JP2008226726A - 導電性ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーン印刷が可能で、且つ、高信頼性の電気的接続と低抵抗化を実現するプリント配線基板のスルーホール又はビアホール充填用として好適な導電性ペーストを提供すること。
【解決手段】金属フィラー、エポキシ樹脂、イミダゾール類、有機カルボン酸化合物、及びキレート剤を必須成分とする導電性ペーストであって、前記金属フィラーが、更に、融点180℃以下の金属被覆層を表面に有する銅粉を必須成分として含有していることを特徴とする導電性ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線基板のスルーホール又はビアホールを充填するための導電性ペーストに関する。
電子機器の小型化・高性能化に伴って、これに用いるプリント配線基板の更なる高密度化・多層化が求められている。近年、銀や銅等の導電性金属からなる金属フィラーとエポキシ樹脂等の樹脂成分よりなるペーストを、スクリーン印刷法でプリント配線基板に設けたスルーホール又はビアホール部分に充填して、プリント配線基板を製造する方法が実用化されており、様々な導電性ペーストが提案されている。
例えば、特許文献1では、形状と配合比を制御することで銀粉と銀被覆銅粉との高充填化混合粉を調整し、これを導電性フィラーとして用いた導電性ペーストが開示されている。
また、特許文献2には、粒径、比表面積、及び粒度分布を調整した導電性粒子を用いることで粒子同士の接触面積を高めて導電性の向上を図ったペーストが開示されている。
特開2005−32471号公報 特開2004−265607号公報
しかしながら、前記、従来技術の導電性ペーストはいずれも導電性フィラー同士のオーミックコンタクトにより導通を発現させる機構であるため、導電性フィラーの充填量に導電性能が影響されやすく抵抗値バラツキが大きい。また、導電性を向上させるためには、導電性フィラーを高充填してフィラー同士の接触面積を高める必要があるが、オーミックコンタクトによる導通だけでは低抵抗化にも限界がある。
従って、本発明の目的は、スクリーン印刷が可能で、且つ、高信頼性の電気的接続と低抵抗化を実現するプリント配線基板のスルーホール又はビアホール充填用として好適な導電性ペーストを提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の金属フィラーを用いた特定組成の導電性ペーストが、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の各項に係る発明を提供するものである。
(1)金属フィラー、エポキシ樹脂、イミダゾール類、有機カルボン酸化合物、及びキレート剤を必須成分とする導電性ペーストであって、前記金属フィラーが、更に、融点180℃以下の金属被覆層を表面に有する銅粉を必須成分として含有していることを特徴とする導電性ペースト。
(2)前記金属被覆層を形成するための金属が、インジウム単独、又は、インジウム、錫、ビスマス、銀、及び銅から選ばれる少なくとも2種以上の金属からなる合金である前記項1記載の導電性ペースト。
(3)前記融点180℃以下の金属被覆層を表面に有する銅粉の金属被覆層が銅粉量に対して5〜50wt%であり、平均粒径が1〜25μmである前記項1又は2記載の導電性ペースト。
(4)前記エポキシ樹脂の配合量が、金属フィラー100重量部に対して、10〜30重量部である前記項1〜3いずれか記載の導電性ペースト。
(5)前記イミダゾール類の配合量が、エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜30重量部である前記項1〜4いずれか記載の導電性ペースト。
(6)前記有機カルボン酸化合物の配合量が、金属フィラー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部である前記項1〜5いずれか記載の導電性ペースト。
(7)前記有機カルボン酸化合物が、サリチル酸、安息香酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、マロン酸及びフェノールフタリンから選ばれる少なくとも1種である前記項1〜6いずれか記載の導電性ペースト。
(8)前記キレート剤の配合量が、金属フィラー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部である前記項1〜7いずれか記載の導電性ペースト。
(9)前記キレート剤が、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、8−キノリノール、2−メチル−8−キノリノール、10−ベンゾキノリノール、2,2’−ビピリジル、2,2’−ビキノリン、1,10−フェナントロリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種である前記項1〜8いずれか記載の導電性ペースト。
