JPH05332369A - 等速ジョイント装置 - Google Patents

等速ジョイント装置

Info

Publication number
JPH05332369A
JPH05332369A JP4136519A JP13651992A JPH05332369A JP H05332369 A JPH05332369 A JP H05332369A JP 4136519 A JP4136519 A JP 4136519A JP 13651992 A JP13651992 A JP 13651992A JP H05332369 A JPH05332369 A JP H05332369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
constant velocity
velocity joint
joint device
group
tetrafluoroethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4136519A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumiji Moriyasu
澄治 守安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP4136519A priority Critical patent/JPH05332369A/ja
Publication of JPH05332369A publication Critical patent/JPH05332369A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/703Bellows

Landscapes

  • Sealing Devices (AREA)
  • Diaphragms And Bellows (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はブーツ同士の接触がなく耐久性に
優れ、軸受のシール性が向上できるような等速ジョイン
ト装置を提供することを主要な特徴とする。 【構成】 ブーツ9の軸1側の内面に回転シール15を
接合し、この回転シール15と軸1の摺動面23とで回
転するようにし、ブーツ9の他方側にはブーツアダプタ
14を接合し、ブーツアダプタ14を軸受箱6に圧入し
て固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は等速ジョイント装置に
関し、特に、自動車の軸と車輪との間に設けられるアウ
トボード継手およびディファレンシャルと軸との間に設
けられるインボード継手のジョイント部をシールするよ
うな等速ジョイント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のハーフシャフトのインボー
ト継手の一例を示す断面図である。図5において、軸1
とジョイント外輪2との間にゴムブーツ3が設けられ、
このゴムブーツ3の一端は固定バンド4によって軸1に
固定され、ゴムブーツ3の他端は固定バンド5によって
ジョイント外輪2に固定される。ジョイント外輪2と車
輪側に設けられている軸受箱6との間にはメカニカルシ
ール7とシール8が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の図5に示したゴ
ムブーツ3はゴムまたは樹脂で形成されており、ジョイ
ントの回転および角度変動とともにゴムブーツ3も回転
し、伸縮する。それによって、ゴムブーツ3の山31同
士の接触による摩耗,ブーツ谷部32の屈曲疲労、回転
時の遠心力によるゴムブーツの異常変形が生じ、ゴムブ
ーツ3の耐久寿命がジョイント本体の寿命に比べて短い
という欠点があった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、ブ
ーツ同士の接触がなく、耐久性に優れ、ジョイント部の
シール性が向上できるような等速ジョイント装置を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
自動車の車輪に軸を介して動力を伝達するための等速ジ
ョイント部を含む等速ジョイント装置であって、等速ジ
ョイント部をシールするブーツにおいて、その小径側端
部は内径にシールリングを固着して軸と摺動可能に設け
られ、大径側端部は等速ジョイント部の外輪との間に弾
性リングを介して固定部材に固定される。
【0006】より好ましくは、シールリングと弾性リン
グを第1必須成分である熱可塑性フルオロ樹脂,第2必
須成分であるフッ素ゴムおよび第3必須成分である低分
子量含フッ素重合体からなる潤滑性ゴム組成物によって
形成される。
【0007】この発明において、フッ素ゴムとは、平均
して1個以上のフッ素原子を含む単位モノマーの重合体
または共重合体であって、ガラス転移点が室温以下であ
り、室温でゴム状弾性を有するものであれば、特に限定
されるものではなく、広範囲のものを例示することがで
きる。
【0008】フッ素ゴムの重合方式としては、塊状重
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、触媒重合、電離性
