JPH06159406A - ディスクブレーキのブレーキ鳴き防止機構 - Google Patents

ディスクブレーキのブレーキ鳴き防止機構

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JPH06159406A
JPH06159406A JP4308715A JP30871592A JPH06159406A JP H06159406 A JPH06159406 A JP H06159406A JP 4308715 A JP4308715 A JP 4308715A JP 30871592 A JP30871592 A JP 30871592A JP H06159406 A JPH06159406 A JP H06159406A
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brake
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pad
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Tamaki Mizutani
環 水谷
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で耐久性に優れたディスクブレー
キ用の鳴き防止機構を提供する。 【構成】 ディスクブレーキのパッド1においてパッド
1を押すためのピストン3と接触する部分2が、熱可塑
性フルオロ樹脂、フッ素ゴムおよび低分子量含フッ素重
合体を主成分とする潤滑性ゴム組成物から形成されるこ
とを特徴とするブレーキ鳴き防止機構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディスクブレーキの
ブレーキ鳴き防止機構に関し、特に自動車用ディスクブ
レーキに設けられ、ブレーキ鳴きを防止するための構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレーキ鳴きは、制動時にディスクロー
タと摩擦材の間で起こる摩擦振動によりブレーキの各部
が加振され、騒音が発生する現象である。
【0003】自動車用ディスクブレーキ機構において、
このブレーキ鳴きを防止するため、たとえば図3に示す
ような構造が従来用いられてきた。図3に示す鳴き防止
機構は、パッド11に2つのシム12および13が設け
られた構造を有している。これら2つのシムをパッドに
固定した際の外観は、図4に示すとおりである。
【0004】上記構造のように2つのシムが別体として
パッドに固定される場合、パッドと外側のシムの間に、
グリースを塗布した鳴き防止のためのシムを介在させ固
定する。この場合の断面構造は、図5に示すとおりであ
り、パッド11と金属部材14との間に金属15の両表
面にエラストマー16が被覆された部材17が固定され
ている。
【0005】また、他の構造として、シムが一体構造と
され、これが接着剤によってパッドに固定されるものが
ある。この場合の断面構造は図6に示すとおりであり、
ガラス繊維18の両面にエラストマー16′を被覆し、
さらに金属19で覆った一体構造のシム20がパッド1
1に接着されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の鳴き防
止機構において、パッドと外側のシムとの間にグリース
を塗布したシムを介在させた構造の場合、グリース切れ
に伴ってブレーキ鳴きの防止効果がなくなり、ブレーキ
鳴きが著しくなるという欠点を有する。
【0007】また、一体構造のシムを用いた鳴き防止構
造は、シムの構造が複雑で製造に手間がかかる。
【0008】さらに、上述した構造において、シムは薄
肉の金属を土台とするので、金属の土台が変形した場
合、ブレーキ鳴きが著しくなる。
【0009】それゆえにこの発明の目的は、簡単な構造
で耐久性に優れたディスクブレーキ用鳴き防止機構を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に従うディスク
ブレーキのブレーキ鳴き防止機構は、ディスクブレーキ
のパッドにおいてパッドを押すためのピストンと接触す
る部分またはピストンにおいてパッドと接触する部分
が、第1必須成分としての熱可塑性フルオロ樹脂、第2
必須成分としてのフッ素ゴム、および第3必須成分とし
ての低分子量含フッ素重合体を配合した潤滑性ゴム組成
物から形成されることを特徴とする。
【0011】この発明において、潤滑性ゴム組成物の第
1必須成分である熱可塑性フルオロ樹脂は、主鎖に炭素
鎖を有し、側鎖にフッ素の結合を有するポリマーであ
る。この第1必須成分としては、たとえば、テトラフル
オロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(以下PFAと略記する)、テトラフルオロエチ
