JPH11134939A - 硬化性導電組成物 - Google Patents

硬化性導電組成物

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JPH11134939A
JPH11134939A JP29744797A JP29744797A JPH11134939A JP H11134939 A JPH11134939 A JP H11134939A JP 29744797 A JP29744797 A JP 29744797A JP 29744797 A JP29744797 A JP 29744797A JP H11134939 A JPH11134939 A JP H11134939A
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JP
Japan
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conductive composition
weight
epoxy resin
curable conductive
copper powder
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JP29744797A
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Inventor
Tomoki Okamoto
朋己 岡本
Takeo Kawahara
武男 河原
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4038Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
    • H05K3/4053Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques
    • H05K3/4069Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques for via connections in organic insulating substrates

Abstract

(57)【要約】 【課題】回路形成基板に高アスペクト比の導通スルーホ
ールを形成する場合等のように、細長い形状の貫通孔に
充填・硬化する場合においても、硬化時にクラックの発
生がなく、しかも、得られる硬化体が長期にわたって安
定な導電性を発揮する硬化性導電組成物を提供する。 【解決手段】銅粉、エポキシ樹脂、ノボラック型フェノ
ール樹脂、硬化促進剤よりなる硬化性導電組成物におい
て、硬化促進剤としてエポキシ樹脂及びノボラック型フ
ェノール樹脂の合計量100重量部に対しヘキサメチレ
ンテトラミン0.2〜1重量部と、イミダゾール誘導体
2〜5重量部とを併用することを特徴とする硬化性導電
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な硬化性導電組成
物に関する。詳しくは、回路形成用基板のスルーホール
用貫通孔に充填硬化して導通スルーホールを形成する場
合等のように、厚みのある導電性硬化体を得る場合にお
いても、硬化時にクラックの発生がなく、しかも、得ら
れる硬化体が長期にわたって安定な導電性を発揮する硬
化性導電組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化性導電組成物は、エレクトロニクス
分野において、IC回路用、導電性接着剤、電磁波シー
ルド等多くの用途に使用されている。特に最近では、硬
化性導電組成物をスルーホール形成用貫通孔に充填・硬
化させて、導通スルーホールの形成を行う、安価で信頼
性の高い導通スルーホールの形成技術が提唱されてい
る。
【0003】上記の導通スルーホール用の硬化性導電組
成物の用途においては、硬化性導電組成物は回路形成用
基板の貫通孔に充填したまま硬化する必要があり、ボイ
ド、クラック等の欠陥を発生することなく、且つ良好で
安定した導電性の発現が求められる。このような用途に
おける欠陥の発生要因としては、硬化性導電組成物の硬
化時或いは硬化後の冷却時における基材の膨張・収縮、
硬化体の硬化収縮に起因する内部応力や、硬化後の部品
実装時の半田による熱衝撃等が挙げられる。
【0004】このような問題に対し、本発明者らは、特
開平6−184409、特開平8−311157号公報
記載のように、金属粉として特定の粒度分布を有する樹
枝状銅粉を用い、特定の構造を有するモノグリシジル化
合物を含有してなる硬化性導電組成物を使用すること
で、厚みのある導電性硬化体を得る場合の硬化時或い
は、硬化時の熱衝撃における内部応力を緩和し、クラッ
クの発生を防止する方法をこれまでに提案した。
【0005】一方、近年回路密度の高密度化を目的とし
て、導通スルーホールの小径化が推進されており、アス