放射線重合、およびレドックス重合などを挙げることが
できる。また、フッ素ゴムの分子量は、通常50,00
0以上のものが望ましく、可及的に高分子量のものが良
好な結果を得ることから、より好ましくは700,00
以上特に望ましくは100,000〜250,000程
度のものを用いる。
【0009】以上の条件に該当する代表例としては、テ
トラフルオロエチレン・プロピレン共重合体である旭硝
子社製アフラス、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体であるデュポン・昭和電工社製バイト
ン、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テ
トラフルオロエチレン共重合体であるモンテフルオス社
製テクノフロン、フルオロシリコーン系エラストマーで
あるダウコーニング社製シラスティックLS、パーフル
オロ系エラストマーであるダイキン工業社製ダイエルパ
ーフロなどを挙げることができる。
【0010】また、この発明において、第1必須成分で
ある熱可塑性フルオロ樹脂とは、主鎖に炭素鎖を持ち、
側鎖にフッ素の結合を持つポリマーであって、たとえば
テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(以下、PFAと略記する)、および
テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(以下、FEPと略記する)、およびテトラフル
オロエチレン・エチレン共重合体(以下、ETFEと略
記する)からなる群から選ばれる1種以上の重合体であ
ることが望ましい。上述のいずれの樹脂も、触媒乳化重
合、懸濁重合、触媒溶液重合、気相重合および電離性放
射線照射重合などの各種重合方式により製造することが
できる。分子量は、50,000以下のものが望まし
く、5,000を越えほぼ20,000以下のものが特
に望ましい。
【0011】以上の条件に該当する代表例としては、前
述のPFAの三井・デュポンフロロケミカル社製PFA
MP10、FEPである三井・デュポンフロロケミカ
ル社製テフロンFEP100、ETFEである旭硝子社
製アフロンCOPなどが挙げられる。
【0012】上述したフッ素ゴムおよび熱可塑性フルオ
ロ樹脂を混合した組成物は、弾性体としての特性を有す
る。この発明において、第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体はこのような弾性体にさらに優れた摺動特
性を付与するために配合されるものである。
【0013】この発明において、低分子量含フッ素重合
体とは、テトラフルオロエチレン(TFE)、主要構造
単位−Cn 2n−O−(nは1〜4の整数)を有するフ
ルオロポリエーテル、主要構造単位
【0014】
【化1】
【0015】などを有するポリフルオロアルキル基含有
化合物(炭素数2〜20)のうち分子量50,000以
下のものをいう。優れた摺動特性を付与するためには、
低分子量含フッ素重合体の分子量が5,000以下であ
ることがとくに望ましい。このような低分子量含フッ素
重合体のうち、次式で示されるテトラフルオロエチレン
重合体の平均粒径5μm以下のものが特に好ましい。
【0016】
【化2】
【0017】このようなものとして、たとえば、デュポ
ン社製バイダックスAR、および旭硝子社製フルオンル
ブリカントL169などを挙げることができる。
【0018】次に、−Cn 2n−O(nは1〜4の整
数)の主要構造単位を有する平均分子量50,000以
下のフルオロポリエーテルとしては、
【0019】
【化3】
【0020】などを例示することができる。このような
重合体は、他の配合材料および添加剤に対する親和性
(密着性)の向上のために、イソシアネート基、水酸
基、カルボキシル基、およびエステル基などの官能基を
含む構造単位を有するものが望ましい。
【0021】このようなフルオロポリエーテルの具体例
としては、以下のようなものが挙げられる。
【0022】
【化4】
【0023】これらのフルオロポリエーテルは、単独で
使用してもよいし、併用してもよい。また、官能基に活
性化水素が含まれているフルオロポリエーテルとポリフ
ルオロポリエーテル基を含有しないイソシアネート化合
物とを併用してもよい。また、イソシアネート基を有す
るフルオロポリエーテルと、各種のフルオロポリエーテ
ル基を含有しないジアミン類、トリアミン類、または各
種のフルオロポリエーテル基を含有しないジオール類、
トリオール類を併用するなどの方法を採用してもよい。
【0024】特に、官能基同士が反応して分子量の増大
が起こるようなフルオロポリエーテルを組合せて使用す
ることが望ましい。このようなものとして、たとえばイ
ソシアネート基を含む単位を有するものと、水酸基を含
む単位を有するものとを組合せることは同様に望ましい
ことである。
【0025】ポリフルオロアルキル基含有化合物として
は、たとえば以下に示すようなポリフルオロアルキル基
を有するものが挙げられる。
【0026】
【化5】
【0027】以上のようなポリフルオロアルキル基(炭
素数2〜20)を有し、平均分子量が50,000以下
のものとしては、
【0028】
【化6】
【0029】など、反応性基およびポリフルオロアルキ
