JP2007204959A - エレベータ式駐車装置及びエレベータ式駐車装置における昇降台傾き度合診断方法 - Google Patents

エレベータ式駐車装置及びエレベータ式駐車装置における昇降台傾き度合診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合の合否を自動的に診断できるようにすること。
【解決手段】初期設定時と傾き度合診断時において、昇降台32の基準部位が所定の基準高さ位置H1に達した基準タイミングと、昇降台32の比較対象部位が所定の比較対象高さ位置H2に達した比較対象タイミングとの間で、昇降台32の昇降量を求める。初期設定時における昇降台32の昇降量を基準にして、傾き度合診断時における昇降台32の昇降量を評価して、昇降台32の傾き度合を診断する。
【選択図】図9

Description

この発明は、エレベータ式駐車装置において、昇降台の傾き度合を診断するための技術に関する。
一般的なエレベータ式駐車装置として、駐車塔の中央部にエレベータ昇降用の昇降路を形成し、この昇降路の左右両側のスペースに駐車棚を階層状に設けると共に、昇降路の最下部に乗入階及び入出庫口を形成したものがある。上記昇降路には、略矩形状に枠組み構成された昇降台が昇降自在に設けられており、昇降台と各駐車棚との間で車両搭載用パレット又は車両自体の移載が行われるように構成されている。また、昇降台の4隅部分が吊下げ索体としての4組のワイヤーロープによって吊下げられている。これら4組のワイヤーロープは、それぞれ昇降路最上部に設けられた転向プーリを経て、駐車塔最上部機械室の昇降駆動部で回転駆動される駆動シーブに集合して巻掛けられた上で、さらに転向シーブを経て他端側でカウンタウエイトに連結されている。
かかるエレベータ式駐車装置において、昇降路を取囲む棚柱のうちの一つに乗入階及び各駐車階の全階床に対応して被検知板が設けられると共に、昇降台には該被検知板を検知する非接触センサが設けられている。そして、昇降台が昇降する際、非接触センサが被検知板を検知することで、昇降台の現在位置を認識して目的階で停止させるようになっている。
このようなエレベータ式駐車装置では、昇降台と各駐車階の駐車棚の間において、パレットや車両を円滑に移載するために、昇降台のレールと駐車棚の棚レールとの高さを一致させて整合させる必要がある。
そこで、昇降台のレールと駐車棚の棚レールとを整合させた状態で連結する位置決めロッキング装置が、昇降台と各駐車棚との間に設けられることがある(特許文献1参照)。
この位置決めロッキング装置は、昇降台が目的階に到達して停止すると、昇降台の下部4隅に設けられた案内溝付連結板が駐車棚側に突出移動するようになっている。案内溝は駐車棚側に略V字状に拡開する形状に形成されており、案内溝付連結板が駐車棚側に突出移動すると、駐車棚側の係合ローラが案内溝内に嵌り込んでその略中央部に向けて導かれるようになっている。これにより、昇降台のレールと駐車棚の棚レールとが整合された状態で連結されるようになっている。
この位置決めロッキング装置によると、昇降台が多少傾斜等していても、各隅部での不整合度合(高さの差)が案内溝の開口幅以内(差動許容範囲以内)であれば、上記連結が可能となり、車両又はパレットの円滑な移載が可能となる。
このような駐車装置においては、例えば、次のような要因により昇降台の傾斜が順次大きくなる。
すなわち、上記のようなエレベータ式駐車装置では、各ワイヤーロープが長年の使用によって摩耗(素線切れを含む)し、伸びによって縮径してしまう。
また、上記駆動シーブからワイヤーロープへの駆動力の伝達は、ワイヤーロープがシープ溝に食込む際の楔作用によってなされる。シープ溝の表面は通常熱処理によって硬化されているものの、長年の使用によって摩耗してしまう。しかも、上記複数本のワイヤーロープを個別に巻掛けている複数のシーブ溝は、個々のワイヤーロープの摩耗状態、負荷の掛り具合、全長の差異等の様々な要因によって、アンバランスな偏摩耗を生じてしまう。
このような各シーブ溝のアンバランスな偏摩耗は、各ワイヤーロープのアンバランスな摩耗や伸びを生じさせてしまう。
このように、各シーブ溝のアンバランスな偏摩耗と各ワイヤーロープのアンバランスな摩耗ないし伸びは、相乗的に悪影響を及し合う。そして、ワイヤロープの縮径や各シーブ溝の摩耗がアンバランスになると、シーブ溝へのワイヤロープの沈み込み量がアンバランスになってしまう。また、摩耗の激しい一部のシーブ溝においてワイヤーロープが滑ってしまうこともある。これらは、全て昇降台の傾きを生じさせる要因となる。
シーブ溝へのワイヤロープの沈み込み量についてより具体的に説明する。図11は、ワイヤロープ110が駆動シーブ120のシーブ溝122に巻掛けられた状態を示している。図11(a)にしめすように、初期状態では、ワイヤロープ110はシーブ溝122に巻掛けられている。この状態では、ワイヤロープ110の直径はD0、ワイヤロープ110の沈み込み量はh0であるとする。これに対して、図11(b)に示すように、シーブ溝122が摩耗した場合、ワイヤロープ110の摩耗が無い場合でも、ワイヤロープ110の沈み込み量h1は、初期の沈み込み量h0よりも大きくなる。また、図11(c)に示すように、ワイヤロープ110が摩耗して直径D1となった場合、シーブ溝122の摩耗が無い場合でも、ワイヤロープ110の沈み込み量h2は、初期の沈み込み量h0よりも大きくなる。さらに、図11(d)に示すように、シーブ溝122のが摩耗すると共にワイヤロープ110が摩耗して直径D2となった場合いは、ワイヤロープ110の沈み込み量h3は初期の沈み込み量h0よりも大きくなる。そして、これらのようにワイヤロープ110の沈み込み量h1,h2,h3が初期の沈み込み量h0よりも大きくなると、対応するワイヤロープ110による昇降台の支持位置が下がり気味となり、結果として昇降台の傾きを招くことになる。
そして、昇降台の傾きが許容範囲を逸脱するまで大きくなってしまうと、上記位置決めロッキング装置によってもその傾きを是正することができず、車両やパレットの円滑な移載ができなくなってしまう。
そこで、パレットが所定の許容範囲を逸脱して傾いてしまわないように、パレットの傾き度合を適宜点検する必要が生じる。
特開2003−97077号公報
ところで、駐車装置設置時等における初期設定時において、意図的に、パレットを所定の傾き姿勢に設定することがある。これは、駐車装置の構造、方式等に応じて各ワイヤーロープの伸びやすさ等に違いがあることから、駐車装置の特性に応じてパレットを所定の傾き姿勢に設定しておこうという考えに基づいている。
このような場合には、パレットの水平姿勢を基準にしてその傾き度合を診断するのではなく、初期設定時における傾き姿勢を基準にして、これからどの程度外れたかを診ることで、パレットの傾き度合の合否を診断する必要がある。
そこで、この発明の課題は、エレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合を、初期設定時等における昇降台の傾き度合を基準にして、容易に診断できるようにすることにある。
この発明に係るエレベータ式駐車装置は、上下方向に延びる昇降路と、前記昇降路に沿って階層状に設けられた複数の駐車棚とを有する車両格納手段と、前記昇降路に沿って昇降移動可能に設けられた昇降台と、前記昇降台を昇降移動させる昇降駆動装置とを有するエレベータ装置と、状態検知手段を通じて初期設定時及び傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を取得し、前記初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を評価することで、前記昇降台の傾き度合を診断する傾き度合診断装置と、を備えたものである。
