JP2007201444A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】角度色差が低減された発光装置を提供する。
【解決手段】本発明の発光装置であるLEDランプ1は、凹部2を備えた基体3と、凹部2内に配置された青色光を発するLEDチップ4と、LEDチップ4を覆うように凹部2内に配置され、屈折率が1.4〜1.65の透明樹脂とLEDチップ4から発せられた青色光により励起されて黄色光ないし橙色光を発する黄色系蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂層10を備えており、蛍光体含有樹脂層10が凹面状の上面を有する。そして、蛍光体含有樹脂層10上面の最も低い位置における高さが、凹部の深さの60〜85%に調整されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、青色光を発する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の発光素子を備えた発光装置に関する。
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いたLEDランプは、液晶ディスプレイ、携帯電話、情報端末等のバックライト、屋内外広告等、多方面への展開が飛躍的に進んでいる。さらに、LEDランプは長寿命で信頼性が高く、また低消費電力、耐衝撃性、高純度表示色、軽薄短小化の実現等の特徴を有することから、産業用のみならず一般照明用途への適用も試みられている。このようなLEDランプを種々の用途に適用する場合、白色光を得ることが重要となる。
LEDランプで白色発光を実現する代表的な方式としては、(1)青、緑および赤の各色に発光する3つのLEDチップを使用する方式、(2)青色発光のLEDチップと黄色光ないし橙色光を発光する黄色系蛍光体とを組み合わせる方式、(3)紫外線発光のLEDチップと青色、緑色および赤色の三色混合蛍光体とを組み合わせる方式、の3つが挙げられる。これらのうち、輝度特性の観点から、(2)の青色光を発するLEDチップと黄色光ないし橙色光を発する蛍光体とを組み合わせる方式が広く実用化されている。
上記した(2)および(3)の方式を適用したLEDランプの構造として、LEDチップを装備したカップ型のフレーム内に、所望の色を発する蛍光体を混合した透明樹脂を流し込み、これを固化させて蛍光体を含有する樹脂層を形成した構造が採られている(例えば、特許文献1参照)。このようなLEDランプにおいては、フリップチップ等のLEDチップの電極形状に基づく光の取出し効率の向上や、チップ形状の検討による配光制御等が進められており、チップ前面への光量は増加する傾向にある。
一方、これまで発展してきた産業用途に加え、急速な展開が予想される照明用途としては、照度を見込んだ多フレーム化が進んでいる。そして、多フレーム化の進行により、フレーム間での色のばらつきや個々のフレームにおける観察角度ごとの色の差(以下、「角度色差」と称する)が大きな問題となっており、これらを低減することが求められている。
個々のフレームでの角度色差は、LEDチップから発する光(例えば青色光)と蛍光体から発する光(例えば黄色光ないし橙色光)との光路差に起因するものであり、カップの形状、蛍光体の粒径や配合比などが発生要因として考えられているが、蛍光体含有樹脂のカップ内への充填量や充填形状については、十分な考察がなされていないのが現状である。
なお従来から、LEDチップを封止して発光ドットを構成する透明樹脂の表面を凹球面とした発光表示体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この発光表示体においては、表面が凹球面とされた透明樹脂層は蛍光体を含む層ではなく、したがって前記した角度色度の問題が生じることがない。
また、蛍光体により波長変換された発光の集光をよくし、かつ混色を防止するために、カップ内に充填され発光素子を封止する蛍光体含有樹脂層の外側に、第2の樹脂層を被覆した構造のLEDランプが開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、このような構造のランプにおいても、蛍光体含有樹脂層の深さ(カップ底面からの高さ)やカップへの充填形状などについては考察されておらず、したがって角度色差の低減を実現することができない。
特開2001−148516公報 実開平6−54081号公報 特開平7−99345号公報
このように、照明用途を見込んだLEDランプの多フレーム化により、個々のフレームにおける角度色差を低減することが求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、角度色差が低減された発光装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発光装置は、凹部を有する基体と;前記凹部内に配置された青色光を発する発光素子と;前記発光素子を覆うように前記凹部内に形成された、屈折率が1.4〜1.65の樹脂と前記発光素子から発せられた青色光により励起されて黄色光ないし橙色光を発する黄色系蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂層であって、凹面状の上面を有し、かつ該上面の最も低い位置における前記凹部の底面からの高さが前記凹部の深さの60〜85%である蛍光体含有樹脂層と;を具備することを特徴としている。