ペクト比(回路基板の板厚/スルーホールの穴径)は
2.5以上が要求される場合が多い。このような高アス
ペクト比の導通スルーホールを形成する場合、導電性の
確保、及び欠陥の抑制はさらに困難となる。
【0006】また、ノボラック型フェノール樹脂を硬化
剤としてエポキシ樹脂を架橋・硬化させる構成の硬化性
組成物においては、熱硬化性を改善する目的で、ベンジ
ルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,
0]−ウンデセン−7等の3級アミン化合物、種々のイ
ミダゾール誘導体、或いは有機リン化合物等が硬化促進
剤として好適に使用できることが知られている。しか
し、上記の硬化性組成物に導電性粉末である樹枝状銅粉
を添加して硬化性導電組成物とした場合には、前記した
ような高アスペクト比のスルーホールに充填・硬化して
も、クラックの発生が避けられず、また十分な導電性が
得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、高アスペクト
比の導通スルーホール形成等に硬化性導電組成物を使用
する場合においても、硬化時にクラックの発生がなく、
しかも、得られる硬化体が、長期にわたって安定した導
電性を発揮できる硬化性導電組成物の開発が望まれてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、銅粉、エポ
キシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂よりなる硬化性
導電組成物の硬化促進剤として、ヘキサメチレンテトラ
ミンとイミダゾール誘導体とを併用することで、高アス
ペクト比の導通スルーホール形成等に硬化性導電組成物
を使用した場合においても、得られる硬化体が長期にわ
たって安定した導電性を発揮する硬化性導電組成物が得
られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、銅粉、エポキシ樹脂、ノ
ボラック型フェノール樹脂、硬化促進剤よりなる硬化性
導電組成物において、硬化促進剤としてエポキシ樹脂及
びノボラック型フェノール樹脂の合計量100重量部に
対しヘキサメチレンテトラミン0.2〜1重量部と、イ
ミダゾール誘導体2〜5重量部とを併用することを特徴
とする硬化性導電組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性導電組成物におい
ては、ヘキサメチレンテトラミンがエポキシ樹脂及びノ
ボラック型フェノール樹脂の合計量100重量部に対
し、0.2〜1重量部の割合で含まれ、かつイミダゾー
ル誘導体が、エポキシ樹脂及びノボラック型フェノール
樹脂の合計量100重量部に対し、2〜5重量部の割合
で含まれることが重要である。以下、エポキシ樹脂とノ
ボラック型フェノール樹脂とを合わせたものをバインダ
ーと略記する。
【0011】本発明において、ヘキサメチレンテトラミ
ンはバインダー100重量部に対し、0.2〜1重量部
の割合で用いられる。
【0012】上記ヘキサメチレンテトラミンの割合が
0.2重量部より少ない場合は、添加効果が認められ
ず、硬化性導電組成物の硬化初期段階における硬化体の
強度が不十分となり、クラックが発生しやすくなる。ま
た、導電性及び導電性の安定性も不十分となる。ヘキサ
メチレンテトラミンの割合が1重量部を越える場合にお
いても、クラックが発生しやすくなり導電性の安定性が
不十分となる。
【0013】本発明におけるイミダゾール誘導体は特に
制限されないが、例えば2−フェニルイミダゾール、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−
ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−
4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニ
ル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、
2−フェニル−4−ヒドロキシメチルイミダゾール、或
いはイミダゾールの1位をシアノエチル基で置換したも
の、或いは1位をシアノエチル基で置換したイミダゾー
ル類のトリメリット酸塩またはs−トリアジン塩等が挙
げられる。また特に好ましくは、2位に炭素数10〜2
0の飽和脂肪族炭化水素基を有するイミダゾールが挙げ
られる。かかるイミダゾール誘導体を具体的に例示する
と、例えば2−デシルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、2−ドデシルイミダゾール、2−トリデシ
ルイミダゾール、2−テトラデシルイミダゾール、2−
ペンタデシルイミダゾール、2−ヘキサデシルイミダゾ
ール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−オクタデシ