この場合に、前記傾き度合診断装置は、前記昇降台における所定の基準部位が、前記昇降路における所定の基準高さ位置を通過する基準タイミングを検知する第1の検知手段と、前記昇降台のうち前記所定の基準部位を除く比較対象部位が、前記昇降台における所定の比較対象高さ位置を通過する比較対象タイミングを検知する第2の検知手段と、前記昇降駆動装置による前記昇降台の昇降量を取得する昇降量取得手段と、前記初期設定時及び前記傾き度合診断時において、前記第1の検知手段、前記第2の検知手段及び前記昇降量取得手段からの出力結果に基づいて、前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での前記昇降台の昇降量を前記昇降台の傾斜状態を示す量として求め、前記初期設定時における前記昇降台の昇降量を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の昇降量を評価することで、前記昇降台の傾き度合を診断する診断制御手段と、を有するものであってもよい。
また、前記診断制御手段は、予め求められた前記初期設定時における前記昇降台の昇降量を基準にして許容昇降量範囲を決定し、前記傾き度合診断時における前記昇降台の昇降量が前記許容昇降量範囲外であると判断したときに、前記昇降台の傾き度合不合格判定を出力するようにしてもよい。
さらに、前記傾き度合診断装置は、入力手段を介して入力された初期設定指令に応じて、前記初期設定時における前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での前記昇降台の昇降量を求めるものであってもよい。
さらに、前記昇降台は平面視略方形状に形成されており、前記第1の検知手段は、前記昇降台の4隅のうちの一つを前記基準部位として、前記基準タイミングを検知し、前記第2の検知手段は、前記昇降台の4隅のうちの他の3つのうちの少なくとも一つを前記比較対象部位として、前記比較対象タイミングを検知するようにしてもよい。
また、前記第1の検知手段は、前記昇降台の基準部位及び前記昇降路における前記所定の基準高さ位置のうちの一方に設けられた第1の検出子と、他方に設けられ前記昇降台の昇降に伴い前記第1の検出子を検出する第1の検出部とを有し、前記第2の検知手段は、前記昇降台の比較対象部位及び前記昇降路における前記所定の比較対象高さ位置のうちの一方に設けられた第2の検出子と、他方に設けられ前記昇降台の昇降に伴い前記第2の検出子を検出する第2の検出部とを有するものであってもよい。
また、前記昇降駆動装置は、前記昇降台を昇降駆動するモータを有し、前記昇降量取得手段は、前記モータの回転量を検出するロータリーエンコーダであってもよい。
また、この発明に係るエレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合診断方法は、上下方向に延びる昇降路と、前記昇降路に沿って階層状に設けられた複数の駐車棚とを有する車両格納手段と、前記昇降路に沿って昇降移動可能に設けられた昇降台と、前記昇降台を昇降移動させる昇降駆動装置とを有するエレベータ装置とを備えたエレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合診断方法であって、初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を取得する工程と、傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を取得する工程と、前記初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を評価する工程と、を備えたものである。
この場合に、前記前記昇降台の傾斜状態を取得する各工程では、前記昇降台における所定の基準部位が前記昇降路における所定の基準高さ位置を通過する基準タイミングと、前記昇降台のうち前記所定の基準部位を除く比較対象部位が前記昇降台における所定の比較対象高さ位置を通過する比較対象タイミングとの間で、前記昇降台の昇降量を前記昇降台の傾斜状態を示す量として求めるとよい。
この発明に係るエレベータ式駐車装置によると、状態検知手段を通じて初期設定時及び傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を取得し、前記初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を評価することで、前記昇降台の傾き度合を診断する傾き度合診断装置を備えているため、エレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合を、初期設定時等における昇降台の傾き度合を基準にして、容易かつ正確に診断できる。
また、前記傾き度合診断装置は、前記昇降台における所定の基準部位が、前記昇降路における所定の基準高さ位置を通過する基準タイミングを検知する第1の検知手段と、前記昇降台のうち前記所定の基準部位を除く比較対象部位が、前記昇降台における所定の比較対象高さ位置を通過する比較対象タイミングを検知する第2の検知手段と、前記昇降駆動装置による前記昇降台の昇降量を取得する昇降量取得手段と、前記初期設定時及び前記傾き度合診断時において、前記第1の検知手段、前記第2の検知手段及び前記昇降量取得手段からの出力結果に基づいて、前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での前記昇降台の昇降量を前記昇降台の傾斜状態を示す量として求め、前記初期設定時における前記昇降台の昇降量を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の昇降量を評価することで、前記昇降台の傾き度合を診断する診断制御手段とを有するものであると、比較的簡易な構成によって比較的正確に昇降台の傾斜状態を取得して傾き状態の診断をすることができる。
また、前記診断制御手段は、予め求められた前記初期設定時における前記昇降台の昇降量を基準にして許容昇降量範囲を決定し、前記傾き度合診断時における前記昇降台の昇降量が前記許容昇降量範囲外であると判断したときに、前記昇降台の傾き度合不合格判定を出力すると、不合格を自動的に判断できる。
また、入力手段を介して入力された初期設定指令に応じて、前記初期設定時における前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での前記昇降台の昇降量を求めると、例えば、手作業による前記昇降台の傾き度合設定後等所望の時間に初期設定指令を入力することで、エレベータ式駐車装置の実際の据付け状態等に応じて初期設定時における適切な昇降量を設定することができる。
また、前記昇降台は平面視略方形状に形成されており、前記第1の検知手段は、前記昇降台の4隅のうちの一つを前記基準部位として、前記基準タイミングを検知し、前記第2の検知手段は、前記昇降台の4隅のうちの他の3つのうちの少なくとも一つを前記比較対象部位として、前記比較対象タイミングを検知すると、昇降台の各隅を基準にしてより精度よく傾き度合を診断できる。
さらに、前記第1の検知手段は、前記昇降台の基準部位及び前記昇降路における前記所定の基準高さ位置のうちの一方に設けられた第1の検出子と、他方に設けられ前記昇降台の昇降に伴い前記第1の検出子の通過を検出する第1の検出部とを有し、前記第2の検知手段は、前記昇降台の比較対象部位及び前記昇降路における前記所定の比較対象高さ位置のうちの一方に設けられた第2の検出子と、他方に設けられ前記昇降台の昇降に伴い前記第2の検出子の通過を検出する第2の検出部とを有すると、昇降台の昇降に伴い、第1の検出子が第1の検出部を相対通過すると前記基準タイミングを検知でき、また、昇降台の昇降に伴い、第2の検出子が第2の検出部を相対通過すると比較対象タイミングを検知でき、より正確にそれらのタイミングを検知できる。
また、前記昇降量取得手段は、前記モータの回転量を検出するロータリーエンコーダであると、昇降台の昇降量をより正確に検出できる。
