JPH0649438A - バルブステムオイルシール材 - Google Patents
バルブステムオイルシール材Info
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- JPH0649438A JPH0649438A JP20256292A JP20256292A JPH0649438A JP H0649438 A JPH0649438 A JP H0649438A JP 20256292 A JP20256292 A JP 20256292A JP 20256292 A JP20256292 A JP 20256292A JP H0649438 A JPH0649438 A JP H0649438A
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- JP
- Japan
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- valve stem
- essential component
- molecular weight
- tetrafluoroethylene
- oil seal
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- Sealing Material Composition (AREA)
- Lubricants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は耐久性およびシール性に優れたバ
ルブステムオイルシール材を提供することを主要な特徴
とする。 【構成】 エンジンバルブとバルブガイドとのクリアラ
ンスに入るエンジンオイルの量を調整するためのシール
として、摺動面を含む一部または全体を第1必須成分で
ある熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分であるフッ素
ゴムおよび第3必須成分である低分子量含フッ素重合体
とする配合からなる潤滑性ゴム組成物で形成する。
ルブステムオイルシール材を提供することを主要な特徴
とする。 【構成】 エンジンバルブとバルブガイドとのクリアラ
ンスに入るエンジンオイルの量を調整するためのシール
として、摺動面を含む一部または全体を第1必須成分で
ある熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分であるフッ素
ゴムおよび第3必須成分である低分子量含フッ素重合体
とする配合からなる潤滑性ゴム組成物で形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はバルブステムオイルシ
ール材に関し、特に、自動車エンジンのエンジンバルブ
とバルブガイドとの間をシールするようなバルブステム
オイルシール材に関する。
ール材に関し、特に、自動車エンジンのエンジンバルブ
とバルブガイドとの間をシールするようなバルブステム
オイルシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は自動車エンジンのエンジンバルブ
を示す図である。図3において、エンジンバルブ1はバ
ルブガイド2によってガイドされながら上下運動をす
る。エンジン1とバルブガイド2とのクリアランスに入
るエンジンオイルの量を調整するために、バルブステム
オイルシール3が設けられている。
を示す図である。図3において、エンジンバルブ1はバ
ルブガイド2によってガイドされながら上下運動をす
る。エンジン1とバルブガイド2とのクリアランスに入
るエンジンオイルの量を調整するために、バルブステム
オイルシール3が設けられている。
【0003】図4は従来のバルブステムオイルシールの
各種例を示す断面図である。図4(a)〜(e)に示す
ように、バルブステムオイルシール3は上側開口部にス
プリングばね31が設けられ、エンジンバルブ1に対し
て緊迫力が与えられている。シール材32は、シリコー
ンゴム,フッ素ゴム,アクリルゴムなどの耐熱性合成ゴ
ムがシールリップとして使用されるか、または円筒状の
フッ素樹脂をシールとして使用されている。
各種例を示す断面図である。図4(a)〜(e)に示す
ように、バルブステムオイルシール3は上側開口部にス
プリングばね31が設けられ、エンジンバルブ1に対し
て緊迫力が与えられている。シール材32は、シリコー
ンゴム,フッ素ゴム,アクリルゴムなどの耐熱性合成ゴ
ムがシールリップとして使用されるか、または円筒状の
フッ素樹脂をシールとして使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年では、自動車の高
速化,高速長時間運転の要求が高まっており、高温,高
速の苛酷な使用条件の下で、バルブステムオイルシール
3の耐久性,シール性が問題となっている。すなわち、
耐久性,シール性が劣ると、潤滑油がシリンダ内に漏
れ、排ガス内に流入することによって流入燃焼を起こし
たり、不燃性ガスが発生するなどの環境破壊をもたらし
たり、潤滑油の消費量が増大するという問題点がある。
速化,高速長時間運転の要求が高まっており、高温,高
速の苛酷な使用条件の下で、バルブステムオイルシール
3の耐久性,シール性が問題となっている。すなわち、
耐久性,シール性が劣ると、潤滑油がシリンダ内に漏
れ、排ガス内に流入することによって流入燃焼を起こし
たり、不燃性ガスが発生するなどの環境破壊をもたらし
たり、潤滑油の消費量が増大するという問題点がある。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、耐
久性,シール性に優れたバルブステムオイルシール材を
提供することである。
久性,シール性に優れたバルブステムオイルシール材を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明はエンジンバル
ブとバルブガイドとのクリアランスに入るエンジンオイ
ルの量を調整するバルブステムオイルシール材におい
て、摺動面を含む一部または全体を第1必須成分として
熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分をフッ素ゴム、お
よび第3必須成分を低分子量含フッ素重合体とする配合
からなる潤滑性ゴム組成物で形成される。
ブとバルブガイドとのクリアランスに入るエンジンオイ
ルの量を調整するバルブステムオイルシール材におい
