JP2007187286A - 転がり軸受及び軸受用シール - Google Patents

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Abstract

【課題】 転がり軸受のシールにおける芯部と弾性材の密着性をより向上させるとともに、例え密着性が損なわれてもシール本来の機能を維持可能な転がり軸受及び軸受用シールを提供する。
【解決手段】 この転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部30と芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材31とから構成され転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシール29と、を備え、芯部の一部に孔Aを形成し、芯部の両面の弾性材を孔を通してつなぎ合わせた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、軸受内部の空間がシールで塞がれた転がり軸受及び軸受用シールに関する。
従来の転がり軸受について図12,図13を参照して説明する。図12の転がり軸受1は、外輪2と内輪4との間の両側の外輪端部内周面8に嵌入したシール9を有し、このシール9により、転がり軸受1の内部に封入されたグリース等の潤滑剤の外部への漏出の防止や軸受内部への異物侵入の防止を図っている。シール9は、図12のように、形状維持のため芯金6を剛性のある金属材料で形成し、外輪端部内周面8に密着させ良好な密封性を維持するため周縁部をゴム材7で構成している。シール9は一般に芯金6とゴム材7との圧縮成形で製造されている。
図13に別の従来の軸受のシール構造を示す(下記特許文献1の図1参照)。図13のシール構造は、芯金11の湾曲部11cから折り曲げられていない基部11aにかけての内面11bに沿って内面11bを覆うようにゴム材12を形成し、ゴム材12の先端部12aを芯金11の基部11aの先端よりも突出させる。このようにゴム材12で基部11aの内面11bを覆うように形成することで、ゴム材12と芯金11との接着性を強固にし、ゴム材12の芯金11からの剥離を防止している。
実公平08−008345号公報
図12,図13のように、軸受内部の密封性を維持する従来の軸受用シールは、芯金とゴム材により構成されたものが一般的であり、芯金とゴム材が密着していることがシールとしての機能を果たす大前提であるが、環境によっては芯金とゴム材の密着性を維持することができないことがある。例えば、水がかかるとゴム材が芯金から剥がれ易くなることやゴム材が耐グリース性等の関係で芯金との密着性が悪くなることがある。この場合、図12のように芯金の折り曲げ部までゴム材でただ覆うだけでは、密着性が低下した場合、芯金とゴム材が環境により剥離してしまうことがある。このような剥離により、シールの密封性が損なわれて軸受の長期間の使用を維持できなくなるおそれがある。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、転がり軸受のシールにおける芯部と弾性材の密着性をより向上させるとともに、例え密着性が損なわれてもシール本来の機能を維持可能な転がり軸受及び軸受用シールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による第1の転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、前記芯部の一部に孔を形成し、前記芯部の両面の前記弾性材を前記孔を通してつなぎ合わせたことを特徴とする。
第1の転がり軸受によれば、芯部の両面に弾性材が存在する場合、芯部の一部に形成した孔を通して芯部の両面の弾性材をつなぎ合わせることで、例え芯部と弾性材の密着性が損なわれても芯部と弾性材が完全に分離しない。これにより、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
本発明による第2の転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、前記芯部の両端部において両面をそれぞれ前記弾性体で被覆したことを特徴とする。
第2の転がり軸受によれば、芯部の両端部においてそれぞれ両面を弾性体で被覆することで芯部と弾性材の密着性をより向上させることができる。これにより、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
上記第2の転がり軸受において前記弾性体で被覆される前記芯部の両端部近傍にそれぞれ孔を形成し、前記芯部の両面の弾性材を前記各孔を通してつなぎ合わせることが好ましい。これにより、例え芯部と弾性材の密着性が損なわれても芯部と弾性材が完全に分離しないので、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持できる。