この発明に係るエレベータ式駐車装置における昇降台傾き度合診断方法によると、初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を取得する工程と、傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を取得する工程と、前記初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を評価する工程とを備えているため、エレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合を、初期設定時等における昇降台の傾き度合を基準にして、容易に診断できる。
また、前記前記昇降台の傾斜状態を取得する各工程では、前記昇降台における所定の基準部位が前記昇降路における所定の基準高さ位置を通過する基準タイミングと、前記昇降台のうち前記所定の基準部位を除く比較対象部位が前記昇降台における所定の比較対象高さ位置を通過する比較対象タイミングとの間で、前記昇降台の昇降量を前記昇降台の傾斜状態を示す量として求めると、昇降台の傾斜状態を比較的正確かつ簡易に取得することができる。
以下、この発明の実施形態に係るエレベータ式駐車装置及び外装置における傾き度合診断方法について説明する。
<エレベータ式駐車装置の全体説明>
まず、この発明が適用されるエレベータ式駐車装置の全体構成について説明する。図1はエレベータ式駐車装置の全体構成を示す図であり、図2は同エレベータ式駐車装置におけるエレベータ装置部分を示す図である。
このエレベータ式駐車装置は、駐車棚20を有する格納手段としての駐車塔10と、昇降台32を昇降させるエレベータ装置30とを備えている。そして、外部より入庫された車両2を、昇降台32により上昇移動させて空き棚である駐車棚20に移載して格納すると共に、いずれかの駐車棚20に格納された車両2を、昇降台32により下降移動させて外部に出庫する構成となっている。以下、各部についてより詳細に説明する。
<駐車塔内部>
駐車塔10は、上下方向に沿って延びる収容空間を有している。そして、その収容空間の略中央部に上下方向に沿って延びる昇降路12が設けられると共に、該昇降路12の両側に、複数の駐車棚20が車両2の高さ寸法以上の間隔をあけて階層状に設けられている。
昇降路12は、平面視略方形状の空間に形成されており、その平面視形状における四隅には、支柱14FR,14FL,14RR,14RLが立設されている。後述する昇降台32は、本支柱14FR,14FL,14RR,14RLに沿って昇降移動するようになっている。
また、駐車塔10の最下部であって上記昇降路12に対応する部分には、入出庫口16が設けられている。外部の車両2は、本入出庫口16を経由して駐車塔10最下部にある昇降台32に入庫され、また、逆に、駐車塔10最下部にある昇降台32から入出庫口16を経由して外部に出庫される。つまり、駐車塔10の最下部である地上1階は、車両入出庫用の乗入階17に構成されている。
さらに、駐車塔10の最上部には機械室11があり、この機械室11内に、エレベータ装置30用の昇降駆動装置40等が格納されている。
<エレベータ装置>
エレベータ装置30は、昇降路12に沿って昇降移動可能に設けられた昇降台32と、前記昇降台32を昇降移動させる昇降駆動装置40とを備えている。
昇降台32は、複数のフレーム部材を枠組等することで又は板状部材により、平面視略方形状部材に形成されている。そして、略水平姿勢、或は、所定範囲内での傾斜姿勢で、上記昇降路12内を昇降移動可能に構成されている。
また、本昇降台32及び各駐車棚20上に、パレット24が配設されると共に、本昇降台32及び各駐車棚20に、パレット24を移動自在に支持するレールが設けられている。そして、昇降台32が所定段にある駐車棚20の高さ位置まで昇降した状態で、それぞれのレールが直線状に連続するようになっている。また、昇降台32には、パレット24を移動させるパレット移載装置36が設けられている。そして、昇降台32が所定段にある駐車棚20の高さ位置まで昇降した状態で、パレット移載装置36の駆動により、昇降台32から駐車棚20へ、又は、駐車棚20から昇降台32へ、パレット24が移動するようになっている。また、このようなパレット24の移載により、該パレット24上に搭載された車両2が昇降台32から駐車棚20へ、又は、駐車棚20から昇降台32へ移載されるようになっている。
なお、パレット24を省略し、昇降台32と各駐車棚20との間で、車両2を直接移載する構成を採用してもよい。
また、本駐車装置には、昇降台32及び各駐車棚20に、両者の高さ位置を揃えるべく、例えば、特開2003−97077号公報に開示されるような位置決めロッキング装置(図6参照)が組込まれている。
昇降駆動装置40は、上記昇降台32を昇降移動させる手段である。すなわち、昇降駆動装置40は、上記機械室11に設置されており、昇降駆動部42と駆動シーブ44とを備えている。昇降駆動部42は、昇降台32を昇降駆動するブレーキ付の正逆回転モータ42aと減速機42bとこれらにより回転駆動される駆動軸42cとを備えている。
正逆回転モータ42aは、機械室11内の一定位置に設けられており、後述する駐車装置制御部50の指令に応じて昇降台32を昇降させるべく正逆両方向に切替えられて回転駆動する。
また、この正逆回転モータ42aには、昇降駆動装置40による昇降台32の昇降量を取得する昇降量取得手段としてロータリーエンコーダ等のパルス発生器43が組込まれている(図6参照)。このパルス発生器43は、上記正逆回転モータ42aの回転軸に連結されており、正逆回転モータ42aの回転量(即ち、昇降台32の昇降量)に応じたパルス信号を生成して後述する駐車装置制御部50に与えるようになっている。このパルス発生器43により、モータ42aの回転による昇降台32の昇降量をより正確に検出できる。なお、パルス発生器43は、必ずしも正逆回転モータ42aの回転軸に連結されている必要はなく、例えば、駆動シーブ44や転向シーブ46の回転軸等に連結されていてもよい。
駆動シーブ44は、駆動軸42cに取付けられており、昇降駆動部42の駆動により正逆両方向に回転駆動可能に構成される。また、この駆動シーブ44の近傍位置に、転向シーブ46が回転可能に設けられている。これら駆動シーブ44及び転向シーブ46には、それぞれ複数(ここでは4つ)のシーブ溝44a,46aが形成されている。
また、機械室11内であって、昇降路12の4隅に対応する上方各位置に、4つの転向プーリ47が設けられている。
また、索体としての4本のワイヤロープ48の一端部が昇降台32の4隅にそれぞれ固定されている。この各ワイヤロープ48は、上記各転向プーリ47に巻掛けられると共に、集合させた状態で駆動シーブ44の各シーブ溝44aに巻掛けられた上で、さらに、転向シーブ46の各シーブ溝46aに巻掛けられる。また、各ワイヤロープ48の他端部には、カウンタウエイト49に連結されている。
そして、上記昇降駆動部42の駆動により駆動シーブ44を正転方向又は逆転方向に回転させることで、ワイヤロープ48が巻上げられ、又は、巻降ろされて、昇降台32が昇降路12内を昇降移動するようになっている。
なお、上記駆動シーブ44は、平面視では、4つの支柱14FR,14FL,14RR,14RLのうち所定の支柱14RRに最も近い位置に設けられている。従って、昇降台32の4隅のうち支柱14RRに対応する隅部分を支持するワイヤーロープ48が、4本のワイヤーロープ48の中で最も短い。
<傾き調整機構>
また、上記昇降台32には、昇降台32の傾き度合を調整するための傾き調整機構が組込まれている。
図3は傾き調整機構を示す要部拡大図である。
すなわち、昇降台32は、パレット24を移動自在に支持可能なレール33を有する昇降台本体部32aを有している。そして、各昇降本体部32aの各隅に吊持具34が組込まれており、上記各ワイヤロープ48の一端部が連結具35を介して吊持具34に連結されている。吊持具34は、いわゆるロックナット付ターンバックルであり、バックル胴部34cと、上下のボルト34a,34eと、ロックナット34b,34dとを有している。