レン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下FEP
と略記する)、およびテトラフルオロエチレン・エチレ
ン共重合体(以下ETFEと略記する)からなる群から
選択される1種以上の重合体が望ましい。上述したいず
れの樹脂も、触媒乳化重合、懸濁重合、触媒溶液重合、
気相重合および電離性放射線照射重合などの各種重合方
式により製造することができる。熱可塑性フルオロ樹脂
の分子量は、50,000以下が好ましく、5,000
〜20,000のものがとくに望ましい。
【0012】以上の条件に該当する熱可塑性フルオロ樹
脂の代表例としては、PFAである三井・デュポンフロ
ロケミカル社製PFA MP10、FEPである三井・
デュポンフルオロケミカル社製テフロンFEP100、
ETFEである旭硝子社製アフロンCOPなどが挙げら
れる。
【0013】この発明において、潤滑性ゴム組成物の第
2必須成分であるフッ素ゴムは、平均して1個以上のフ
ッ素原子を含む単位モノマーの重合体または共重合体で
あって、ガラス転移点が室温以下であり、室温でゴム状
弾性を有するものであれば、特に限定されるものではな
く、広範囲のものを例示することができる。
【0014】フッ素ゴムの重合方式としては、塊状重
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、触媒重合、電離性
放射線重合およびレドックス重合などを挙げることがで
きる。この発明において、フッ素ゴムの分子量は、通
常、50,000以上が好ましく、可及的に高分子量の
ものについて良好な結果が得られることから、70,0
00以上がより好ましく、100,000〜250,0
00程度が特に好ましい。
【0015】以上の条件に該当する代表例としては、テ
トラフルオロエチレン・プロピレン共重合体である旭硝
子社製アフラス、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体であるデュポン・昭和電工社製バイト
ン、フッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テ
トラフルオロエチレン共重合体であるモンテフルオス社
製テクノフロン、フルオロシリコーン系エラストマーで
あるダウコーニング社製シラスティックLS、パーフル
オロ系エラストマーであるダイキン工業社製ダイエルパ
ーフロなどを挙げることができる。
【0016】上述した熱可塑性フルオロ樹脂およびフッ
素ゴムを混合した組成物は、弾性体としての特性を有す
る。この発明において、第3必須成分である低分子量含
フッ素重合体は、このような弾性体にさらに優れた摺動
特性を付与するため配合される。
【0017】この発明において、潤滑性ゴム組成物の第
3必須成分である低分子量含フッ素重合体は、テトラフ
ルオロエチレン(TFE)等のフルオロオレフィン重合
体、主要構造単位−Cn 2n−O−(nは1〜4の整
数)を有するフルオロポリエーテル、主要構造単位
【0018】
【化1】
【0019】などを有するポリフルオロアルキル基含有
化合物(炭素数2〜20)のうち分子量50,000以
下のものをいう。優れた摺動特性を付与するためには、
分子量5,000以下の低分子量含フッ素重合体がとく
に望ましい。このような低分子量含フッ素重合体のう
ち、次式で示されるテトラフルオロエチレン重合体の平
均粒径5μm以下のものがとくに好ましい。
【0020】
【化2】
【0021】このようなものとして、たとえば、デュポ
ン社製バイダックスAR、および旭硝子社製フルオンル
ブリカントL169などを挙げることができる。
【0022】次に、−Cn 2n−O(nは1〜4の整
数)の主要構造単位を有する平均分子量50,000以
下のフルオロポリエーテルとしては、
【0023】
【化3】
【0024】などを例示することができる。このような
重合体は、他の配合材料および添加剤に対する親和性
(密着性)の向上のために、イソシアネート基、水酸
基、カルボキシル基、およびエステル基などの官能基を
含む構造単位を有するものが望ましい。
【0025】このようなフルオロポリエーテルの具体例
としては、以下のようなものが挙げられる。
【0026】
【化4】
【0027】これらのフルオロポリエーテルは、単独で
使用してもよいし、併用してもよい。また、官能基に活
性化水素が含まれているフルオロポリエーテルとポリフ
ルオロポリエーテル基を含有しないイソシアネート化合
物とを併用してもよい。また、イソシアネート基を有す
るフルオロポリエーテルと、各種のフルオロポリエーテ
ル基を含有しないジアミン類、トリアミン類、または各
種のフルオロポリエーテル基を含有しないジオール類、
