が残留しニッケル微粒子の酸素濃度が上昇するからであり、一方700℃を超えると、生成されたニッケル微粒子同士の凝集によって粗大粒子が形成されるからである。なお、より好ましくは、450〜650℃である。
ここで、上記加熱処理の後に得られる酸化ニッケル粉末の性状及び使用する還元装置に応じて、水素還元処理時の加熱温度の範囲内の所定温度及び処理時間を選ぶことによって、平均粒径、粒度分布、比表面積等の特性を制御することができる。
また、この水素還元処理に用いる還元装置としては、例えば、所定の濃度の水素雰囲気に調整したマッフル炉、ポット炉、管状炉、転動炉などを用いることができる。
上記製造方法で得られるニッケル微粒子は、多孔質の微細構造を有する球状のニッケル粉末であって、平均粒径、粒度分布、比表面積等の特性が所望値になるように制御して生成できる。
なお、上記製造方法では、必要によっては水素還元処理に先立ち、加熱処理後に得られる酸化ニッケル粉末を微粉砕処理する。これによって、得られるニッケル微粒子の粒径を制御することができる。上記微粉砕処理においては、ボールミル、ビーズミル、アトライターミル、ジェットミル、スタンプミルなど市販の各種粉砕装置を用いることができる。
以上の製造方法より得られた導電粒子3を用いて本実施の形態に係る異方導電性接着フィルム1を作成するには、まず、絶縁性接着剤樹脂2を溶解させた溶液に、適当な溶媒に分散させた導電粒子3を加え、ペースト状の混合物とする。次いで、このペースト状混合物を、例えばポリエステルフィルム等の剥離フィルム上にコーティングし、乾燥して異方導電性接着フィルム1を得る。
次に、本発明に係る異方導電性接着剤を用いた電極の接続方法について説明する。
図2(a)〜(c)は、本発明に係る異方導電性接着剤を用いて電気的接続を行う工程を示す概略図で、図2(a)は、加熱及び加圧を行う前の状態を示す構成図、図2(b)は、加熱及び加圧を行った後の状態を示す構成図、図2(c)は、図2(b)の接続部分を拡大して示す図である。
本実施の形態に係る異方導電性接着フィルム1を用いて接続用電極8及び9を電気的に接続するには、まず、図2(a)に示すように、相対向させたICチップ(接続部材)6の接続用電極8と回路基板(接続部材)7の接続用電極9との間に、異方導電性接着フィルム1を配置する。
そして、図2(b)に示すように、図示しない熱圧着ヘッドを用い、異方導電性接着フィルム1を挟んだ状態でICチップ6を回路基板7に対して押圧する。
これにより、相対向する2つの接続用電極8及び9が導電粒子3を介して電気的に接続されるとともに、ICチップ6と回路基板7とが接着される。
以上説明した本実施の形態の異方導電性接着フィルム1においては、導電粒子3を構成する金属微粒子4同士の間に空孔5を有しているため、金属単体からなる導電粒子に比べて変形し易く、弾力性が大きい。
その結果、本実施の形態によれば、時間の経過とともに接続用電極8、9間の接続部に緩みが生じた場合であっても、この導電粒子3の弾力性により、その緩みに追従し接続用電極8、9間の導通を確保することができる。
さらに、本実施の形態の場合、導電粒子3の表面部分には金属微粒子4からなる硬質の突部が存在しているため、図2(c)に示すように、接続用電極8、9表面上に絶縁性の酸化被膜10が形成されている場合であっても、その酸化被膜10を突き破って接続用電極8、9と接触し、これにより接続用電極8、9間の低導通抵抗を確保することができる。
以下、本発明の実施例を比較例とともに詳細に説明する。
<実施例1>
絶縁性接着剤樹脂としてフェノキシ樹脂(東都化成社製 YP50)30重量部、液状エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製 EP828)45重量部、イミダゾール系硬化剤(旭化成社製 HK3941HP)25重量部、導電粒子(住友金属鉱山社製 平均粒径4μm)10重量部(タップ密度1.0g/cm3)を、溶剤としてトルエン100重量部を用いてミキサーで溶解混合させペーストとした。