上側のボルト34aは上記ワイヤロープ48の一端部に連結固定されており、下側のボルト34eは昇降本体部32aの各隅部に上方に突出するように固設されている。これら各上下のボルト34a及び34eは、バックル胴部34cの上下部分に螺合されている。また、上下のボルト34a及び34eには、ロックナット34b,34dが螺合されている。
そして、バックル胴部34cに対する上下のボルト34a及び34eの螺合量を調整することで、ワイヤロープ48に対する昇降台本体部32aの各隅部の上下位置を調整することができる。また、このように調整した状態でロックナット34b,34dを締付けることで、前記調整状態を一定に維持することができるようになっている。
また、昇降台32の4隅において各吊持具34のボルト34a及び34eの螺合量を調整することで、昇降台32の4隅の上下位置を調整して、該昇降台32の傾きを調整することができる。すなわち、昇降台32の4隅に設けられた吊持具34が、昇降台32の傾き度合を調整する傾き調整機構として機能する。
なお、昇降台32の傾き度合を調整する手段としては、上記傾き調整機構を用いた構成に限られない。例えば、転向プーリ47の支持位置を上下に調整する機構を設けて昇降台32の傾き度合を調整する構成であってもよいし、また、各ワイヤロープ48の長さ自体を調整するようにしてもよい。また、これらの調整は、手操作にて行われる構成であってもよいし、また、油圧シリンダやモータ等のアクチュエータの動力により手動調整により又は自動調整で行われる構成であってもよい。
<検知手段>
また、上記昇降台32及び支柱14FR,14FL,14RR,14RLには、昇降台32の各部位が各駐車棚20に対応する高さ位置や所定の高さ位置に達したか否かを検知する各種検知手段が組込まれている。
まず、昇降台32が乗入階17(地上階)及び各駐車棚20に対応する高さ位置に達したか否かを検知する構成について図2,図4及び図5を参照して説明する。
すなわち、昇降台32の4隅のうちの一つの隅部分には、検出部Z01及び検出部Z02が設けられている。
また、支柱14FR,14FL,14RR,14RLのうち上記検出部Z01,Z02に対応する支柱14RRには、乗入階17及び各駐車棚20に対応する各高さ位置(各階床高さ位置)に、被検出子として被検知板ST01,ST02が設けられている。被検知板ST01,ST02は、それぞれ検出部Z01,Z02に対応している。そして、昇降台32の昇降移動に伴って、検出部Z01が被検知板ST01に対応する高さ位置を通過する際に該被検知板ST01を検出し、また、検出部Z02が被検知板ST02に対応する高さ位置を通過する際に該被検知板ST02を検出するようになっている。
なお、検知部Z01,Z02は、検知部Z01を下方に検知部Z02を上方にという態様で所定量だけ上下にずらして設けられている。そして、昇降台32の上昇中には、検出部Z02が被検知板ST02を検出した後のタイミングで続いて検出部Z01が被検知板ST01を検出するようになっている。これにより、上昇中の昇降台32を所定階で停止させる場合、検出部Z02が被検知板ST02を検出したタイミングで減速を行い、続いて検出部Z01が被検知板ST01を検出したタイミングで再減速を行って昇降台32を緩やかに停止させるようにしている。また、同様に、昇降台32の下降中には、検出部Z01が被検知板ST01を検出した後のタイミングで続いて検出部Z02が被検知板ST02を検出するようになっている。これにより、下降中の昇降台32を所定階で停止させる場合、検出部Z01が被検知板ST01を検出したタイミングで減速を行い、続いて検出部Z02が被検知板ST02を検出したタイミングで再減速を行って昇降台32を緩やかに停止させるようにしている。
これら検出部Z01,Z02による被検知板ST01,ST02の検出タイミングに応じて、後述する駐車装置制御部50がモータ42aの駆動を制御することで、昇降台32を乗入階17又は所定の駐車棚20に昇降させて停止させるようになっている。
次に、昇降台32の傾き度合を診断する構成に関連して、昇降台32の各部位が所定の高さ位置に達したか否かを検知する構成について説明する。
まず、ここでは、昇降台32の4隅のうち上記一つの隅部分が基準部位に設定され、他の3つの隅部分が比較対象部位に設定されている。
なお、基準部位及び比較対象部位の設定態様は上記例に限られず、昇降台32のうちの1箇所が基準部位に設定され、昇降台32のうち前記基準部位を除く少なくとも他の1箇所が比較対象部位に設定されていればよい。
もっとも、傾き度合をより正確に診断するためには、基準部位と比較対象部位とはなるべく程度離れた位置にあることが好ましく、例えば、昇降台32の長手方向における一端部分と他端部分に設定されていることが好ましい。
また、基準部位は最も短いワイヤーロープ48に対応する位置に設けられていることが好ましい。これにより、ワイヤーロープ48の伸びによる影響を可及的に排除して昇降台32の昇降量を求めてその昇降台32の傾斜状態を比較的正確に求めることができることになる。
ここでは、昇降台32における一つの隅部分である基準部位に、上述したように検出部Z01,Z02が設けられている。また、上記上昇位置検出部Z01に対応する支柱14RRには、上記被検知板ST01と同様構成を持つ被検知板STB01が被検出子として設けられている。ここでは、被検知板STB01は、乗入階17と2階の駐車棚20との間に設けられている。また、被検知板STB01は、上下方向に所定幅を有する板状部分を有している。そして、検出部Z01が、被検知板STB01を検出すると、傾斜判定用のオン信号が得られるようになっている。ここでは、昇降台32が上昇する途中において、検出部Z01が被検知板STB01を検出してオン状態に立上がるタイミングが、昇降台32の基準部位が所定の基準高さ位置H1を通過した基準タイミングである。つまり、この状態における昇降台32の基準部位の高さ位置が基準高さ位置H1である。換言すれば、昇降台32の基準部位が基準高さ位置H1に達すると、検出部Z01がオン状態になって、前記基準部位の基準高さ位置H1への到達が検出されるように設定されている。
また、上記昇降台32の4隅のうち他の3隅である比較対象部位には、被検出子として被検知板STB3,STB4,STB5が設けられている。また、これらの被検知板STB3,STB4,STB5に対応する支柱14FR,14FL,14RLには、検知部Z3,Z4,Z5が設けられている。ここでは、被検知板STB3,STB4,STB5は、乗入階17と地上2階との間に設けられている。
被検知板STB3,STB4,STB4は、上下方向に所定の幅寸法を有している。そして、検知部Z3,Z4,Z5が被検知板STB3,STB4,STB5を検出すると、傾斜判定用のオン信号が得られるようになっている。ここでは、昇降台32が上昇する途中において、検知部Z3,Z4,Z5が被検知板STB3,STB4,STB5を検出してオン状態に立ち上がるタイミングが、昇降台32の各比較対象部位が所定の比較対象高さ位置H2を通過する比較対象タイミングである。つまり、この状態における昇降台32の各比較対象部位の高さ位置が、所定の比較対象高さ位置H2である。換言すれば、昇降台32の各比較対象部位が所定の比較対象高さ位置H2に達すると、検知部Z3,Z4,Z5の出力がオン状態になって、前記各比較対象部位の比較対象高さ位置H2への到達が検出されるように構成されている。なお、この比較対象高さ位置H2は、基準高さ位置H1と異なっていてもよい。
本実施形態では、上記検知部Z01及び被検知板STB01が、昇降台32の基準部位が所定の基準高さ位置H1を通過する基準タイミングを検知する第1の検知手段として機能するようになっている。また、検知部Z3,Z4,Z5及び被検知板STB3,STB4,STB5が、昇降台32の各比較対象部位が所定の各比較対象高さ位置H2を通過する比較対象タイミングを検知する第2の検知手段として機能するようになっている。