て、摺動面を含む一部または全体を第1必須成分として
熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分をフッ素ゴム、お
よび第3必須成分を低分子量含フッ素重合体とする配合
からなる潤滑性ゴム組成物で形成される。
【0007】この発明において、フッ素ゴムとは、平均
して1個以上のフッ素原子を含む単位モノマーの重合体
または共重合体であって、ガラス転移点が室温以下であ
り、室温でゴム状弾性を有するものであれば、特に限定
されるものではなく、広範囲のものを例示することがで
きる。
して1個以上のフッ素原子を含む単位モノマーの重合体
または共重合体であって、ガラス転移点が室温以下であ
り、室温でゴム状弾性を有するものであれば、特に限定
されるものではなく、広範囲のものを例示することがで
きる。
【0008】フッ素ゴムの重合方式としては、塊状重
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、触媒重合、電離性
放射線重合、およびレドックス重合などを挙げることが
できる。また、フッ素ゴムの分子量は、通常50,00
0以上のものが望ましく、可及的に高分子量のものが良
好な結果を得ることから、より好ましくは700,00
以上特に望ましくは100,000〜250,000程
度のものを用いる。
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、触媒重合、電離性
放射線重合、およびレドックス重合などを挙げることが
できる。また、フッ素ゴムの分子量は、通常50,00
0以上のものが望ましく、可及的に高分子量のものが良
好な結果を得ることから、より好ましくは700,00
以上特に望ましくは100,000〜250,000程
度のものを用いる。
【0009】以上の条件に該当する代表例としては、テ
トラフルオロエチレン・プロピレン共重合体である旭硝
子社製アフラス、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体であるデュポン・昭和電工社製バイト
ン、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テ
トラフルオロエチレン共重合体であるモンテフルオス社
製テクノフロン、フルオロシリコーン系エラストマーで
あるダウコーニング社製シラスティックLS、パーフル
オロ系エラストマーであるダイキン工業社製ダイエルパ
ーフロなどを挙げることができる。
トラフルオロエチレン・プロピレン共重合体である旭硝
子社製アフラス、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体であるデュポン・昭和電工社製バイト
ン、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テ
トラフルオロエチレン共重合体であるモンテフルオス社
製テクノフロン、フルオロシリコーン系エラストマーで
あるダウコーニング社製シラスティックLS、パーフル
オロ系エラストマーであるダイキン工業社製ダイエルパ
ーフロなどを挙げることができる。
【0010】また、この発明において、第1必須成分で
ある熱可塑性フルオロ樹脂とは、主鎖に炭素鎖を持ち、
側鎖にフッ素の結合を持つポリマーであって、たとえば
テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(以下、PFAと略記する)、および
テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(以下、FEPと略記する)、およびテトラフル
オロエチレン・エチレン共重合体(以下、ETFEと略
記する)からなる群から選ばれる1種以上の重合体であ
ることが望ましい。上述のいずれの樹脂も、触媒乳化重
合、懸濁重合、触媒溶液重合、気相重合および電離性放
射線照射重合などの各種重合方式により製造することが
できる。分子量は、50,000以下のものが望まし
く、5,000を越えほぼ20,000以下のものが特
に望ましい。
ある熱可塑性フルオロ樹脂とは、主鎖に炭素鎖を持ち、
側鎖にフッ素の結合を持つポリマーであって、たとえば
テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(以下、PFAと略記する)、および
テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(以下、FEPと略記する)、およびテトラフル
オロエチレン・エチレン共重合体(以下、ETFEと略
記する)からなる群から選ばれる1種以上の重合体であ
ることが望ましい。上述のいずれの樹脂も、触媒乳化重
合、懸濁重合、触媒溶液重合、気相重合および電離性放
射線照射重合などの各種重合方式により製造することが
できる。分子量は、50,000以下のものが望まし
く、5,000を越えほぼ20,000以下のものが特
に望ましい。
【0011】以上の条件に該当する代表例としては、前
述のPFAの三井・デュポンフロロケミカル社製PFA
MP10、FEPである三井・デュポンフロロケミカ
ル社製テフロンFEP100、ETFEである旭硝子社
製アフロンCOPなどが挙げられる。
述のPFAの三井・デュポンフロロケミカル社製PFA
MP10、FEPである三井・デュポンフロロケミカ
ル社製テフロンFEP100、ETFEである旭硝子社
製アフロンCOPなどが挙げられる。
【0012】上述したフッ素ゴムおよび熱可塑性フルオ
ロ樹脂を混合した組成物は、弾性体としての特性を有す
る。この発明において、第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体はこのような弾性体にさらに優れた摺動特
性を付与するために配合されるものである。
ロ樹脂を混合した組成物は、弾性体としての特性を有す
る。この発明において、第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体はこのような弾性体にさらに優れた摺動特
性を付与するために配合されるものである。
【0013】この発明において、低分子量含フッ素重合
体とは、テトラフルオロエチレン(TFE)、主要構造
単位−Cn F2n−O−(nは1〜4の整数)を有するフ
ルオロポリエーテル、主要構造単位
体とは、テトラフルオロエチレン(TFE)、主要構造
単位−Cn F2n−O−(nは1〜4の整数)を有するフ