そして、剥離処理を施したPETフィルム上に、上述したペーストを塗布し、65℃に設定した電気オーブンで4分間加熱し、乾燥膜厚が20μmの異方導電性接着フィルムのサンプルを作成した。
<実施例2〜5>
導電粒子のタップ密度を1.5、2.0、2.5及び3.0g/cm3と変化させた以外は、実施例1と同一の材料及び方法を用いて、異方導電性接着フィルムのサンプルを作成した。
<比較例1>
導電粒子を従来から使用されているベンゾグアナミン粒子にニッケル−金メッキを施したもの(日本化学工業社製、平均粒径4μm)を用いた以外は、実施例1と同一の材料及び方法によって異方導電性接着フィルムのサンプルを作成した。
<比較例2>
導電粒子を従来から使用されているニッケル金属粒子(日本化学工業社製、平均粒径4μm)を用いた以外は、実施例1と同一の方法によってサンプルを作成した。
<評価>
実施例1〜5並びに比較例1及び2のサンプルを用いて接続部材同士を圧着し、導通信頼性の評価を行った。
この場合、一方の接続部材としては、厚さが75μmのポリイミド(宇部興産社製 商品名ユーピレックス−S)からなる基材上に、厚さ15μmの銅箔にニッケル/金めっきを施した電極パターンを50μmピッチで形成したTCPを用いた。
他方の接続部材としては、厚さ0.7mmで表面絶縁抵抗が1×1015Ω以上のガラス板上に、厚さ0.5μmのアルミニウム電極を全面蒸着形成したTEG(Test Element Group)を用いた。
圧着条件は、温度170℃、圧力2MPa、時間20秒の条件とし、TCPとガラス基板とを上述のサンプルを用いて接続幅1mmで圧着接続し、温度85℃、相対湿度85%の条件下で125時間、250時間、500時間のエージングを行い、各電極間の導通試験を行った。その結果を表1に示す。
この場合、導通信頼性の判定は、抵抗上昇が3Ω未満と測定され、殆ど変化がないと考えられる良好な場合を「○」として評価し、次に抵抗上昇が3〜5Ωの間で測定され、実用上は問題がないと考えられる場合を「△」として評価し、抵抗上昇が5Ωを超えて測定され、明らかな抵抗上昇があると判断できる場合を不良「×」と評価した。
Figure 2007211122
<評価結果>
実施例1については、熱圧着直後(初期)から500時間のエージング後にわたって、3〜5Ωの抵抗上昇で制御され、電極間導通が長期間安定していることがわかる。これは、実施例1の導電粒子は、回路基板のアルミニウム電極表面に形成された絶縁性の酸化被膜を、その外表面に位置するニッケル微粒子により突き破ることができ、さらに、経時による電極間の広がりに基づく接続部の緩みにも追従できることを示すものである。
また、実施例2〜5においては熱圧着直後から高い導通が可能となり、また実施例3〜5については500時間の長期間に渡って殆ど抵抗上昇がないことがわかる。
一方、比較例1については、250時間のエージング後では、5Ω以上の抵抗上昇が見られる。これは、導電粒子としてニッケル−金メッキを施した樹脂粒子では、回路基板のアルミニウム電極の表面に形成される絶縁性の酸化被膜の突き破る程度が浅く、その結果、樹脂粒子に弾力性を持たせても、電極間の広がりに基づく接続部の緩みに追従できないことがわかる。
また、比較例2については、熱圧着直後から125時間のエージング後までは、抵抗上昇が殆ど見られないが、250時間のエージング後では5Ωの抵抗上昇が見られる。これは、金属粒子が絶縁性の酸化被膜を十分突き破っているものの、フィルムの厚み方向の広がりや接続部の緩みが一度発生すると、殆ど追従できないことがわかる。
(a)(b):本発明に係る異方導電性接着剤の実施の形態を示す概略図である。 (a)〜(c):本発明に係る異方導電性接着剤を用いて電気的接続を行う工程を示す概略図である。
符号の説明
1 異方導電性接着フィルム
2 絶縁性接着剤樹脂
3 導電粒子
4 金属微粒子
5 空孔
6 ICチップ(接続部材)
7 回路基板(接続部材)
8 接続用電極
9 接続用電極
10 酸化被膜