また、上記基準高さ位置H1及び各比較対象高さ位置H2よりも上方となるべき位置が、傾き度合診断停止位置H3に設定されている。傾き度合診断停止位置H3は、例えば、検出部Z01及び検知部Z3,Z4,Z5が全てオンになる位置、又は、昇降台32がより上の階、ここでは、2階の位置に設定される。後述するティーチング処理時及び傾き度合診断処理時において、昇降台32はこの傾き度合診断停止位置H3で停止するようになっている。
なお、検知部Z01,Z02,Z3、Z4,Z5としては、非接触式又は接触式のセンサを有する構成のものが使用される。センサとしては、検知子による遮光の有無によって検知を行う光電式のセンサや、検知子による磁気反応の有無によって検知を行う磁気式のセンサ等、非接触式のものを用いることが好ましい。
<エレベータ式駐車装置の電気的構成>
図6は、エレベータ式駐車装置の電気的構成を示すブロック図である。このエレベータ式駐車装置は、駐車装置制御部50と駆動部60と検知器70とパルス発生器43と操作パネル80と案内表示器55と送受信装置90とが、入出力装置58を介して相互接続された構成とされている。
駐車装置制御部50は、ROM51aやRAM51b等の記憶手段51とCPU52等を含む一般的なマイクロコンピュータによって構成されている。そして、駐車装置制御部50は、予め格納されたソフトウェアプログラムによって演算動作を実行して、昇降台32の昇降動作制御等を含む本駐車装置の全体制御を司るようになっている。
また、この駐車装置制御部50は、後に詳述するように、上記第1の検知手段、第2の検知手段及びパルス発生器43からの出力結果に基づいて、基準タイミングと比較対象タイミングとの間での昇降台32の昇降量を求め、その昇降量に基づいて前記昇降台32の傾き度合を診断する処理を実行する。すなわち、駐車装置制御部50は、傾き度合診断処理手段として機能する。そして、この駐車装置制御部50により実現される傾き度合診断処理手段と、上記第1の検知手段(検知部Z01及び被検知板STB01)及び第2の検知手段(検知部Z3,Z4,Z5及び被検知板STB3,STB4,STB5)、昇降量取得手段としてのパルス発生器43とで、傾き度合診断装置が構成される。
駆動部60は、昇降台32を昇降させる昇降駆動部42と、昇降台32と各駐車棚20との間でパレット24を移載するパレット移載駆動部36aと、位置決めロッキング装置を駆動させる駐車棚20/昇降台32のロッキング駆動部64と、駐車塔10の入出庫口16に設けられた開閉扉(図示省略)を開閉駆動する入出庫扉駆動部66等を備えている。
そして、これらの各駆動部42,36a,64,66が、上記駐車装置制御部50から入出力装置58を介して与えられる動作指令に応じて、それぞれ駆動するようになっている。
検知器70は、乗入階着床検知器群72と駐車階着床検知器群74とレベル判定ゾーン着床検知器群76と乗入階車両検知器群78等を備えている。
乗入階着床検知器群72は、昇降台32が乗入階17に着床したか否かを検知する少なくとも一つのセンサ(図示省略)を有している。
駐車階着床検知器群74は、上記検知部Z01,Z02により構成されており、昇降台32が各駐車棚20に対応する駐車階に着床したか否かを検知するように構成されている。
レベル判定ゾーン着床検知器群76は、上記検知部Z01,Z3,Z4,Z5及び被検知板STB01,STB3,STB4,STB5を含む第1の検知手段及び第2の検知手段により構成されている。
乗入階車両検知器群78は、乗入階17に設けられた少なくとも一つのセンサ(図示省略)を備えており、乗入階17における車両2の存否を検知するようになっている。
これら各検知器群72,74,76,78からの検知結果は、入出力装置58を介して駐車装置制御部50に与えられるようになっている。
操作パネル80は、駐車塔10の外壁等に設けられており、運転モード切換スイッチ82と診断モード切替スイッチ83と表示部85等を備えている。
運転モード切換スイッチ82は、本駐車装置の運転モードを、自動モード、手動モード、保守点検モードに択一的に切替える入力手段である。
また、診断モード切替スイッチ83は、本駐車装置における診断モードを、傾き度合診断モードに切替えるための入力手段である。そして、本駐車装置が保守点検モードに切替えられた状態で、傾き度合診断モードを指定することで、後述する傾き度合診断処理が実行される。そして、その処理診断結果が、表示部85に表示されるようになっている。
また、この操作パネル80は、本駐車装置全体の電源をオンオフするための電源オンオフキースイッチ81や、テンキー等の入力キー84、カード挿入口86等を備えており、エレベータ式駐車装置の一般的な動作に必要な諸入力を受付けるようになっている。
この操作パネル80で受付けられた入力は、入出力装置58を介して駐車装置制御部50に与えられると共に、駐車装置制御部50での処理結果が表示部85等に表示されるようになっている。
案内表示器55は、車両2の入出庫に際して車両2の運転者に対して所定の案内を行う入庫案内表示器56や入出庫案内表示器57等を備えている。そして、駐車装置制御部50からの表示指令に応じて、所定のタイミングで、入庫案内表示器56や入出庫案内表示器57を通じて車両2の運転者に対して入庫案内等を表示するようになっている。
送受信装置90は、本エレベータ式駐車装置を、外部の通信網92に接続するための装置である。すなわち、本エレベータ式駐車装置は、本送受信装置90から通信網92を介して、外部の遠隔保守センター等にある遠隔保守コンピュータ94や、携帯端末96に通信可能に接続される。そして、遠隔保守コンピュータ94や携帯端末96からの指令を受けて、傾き度合診断処理を実行し、また、診断結果を遠隔保守コンピュータ94や携帯端末96に送信できるようになっている。
ここでの通信網92は、有線式であっても無線式であってもよいし、また、公衆通信網であっても専用回線による通信網であってもよい。
<動作説明>
このように構成されたエレベータ式駐車装置は、従来の一般的なエレベータ式駐車装置と同様に車両2の格納動作を行う。すなわち、入庫時には、パレット24を搭載した昇降台32を乗入階17に下降させて、ここで、車両2をパレット24上に乗入れる。そして、昇降台32を所定階に上昇させた状態で、車両2を該階の駐車棚20にパレット24ごと移載する。そして、出庫時には、所定階の駐車棚20に格納された車両2をパレット24ごと昇降台32に移載した後、昇降台32を乗入階17に下降させる。そして、パレット24から車両2を駐車塔10外に出庫する。これらの入出庫動作自体は、従来より周知であるのでここでは詳細な説明を省略する。
このエレベータ式駐車装置は、上記のような車両2の入出庫処理の他に、昇降台32の傾き度合診断処理を行う機能を有しており、その傾き度合診断処理についてより詳細に説明する。
まず、このエレベータ式駐車装置における昇降台32の傾き度合診断処理を行うにあたっては、事前に、ティーチング処理を行う必要があり、そのティーチング処理について説明する。
図7はティーチング処理を示すフローチャートである。
まず、電源オンオフキースイッチ81を「入」状態に、運転モード切換スイッチ82を「保守点検モード」に、診断モード切替スイッチ83を「傾き度合診断モード」に切替える。なお、初期状態で、昇降台32はパレット24を搭載していない状態で乗入階17に着床した状態となっている。この状態では、昇降台32の検知部Z01,Z02は全てオン状態になっており、また、昇降台32は乗入階17でロックされた状態となっている。さらに、乗入階17は、無人状態で、かつ、入出庫扉も閉じた状態となっている。また、昇降台32の傾き度合は、作業者による手作業等により、動作上問題無い傾き度合範囲内に設定されている。この昇降台32の初期姿勢は、必ずしも水平姿勢である必要はなく、駐車装置の特性等に応じて問題の無い範囲で傾斜姿勢であっても構わない。
