JPH08199109A - 銅ペースト及びその製造方法 - Google Patents

銅ペースト及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08199109A
JPH08199109A JP814395A JP814395A JPH08199109A JP H08199109 A JPH08199109 A JP H08199109A JP 814395 A JP814395 A JP 814395A JP 814395 A JP814395 A JP 814395A JP H08199109 A JPH08199109 A JP H08199109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper powder
copper
copper paste
dendritic
paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP814395A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoki Okamoto
朋己 岡本
Toshihiro Katayama
俊宏 片山
Toshiji Shimamoto
敏次 島本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP814395A priority Critical patent/JPH08199109A/ja
Publication of JPH08199109A publication Critical patent/JPH08199109A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的少ない銅粉の添加量においても優れた導
電性を有する硬化体を与える銅ペーストを提供する。 【構成】樹枝状銅粉及び熱硬化性樹脂を必須成分とする
銅ペーストにおいて、該銅ペーストから抽出した銅粉
が、平均粒径2〜20μm、タップ密度3.3g/cm
3以下である銅ペーストである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な銅ペースト及び
その製造方法に関する。詳しくは、加熱硬化により優れ
た導電性と、長期信頼性、特に耐湿性に優れた硬化体を
与える銅ペースト及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】銅ペーストは、エレクトロニクス分野にお
いて、導電性接着剤、回路基板等における電磁波シール
ド用導電層の形成、導通スルーホールの形成等の用途に
使用されている。特に最近では、銅ペーストは耐マイグ
レーション性に優れていることから、従来の銀ペースト
に代わる材料として注目されている。
【0003】一般に、上記銅ペーストの原料となる銅粉
は、例えば、電解によって得られた樹枝状の部分が長い
形状の樹枝状銅粉が、銅ペースト硬化後の導電性の発現
の観点から好適に使用される。また、該樹枝状銅粉は酸
化を防止するために防錆処理が施される。
【0004】また、上記銅ペーストは、上記の樹枝状銅
粉と熱硬化性樹脂との分散性を高めるため、3本ロール
ミル等の比較的強い分散力を持った装置で混練すること
により得られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記樹
枝状銅粉を原料の銅粉として使用した場合、得られる硬
化体に期待される程度の導電性が発揮されなかったり、
保存中に銅ペーストの劣化が生じ、十分な導電性が得ら
れなくなるという問題が生じていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、銅ペースト
の導電性の低下の原因が、銅ペーストの製造時に使用さ
れる比較的強い分散力を持った混練装置で混練すること
により、原料の銅粉として選択された複雑な形状を持つ
樹枝状銅粉の樹枝状部分が混練中に粉砕され、銅粉相互
の接触点となるべき樹枝状の部分が消失することにある
という知見を得た。即ち、原料の銅粉としてその分岐の
程度を示すタップ密度が3g/cm3程度の樹枝状部分
が多い樹枝状銅分を使用しても、混練中に該樹枝状部分
が折れることにより実際に得られる銅ペーストに分散さ
れる該銅粉のタップ密度は4g/cm3以上に上昇し、
該銅ペーストを硬化して得られる硬化体の導電性が低下
する。
【0007】また、銅ペーストの保存性の低下が、混練
中に該樹枝状部分が折れることにより防錆処理の施され
ていない表面が新たに出現することによるとの知見も得
た。
【0008】上記保存性の向上のみを改善するために
は、原料銅粉としてタップ密度が4g/cm3以上のも
の、即ち樹枝状の部分が短かく、幹の部分が太い形状の
樹枝状銅粉を用いることが考えられるが、該銅粉は銅粉
相互の接触に必要な樹枝状の部分が小さいため、得られ
る銅ペーストの硬化体の導電性が低下する。
【0009】本発明者らは、上記知見に基づき、更に研
究を重ねた結果、タップ密度の小さい樹枝状銅粉を原料
として使用し、該樹枝状銅粉の2次凝集をほぐす程度の
弱い分散力の混練機によって熱硬化性樹脂との混練を行
って銅ペーストを製造することによって、タップ密度が
比較的小さい樹枝状銅粉の形状を実質的に損なうことな