トリオール類を併用するなどの方法を採用してもよい。
【0028】特に、官能基同士が反応して分子量の増大
が起こるようなフルオロポリエーテルを組合せて使用す
ることが望ましい。このようなものとして、たとえばイ
ソシアネート基を含む単位を有するものと、水酸基を含
む単位を有するものとを組合せることは同様に望ましい
ことである。
【0029】ポリフルオロアルキル基含有化合物として
は、たとえば以下に示すようなポリフルオロアルキル基
を有するものが挙げられる。
【0030】
【化5】
【0031】以上のようなポリフルオロアルキル基(炭
素数2〜20)を有し、平均分子量が50,000以下
のものとしては、
【0032】
【化6】
【0033】など、反応性基およびポリフルオロアルキ
ル基を有する化合物と、その反応性基と反応する基を有
するエチレン性不飽和化合物との反応物(たとえば、フ
ルオロアルキルアクリレートなど)の重合体、ならびに
反応性基およびポリフルオロアルキル基を有する化合物
とその反応性基と反応する基を有する各種重合体との反
応物、または前述の化合物の重縮合物などが挙げられ
る。
【0034】ポリフルオロアルキル基含有化合物は、上
述のフルオロポリエーテルと同様に、他の配合材料およ
び添加剤を親和性(密着性)の向上のために親和性の高
い官能基、たとえばイソシアネート基、水酸基、メルカ
プト基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基または
スルホン基などを含む単位を有する化合物が好ましい。
【0035】これらのポリフルオロアルキル基含有化合
物は、単独での使用または併用のいずれでもよい。ま
た、活性化水素を有する反応基を有するポリフルオロア
ルキル基含有化合物とポリフルオロアルキル基を有しな
いイソシアネート化合物とを併用してもよい。また、イ
ソシアネート基を有するポリフルオロアルキル基含有化
合物と、各種のポリフルオロアルキル基を含有しないジ
アミン類、トリアミン類または各種のポリフルオロアル
キル基を含有しないジオール基、トリオール類を併用す
るなどの方法を採用してもよい。
【0036】官能基同志の組合せは、強度増加の上から
好ましく、具体的には炭素数2〜20のポリフルオロア
ルキル基を有し、かつ、水酸基、メルカプト基、カルボ
キシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種類を含
むフッ素重合体との組合せ、または炭素数2〜20のポ
リフルオロアルキル基を有し、かつイソシアネート基を
含む単位を有する含フッ素重合体と、炭素数2〜20の
ポリフルオロアルキル基を有し、さらに活性化水素を有
する反応基を含む単位を有する含フッ素重合体との組合
せを挙げることができる。
【0037】これらの低分子量含フッ素重合体のうち、
フルオロオレフィン重合体またはフルオロポリエーテル
を用いると、潤滑性において優れた結果が得られ、特に
平均粒径5μm以下のテトラフルオロエチレン重合体を
用いると最も望ましい結果を得ることが判明している。
【0038】この発明において、フッ素ゴム,熱可塑性
フルオロ樹脂および低分子量含フッ素重合体の配合比
は、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂の重量比が5
0:50から95:5となることが望ましい。熱可塑性
フルオロ樹脂の配合重量比が50/100を越えると、
目的の組成物に十分な弾性特性が得られず、5/100
未満になると十分な耐摩耗性が得られないからである。
【0039】また、フッ素ゴムと熱可塑性フルオロ樹脂
の合計100重量部に対して、低分子量含フッ素重合体
は5〜50重量部であることが好ましい。低分子量含フ
ッ素重合体の配合比が5重量部未満では、十分な摺動特
性が得られず、50重量部を越えるとゴム状弾性特性が
損なわれるからである。
【0040】また、上記の潤滑性ゴム組成物に対し、3
00℃において不溶融な熱硬化性樹脂の硬化粉末、また
はガラス転移点が300℃以上の耐熱性樹脂粉末を添加
して耐摩耗性を向上させることができる。
【0041】熱硬化性樹脂の粉末としては、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化後の微粉末、ガラス転
移点が300℃以上である耐熱性樹脂としてはポリイミ
ド樹脂、芳香族アラミド樹脂などの微粉末が挙げられ
る。
【0042】市販の樹脂粉末のうち、フェノール樹脂の
硬化粉砕品としては、カネボウ社製:ベルパールH30
0,ポリイミド樹脂の硬化粉砕品としては、三笠産業社
製:PWA20、芳香族アラミド樹脂の粉砕品としては
旭化成社製:MP−P、ガラス転移点Tgが300℃以
上の熱硬化性樹脂粉末としては宇部興産社製:ユーピレ
ックスS(Tg>500)などがある。