この状態で、入力キー84等を介してティーチング処理を実行する旨の指令(初期設定指令)を与える。すると、駐車装置制御部50の制御下以下の処理が実行される。すなわち、ステップS1において、検知部Z01,Z02からの検知出力等に基づいて昇降台32が原点位置(本実施形態では乗入れ階である地上階を原点階としている)に存在するか否かが判定される。ここで、昇降台32が原点階に不存在であると判定されると、ステップS8に進み、昇降台32を原点階に移動させて、ステップS1に戻る。ステップS1で、昇降台32が原点階に存在していると判定されると、ステップS2に進む。
なお、原点階は乗入れ階である必要はない。例えば、乗入れ階付近又はその他の場所に、原点センサを付加的に設け、この原点センサを通じて昇降台32が所定高さ位置に達したことが検知されたときに、昇降台32が該原点位置にあると判定してリセット(原点復帰)するようにしてもよい。
ステップS2では、駐車装置制御部50はパルス発生器43のパルス数をリセットする。これにより、昇降台32が原点階にある状態を基準にしてパルス発生器43におけるパルス数がカウントされるようになる。なお、駐車装置制御部50がパルス発生器43のパルス数をリセットするタイミングは、より具体的には、例えば、検出部Z01が被検出板ST01を検出したタイミングである。
この後、ステップS3に移行し、駐車装置制御部50は、昇降台32のロックを解除して、昇降台32を原点階から傾き度合診断停止位置H3に向けて移動させる。
すると、検知部Z01,Z02は全てオフ状態になる。そして、昇降台32が上記基準高さ位置H1及び比較対象高さ位置H2近傍に達すると、検知部Z01,Z3,Z4,Z5が逐次オフ状態からオン状態になる。そして、ステップS4において、検知部Z01,Z3,Z4,Z5のそれぞれがオンになったタイミングにおけるパルス数P01,Pm3,Pm4,Pm5を記憶手段51に記憶し、ステップS5に進む。
なお、ここで、昇降台32が略水平姿勢で調整されている場合にはパルス数P01,Pm3,Pm4,Pm5は略同一となる。一方、昇降台32が所定の傾斜姿勢で調整されている場合には、図8に示すように、パルス数P01,Pm3,Pm4,Pm5は当該所定の傾斜姿勢に応じてバラバラになる。
そして、ステップS5では、昇降台32を傾き度合診断停止位置H3で停止させる。
次ステップS6では、検知部Z01,Z3,Z4,Z5が全てオン状態になったか否かが判定され、検知部Z01,Z3,Z4,Z5が全てオン状態になっていないと判定されると、ステップS9に進み、ティーチング失敗として判断する。ティーチング失敗の場合、再度、ティーチング処理を繰返してもよいし、或は、その旨を作業員等に示して再調整を促すようにしてもよい。一方、検知部Z01,Z3,Z4,Z5が全てオン状態になっていると判定されると、ステップS7に進む。
ステップS7では次式P3=Pm3−P01、P4=Pm4−P01、P5=Pm5−P01に基づいて、パルス数P3,P4,P5を求め、これらを記憶部51に記憶させる。なお、これらのパルス数P3,P4,P5は、ティーチング実行時(初期設定時)における前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での昇降台32の昇降量を示す値であり、昇降台32の傾斜状態をも示している。
以上によりティーチングを終了する。
次に、昇降台32の傾き度合診断処理について説明する。図9は傾き度合診断処理を示すフローチャートである。
まず、電源オンオフキースイッチ81を「入」状態に、運転モード切換スイッチ82を「保守点検モード」に、診断モード切替スイッチ83を「傾き度合診断モード」に切替える。なお、初期状態では、上記ティーチング処理における初期状態と同様になっている。
この状態で、入力キー84等を介して傾き度合診断処理を開始する旨指令する。すると、上記ティーチング処理におけるステップS1〜S3及びS8と同様の処理が実行される。
そして、ステップS3に続くステップS14では、昇降台32の各比較対象部位に対応する検知部Z01,Z3,Z4,Z5がオンになったタイミングでのパルス発生器43の各パルス数P01a,Pm3a,Pm4a,Pm5aを記憶手段51に記憶する。
その後、上記ティーチング処理におけるステップS5,S6と同様の処理が実行される。そして、ステップS6で、検知部Z01,Z3,Z4,Z5が全てオン状態になっていないと判定されると、ステップS19に進み、診断失敗と判断する。診断失敗の場合、再度、本診断処理を繰返してもよいし、或は、その旨を作業員等に示して目視による検査等を促すようにしてもよい。一方、検知部Z01,Z3,Z4,Z5が全てオン状態になっていると判定されると、ステップS17に進む。
ステップS17では次式P3a=Pm3a−P01a、P4a=Pm4a−P01a、P5a=Pm5a−P01aに基づいて、昇降台32の上昇量を示すパルス数P3a,P4a,P5aを求め、これらを記憶部51に記憶させる。これらのパルス数P3a,P4a,P5aは、診断実行時における前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での昇降台32の昇降量を示す値であり、昇降台32の傾斜状態をも示している。ここで、昇降台32の傾き姿勢が初期状態の傾き姿勢とほぼ同じであると、パルス数P3a,P4a,P5aは、初期状態におけるパルス数P3,P4,P5とほぼ同じになる。一方、昇降台32の傾き姿勢が初期状態の傾き姿勢から大きく異なるようになると、図10に示すように、パルス数P3a,P4a,P5aは、初期状態におけるパルス数P3,P4,P5より大きく外れた値になる。
次ステップS21では、パルス数P3a,P4a,P5aが、パルス数P3,P4,P5に基づいて定められる許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αの範囲内であるか否かが判定される。なお、パルス数P3a,P4a,P5aが、許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αの上限値又は下限値と同じである場合には、YES、NOのいずれの判定を下してもよい。
そして、パルス数P3a,P4a,P5aが、許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αの範囲内であると判定された場合には、ステップS22に進み合格判定を下す。そして、合格判定である旨を、例えば、表示部85に表示させて診断処理を終了する。
一方、パルス数P3a,P4a,P5aが、許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αの範囲外であると判定された場合には、ステップS23に進み、不合格判定を下し、昇降台32の傾き度合の調整が必要である旨を表示部85に表示する等して、診断処理を終了する。
そして、上記ステップS23で不合格判定が下されると、これを認識した保守員は昇降台32の傾き度合を調整する。例えば、保守員は、入出庫扉を開け、手動にて昇降台32を乗入階17から所定高さ位置まで上昇させる。そして、その位置で、昇降台32の4隅のうち上記基準値P3±α,P4±α,P5±αの範囲外となった隅部分の傾き調整機構を手作業で調整し、昇降台32を所定の初期姿勢にする。この際、昇降台32のうちずれた隅部分を特定してずれ量(パルス数P3a,P4a,P5a)が表示されている場合には、該ずれ量に応じた分だけ調整して昇降台32を所定の初期姿勢に戻す。