く熱硬化性樹脂中に分散し得ることに成功し、また、得
られた銅ペーストが導電性及び長期保存性、特に耐湿性
に優れた硬化体を与えることを確認し、本発明を完成す
るに至った。
【0010】即ち、本発明は、樹枝状銅粉及び熱硬化性
樹脂を必須成分とする銅ペーストにおいて、該銅ペース
トから抽出された銅粉が、平均粒径2〜20μm、タッ
プ密度3.3g/cm3以下であることを特徴とする銅
ペーストである。
【0011】本発明において、上記銅ペーストから抽出
された銅粉とは、銅ペーストを構成する熱硬化性樹脂を
銅粉の性状を実質的に変化させることなく分離した状態
の銅粉をいい、原料銅粉とは区別される。
【0012】かかる銅ペーストからの銅粉の抽出は、一
般には、銅ペーストを構成する熱硬化性樹脂を選択的に
溶解可能な適当な溶剤に溶解し、濾過して銅粉を分離
し、さらに該銅粉を溶剤で20時間ソックスレー抽出を
行う方法により行うことができる。
【0013】本発明の銅ペーストの特徴は、樹枝状銅粉
及び熱硬化性樹脂を必須成分とする銅ペーストから上記
のようにして抽出された銅粉(以下、抽出銅粉ともい
う)の平均粒径が2〜20μm、好ましくは5〜15μ
mであり、タップ密度が3.3g/cm3以下、好まし
くは、1〜3.1g/cm3であることにある。
【0014】従来、銅ペースト中の銅粉の物性自体を直
接制御することは実際に行われてなく、一般には、原料
銅粉において、そのタップ密度、平均粒径が制御されて
いるに過ぎない。しかし、かかる制御によれば、熱硬化
性樹脂との混練によって実際に得られる銅ペースト中の
銅粉の性状は変化し、特に、分岐部分が多い樹枝状の銅
粉の場合、混練後のタップ密度が4g/cm3以上と大
幅に上昇する。
【0015】従って、上記のように銅ペーストから抽出
された銅粉のタップ密度が3.3g/cm3を超える場
合は、得られる銅ペーストを硬化した場合に、十分な導
電性が得られない。また、タップ密度が極めて小さい抽
出銅粉は、後記の製造方法によっても製造することが困
難であり、一般には1g/cm3が下限となる。
【0016】抽出銅粉のタップ密度は、上記の範囲内よ
り適当なタップ密度となるように設定すればよい。一般
に、樹枝状銅粉の形状、即ち枝部分の長さにより異な
り、枝部分が長いほどタップ密度は小さくなる。また、
枝部分がより長い形状の銅粉を用いることにより、銅粉
相互の接触点が増え、且つ銅粉相互の隙間が大きくなる
ので、銅ペーストとした場合に比較的少ない銅粉添加量
で容易に良好な導電性が得られるため、銅ペースト原価
を下げることができる。また、銅ペーストを構成する熱
硬化性樹脂を適当に選択することにより、銅ペーストの
粘度、流動性等の自由度を広く選択することができる。
【0017】また、抽出銅粉の平均粒径が20μmを超
えた場合は、銅ペーストの流動性が悪くなり、作業性が
低下するだけでなく、比較的粒径の大きい銅粉の存在比
率が大きくなるため、銅ペーストを硬化させる際のクラ
ックの発生要因となり易い。特に、該銅ペーストをプリ
ント配線板のスルーホール用貫通孔に充填・硬化して導
通を得るような用途に使用する場合には、クラックの発
生等により導電性が低下する可能性が高くなるという問
題を生ずる。また、抽出銅粉の平均粒径が2μmより小
さいものは、表面積が過大となり耐酸化性が低下すると
いう問題を生じる。
【0018】また、本発明の銅ペーストに用いる熱硬化
性樹脂は、加熱により三次元網状の架橋構造を形成する
ものであればよい。代表的な熱硬化性樹脂を例示すれ
ば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、重合可能な炭素−炭素二重結合を2個以上有す
る化合物、等が挙げられるが、なかでも、エポキシ樹脂
を主成分とする熱硬化性樹脂を用いることが特に好まし
い。エポキシ樹脂を用いた場合は、他の材料との接着性
が良好で、且つ硬化に伴う副生成物が発生しないため、
銅ペーストを注型等の厚みのある硬化体の形成に用いた
場合に、硬化時にボイド、クラック等の発生が無く、好
適に使用できる。
【0019】該エポキシ樹脂は、グリシジル基を有する
任意の化合物が使用できるが、具体的に例示すれば、フ
ェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテ
ル、ウンデシルグリシジルエーテル等のモノグリシジル
エーテル、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、
ビスフェノールS型、ビスフェノールC型、(ポリ)エ
チレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ア
ルキレングリコール等のジグリシジルエーテル、或いは
フェノールノボラック、クレゾールノボラック、グリセ
リン、多価アルコール等のポリグリシジルエーテル、等
のグリシジルエーテル類、アジピン酸、フタル酸、ヘキ
サヒドロフタル酸、p−オキシ安息香酸のグリシジルエ
ステル等のグリシジルエステル類、N,N−ジグリシジ
ルアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、
トリグリシジルp−アミノフェノール等のグリシジルア
ミン類、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシジル
イソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、シクロヘ
キセンオキシド基、トリシクロデセンオキシド基、シク
ロペンテンオキシド基等を有する環式脂肪族エポキシ樹
脂、或いは上記エポキシ樹脂の種々の変性品等が挙げら
れる。
【0020】また、上記エポキシ樹脂に使用する硬化剤
としては、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチ
ルアミノプロピルアミン等の脂肪族アミン、メンセンジ
アミン、イソホロンジアミン等の脂肪族ポリアミン、ジ
アミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン
等の芳香族アミン、イミド環、ヒダントイン環を有する
アミン、又はこれらの変性物、ケチミン、ベンジルジメ
チルアミン等の3級アミン、等のアミン系硬化剤、無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメット
酸、無水マレイン酸等の酸無水物系硬化剤、ポリアミド
樹脂、ポリアミドアダクト、ポリアミンアダクト、ポリ
スルフィド樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ブチル
化尿素樹脂、ブチル化メラミン樹脂、ポリビニルフェノ
ール等のオリゴマー型硬化剤、ルイス酸、ジシアンジア
ミド、有機酸ヒドラジッド、ジアミノマレオニトリル等
の潜在型硬化剤、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−
メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダ
ゾール類等が一般的に使用される。
【0021】上記硬化剤の添加量は、硬化剤の種類によ
り適当な量を添加すれば良いが、一般的にはエポキシ樹
脂に対し1〜100重量部、好ましくは3〜60重量部
程度が好適である。
【0022】本発明の銅ペーストにおける銅粉の好適な
添加割合は、上記抽出銅粉のタップ密度により多少異な
るが、一般には従来の銅ペーストに比べ銅粉添加量は少
なくても良い。即ち、熱硬化性樹脂100重量部に対
し、180〜750重量部、好ましくは200〜570
重量部添加すれば十分である。銅粉の割合が180重量
部に満たない場合は、銅ペースト中の銅粉が少なすぎる
ため良好な導電性が得られない。また、逆に750重量
部を超える場合は、バインダーとして作用する熱硬化性
樹脂が不足し、均一な硬化体が得られないため好ましく
ない。
【0023】本発明の銅ペーストは、上記の銅粉、熱硬
化性樹脂の他に、チキソトロピー化剤、レベリング剤、
消泡剤、溶剤その他の添加剤を含有しても良い。
【0024】本発明の銅ペーストの製造方法は特に制限
されないが、代表的な製造方法を例示すれば、タップ密
度の小さい樹枝状銅粉と熱硬化性樹脂とを該樹枝状銅粉
の2次凝集をほぐす程度の弱い分散力で混練する方法が
挙げられる。
【0025】上記の銅ペーストの製造に使用される樹枝
状銅粉(以下、原料銅粉ともいう)は、電解法等の方法
によって製造される公知の樹枝状銅粉が使用されるが、
そのタップ密度は前記抽出銅粉のタップ密度の上限より
小さいものを使用することが該抽出銅粉のタップ密度を
所期の範囲に設定するために必要である。一般に、原料
銅粉のタップ密度は熱硬化性樹脂との混練条件にもよる
が、3g/cm3以下、好ましくは2g/cm3以下が好
適である。
【0026】上記の原料銅粉は酸化防止の目的で種々の
表面処理を施したものが好適に使用できるが、該酸化防
止処理の他にチタンカップリング剤による表面処理を施
したものが特に好適に使用できる。即ち、チタンカップ
リング剤による表面処理を行うことで、熱硬化性樹脂中
への銅粉の分散性が向上し、後記する銅粉の2次凝集を
ほぐす程度の弱い分散力の混練機を用いた場合に、銅粉
の形状を破壊することなく、良好な分散性を得ることが
できる。また、チタンカップリング剤による表面処理を
行うことで、銅ペースト硬化体の耐酸化性も向上する。
【0027】上記チタンカップリング剤としては、市販
のものが制限なく使用できる。具体的なものを例示すれ
ば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、
イソプロピルトリ(ジオクチルパイロホスフェート)チ
タネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスフ
ァイト)チタネート、テトラ(2、2−ジアリルオキシ
メチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスフェ
ートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
【0028】尚、銅粉の表面処理に用いるチタンカップ
リング剤の量は、銅粉に対し0.05〜5重量%程度が
好ましい。
【0029】本発明の銅ペーストの製造において、上記
原料銅粉を熱硬化性樹脂に均一に分散させるための混練
は、該樹枝状銅粉の2次凝集をほぐす程度の弱い分散力
で混練することが重要であり、かかる目的に適合する混
練条件が選択される。
【0030】即ち、本発明において特定される抽出銅粉
の物性値は、銅ペースト中に分散した状態の銅粉のもの