Claims (9)

  1. 絶縁性接着剤成分中に、金属微粒子が凝集された集合体として構成され、かつ、金属微粒子同士の間に空孔を有する導電粒子が分散されている異方導電性接着剤。
  2. 前記導電粒子は、2.0g/cm3以上のタップ密度を有する請求項1記載の異方導電性接着剤。
  3. 前記導電粒子は、3.0g/cm3以下のタップ密度を有する請求項2記載の異方導電性接着剤。
  4. 前記導電粒子は、10μm以下の平均粒子径を有する請求項1乃至3のいずれか1項記載の異方導電性接着剤。
  5. 前記導電粒子は、4μm以下の平均粒子径を有する請求項1乃至3のいずれか1項記載の異方導電性接着剤。
  6. 前記導電粒子の金属微粒子が、ニッケル微粒子である請求項1乃至5のいずれか1項記載の異方導電性接着剤。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載の異方導電性接着剤がフィルム状に形成されてなる異方導電性接着フィルム。
  8. 接続用の電極を有する相対向させた複数の接続部材の間に、請求項1乃至6のいずれか1項記載の異方導電性接着剤を電極の間に配置し、加熱及び加圧を行うことにより、前記接続部材同士を接着するとともに前記電極同士を電気的に接続する工程を有する電極の接続方法。
  9. 接続用の電極を有する相対向させた複数の接続部材の間に、請求項7記載の異方導電性接着フィルムを電極の間に配置し、加熱及び加圧を行うことにより、前記接続部材同士を接着するとともに前記電極同士を電気的に接続する工程を有する電極の接続方法。
JP2006032034A 2006-02-09 2006-02-09 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法 Active JP5033332B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006032034A JP5033332B2 (ja) 2006-02-09 2006-02-09 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006032034A JP5033332B2 (ja) 2006-02-09 2006-02-09 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007211122A true JP2007211122A (ja) 2007-08-23
JP5033332B2 JP5033332B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=38489842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006032034A Active JP5033332B2 (ja) 2006-02-09 2006-02-09 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5033332B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120124470A (ko) 2010-02-01 2012-11-13 소니 케미카루 앤드 인포메이션 디바이스 가부시키가이샤 이방성 도전 필름, 접합체 및 접속 방법
KR20150061580A (ko) 2013-11-27 2015-06-04 닛토덴코 가부시키가이샤 도전성 점착 테이프, 전자 부재 및 점착제
KR20150102694A (ko) 2014-02-28 2015-09-07 닛토덴코 가부시키가이샤 도전성 점착 테이프 및 도전성 점착 테이프가 부착된 표시 장치

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05174889A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Shin Etsu Polymer Co Ltd 電気回路接続用異方導電性接着膜
JPH08199109A (ja) * 1995-01-23 1996-08-06 Tokuyama Corp 銅ペースト及びその製造方法
JPH1112552A (ja) * 1997-06-25 1999-01-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 導電性粒子
JPH11121073A (ja) * 1997-10-15 1999-04-30 Hitachi Chem Co Ltd 接続部材およびその製造方法
JP2000195339A (ja) * 1998-12-25 2000-07-14 Sony Chem Corp 異方導電性接着フィルム
JP2004006417A (ja) * 2003-08-22 2004-01-08 Hitachi Chem Co Ltd 接続部材及びこれを用いた電極の接続構造
JP2004197030A (ja) * 2002-12-20 2004-07-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 導電性接着剤
JP2005002395A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 多孔質の球状ニッケル粉末とその製造方法
JP2005166322A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Kyocera Chemical Corp 導電性ペースト及び圧電振動子

