JP5528695B2 - 等速ジョイント用樹脂製ブーツ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)に用いられる等速ジョイント(Constant Velocity Universal Joint)を保護するための等速ジョイント用樹脂製ブーツに関し、特に、内部に封入したグリースの密封性に優れた等速ジョイント用樹脂製ブーツに関するものである。
従来から、例えば自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)に用いられる等速ジョイントには、潤滑剤としてのグリースを密封するとともに、外部からの塵埃や水などの浸入を防ぐため、等速ジョイントの屈曲部をカバーする可撓性のブーツ(以下、等速ジョイント用ブーツという。)が装着されている。
図8乃至図10に示すように、等速ジョイント用ブーツには、等速ジョイント2の軸部2aの外周面2sに装着される環状の第一の端部(以下、小径側端部という。)P1が一端側に設けられているとともに、他端側には、等速ジョイント2のハウジング(アウタースリーブ)2bの外周面2tに装着される環状の第二の端部(以下、大径側端部という。)P3が設けられており、また、小径側端部P1と大径側端部P3との間には、等速ジョイント2の軸部2aとハウジング2bとの相対的な角度変化に追従して弾性変形することが可能な環状の蛇腹部(ベローズ部)P2が設けられている。
蛇腹部P2は、小径側端部P1に連続した環状の肩部Kから大径側端部P3に向かって先太り状態で、複数の大径部(環状の山部)Mと小径部(環状の谷部)Vとが交互に組み合わされた中空円錐状に成形されている。このような構成により、蛇腹部P2は、弾性的に伸縮変形可能な状態に維持される。
また、小径側端部P1及び大径側端部P3には、それぞれ小径側締結用バンド4a及び大径側締結用バンド4bを装着するためのバンド装着部6a,6bが外周面に設けられており、これらバンド装着部6a,6bに小径側締結用バンド4a及び大径側締結用バンド4bをそれぞれ装着して締め付けることにより、小径側端部P1を等速ジョイント2の軸部2aに固定することができるとともに、大径側端部P3を等速ジョイント2のハウジング2bに固定することができる。
この場合、小径側端部P1及び大径側端部P3には、その内周面(バンド装着部6a,6bの裏面)に周方向に沿って凸部8(例えば、環状突条(シールリップ)など)が形成されており、これらの凸部8を等速ジョイント2の軸部2aの外周面2s、及びハウジング2bの外周面2tに形成された凹凸部10(例えば、環状溝や環状突起など)と係合させるように、小径側締結用バンド4a及び大径側締結用バンド4bをそれぞれ締め付け、小径側端部P1を等速ジョイント2の軸部2aに密着させるとともに、大径側端部P3をハウジング2bに密着させることでこれらの各部位におけるシール性を確保し、等速ジョイント用ブーツの内部に封入されたグリースの漏洩防止を図っている。
ところで、等速ジョイント用ブーツには、大別してゴム製ブーツと熱可塑性の樹脂製ブーツの2つがあり、例えば、この樹脂製ブーツは、ゴム製ブーツに比べて疲労や摩耗等に対する耐久性(強度)、高速回転性(回転時振れ回り性)などに優れており、近年その普及が進んでいる。
しかしながら、その一方で熱可塑性エラストマーは、ゴムに比べて硬度が高く、また、圧縮永久歪みが大きいため、シール性、特に、樹脂製の等速ジョイント用ブーツでは、内部に封入したグリースの密封性の点で難点がある。
また、等速ジョイント用ブーツは、その端部が締付用バンドによって、等速ジョイントの軸部又はハウジングの外周面に固定されているが、締付用バンドは、クランプ部付近とその他の部分とで面圧が均一になり難いため、シール性の確保をより困難なものにしている。
そこで、従来から等速ジョイント用樹脂製ブーツのシール性の向上を図るべく、各種の方策が講じられてきた。
例えば、特許文献1には、図8に示すように、等速ジョイント用ブーツと別体のゴム製弾性体12によってシール性を高める方策が開示されており、この場合、等速ジョイント2の軸部2aの外周面2s(すなわち、小径側締結用バンド4aによる締め付けによって小径側端部P1が固定される部位)にゴム製弾性体12を予め嵌合(外嵌)させている。
しかしながら、等速ジョイント用ブーツと別体のゴム製弾性体12を外嵌させる方策では、部品点数が増えるとともに、その取り付けのための作業工程が別途必要となり、結果として生産性の低下を招く虞がある。さらには、作業工程においてゴム製弾性体12自体の取り付け忘れが生じる場合もある。
また例えば、図9及び図10に示すようなOリング14によってシール性を高める方策では、小径側端部P1と等速ジョイント2の軸部2aが小径側締結用バンド4aによる締め付けによって固定される部位にフッ素ゴムなど耐液性の高いOリング14を介在させている。
しかしながら、このようなOリング14を介在させる方策でも、上述したゴム製弾性体12の場合と同様に部品点数が増え、その取り付けのための作業工程が別途必要となるとともに、小径側端部P1の内周面や等速ジョイント2の軸部2aの外周面2sにOリング14装着用の溝(装着溝)16を形成するための作業工程が必要となる。また、前記装着溝16の寸法精度などによっては、Oリング14の装着性が悪く、十分なシール性が得られない虞もある。さらには、ゴム製弾性体12の場合と同様、作業工程においてOリング14自体の装着忘れが生じる場合もある。
次に、等速ジョイント用ブーツのシール性について、締結用バンドの面からさらに検討する。
ゴム製ブーツにおいては、締結用バンドとして、例えば、特開平10−26107号公報に記載されているような「折り返しバンド」と称するバンドが多くの場合に用いられている。この折り返しバンドは、レバーを折り返すのみで締結が可能なため、バンド締結の際の作業性に優れ、かつ、外周側に大きな突起部がないため、バンド装着後の周辺部材との機械的な干渉防止の点では好ましい。
しかしながら、折り返しバンドは、レバー近傍とその他の部位とで接触面圧が均一になり難いため、この折り返しバンドを樹脂製ブーツに用いると、シール性の維持が困難な場合がある。
このため、樹脂製ブーツにおいては、締結用バンドとして、例えば、特開平11−218282号公報に記載されているような「カシメバンド(オメガバンド)」と称するバンドが多くの場合に用いられている。このカシメバンドは、折り返しバンドと比較してカシメ部とその他の部位とで接触面圧が均一になり易く、かつ、大きな締付力が得られ易いため、シール性を維持する点では好ましい。
しかしながら、カシメバンドは、締付の際に冶具を用いたカシメ作業が必要となるため、バンド締結の際の作業性に劣り、また、外周側にカシメ部があるため、バンド装着後に周辺部材との機械的な干渉防止の点でも好ましくない。
また、カシメバンドは、折り返しバンドと比較して、一般に高価であるため、コストダウンの要請からも問題がある。
このため、樹脂製ブーツにおいても、ゴム製ブーツと同様に折り返しバンドを用いて充分なシール性を維持できることが望ましい。