ルイミダゾール、2−ノナデシルイミダゾール、2−イ
コシルイミダゾール等が挙げられる。尚、炭素数10〜
20の飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも分岐状でも
良い。2位に炭素数10〜20の飽和脂肪族炭化水素基
を有するイミダゾール誘導体は、エポキシ樹脂との相溶
性が比較的良好でポットライフが長いため、本発明の硬
化促進剤として、ヘキサメチレンテトラミンと併用して
用いるのに特に好適である。
【0014】イミダゾール誘導体はバインダー100重
量部に対し、2〜5重量部の割合で用いられる。
【0015】上記イミダゾール誘導体が2重量部より少
ない場合、或いは5重量部を越える場合は、硬化終了後
の硬化体の架橋密度が不十分になり、導電性が悪くな
り、好ましくない。
【0016】本発明において、イミダゾール誘導体及び
ヘキサメチレンテトラミンは、バインダー中に均一分散
するように混合することが好ましい。例えば、イミダゾ
ール誘導体及びヘキサメチレンテトラミンをメタノール
等の適当な溶媒に均一溶解し、後述するプラネタリーミ
キサー等の混練装置を用いてバインダー及び銅粉等と混
練しながら脱溶媒することで、硬化促進剤が均一に分散
した硬化性導電組成物を得ることが出来る。
【0017】本発明に使用する銅粉は、形成される導通
スルーホールの信頼性を考慮すると純度が99.99%
以上であることが好ましい。特に、マイグレーション等
のスルーホール間の絶縁信頼性を維持するためには、不
純物として銀等のマイグレーションの起こしやすい金属
の混入がないものが好ましい。
【0018】また、銅粉の形状は樹枝状であることが好
ましい。樹枝状銅粉とは、電解法により製造される銅粉
であり、樹木の枝のように無数の突起を有する形状の粉
末である。樹枝状銅粉はエポキシ樹脂との密着性が良好
であり、銅粉とバインダー界面における剥離に伴うクラ
ックの発生を防止するため、硬化時にクラックの発生が
なく、得られる硬化体が、長期にわたって安定な導電性
を発揮する硬化性導電組成物を得ることが出来る。
【0019】更に、本発明の硬化性導電組成物において
は、該硬化性導電組成物から銅粉の性状を実質的に変化
させることなく分離・回収された状態の銅粉が、平均粒
径が2〜20μm、好ましくは5〜15μmであり、タ
ップ密度が3.3g/cm3以下、好ましくは1.0〜
3.1g/cm3であることが特に好ましい。
【0020】上記の硬化性導電組成物から分離・回収さ
れた銅粉とは、硬化性導電組成物を構成するバインダー
を、銅粉の性状を変化させることなく分離し、回収した
状態の銅粉をいい、原料銅粉とは区別される。
【0021】かかる硬化性導電組成物からの銅粉の分離
・回収は、一般には、硬化性導電組成物を構成するバイ
ンダーを、該バインダーを選択的に溶解可能な溶剤に溶
解し、濾過して銅粉を分離・回収した後、更に、該銅粉
から該バインダーを溶剤で20時間ソックスレー抽出を
行って除去することにより行うことができる。
【0022】上記のように硬化性導電組成物から分離・
回収された銅粉のタップ密度が3.3g/cm3以下で
ある場合は、混練により樹枝状銅粉が強く粉砕されてい
ないため、分岐部が多く存在し、銅粉同士の接触点が多
く、硬化後に安定した導電性を得ることができる。
【0023】また、硬化性導電組成物より分離・回収さ
れた銅粉の平均粒径が2〜20μmの範囲にある場合
は、硬化性導電組成物の流動性は良好であり、銅粉の耐
酸化性も問題のない範囲となるため、特に、硬化性導電
組成物をスクリーン印刷法によりプリント配線板のスル
ーホール用貫通孔に充填・硬化して導通スルーホールを
得る場合には、スクリーン版の目詰まり等の不具合を生
じること無く、良好な作業性を維持しつつ、長期にわた
って安定した導電性を発揮する導通スルーホールを得る
ことができる。
【0024】本発明において、銅粉は、エポキシ樹脂と
ノボラック型フェノール樹脂との合計量100重量部に
対して、180〜750重量部、好ましくは200〜5
70重量部の配合割合で用いることができる。
【0025】銅粉の配合割合が上記範囲内にある場合
は、硬化性導電組成物の流動性を良好に維持しつつ、得
られる硬化体の銅粉相互の結合力が十分に得られるた
め、硬化性導電組成物のスルーホールへの充填を容易に
行うことができ、且つ良好で、長期にわたり安定した導
電性を得ることが出来る。
【0026】また、本発明の銅粉は、必要に応じて酸化
防止、分散性向上等の目的で、チタンカップリング剤、
シランカップリング剤、不飽和脂肪酸等による表面処理
を行っても良い。
【0027】本発明において用いられるエポキシ樹脂
は、公知のものが特に制限なく使用できるが、吸水率が
低く耐湿性が良好である点、硬化に伴う架橋密度を高く
できる点、得られる硬化体の機械的強度が高い点等の理
由で、ビスフェノールAジグリシジルエーテル或いはビ