ルオロポリエーテル、主要構造単位
【0014】
【化1】
【0015】などを有するポリフルオロアルキル基含有
化合物(炭素数2〜20)のうち分子量50,000以
下のものをいう。優れた摺動特性を付与するためには、
低分子量含フッ素重合体の分子量が5,000以下であ
ることがとくに望ましい。このような低分子量含フッ素
重合体のうち、次式で示されるテトラフルオロエチレン
重合体の平均粒径5μm以下のものが特に好ましい。
化合物(炭素数2〜20)のうち分子量50,000以
下のものをいう。優れた摺動特性を付与するためには、
低分子量含フッ素重合体の分子量が5,000以下であ
ることがとくに望ましい。このような低分子量含フッ素
重合体のうち、次式で示されるテトラフルオロエチレン
重合体の平均粒径5μm以下のものが特に好ましい。
【0016】
【化2】
【0017】このようなものとして、たとえば、デュポ
ン社製バイダックスAR、および旭硝子社製フルオンル
ブリカントL169などを挙げることができる。
ン社製バイダックスAR、および旭硝子社製フルオンル
ブリカントL169などを挙げることができる。
【0018】次に、−Cn F2n−O(nは1〜4の整
数)の主要構造単位を有する平均分子量50,000以
下のフルオロポリエーテルとしては、
数)の主要構造単位を有する平均分子量50,000以
下のフルオロポリエーテルとしては、
【0019】
【化3】
【0020】などを例示することができる。このような
重合体は、他の配合材料および添加剤に対する親和性
(密着性)の向上のために、イソシアネート基、水酸
基、カルボキシル基、およびエステル基などの官能基を
含む構造単位を有するものが望ましい。
重合体は、他の配合材料および添加剤に対する親和性
(密着性)の向上のために、イソシアネート基、水酸
基、カルボキシル基、およびエステル基などの官能基を
含む構造単位を有するものが望ましい。
【0021】このようなフルオロポリエーテルの具体例
としては、以下のようなものが挙げられる。
としては、以下のようなものが挙げられる。
【0022】
【化4】
【0023】これらのフルオロポリエーテルは、単独で
使用してもよいし、併用してもよい。また、官能基に活
性化水素が含まれているフルオロポリエーテルとポリフ
ルオロポリエーテル基を含有しないイソシアネート化合
物とを併用してもよい。また、イソシアネート基を有す
るフルオロポリエーテルと、各種のフルオロポリエーテ
ル基を含有しないジアミン類、トリアミン類、または各
種のフルオロポリエーテル基を含有しないジオール類、
トリオール類を併用するなどの方法を採用してもよい。
使用してもよいし、併用してもよい。また、官能基に活
性化水素が含まれているフルオロポリエーテルとポリフ
ルオロポリエーテル基を含有しないイソシアネート化合
物とを併用してもよい。また、イソシアネート基を有す
るフルオロポリエーテルと、各種のフルオロポリエーテ
ル基を含有しないジアミン類、トリアミン類、または各
種のフルオロポリエーテル基を含有しないジオール類、
トリオール類を併用するなどの方法を採用してもよい。
【0024】特に、官能基同士が反応して分子量の増大
が起こるようなフルオロポリエーテルを組合せて使用す
ることが望ましい。このようなものとして、たとえばイ
ソシアネート基を含む単位を有するものと、水酸基を含
む単位を有するものとを組合せることは同様に望ましい
ことである。
が起こるようなフルオロポリエーテルを組合せて使用す
ることが望ましい。このようなものとして、たとえばイ
ソシアネート基を含む単位を有するものと、水酸基を含
む単位を有するものとを組合せることは同様に望ましい
ことである。
【0025】ポリフルオロアルキル基含有化合物として
は、たとえば以下に示すようなポリフルオロアルキル基
を有するものが挙げられる。
は、たとえば以下に示すようなポリフルオロアルキル基
を有するものが挙げられる。
【0026】
【化5】
【0027】以上のようなポリフルオロアルキル基(炭
素数2〜20)を有し、平均分子量が50,000以下
のものとしては、
素数2〜20)を有し、平均分子量が50,000以下
のものとしては、
【0028】
【化6】
【0029】など、反応性基およびポリフルオロアルキ
ル基を有する化合物と、その反応性基と反応する基を有
するエチレン性不飽和化合物との反応物(たとえば、フ
ルオロアルキルアクリレートなど)の重合体、ならびに
反応性基およびポリフルオロアルキル基を有する化合物
とその反応性基と反応する基を有する各種重合体との反
応物、または前述の化合物の重縮合物などが挙げられ
る。
ル基を有する化合物と、その反応性基と反応する基を有
するエチレン性不飽和化合物との反応物(たとえば、フ
ルオロアルキルアクリレートなど)の重合体、ならびに
反応性基およびポリフルオロアルキル基を有する化合物
とその反応性基と反応する基を有する各種重合体との反
応物、または前述の化合物の重縮合物などが挙げられ
る。
【0030】ポリフルオロアルキル基含有化合物は、上
述のフルオロポリエーテルと同様に、他の配合材料およ
び添加剤を親和性(密着性)の向上のために親和性の高
い官能基、たとえばイソシアネート基、水酸基、メリカ
プト基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基および
スルホン基などを含む単位を有する化合物が好ましい。
述のフルオロポリエーテルと同様に、他の配合材料およ
び添加剤を親和性(密着性)の向上のために親和性の高
い官能基、たとえばイソシアネート基、水酸基、メリカ
プト基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基および
スルホン基などを含む単位を有する化合物が好ましい。
【0031】これらのポリフルオロアルキル基含有化合
物は、単独での使用または併用のいずれでもよい。ま
た、活性化水素を有する反応基を有するポリフルオロア
ルキル基含有化合物とポリフルオロアルキル基を有しな
いイソシアネート化合物とを併用してもよい。また、イ
ソシアネート基を有するポリフルオロアルキル基含有化
合物と、各種のポリフルオロアルキル基を含有しないジ
アミン類、トリアミン類または各種のポリフルオロアル
キル基を含有しないジオール基、トリオール類を併用す
るなどの方法を採用してもよい。
物は、単独での使用または併用のいずれでもよい。ま
た、活性化水素を有する反応基を有するポリフルオロア
ルキル基含有化合物とポリフルオロアルキル基を有しな
いイソシアネート化合物とを併用してもよい。また、イ