(10)前記導電性ペーストが、更に、ポリブタジエンを必須成分として含有することを特徴とする前記項1〜9いずれか記載の導電性ペースト。
(11)前記ポリブタジエンの配合量が、金属フィラー100重量部に対して、0.3〜5.0重量部である前記項10記載の導電性ペースト。
(12)前記ポリブタジエンが、エポキシ当量150〜250のエポキシ化ポリブタジエンである前記項10又は11記載の導電性ペースト。
本発明の導電性ペーストは、加熱硬化することにより優れた導電性が得られ、高信頼性の電気的接続を可能とする。そのため、プリント配線基板に設けたスルーホール又はビアホールを充填するために用いる導電性ペーストとして好適である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の導電性ペーストは、金属フィラー、エポキシ樹脂、イミダゾール系硬化剤、有機カルボン酸化合物、及びキレート剤を必須成分とし、前記金属フィラーが融点180℃以下の金属被覆層を表面に有する銅粉を含有していることを特徴とする。更に好ましくは、前記の必須成分に加えて、ポリブタジエンを必須成分として含有することを特徴とする導電性ペーストである。
(A)金属フィラー
本発明では低融点金属の被覆層を表面に有する銅粉を金属フィラーとして使用する。これによって、ペーストの加熱硬化プロセスにおいて表面の金属被覆層が溶融してフィラー同士が融着・一体化し、導電性フィラー接触系のペーストでは困難であった高信頼性の電気的接続と優れた導電性を実現する。銅を金属の主成分とすることで耐マイグレーション性を改善し、且つ、安価な導電性ペーストが設計可能となる。また、本発明で使用する金属フィラーとしては、前記の導電性発現機構を損なわない範囲において、低融点金属の被覆層を有さない銅粉を併用してもよい。低融点金属の被覆層を有さない銅粉を併用する場合の配合量は、金属フィラー全量の30wt%以下とすることが好ましい。前記範囲を超える配合量では、加熱硬化プロセスにおける金属フィラー同士の融着点が減少し、十分な導電性を確保することが困難となる。
銅粉表面の被覆層を形成する低融点金属は、プリント配線基板の耐熱性、耐酸化性の観点から融点180℃以下の金属であることが好ましい。低融点金属に特に制限はなく、インジウム(In)等の単一金属のほか、前記融点以下の共晶点を有する2種以上の金属からなる合金を使用することができる。例えば、インジウム(In)、錫(Sn)、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、及び銅(Cu)から選ばれる少なくとも2種以上の金属からなる合金が挙げられる。銅粉表面を低融点金属で被覆する方法に特に制限はなく、電気めっき法、無電解めっき法等、公知の方法を適用することができる。低融点金属の被覆量としては銅粉量に対して5〜50wt%が好ましく、更に好ましくは10〜40wt%である。被覆量が下限値未満では、低融点金属層が少な過ぎ、加熱硬化プロセスにおいて金属フィラー同士を十分に融着・一体化させることが困難となる。一方、被覆量が多いほど金属フィラー同士の融着は起こりやすくなるが、低融点金属は銅と比較して比抵抗が大きく、あまりにも被覆量が多過ぎると導電性を逆に低下させる恐れがある。故に、被覆量の上限値は前記範囲内とするのが好ましい。
本発明で用いる金属フィラーには、電解法、アトマイズ法、及び化学還元法等、公知の製法で得られた市販の銅粉、及びこれに前記の低融点金属層を形成したものが使用できる。金属フィラーの形状に特に制限はなく樹枝状、球状、フレーク状等、いずれの形状も使用可能である。金属フィラーの大きさは、レーザー回折散乱法で測定した平均粒径(体積基準の度数分布中央値)が1〜25μmであることが好ましく、更に好ましくは5〜20μmである。平均粒径が下限値未満では微粉が多過ぎるためにペーストが増粘するばかりか、銅粉表面に低融点の金属被覆層を形成することが困難となる。一方、平均粒径が上限値を超えるようでは粗粉が多過ぎ、スクリーン印刷時の目詰まりの原因となりやすい。本発明で用いる金属フィラーの粒径調整は、篩、気流式分級機等の公知の方法を適用することができる。
(B)エポキシ樹脂