スフェノールFジグリシジルエーテル或いはその混合物
が特に好適に用いられる。さらに、上記ビスフェノール
Aジグリシジルエーテル或いはビスフェノールFジグリ
シジルエーテルは、硬化性導電組成物の硬化に伴う架橋
密度が十分に高く、良好な導電性が得られることから、
そのエポキシ当量が200g/当量以下であることが好
ましい。
【0028】エポキシ樹脂としてビスフェノールAジグ
リシジルエーテル或いはビスフェノールFジグリシジル
エーテル或いはその混合物等のように25℃における粘
度が1,000〜25,000cpsである高粘度エポキ
シ樹脂を用いる場合には、エポキシ樹脂の一成分とし
て、25℃における粘度が1〜50cpsである低粘度エ
ポキシ樹脂を添加しても良い。低粘度エポキシ樹脂を添
加することにより、得られる硬化性導電組成物の粘度を
下げ、作業性を向上させるばかりではなく、溶剤の使用
量を低減することができ、硬化時の溶剤の揮発を容易に
行わしめることができるため、得られる硬化体における
空隙等の欠陥を減少させることができる。
【0029】また、低粘度エポキシ樹脂を用いることに
より、低粘度エポキシ樹脂に溶解するものであれば、高
粘度エポキシ樹脂として25℃で固体であるエポキシ樹
脂も用いることも可能である。
【0030】低粘度エポキシ樹脂としては、脂肪族モノ
グリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル、1・6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グ
リセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル及びこれらのグリシジルエー
テルをグリシジルエステルに変換したもの等が好適に使
用できる。n−ウンデシルモノグリシジルエーテル、ド
デシルモノグリシジルエーテル、トリデシルモノグリシ
ジルエーテル等の脂肪族モノグリシジルエーテルは、粘
度低減効果のみならず、スルーホール用貫通孔に硬化性
導電組成物を充填して硬化させた場合、硬化しつつある
硬化性導電組成物に働く内部応力を緩和することで、硬
化体内部のクラックの抑制に寄与することができ、さら
に得られる硬化体の耐冷熱衝撃性を改善する効果があ
り、特に好ましい。
【0031】本発明において高粘度エポキシ樹脂と共に
低粘度エポキシ樹脂を使用する場合、上記高粘度エポキ
シ樹脂100重量部に対し、10〜60重量部、好まし
くは、20〜50重量部の割合で配合できる。低粘度エ
ポキシ樹脂の割合が上記範囲にある場合は、硬化に伴い
極端な架橋密度の減少を招くこと無く、十分な粘度低減
効果を得ることが出来る。
【0032】本発明において、ノボラック型フェノール
樹脂はフェノール類とホルムアルデヒド類の重縮合物及
び/又はその変性物であり、エポキシ樹脂の硬化剤とし
て用いられる。ノボラック型フェノール樹脂は、得られ
る硬化体の耐湿性、耐熱性が優れている点、還元性を備
えている点、ポットライフが長い点、プリント配線板等
に対して硬化温度が適切である点、ボイドの原因となる
ような副生成物の量が極めて少ない点等から、本発明の
硬化剤として最も適している。上記ノボラック型フェノ
ール樹脂のフェノール類としては、フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、ナフトール、p−t−ブチルフェ
ノール、ビスフェノールA、レゾルシン等の1価並びに
多価のフェノール類及びそれらの置換体の1種類又は2
種類以上の混合物が挙げられる。またホルムアルデヒド
類としては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド等が挙
げられる。また、上記ノボラック型フェノール樹脂を、
芳香族炭化水素樹脂、ジメトキシパラキシレン、ジクロ
ロペンタジエン等で適宜変性したものを使用しても良
い。
【0033】上記ノボラック型フェノール樹脂の添加量
は、ノボラック型フェノール樹脂に含まれるヒドロキシ
基がエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.5〜
1.3当量、好ましくは0.7〜1.1当量となるよう
にするのが好ましい。ノボラック型フェノール樹脂のヒ
ドロキシ基が上記範囲にある場合は、十分な架橋密度を
有する硬化体が得られ、良好な導電性を発揮できる。
【0034】本発明の硬化性導電組成物の製造におい
て、上記原料銅粉をバインダーに均一に分散させるため
の混練は、樹枝状銅粉の2次凝集をほぐす程度の弱い分
散力で混練することが好ましい。
【0035】上記混練するための装置としては、例え
ば、ロールミル、バンバリーミキサー、エクストルーダ
ー等のロール型混練機、ボールミル、サンドグラインダ
ー等のボール型混練機、ミックスマラー、マルチミル等
のホイール型混練機、ニーダー、スクリューミキサー、
ジグザクミキサー、スパイラルミキサー、プラネタリー