ソシアネート基を有するポリフルオロアルキル基含有化
合物と、各種のポリフルオロアルキル基を含有しないジ
アミン類、トリアミン類または各種のポリフルオロアル
キル基を含有しないジオール基、トリオール類を併用す
るなどの方法を採用してもよい。
【0032】官能基同志の組合せは、強度増加の上から
好ましく、具体的には炭素数2〜20のポリフルオロア
ルキル基を有し、かつ、水酸基、メルカプト基、カルボ
キシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種類を含
むフッ素重合体との組合せ、または炭素数2〜20のポ
リフルオロアルキル基を有し、かつイソシアネート基を
含む単位を有する含フッ素重合体と、炭素数2〜20の
ポリフルオロアルキル基を有し、さらに活性化水素を有
する反応基を含む単位を有する含フッ素重合体との組合
せを挙げることができる。
好ましく、具体的には炭素数2〜20のポリフルオロア
ルキル基を有し、かつ、水酸基、メルカプト基、カルボ
キシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種類を含
むフッ素重合体との組合せ、または炭素数2〜20のポ
リフルオロアルキル基を有し、かつイソシアネート基を
含む単位を有する含フッ素重合体と、炭素数2〜20の
ポリフルオロアルキル基を有し、さらに活性化水素を有
する反応基を含む単位を有する含フッ素重合体との組合
せを挙げることができる。
【0033】これらの低分子量含フッ素重合体のうち、
フルオロオレフィン重合体またはフルオロポリエーテル
を用いると、潤滑性において優れた結果が得られ、特に
平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレン重合体を
用いると最も望ましい結果を得ることが判明している。
フルオロオレフィン重合体またはフルオロポリエーテル
を用いると、潤滑性において優れた結果が得られ、特に
平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレン重合体を
用いると最も望ましい結果を得ることが判明している。
【0034】この発明において、フッ素ゴム,熱可塑性
フルオロ樹脂および低分子量含フッ素重合体の配合比
は、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の重量比が5
0:50から95:5となることが望ましい。熱可塑性
フルオロ樹脂の配合重量比が50/100を越えると、
目的の組成物に十分な弾性特性が得られず、5/100
未満になると十分な耐摩耗性が得られないからである。
フルオロ樹脂および低分子量含フッ素重合体の配合比
は、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の重量比が5
0:50から95:5となることが望ましい。熱可塑性
フルオロ樹脂の配合重量比が50/100を越えると、
目的の組成物に十分な弾性特性が得られず、5/100
未満になると十分な耐摩耗性が得られないからである。
【0035】また、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂
の合計100重量部に対して、低分子量含フッ素重合体
は5〜50重量部であることが好ましい。低分子量含フ
ッ素重合体の配合比が5重量部未満では、十分な摺動特
性が得られず、50重量部を越えるとゴム状弾性特性が
損なわれるからである。
の合計100重量部に対して、低分子量含フッ素重合体
は5〜50重量部であることが好ましい。低分子量含フ
ッ素重合体の配合比が5重量部未満では、十分な摺動特
性が得られず、50重量部を越えるとゴム状弾性特性が
損なわれるからである。
【0036】また、上記の潤滑性ゴム組成物に対し、3
00℃において不溶融な熱硬化性樹脂の硬化粉末、また
はガラス転移点が300℃以上の耐熱性樹脂粉末を添加
して耐摩耗性を向上させることができる。
00℃において不溶融な熱硬化性樹脂の硬化粉末、また
はガラス転移点が300℃以上の耐熱性樹脂粉末を添加
して耐摩耗性を向上させることができる。
【0037】熱硬化性樹脂の粉末としては、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化後の微粉末、ガラス転
移点が300℃以上である耐熱性樹脂としてはポリイミ
ド樹脂、芳香族アラミド樹脂などの微粉末が挙げられ
る。
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化後の微粉末、ガラス転
移点が300℃以上である耐熱性樹脂としてはポリイミ
ド樹脂、芳香族アラミド樹脂などの微粉末が挙げられ
る。
【0038】市販の樹脂粉末のうち、フェノール樹脂の
硬化粉砕品としては、カネボウ社製:ベルパールH30
0,ポリイミド樹脂の硬化粉砕品としては、三笠産業社
製:PWA20、芳香族アラミド樹脂の粉砕品としては
旭化成社製:MP−P、ガラス転移点Tgが300℃以
上の熱硬化性樹脂粉末としては宇部興産社製:ユーピレ
ックスS(Tg>500)などがある。
硬化粉砕品としては、カネボウ社製:ベルパールH30
0,ポリイミド樹脂の硬化粉砕品としては、三笠産業社
製:PWA20、芳香族アラミド樹脂の粉砕品としては
旭化成社製:MP−P、ガラス転移点Tgが300℃以
上の熱硬化性樹脂粉末としては宇部興産社製:ユーピレ
ックスS(Tg>500)などがある。
【0039】このような熱硬化性樹脂粉末の粒径は、1
〜15μmのものがゴム状弾性の維持と混練工程の容易
性の点で好ましい。熱硬化性樹脂粉末は、第1〜第3の
必須成分に対して、5〜20重量%添加することが好ま
しい。5重量%未満では耐摩耗性向上の効果がなく、2
0重量%を越える多量ではゴム弾性が低下するので好ま
しくない。
〜15μmのものがゴム状弾性の維持と混練工程の容易
性の点で好ましい。熱硬化性樹脂粉末は、第1〜第3の
必須成分に対して、5〜20重量%添加することが好ま
しい。5重量%未満では耐摩耗性向上の効果がなく、2
0重量%を越える多量ではゴム弾性が低下するので好ま
しくない。
【0040】なお、この発明の目的を損なわない範囲
で、上記成分の他に各種添加剤を配合してもよい。たと
えばフッ素ゴムの加硫材としてイソシアヌレート、有機
過酸化物など、ステアリン酸ナトリウム、酸化マグネシ
ウム、および水酸化カルシウムなどの酸化防止剤、また
は受酸材、カーボンなどの帯電防止剤、シリカおよびア