以上のように構成されたエレベータ式駐車装置及び昇降台の傾き度合診断方法によると、まず、初期設定時であるティーチング時において、第1及び第2の検知手段やパルス発生器43等の状態検知手段を通じて基準タイミングと比較対象タイミングとの間での昇降台32の昇降量を示すパルス数P3,P4,P5を、昇降台32の傾斜状態を示す値として取得している。また、傾き度合診断時において、状態検知手段を通じて基準タイミングと比較対象タイミングとの間での昇降台32の昇降量を示すパルス数P3a,P4a,P5aを、昇降台32の傾斜状態を示す値として取得している。そして、ティーチング時におけるパルス数P3,P4,P5を基準にして、傾き度合診断時におけるパルス数P3a,P4a,P5aを評価することで、昇降台32の傾き度合を診断している。このため、手動で昇降台32の傾斜状態を入力することなく、初期設定時における昇降台32の傾き度合を基準にして、昇降台32の傾き度合を容易かつ正確に診断できる。
この効果をより具体的に説明する。すなわち、エレベータ式駐車装置の設置態様等によっては、初期状態において昇降台32が完全に水平であることが好ましくない場合がある。例えば、ある種のエレベータ装置では、昇降台32を吊下げる4本のワイヤーロープ48のうち特定のものの伸び量が他のものに比べて大きい、ということが経験的に判明している。例えば、入出庫口側でかつ昇降駆動装置40よりも遠い位置で昇降台32を吊下げるワイヤロープ48は、比較的伸び量が大きい。このような場合には、昇降台32の吊下げ部位のうち伸び量が大きいと予想される所定のワイヤロープ48によって吊下げられる部分の位置が、他の位置よりも高位になるように、許容される傾斜度合の範囲内で昇降台32を傾斜させておく。
そして、エレベータ式駐車装置の新設時や改修時等の初期設定時において、昇降台32を上記のように許容される傾斜度合の範囲内で傾斜させた状態で、ティーチング処理を実行する。これにより、上記昇降台32が傾いた状態で許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αが決定されることになる。
この際、許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αのうち上記伸び易い所定のワイヤロープ48に対応するものの下限値を他よりも小さく設定しておく。このようにして診断処理を行うことで、前記所定のワイヤロープ48が比較的大きく伸びた場合であっても、昇降台32が許容される傾斜度合の範囲内にある状態を長期間保つことができることになる。
このように昇降台32の初期状態を所定の傾斜状態にすると、エレベータ式駐車装置の実際の据付け状態等に応じて昇降台32の傾斜状態の具合を適切に診断するためには、その傾斜状態を基準にしてその診断を行う必要がある。とすると、初期設定時における傾斜状態を何らかの手段で設定しておく必要がある。この場合、手動で昇降台32の傾斜状態を入力する場合を想定すると、その入力自体に手間を要するし、また、入力ミス等が発生する恐れもある。そこで、昇降台32の傾斜状態を、第1の検知手段や第2の検知手段、パルス発生器43等の状態検知手段を通じて取得して上記診断を行うことで、手動入力の手間やミスを防止して、昇降台32の傾き度合を容易かつ正確に診断できるようになるのである。
なお、昇降台32の傾斜状態を取得するための状態検知手段としては、周知の傾斜センサや、複数の測距センサの組合わせによるもの等、種々のものを想定できる。本実施形態では、検知部Z01及び被検知板STB01を含む第1の検知手段と、検知部Z3,Z4,Z5及び被検知板STB3,STB4,STB5を含む第2の検知手段と、パルス発生器43からの出力に基づいて、駐車装置制御部50が基準タイミングと比較対象タイミングとの間での昇降台32の昇降量(パルス数P3,P4,P5,P3a,P4a,P5a)を求め、これを昇降台32の傾斜状態を示す値として用いている。このため、位置センサを用いた比較的簡易な構成によって比較的正確に昇降台32の傾斜状態を取得して傾き状態の診断をすることができる。
また、駐車装置制御部50は、ティーチング時における昇降台32のパルス数P3,P4,P5を基準にして許容昇降量範囲P3±α,P4±α,P5±αを決定し、傾き度合診断時における昇降台32のパルス数P3a,P4a,P5aが許容昇降量P3±α,P4±α,P5±αの範囲外であると判断したときに、昇降台32の傾き度合不合格判定を出力するため、昇降台32の傾き度合の合否を自動的に診断できる。
なお、パルス数P3,P4,P5に対する許容差αは、各比較対象部位に対して同一の値であってもよいし、或は、各比較対象部位ごとに別々の値であってもよい。また、パルス数P3,P4,P5を中心にして、上限方向への差と下限方向への差とが別々に設定されていてもよい。このαは、エレベータ式駐車装置の種類、収容台数、収容対象車種、鉄塔式であるかビル建築物に組込まれた構成のものであるか、パレット24が旋回する方式のものか否か等に応じて経験的、実験的、理論的に設定される。
また、昇降台32は平面視略方形状に形成されており、検知部Z01及び被検知板STB01を含む第1の検知手段は、昇降台32の4隅のうちの一つを前記基準部位として、基準タイミングを検知し、検知部Z3,Z4,Z5及び被検知板STB3,STB4,STB5を含む第2の検知手段は、昇降台32の4隅のうちの他の3つのうちの少なくとも一つ(ここでは他の3つの隅全て)を比較対象部位として、比較対象タイミングを検知している。このため、昇降台32の各隅を対象として比較することでより精度よく傾き度合を診断できる。
<変形例>
なお、本実施形態では、第1の検知手段は、昇降台32に設けられた検知部Z01と、支柱14RRに設けられた被検知板STB01とを備えた構成となっているが、これらが逆の位置に設けられていてもよい。また、第2の検知手段は、昇降台32に設けられた被検知板STB3,STB4,STB5と、支柱14FR,14FL,14RLに設けられた検知部Z3,Z4,Z5とを備えた構成となっているが、これらが逆の位置に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、パルス数カウントの原点となる原点階(位置)を1階に、被検知板STB01に対応する基準高さ位置H1及び検知部Z3,Z4,Z5に対応する比較対象高さ位置H2を1階と駐車棚20の2階(地上2階)との間に、傾き度合診断停止位置H3を駐車棚20の2階(地上2階)に設定した例で説明したが必ずしもその必要はなく、これらは、例えば、適宜特定階や階床間等に適宜設定され得る。
例えば、車両の乗入れ階が1階よりも上に設定される上部乗入れ式の駐車装置や中間乗入れ式の駐車装置においては、原点階は当該乗入れ階である2階以上の階床に設定され得る。また、これらの場合において、基準高さ位置H1や比較対象高さ位置H2をその原点階である乗入れ階の直上の階又は直下の階、又は、それらと原点階との間に設定され得る。これにより、昇降台32の移動量を少なくして、ティーチング処理や診断処理を迅速に行える。
また、傾き度合診断停止位置H3は、原点階を発した昇降台32が基準高さ位置H1及び比較対象高さ位置H2を越えると想定される位置に設定されていればよい。
また、被検知板STB01に対応する基準高さ位置H1を、2階等の適宜階床位置に設定した場合には、昇降台32を昇降制御するための既存の設備である、被検知板ST01及び検知部Z01を第1の検知手段として用いることができるという利点がある。
また、本実施形態では、上記パルス数P3,P4,P5,P3a,P4a,P5aに基づいて昇降台32の傾き度合診断を行っているが、例えば、これらのパルス数P3,P4,P5,P3a,P4a,P5aに所定の係数kを乗じて、昇降台32の上昇量をより直接的に示す値に変換して上記診断を行うようにしてもよい。ここで、所定の係数は、1パルスあたりの昇降台32の昇降量を示す係数であり、理論的に或は実験的に求められる値である。
また、上記実施形態では、保守員が駐車塔10にある操作パネル80を操作することで、傾き度合診断処理を実行させるようにしたが、通信網92を介して遠隔操作により上記各処理を行わせるようにしてもよい。すなわち、外部の遠隔保守センター等にある遠隔保守コンピュータ94や携帯端末96を通じて、日時を指定して傾き度合診断処理を行う指令を入力しておく。指定される日時は、深夜等、利用者が利用しないと想定される非稼働時間帯内で設定されることが好ましい。そして、指定された日時に、駐車装置制御部50が傾き度合の診断処理を実行する。
