JPH069941A - 自動車用ブレーキ機構の往復動シール材 - Google Patents

自動車用ブレーキ機構の往復動シール材

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JPH069941A
JPH069941A JP4123789A JP12378992A JPH069941A JP H069941 A JPH069941 A JP H069941A JP 4123789 A JP4123789 A JP 4123789A JP 12378992 A JP12378992 A JP 12378992A JP H069941 A JPH069941 A JP H069941A
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JP
Japan
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essential component
seal material
tetrafluoroethylene
copolymer
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JP4123789A
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Shigeo Kobayashi
繁夫 小林
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は摩擦係数が小さく、摩耗特性に優
れ、固着現象やガタの発生を防止してブレーキ性能を安
定化できるような自動車用ブレーキ機構の往復動シール
材を提供することを主要な特徴とする。 【構成】 ディスクロータ1にパッド3を押し付けるた
めに往復運動するピストン4とシリンダとの間をシール
するためのシール材8として、潤滑性ゴム組成物を用
い、潤滑性ゴム組成物は第1必須成分である熱可塑性フ
ルオロ樹脂、第2必須成分としてフッ素ゴムおよび第3
必須成分として低分子量含フッ素重合体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車用ブレーキ機構
の往復動シール材に関し、特に、自動車のディスクブレ
ーキに用いられ、ブレーキディスクにパッドを押し付け
るために往復運動するピストンとシリンダとの間をシー
ルするような自動車用ブレーキ機構の往復動シール材に
関する。
【0002】
【従来の技術】図1はこの発明の背景となり、かつこの
発明が適用されるベンチレーテッドディスクブレーキの
構造を示す図である。図1を参照して、ディスクロータ
1は車輪(図示せず)に対して平行に設けられ、2枚の
ディスクを平行に配置したものであり、このディスクロ
ータ1に制動をかけるための機構が内蔵されたキャリー
ボディ2が設けられている。キャリーボディ2内にはデ
ィスクロータ1に接触して制動をかけるためのパッド3
が設けられていて、このパッド3はピストン4によって
ディスクロータ1に押し付けられる。ピストン4は運転
席のブレーキペダルを踏み込むことによって、ブレーキ
オイルがブレーキホース5からブレーキオイル通路6に
加えられて作動し、パッド3をディスクロータ1に押し
付ける。ピストン4とシリンダ7との間をシールするた
めにシール材8が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1に示したシール材
8はウレタンゴムやEPDMゴムなどが用いられている
が、摩擦係数が大きいため、固着を生じ、ブレーキ性能
が不安定になるという欠点がある。また、従来のゴムは
摩耗特性が劣るため、シールの内径面が摩耗し、シール
材8とピストン4の外径との間の隙間が大きくなり、ブ
レーキオイルが洩れやすく、ブレーキ性能が不安定にな
るという欠点があった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、摩
擦係数が小さく、摩耗特性が優れ、ブレーキ性能を安定
化できるような自動車用ブレーキ機構の往復動シール材
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明はブレーキディ
スクにパッドを押し付けるために往復運動するピストン
とシリンダとの間をシールするための往復動シール材で
あって、シールの一部あるいは全体を第1必須成分とし
て熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分としてフッ素ゴ
ムおよび第3必須成分として低分子量含フッ素重合体と
する配分からなる潤滑性ゴム組成物で形成したものであ
る。
【0006】この発明において、フッ素ゴムとは、平均
して1個以上のフッ素原子を含む単位モノマーの重合体
または共重合体であって、ガラス転移点が室温以下であ