請求項2記載の発光装置は、請求項1記載の発光装置において、前記樹脂が1.4〜1.55の屈折率を有するシリコーン樹脂であることを特徴としている。
請求項3記載の発光装置は、請求項1または2記載の発光装置において、前記凹部の開口端の直径が2.5〜3.5mmであることを特徴としている。
請求項4記載の発光装置は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発光装置において、前記蛍光体含有樹脂層の上面の最も低い位置における前記凹部の底面からの高さが、0.4mm以上であることを特徴としている。
請求項5記載の発光装置は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の発光装置において、前記発光素子の一辺の長さが200nm〜1mmであることを特徴としている。
請求項6記載の発光装置は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発光装置において、観察角度が0度を超え70度以下における角度色差(Δuv)が0.012以下であることを特徴としている。
請求項7記載の発光装置は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の発光装置において、観察角度θ度での黄色光ないし橙色光の波長領域の分光感度であるY値をYθ、観察角度θ度での青色光の波長領域の分光感度であるZ値をZθとし、(Yθ/Y)/(Zθ/Z)の値をΔθとするとき、Δ50が0.92〜1.08であることを特徴としている。
請求項8記載の発光装置は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の発光装置において、前記黄色系蛍光体は、発光の主波長が520〜680nmの蛍光体を少なくとも1種類含んでいることを特徴としている。
本発明における用語の定義および技術的意味は、特に指定しない限り以下の通りである。基体は、例えば回路パターンやリード端子のような配線部を有する基板と、この基板上に設けられ外部に開口した凹部を有するフレームとから構成されるものである。この凹部内に発光素子が配置され実装される。なお、基体は、フレームを使用せずに基板上に直接凹部を形成したものであってもよい。
発光素子は、青色光を発する素子であり、例えば青色発光タイプのLEDチップが例示される。ただし、これに限定されるものではなく、蛍光体を励起して可視光を発光させることが可能な発光素子であれば、発光装置の用途や目的とする発光色等に応じて種々の発光素子を使用することができる。
蛍光体は、発光素子から発せられた青色光により励起されて黄色光から橙色光間の光を発光する黄色系蛍光体である。蛍光体含有樹脂層は、そのような蛍光体を、屈折率が1.4〜1.65の透明樹脂に混合し分散させた層である。透明樹脂としては、屈折率が1.4〜1.55のシリコーン樹脂や、屈折率が1.4〜1.65のエポキシ樹脂などを使用することができるが、屈折率1.4〜1.55のシリコーン樹脂の使用がより好ましい。なお、屈折率(真空を基準とした絶対屈折率)の値は、光の波長によって異なる。本発明において屈折率の値は、波長589.3nmの光に対する屈折率を示すものとする。
角度色差(Δuv)は、観察角度ごとの色度の差を示し、CIE 1976 UCS系色度図のu値,v値から計算される。角度色差(Δuv)が大きくなると、観察角度に応じて白色光の色温度が変化するようになる。また、この色温度の変化は観察者の主観によるところも大きい。一般に角度色差(Δuv)が小さくなれば、観察角度による白色光の色温度変化も小さくなり、観察者の主観を考慮しても観察角度に応じた色温度変化を感じる観察者の割合は減少する。実際に、観察者の主観によって白色光の色温度変化の感じ方が異なるのは、角度色差(Δuv)が0.01〜0.02の範囲である。このような角度色差(Δuv)では、観察角度に依り白色光の色温度が変化して感じる観察者と、色温度の変化を感じない観察者との割合が混在するようになるが、各色温度において、0.015前後で角度色差が気になることが多い。
したがって、本発明では、角度色差(Δuv)を0.012以下としている。実際に、本発明の発光装置において、角度色差(Δuv)を0.012以下とすることにより、観察角度による白色光の色温度変化を感じる観察者の割合は大幅に減少した。