であり、原料銅粉のものではないため、上記物性値を満
足する樹枝状銅粉を原料に用いても、比較的混練力の強
い条件で混練を行うと、銅粉が粉砕され、本発明の範囲
の物性値を満足する銅粉を含む銅ペーストが得られな
い。
【0031】従って、上記混練には、公知の混練装置を
使用することができるが、抽出銅粉のタップ密度、平均
粒径が前記範囲となる混練条件を予め実験により決定し
て混練を行うことが推奨される。
【0032】上記の混練装置としては、例えば、ロール
ミル、バンバリーミキサー、エクストルーダー等のロー
ル型混練機;ボールミル、サンドグラインダ等のボール
型混練機;ミックスマラー、マルチミル等のホイール型
混練機;ニーダー、スクリューミキサー、ジグザグミキ
サー、スパイラルミキサー、プラネタリーミキサー、ポ
ニーミキサー等のブレード型混練機;らいかい機;コロ
イドミル等が挙げられる。そのうち、ロール型混練機、
ボール型混練機、或いはホイール型混練機等の混練力の
強い装置を用いて混練を行う場合は、銅粉が粉砕され易
く、本発明の範囲の物性値を満足する抽出銅粉を含む銅
ペーストを得ることが困難となるため、このような混練
力の強い装置、例えば3本ロールを用いた場合には、ロ
ール回転数を小さくし、ロール間のギャップをある程度
設け、ロール通過回数を少なくする等の条件を設定する
ことが好ましい。しかし、このような条件で混練を行う
場合は、銅粉の分散性が低下する傾向にある。
【0033】従って、上記銅ペーストの製造方法におい
ては、比較的混練力の弱い混練装置であるブレード型混
練機を用いて混練を行うことが特に好ましい。その中で
も特に、プラネタリーミキサーを用いることが最も好ま
しい。即ち、プラネタリーミキサーは、ブレードによる
せん断作用により混練を行う機構であり、銅ペーストの
混練に用いる場合に、原料として供給した樹枝状銅粉の
枝部分の粉砕が殆ど起こらず且つ容器内でデッドスペー
スのないように均一に混合できるようにブレードが運動
するため、適当な銅粉を原料として用いて、均一混合す
るのに十分な時間混練を行うことにより、本発明の範囲
の物性値を満足する銅粉を均一に分散させた状態の銅ペ
ーストを容易に製造することができる。
【0034】上記原料銅粉の平均粒径、タップ密度は、
使用する混練機の混練力を予め実験により確認し、混練
後に前記抽出銅粉の粒子径及びタップ密度に入るように
決定すればよい。一般には、平均粒径2〜20μm、タ
ップ密度3.0g/cm3以下のものが使用される。ま
た、上記混練時間も使用する混練機によって異なり、一
概に限定することはできないが、一般に30〜120分
が好ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明の銅ペーストは、含有される銅
粉、即ち、抽出銅粉が、適度な粒子径を有すると共に十
分に小さいタップ密度を有するものであるため、硬化体
において銅粉相互の接触点が密に存在し、その結果、導
電性が良好な硬化体が安定して得られるという特徴を有
する。また、その波及効果としてペースト中の銅粉添加
量を少なくできるという効果も発揮する。また、原料銅
粉に対して抽出銅粉のタップ密度の低下が少ないため、
該原料銅粉の破砕面の発生が少なく抑えられ、その結
果、表面に防錆処理を施した原料銅粉を使用する場合に
は、長期信頼性、特に耐湿性に優れた銅ペーストを得る
ことができる。
【0036】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により、本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0037】実施例1〜4、比較例1、2 エポキシ当量173g/当量(eq.)のビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル43.8重量(wt)%、エ
ポキシ当量230g/eq.のn−ウンデシルモノグリ
シジルエーテル29.2wt%、ヒドロキシ当量105
g/eq.のノボラック型フェノール樹脂27.0wt
%を加熱混合し、更に、1.0wt%の2−エチル−4
−メチルイミダゾールを添加し、均一液状の熱硬化性樹
脂混合液を得た。
【0038】次に、この熱硬化性樹脂混合液100重量
部に対し、予め1.0wt%のイソプロピルトリイソス
テアロイルチタネートで表面処理を施した表1に示す物
性値を有する樹枝状の電解銅粉を、表1に示した割合で
添加し、プラネタリーミキサーを用いて40℃、120
分の条件で混練して銅ペーストを得た。
【0039】該銅ペーストの一部をメチルエチルケトン
に溶解し、濾過した後、ソックスレー抽出により銅粉を
洗浄し、得られた抽出銅粉について平均粒径及びタップ
密度を測定した。
【0040】また、得られた銅ペーストを、図1及び図
2に示す試験パターンを形成するように0.6mmφの
貫通孔を形成した1.2mm厚のガラスエポキシ基板
に、スクリーン印刷法により印刷充填した後、熱風乾燥
炉を用いて110℃、60分、180℃、100分の条
件で硬化した。硬化後、ガラスエポキシ基板の表面に形
成した銅箔パターンを用いて、128穴の貫通孔内の硬
化体についてそれぞれ硬化体両端の抵抗値を測定した。
【0041】更に、銅ペーストを充填・硬化したガラス
エポキシ基板を60℃、90%RHの条件下に1000
時間放置し、硬化体の抵抗値の変化を測定した。抵抗値