本発明で金属フィラーのバインダーとして用いるエポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を2個以上含有する化合物であれば特に制限はなく、公知のエポキシ樹脂が使用できる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、及び脂環式エポキシ樹脂等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのエポキシ樹脂には常温(15〜25℃)で固形と液状タイプの樹脂があるが、加熱硬化時の揮発分に起因するホール充填後のペーストの膨れや体積減少(凹み)等による接続信頼性の悪化を防止するためには、無溶剤若しくは溶剤使用量を極力低減したペーストにする必要があり、液状エポキシ樹脂を用いることがより好ましい。また、エポキシ樹脂の特性を損なわずにペーストを低粘度化することを目的に、反応性希釈剤として1分子中にエポキシ基を1個含有する化合物を添加することも可能である。反応性希釈剤は公知のエポキシ樹脂が使用でき、例えば、n−ブチルグリシジルエ−テル、エチルヘキシルグリシジルエ−テル、フェニルグリシジルエ−テル、及びブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂の配合量は、金属フィラー100重量部に対して、10〜30重量部が好ましい。更に好ましくは15〜25重量部である。配合量が金属フィラーに対して下限値未満であるとバインド力が不足し、良好な導電性が発現しない。また、硬化ペースト内にマイクロククラックが発生しやすく、信頼性の低下にも繋がる。エポキシ樹脂の配合量が金属フィラーに対して上限値を越えると絶縁層が過剰となり金属フィラー同士の接触が少なくなる。結果、加熱硬化プロセスにおける金属フィラー同士の融着点も減少し、導通抵抗値が高くなるので好ましくない。
(C)イミダゾール類
本発明で用いるイミダゾール類に特に制限はなく、エポキシ樹脂の硬化剤として公知のものが使用できる。具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フィニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール等が挙げられ、これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
イミダゾール類の配合量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜30重量部が好ましい。更に好ましくは3〜20重量部である。配合量がエポキシ樹脂に対して下限値未満であると、ペーストの硬化反応が不十分となる。また、配合量がエポキシ樹脂に対して上限値を越えると、経時によるペーストの増粘が著しく、保存性が低下する。
(D)有機カルボン酸化合物
本発明で用いる有機カルボン酸化合物は、金属フィラー表面の酸化膜に対して、プロトンを供与し、その溶出を可能とするものであれば特に制限はなく、モノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、多価カルボン酸類等を使用することができる。具体例としては、サリチル酸、安息香酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、マロン酸、フェノールフタリン等が挙げられ、これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機カルボン酸化合物の配合量は、金属フィラー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましい。更に好ましくは0.5〜2.0重量部である。配合量が金属フィラーに対して下限値未満であると配合量が少な過ぎ、酸化膜を溶出させる機能が十分に発現しない。また、配合量が金属フィラーに対して上限値を越えると、過剰な有機カルボン酸化合物が導電性を阻害して導通抵抗値が高くなるので好ましくない。
(E)キレート剤
本発明で用いるキレート剤は、前記有機カルボン酸化合物の効果により溶出した金属イオンを固定化することが目的である。よって金属イオンに対して、キレート形成が可能な金属イオンキレート剤であれば特に制限はない。例えば、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン等のジケトン類、8−キノリノール、2−メチル−8−キノリノール、10−ベンゾキノリノール、2,2’−ビピリジル、2,2’−ビキノリン、1,10−フェナントロリン等の含窒素複素環化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類等を使用することができる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
キレート剤の配合量は、金属フィラー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましい。更に好ましくは0.3〜2.0重量部である。配合量が金属フィラー対して下限値未満であると配合量が少なすぎ、溶出した金属イオンを捕捉してキレート形成させることが困難である。また、配合量が金属フィラーに対して上限値を越えると、過剰なキレート剤が導電性を阻害して導通抵抗値が高くなるので好ましくない。