り、室温でゴム状弾性を有するものであれば、特に限定
されるものではなく、広範囲のものを例示することがで
きる。
【0007】フッ素ゴムの重合方式としては、塊状重
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、触媒重合、電離性
放射線重合、およびレドックス重合などを挙げることが
できる。また、フッ素ゴムの分子量は、通常50,00
0以上のものが望ましく、可及的に高分子量のものが良
好な結果を得ることから、より好ましくは70,000
以上特に望ましくは100,000〜250,000程
度のものを用いる。
【0008】以上の条件に該当する代表例としては、テ
トラフルオロエチレン・プロピレン共重合体である旭硝
子社製アフラス、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体であるデュポン・昭和電工社製バイト
ン、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テ
トラフルオロエチレン共重合体であるモンテフルオス社
製テクノフロン、フルオロシリコーン系エラストマーで
あるダウコーニング社製シラスティックLS、パーフル
オロ系エラストマーであるダイキン工業社製ダイエルパ
ーフロなどを挙げることができる。
【0009】また、この発明において、第1必須成分で
ある熱可塑性フルオロ樹脂とは、主鎖に炭素鎖を持ち、
側鎖にフッ素の結合を持つポリマーである。このような
熱可塑性フルオロ樹脂としては、たとえば、テトラフル
オロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(以下、PFAと略記する)、テトラフルオロエ
チレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体(以下、EPEと略記す
る)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(以下、FEPと略記する)、テトラフル
オロエチレン・エチレン共重合体(以下、ETFEと略
記する)、トリフルオロクロロエチレン重合体(以下、
CTFEと略記する)、トリフルオロクロロエチレン・
エチレン共重合体(以下、ECTFEと略記する)、ポ
リビニルフルオライド(以下、PVFと略記する)およ
びポリビニリデンフルオライド(以下、PVDEと略記
する)からなる群から選ばれる1種以上の重合体である
ことが好ましい。特に混練工程において繊維化しないこ
と、溶解性等の混練性の容易さ、および最終製品のゴム
状弾性維持を考慮するとETFE、PFA、FEPが好
ましい、ETFEにおいてはMI値(メルトインデック
ス)が300℃、2160gにて1〜20g/10mi
nであるものがよい。
【0010】以上の条件に該当する代表例としては、前
述のPFAの三井・デュポンフロロケミカル社製PFA
MP10、FEPである三井・デュポンフロロケミカ
ル社製テフロンFEP100、ETFEである旭硝子社
製アフロンCOPなどが挙げられる。
【0011】上述したフッ素ゴムおよび熱可塑性フルオ
ロ樹脂を混合した組成物は、弾性体としての特性を有す
る。この発明において、第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体はこのような弾性体にさらに優れた摺動特
性を付与するために配合されるものである。
【0012】この発明において、低分子量含フッ素重合
体とは、テトラフルオロエチレン(TFE)、主要構造
単位−Cn 2n−O−(nは1〜4の整数)を有するフ
ルオロポリエーテル、主要構造単位
【0013】
【化1】
【0014】などを有するポリフルオロアルキル基含有
化合物(炭素数2〜20)のうち分子量50,000以
下のものをいう。優れた摺動特性を付与するためには、
低分子量含フッ素重合体の分子量が5,000以下であ
ることがとくに望ましい。このような低分子量含フッ素
重合体のうち、次式で示されるテトラフルオロエチレン
重合体の平均粒径5μm以下のものが特に好ましい。
【0015】
【化2】
【0016】このようなものとして、たとえば、デュポ
ン社製バイダックスAR、および旭硝子社製フルオンル
ブリカントL169などを挙げることができる。
【0017】次に、−Cn 2n−O(nは1〜4の整
数)の主要構造単位を有する平均分子量50,000以
下のフルオロポリエーテルとしては、
【0018】
【化3】
【0019】などを例示することができる。このような
重合体は、他の配合材料および添加剤に対する親和性
(密着性)の向上のために、イソシアネート基、水酸
基、カルボキシル基、およびエステル基などの官能基を
含む構造単位を有するものが望ましい。
【0020】このようなフルオロポリエーテルの具体例
としては、以下のようなものが挙げられる。
【0021】
【化4】
【0022】これらのフルオロポリエーテルは、単独で
使用してもよいし、併用してもよい。また、官能基に活
性化水素が含まれているフルオロポリエーテルとポリフ
ルオロポリエーテル基を含有しないイソシアネート化合
物とを併用してもよい。また、イソシアネート基を有す
るフルオロポリエーテルと、各種のフルオロポリエーテ
ル基を含有しないジアミン類、トリアミン類、または各
種のフルオロポリエーテル基を含有しないジオール類、
トリオール類を併用するなどの方法を採用してもよい。
【0023】特に、官能基同士が反応して分子量の増大
が起こるようなフルオロポリエーテルを組合せて使用す
ることが望ましい。このようなものとして、たとえばイ
ソシアネート基を含む単位を有するものと、水酸基を含
む単位を有するものとを組合せることは同様に望ましい
ことである。
【0024】ポリフルオロアルキル基含有化合物として
は、たとえば以下に示すようなポリフルオロアルキル基
を有するものが挙げられる。
【0025】
【化5】
【0026】以上のようなポリフルオロアルキル基(炭
素数2〜20)を有し、平均分子量が50,000以下
のものとしては、
【0027】
【化6】
【0028】など、反応性基およびポリフルオロアルキ
ル基を有する化合物と、その反応性基と反応する基を有
するエチレン性不飽和化合物との反応物(たとえば、フ
ルオロアルキルアクリレートなど)の重合体、ならびに
反応性基およびポリフルオロアルキル基を有する化合物
とその反応性基と反応する基を有する各種重合体との反
応物、または前述の化合物の重縮合物などが挙げられ
る。
【0029】ポリフルオロアルキル基含有化合物は、上
述のフルオロポリエーテルと同様に、他の配合材料およ
び添加剤を親和性(密着性)の向上のために親和性の高
い官能基、たとえばイソシアネート基、水酸基、メリカ
プト基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基および
スルホン基などを含む単位を有する化合物が好ましい。
【0030】これらのポリフルオロアルキル基含有化合
物は、単独での使用または併用のいずれでもよい。ま
た、活性化水素を有する反応基を有するポリフルオロア
ルキル基含有化合物とポリフルオロアルキル基を有しな
いイソシアネート化合物とを併用してもよい。また、イ
ソシアネート基を有するポリフルオロアルキル基含有化
合物と、各種のポリフルオロアルキル基を含有しないジ
アミン類、トリアミン類または各種のポリフルオロアル
キル基を含有しないジオール基、トリオール類を併用す
るなどの方法を採用してもよい。
【0031】官能基同志の組合せは、強度増加の上から
好ましく、具体的には炭素数2〜20のポリフルオロア
ルキル基を有し、かつ、水酸基、メルカプト基、カルボ
キシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種類を含
むフッ素重合体との組合せ、または炭素数2〜20のポ
リフルオロアルキル基を有し、かつイソシアネート基を
含む単位を有する含フッ素重合体と、炭素数2〜20の
ポリフルオロアルキル基を有し、さらに活性化水素を有
する反応基を含む単位を有する含フッ素重合体との組合
せを挙げることができる。
【0032】これらの低分子量含フッ素重合体のうち、
フルオロオレフィン重合体またはフルオロポリエーテル
を用いると、潤滑性において優れた結果が得られ、特に
平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレン重合体を
用いると最も望ましい結果を得ることが判明している。
【0033】この発明において、フッ素ゴム,熱可塑性
フルオロ樹脂および低分子量含フッ素重合体の配合比
は、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の重量比が5
0:50から95:5となることが望ましい。熱可塑性
フルオロ樹脂の配合重量比が50/100を越えると、
目的の組成物に十分な弾性特性が得られず、5/100
未満になると十分な耐摩耗性が得られないからである。
【0034】また、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂
の合計100重量部に対して、低分子量含フッ素重合体
は5〜50重量部であることが好ましい。低分子量含フ
ッ素重合体の配合比が5重量部未満では、十分な摺動特
性が得られず、50重量部を越えるとゴム状弾性特性が
損なわれるからである。
【0035】また、上記の潤滑性ゴム組成物に対し、3
00℃において不溶融な熱硬化性樹脂の硬化粉末、また
はガラス転移点が300℃以上の耐熱性樹脂粉末を添加
して耐摩耗性を向上させることができる。
【0036】熱硬化性樹脂の粉末としては、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化後の微粉末、ガラス転
移点が300℃以上である耐熱性樹脂としてはポリイミ
ド樹脂、芳香族アラミド樹脂などの微粉末が挙げられ
る。
【0037】市販の樹脂粉末のうち、フェノール樹脂の
硬化粉砕品としては、カネボウ社製:ベルパールH30
0,ポリイミド樹脂の硬化粉砕品としては、三笠産業社
製:PWA20、芳香族アラミド樹脂の粉砕品としては
旭化成社製:MP−P、ガラス転移点Tgが300℃以
上の熱硬化性樹脂粉末としては宇部興産社製:ユーピレ
ックスS(Tg>500)などがある。
【0038】このような熱硬化性樹脂粉末の粒径は、1
〜15μmのものがゴム状弾性の維持と混練工程の容易
性の点で好ましい。熱硬化性樹脂粉末は、第1〜第3の
必須成分に対して、5〜20重量%添加することが好ま
しい。5重量%未満では耐摩耗性向上の効果がなく、2
0重量%を越える多量ではゴム弾性が低下するので好ま
しくない。
【0039】なお、この発明の目的を損なわない範囲
で、上記成分の他に各種添加剤を配合してもよい。たと
えばフッ素ゴムの加硫材としてイソシアヌレイト、有機
過酸化物など、ステアリン酸ナトリウム、酸化マグネシ
ウム、および水酸化カルシウムなどの酸化防止剤、また
は受酸材、カーボンなどの帯電防止剤、シリカおよびア
ルミナなどの充填剤、その他金属酸化物、着色剤、およ
び難燃剤など適宜加えてもよいことはいうまでもない。
【0040】以上の各種原材料を混合する方法は特に限
定されるものではなく、通常広く用いられている方法に
より混合することができる。たとえば、主原料になるエ
ラストマー、その他の原料をそれぞれ個別に順次、また
は同時に、ロール混合機その他の混合機により混合すれ
ばよい。なお、このとき摩擦による発熱を防止する意味
で温調器を設けることが望ましい。
【0041】また、ロール混合器を使用する場合には、
仕上げの混合として、ロール間隔を3mm以下程度に締
めて薄通しを行なうとさらによい。
【0042】
【作用効果】この発明にかかる自動車用ブレーキ機構の
往復動シール材は摺動部の一部または全体を潤滑性ゴム
組成物によって形成したことによって、摩擦係数が少な
く摩耗特性に優れ、固着現象やガタの発生を防止でき、
ブレーキ性能を安定化できる。
【0043】
【実施例】この発明の実施例では、前述の図1に示した
シール材8が潤滑性ゴム組成物によって形成される。潤
滑性ゴム組成物は、第1必須成分として熱可塑性フルオ
ロ樹脂、第2必須成分としてフッ素ゴムおよび第3必須
成分として低分子量含フッ素重合体とする配分からな
る。
【0044】実施例および比較例で用いた原材料を一括
して示すと以下のとおりである。なお、各成分の配合割
合はすべて重量%であるが、(3)〜(9)に示す原材
料については(1),(2)に示す原材料の総重量10
0に対する重量%である。
【0045】(1) フッ化ビニリデン・フルオロプロ
ピレン共重合体 (旭モンテ社製テクノフロンFOR4
20) (2) テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体
(旭硝子社製 アフロンCOP) (3) 低分子量含フッ素重合体(低分子量TFE)
(旭硝子社製 ルーブリカントL169) (4) 低分子量含フッ素重合体(低分子量PFPE)
(日本エニモント社製 フォンブリンZ−DISO
C) (5) カーボン (ファデルビルト社製 MTカーボ
ン) (6) ステアリン酸ナトリウム (一般工業材) (7) 酸化マグネシウム (一般試薬) (8) 水酸化カルシウム (一般試薬) (9) フェノール樹脂 (カネボウ社製 ベルパール
H300) (10) ニトリル・ブタジエン系共重合体(NBR)
(一般工業材 硬度JIS−A70) (11) ジメチルシリコン系重合体(シリコンゴム)
(一般工業材 硬度JIS−A70) まず、ロール間隔5〜10mm程度の調整したロール混
合機にフッ素ゴム(1)を巻付け、表1に示した割合で
順次、MTカーボン、ステアリン酸ナトリウム、Mg
O、Ca(OH)2 を加えて混練した。その後、ロール
間隔を1mmに調整し、素練りを約10回行なった。な
お、このときの摩擦熱を防止する目的で、常時ロール内
に冷却水を通し、ロール温度を60℃以下に保った。次
に、冷却水を止め、ロール内にスチームを通し、ゴム温
度が70℃以上、90℃以下になるように調整し、その
後、ロール間隔を5〜10mm程度に戻し、低分子量含
フッ素重合体を少量ずつ添加しながら表1に示す各実施
例の配合割合で混練した。その後、再びロール間隔を1
mmに狭めて素練りを10回行なった。
【0046】
【表1】
【0047】以上の工程で得られたコンパウンドにおい
て、150×150×1tシートを1次加硫(170
℃,10分,プレス圧7kgf/cm2 )、2次加硫
(230℃,16時間,フリー)を行ない、製作した。
各試験片について摩擦試験、摩耗試験、非粘着性および