【0043】このような熱硬化性樹脂粉末の粒径は、1
〜15μmのものがゴム状弾性の維持と混練工程の容易
性の点で好ましい。熱硬化性樹脂粉末は、第1〜第3の
必須成分に対して、5〜20重量%添加することが好ま
しい。5重量%未満では耐摩耗性向上の効果がなく、2
0重量%を越える多量ではゴム弾性が低下するので好ま
しくない。
【0044】なお、この発明の目的を損なわない範囲
で、上記成分の他に各種添加剤を配合してもよい。たと
えばフッ素ゴムの加硫材としてイソシアヌレート、有機
過酸化物など、ステアリン酸ナトリウム、酸化マグネシ
ウム、および水酸化カルシウムなどの酸化防止剤、また
は受酸剤、カーボンなどの帯電防止剤、シリカおよびア
ルミナなどの充填剤、その他金属酸化物、着色剤、およ
び難燃剤など適宜加えてもよいことはいうまでもない。
【0045】以上の各種原材料を混合する方法は特に限
定されるものではなく、通常広く用いられている方法に
より混合することができる。たとえば、主原料になるエ
ラストマー、その他の原料をそれぞれ個別に順次、また
は同時に、ロール混合機その他の混合機により混合すれ
ばよい。なお、このとき摩擦による発熱を防止する意味
で温調器を設けることが望ましい。
【0046】また、ロール混合器を使用する場合には、
仕上げの混合として、ロール間隔を3mm以下程度に締
めて薄通しを行なうとさらによい。
【0047】
【発明の作用効果】この発明に従うブレーキ鳴き防止機
構では、パッドにおいてピストンと接触する部分または
ピストンにおいてパッドと接触する部分が、熱可塑性フ
ルオロ樹脂、フッ素ゴムおよび低分子量含フッ素重合体
を主成分とする潤滑制ゴム組成物から形成される。この
組成物は、耐摩耗性、低摩擦特性、シール性、耐候性に
極めて優れた弾性体であるため、パッドとピストンとの
接触部分に耐久性に優れた制振構造をもたらす。この制
振構造により、鳴きが効果的に防止される。
【0048】また、この潤滑性ゴム組成物で形成される
部分は摺動材であるため、制動時パッドとピストンとの
間で微小の摺動が生じても、異音、ブレーキ鳴きの要因
とはならない。
【0049】さらに、以下の実施例で具体的に示すよう
に、本発明では、パッドまたはピストンの一部を上記組
成物によって形成するだけで、鳴き防止機構を構成する
ことができる。このような本発明は、従来のシムによる
鳴き防止機構に比べて、よりシンプルなものである。
【0050】したがって、この発明の鳴き防止機構は、
従来よりも簡単な工程で短時間のうちに製作することが
可能であり、従来よりも低コストで製造をすることがで
きる。また、このような簡単な構造によれば、従来より
も軽量の鳴き防止機構を作製することができる。
【0051】
【実施例】図1に、この発明に従うブレーキ鳴き防止機
構の一具体例を示す。この具体例では、ディスクブレー
キのディスク(図示省略)に押付けられるパッド1にお
いて、ディスクに押付けられる面1aの反対側の部分
に、本発明に従う潤滑性ゴム組成物からなるシート2が
加硫接着または接着剤により設けられている。制動時に
は、このシート2の部分にピストン3が接触してパッド
1をディスクに押付ける。
【0052】この機構に用いる潤滑性ゴム組成物は、た
とえば次のようにして調製する。熱可塑性フルオロ樹脂
としてテトラフルオロエチエン・エチレン共重合体(旭
硝子社製アフロンCOP)30重量%、フッ素ゴムとし
てフッ化ビニリデン・フルオロプロピレン共重合体(旭
モンテ社製テクノフロンFOR420)70重量%、低
分子量含フッ素重合体として低分子量テトラフルオロエ
チレン(旭硝子社製ルプリカントL169)30重量%
を配合し、さらにカーボン(ファンデルビルト社製MT
カーボン)5重量%、ステアリン酸ナトリウム1重量
%、酸化マグネシウム3重量%および水酸化カルシウム
6重量%が添加された潤滑性ゴム組成物を調製する。
【0053】組成物の調製においては、まず、ロール間
隔5〜10mm程度に調整したロール混合機にフッ素ゴ
ムを巻付け、上述した配合で順次、ステアリン酸ナトリ
ウム、カーボン、熱可塑性フルオロ樹脂を加えて混練す
る。次に、ロール間隔を1mmに調整し、素練を10回
行なう。なお、このときの摩擦熱を防止する目的で、常
時ロール内に冷却水を通し、ロール温度を60℃以下に
保つ。
【0054】次に、冷却水を止め、ロール内にスチーム
を通し、ゴム温度が70℃以上90℃以下になるように
調整する。その後、ロール間隔を5〜10mm程度に戻
し、低分子量含フッ素重合体を少量ずつ添加しながら、
さらに他の添加物を配合して混練を行なう。その後、再
び間隔を1mmに狭めて素練を10回行なう。このよう
にして得られたコンパウンドにおいて、加硫を行ない、
シートを形成する。得られたシートを適当な大きさに切
断して、パッドを構成する摩擦材に接着する。
【0055】なお、潤滑性ゴム組成物からなるシートの
部分は、パッドにおいて少なくともピストンが接触する
部分に設けられる必要があるが、その範囲は任意とする
ことができる。したがって、パッドにおいてディスクに
押付けられる面の反対側を全面的にシートで覆うことも
できるし、部分的に覆うこともできる。
【0056】図2に、この発明に従う鳴き防止機構の他
の具体例を示す。この具体例では、ピストン3′におい
てパッド1′と接触する部分に、上記具体例と同様にし
て作製された潤滑性組成物からなるシート2′が接着剤
または組付けにより設けられている。この機構では、パ
ッド1′は、シート2′の部分を介してピストン3′に
より押付けられる。
【0057】以上の具体例に示したように、この発明に
従う鳴き防止機構は、パッドまたはピストンの部分を潤
滑性ゴム組成物で形成するだけで、ブレーキ鳴きを効果
的に防止できる制振構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従うブレーキ鳴き防止機構の一具体
例を示す模式図である。
【図2】この発明に従うブレーキ鳴き防止機構の他の具
体例を示す模式図である。
【図3】従来の鳴き防止機構を示す斜視図である。
【図4】従来の鳴き防止機構を示す平面図である。
【図5】従来の鳴き防止機構において2つのシムがパッ
ドに固定された状態を示す断面図である。
【図6】従来の鳴き防止機構において一体的に形成され
たシムがパッドに固定された構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1′ パッド 2、2′ シート 3、3′ ピストン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクブレーキのパッドにおいて前記
    パッドを押すためのピストンと接触する部分または前記
    ピストンにおいて前記パッドと接触する部分が、第1必
    須成分としての熱可塑性フルオロ樹脂、第2必須成分と
    してのフッ素ゴム、および第3必須成分としての低分子
    量含フッ素重合体を配合した潤滑性ゴム組成物から形成
    されることを特徴とする、ディスクブレーキのブレーキ
    鳴き防止機構。
  2. 【請求項2】 前記潤滑性ゴム組成物に、熱硬化性樹脂
    の硬化粉末およびガラス転移点が300℃以上の耐熱性
    樹脂粉末の少なくともいずれかが添加されている、請求
    項1のディスクブレーキのブレーキ鳴き防止機構。
  3. 【請求項3】 前記第1必須成分である熱可塑性フルオ
    ロ樹脂が、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合
    体、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビ
    ニルエーテル共重合体およびテトラフルオロエチレン・
    ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群から選択
    される1種以上の重合体である、請求項1のディスクブ
    レーキのブレーキ鳴き防止機構。
  4. 【請求項4】 前記第2必須成分が、分子量100,0
    00から250,000のフッ素ゴムである、請求項1
    のディスクブレーキのブレーキ鳴き防止機構。
  5. 【請求項5】 前記第2必須成分であるフッ素ゴムが、
    テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体、フッ化
    ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ
    化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン・テトラフル
    オロエチレン共重合体、フルオロシリコーン共重合体お
    よびパーフルオロ系共重合体からなる群から選択される
    1種以上の重合体である、請求項1のディスクブレーキ
    のブレーキ鳴き防止機構。
  6. 【請求項6】 前記第3必須成分である低分子量含フッ
    素重合体が、50,000以下の平均分子量を有し、か
    つフルオロオレフィン重合体、フルオロポリエーテルお
    よびポリフルオロアルキル基含有化合物からなる群から
    選択される1種以上の重合体である、請求項1のディス
    クブレーキのブレーキ鳴き防止機構。
  7. 【請求項7】 前記第3必須成分である低分子量含フッ
    素重合体が、テトラフルオロエチレン重合体である、請
    求項1のディスクブレーキのブレーキ鳴き防止機構。
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