ル基を有する化合物と、その反応性基と反応する基を有
するエチレン性不飽和化合物との反応物(たとえば、フ
ルオロアルキルアクリレートなど)の重合体、ならびに
反応性基およびポリフルオロアルキル基を有する化合物
とその反応性基と反応する基を有する各種重合体との反
応物、または前述の化合物の重縮合物などが挙げられ
る。
【0030】ポリフルオロアルキル基含有化合物は、上
述のフルオロポリエーテルと同様に、他の配合材料およ
び添加剤を親和性(密着性)の向上のために親和性の高
い官能基、たとえばイソシアネート基、水酸基、メリカ
プト基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基および
スルホン基などを含む単位を有する化合物が好ましい。
【0031】これらのポリフルオロアルキル基含有化合
物は、単独での使用または併用のいずれでもよい。ま
た、活性化水素を有する反応基を有するポリフルオロア
ルキル基含有化合物とポリフルオロアルキル基を有しな
いイソシアネエート化合物とを併用してもよい。また、
イソシアネート基を有するポリフルオロアルキル基含有
化合物と、各種のポリフルオロアルキル基を含有しない
ジアミン類、トリアミン類または各種のポリフルオロア
ルキル基を含有しないジオール基、トリオール類を併用
するなどの方法を採用してもよい。
【0032】官能基同志の組合せは、強度増加の上から
好ましく、具体的には炭素数2〜20のポリフルオロア
ルキル基を有し、かつ、水酸基、メルカプト基、カルボ
キシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種類を含
むフッ素重合体との組合せ、または炭素数2〜20のポ
リフルオロアルキル基を有し、かつイソシアネート基を
含む単位を有する含フッ素重合体と、炭素数2〜20の
ポリフルオロアルキル基を有し、さらに活性化水素を有
する反応基を含む単位を有する含フッ素重合体との組合
せを挙げることができる。
【0033】これらの低分子量含フッ素重合体のうち、
フルオロオレフィン重合体またはフルオロポリエーテル
を用いると、潤滑性において優れた結果が得られ、特に
平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレン重合体を
用いると最も望ましい結果を得ることが判明している。
【0034】この発明において、フッ素ゴム,熱可塑性
フルオロ樹脂および低分子量含フッ素重合体の配合比
は、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の重量比が5
0:50から95:5となることが望ましい。熱可塑性
フルオロ樹脂の配合重量比が50/100を越えると、
目的の組成物に十分な弾性特性が得られず、5/100
未満になると十分な耐摩耗性が得られないからである。
【0035】また、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂
の合計100重量部に対して、低分子量含フッ素重合体
は5〜50重量部であることが好ましい。低分子量含フ
ッ素重合体の配合比が5重量部未満では、十分な摺動特
性が得られず、50重量部を越えるとゴム状弾性特性が
損なわれるからである。
【0036】また、上記の潤滑性ゴム組成物に対し、3
00℃において不溶融な熱硬化性樹脂の硬化粉末、また
はガラス転移点が300℃以上の耐熱性樹脂粉末を添加
して耐摩耗性を向上させることができる。
【0037】熱硬化性樹脂の粉末としては、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化後の微粉末、ガラス転
移点が300℃以上である耐熱性樹脂としてはポリイミ
ド樹脂、芳香族アラミド樹脂などの微粉末が挙げられ
る。
【0038】市販の樹脂粉末のうち、フェノール樹脂の
硬化粉砕品としては、カネボウ社製:ベルパールH30
0,ポリイミド樹脂の硬化粉砕品としては、三笠産業社
製:PWA20、芳香族アラミド樹脂の粉砕品としては
旭化成社製:MP−P、ガラス転移点Tgが300℃以
上の熱硬化性樹脂粉末としては宇部興産社製:ユーピレ
ックスS(Tg>500)などがある。
【0039】このような熱硬化性樹脂粉末の粒径は、1
〜15μmのものがゴム状弾性の維持と混練工程の容易
性の点で好ましい。熱硬化性樹脂粉末は、第1〜第3の
必須成分に対して、5〜20重量%添加することが好ま
しい。5重量%未満では耐摩耗性向上の効果がなく、2
0重量%を越える多量ではゴム弾性が低下するので好ま
しくない。
【0040】なお、この発明の目的を損なわない範囲
で、上記成分の他に各種添加剤を配合してもよい。たと
えばフッ素ゴムの加硫材としてイソシアヌレート、有機
過酸化物など、ステアリン酸ナトリウム、酸化マグネシ
ウム、および水酸化カルシウムなどの酸化防止剤、また
は受酸材、カーボンなどの帯電防止剤、シリカおよびア
ルミナなどの充填剤、その他金属酸化物、着色剤、およ
び難燃剤など適宜加えてもよいことはいうまでもない。
【0041】以上の各種原材料を混合する方法は特に限
定されるものではなく、通常広く用いられている方法に
より混合することができる。たとえば、主原料になるエ
ラストマー、その他の原料をそれぞれ個別に順次、また