(F)ポリブタジエン
本発明の導電性ペーストは、更に、ポリブタジエンを必須成分として含有することにより、硬化物に可撓性を付与して低応力化を図ることが可能となる。本発明に用いるポリブタジエンは、分子内にエポキシ基を有するエポキシ当量150〜250のエポキシ化ポリブタジエンであることがより好ましい。エポキシ基がバインダー主成分であるエポキシ樹脂と結合することで硬化物の耐衝撃性が大きく改善され、また、金属フィラーと樹脂界面の密着性を向上させる作用をも有する。エポキシ当量が下限値未満では架橋密度が上がるために硬くて脆い硬化物となる。一方、エポキシ当量が上限値を超えるようでは可撓性が逆に強すぎ、導通抵抗値が高くなる。
ポリブタジエンの配合量は、金属フィラー100重量部に対して、0.3〜5.0重量部が好ましい。更に好ましくは0.5〜3.0重量部である。配合量が金属フィラーに対して下限値未満であると配合量が少なすぎ、硬化物に可撓性を付与することが困難である。また、配合量が金属フィラーに対して上限値を越える過剰量であると金属フィラー同士を融着させるための十分な接触が得られず、導通抵抗値が高くなるので好ましくない。
以上、本発明の導電性ペーストの必須成分について説明を行ったが、必要に応じて、溶剤、カップリング剤、消泡剤、微細シリカ(チキソ調整剤)、レベリング剤等を添加することも可能である。
本発明において溶剤を使用する場合は、エポキシ樹脂の溶解性や硬化条件、及びスクリーン印刷版の版乾きの抑制と印刷後の乾燥性を考慮して、適正な沸点や蒸気圧を有するものを適宜選択すれば良い。例えば、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチルカルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、メチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等を使用することができる。また、これらは、二種以上を組み合わせた混合溶剤として使用することもできる。
ただし、溶剤に起因する導電性ペースト揮発量は、ペースト全重量に対して5wt% 以下とすることが好ましく、これによってホールに充填した硬化ペーストの信頼性を確保できる。揮発量が5wt% を越えると、ペーストの膨れや体積減少(凹み)等により、接続信頼性が低下する恐れがある。
本発明の導電性銅ペーストにカップリング剤を添加すると、ペースト内での金属フィラーの分散性やバインダーであるエポキシ樹脂と金属フィラーとの密着性を向上させる効果がある。
カップリング剤の種類は、特に限定されず、シラン系、チタネート系、アルミネート系等、公知のカップリング剤を必要に応じて添加すれば良い。また、その添加量は、金属フィラーとエポキシ樹脂の配合量を考慮して適宜設定すれば良い。
本発明の導電性ペーストの製造方法は、金属フィラー、エポキシ樹脂、イミダゾール類、有機カルボン酸化合物、キレート剤、ポリブタジエン、その他必要に応じて添加した溶剤、カップリング剤等が均一に混練・混合できる装置であれば特に限定されない。例えば、ニーダー、三本ロール、ライカイ機等の混練装置、自転公転式攪拌装置等が使用できる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
なお、本発明の導電性ペーストの評価は、以下のようにして行った。
(a)体積抵抗率
ガラスエポキシ樹脂基板上に導電性ペーストを硬化後の厚みが100μmとなるように、幅1cm×長さ10cmの帯状に塗布し、熱風循環式乾燥機で80℃×1時間、160℃×30分間加熱処理して硬化させた。得られた硬化塗膜層の抵抗値を4端子法にて測定し、体積抵抗率を算出した。
(イ)金属フィラーの調整
<試験例1>
銅粉表面に電気めっきでSn−Bi二元合金(Sn/Bi=43/57、融点139℃)の被覆層を形成した。得られた複合金属粉は、めっき量22.4wt%、平均粒径13.8μm、比表面積0.14m/gであった。
<試験例2>
銅粉表面に電気めっきでIn−Ag二元合金(In/Ag=97/3、融点143℃)の被覆層を形成した。得られた複合金属粉は、めっき量24.1wt%、平均粒径14.2μm、比表面積0.12m/gであった。
<試験例3>
銅粉表面に電気めっきでSn−In二元合金(Sn/In=48/52、融点117℃)の被覆層を形成した。得られた複合金属粉は、めっき量21.9wt%、平均粒径13.1μm、比表面積0.14m/gであった。
<実施例1>
前記試験例1の金属フィラー100重量部、トリグリシジルパラアミノフェノール14重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール1.4重量部、安息香酸0.7重量部、アセチルアセトン2.0重量部、エポキシ当量205のエポキシ化ポリブタジエン0.8重量部、及びブチルセロソルブ2.0重量部を自転公転式攪拌装置を用いて均一に混合し、導電性ペーストを調整した。得られた導電性ペーストの硬化物の体積抵抗率は8.9×10−5Ωcmであった。
<実施例2>
前記試験例2の金属フィラー100重量部、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン14重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール1.4重量部、安息香酸0.7重量部、8−キノリノール0.6重量部、エポキシ当量205のエポキシ化ポリブタジエン0.8重量部、及びブチルセロソルブ3.0重量部を自転公転式攪拌装置を用いて均一に混合し、導電性ペーストを調整した。得られた導電性ペーストの硬化物の体積抵抗率は4.8×10−5Ωcmであった。
<実施例3>
前記試験例3の金属フィラーを使用する以外は、実施例1と同様にして導電性ペーストを調整した。得られた導電性ペーストの硬化物の体積抵抗率は6.5×10−5Ωcmであった。
<比較例1>
金属フィラーを平均粒径13.9μm、比表面積0.14m/gの銅粉に変更する以外は、実施例1と同様にして導電性ペーストを調整した。得られた導電性ペーストの硬化物の体積抵抗率は4.6×10−4Ωcmであった。
<比較例2>
金属フィラーを平均粒径13.9μm、比表面積0.14m/gの銅粉に変更する以外は、実施例2と同様にして導電性ペーストを調整した。得られた導電性ペーストの硬化物の体積抵抗率は3.8×10−4Ωcmであった。

Claims (12)

  1. 金属フィラー、エポキシ樹脂、イミダゾール類、有機カルボン酸化合物、及びキレート剤を必須成分とする導電性ペーストであって、前記金属フィラーが、更に、融点180℃以下の金属被覆層を表面に有する銅粉を必須成分として含有していることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記金属被覆層を形成するための金属が、インジウム単独、又は、インジウム、錫、ビスマス、銀、及び銅から選ばれる少なくとも2種以上の金属からなる合金である請求項1記載の導電性ペースト。
  3. 前記融点180℃以下の金属被覆層を表面に有する銅粉の金属被覆層が銅粉量に対して5〜50wt%であり、平均粒径が1〜25μmである請求項1又は2記載の導電性ペースト。
  4. 前記エポキシ樹脂の配合量が、金属フィラー100重量部に対して、10〜30重量部である請求項1〜3いずれか記載の導電性ペースト。
  5. 前記イミダゾール類の配合量が、エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜30重量部である請求項1〜4いずれか記載の導電性ペースト。
  6. 前記有機カルボン酸化合物の配合量が、金属フィラー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部である請求項1〜5いずれか記載の導電性ペースト。
  7. 前記有機カルボン酸化合物が、サリチル酸、安息香酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、マロン酸及びフェノールフタリンから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6いずれか記載の導電性ペースト。
  8. 前記キレート剤の配合量が、金属フィラー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部である請求項1〜7いずれか記載の導電性ペースト。
  9. 前記キレート剤が、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、8−キノリノール、2−メチル−8−キノリノール、10−ベンゾキノリノール、2,2’−ビピリジル、2,2’−ビキノリン、1,10−フェナントロリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜8いずれか記載の導電性ペースト。
  10. 前記導電性ペーストが、更に、ポリブタジエンを必須成分として含有することを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の導電性ペースト。
  11. 前記ポリブタジエンの配合量が、金属フィラー100重量部に対して、0.3〜5.0重量部である請求項10記載の導電性ペースト。
  12. 前記ポリブタジエンが、エポキシ当量150〜250のエポキシ化ポリブタジエンである請求項10又は11記載の導電性ペースト。
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