の測定の結果、100mΩ/穴を超える硬化体が存在し
た場合は不良と判定した。
【0042】上記試験結果を表3に併せて示した。
【0043】実施例5、比較例3〜5 実施例1〜4、比較例1、2で用いたものと同一組成の
熱硬化性樹脂混合液に表1に示した銅粉を添加した組成
の銅ペーストを、ロール回転比1:3:9の3本ロール
ミルを用い、表2に示す条件で混練して得た。該銅ペー
ストについて、実施例1と同様の評価を行った。
【0044】上記試験結果を表3にまとめて示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 充填評価用基板の平面図
【図2】 図1の充填評価用基板の断面図
【符号の説明】 1 貫通孔 2 銅箔 3 基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹枝状銅粉及び熱硬化性樹脂を必須成分
    とする銅ペーストにおいて、該銅ペーストから抽出され
    た銅粉が、平均粒径2〜20μm、タップ密度3.3g
    /cm3以下であることを特徴とする銅ペースト。
  2. 【請求項2】 チタンカップリング剤により表面処理を
    施した樹枝状銅粉を用いることを特徴とする請求項1記
    載の銅ペースト。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性樹
    脂を用いることを特徴とする請求項1記載の銅ペース
    ト。
  4. 【請求項4】 樹枝状銅粉及び熱硬化性樹脂をブレード
    型混練機を用いて混練するすることを特徴とする請求項
    1記載の銅ペーストの製造方法。
  5. 【請求項5】 ブレード型混練機がプラネタリーミキサ
    ーである請求項4記載の銅ペーストの製造方法。
JP814395A 1995-01-23 1995-01-23 銅ペースト及びその製造方法 Pending JPH08199109A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP814395A JPH08199109A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 銅ペースト及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP814395A JPH08199109A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 銅ペースト及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08199109A true JPH08199109A (ja) 1996-08-06

Family

ID=11685090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP814395A Pending JPH08199109A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 銅ペースト及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08199109A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0855720A3 (en) * 1997-01-28 1999-02-10 Sumitomo Bakelite Company Limited Electroconductive copper paste composition
WO2005043568A1 (ja) * 2003-09-30 2005-05-12 Tdk Corporation 積層セラミック電子部品の内部電極用の導電体ペーストの製造方法
JP2006083377A (ja) * 2004-08-18 2006-03-30 Harima Chem Inc 導電性接着剤および該導電性接着剤を利用する物品の製造方法
JP2007211122A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Sony Chemical & Information Device Corp 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法
US7378066B2 (en) 1997-10-02 2008-05-27 Nucellsys Gmbh Device for carrying out a heterogeneously catalyzed reaction and method for producing a catalyst
WO2012164925A1 (ja) * 2011-05-31 2012-12-06 東洋インキScホールディングス株式会社 導電性シート及びその製造方法、並びに電子部品
WO2014021037A1 (ja) * 2012-08-02 2014-02-06 三井金属鉱業株式会社 導電性フィルム
WO2016009754A1 (ja) * 2014-07-14 2016-01-21 住友ベークライト株式会社 導電性樹脂の製造方法、導電性樹脂、導電性ペースト及び電子部材