特開2007−232044号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされており、第1の目的は、装着時にOリング等のようなシール部材を別途組み付けることなくシール性が確保でき、長期に亘って安定したシール性を維持することが可能な等速ジョイント用樹脂製ブーツを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされており、第2の目的は、折り返しバンドのような廉価な締結部材を用いても充分なシール性を維持することが可能な等速ジョイント用樹脂製ブーツを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第一の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第一の締結部を有し、前記第一の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第一の端部が前記等速ジョイントの軸部に固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、前記軸部の外周面と密接する弾性層が、前記第一の締結部の内周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第一の端部よりも低硬度であることを特徴とする
また、本発明は、等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第二の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第二の締結部を有し、前記第二の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第二の端部が前記等速ジョイントのハウジングに固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、前記ハウジングの外周面と密接する弾性層が、前記第二の締結部の内周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第二の端部よりも低硬度であることを特徴とする。
また、本発明は、等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第一の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第一の締結部を有し、前記第一の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第一の端部が前記等速ジョイントの軸部に固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、前記締結部材の内周面と密接する弾性層が、前記第一の締結部の外周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第一の端部よりも低硬度であることを特徴とする。
また、本発明は、等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第二の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第二の締結部を有し、前記第二の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第二の端部が前記等速ジョイントのハウジングに固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、前記締結部材の内周面と密接する弾性層が、前記第二の締結部の外周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第二の端部よりも低硬度であることを特徴とする。
上述したいずれの等速ジョイント用樹脂製ブーツ構成であっても、前記弾性層は、その厚さ寸法をTとしたときに、1μm≦T≦500μmなる関係とすること、より好ましくは8μm≦T≦500μmなる関係とすること、あるいはタイプAデュロメータ硬度を40Hs以上、90Hs以下に設定すること、さらには100〜120℃の雰囲気温度で25%圧縮し、100時間保持後に前記圧縮を開放したときの圧縮永久歪率が70以下であって、かつ、前記第一及び第二の端部よりも小さな圧縮永久歪率とすることがいずれも可能である。
また、前記弾性塗料は、カルボキシル基を有する構成とすることもできる。
本発明によれば、等速ジョイントの軸部の外周面と密接する弾性層が第一の締結部の内周面に周方向に沿って一体的に設けられており、かつ、前記弾性層は、第一の端部よりも低硬度であるため、前記弾性層がシール部材として機能する。このため、Oリング等のようなシール部材を別途組み付けることなく、周囲の雰囲気温度の変化によってもシール性が確保でき、長期に亘って安定したシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(一例としてグリース)の外部への漏洩を長期に亘って防止することができる。
本発明によれば、等速ジョイントのハウジングの外周面と密接する弾性層が第二の締結部の内周面に周方向に沿って一体的に設けられており、かつ、前記弾性層は、第二の端部よりも低硬度であるため、前記弾性層がシール部材として機能する。このため、Oリング等のようなシール部材を別途組み付けることなく、周囲の雰囲気温度の変化によってもシール性が確保でき、長期に亘って安定したシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(一例としてグリース)の外部への漏洩を長期に亘って防止することができる。
本発明によれば、締結部材の内周面と密接する弾性層が、第一の締結部の外周面に周方向に沿って一体的に設けられており、かつ、前記弾性層は、第一の端部よりも低硬度であるため、締結部材の接触面圧が周方向で均一でない場合であっても、前記弾性層の弾性変形により接触面圧の不均一が是正され、折り返しバンドのような廉価な締結部材を用いても充分なシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(一例としてグリース)の外部への漏洩を長期に亘って防止することができる。
本発明によれば、締結部材の内周面と密接する弾性層が、第二の締結部の外周面に周方向に沿って一体的に設けられており、かつ、前記弾性層は、第二の端部よりも低硬度であるため、締結部材の接触面圧が周方向で均一でない場合であっても、前記弾性層の弾性変形により接触面圧の不均一が是正され、折り返しバンドのような廉価な締結部材を用いても充分なシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(一例としてグリース)の外部への漏洩を長期に亘って防止するこができる。