Y値およびZ値は、人間の目に存在する3種類の色センサの受光量を表す3刺激値X,Y,Zのうちで、Y値が黄色光ないし橙色光(以下、黄色系光と示すときがある。)の波長領域の分光感度を、Z値が青色光の波長領域の分光感度をそれぞれ表している。観察角度θ度でのΔの値(Δθ)は、観察角度0度での黄色系光の分光感度(Y値)を1としたときの観察角度θ度でのY値の割合と、観察角度0度での青色光の分光感度(Z値)を1としたときの観察角度θ度でのZ値の割合との比であり、Y値とZ値を用いて黄色系光と青色光との配光の重なりの程度を表したものである。Δθが1に近いほど重なりが大きく、Δθが1のときは、その観察角度θ度において、黄色系光と青色光との配光が完全に一致することを示している。したがって、観察角度θ度でのΔの値(Δθ)の値は、蛍光体から発せられた黄色光ないし橙色光と、発光素子から発せられた青色光との配光の重なりの程度を表すパラメータとして用いることができる。
請求項1ないし5記載の発明、および請求項8記載の発明によれば、発光素子から発せられる青色光と蛍光体から発せられる黄色系光との光路差(光路長の差)を低減することができるので、角度色差が低減された発光装置が得られる。また、各観察角度において、発光素子から発せられる青色光の配光と蛍光体から発せられる黄色系光の配光がほぼ重なるので、白色光の色温度が同程度となり、この点からも角度色差の低減が達成される。
請求項6記載の発明によれば、照明用途として人への影響が少ない角度色差を実現することができる。
請求項7記載の発明によれば、発光素子から発せられる青色光と蛍光体から発せられる黄色系光との配光強度が、それぞれの波長領域の分光感度において十分に良好な重なりを有するので、照明用途として人への影響が少ない角度色差を実現することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当する部分には同一の符号を付している。図1は本発明の発光装置の第1の実施形態であるLEDモジュールを示す平面図であり、図2はこのLEDモジュールの縦断面図である。図3はLEDモジュールの発光部であるLEDランプの拡大縦断面図である。
本発明の第1の実施形態であるLEDモジュール20は、例えば、複数のLEDランプ1が1列に配置され一体に連成された構造を有する。なお、LEDランプ1は、例えば3行3列等のマトリクス状に配置されていてもよい。
LEDランプ1は、表面に凹部2を備えた基体3を有しており、この凹部2内に青色光を発するLEDチップ4が実装されている。
基体3は、例えば基板5上に電気絶縁層6、回路パターン7およびフレーム8が順に設けられたものであり、凹部2はフレーム8に形成されている。基板5は、例えば放熱性と剛性を有するアルミニウム(Al)やニッケル(Ni)、ガラスエポキシ等の平板から成り、その上に電気絶縁層6を介して、例えばCuとNiの合金やAu等から成る回路パターン7が形成されている。また、凹部2を有するフレーム8は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPA(ポリフタルアミド)、PC(ポリカーボネート)等の合成樹脂から構成されている。なお、第1の実施形態のLEDモジュール20では、複数のLEDランプ1の各基板が一体に連成された一体基板が使用されている。また、フレーム8は、少なくとも基板5上に配置されていればよく、基板5の側面を覆っていなくともよい。
凹部2の開口端2aの直径Dは2.5〜3.5mmとなっており、凹部2の深さd(開口端2aから底面2bまでの距離)は0.5〜1.0mmとなっていることが好ましい。また、凹部2の底面2bの直径Dは、開口端2aの直径D以下となっていることが好ましい。このように凹部2の大きさを設定することにより、蛍光体含有樹脂層の高さを後述する範囲に設定した場合においても、必要かつ十分な量の蛍光体を確保し、発光効率の低下を抑制することができる。
LEDチップ4は、例えば窒化ガリウム(GaN)系半導体からなり、印加された電気エネルギーにより青色光を発光するものである。前記した直径Dおよび深さdを有する凹部2内に配置されるために適当なサイズであることから、LEDチップ4の一辺の長さは200nm〜1mmであることが好ましい。そして、このLEDチップ4の底面電極が一方の電極側の回路パターン7に電気的に接続され、上面電極が他方の電極側の回路パターン7に、金線のようなボンディングワイヤ9を介して接続されている。LEDチップ4の電極接続構造としては、フリップチップ接続構造を適用することもできる。これらの電極接続構造によれば、LEDチップ4の前面への光取出し効率が向上する。
凹部2内には、黄色系蛍光体10aを屈折率が1.4〜1.65の透明樹脂に混合・分散させた蛍光体含有樹脂が塗布されており、LEDチップ4はこのような蛍光体含有樹脂層10により覆われている。屈折率が1.4〜1.65の透明樹脂としては、シリコーン樹脂(屈折率1.4〜1.55)やエポキシ樹脂(屈折率1.4〜1.65)などが例示される。蛍光体含有樹脂層10は、例えば、黄色系蛍光体10aを前記透明樹脂の液状組成物に添加、混合したものを、ディスペンサにより凹部2内に滴下・塗布し硬化させることにより形成される。
角度色差を低減する観点から、蛍光体含有樹脂層10の上面の形状は凹面状となっている。そして、このように上面が凹面状を呈する蛍光体含有樹脂層10が凹部2の側壁面と接する位置Pは、凹部2の上端縁であることが好ましい。