本発明による第3の転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、前記芯部は、略平面状の基部と、前記基部から折れ曲がった折れ曲がり部と、を備え、前記折れ曲がり部の端部の両面を前記弾性材で被覆したことを特徴とする。
第3の転がり軸受によれば、芯部の折れ曲がり部の端部において両面を弾性体で被覆することで芯部と弾性材の密着性をより向上させることができる。これにより、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
上記第3の転がり軸受において、前記弾性体で被覆される前記折れ曲がり部の端部近傍に孔を形成し、前記芯部の両面の弾性材を前記各孔を通してつなぎ合わせることが好ましい。これにより、例え芯部と弾性材の密着性が損なわれても芯部と弾性材が完全に分離しないので、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
また、前記基部の前記折れ曲がり部の反対側の先端が前記空間側に曲げられていることで、基部の先端において平坦な状態よりも芯部と弾性材の密着性をより向上させることができる。
第1乃至第3の転がり軸受において、前記芯部に形成した孔の内面を粗くすることで、芯部と弾性材の密着性を向上できる。なお、第1乃至第3の転がり軸受では、各孔を複数設けてよく、孔の数も必要に応じて増減でき、また、孔形状も円形、矩形、長円、円弧状等各種の形状であってよい。
また、前記芯部に形成した孔の内面を波形状にすることが好ましく、孔の内面にうねりを持たせることで芯部と弾性材の密着性を向上できる。
本発明による第4の転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、前記芯部は、略平面状の基部と、前記基部から折れ曲がった折れ曲がり部と、を備え、前記基部の前記折れ曲がり部の反対側の先端が前記空間側に曲げられているとともにその先端の両面を前記弾性材で被覆したことを特徴とする。
第4の転がり軸受によれば、基部の先端が転動体の配置された空間側に曲げられていることで、基部の先端において平坦な状態よりも芯部と弾性材の密着性を向上させることができる。これにより、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
第1乃至第4の転がり軸受において、前記芯部の表面を粗くすることで、芯部と弾性材の密着性を向上させることができる。特に、接着剤により芯部と弾性材とを接着させる場合、接着剤が粗面の凹凸の内部まで入り込むことで接着性がよくなり、密着性が向上する。
本発明の軸受用シールは、上記第1乃至第4の転がり軸受の前記シールとして用いられることを特徴とする。この軸受用シールによれば、芯部と弾性材の密着性をより向上させるとともに、例え密着性が損なわれても芯部と弾性材が完全に分離しないので、転がり軸受に用いられることで、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
なお、本発明は、シールを備える転がり軸受であれば、玉軸受やころ軸受などの全ての転がり軸受を対象にできる。
本発明の転がり軸受及び軸受用シールによれば、転がり軸受のシールにおける芯部と弾性材の密着性をより向上させるとともに、例え密着性が損なわれても芯部と弾性材が完全に分離しないので、シールの本来の機能である密封性及び異物侵入防止に関し、長期間その機能を維持でき、軸受を長期間使用できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
〈第1の実施の形態〉
図1は第1の実施の形態による転がり軸受の側面図である。図2は図1の転がり軸受のシールの側面図である。図3は図2のシールの芯金の上半分を示す平面図である。図4は図3の芯金の別の例を示す図3と同様の平面図である。図5は図1の転がり軸受の要部を示す要部側面図である。
図1に示すように、転がり軸受21は、内周面に外輪軌道面23が形成された外輪22と、外周面に内輪軌道面25が形成された内輪24と、外輪軌道面23と内輪軌道面25との間に転動自在に配置された転動体である複数個の玉26と、外輪22と内輪24との間に配置されて複数個の玉26を保持する保持器27と、複数個の玉26が配置された空間26aの開口を塞ぐように軸受両側にそれぞれ設けられたシール29と、を備える。
転がり軸受21のシール29は、図2のように、剛性のある鉄鋼等の金属材料からなり芯部を構成する芯金30と、芯金30の外表面及び一端部を覆うように被覆された弾性材であるゴム材31と、を備える。