ルミナなどの充填剤、その他金属酸化物、着色剤、およ
び難燃剤など適宜加えてもよいことはいうまでもない。
で、上記成分の他に各種添加剤を配合してもよい。たと
えばフッ素ゴムの加硫材としてイソシアヌレート、有機
過酸化物など、ステアリン酸ナトリウム、酸化マグネシ
ウム、および水酸化カルシウムなどの酸化防止剤、また
は受酸材、カーボンなどの帯電防止剤、シリカおよびア
ルミナなどの充填剤、その他金属酸化物、着色剤、およ
び難燃剤など適宜加えてもよいことはいうまでもない。
【0041】以上の各種原材料を混合する方法は特に限
定されるものではなく、通常広く用いられている方法に
より混合することができる。たとえば、主原料になるエ
ラストマー、その他の原料をそれぞれ個別に順次、また
は同時に、ロール混合機その他の混合機により混合すれ
ばよい。なお、このとき摩擦による発熱を防止する意味
で温調器を設けることが望ましい。
定されるものではなく、通常広く用いられている方法に
より混合することができる。たとえば、主原料になるエ
ラストマー、その他の原料をそれぞれ個別に順次、また
は同時に、ロール混合機その他の混合機により混合すれ
ばよい。なお、このとき摩擦による発熱を防止する意味
で温調器を設けることが望ましい。
【0042】また、ロール混合器を使用する場合には、
仕上げの混合として、ロール間隔を3mm以下程度に締
めて薄通しを行なうとさらによい。
仕上げの混合として、ロール間隔を3mm以下程度に締
めて薄通しを行なうとさらによい。
【0043】
【作用効果】この発明に係るバルブステムオイルシール
材は、摺動面を含む一部または全体を第1必須成分とし
て熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分をフッ素ゴム、
および第3必須成分を低分子量含フッ素重合体とする配
合からなる潤滑性ゴム組成物で形成したことによって、
十分な弾性体特性を有し、長時間継続して耐摩耗性,低
摩擦特性を維持することができる。また、シール性にも
優れるので、高温,高速の苛酷な条件においても長時間
にわたり確実な追随性,シール性を得ることができ、公
害対策,潤滑油の消費量を軽減できる。
材は、摺動面を含む一部または全体を第1必須成分とし
て熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分をフッ素ゴム、
および第3必須成分を低分子量含フッ素重合体とする配
合からなる潤滑性ゴム組成物で形成したことによって、
十分な弾性体特性を有し、長時間継続して耐摩耗性,低
摩擦特性を維持することができる。また、シール性にも
優れるので、高温,高速の苛酷な条件においても長時間
にわたり確実な追随性,シール性を得ることができ、公
害対策,潤滑油の消費量を軽減できる。
【0044】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の断面図である。
この図1に示したバルブステムオイルシール材4は潤滑
性ゴム組成物5で形成される。潤滑性ゴム組成物は、第
1必須成分である熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分
であるフッ素ゴムおよび第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体からなる。
この図1に示したバルブステムオイルシール材4は潤滑
性ゴム組成物5で形成される。潤滑性ゴム組成物は、第
1必須成分である熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分
であるフッ素ゴムおよび第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体からなる。
【0045】実施例および比較例で用いた原材料を一括
して示すと以下のとおりである。なお、各成分の配合割
合はすべて重量%であるが、(6)〜(17),(1
9)〜(24)に示す原材料については、(1)〜
(5),(18)に示す原材料の総重量100に対する
重量%である。
して示すと以下のとおりである。なお、各成分の配合割
合はすべて重量%であるが、(6)〜(17),(1
9)〜(24)に示す原材料については、(1)〜
(5),(18)に示す原材料の総重量100に対する
重量%である。
【0046】(1) フッ化ビニリデン・フルオロプロ
ピレン共重合体[テクノフロン](旭モンテ社製:テク
ノフロンFOR420) (2) テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体
[AFLAS](旭硝子・日本合成ゴム社製:AFLA
S 150P) (3) フルオロシリコーン系エラストマー(ダウコー
ニング社製:シラスティックLS9) (4) テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体
[ETFE](旭硝子社製:アフロンCOP) (5) テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体[PFA](三井デュポンフ
ロロケミカル社製:PFA−MP10) (6) 低分子量含フッ素重合体[低分子量TFE]
(旭硝子社製:ループリカントL169) (7) 低分子量含フッ素重合体[低分子量FPE(フ
ルオロポリエーテル)](日本エニモント社製:フォン
ブリンZ−Doll) (8) 高分子量PTFE(三井デュポンフロロケミカ
ル社製:テフロン7J) (9) カーボン(ファンデルビルト社製:MTカーボ
ン) (10) ステアリン酸ナトリウム(一般工業材) (11) 有機過酸化物(αα´−ビス(t−ブチルペ
ルオキシ)ジイソプロビルベンゼン) (12) 多官能製モノマー[TAIC](トリアリル
イソシアヌレイト) (13) 酸化マグネシウム(一般試薬) (14) 水酸化カルシウム(一般試薬) (15) フェノール樹脂(カネボウ社製:ベルパール
H300) (16) イミド樹脂(宇部興産社製:ユーピレックス
S) (17) イミド樹脂(三笠産業社製:PWA20) (18) NBR(日本合成ゴム社製:N237H) (19) HAFカーボン (20) JSR AROMA (21) 老化防止剤 (22) 加硫促進剤CZ (23) 加硫促進剤TT (24) イオウ (25) ガラス充填PTFE(三井デュポンフロロケ
ミカル社製T−1103J) 実施例1〜3 まず、ロール間隔5〜10mm程度に調整したロール混