TWI550650B (zh) * 2012-07-18 2016-09-21 東洋油墨Sc控股股份有限公司 導電性片以及電子零件

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0855720A3 (en) * 1997-01-28 1999-02-10 Sumitomo Bakelite Company Limited Electroconductive copper paste composition
US7378066B2 (en) 1997-10-02 2008-05-27 Nucellsys Gmbh Device for carrying out a heterogeneously catalyzed reaction and method for producing a catalyst
WO2005043568A1 (ja) * 2003-09-30 2005-05-12 Tdk Corporation 積層セラミック電子部品の内部電極用の導電体ペーストの製造方法
JPWO2005043568A1 (ja) * 2003-09-30 2007-11-29 Tdk株式会社 積層セラミック電子部品の内部電極用の導電体ペーストの製造方法
JP2006083377A (ja) * 2004-08-18 2006-03-30 Harima Chem Inc 導電性接着剤および該導電性接着剤を利用する物品の製造方法
JP2007211122A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Sony Chemical & Information Device Corp 異方導電性接着剤、異方導電性接着フィルム及び電極の接続方法
WO2012164925A1 (ja) * 2011-05-31 2012-12-06 東洋インキScホールディングス株式会社 導電性シート及びその製造方法、並びに電子部品
CN103597551A (zh) * 2011-05-31 2014-02-19 东洋油墨Sc控股株式会社 导电性片及其制造方法以及电子零件
JPWO2012164925A1 (ja) * 2011-05-31 2015-02-23 東洋インキScホールディングス株式会社 導電性シート及びその製造方法、並びに電子部品
CN103597551B (zh) * 2011-05-31 2016-04-06 东洋油墨Sc控股株式会社 导电性片及其制造方法以及电子零件
TWI550650B (zh) * 2012-07-18 2016-09-21 東洋油墨Sc控股股份有限公司 導電性片以及電子零件
WO2014021037A1 (ja) * 2012-08-02 2014-02-06 三井金属鉱業株式会社 導電性フィルム
JP5503813B1 (ja) * 2012-08-02 2014-05-28 三井金属鉱業株式会社 導電性フィルム
WO2016009754A1 (ja) * 2014-07-14 2016-01-21 住友ベークライト株式会社 導電性樹脂の製造方法、導電性樹脂、導電性ペースト及び電子部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5945480B2 (ja) 銀ペースト組成物及びその製造方法
JP5402350B2 (ja) 導電性ペーストの製造方法および導電性ペースト
JP4389148B2 (ja) 導電ペースト
CN101379108B (zh) 微胶囊型环氧树脂用固化剂、母料型环氧树脂用固化剂组合物、单液型环氧树脂组合物、及其加工品
JP5146419B2 (ja) 混合導電粉およびその利用
CN103841811B (zh) 电磁波屏蔽结构及其制造方法
JP5979237B2 (ja) 導電性接着剤
JPH08199109A (ja) 銅ペースト及びその製造方法
CN106753026A (zh) 对银粉进行表面改性的方法、改性银粉及包含其的导电银胶
CN108281284A (zh) 一种包含串联结构电介质的高电容密度的电容器及其制备方法
CN104629643B (zh) 导电胶、其制备方法及线路板
JP4235888B2 (ja) 導電ペースト
JP2006032165A (ja) 導電性金属粒子とそれを用いた導電性樹脂組成物及び導電性接着剤
JP4962063B2 (ja) 導電性ペースト
JP2010055788A (ja) 銀ペースト
JP2017050119A (ja) 導電性ペーストの製造方法及び導電性ペースト
JP2004047418A (ja) 導電ペースト
US20040094751A1 (en) Composition for filling through-holes in printed wiring boards
JP2017076591A (ja) 金属ペースト
JPH11134939A (ja) 硬化性導電組成物
JP2008226726A (ja) 導電性ペースト
KR20040030551A (ko) 인쇄 회로 기판 중의 관통 홀 충전용 조성물
JP6705568B1 (ja) 導電性組成物
JPH11209580A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその製造方法及びプリプレグの製造方法
JP4090564B2 (ja) 導電性ペースト