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05174889A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Shin Etsu Polymer Co Ltd 電気回路接続用異方導電性接着膜
JPH08199109A (ja) * 1995-01-23 1996-08-06 Tokuyama Corp 銅ペースト及びその製造方法
JPH1112552A (ja) * 1997-06-25 1999-01-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 導電性粒子
JPH11121073A (ja) * 1997-10-15 1999-04-30 Hitachi Chem Co Ltd 接続部材およびその製造方法
JP2000195339A (ja) * 1998-12-25 2000-07-14 Sony Chem Corp 異方導電性接着フィルム
JP2004197030A (ja) * 2002-12-20 2004-07-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 導電性接着剤
JP2005002395A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 多孔質の球状ニッケル粉末とその製造方法
JP2004006417A (ja) * 2003-08-22 2004-01-08 Hitachi Chem Co Ltd 接続部材及びこれを用いた電極の接続構造
JP2005166322A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Kyocera Chemical Corp 導電性ペースト及び圧電振動子

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120124470A (ko) 2010-02-01 2012-11-13 소니 케미카루 앤드 인포메이션 디바이스 가부시키가이샤 이방성 도전 필름, 접합체 및 접속 방법
KR20150061580A (ko) 2013-11-27 2015-06-04 닛토덴코 가부시키가이샤 도전성 점착 테이프, 전자 부재 및 점착제
US9982170B2 (en) 2013-11-27 2018-05-29 Nitto Denko Corporation Electro-conductive pressure-sensitive adhesive tape, an electronic member, and a pressure-sensitive adhesive
KR20150102694A (ko) 2014-02-28 2015-09-07 닛토덴코 가부시키가이샤 도전성 점착 테이프 및 도전성 점착 테이프가 부착된 표시 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP5033332B2 (ja) 2012-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI502608B (zh) 導電性粒子、異向性導電薄膜及接合體以及連接方法
KR102114626B1 (ko) 이방성 도전 필름, 접속 방법, 및 접합체
JP4362742B2 (ja) ペースト状金属粒子組成物の固化方法、金属製部材の接合方法およびプリント配線板の製造方法
JPWO2011114747A1 (ja) 導電接続部材
KR101475100B1 (ko) 도전성 미립자, 이방성 도전 재료 및 접속 구조체
KR101082238B1 (ko) 접합체, 이 접합체의 제조 방법, 및 이 접합체에 이용되는 이방성 도전막
JP2000195339A (ja) 異方導電性接着フィルム
JPWO2006126614A1 (ja) ペースト状銀組成物、その製造方法、固形状銀の製造方法、固形状銀、接着方法および回路板の製造方法
JP6209313B2 (ja) 異方性導電フィルム、接続構造体、接続構造体の製造方法及び接続方法
JP4863988B2 (ja) 導電性微粒子、及び異方性導電材料
JPH0623350B2 (ja) 異方導電性接着剤
JPH0623349B2 (ja) 異方導電性接着剤
JP2006108523A (ja) 異方性導電フィルムを用いた電気部品の接続方法
JP5033332B2 (ja) 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法
JP4922793B2 (ja) 混合導電粉及びその製造方法並びに導電ペースト及びその製造方法
JP2007035574A (ja) 導電性微粒子、異方性導電材料、及び、接続構造体
US8470438B2 (en) Electrode-connecting structure, conductive adhesive used for the same, and electronic apparatus
JP5943019B2 (ja) 導電性粒子、導電性粉体、導電性高分子組成物および異方性導電シート
JP5032961B2 (ja) 異方性導電膜及びこれを用いた接合体
JP2004238738A (ja) 異方導電性フィルム
JP2011065999A (ja) 電子部品及びその製造方法
JP2009037928A (ja) 電極接続用接着剤
JPH07118618A (ja) ファインピッチ用異方導電性接着剤
JPH1161060A (ja) 異方導電性接着剤
JP2680430B2 (ja) 異方性導電フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120227

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120522

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5033332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250