黄色系蛍光体としては、例えば、RE(Al,Ga)12:Ce蛍光体(REはY、GdおよびLaから選ばれる少なくとも1種を示す。)等のYAG蛍光体、AESiO:Eu蛍光体(AEはSr、Ba、Ca等のアルカリ土類元素である。)等の珪酸塩蛍光体、n−UVLED BGR、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、サイアロン蛍光体等が用いられる。また、演色性等の向上を図るために、このような黄色系蛍光体とともに、LEDチップ4から発せられた青色光により励起されて赤色光を発光する赤色蛍光体を含有させてもよい。赤色蛍光体としては、LaS:Eu蛍光体のような酸硫化物蛍光体などが用いられるが、特に限定されるものではない。
このような黄色系蛍光体を含む蛍光体含有樹脂層10の高さ、すなわち蛍光体含有樹脂層10上面の最も低い位置(中央部)での凹部2の底面2bからの高さdは、凹部2の深さd(開口端2aから底面2bまでの距離)の60〜85%となっている。(d/d=0.6〜0.85)また、ボンディングワイヤ9が露出するおそれがないように、このような蛍光体含有樹脂層10の高さdは0.4mm以上であることが好ましい。
このようなLEDランプ1を一体に練成したLEDモジュール10においては、各LEDランプ1に印加された電気エネルギーがLEDチップ4で青色光に変換され、この青色光により黄色系蛍光体10aが励起されて黄色光ないし橙色光を発し、LEDチップ4から発せられる青色光と黄色系蛍光体10aから発光される黄色光ないし橙色光との混色により白色光が得られる。
そして、本発明の第1の実施形態によれば、蛍光体含有樹脂層10の高さdの凹部2の深さdに対する割合(以下、d/dと示す。)が60〜85%となっているので、角度色差が十分に低減された発光装置を得ることができる。具体的には、観察角度が0度を超え70度以下における角度色差(Δuv)を0.012以下にまで低下させることができる。
蛍光体含有樹脂層10の高さdと光路差との関係を、図4に模式的に示す。観察角度とは、図4において、蛍光体含有樹脂層10の上面の中心を通りかつ層上面に垂直な線を軸線(0度)として、観察点と蛍光体含有樹脂層10の上面の中心とを結ぶ線と軸線とのなす角度(θ度)をいう。また、観察角度θ度における角度色差(Δuv)は、次式(1)により求めることができる。
Δuv={(uθ−u+(vθ−v1/2 ………(1)
ここでuθ,vθは、観察角度θ度において、波長380〜780nmの発光スペクトルを測定したときのu値,v値(CIE 1976 UCS系色度図)であり、u,vは、観察角度0度において、波長380〜780nmの発光スペクトルを測定したときのu値,v値である。なお、観察角度θ度、0度における発光スペクトルは、それぞれ蛍光体含有樹脂層10の上面の中心から300mm離れた箇所において、瞬間分光光度計により測定するものとする。
角度色差が生じる原因の一つは、観察角度により光路長が変化することにある。具体的には、図4(a)および図4(b)に示すように、観察角度がθ度のときの光路長bは、観察角度が0度のときの光路長aよりも長くなるので、黄色系蛍光体10aの発光が多くなる。これにより、観察角度0度のときよりも観察角度θ度のときの方が色温度が低くなってしまい、角度色差が生じてしまうものと考えられる。そして、d/dが60〜85%である場合(図4(a))には、d/dが85%を超える場合(例えば、d/dが100%である場合を図4(b)に示す。)よりも、観察角度0度のときの光路長aと観察角度θ度のときの光路長bとの差(光路差)を減少することできるので、角度色差を低減することができる。
なお、d/dが60%未満である場合には、凹部2内に塗布された蛍光体含有樹脂の量が少なく、発光する黄色系蛍光体10aの量が減少するため、黄色光ないし橙色光の発光量が少なくなってしまう。その結果、色温度の調整(特に低い色温度の調整)が難しくなるとともに、発光効率も低下するため好ましくない。
また、d/dが60〜85%でありかつ蛍光体含有樹脂層10の上面が凹面状である実施形態のLEDランプ1においては、以下に示す理由により、発光部の周縁部である凹部2の外周部に近い部位からの青色光の光量が多くなるため、LEDチップ4からの青色光と黄色系蛍光体10aからの黄色系光の配光がほぼ重なるので、白色光の色温度が同程度となり、その結果角度色差が低減される。
すなわち、青色光は、凹部2の底部に配置されたLEDチップ4から放射状に放射され、黄色系蛍光体10aを励起しつつ蛍光体含有樹脂層10中を透過した後、発光面である蛍光体含有樹脂層10の上面から空気中に放出される。d/dが60〜85%で蛍光体含有樹脂層10の上面が凹面であるLEDランプ1では、LEDチップ4からの青色光の光路は、図5(a)に示すように3通りとなる。
第1の光路L1は、LEDチップ4から放射された青色光が、蛍光体含有樹脂層10と空気との界面(凹面)に達し、蛍光体含有樹脂層10の屈折率と空気の屈折率との差に対応した度合で外側に屈折され、空気中に出る光路である。
第2の光路L2は、蛍光体含有樹脂層10と空気との界面(凹面)に臨界角より大きな角度で入射した青色光が、この界面(凹面)で全反射し、さらに凹部2の側壁面で反射した後、再び蛍光体含有樹脂層10と空気との界面(凹面)に達し、ここで屈折されて空気中に出る光路である。この光路では、凹部2の外周部よりあまり外側に広がることなく青色光が出力される。
第3の光路L3は、LEDチップ4から凹部2の側壁面の方向に放射された青色光が、凹部2の側壁面で反射した後、蛍光体含有樹脂層10と空気との界面(凹面)に達し、ここで屈折されて空気中に出る光路である。この光路では、第2の光路L2よりも若干外側に向かうが、LEDチップ4から放射されてそのまま蛍光体含有樹脂層10の外周縁に達する光(第1の光路L1を採る光)よりも、内側に向かうように青色光が出力される。
これに対して、d/dが100%を超えるLEDランプ1では、図5(b)に示すように、蛍光体含有樹脂層10の上面が凸面状となり、前記した第2の光路L2を通る青色光が存在しないので、凹部2の外周部より外側に広がって出力される青色光の光量が増大してしまう。したがって、第2の光路L2を通りより内側に向かう光が存在する実施形態のLEDランプ1の方が、発光部の周縁部である凹部2の外周部に近い部位から発し、内側に向かう青色光の強度が大きくなる。
そして、LEDチップ4からの青色光の励起によって黄色系蛍光体10aから発せられる黄色光ないし橙色光については、蛍光体含有樹脂層10中に多数の発光点が均一に存在することになるので、蛍光体含有樹脂層10と空気との界面での屈折はあっても、凹部2の外周部よりあまり外側に広がることなく出力される。
このように、第1の実施形態のLEDランプ1においては、発光部の周縁部である凹部2の外周部に近い部位から内側に向かう青色光の強度が大きくなり、青色光が黄色系蛍光体10aからの黄色系光と近似した配光を有するので、角度色差の低減につながる。
次に、第2の実施形態について説明する。
図6および図7は、本発明の第2の実施形態に係わるLEDパッケージを形成する発光装置を示している。図6は、この発光装置の平面図であり、図7は、図6に示す発光装置をF−F線に沿って切断した縦断面図である。なお、図6および図7おいて、第1の実施形態に関する図面と同様の構成要素については同じ参照数字を用いて表している。
図6および図7に示す発光装置(LEDランプ)1は、パッケージ基板例えば装置基板5と、反射層31と、回路パターン7と、複数好ましくは多数の半導体発光素子(例えばLEDチップ)4と、接着層32と、リフレクタ34と、蛍光体含有樹脂層10と、光拡散部材33とを備えて形成されている。蛍光体含有樹脂層10は封止部材としても機能する。
装置基板5は、金属または絶縁材、例えば合成樹脂製の平板からなり、発光装置1に必要とされる発光面積を得るために、所定形状例えば長方形状をなしている。装置基板5を合成樹脂製とする場合、例えば、ガラス粉末入りのエポキシ樹脂などで形成することができる。装置基板5を金属製とする場合は、この装置基板5の裏面からの放熱性が向上し、装置基板5の各部温度を均一にすることができ、同じ波長域の光を発する半導体発光素子4の発光色のばらつきを抑制することができる。なお、このような作用効果を奏する金属材料としては、10W/m・K以上の熱伝導性に優れた材料、具体的にはアルミニウムまたはその合金を例示することができる。
反射層31は、所定数の半導体発光素子4を配設し得る大きさであって、例えば、装置基板5の表面全体に被着されている。反射層31は、400〜740nmの波長領域で85%以上の反射率を有する白色の絶縁材料により構成することができる。このような白色絶縁材料としては、接着シートからなるプリプレグ(pre-preg)を使用することができる。このようなプリプレグは、例えば、酸化アルミニウムなどの白色粉末が混入された熱硬化性樹脂をシート基材に含浸させて形成することができる。反射層31はそれ自体の接着性により、装置基板5の表面となる一面に接着される。
回路パターン7は、各半導体発光素子4への通電要素として、反射層31の装置基板5が接着された面とは反対側の面に接着されている。この回路パターン7は、例えば各半導体発光素子4を直列に接続するために、装置基板5および反射層31の長手方向に所定間隔ごとに点在して2列に形成されている。一方の回路パターン7の列の一端側に位置する端側回路パターン7aには、給電パターン部7cが一体に連続して形成され、同様に他方の回路パターン7の列の一端側に位置する端側回路パターン7aには、給電パターン部7dが一体に連続して形成されている。
給電パターン部7c,7dは反射層31の長手方向一端部に並べて設けられ、互いに離間して反射層31により絶縁されている。これらの給電パターン部7c,7dのそれぞれに、電源に至る図示しない電線が個別に半田付けなどで接続されるようになっている。
回路パターン7は以下に説明する手順で形成される。まず、未硬化の前記熱硬化性樹脂が含浸されたプリプレグからなる反射層31を装置基板5上に貼付けた後、反射層31上にこれと同じ大きさの銅箔を貼付ける。次に、こうして得た積層体を加熱するとともに加圧して、熱硬化性樹脂を硬化させることによって、装置基板5と銅箔を反射層31に圧着し接着を完了させる。次いで、銅箔上にレジスト層を設けて、銅箔をエッチング処理した後に、残ったレジスト層を除去することによって、回路パターン7を形成する。銅箔からなる回路パターン7の厚みは例えば35μmである。