合機にフッ素ゴム(1)を巻付け、表1に示した割合で
順次、ステアリン酸ナトリウム(10)、MTカーボン
(9)、ETFE(4)、TAIC(12)を加えて混
練した。その後、ロール間隔を1mmに調整し、素練を
10回行なった。なお、このときの摩擦熱を防止する目
的で、常時ロール内に冷却水を通し、ロール温度を60
℃以下に保った。次に、冷却水を止め、ロール内にスチ
ームを通し、ゴム温度が70℃以上、90℃以下になる
ように調整し、その後、ロール間隔を5〜10mm程度
に戻し、低分子量含フッ素重合体(6)を少量ずつ添加
しながら表1に示す各実施例の配合割合で混練した。そ
の後、再びロール間隔を1mmに狭めて素練を10回行
なった。
ピレン共重合体[テクノフロン](旭モンテ社製:テク
ノフロンFOR420) (2) テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体
[AFLAS](旭硝子・日本合成ゴム社製:AFLA
S 150P) (3) フルオロシリコーン系エラストマー(ダウコー
ニング社製:シラスティックLS9) (4) テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体
[ETFE](旭硝子社製:アフロンCOP) (5) テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体[PFA](三井デュポンフ
ロロケミカル社製:PFA−MP10) (6) 低分子量含フッ素重合体[低分子量TFE]
(旭硝子社製:ループリカントL169) (7) 低分子量含フッ素重合体[低分子量FPE(フ
ルオロポリエーテル)](日本エニモント社製:フォン
ブリンZ−Doll) (8) 高分子量PTFE(三井デュポンフロロケミカ
ル社製:テフロン7J) (9) カーボン(ファンデルビルト社製:MTカーボ
ン) (10) ステアリン酸ナトリウム(一般工業材) (11) 有機過酸化物(αα´−ビス(t−ブチルペ
ルオキシ)ジイソプロビルベンゼン) (12) 多官能製モノマー[TAIC](トリアリル
イソシアヌレイト) (13) 酸化マグネシウム(一般試薬) (14) 水酸化カルシウム(一般試薬) (15) フェノール樹脂(カネボウ社製:ベルパール
H300) (16) イミド樹脂(宇部興産社製:ユーピレックス
S) (17) イミド樹脂(三笠産業社製:PWA20) (18) NBR(日本合成ゴム社製:N237H) (19) HAFカーボン (20) JSR AROMA (21) 老化防止剤 (22) 加硫促進剤CZ (23) 加硫促進剤TT (24) イオウ (25) ガラス充填PTFE(三井デュポンフロロケ
ミカル社製T−1103J) 実施例1〜3 まず、ロール間隔5〜10mm程度に調整したロール混
合機にフッ素ゴム(1)を巻付け、表1に示した割合で
順次、ステアリン酸ナトリウム(10)、MTカーボン
(9)、ETFE(4)、TAIC(12)を加えて混
練した。その後、ロール間隔を1mmに調整し、素練を
10回行なった。なお、このときの摩擦熱を防止する目
的で、常時ロール内に冷却水を通し、ロール温度を60
℃以下に保った。次に、冷却水を止め、ロール内にスチ
ームを通し、ゴム温度が70℃以上、90℃以下になる
ように調整し、その後、ロール間隔を5〜10mm程度
に戻し、低分子量含フッ素重合体(6)を少量ずつ添加
しながら表1に示す各実施例の配合割合で混練した。そ
の後、再びロール間隔を1mmに狭めて素練を10回行
なった。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】以上の工程で得られたコンパウンドにおい
て、150×15O×2tシートを一次加硫(170
℃,10分間,プレス圧7kgf/cm2 )で得た。ま
た、二次加硫(230℃,16時間,フリー)を行な
い、加硫を済せた。各試験片について摩擦試験,弾性体
特性を求めた。各試験の方法は以下のとおりである。
て、150×15O×2tシートを一次加硫(170
℃,10分間,プレス圧7kgf/cm2 )で得た。ま
た、二次加硫(230℃,16時間,フリー)を行な
い、加硫を済せた。各試験片について摩擦試験,弾性体
特性を求めた。各試験の方法は以下のとおりである。
【0050】(1) 試験方法 ・摩擦磨耗試験 得られた試験片を内径φ17,外径φ21に加工し、φ
17×φ21×10のSPCCリング片へ接着してリン
グ試験片とした。相手剤はSUJ2(軸受鋼)φ6×φ
33×6円盤状試験片とし、スラスト型摩擦磨耗試験機
を用いて評価した。条件は滑り速度128m/min,
面圧3.5kgf/cm2 とした。500時間後の摩擦
係数と磨耗係数を表3に示す。
17×φ21×10のSPCCリング片へ接着してリン
グ試験片とした。相手剤はSUJ2(軸受鋼)φ6×φ
33×6円盤状試験片とし、スラスト型摩擦磨耗試験機
を用いて評価した。条件は滑り速度128m/min,
面圧3.5kgf/cm2 とした。500時間後の摩擦
係数と磨耗係数を表3に示す。
【0051】・弾性体特性 得られた試験片に対してJIS−K6301に準拠し、
引張強度・伸び・硬度(JIS−A)を調査した。その
結果を表3に示す。
引張強度・伸び・硬度(JIS−A)を調査した。その
結果を表3に示す。
【0052】実施例4〜10 表1に示す割合にて前述の実施例1〜3とまったく同様
な方法にて混合,成形,加硫を行なった。また、試験片
の調整および試験方法も実施例1〜3とまったく同様な
方法を用いた。その結果を表3に示す。
な方法にて混合,成形,加硫を行なった。また、試験片
の調整および試験方法も実施例1〜3とまったく同様な
方法を用いた。その結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】比較例1〜7 比較例1〜7では、表1に示す割合にて原材料を配合
し、実施例1〜3とまったく同様な方法にて、それぞれ
混合,シート成形,加硫を行なった。また、試験片の調
整および試験方法も実施例1〜3とまったく同様な方法
を用いた。その結果を表3に示す。
し、実施例1〜3とまったく同様な方法にて、それぞれ
混合,シート成形,加硫を行なった。また、試験片の調
整および試験方法も実施例1〜3とまったく同様な方法
を用いた。その結果を表3に示す。
【0055】表3から明らかなように、この発明の実施
例1〜10は、摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れている