以下、本発明の実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツ(以下、単にブーツという。)について、添付図面を参照して説明する。なお、本実施形態に係るブーツの基本的構成は、上述した従来のブーツ(図8)と同様であるため、以下では、これと同一若しくは類似の構成には図面上で同一符号を付し、その説明を省略若しくは簡略化する。
図1及び図2には、本発明の第1実施形態に係るブーツの構成例が示されている。本実施形態に係るブーツは、等速ジョイント2の軸部2aに固定される環状の第一の端部(以下、小径側端部という。)P1と、等速ジョイント2のハウジング(アウタースリーブ)2bに固定される環状の第二の端部(以下、大径側端部という。)P3と、小径側端部P1と大径側端部P3との間に形成され大径部(環状の山部)Mと小径部(環状の谷部)Vとを交互に繰り返してなる環状の蛇腹部P2とを備えている。
小径側端部P1には、その外周にリング状の締結部材4aを装着するための第一の締結部(以下、小径側締結部という。)6aが設けられており、小径側締結部6aが締結部材4aによって締め付けられることで、小径側端部P1が等速ジョイント2の軸部2aの外周面2sに固定される。一方、大径側端部P3には、その外周にリング状の締結部材4bを装着するための第二の締結部(以下、大径側締結部という。)6bが設けられており、大径側締結部6bが締結部材4bによって締め付けられることで、大径側端部P3が等速ジョイント2のハウジング2bの外周面2tに固定される。
本実施形態においては、締結部材としてはバンド(以下、小径側締結部6aを締め付けるバンドを小径側バンド4aといい、大径側締結部6bを締め付けるバンドを大径側バンド4bという。)を例示している。例えば、小径側バンド4aは、金属製の帯状体が装着部位(小径側締結部6a)よりも大径円環状に形成されており、外周部に設けた締め付け用のレバー(図2の4cに相当)を円環部の外周に沿って折り曲げ、前記円環部の径寸法を縮径させることで締め付けが可能となるバンド(いわゆるレバー付のワンタッチタイプ)を用いることができる。また、大径側バンド4bは、金属製の帯状体が装着部位(大径側締結部6b)よりも大径の円環状に形成されている点を除き、小径側バンド4aと同様の構成を有している。なお、小径側バンド4a及び大径側バンド4bのいずれにおいても、折り曲げたバンドのレバーは、前記バンドの外周に沿って重なるように、バックル(図2の4dに相当)などに係止させて固定すればよい。
ブーツを等速ジョイント2の軸部2a及びハウジング2bに固定する際には、まず、上記のバンド(小径側バンド4a及び大径側バンド4b)を装着部位(小径側締結部6a及び大径側締結部6b)に位置付け、次いで前記レバーをバンドの外周に沿って折り曲げ、前記バンドの径寸法を装着部位の径寸法と略同寸まで縮径させる。これにより、バンドによって装着部位を強力に締め付けることができ、何ら治具を用いることなく、ブーツを等速ジョイント2の軸部2a及びハウジング2bに安定して固定することができる。
なお、バンドとして、このようなレバー付のワンタッチタイプではなく、金属製の帯状体を装着部位(小径側締結部6a及び大径側締結部6b)よりも大径で、かつ前記帯状体の一部が周方向に重なり合う環状に形成されており、前記重なり合った外側の部位に拡径方向へ凸出した突出部(図8乃至図10の4eに相当)を所定の治具で加締め、バンドの径寸法を縮径させることで締め付けが可能となるタイプを用いてもよい。なお、このタイプのバンドは、重なり合った外側の部位と内側の部位とが溶接により接合されているもの、あるいは穴と突起により係止されているものなど各種が市販されている。
各バンド(小径側バンド4a及び大径側バンド4b)の装着部位(小径側締結部6a及び大径側締結部6b)には、その一端側にストッパ壁18a,18b,20a,20bが成形されており、各ストッパ壁18a,18b,20a,20bにより各バンドが装着部位に位置決めされている。その際、各ストッパ壁18a,18b,20a,20bの大きさや形状は、各バンド(小径側バンド4a及び大径側バンド4b)の大きさや形状、あるいはブーツが装着される等速ジョイント2の使用条件や使用環境に合わせて任意に設定すればよい。例えば、ストッパ壁18a,20bの双方又はいずれか一方を周方向に連続して設けずに、周方向に沿って所定間隔に間欠的に設ける構成であってもよい。
また、蛇腹部P2は、小径側端部P1に連続した環状の肩部Kから大径側端部P3に向って先太り状態で、複数の大径部(環状の山部)Mと小径部(環状の谷部)Vとが交互に組み合わされた中空円錐状に成形されている。このような構成により、蛇腹部P2は、弾性的に伸縮変形可能な状態に維持される。
なお、大径部Mと小径部Vの肉厚、ピッチ及び数などは、ブーツが装着される等速ジョイント2の使用条件や使用環境、あるいは大きさなどに応じて任意に設定すればよいため、ここでは特に限定しない。
ここで、本実施形態においては、ブーツが各種の樹脂材(例えば、熱可塑性エラストマ(一例として、熱可塑性ポリエステルエラストマ))を周知の成形工程によって成形し、小径側端部P1、大径側端部P3及び蛇腹部P2を一体的に成形してなる成形品である場合を想定している。なお、ブーツにおいては、小径側端部P1、大径側端部P3及び蛇腹部P2の構成や形状、又は製造方法は任意であり、例えば、大径側端部P3の内周面に中心方向への突出部(異形部)を複数有するトリポッドブーツと称せられるブーツであってもよい。
このようなブーツにおいて、小径側締結部6aには、軸部2aの外周面2sと密接する弾性層(以下、小径内周側弾性層という。)22aが当該小径側締結部6aの内周面(以下、小径側内周面という。)asに周方向に沿って一体的に設けられている。小径内周側弾性層22aは、小径側端部P1(具体的には、小径側締結部6a)よりも低硬度に設定されており、一例として、タイプAデュロメータ硬度(JIS K6253に準拠)が40Hs以上、90Hs以下に設定されている。また、大径側締結部6bには、ハウジング2bの外周面2bと密接する弾性層(以下、大径内周側弾性層という。)22bが当該大径側締結部6bの内周面(以下、大径側内周面という。)bsに周方向に沿って一体的に設けられている。大径内周側弾性層22bは、大径側端部P3(具体的には、大径側締結部6b)よりも低硬度に設定されており、一例として、タイプAデュロメータ硬度(JIS K6253に準拠)が40Hs以上、90Hs以下に設定されている。
なお、本実施形態においては、図1及び図2に示すように、小径側締結部6a(具体的には、小径側内周面as)と大径側締結部6b(具体的には、大径側内周面bs)の双方に弾性層(小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22b)を一体的に設けた構成としているが、例えば、ブーツが装着される等速ジョイント2の使用条件や使用環境に応じて、小径側締結部6a(小径側内周面as)のみに小径内周側弾性層22aを一体的に設けた構成であってもよいし、あるいは大径側締結部6b(大径側内周面bs)のみに大径内周側弾性層22bを一体的に設けた構成としてもよい。