弾性体特性を求めた。各試験の方法は以下のとおりであ
る。
【0048】(1)試験方法 摩擦試験 得られた試験片を内径φ17,外径φ21,厚み1mm
に加工し、φ17×φ21×10mmのSPCCリング
片へ接着して試験片とした。相手材はSUJ2(軸受
鋼)のφ6×φ33×6mm円盤状試験片とし、スラス
ト型摩擦試験機を用いて評価した。条件は滑り速度12
8m/min,面圧3.5kgf/cm2とし、得られ
た結果を第2表に示す。
【0049】
【表2】
【0050】摩耗試験 スラスト型摩耗試験機により、滑り速度毎分128m,
面圧3.5kgf/cm2 とし、相手材はSUJ2(軸
受鋼)のφ6×φ33×6mm円盤状試験片として得ら
れた結果を第2表に併記した。
【0051】比較例1,2 実施例と動寸法の試験片をEPDMゴム(比較例1)と
ウレタンゴム(比較例2)で加工し、前記したスラスト
型摩擦,摩耗試験機において、実施例と同条件で摩擦,
摩耗試験を行ない、その結果を表2に併記した。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の背景となり、かつこの発明の一実施
例が適用されるベンチレーテッドディスクブレーキの構
造を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスクロータ 2 キャリーボディ 3 パッド 4 ピストン 8 シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:50 145:24 149:18) C10N 20:00 A 8217−4H 20:04 20:06 Z 8217−4H 30:06 40:34 50:08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキディスクにパッドを押し付ける
    ために往復運動するピストンとシリンダとの間をシール
    するための自動車用ブレーキ機構の往復動シール材であ
    って、 摺動部の一部または全体が潤滑性ゴム組成物からなり、 前記潤滑性ゴム組成物が、第1必須成分である熱可塑性
    フルオロ樹脂、第2必須成分であるフッ素ゴム、および
    第3必須成分である低分子量含フッ素重合体からなる、
    自動車用ブレーキ機構の往復動シール材。
  2. 【請求項2】 前記潤滑性ゴム組成物に、熱硬化性樹脂
    の硬化粉末またはガラス転移点が300℃以上の耐熱性
    樹脂粉末が添加されている、請求項1の自動車用ブレー
    キ機構の往復動シール材。
  3. 【請求項3】 前記第1必須成分である熱可塑性フルオ
    ロ樹脂がテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、
    テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル
    エーテル共重合体およびテトラフルオロエチレン・ヘキ
    サフルオロプロピレン共重合体からなる群から選ばれる
    1種以上である、請求項1の自動車用ブレーキ機構の往
    復動シール材。
  4. 【請求項4】 前記第2必須成分が、分子量100,0
    00から250,000のフッ素ゴムである、請求項1
    の自動車用ブレーキ機構の往復動シール材。
  5. 【請求項5】 前記第2必須成分であるフッ素ゴムが、
    テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体、フッ化
    ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ
    化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テトラフル
    オロエチレン共重合体、フルオロシリコン共重合体およ
    びパーフルオロ系共重合体からなる群から選ばれる1種
    以上の重合体である、請求項1の自動車用ブレーキ機構
    の往復動シール材。
  6. 【請求項6】 前記第3必須成分である低分子量含フッ
    素重合体が平均分子量50,000以下のテトラフルオ
    ロエチレン重合体、フルオロポリエーテルおよびポリフ
    ルオロアルキル基含有化合物からなる群から選ばれる1
    種以上の重合体である、請求項1の自動車用ブレーキ機
    構の往復動シール材。
  7. 【請求項7】前記第3必須成分である低分子量含フッ素
    重合体が、平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレ
    ン重合体である、請求項1の自動車用ブレーキ機構の往
    復動シール材。
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