ミキサー、ポニーミキサー等のブレード型混練機、らい
かい機、コロイドミル等が挙げられる。そのうち、比較
的混練力の弱いブレード型混練機を用いて混練すること
が好ましい。その中でも、プラネタリーミキサーを用い
るのが特に好ましい。
【0036】本発明の硬化性導電組成物は、その用途に
応じて、適宜、溶剤を添加して粘度の調節を行って使用
しても良い。上記溶剤としては、公知のものが特に制限
なく使用できる。例えば、イソプロパノール、ブタノー
ル等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、アジピ
ン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル
等のエステル類、エチルカルビトール、ブチルカルビト
ール等のカルビトール類等が挙げられる。上記溶剤は、
単独、或いは2種以上を混合して使用しても良い。
【0037】本発明の硬化性導電組成物には、その特性
を著しく低下させない範囲で、公知の添加剤を配合して
も良い。かかる添加剤としては、例えば、消泡剤、分散
剤、チキソトロピー化剤、レベリング剤、防錆剤、還元
剤等が挙げられる。
【0038】本発明の硬化性導電組成物は、スプレー、
ブラシ塗り、ディッピング、オフセット印刷、スクリー
ン印刷等の、公知の方法で塗装、印刷或いは充填するこ
とができる。
【0039】
【効果】以上の説明から理解されるように、本発明の硬
化性導電組成物は、銅粉、エポキシ樹脂、ノボラック型
フェノール樹脂、硬化促進剤よりなり、硬化促進剤とし
てイミダゾール誘導体及びヘキサメチレンテトラミンを
併用して用いることにより、両者の相乗効果により、硬
化初期段階での硬化体強度を向上させ、硬化過程におけ
るクラックを抑制し、かつ硬化体の導電性をも改善する
効果を与える。その作用機構は必ずしも明らかではない
が、以下のように推定できる。即ち、イミダゾール誘導
体を単独で硬化促進剤として用いた場合は、比較的高い
架橋密度が得られることが知られているが、硬化温度が
比較的高く、硬化の初期段階の硬化体強度が十分でない
ため、前記の高アスペクト比スルーホールを形成するよ
うな場合には、硬化時の熱衝撃におけるクラックの発生
を防止することができないばかりか、硬化段階での銅粉
の酸化による導電性の低下という問題も生じる。また、
ヘキサメチレンテトラミンを単独で硬化促進剤として用
いる場合には、硬化体の架橋密度が不足するため良好な
導電性が得られない。これに対し、イミダゾール誘導体
とヘキサメチレンテトラミンを併用して用いた場合は、
硬化初期段階ではヘキサメチレンテトラミンが優先的に
促進剤として働くことで、硬化体強度を維持してクラッ
ク発生を抑制し、且つ銅粉の酸化を抑制し、続いてイミ
ダゾール誘導体により最終的な硬化体の架橋密度を向上
させることで、高アスペクト比スルーホールを形成する
ような場合においても、クラックが発生することなく、
良好な導電性を長期にわたって安定して発現できると推
定される。
【0040】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために実施
例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0041】実施例1〜10、比較例1〜6 エポキシ当量166g/当量、25℃における粘度2,
380cpsのビスフェノールAジグリシジルエーテルと
ビスフェノールFジグリシジルエーテルの混合物を10
0重量部、エポキシ当量228g/当量、25℃におけ
る粘度6cpsのn−ウンデシルモノグリシジルエーテル
を35重量部、ヒドロキシ当量105g/当量の、フェ
ノール及びホルムアルデヒドの重縮合物からなるノボラ
ック型フェノール樹脂を57重量部(エポキシ樹脂のエ
ポキシ当量とノボラック型フェノール樹脂のヒドロキシ
当量との当量比=1:0.72)配合してバインダーを
調製した。続いて、予め1.5wt.%のイソプロピル
トリステアロイルチタネートで表面処理した、平均粒径
10.2μm、タップ密度2.85g/cm3の樹枝状
銅粉をバインダー100重量部に対して400重量部、
及び表1に示した配合の硬化促進剤をメタノール溶液と
したものをバインダーと共にプラネタリーミキサーを用
いて混練した。混練条件は、投入後120分予備混合を
行った後、真空中、40℃、60分の条件でメタノール
を系外に排出しながら混練を行い、その後適量のエステ
ル系溶剤(商品名DBE;デュポン(株)社製、アジピ
ン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル
の混合溶剤)を添加して20分追加混練し、硬化性導電
組成物を得た。
【0042】尚、該硬化性導電組成物の一部をメチルエ
チルケトンに溶解し、濾過した後、ソックスレー抽出に
より銅粉を洗浄し、分離・回収された銅粉について平均
粒径及びタップ密度を測定したところ、平均粒径が9.