とともに、十分な弾性特性を有している。これに対し
て、比較例1〜7は、摩擦・磨耗特性が悪く、この特性
が優れている比較例8は硬度が高すぎ、ゴム弾性に劣る
ことが分かる。
例1〜10は、摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れている
とともに、十分な弾性特性を有している。これに対し
て、比較例1〜7は、摩擦・磨耗特性が悪く、この特性
が優れている比較例8は硬度が高すぎ、ゴム弾性に劣る
ことが分かる。
【0056】図2はこの発明による実施例と比較例との
実験を行なうための装置の一例を示す図である。図2に
おいて、バルブ11はカム12とロッカーアーム13と
によって駆動され、バルブガイド14とバルブ11との
間にバルブステムシール15が取付けられる。このバル
ブステムシール15として、実施例1と比較例1を用
い、カム12の回転数を1600rpmに設定し、バル
ブステムシール15とバルブガイド14の間の漏油量を
採集し、バルブステムシール1個当たりの400時間後
の積算漏油量を求めた。その結果を表4に示す。
実験を行なうための装置の一例を示す図である。図2に
おいて、バルブ11はカム12とロッカーアーム13と
によって駆動され、バルブガイド14とバルブ11との
間にバルブステムシール15が取付けられる。このバル
ブステムシール15として、実施例1と比較例1を用
い、カム12の回転数を1600rpmに設定し、バル
ブステムシール15とバルブガイド14の間の漏油量を
採集し、バルブステムシール1個当たりの400時間後
の積算漏油量を求めた。その結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】この表4から明らかなように、比較例1の
フッ素ゴムやシリコーンゴムに比べて、この発明の実施
例1の組成よりなるバルブステムシールの漏れ量が小さ
く、その性能の優れていることが分かる。
フッ素ゴムやシリコーンゴムに比べて、この発明の実施
例1の組成よりなるバルブステムシールの漏れ量が小さ
く、その性能の優れていることが分かる。
【図1】この発明の一実施例の断面図である。
【図2】この発明による実施例と比較例を実験するため
の装置の一例を示す図である。
の装置の一例を示す図である。
【図3】従来の自動車エンジンのエンジンバルブを示す
図である。
図である。
【図4】従来のバルブステムオイルシールの各種例を示
す断面図である。
す断面図である。
4 バルブステムシール 5 潤滑性ゴム組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 147:04 145:24 149:06) C10N 20:00 A 8217−4H 20:04 20:06 Z 8217−4H 30:06 40:34 50:10
Claims (7)
- 【請求項1】 エンジンバルブとバルブガイドとのクリ
アランスに入るエンジンオイルの量を調整するバルブス
テムオイルシール材において、 摺動面を含む一部または全体を第1必須成分として熱可
塑性フルオロ樹脂、第2必須成分をフッ素ゴム、および
第3必須成分を低分子量含フッ素重合体とする配合から
なる潤滑性ゴム組成物で形成したことを特徴とする、バ
ルブステムオイルシール材。 - 【請求項2】 前記潤滑性ゴム組成物に、熱硬化性樹脂
の硬化粉末またはガラス転移点が300℃以上の耐熱性
樹脂粉末が添加されている、請求項1のバルブステムオ
イルシール材。 - 【請求項3】 前記第1必須成分である熱可塑性フルオ
ロ樹脂がテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、
テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体およびテトラフルオロエチレン・ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体からなる群から選ばれる
1種以上である、請求項1のバルブステムオイルシール
材。 - 【請求項4】 前記第2必須成分が、分子量100,0
00から250,000のフッ素ゴムである、請求項1
のバルブステムオイルシール材。 - 【請求項5】 前記第2必須成分であるフッ素ゴムが、
テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体、フッ化
ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ
化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テトラフル
オロエチレン共重合体、フルオロシリコーン共重合体お
よびパーフルオロ系共重合体からなる群から選ばれる1
種以上の重合体である、請求項1のバルブステムオイル
シール材。 - 【請求項6】 前記第3必須成分である低分子量含フッ
素重合体が平均分子量50,000以下のテトラフルオ
ロエチレン重合体、フルオロポリエーテルおよびポリフ
ルオロアルキル基含有化合物からなる群から選ばれる1
種以上の重合体である、請求項1のバルブステムオイル
シール材。 - 【請求項7】前記第3必須成分である低分子量含フッ素
重合体が、平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレ
ン重合体である、請求項1のバルブステムオイルシール
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20256292A JPH0649438A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | バルブステムオイルシール材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20256292A JPH0649438A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | バルブステムオイルシール材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0649438A true JPH0649438A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16459552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20256292A Withdrawn JPH0649438A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | バルブステムオイルシール材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0649438A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003046105A1 (fr) * | 2001-11-30 | 2003-06-05 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Composition d'etancheite et joints produits a l'aide de celle-ci |