各半導体発光素子4は、例えば窒化物半導体を用いてなるダブルワイヤー型のLEDチップからなり、透光性を有する素子基板4b一面に半導体発光層4aを積層して形成されている。素子基板4bは、例えばサファイア基板で作られている。この素子基板4bの厚みは、回路パターン7より厚く、例えば90μmとする。
半導体発光層4aは、素子基板4bの主面上に、バッファ層、n型半導体層、発光層、p型クラッド層、p型半導体層を順次積層して形成されている。発光層は、バリア層とウェル層を交互に積層した量子井戸構造をなしている。n型半導体層にはn側電極が設けられ、p型半導体層上にはp側電極が設けられている。この半導体発光層4aは、反射膜を有しておらず、厚み方向の双方に光を放射できる。
図7に示すように、各半導体発光素子4は、装置基板5の長手方向に隣接した回路パターン7間にそれぞれ配置され、白色の反射層31の同一面上に接着層32により接着されている。具体的には、半導体発光層4aが積層された素子基板4bの一面と平行な他面が、接着層32により反射層31に接着されている。この接着により、回路パターン7および半導体発光素子4は反射層31の同一面上で直線状に並べられるので、この並び方向に位置した半導体発光素子4の側面と回路パターン7とは、近接して対向するように設けられている。
接着層32の厚みは、例えば5μm以下とすることができる。接着層32には、例えば5μm以下の厚みで光透過率が70%以上の透光性を有した接着剤、例えばシリコーン樹脂系の接着剤を好適に使用できる。
各半導体発光素子4の電極と半導体発光素子4の両側に近接配置された回路パターン7とは、ボンディングワイヤ9により接続されている。さらに、前記2列の回路パターン7列の他端側に位置された端側回路パターン7b同士も、ボンディングワイヤ9により接続されている。したがって、この実施形態の場合、各半導体発光素子4は直列に接続されている。
以上の装置基板5、反射層31、回路パターン7、各半導体発光素子4、接着層32、およびボンディングワイヤ9により、発光装置1の面発光源が形成されている。
リフレクタ34は、一個一個または数個の半導体発光素子4ごとに個別に設けられるものではなく、反射層31上の全ての半導体発光素子4を包囲する単一のものであり、例えば長方形の枠で形成されており、半導体発光素子4は前記枠で形成された凹部7内に配置されている。リフレクタ34は反射層31に接着止めされていて、その内部に複数の半導体発光素子4および回路パターン7が収められているとともに、前記一対の給電パターン部7c、7dはリフレクタ34の外部に位置されている。
リフレクタ34は、例えば合成樹脂で成形することができ、その内周面は反射面となっている。リフレクタ34の反射面は、AlやNiなどの反射率の高い金属材料を蒸着またはメッキして形成することができる他、可視光の反射率の高い白色塗料を塗布して形成することができる。あるいは、リフレクタ34の成形材料中に白色粉末を混入して、リフレクタ34自体を可視光の反射率が高い白色にすることもできる。前記白色粉末としては、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、硫酸バリウムなどの白色フイラーを用いることができる。なお、リフレクタ34の反射面は、発光装置1の照射方向に次第に開くように形成することが望ましい。
蛍光体含有樹脂層10は、前記第1の実施形態と同様に、黄色系蛍光体を屈折率が1.4〜1.65の透明樹脂に混合・分散させた蛍光体含有樹脂により構成され、液状の蛍光体含有樹脂を、反射層31表面および一直線上に配列された各半導体発光素子4およびボンディングワイヤ9などを満遍なく埋めるようにして充填し、リフレクタ34内に固化させることにより形成されている。そして、蛍光体含有樹脂層10の上面の形状は凹面状となっており、蛍光体含有樹脂層10の高さ、すなわち蛍光体含有樹脂層10上面の最も低い位置(中央部)でのリフレクタ34の底面すなわち反射層31からの高さは、リフレクタ34の深さの60〜85%となっている。
反射層31表面とボンディングワイヤ9との間に流れ込んだ液状の透明樹脂は、毛細管現象などにより各半導体発光素子4およびボンディングワイヤ9に行きわたり、その膜厚などがほぼ均一になっており、蛍光体も透明樹脂にほぼ均一に分散しているものと考えられる。なお、蛍光体含有樹脂層10を形成するために用いられる液状透明樹脂の粘度は、1Pa・s以上3Pa・s以下であればよく、2種以上の液状透明樹脂から成るものでも良い。
このように構成される第2の実施形態によれば、角度色差を低減することができ、かつ色温度の調整がし易く、発光効率の高い発光装置を提供することができる。
次に、本発明の実施例について記載する。
実施例1〜3および比較例1〜4
図1〜3に示す構造において、d/dを50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%と変えてLEDランプ1を作製した。d/dが60%のものを実施例1、70%のものを実施例2、80%のものを実施例3とし、d/dが50%のものを比較例1、90%のものを比較例2、100%のものを比較例3、110%のものを比較例4とした。
これらの実施例および比較例において、LEDチップ4は青色光を発光する発光素子(1辺の長さ300μm)とし、このLEDチップ4を基体3の凹部2(開口端2aの直径3.0mm、深さ1.0mm)内に配置し実装した。そして、この凹部2内に、黄色系蛍光体(YAG蛍光体;主波長570nm)を液状のシリコーン樹脂(屈折率1.45)に配合し分散させた蛍光体含有樹脂を塗布量を変えて塗布・充填した後、シリコーン樹脂を硬化させることによって、LEDランプ1を形成した。なお、シリコーン樹脂に対する黄色系蛍光体(YAG蛍光体)の配合割合は10〜15重量%とした。
こうして得られたLEDランプ1について、波長380〜780nmの発光スペクトルを、観察角度を変えて測定した。発光スペクトルの測定は瞬間分光光度計(大塚電子株式会社製のMCPD−7000)を用いて行った。そして、各観察角度において、LEDチップ4からの青色光と黄色系蛍光体からの黄色光ないし橙色光(黄色系光)の配光強度をそれぞれ求めるとともに、観察角度50度における角度色差(Δuv)と、観察角度70度における角度色差(Δuv)をそれぞれ算出した。なお、測定距離等の測定条件は、実施の形態で説明した条件と同様にした。角度色差の算出結果を表1に示す。また、得られた角度色差(Δuv)の値を蛍光体含有樹脂層10の充填率であるd/dに対してプロットしたグラフを図8に示す。
Figure 2007201444
表1および図8から明らかなように、実施例1〜3のLEDランプの観察角度50度および70度における角度色差(Δuv)は、比較例1〜4のLEDランプの観察角度50度および70度における角度色差(Δuv)よりも大幅に低くなっている。そして、実施例1〜3のLEDランプの観察角度50度および70度における角度色差(Δuv)は0.012以下であり、実施例1〜3のLEDランプが色のばらつきが極めて少ないものであることが確かめられた。
また、各観察角度において、LEDチップからの青色光と黄色系蛍光体からの黄色系光の配光強度を測定した結果を、図9(a)〜図9(d)にそれぞれ示す。図9(a)〜図9(d)は、d/dがそれぞれ50%、70%、100%および110%であるLEDランプの配光強度を表す極グラフであり、図9(a)は比較例1のLEDランプ、図9(b)は実施例2のLEDランプ、図9(c)は比較例3のLEDランプ、図9(d)は比較例4のLEDランプにそれぞれ相当する。
これらの極グラフにおいて、円の角度軸である円周に記された数値は観察角度を表し、中心から円周方向に放射状に配置された第2の軸は、スペクトル強度を表す。LEDチップからの青色光を実線で、黄色系蛍光体からの黄色系光を破線でそれぞれ表す。
図9(b)の配光強度の極グラフから、d/dを70%とした実施例2のLEDランプでは、LEDチップからの青色光の配光強度と蛍光体からの黄色系光の配光強度が、観察角度が0度〜70度の範囲でほぼ等しくなり、配光強度の極グラフがほぼ重なることがわかる。
これに対して、d/dが50%である比較例1では、図9(a)に示されるように、蛍光体からの黄色系光の配光強度の極グラフがLEDチップからの青色光の配光強度の極グラフより外側(高強度側)に広がってしまうため、各観察角度(例えば、観察角度50度および70度)における角度色差(Δuv)が大きくなる。また、d/dが100%である比較例3では、LEDチップからの青色光の配光強度の極グラフが蛍光体からの黄色系光の配光強度の極グラフより外側(高強度側)に広がり、観察角度の大きい範囲で、青色光の配光強度が黄色系光の配光強度に比べて大きくなっている。そのため、観察角度50度および70度における角度色差(Δuv)が大きくなる。さらに、d/dが100%を超える(110%)比較例4では、LEDチップから放射される青色光の光路が、カップ(凹部2)の側壁面からの反射光を含めて、蛍光体含有樹脂層10の上面での屈折により、蛍光体からの黄色系光の光路に比べて外側に大きく広がる。その結果、観察角度の大きい範囲で、青色光の配光強度が黄色系光の配光強度に比べて大幅に増大するため、角度色差(Δuv)が比較例1〜3よりもさらに大きくなると考えられる。
このように、実施例1〜3のLEDランプにおいては、観察角度が0度〜70度の範囲で、LEDチップからの青色光の配光強度と蛍光体からの黄色系光の配光強度との重なりが大きくなり、これが角度色差(Δuv)の低減につながっている。また、このことは以下に示す刺激値YおよびZについての検証結果からも確認された。
実施例1〜3および比較例1〜4のLEDランプについて得られた発光スペクトルの測定結果から、観察角度が0度、50度および70度のときの刺激値YおよびZの値、すなわちY,Y50,Y70およびZ,Z50,Z70の値をそれぞれ求めた。そして、観察角度0度での黄色系光の分光感度であるY値を1としたときの、観察角度50度および70度でのY値の割合、すなわちY50/YおよびY70/Yと、観察角度0度での青色光の分光感度であるZ値を1としたときの、観察角度50度および70度でのZ値の割合、すなわちZ50/ZおよびZ70/Zをそれぞれ求め、これらの値から、黄色系光と青色光との配光(強度)の重なりの程度を表すΔ値(Δ50,Δ70)をそれぞれ算出した。なお、Δ50値およびΔ70値は、それぞれ以下の式により算出した。
Δ50=(Y50/Y)/(Z50/Z
Δ70=(Y70/Y)/(Z70/Z
得られた結果を表2に示す。また、Y50/YとZ50/ZおよびΔ50の値を、蛍光体含有樹脂層の充填率であるd/dに対してプロットしたグラフを、図10に示す。
Figure 2007201444
表2および図10から、実施例1〜3で得られたLEDランプのΔ50の値、すなわち(Y50/Y)/(Z50/Z)の値は、1に極めて近い0.92〜1.08の範囲にあり、観察角度50度において、蛍光体からの黄色系光とLEDチップからの青色光との配光の重なりが極めて大きいことがわかる。
本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の発光装置の第1の実施形態であるLEDモジュールを示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るLEDモジュールの縦断面図である。 第1の実施形態に係るLEDモジュールの発光部であるLEDランプの拡大縦断面図である。 (a)は第1の実施形態のLEDモジュールにおける蛍光体含有樹脂層の高さと光路差との関係を模式的に示した図であり、(b)は従来のLEDモジュールにおける蛍光体含有樹脂層の高さと光路差との関係を模式的に示した図である。 (a)は第1の実施形態のLEDモジュールにおけるLEDチップからの青色光の光路を模式的に示した図であり、(b)は蛍光体含有樹脂層の充填率d/dが100%を超えるLEDモジュールにおけるLEDチップからの青色光の光路を模式的に示した図である。 本発明の発光装置の第2の実施形態に係わる発光装置の平面図である。 図6のF−F線断面図である。 実施例1〜3および比較例1〜4において、角度色差の値をd/dに対してプロットしたグラフである。 (b)は実施例2のLEDモジュールの発光スペクトルについての測定結果を示す配光強度図であり、(a)、(c)および(d)はそれぞれ比較例1,3および4のLEDモジュールの発光スペクトルについての測定結果を示す配光強度図である。 実施例1〜3および比較例1〜4において、観察角度50度でのY値の割合(Y50/Y)とZ値の割合(Z50/Z)およびΔ値(Δ50)を、d/dに対してプロットしたグラフである。
符号の説明
1…LEDランプ、2…凹部、3…基体、4…LEDチップ、5…基板、6…電気絶縁層、7…回路パターン、8…フレーム、9…ボンディングワイヤ、10…蛍光体含有樹脂層、10a…黄色系蛍光体。

Claims (8)

  1. 凹部を有する基体と;
    前記凹部内に配置された青色光を発する発光素子と;
    前記発光素子を覆うように前記凹部内に形成された、屈折率が1.4〜1.65の樹脂と前記発光素子から発せられた青色光により励起されて黄色光ないし橙色光を発する黄色系蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂層であって、凹面状の上面を有し、かつ該上面の最も低い位置における前記凹部の底面からの高さが前記凹部の深さの60〜85%である蛍光体含有樹脂層と;
    を具備することを特徴とする発光装置。
  2. 前記樹脂が、1.4〜1.55の屈折率を有するシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 前記凹部の開口端の直径が2.5〜3.5mmであることを特徴とする請求項1または2記載の発光装置。
  4. 前記蛍光体含有樹脂層の上面の最も低い位置における前記凹部の底面からの高さが、0.4mm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の発光装置。
  5. 前記発光素子の一辺の長さが200nm〜1mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の発光装置。
  6. 観察角度が0度を超え70度以下における角度色差(Δuv)が0.012以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の発光装置。
  7. 観察角度θ度での黄色光ないし橙色光の波長領域の分光感度であるY値をYθ、観察角度θ度での青色光の波長領域の分光感度であるZ値をZθとし、(Yθ/Y)/(Zθ/Z)の値をΔθとするとき、Δ50が0.92〜1.08であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の発光装置。
  8. 前記黄色系蛍光体は、発光の主波長が520〜680nmの蛍光体を少なくとも1種類含んでいることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の発光装置。
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