ここで、「一体的」とは、小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)と小径側内周面as(又は大径側内周面bs)とが強固に接着又は密着している場合のみならず、小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)と小径側内周面as(又は大径側内周面bs)とが単に接着又は密着している場合を含み、要は、小径側締結部6aを軸部2aに装着するまで、あるいは、大径側締結部6bをハウジング2bに装着するまでの間、化学的な結合力等によって、小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)と小径側内周面as(又は大径側内周面bs)とが分離しない状態、又は小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)が小径側内周面as(又は大径側内周面bs)から剥離や離脱をしない状態を維持している程度に一体化している状態をいう。
小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)と小径側内周面as(又は大径側内周面bs)との一体化状態は、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを設けたブーツを内部に潤滑剤(グリース)を封入した状態で、所定の試験機(グリース試験機)により100〜120℃で100時間に亘って回転させる回転試験を実施した後、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bに対してJIS K5600に準拠したクロスカット法を適用して評価すればよい。併せて、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを設けたブーツを室温で伸長させた場合、小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)が小径側内周面as(又は大径側内周面bs)から剥離せず、どの程度接合状態を維持しているか(いわゆる追従性)により評価すればよい。
本実施形態においては、一例として、前記条件により実施した回転試験後の小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bに対するクロスカット法による検証の結果、小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)の小径側内周面as(又は大径側内周面bs)からの剥離が認められない状態、かつ、ブーツを室温で伸長させた場合に小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)が小径側内周面as(又は大径側内周面bs)から全く剥離せずに完全に接合状態を維持した状態(すなわち、追従性が100%の状態)を、小径内周側弾性層22a(又は大径内周側弾性層22b)が小径側内周面as(又は大径側内周面bs)と一体化された状態として規定する。
また、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bは、その厚さ寸法をTとした場合、1μm≦T≦500μmなる関係を有するように設定されている。T<1μmとなると、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bが充分なシール機能を発揮することが難しくなり、また、T>500μmとなると、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの一体的な形成が困難となる場合があるからである。
さらに、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bは、100〜120℃の雰囲気温度で25%圧縮し、100時間保持後に前記圧縮を開放した場合の圧縮永久歪率が70以下に設定され、かつ、小径側端部P1及び大径側端部P3(具体的には、大径側締結部6b及び大径側締結部6b)よりも小さな圧縮永久歪率に設定されている。小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの圧縮永久歪率をこのような設定とすることで、小径側締結部6aを小径側バンド4aで締結し、また、大径側締結部6bを大径側バンド4bで締結した後に、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bが望ましいシール機能を発揮し、ブーツ内部の潤滑剤(グリース)の密封性を高めることができる。
小径内周側弾性層22aは、小径側内周面asと一体化させることが可能な材質を有する素材で形成すればよく、大径内周側弾性層22bは、大径側内周面bsと一体化させることが可能な材質を有する素材で形成すればよい。小径内周側弾性層22aを小径側内周面asと一体化させること、及び大径内周側弾性層22bを大径側内周面bsと一体化させることが可能な材質を有する素材として、本実施形態においてはその組成にカルボキシル基を有する弾性塗料を一例として採用している。前記カルボキシル基を有する弾性塗料(以下、単に弾性塗料という。)を小径側内周面as及び大径側内周面bsにそれぞれ塗布(コーティング)させること(例えば、ディッピングなど)により、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを設けることができる。
この場合、例えば、液状化させた弾性塗料の中に、小径内周側弾性層22aの形成部位である小径側締結部6(小径側内周面as)や大径内周側弾性層22bの形成部位である大径側締結部6b(大径側内周面bs)を浸漬させて引き上げた後、前記弾性塗料を乾燥、硬化させることで、前記形成部位に対して均一な薄膜の小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを一体的に設けることができる(いわゆるディッピング)。その際、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの厚さは、ブーツが装着される等速ジョイント2の使用条件や使用環境などに応じて任意に設定すればよい。
なお、小径側締結部6aの小径側内周面asにのみ小径内周側弾性層22aを設ける場合は、小径側締結部6aのバンド締結面側をマスキングして小径側締結部6aを前記弾性塗料の中に浸漬すればよい。また、大径側締結部6bの大径側内周面bsにのみ大径内周側弾性層22bを設ける場合は、大径側締結部6bのバンド締結面側をマスキングして大径側締結部6bを前記弾性塗料の中に浸漬すればよい。
本実施形態においては、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bは、その厚さ寸法(T)が1μm以上、500μm以下(1μm≦T≦500μm)なる関係に設定されている場合を想定しており、弾性塗料の濃度を調整することで小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを前記のような厚さ寸法に設定している。また、弾性塗料中への小径側締結部6aおよび大径側締結部6bの浸漬回数を調整することによっても、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの厚さ寸法を調整することができる。
なお、小径内周側弾性層22aの厚さ寸法及び大径内周側弾性層22bの厚さ寸法は、同一に設定してもよいし、異なる設定としてもよい。
また、弾性塗料を小径側内周面as及び大径側内周面bsに塗布(コーティング)する場合、その前処理として、小径側内周面as及び大径側内周面bsに表面加工を施し、その表面積を拡大させることで、弾性塗料と小径側内周面as及び大径側内周面bsとの接触面積を拡大させることができる。これにより、小径側内周面as及び大径側内周面bsから塗布した弾性塗料が剥離し難くすることができる。その際の表面加工としては、例えば、小径側内周面as及び大径側内周面bsに周方向に沿って連続する溝(凹状部)を所定間隔で複数本形成してもよいし、螺旋状に連続する1本の溝(凹状部)を形成してもよい。あるいは、小径側内周面as及び大径側内周面bsに対して複数の窪み(ディンプル部)を形成してもよい。
なお、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの形成方法は、上述したようなディッピングには限定されず、弾性塗料の材質や組成などに応じて最適な方法を選択すればよい。
例えば、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの形成部位に対し、液状化させた弾性塗料を噴射して均一に塗布した後、前記弾性塗料を乾燥、硬化させることで、小径側内周面as及び大径側内周面bsに小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを一体的に設けてもよく、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの形成方法は任意である。
このように、本実施形態に係るブーツによれば、小径側内周面as及び大径側内周面bsに小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを一体的に設けることで、ブーツを等速ジョイントへ装着する際に、Oリング等のようなシール部材を別途組み付けることなく、周囲の雰囲気温度の変化によってもブーツのシール性が確保でき、長期に亘って安定したシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(グリース)の外部への漏洩を長期に亘って確実に防止することができる。
なお、上述した本実施形態に係るブーツにおいては、小径側締結部6aに軸部2aの外周面2sと密接する小径内周側弾性層22aを小径側内周面asに沿って一体的に設けるとともに、大径側締結部6bにハウジング2bの外周面2bと密接する大径内周側弾性層22bを大径側内周面bsに沿って一体的に設けているが、ブーツ構成はこれに限定されない。
例えば、図3及び図4に示すような本発明の第2実施形態に係るブーツ構成としてもよいし、図5及び図6に示すような本発明の第3実施形態に係るブーツ構成としてもよい。以下、第2実施形態に係るブーツ及び第3実施形態に係るブーツの構成について、それぞれ説明する。その際、これらブーツの基本的構成は、上述した第1実施形態に係るブーツ(図1及び図2)と同様であるため、これと同一若しくは類似の構成には図面上で同一符号を付してその説明を省略若しくは簡略化し、第2実施形態及び第3実施形態に係るブーツに特有の構成についてのみ詳述する。
図3及び図4には、第2実施形態に係るブーツの構成例が示されている。本実施形態に係るブーツにおいて、小径側締結部6aには、小径側バンド4aの内周面4sと密接する弾性層(以下、小径外周側弾性層という。)24aが当該小径側締結部6aの外周面(以下、小径側外周面という。)atに周方向に沿って一体的に設けられている。小径外周側弾性層24aは、小径側締結部6aよりも低硬度に設定されている。また、大径側締結部6bには、大径側バンド4bの内周面4tと密接する弾性層(以下、大径外周側弾性層という。)24bが当該大径側締結部6bの外周面(以下、大径側外周面という。)btに周方向に沿って一体的に設けられている。大径外周側弾性層24bは、大径側締結部6bよりも低硬度に設定されている。
なお、本実施形態においては、図3及び図4に示すように、小径側締結部6a(具体的には、小径側外周面at)と大径側締結部6b(具体的には、大径側外周面bt)の双方に弾性層(小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24b)を一体的に設けた構成としているが、例えば、ブーツが装着される等速ジョイント2の使用条件や使用環境に応じて、小径側締結部6a(小径側外周面at)のみに小径外周側弾性層24aを一体的に設けた構成であってもよいし、あるいは大径側締結部6b(大径側外周面bt)のみに大径外周側弾性層24bを一体的に設けた構成としてもよい。
ここで、「一体的」とは、小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)と小径側外周面at(又は大径側外周面bt)とが強固に接着又は密着している場合のみならず、小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)と小径側外周面at(又は大径側外周面bt)とが単に接着又は密着している場合を含み、要は、小径側締結部6aを軸部2aに装着するまで、あるいは、大径側締結部6bをハウジング2bに装着するまでの間、化学的な結合力等によって、小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)と小径側外周面at(又は大径側外周面bt)とが分離しない状態、又は小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)と小径側外周面at(又は大径側外周面bt)から剥離や離脱をしない状態を維持している程度に一体化している状態をいう。
小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)と小径側外周面at(又は大径側外周面bt)との一体化状態は、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bを設けたブーツを内部に潤滑剤(グリース)を封入した状態で、所定の試験機(グリース試験機)により100〜120℃で100時間に亘って回転させる回転試験を実施した後、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bに対してJIS K5600に準拠したクロスカット法を適用して評価すればよい。併せて、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bを設けたブーツを室温で伸長させた場合、小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)が小径側外周面at(又は大径側外周面bt)から剥離せず、どの程度接合状態を維持しているか(いわゆる追従性)により評価すればよい。
本実施形態においては、一例として、前記条件により実施した回転試験後の小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bに対するクロスカット法による検証の結果、小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)の小径側外周面at(又は大径側外周面bt)からの剥離が認められない状態、かつ、ブーツを室温で伸長させた場合に小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)が小径側外周面at(又は大径側外周面bt)から全く剥離せずに完全に接合状態を維持した状態(すなわち、追従性が100%の状態)を、小径外周側弾性層24a(又は大径外周側弾性層24b)が小径側外周面at(又は大径側外周面bt)と一体化された状態として規定する。
なお、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの各種構成要件(硬度や圧縮永久歪率等の材質、形成方法及びその前処理有無、厚さ寸法及びその調整方法など)は、上述した第1実施形態に係るブーツの小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22b(図1及び図2)と同様に設定すればよい。
例えば、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bは、タイプAデュロメータ硬度(JIS K6253に準拠)が40Hs以上、90Hs以下に設定することが可能であり、その厚さ寸法をTとした場合、1μm≦T≦500μmなる関係を有するように設定することも可能である。また、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bは、100〜120℃の雰囲気温度で25%圧縮し、100時間保持後に前記圧縮を開放した場合の圧縮永久歪率を70以下に設定し、かつ、小径側端部P1及び大径側端部P3(具体的には、大径側締結部6b及び大径側締結部6b)よりも小さな圧縮永久歪率に設定することが可能である。
また、小径外周側弾性層24aは、小径側外周面atと一体化させることが可能な材質を有する素材で形成すればよく、大径外周側弾性層24bは、大径側外周面btと一体化させることが可能な材質を有する素材で形成すればよい。小径外周側弾性層24aを小径側外周面atと一体化させること、及び大径外周側弾性層24bを大径側外周面btと一体化させることが可能な材質を有する素材として、本実施形態においてはその組成にカルボキシル基を有する弾性塗料を一例として採用している。前記カルボキシル基を有する弾性塗料(以下、単に弾性塗料という。)を小径側外周面at及び大径側外周面btにそれぞれ塗布(コーティング)させること(例えば、ディッピングなど)により、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bを設けることができる。なお、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの厚さ寸法の調整、小径側外周面at及び大径側外周面btに対する前処理などは、上述した第1実施形態において小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bを設けた場合と同様に行うことが可能である。
このように、本実施形態に係るブーツによれば、小径側外周面at及び大径側外周面btに小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bを一体的に設けることで、締結部材の接触面圧が周方向で均一でない場合であっても、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの弾性変形により接触面圧の不均一が是正されるため、折り返しバンドのような廉価な締結部材を用いても充分なシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(一例としてグリース)の外部への漏洩を長期に亘って防止することができる。
図5及び図6には、第3実施形態に係るブーツの構成例が示されている。本実施形態に係るブーツにおいては、上述した第1実施形態に係る小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22b、及び第2実施形態に係る小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bのすべてが設けられている。なお、例えばブーツが装着される等速ジョイント2の使用条件や使用環境に応じて、小径内周側弾性層22a、大径内周側弾性層22b、小径外周側弾性層24a、そして大径外周側弾性層24bを、任意の組み合わせで小径側締結部6a(小径側内周面asや小径側外周面at)、あるいは大径側締結部6b(大径側内周面bsや大径側外周面bt)に一体的に設けた構成とすることも可能である。
本実施形態に係るブーツによれば、ブーツを等速ジョイントへ装着する際に、Oリング等のようなシール部材を別途組み付けることなく、周囲の雰囲気温度の変化によってもブーツのシール性が確保でき、長期に亘って安定したシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(グリース)の外部への漏洩を長期に亘って確実に防止することができる。
また、締結部材の接触面圧が周方向で均一でない場合であっても、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの弾性変形により接触面圧の不均一が是正されるため、折り返しバンドのような廉価な締結部材を用いても充分なシール性を維持することが可能となり、ブーツの内部に封入した潤滑剤(一例としてグリース)の外部への漏洩を長期に亘って防止することができる。
ここで、本実施形態1乃至3に係るブーツのシール性、すなわちブーツの内部に封入したグリースの漏洩防止効果について所定の試験を行い、検証した。以下、試験内容及び試験結果について説明する。
この試験においては、試験サンプルとして10タイプの等速ジョイント用樹脂製ブーツを用意し、同一の等速ジョイントに装着した。このうちの本件1乃至3のブーツには、小径側締結部6aの小径側内周面asに小径内周側弾性層22aを一体的に設けるとともに、大径側締結部6bの大径側内周面bsに大径内周側弾性層22bを一体的に設けた。その際、これら小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bは、それぞれ所定の厚さ(8μm、16μm及び24μm)に設定した。ここで、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの厚さを8μmに設定したブーツを本件ブーツ1、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの厚さを16μmに設定したブーツを本件ブーツ2、小径内周側弾性層22a及び大径内周側弾性層22bの厚さを24μmに設定したブーツを本件ブーツ3という。
また、本件4乃至6のブーツには、小径側締結部6aの小径側外周面atに小径外周側弾性層24aを一体的に設けるとともに、大径側締結部6bの大径側外周面btに大径外周側弾性層24bを一体的に設けた。その際、これら小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bは、それぞれ所定の厚さ(8μm、16μm及び24μm)に設定した。ここで、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの厚さを8μmに設定したブーツを本件ブーツ4、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの厚さを16μmに設定したブーツを本件ブーツ5、小径外周側弾性層24a及び大径外周側弾性層24bの厚さを24μmに設定したブーツを本件ブーツ6という。
さらに、本件7乃至9のブーツには、小径側締結部6aの小径側内周面asに小径内周側弾性層22aを、また、小径側締結部6aの小径側外周面atに小径外周側弾性層24aを一体的に設けるとともに、大径側締結部6bの大径側内周面bsに大径内周側弾性層22bを、また、大径側締結部6bの大径側外周面btに大径外周側弾性層24bを一体的に設けた。その際、これら小径内周側弾性層22a及び小径外周側弾性層24a、並びに大径内周側弾性層22b及び大径外周側弾性層24bは、それぞれ所定の厚さ(8μm、16μm及び24μm)に設定した。ここで、小径内周側弾性層22a及び小径外周側弾性層24a、並びに大径内周側弾性層22b及び大径外周側弾性層24bの厚さを8μmに設定したブーツを本件ブーツ7、これら弾性層22a,24a,22b,24bの厚さを16μmに設定したブーツを本件ブーツ8、これら弾性層22a,24a,22b,24bの厚さを24μmに設定したブーツを本件ブーツ9という。
これに対し、残りの1タイプのブーツは、小径内周側弾性層22a及び小径外周側弾性層24a、並びに大径内周側弾性層22b及び大径外周側弾性層24bがいずれも設けられていない従来のブーツ、すなわち、小径側内周面asを等速ジョイント2の軸部2aの外周面2sと直接接触させるとともに、大径側内周面bsをハウジング2bの外周面2tと直接接触させたブーツとした(以下、このブーツを比較ブーツという。)。
なお、本件ブーツ1乃至9において、小径内周側弾性層22a及び小径外周側弾性層24a、並びに大径内周側弾性層22b及び大径外周側弾性層24bは、カルボキシル基を有する弾性塗料を小径側内周面as及び/又は小径側外周面at並びに大径側内周面bs及び/又は大径側外周面btにそれぞれディッピングにより塗布(コーティング)して設けた。
また、本件ブーツ1乃至9及び比較ブーツは、小径側バンド4a及び大径側バンド4bとして、カシメバンドと称する締結部材及び折り返しバンドと称する締結部材の2種類の締結部材を用いて等速ジョイントに装着した。
本試験では、本件ブーツ1乃至9及び比較ブーツが装着された等速ジョイントを所定の試験機に装着し、雰囲気温度を120℃前後の高温に保った状態で、これらのブーツを所定条件のもとで100時間連続して回転させた。そして、回転後の本件ブーツ1乃至9及び比較ブーツについて、その内部からのグリース漏洩の有無をそれぞれ確認した(以下、高温試験という。)。次いで、雰囲気温度を25℃前後の室温に下げ、この温度に保った状態で、本件ブーツ1乃至9及び比較ブーツを前記所定条件と同一条件のもとで100時間連続して回転させ、同様に、回転後の本件ブーツ1乃至9及び比較ブーツについて、その内部からのグリース漏洩の有無をそれぞれ確認した(以下、室温試験という。)。なお、試験時間の100時間以内に小径側締結部6a又は大径側締結部6bでグリース漏洩が認められた場合は、その時点で試験機での回転を停止し、回転開始からグリース漏れ発生までの時間を図7に記載した。また、図7において、100Hとあるのは、試験時間の100時間以内に小径側締結部6a及び大径側締結部6bのいずれにおいてもグリース漏洩が認められなかった場合を示している。
そして、本試験においては、高温試験及び室温試験の双方において、小径側締結部6a及び大径側締結部6bのいずれにおいてもグリース漏れが認められず、100Hとなったものの評価を「○」とし、それ以外のものの評価を「×」とした。
図7には、各ブーツについての試験結果が示されており、小径内周側弾性層22a及び小径外周側弾性層24a、並びに大径内周側弾性層22b及び大径外周側弾性層24bが設けられていない比較ブーツの場合、カシメバンド及び折り返しバンドのいずれの場合においても、高温試験においては小径側締結部6a及び大径側締結部6bのいずれからもグリース漏洩が認められなかったが、室温試験においては小径側締結部6a及び大径側締結部6bのいずれからもグリース漏洩が認められた。よって、カシメバンド及び折り返しバンドのいずれの場合においても、評価結果は「×」であった。
これに対し、本件ブーツ1,2,4,5及び7においては、カシメバンドを用いた場合、高温試験及び室温試験のいずれにおいても、小径側締結部6a及び大径側締結部6bのいずれからもグリース漏洩が認められず、評価結果は「○」であったが、折り返しバンドを用いた場合には、室温試験において小径側締結部6a及び大径側締結部6bの双方、あるいは小径側締結部6aからグリース漏洩が認められ、評価結果は「×」であった。
また、本件ブーツ3,6,8及び9においては、カシメバンドを用いた場合のみならず、折り返しバンドを用いた場合であっても、高温試験及び室温試験のいずれにおいても、小径側締結部6a及び大径側締結部6bのいずれからもグリース漏洩が認められず、評価結果は「○」であった。
以上より、カシメバンドを用いた場合は、小径側締結部6aに厚さ8μm以上の小径内周側弾性層22a又は小径外周側弾性層24aの少なくとも一方を設け、また、大径側締結部6bに厚さ8μm以上の大径内周側弾性層22b又は大径外周側弾性層24bの少なくとも一方を設けることで、グリース漏れが発生せず、シール性を維持できることが確認できた。
一方、折り返しバンドを用いた場合は、小径側締結部6aに厚さ24μm以上の小径内周側弾性層22a又は小径外周側弾性層24aのいずれかを設け、また、大径側締結部6bに厚さ24μm以上の大径内周側弾性層22b又は大径外周側弾性層24bのいずれかを設けるか、若しくは、小径側締結部6aに厚さ16μm以上の小径内周側弾性層22a及び小径外周側弾性層24aの双方を設け、また、大径側締結部6bに厚さ16μm以上の大径内周側弾性層22b及び大径外周側弾性層24bの双方を設けることで、グリース漏れが発生せず、シール性を維持できることが確認できた。
このように、本実施形態1乃至3によれば、小径側締結部6a及び大径側締結部6bに所定の厚さ以上の小径内周側弾性層22a及び/又は小径外周側弾性層24a、並びに大径内周側弾性層22b及び/又は大径外周側弾性層24bを予め一体的に設けておくことにより、等速ジョイントへの取り付けの際に、Oリング等のようなシール部材を別途組み付ける必要がなく、廉価な折り返しバンドを用いた場合であっても、グリース漏れが発生せず、シール性を維持することができる。
本発明の第1実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、ブーツに弾性層を設けた状態を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、ブーツを等速ジョイントに取り付けた状態を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、ブーツに弾性層を設けた状態を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、ブーツを等速ジョイントに取り付けた状態を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、ブーツに弾性層を設けた状態を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、ブーツを等速ジョイントに取り付けた状態を示す縦断面図である。 グリースの漏洩防止効果についての検証試験結果を示す図である。 従来の等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す縦断面図である。 従来の等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す縦断面図である。 従来の等速ジョイント用樹脂製ブーツの構成例を示す図であって、図9に示すブーツの要部を拡大した縦断面図である。
符号の説明
2 等速ジョイント
2a 軸部
2b ハウジング
4a 締結部材(小径側バンド)
6a 締結部(小径側締結部)
22a 弾性層(小径内周側弾性層)
as 第一の締結部内周面(小径側内周面)
P1 第一の端部(小径側端部)
P2 蛇腹部
P3 第二の端部(大径側端部)

Claims (8)

  1. 等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第一の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第一の締結部を有し、前記第一の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第一の端部が前記等速ジョイントの軸部に固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、
    前記軸部の外周面と密接する弾性層が、前記第一の締結部の内周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第一の端部よりも低硬度であることを特徴とする等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  2. 等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第二の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第二の締結部を有し、前記第二の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第二の端部が前記等速ジョイントのハウジングに固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、
    前記ハウジングの外周面と密接する弾性層が、前記第二の締結部の内周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第二の端部よりも低硬度であることを特徴とする等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  3. 等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第一の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第一の締結部を有し、前記第一の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第一の端部が前記等速ジョイントの軸部に固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、
    前記締結部材の内周面と密接する弾性層が、前記第一の締結部の外周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第一の端部よりも低硬度であることを特徴とする等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  4. 等速ジョイントの軸部に固定される環状の第一の端部と、前記等速ジョイントのハウジングに固定される環状の第二の端部と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された環状の蛇腹部とを備え、前記第二の端部の外周にリング状の締結部材を装着するための第二の締結部を有し、前記第二の締結部が前記締結部材によって締め付けられることで前記第二の端部が前記等速ジョイントのハウジングに固定される等速ジョイント用樹脂製ブーツにおいて、
    前記締結部材の内周面と密接する弾性層が、前記第二の締結部の外周面に周方向に沿って予め一体化されており、前記弾性層は、液状化した弾性塗料を付着させた後、硬化させて形成され、前記第二の端部よりも低硬度であることを特徴とする等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  5. 前記弾性層は、その厚さ寸法をTとしたときに、1μm≦T≦500μmなる関係を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  6. 前記弾性層は、タイプAデュロメータ硬度が40Hs以上、90Hs以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  7. 前記弾性層は、100〜120℃の雰囲気温度で25%圧縮し、100時間保持後に前記圧縮を開放したときの圧縮永久歪率が70以下であって、かつ、前記第一及び第二の端部よりも小さな圧縮永久歪率を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
  8. 前記弾性塗料は、カルボキシル基を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の等速ジョイント用樹脂製ブーツ。
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