この診断結果は、例えば、プリンタにて印刷されて後刻保守員に提供されたり、又は、通信網92から携帯端末96を通じて保守員に提供される。これにより、保守員がエレベータ式駐車装置の定期保守作業を行う際に、傾き度合診断処理を指令して実行する手順を省略することができ、該保守作業を短時間で行える。
また、上記診断結果は、例えば、通信網92から遠隔保守コンピュータ94に提供される。そして、遠隔保守センターにて、センター保守員が診断結果に基づいて継続稼働可能か否か補修計画が必要か等の保守計画を立案する用途に役立てられ得る。
また、本傾き度合診断処理を実行する段階にて、入出庫扉は開いた状態であってもよい。また、昇降台32を手動操作で昇降させて診断処理を行うようにしてもよい。入出庫扉が開いたままの状態であると、昇降台32の昇降状況を目視にて監視しつつ診断処理を行う場合に便利である。
エレベータ式駐車装置の全体構成を示す図である。 同上のエレベータ式駐車装置におけるエレベータ装置部分を示す図である。 傾き調整機構を示す要部拡大図である。 昇降台の高さ位置を検知する手段を示す側面図である。 昇降台の高さ位置を検知する手段を示す平面図である。 エレベータ式駐車装置の電気的構成を示すブロック図である。 ティーチング処理を示すフローチャートである。 ティーチング処理時における各検出部の動作タイミング例を示すタイミングチャートである。 傾き度合診断処理を示すフローチャートである。 傾き度合診断処理時における各検出部の動作タイミング例を示すタイミングチャートである。 エレベータ式駐車装置における問題点を示す図である。
符号の説明
10 駐車塔
12 昇降路
14FR,14FL,14RR,14RL 支柱
17 乗入階
20 駐車棚
30 エレベータ装置
32 昇降台
34 吊持具
40 昇降駆動装置
42 昇降駆動部
42a モータ
43 パルス発生器
48 ワイヤーロープ
50 駐車装置制御部
51 記憶手段
76 レベル判定ゾーン着床検知器群
80 操作パネル
STB01,STB3、STB4,STB5 被検知板
Z01,Z3、Z4,Z5 検出部

Claims (9)

  1. 上下方向に延びる昇降路と、前記昇降路に沿って階層状に設けられた複数の駐車棚とを有する車両格納手段と、
    前記昇降路に沿って昇降移動可能に設けられた昇降台と、前記昇降台を昇降移動させる昇降駆動装置とを有するエレベータ装置と、
    状態検知手段を通じて初期設定時及び傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を取得し、前記初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を評価することで、前記昇降台の傾き度合を診断する傾き度合診断装置と、
    を備えたエレベータ式駐車装置。
  2. 請求項1記載のエレベータ式駐車装置であって、
    前記傾き度合診断装置は、
    前記昇降台における所定の基準部位が、前記昇降路における所定の基準高さ位置を通過する基準タイミングを検知する第1の検知手段と、
    前記昇降台のうち前記所定の基準部位を除く比較対象部位が、前記昇降台における所定の比較対象高さ位置を通過する比較対象タイミングを検知する第2の検知手段と、
    前記昇降駆動装置による前記昇降台の昇降量を取得する昇降量取得手段と、
    前記初期設定時及び前記傾き度合診断時において、前記第1の検知手段、前記第2の検知手段及び前記昇降量取得手段からの出力結果に基づいて、前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での前記昇降台の昇降量を前記昇降台の傾斜状態を示す量として求め、前記初期設定時における前記昇降台の昇降量を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の昇降量を評価することで、前記昇降台の傾き度合を診断する診断制御手段と、を有するものである、エレベータ式駐車装置。
  3. 請求項2記載のエレベータ式駐車装置であって、
    前記診断制御手段は、予め求められた前記初期設定時における前記昇降台の昇降量を基準にして許容昇降量範囲を決定し、前記傾き度合診断時における前記昇降台の昇降量が前記許容昇降量範囲外であると判断したときに、前記昇降台の傾き度合不合格判定を出力する、エレベータ式駐車装置。
  4. 請求項2又は請求項3記載のエレベータ式駐車装置であって、
    前記傾き度合診断装置は、
    入力手段を介して入力された初期設定指令に応じて、前記初期設定時における前記基準タイミングと前記比較対象タイミングとの間での前記昇降台の昇降量を求める、エレベータ式駐車装置。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれかに記載のエレベータ式駐車装置であって、
    前記昇降台は平面視略方形状に形成されており、
    前記第1の検知手段は、前記昇降台の4隅のうちの一つを前記基準部位として、前記基準タイミングを検知し、
    前記第2の検知手段は、前記昇降台の4隅のうちの他の3つのうちの少なくとも一つを前記比較対象部位として、前記比較対象タイミングを検知する、エレベータ式駐車装置。
  6. 請求項2〜請求項5のいずれかに記載のエレベータ式駐車装置であって、
    前記第1の検知手段は、前記昇降台の基準部位及び前記昇降路における前記所定の基準高さ位置のうちの一方に設けられた第1の検出子と、他方に設けられ前記昇降台の昇降に伴い前記第1の検出子を検出する第1の検出部とを有し、
    前記第2の検知手段は、前記昇降台の比較対象部位及び前記昇降路における前記所定の比較対象高さ位置のうちの一方に設けられた第2の検出子と、他方に設けられ前記昇降台の昇降に伴い前記第2の検出子を検出する第2の検出部とを有する、エレベータ式駐車装置。
  7. 請求項2〜請求項6のいずれかに記載のエレベータ式駐車装置であって、
    前記昇降駆動装置は、前記昇降台を昇降駆動するモータを有し、
    前記昇降量取得手段は、前記モータの回転量を検出するロータリーエンコーダである、エレベータ式駐車装置。
  8. 上下方向に延びる昇降路と、前記昇降路に沿って階層状に設けられた複数の駐車棚とを有する車両格納手段と、
    前記昇降路に沿って昇降移動可能に設けられた昇降台と、前記昇降台を昇降移動させる昇降駆動装置とを有するエレベータ装置とを備えたエレベータ式駐車装置における昇降台の傾き度合診断方法であって、
    初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を取得する工程と、
    傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を取得する工程と、
    前記初期設定時における前記昇降台の傾斜状態を基準にして、前記傾き度合診断時における前記昇降台の傾斜状態を評価する工程と、
    を備えたエレベータ式駐車装置における昇降台傾き度合診断方法。
  9. 請求項8記載のエレベータ式駐車装置における昇降台傾き度合診断方法であって、
    前記前記昇降台の傾斜状態を取得する各工程では、前記昇降台における所定の基準部位が前記昇降路における所定の基準高さ位置を通過する基準タイミングと、前記昇降台のうち前記所定の基準部位を除く比較対象部位が前記昇降台における所定の比較対象高さ位置を通過する比較対象タイミングとの間で、前記昇降台の昇降量を前記昇降台の傾斜状態を示す量として求める、エレベータ式駐車装置における昇降台傾き度合診断方法。
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