は同時に、ロール混合機その他の混合機により混合すれ
ばよい。なお、このとき摩擦による発熱を防止する意味
で温調器を設けることが望ましい。
【0042】また、ロール混合器を使用する場合には、
仕上げの混合として、ロール間隔を3mm以下程度に締
めて薄通しを行なうとさらによい。
【0043】
【作用効果】この発明に係る等速ジョイント装置は、等
速ジョイント部をシールするゴムブーツの小径側端部の
内径にシールリングを固着して軸と摺動可能に設け、大
径側端部を等速ジョイント部の外輪との間に弾性リング
を介して固定部材に固定することによって、ブーツ同士
の接触滑りによる摩耗がなく、高速回転時の遠心力によ
るブーツの膨張の懸念をなくすことができる。さらに、
ブーツをコンパクトにでき、軸受のシール性が向上す
る。
【0044】
【実施例】図1はこの発明の一実施例が適用されるアウ
トボード継手の断面図であり、図2は図1に示した各部
の要部拡大図である。図1において、軸1とジョイント
外輪2との間にはブーツ9が設けられる。このブーツ9
は軸1およびジョイント外輪2に固定されず、軸1に対
して回転摺動し、軸受箱6に固定される。すなわち、ブ
ーツ9の軸1側は、図2(a)に示すように、ブーツ9
の内面に回転シール15を加硫接合面21で接合し、こ
の回転シール15と軸1の摺動面23とで回転するよう
にし、軸1に対して回転シール15が移動しないように
予めブーツ9本体を圧縮して取付け、スラスト摺動面2
2に常に接触するようにされている。
【0045】ブーツ9の他方側には、図2(b)に示す
ように、ブーツアダプタ14の一端が接合面32で接合
される。ジョイント外輪2には、Oリング溝31が形成
されていて、このOリング溝31にOリング10が嵌め
込まれる。そして、Oリング10はブーツアダプタ14
の内面に当接し、ブーツ9内に封入される潤滑剤が漏れ
ないようにされている。
【0046】ブーツアダプタ14の他端は図2(c)に
示すように軸受箱6に圧入して固定される。軸受箱6に
は、ブーツアダプタ14の抜止め防止のための溝34が
形成され、この溝34にブーツアダプタ14の他端に形
成された抜止めリブ35が嵌合し、ブーツアダプタ14
が軸受箱6に固定される。なお、ブーツアダプタ14に
は、軸受箱6との着脱を容易に行なうことができるよう
に、着脱用リブ11が形成されている。
【0047】図3はこの発明をインボード継手に適用し
た実施例を示す断面図であり、図4は図3の各部の要部
拡大図である。
【0048】図3および図4に示した実施例は、軸41
とディファレンシャルのハウジング42との間にブーツ
43を設け、ブーツ43は軸41およびジョイント外輪
44に固定されず、軸41に対して回転摺動し、ハウジ
ング42に固定される。すなわち、ブーツ43の軸41
側は、図4(a)に示すようにブーツ43の内面の回転
シール44を加硫接合面45で接合し、この回転シール
44と軸41の摺動面46とで回転するようにし、軸4
1に対して回転シール44が移動しないように予めブー
ツ43本体を圧縮して回転シール44が取付けられてい
る。
【0049】ブーツ43の他方側には、図4(b)に示
すようにブーツアダプタ47の一端が接合面48で接合
される。ジョイント外輪44にはOリング溝49が形成
されていて、このOリング溝49にOリング50が嵌め
込まれる。そして、Oリング50はブーツアダプタ47
の内面に当接し、ブーツ43内に封入される潤滑剤が漏
れないようにされている。
【0050】ブーツアダプタ47の他端は図4(c)に
示すように、ディファレンシャルのハウジング42に圧
入して固定される。ハウジング42には、ブーツアダプ
タ47の抜止め防止のための溝51が形成され、この溝
51にブーツアダプタ47の他端に形成された抜止めリ
ブ52が嵌合し、ブーツアダプタ47がハウジング42
に固定される。なお、ブーツアダプタ47には、ハウジ
ング42との着脱を容易に行なうことができるように着
脱用リブ53が形成されている。
【0051】実施例および比較例で用いた原材料を一括
して示すと以下のとおりである。なお、各成分の配合割
合はすべて重量%であるが、(3)〜(9)に示す原材
料については(1),(2)に示す原材料の総重量10
0に対する重量%である。
【0052】(1) フッ化ビニリデン・フルオロプロ
ピレン共重合体 (旭モンテ社製テクノフロンFOR4
20) (2) テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体
(旭硝子社製 アフロンCOP) (3) 低分子量含フッ素重合体(低分子量TFE)
(旭硝子社製 ルーブリカントL169) (4) 低分子量含フッ素重合体(低分子量PFPE)
(日本エニモント社製 フォンブリンZ−DISO
C) (5) カーボン (ファデルビルト社製 MTカーボ
ン) (6) ステアリン酸ナトリウム (一般工業材) (7) 酸化マグネシウム (一般試薬) (8) 水酸化カルシウム (一般試薬) (9) フェノール樹脂 (カネボウ社製 ベルパール
H300) (10) ニトリル・ブタジエン系共重合体(NBR)
(一般工業材 硬度JIS−A70) (11) ジメチルシリコン系重合体(シリコンゴム)
(一般工業材 硬度JIS−A70) (12) ポリイミド成形体 (デュポン社製 ベスペ