図2,図3のように、芯金30は、平面的には環状に構成されており、略平面状の基部30aから軸受内側に折り曲げ部30bが折り曲げられて略L字状の形状を有し、折り曲げ部30bの反対側の基部30aの一端部30c近傍には軸受中心cを中心とした円上に複数の孔Aが形成されている。なお、芯金30の両面は粗くなるように粗さ処理されている。
ゴム材31は、芯金30の折り曲げ部30bから基部30aまで外表面を覆い、更に一端部30cで芯金30の両面を覆うように形成されている。ゴム材31により折り曲げ部30bの外周側に嵌め込み部31aが形成され、一端部30cには芯金30の両面に回り込むことで第1の回り込み部31bが形成され、第1の回り込み部31bの先端側がリップ部31cを構成する。
また、芯金30の一端部30cの近傍の複数の孔A内にはゴム材31により連結部31dが形成され、基部30a側のゴム材31と第1の回り込み部31bとを連結部31dで連結してつなぎ合わせている。これにより、シール29が芯金30とゴム材31とを密着して形成されている場合、その密着性が損なわれたときでも芯金30とゴム材31とが完全に分離しない。
なお、芯金30の一端部30cの近傍に形成する孔は、円形以外の形状であってよく、例えば、長方形や正方形や長円等であってもよく、また、図4のように、幅よりも長さが比較的長い複数の弧状の孔Bとしてもよい。弧状の各孔Bは軸受中心cを中心とした円上に形成することができる。
図2のシール29は、図1,図5のように、空間26a内にグリース等の潤滑剤が充填されてから、ゴム材31の嵌め込み部31aが外輪22の溝状の端部内周面28に嵌め込まれることで転がり軸受21に固定され、空間26aによる開口を塞ぐようになっている。また、シール29が嵌め込まれると、ゴム材31のリップ部31cが内輪24の溝状の端部内周面28aに接触し、転がり軸受21の使用中に内輪24が回転すると、端部内周面28aに対し摺接状態となる。シール29が軸受両側に固定されることで、軸受内部の空間26aを密封し、充填されたグリース等の潤滑剤が外部の漏れ出さず、また外部から空間26a内への異物侵入を防止する。
次に、図2のシール29の製造工程について図6のフローチャートを参照して説明する。
図6に示すように、ゴム材31に関し、原料となるゴム材料と配合剤とを秤量した後、これらを混ぜ合わせ混練し(S01)、カレンダー成形工程で未加硫シートを製作する(S02)。一方、芯金30に関し、鉄鋼等の芯金材料をサンドブラストやショットブラス等による粗さ処理をしてから(S11)、プレス工程で芯金材料を図2,図3のような所定の形状に打ち抜き(S12)、脱脂工程で芯金表面に付いている油を取り除いた後(S13)、接着剤塗布工程で芯金表面に所定の接着剤を塗布・焼き付けする(S14)。上記打ち抜き工程S12で図2,図3の複数の孔Aも形成される。
次に、加硫成形工程において、ゴム材31のカレンダー成形工程S02で製作された未加硫シートと接着剤塗布工程S14で処理された芯金とを金型に挿入し、ゴムと芯金を圧着させ圧縮成形することで(S03)、図2のように芯金30にゴム材31が所定形状になって被覆されたシール29を製造する。
上述の図6の加硫成形工程S03において未加硫シートと芯金とを圧縮成形することで、図2のシール29において芯金30の孔A内にゴム材が入り込んで連結部31dが形成される。また、芯金30の表面が粗さ処理されて粗面になっているので、接着剤塗布工程S14で接着剤が粗面の凹凸の内部まで入り込むことで接着性がよくなり、圧縮成形による芯金30とゴム材31との密着性が向上する。
以上のような第1の実施の形態の転がり軸受21によれば、シール29の芯金30の表面が粗面になっているので、圧縮成形による芯金30とゴム材31との密着性が向上するとともに、使用中に例え芯金30とゴム材31との密着性が損なわれても、連結部31dで芯金30の両面のゴム材31をつなぎ合わせているので、芯金30とゴム材31が完全に分離しない。これにより、シール29の密封性及び異物侵入防止といった本来の機能を長期間にわたって維持でき、転がり軸受21を長期間使用できる。
次に、図3,図4の芯金の変形例について図7,図8を参照して説明する。図7は図3と同様の芯金の上半分を示す平面図である。図8は図4と同様の芯金の上半分を示す平面図である。
図7の芯金30は、図3の複数の孔Aの内周面aを粗くし粗面にしたものである。これにより、ゴム材31で芯金30を被覆したとき図2の連結部31dでゴム材が孔Aの内周面aに密着でき、孔Aにおけるゴム材31の芯金30への密着性が向上する。孔Aの内周面aを粗くするには、例えば、タップやヤスリを用いることで実現できる。なお、図6で芯金材料の粗さ処理S11を打ち抜き工程S12の後に行い、その際に、表面と同様にして孔Aの内周面aの粗さ処理を行うようにしてもよい。
図8の芯金30は、図4の複数の弧状の孔Bの内周面bを波形状にしてうねりを持たせたものである。これにより、ゴム材31で芯金30を被覆したとき図2の連結部31dでゴム材が孔Bの内周面bに密着でき、孔Bにおけるゴム材31の芯金30への密着性が向上する。孔Bの内周面bを波形状にするには、例えば、図6の打ち抜き工程S12で芯金材料を打ち抜くときに内周面bが波形状になるような金型を用いる。なお、図8のように波形状にした弧状の孔Bの内周面bを図7と同様にして粗くし粗面にしてもよく、孔Bにおけるゴム材31の芯金30への密着性が更に向上する。
なお、図4において、弧状の孔Bを図8の波形状とせずに、弧状の孔Bの内周面bを図7と同様にして粗くし粗面にしてもよく、図7と同様にして孔Bにおけるゴム材31の芯金30への密着性が向上する。
〈第2の実施の形態〉
図9は第2の実施の形態による転がり軸受のシールの側面図である。第2の実施の形態は、図1のシールの構成を変えた以外は同様の転がり軸受であるので、シールについて主に説明する。なお、図9において図2,図3のシールの同じ部分には同じ符号を付して、その説明は省略する。
図9の転がり軸受のシール39の芯金30は、折り曲げ部30bの反対側の基部30aの一端部が空間26a側(図1,図5参照)に向けて基部30aに対し90度未満に曲げられることで曲げ部30dを形成している。ゴム材31が曲げ部30dで回り込んで回り込み部31bを形成し、曲げ部30dを両面で被覆している。このように、芯金30の基部30aの先端で曲げ部30dが空間26a側に曲がることで、基部30aの先端で平坦な状態よりも芯金30とゴム材31との密着性を向上させることができる。
また、図9の転がり軸受のシール39は、芯金30の折れ曲がり部30bの端部でゴム材31が内面側に回り込むことで第2の回り込み部31eを形成している。第2の回り込み部31eにより折れ曲がり部30bの空間26a側(図1,図5参照)の内面をもゴム材で被覆している。このように、芯金30の折れ曲がり部30bの端部において両面をゴム材で被覆することで芯金30とゴム材31との密着性をより向上させることができる。
図9のシール39は図1,図5においてシール29と同様にして転がり軸受の外輪22の溝状の端部内周面28に嵌め込むことで固定できる。第2の実施の形態によれば、上述のように、シール39の芯金30とゴム材31との密着性をより向上できるので、シール39の密封性及び異物侵入防止といった本来の機能を長期間にわたって維持でき、転がり軸受を長期間使用できる。
なお、図9の第2の回り込み部31eが形成される芯金30の折れ曲がり部30bの内面をも図6の粗さ処理S11をすることが好ましく、芯金30とゴム材31との密着性をより向上できる。
〈第3の実施の形態〉
図10は第3の実施の形態による転がり軸受のシールの側面図である。図11は図10のシールを含む転がり軸受の要部を示す要部側面図である。
第3の実施の形態による転がり軸受は、図10に示すように、図9において芯金30の折れ曲がり部30bに複数の孔Dを形成し、折れ曲がり部30bの両面のゴム材を各孔Dを通してつなぎ合わせたシール49を備える。
即ち、図10のように、芯金30の折れ曲がり部30bの複数の孔D内にはゴム材31により連結部31fが形成され、折れ曲がり部30bにおける嵌め込み部31aと第2の回り込み部31eとを連結部31fで連結してつなぎ合わせている。これにより、シール49が芯金30とゴム材31とを密着して形成されている場合、その密着性が損なわれたときでも折れ曲がり部30bにおいて芯金30とゴム材31とが完全に分離しない。
なお、図10の芯金30の折れ曲がり部30bに形成する孔Dは、円形であってよいが、例えば、長方形や正方形や長円等であってもよい。また、図10において芯金30の基部30aの一端側は、図2と同様に複数の孔Aを設けた構成であるが、図9のように曲げ部30dを設ける構成としてもよい。
図11のように、図10のシール49は、図5と同様にして転がり軸受の外輪22の溝状の端部内周面28に嵌め込むことで固定できる。第3の実施の形態によれば、上述のように、転がり軸受の使用中に例え芯金30とゴム材31との密着性が損なわれても、連結部31fで芯金30の両面のゴム材31をつなぎ合わせているので、芯金30とゴム材31が完全に分離しない。これにより、シール49の密封性及び異物侵入防止といった本来の機能を長期間にわたって維持でき、転がり軸受を長期間使用できる。
なお、図10のシール49を製造する場合にも図6の加硫成形工程S03の圧縮成形により芯金30の孔D内にゴム材が入り込んで連結部31fが形成される。また、図10の孔Dの内周面を図7と同様に粗くし粗面にすることが好ましい。また、孔Dを長方形状等にした場合は図8のように内周面を波形状にしうねりを持たせるようにしてもよい。
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、第1乃至第3の実施の形態ではシールのリップ部が内輪側に摺接可能な接触式の転がり軸受としたが、本発明はこれに限定されず、摺接しない非接触式の転がり軸受であってもよい。
また、第1乃至第3の実施の形態ではシールが外輪側に嵌め込まれ固定される構造としたが、本発明はこれに限定されず、シールを内輪側に嵌め込んで固定する構造としてもよく、この場合も、接触式・非接触式のいずれであってもよい。
また、図6の製造工程では、芯金材料の粗さ処理S11を打ち抜き工程S12の前に行ったが、打ち抜き工程S12の後に行ってもよく、この場合、ゴム材31が被覆される領域に限定して行ってもよい。また、粗さ処理としては、ブラスト処理以外の方法でもよいことは勿論であり、例えばエッチング処理等の化学処理であってもよい。
第1の実施の形態による転がり軸受の側面図である。 図1の転がり軸受のシールの側面図である。 図2のシールの芯金の上半分を示す平面図である。 図3の芯金の別の例を示す図3と同様の平面図である。 図1の転がり軸受の要部を示す要部側面図である。 図2のシールの製造工程を説明するためのフローチャートである。 図3と同様の芯金の上半分を示す平面図である。 図4と同様の芯金の上半分を示す平面図である。 第2の実施の形態による転がり軸受のシールの側面図である。 第3の実施の形態による転がり軸受のシールの側面図である。 図10のシールを含む転がり軸受の要部を示す要部側面図である。 従来の転がり軸受の要部を示す要部側面図である。 従来の別の軸受のシール構造を示す断面図である。
符号の説明
21 軸受
22 外輪
23 外輪軌道面
24 内輪
25 内輪軌道面
26 玉(転動体)
26a 空間
27 保持器
28 外輪の端部内周面
28a 内輪の端部内周面
29,39,49 シール
30 芯金
30a 基部
30b 折り曲げ部
30c 一端部
30d 曲げ部
31 ゴム材
31a 嵌め込み部
31b 第1の回り込み部
31c リップ部
31d,31f 連結部
31e 第2の回り込み部
A,B,D 孔
a,b 孔の内周面

Claims (11)

  1. 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、
    前記芯部の一部に孔を形成し、前記芯部の両面の前記弾性材を前記孔を通してつなぎ合わせたことを特徴とする転がり軸受。
  2. 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、
    前記芯部の両端部において両面をそれぞれ前記弾性体で被覆したことを特徴とする転がり軸受。
  3. 前記弾性体で被覆される前記芯部の両端部近傍にそれぞれ孔を形成し、前記芯部の両面の弾性材を前記各孔を通してつなぎ合わせた請求項2に記載の転がり軸受。
  4. 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、
    前記芯部は、略平面状の基部と、前記基部から折れ曲がった折れ曲がり部と、を備え、前記折れ曲がり部の端部の両面を前記弾性材で被覆したことを特徴とする転がり軸受。
  5. 前記弾性体で被覆される前記折れ曲がり部の端部近傍に孔を形成し、前記芯部の両面の弾性材を前記各孔を通してつなぎ合わせた請求項4に記載の転がり軸受。
  6. 前記基部の前記折れ曲がり部の反対側の先端が前記空間側に曲げられている請求項4または5に記載の転がり軸受。
  7. 前記芯部に形成した孔の内面を粗くした請求項1、3または5に記載の転がり軸受。
  8. 前記芯部に形成した孔の内面を波形状にした請求項1、3,5または7に記載の転がり軸受。
  9. 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体と、剛性のある材料で形成した芯部と前記芯部の少なくとも一部を被覆した弾性材とから構成されかつ前記転動体が配置された空間の開口を塞ぐように設けられたシールと、を備える転がり軸受であって、
    前記芯部は、略平面状の基部と、前記基部から折れ曲がった折れ曲がり部と、を備え、前記基部の前記折れ曲がり部の反対側の先端が前記空間側に曲げられているとともにその先端の両面を前記弾性材で被覆したことを特徴とする転がり軸受。
  10. 前記芯部の表面を粗くした請求項1乃至9のいずれか1項に記載の転がり軸受。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の転がり軸受の前記シールとして用いられることを特徴とする軸受用シール。
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