7μm、タップ密度が3.0g/cm3であった。
【0043】得られた硬化性導電組成物のポットライフ
の評価は、混練後の硬化性導電組成物を冷凍庫に保存
し、定期的に粘度測定を行い、混練後の粘度が10%上
昇するのに要する日数で評価した。また、硬化性導電組
成物の導電性その他の評価は、下記の方法で評価した。
即ち、図1及び図2に示す試験パターンを形成した厚み
1.2mmのガラスエポキシ基材に、直径0.4mmの
スルーホール(アスペクト比3)を穿孔し、得られた硬
化性導電組成物を該スルーホール内に、スクリーン印刷
法を用いて充填し、熱風乾燥炉で、60℃1時間、18
0℃1時間の条件で硬化した。
【0044】硬化後、1024穴の各導通スルーホール
の抵抗値をデジタルマルチメーターで測定し、スルーホ
ール抵抗値の平均値を算出した。また、各実施例及び比
較例で得られたスルーホールをそれぞれ1024穴につ
いて断面を観察した。断面観察は倍率40倍の実体顕微
鏡で行い、クラックの発生率(%)を算出した。
【0045】更に、導電性の長期安定性の加速試験とし
て、各実施例及び比較例において、それぞれ1024穴
のスルーホールについて高温高湿試験を実施した。高温
高湿試験は60℃、90%RH、1000時間行った。
試験後、スルーホール抵抗値が30%上昇したスルーホ
ールを不良として、不良率(%)を算出した。
【0046】これらの結果を表1にまとめて示した。表
1より、実施例においては、クラックの発生が無く、良
好な導電性が長期にわたって安定して発現していること
がわかる。なお、2位に炭素数10〜20の飽和脂肪族
炭化水素基を有するイミダゾール誘導体を硬化促進剤と
して用いた場合には、比較的長いポットライフが得られ
た。
【0047】
【表1】
【0048】比較例7、8 硬化促進剤として1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7(比較例7)及びアミンアダクト型
潜在硬化剤(味の素(株)製PN−23;比較例8)
を、エポキシ樹脂及びノボラック型フェノール樹脂の合
計量100重量部に対し2重量部用いた他は、全て実施
例1〜10と同様にして硬化性導電組成物を得、評価を
行った。その結果を表2に示した。表2より、比較例7
は大量のクラックが発生し、スルーホール抵抗値は無限
大であった。また比較例8は、クラック発生量は30%
程度であったが、スルーホール抵抗値は無限大であっ
た。従って比較例7,8については高温高湿試験は行わ
なかった。
【0049】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、充填評価用基板の平面図である。
【図2】 図2は、図1の充填評価用基板におけるX−
Y部分の断面図である。
【符号の説明】
1 貫通孔 2 銅箔 3 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 1/09 H05K 1/09 D 1/11 1/11 L

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅粉、エポキシ樹脂、ノボラック型フェ
    ノール樹脂、硬化促進剤よりなる硬化性導電組成物にお
    いて、硬化促進剤としてエポキシ樹脂及びノボラック型
    フェノール樹脂の合計量100重量部に対しヘキサメチ
    レンテトラミン0.2〜1重量部と、イミダゾール誘導
    体2〜5重量部とを併用することを特徴とする硬化性導
    電組成物。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002088225A (ja) * 2000-07-13 2002-03-27 Ngk Spark Plug Co Ltd スルーホール充填用ペースト及びそれを用いたプリント配線板
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JP2015232145A (ja) * 2012-12-18 2015-12-24 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated 溶媒和された固体を使用するエポキシ樹脂組成物

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