ルSP21) まず、ロール間隔5〜10mm程度の調整したロール混
合機にフッ素ゴム(1)を巻付け、表1に示した割合で
順次、MTカーボン、ステアリン酸ナトリウム、Mg
O、Ca(OH)2 を加えて混練した。その後、ロール
間隔を1mmに調整し、素練りを約10回行なった。な
お、このときの摩擦熱を防止する目的で、常時ロール内
に冷却水を通し、ロール温度を60℃以下に保った。次
に、冷却水を止め、ロール内にスチームを通し、ゴム温
度が70℃以上、90℃以下になるように調整し、その
後、ロール間隔を5〜10mm程度に戻し、低分子量含
フッ素重合体を少量ずつ添加しながら表1に示す各実施
例の配合割合で混練した。その後、再びロール間隔を1
mmに狭めて素練りを10回行なった。
【0053】
【表1】
【0054】以上の工程で得られたコンパウンドにおい
て、150×150×1tシートを1次加硫(170
℃,10分,プレス圧7kgf/cm2 )、2次加硫
(230℃,16時間,フリー)を行ない、製作した。
各試験片について摩擦試験、摩耗試験、非粘着性および
弾性体特性を求めた。各試験の方法は以下のとおりであ
る。
【0055】(1) 試験方法 ・摩擦摩耗試験 得られた試験片を内径φ17,外径φ21に加工し、φ
17×φ21×10のSPCCリング片へ接着してリン
グ試験片とした。相手材はSUJ2(軸受鋼)φ6×φ
33×6円盤状試験片とし、スラスト型摩擦磨耗試験機
を用いて評価した。条件は滑り速度128m/min,
面圧3.5kgf/cm2 とした。500時間後の摩擦
係数と摩耗係数を表2に示す。
【0056】(2) 非粘着 得られた試験片において、水に対する接触角度をゴニオ
メータ式接触角度測定器で測定し、接触角度の大きいも
のほど非粘着性はよいと判断した。その結果を表2に示
す。
【0057】(3) 弾性体特性 得られた試験片に対してJIS−K6301に準拠し、
引張り強度・伸び・硬度(JIS−A)を調査した。そ
の結果を表2に示す。
【0058】(4) 耐衝撃特性 得られた試験片に対してASTMD256に準拠して、
アイゾット衝撃強度を調査した。その結果を表2に示
す。
【0059】
【表2】
【0060】比較例 比較例では、表1に示す割合にて原材料を配合し、実施
例とまったく同様な方法にてそれぞれ混練、成形、加硫
を行なった。また、試験片の調整、試験方法も実施例と
まったく同様な方法を用いた。その結果を表2に示し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をアウトボード継手に適用した実施例
を示す断面図である。
【図2】図1に示したアウトボード継手の各部の要部拡
大図である。
【図3】図3はこの発明をインボード継手に適用した実
施例を示す断面図である。
【図4】図3の各部の要部拡大図である。
【図5】従来のハーフシャフトのインボード継手の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1,41 軸 2 ジョイント外輪 6 軸受箱 9,43 ブーツ 10,50 Oリング 11,53 着脱用リブ 42 ハウジング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車輪に軸を介して動力を伝達す
    るための等速ジョイント部を含む等速ジョイント装置で
    あって、 前記等速ジョイント部をシールするブーツにおいて、そ
    の小径側端部は内径にシールリングを固着し、前記軸と
    摺動可能に設けられ、その大径側端部は前記等速ジョイ
    ント部の外輪との間に弾性リングを介して固定部材に固
    定されることを特徴とする、等速ジョイント装置。
  2. 【請求項2】 前記シールリングおよび弾性リングを、
    第1必須成分である熱可塑性フルオロ樹脂,第2必須成
    分であるフッ素ゴムおよび第3必須成分である低分子量
    含フッ素重合体からなる潤滑性ゴム組成物によって形成
    される、請求項1の等速ジョイント装置。
  3. 【請求項3】 前記潤滑性ゴム組成物に、熱硬化性樹脂
    の硬化粉末またはガラス転移点が300℃以上の耐熱性
    樹脂粉末が添加されている、請求項1の等速ジョイント
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第1必須成分である熱可塑性フルオ
    ロ樹脂がテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、
    テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル
    エーテル共重合体およびテトラフルオロエチレン・ヘキ
    サフルオロプロピレン共重合体からなる群から選ばれる
    1種以上である、請求項1の等速ジョイント装置。
  5. 【請求項5】 前記第2必須成分が、分子量100,0
    00から250,000のフッ素ゴムである、請求項1
    の等速ジョイント装置。
  6. 【請求項6】 前記第2必須成分であるフッ素ゴムが、
    テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体、フッ化
    ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ
    化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テトラフル
    オロエチレン共重合体、フルオロシリコン共重合体およ
    びパーフルオロ系共重合体からなる群から選ばれる1種
    以上の重合体である、請求項2の等速ジョイント装置。
  7. 【請求項7】 前記第3必須成分である低分子量含フッ
    素重合体が平均分子量50,000以下のテトラフルオ
    ロエチレン重合体、フルオロポリエーテルおよびポリフ
    ルオロアルキル基含有化合物からなる群から選ばれる1
    種以上の重合体である、請求項1の等速ジョイント装
    置。
  8. 【請求項8】前記第3必須成分である低分子量含フッ素
    重合体が、平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレ
    ン重合体である、請求項2の等速ジョイント装置。
JP4136519A 1992-05-28 1992-05-28 等速ジョイント装置 Withdrawn JPH05332369A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4136519A JPH05332369A (ja) 1992-05-28 1992-05-28 等速ジョイント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4136519A JPH05332369A (ja) 1992-05-28 1992-05-28 等速ジョイント装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05332369A true JPH05332369A (ja) 1993-12-14

Family

ID=15177079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4136519A Withdrawn JPH05332369A (ja) 1992-05-28 1992-05-28 等速ジョイント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05332369A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004020879A1 (ja) * 2002-08-27 2004-03-11 Nsk Ltd. ステアリングシャフト用ダストカバー
JP2010151175A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fukoku Co Ltd 等速ジョイント用樹脂製ブーツ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004020879A1 (ja) * 2002-08-27 2004-03-11 Nsk Ltd. ステアリングシャフト用ダストカバー
JP2010151175A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fukoku Co Ltd 等速ジョイント用樹脂製ブーツ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2971923B2 (ja) 潤滑性ゴム組成物
JPH08231165A (ja) ガイドシュー
JP3629306B2 (ja) Vリング
JPH05332369A (ja) 等速ジョイント装置
JPH0649438A (ja) バルブステムオイルシール材
JPH05272543A (ja) ころがり軸受用接触シール
JPH05171132A (ja) カーボンボックス用シール
JPH05277187A (ja) 注射器ピストンシール材
JPH0650346A (ja) シール付円筒ころ軸受
JPH05302656A (ja) ボールねじの防塵装置
JP3059465B2 (ja) 潤滑性ゴム組成物
JPH05295349A (ja) 自在継手のシール材
JPH08190270A (ja) 現像装置のローラ軸取付構造
JPH05296233A (ja) ロール軸受の密封装置
JPH05296232A (ja) タイミングベルト用ガイドローラ
JPH05295350A (ja) ジョイント用シールブーツ
JPH05279655A (ja) クロスジョイント用シール
JPH05295348A (ja) スプライン軸のシール材
JPH06159406A (ja) ディスクブレーキのブレーキ鳴き防止機構
JP3059466B2 (ja) 潤滑性ゴム組成物
JP2571179B2 (ja) ディスクブレーキキャリパ用ブーツ
JPH06228536A (ja) グローブボックスダンパー機構のoリング
JPH05209630A (ja) 鉄道車両用軸受シール
JP3202853B2 (ja) 潤滑性ゴム組成物
JP3163142B2 (ja) 駆動用チェーンのシール

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990803