EP1743920A1 (en) * | 2005-07-13 | 2007-01-17 | Solvay Solexis S.p.A. | Thermoplastic fluoropolymer composition |
EP1743921A1 (en) * | 2005-07-13 | 2007-01-17 | Solvay Solexis S.p.A. | Thermoplastic halopolymer composition |
JP2007146096A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-06-14 | Toyoda Gosei Co Ltd | 燃料系シール部材及び同部材用フッ素ゴム塗料組成物 |
CN102792074A (zh) * | 2010-03-08 | 2012-11-21 | 本田技研工业株式会社 | 汽车用阀杆密封件 |
WO2013111643A1 (ja) | 2012-01-23 | 2013-08-01 | ダイキン工業株式会社 | 自動車用オイルシール |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP20256292A patent/JPH0649438A/ja not_active Withdrawn
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7323515B2 (en) | 2001-11-30 | 2008-01-29 | Jtekt Corporation | Sealing composition and seals made by using the same |
WO2003046105A1 (fr) * | 2001-11-30 | 2003-06-05 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Composition d'etancheite et joints produits a l'aide de celle-ci |
US8399565B2 (en) | 2005-07-13 | 2013-03-19 | Solvay Solexis S.P.A. | Thermoplastic halopolymer composition |
EP1743920A1 (en) * | 2005-07-13 | 2007-01-17 | Solvay Solexis S.p.A. | Thermoplastic fluoropolymer composition |
EP1743921A1 (en) * | 2005-07-13 | 2007-01-17 | Solvay Solexis S.p.A. | Thermoplastic halopolymer composition |
WO2007006645A1 (en) | 2005-07-13 | 2007-01-18 | Solvay Solexis S.P.A. | Thermoplastic fluoropolymer composition |
WO2007006646A1 (en) * | 2005-07-13 | 2007-01-18 | Solvay Solexis S.P.A. | Thermoplastic halopolymer composition |
US8426509B2 (en) | 2005-07-13 | 2013-04-23 | Solvay Solexis S.P.A. | Thermoplastic fluoropolymer composition |
JP2007146096A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-06-14 | Toyoda Gosei Co Ltd | 燃料系シール部材及び同部材用フッ素ゴム塗料組成物 |
US8147917B2 (en) | 2005-10-31 | 2012-04-03 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Manufacturing method for elastic member |
CN102792074A (zh) * | 2010-03-08 | 2012-11-21 | 本田技研工业株式会社 | 汽车用阀杆密封件 |
EP2546558A1 (en) * | 2010-03-08 | 2013-01-16 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle valve stem seal |
EP2546558A4 (en) * | 2010-03-08 | 2014-04-02 | Honda Motor Co Ltd | VEHICLE VALVE STEM JOINT |
US8931452B2 (en) | 2010-03-08 | 2015-01-13 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle valve stem seal |
WO2013111643A1 (ja) | 2012-01-23 | 2013-08-01 | ダイキン工業株式会社 | 自動車用オイルシール |
CN104067036A (zh) * | 2012-01-23 | 2014-09-24 | 大金工业株式会社 | 汽车用油封 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |