JP2007051761A - 転がり軸受のシール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】常時シール性を確保しつつ、吸着現象を防止すること、および耐熱性、耐薬品性に優れたシール部材を提供すること。
【解決手段】シールリップ12の内側に突起17を設けて、その突起17は、通常時は、シール溝7内側面に非接触となっており、シール部材4で仕切られる軸受内部と軸受外部とに圧力差が生じてシールリップ12が内側に押し込まれた際には、シール溝7の内側面16に接触し、この突起17の接触により、その接触付近のシールリップ12を部分的に弾性変形させて、前記軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路18が形成されるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、転がり軸受のシール構造に関し、特に接触型シール構造におけるシール部材のシールリップの形状に関するものである。
転がり軸受においては、軸受内部のグリースが外部に漏れるのを防止するとともに、外部からの異物の侵入を防止するために、シール部材を用いたシール構造が採用されている。
このシール構造は、軸受の内輪外径面に設けたシール溝とこれに対向した外輪内径面のシール部材固定溝との間に、合成ゴム等の弾性体で形成されたシール部材を装着し、このシール部材の内周部にシールリップを設けて、このシールリップを前記シール溝に接触させた構成である接触型のシール構造が採られている。
上記接触型のシール構造では、一般に、シール性を向上させるために、シールリップとシール溝との接触面積を大きくしたり、シールリップの接触圧力を上げたりすることが行われている。しかし、シールリップとシール溝との接触面積を大きくすると、転がり軸受の回転に伴ってシールリップとシール溝との摩擦熱が発生する。
この摩擦熱や外部からの熱伝導によって、転がり軸受の温度が上昇し、その後転がり軸受が冷却されると、転がり軸受内部の圧力が外部に対して負圧となる。これにより、シール部材のシールリップがシール溝に強固に密着し、軸受のトルクが著しく上昇する、いわゆる吸着現象が発生する可能性があった。
この吸着現象を防止するために、従来から接触型のシール構造において、種々の工夫がなされている。例えば、シールリップの先端に1個ないし複数個の突起を設けることにより、シール溝との摺接部の突起周辺に空気通路を形成して、軸受内外の圧力バランスを均一に保つものがある(特許文献1 段落0018、図3参照)。
特開2000−257640号公報
また、シール部材の外周縁に、軸受内部と軸受外部とにわたって連通する空気通路を設けることにより、軸受内外の圧力バランスを均一に保つものもある(特許文献2、3参照)。
特開2000−65074号公報 特開2002−364655号公報
上記の特許文献1のように、シールリップの先端に1個ないし複数個の突起を設けたものは、転がり軸受が運転されると前記突起が摩滅し、通常のシールリップとして機能するため、この転がり軸受の運転前では吸着現象を防止できる。しかし、運転後に突起が摩滅した後は、吸着現象を防止することができない。また、突起の摩滅前において、軸受内部と外部が遮断されていないため、外部から異物が侵入する問題があった。
また、上記の特許文献2、3のようにシール部材の外周縁に、軸受内部と軸受外部とにわたって連通する空気通路を設けたものは、軸受の運転前後にかかわらず常時吸着現象を防止することができるが、上記の特許文献1の場合と同様に、軸受内部と外部が遮断されていないため、外部から異物が侵入する問題があった。
さらに、シール構造を備えた転がり軸受(密封型転がり軸受)を採用する電磁クラッチは、150℃前後の高温で使用され、その密封型転がり軸受やその構成部材であるシール部材にも耐熱性が求められる。しかし、前記密封型転がり軸受のシール部材には、通常、ニトリルゴムが用いられ、その耐熱温度が120℃前後であるため、耐熱性に問題があった。
また、前記電磁クラッチは、自動車のエンジンルーム内に配置され、様々な油、薬品に接する機会が多いため、その密封型転がり軸受やその構成部材であるシール部材に優れた耐薬品性が求められる。
そこで、この発明は、常時シール性を確保しつつ、吸着現象を防止すること、および耐熱性、耐薬品性に優れたシール部材を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、上記シール溝に摺接するシール部材の周縁をシールリップとするとともに、そのシールリップの内側に突起を設けて、その突起は、通常時は、シール溝内側面に非接触となっており、前記シール部材で仕切られる軸受内部と軸受外部とに圧力差が生じて前記シールリップが内側に押し込まれた際には、前記シール溝の内側面に接触し、この突起の接触により、その接触付近のシールリップを部分的に弾性変形させて、前記軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路が形成されるようにした構成としたのである。
この構成において、吸着現象が発生すると、シールリップが内側に押し込まれるが、その押し込まれるのと同時に、突起がシール溝の内側面に押し当てられる。このとき、その突起の接触位置付近(シール溝内側面に押し当てられる付近)のシールリップは突起の存在により、他の部分に対して部分的に弾性変形される。すなわち、突起の接触位置付近のシールリップはシール溝の内側面に接触できずに、その非接触により、軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路が形成される。
さらに、突起およびシールリップ先端部が共に、シール溝の内側面に接触した状態では、この突起とシールリップ先端部との接触圧力の違いによって、突起先端部は、その摺動抵抗がシールリップの先端部の摺動抵抗よりも大きくなる。この状態で軸受を回転させると、シールリップ先端部が凹凸状に波打つよう捩れが生じて空気通路が形成される。
このため、軸受内外の圧力バランスを瞬時に均一に保って吸着現象を防止することができる。また、この圧力バランスを保つための空気通路は、軸受内外の圧力バランスが均一になると直ちに閉じシールリップは通常状態になる。したがって、外部からの異物の進入を最小限にとどめることができ、またその空気通路は狭いものであるため、グリースが漏れることもない。
具体的には、内輪と外輪の両軌道間にボールを介在するともに潤滑剤を充填し、その両軌道の両端面をシール部材で塞ぎ、そのシール部材は、その一方の周縁部が一方の軌道の端に形成したシール溝に摺接し、他方の周縁部が他方の軌道の端に固定された転がり軸受のシール構造において、前記シール溝に摺接するシール部材の周縁をシールリップとするとともに、そのシールリップの内側に突起を設けて、その突起は、通常時は、シール溝内側面に非接触となっており、前記シール部材で仕切られる軸受内部と軸受外部とに圧力差が生じて前記シールリップが内側に押し込まれた際には、前記シール溝の内側面に接触し、この突起の接触により、その接触位置付近のシールリップを部分的に弾性変形させて、前記軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路が形成されるようにした構成を採用したのである。
上記の構成において、上記突起が上記シールリップの内面にその先端摺接部に沿って所定の間隔に形成された構成を採用すると、吸着現象が発生した際に、前記突起がシール溝の内側面に押し当てられるとともに、この突起付近のシールリップを弾性変形させる。このため、シールリップの先端摺接部とシール溝の内側面とが離れ、突起の周囲に軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路が形成される。
また、上記突起が上記シールリップの内面にその先端摺接部に沿って全周にわたって突出する突条により形成され、この突条を横断する方向に切り欠き溝が設けられた構成を採用すると、吸着現象が発生した際に、前記突条がシール溝の内側面に押し当てられるとともに、この突条付近のシールリップを弾性変形させる。このため、シールリップの先端摺接部とシール溝の内側面とが離れ、この突条の切り欠き溝に軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路が形成される。
この発明は、以上のように構成したので、常時シール性を確保しつつ、吸着現象を防止することができる。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の実施形態の転がり軸受を図1から図5に示す。この実施形態の転がり軸受は、図1に示すように、内輪1と、外輪2と、この内輪1と外輪2との間に転走自在に設けられたボール3と、前記内輪1および外輪2の軸方向両端面に嵌められる環状のシール部材4とから構成される。
上記内輪1の外径面に上記ボール3が転走する内輪軌道5が設けられ、上記外輪2の内径面に前記内輪軌道5に対向した外輪軌道6が設けられている。この内輪軌道5の両側方に周方向のシール溝7、7が形成され、この各シール溝7に対向した外輪2の内径面にシール部材係止溝8、8が形成されている。このシール部材係止溝8に上記シール部材4の外周縁部9が係止されている。
上記シール部材4は、芯金10により合成ゴム等からなる弾性体11を補強したものであり、その弾性体11の部分に径方向内向きに延びるシールリップ12が形成される。
上記弾性体11に用いられる合成ゴム等として、水素添加ニトリルゴム、または耐エステルアクリルゴムを採用することができる。水素添加ニトリルゴムは、シール部材として一般的に用いられるニトリルゴムと比較して耐熱性に優れ、耐薬品性にも問題がないため、安定した性状を維持し、かつ、より高温での使用ができる。また、耐エステルアクリルゴムは、水素添加ニトリルゴムと同様にニトリルゴムと比較して耐熱性に優れ、アクリルゴムのエステル油やエアコンのコンプレッサーオイル等の薬品に対する耐薬品性を向上させたものであるため、安定した性状を維持し、かつ、より高温での使用ができる。
上記シールリップ12は、弾性体11の肉厚が小さくなっている腰部13と、この腰部13の端部から軸方向外向きに延び出したダストリップ14と、前記腰部13の端部から内向きに延び出し、その先端部がシール溝7の内側面16に摺接する主リップ15とが形成されるものである。
上記主リップ15は、図2(a)に示すように、上記シール溝7の内側面16に対向する面に、この内側面16に向かって突出する突起17を有する。
この突起17は、この主リップ15の内側に、その先端部(シール部材4の内周縁)に沿って、1ないし複数個所設けられる。
このように構成されるシール部材4は、外輪2のシール部材係止溝8に係止されると、主リップ15の先端部がシール溝7の内側面16に接触した状態となる(図2(b)参照)。
この状態において、上記突起17は、軸受内部と外部との圧力差がない状態では、シール溝7の内側面16に接触しないため、シール性を損なうことはない。
次に、転がり軸受の輸送中の温度変化や、転がり軸受の回転に伴う摩擦熱の発生後、軸受が冷却された場合など、軸受内部と外部との圧力差が発生し、前記シールリップ12が内側に押し込まれた際に、図2(c)に示すように、主リップ15に設けた突起17がシール溝7の内側面16に接触する。これにより、突起17の付近の主リップ15の先端部は、外向きに弾性変形しシール溝7の内側面16と離れた状態となる。
この状態では、突起17の周囲には、軸受内部と外部とを連通する空気通路18が形成され、軸受内部と外部の圧力差が解消されて、軸受の吸着現象を防止することができる。この空気通路18は、突起17の周囲のみに形成されるため、突起17が存在しない部分の主リップ15の先端部は、シール溝7の内側面16と接触した状態を維持し、シール性は確保される。また、軸受内部と外部の圧力差が解消すると直ちにシールリップ12が通常の状態に戻り、シール性低下を最小限にとどめる。
また、仮に、軸受内外の圧力差が大きいために突起17がシール溝7の内側面16との接触により潰れたり、軸受内外の圧力差が微小である場合、図3(a)に示すように、前記突起17および主リップ15の先端部がともに、シール溝7の内側面16に接触した吸着状態となる。
この場合での吸着状態では、シール溝7の内側面16と接触する突起17の先端部は、シール溝7の内側面16と接触する主リップ15の先端部よりも接触圧力が大きくなる。
この接触圧力の違いにより、突起17の先端部は、その摺動抵抗が主リップ15の先端部の摺動抵抗よりも大きくなり、この吸着状態で軸受を回転させると、図3(b)に示すように、突起17はシール溝7の内側面16に接した状態を維持し、この内側面16とともに回転しようとする。このとき、主リップ15の先端部は摺動するため、図3(c)に示すように、主リップ15の先端部(シール部材4の内周縁)が凹凸状に波打つように弾性変形させられる。この主リップ15の先端部の弾性変形時に空気通路19が形成され、吸着が解除される。
また、この実施形態の他の実施例を図4、図5に示す。この場合の実施形態は、図4(a)に示すように、上記主リップ15の内面に、その先端摺接部に沿って全周にわたって突出する突条20を形成し、この突条20を横断する方向に切り欠き溝21を設けた点で前述した実施形態の場合と相違する。その他の構成は前述した実施形態の場合と同様である。
この突条20は、図4(b)に示すように、軸受内部と外部との圧力差がない状態では、シール溝7の内側面16に接触しないため、シール性を損なうことはない。
なお、上記切り欠き溝21は、上記突条20の一部を切り欠いて形成されるものに限らず、主リップ15の内面にまで達してこの突条20を分断して形成されるものも含む。
次に、転がり軸受の輸送中の温度変化や、転がり軸受の回転に伴う摩擦熱の発生後、軸受が冷却された場合など、軸受内部と外部との圧力差が発生し、前記シールリップ12が内側に押し込まれた際に、図4(c)に示すように、主リップ15に設けた突条20がシール溝7の内側面16に接触する。これにより、突条20の付近の主リップ15の先端部は、外向きに弾性変形しシール溝7の内側面16と離れた状態となる。
この状態では、突条20の切り欠き溝21により軸受内部と外部とを連通する空気通路22が形成され、軸受内部と外部の圧力差が解消されて、軸受の吸着現象を防止することができるとともに、主リップ15の先端部に沿って全周に突出する突条20が、シール溝7の内側面16と接触しているため、シール性を確保することができる。
また、仮に、軸受内外の圧力差が大きいために突条20がシール溝7の内側面16との接触により潰れたり、軸受内外の圧力差が微小である場合、図5(a)に示すように、前記突条20および主リップ15の先端部がともに、シール溝7の内側面16に接触した吸着状態となる。
この場合での吸着状態では、シール溝7の内側面16と接触する突条20の先端部は、シール溝7の内側面16と接触する主リップ15の先端部よりも接触圧力が大きくなる。
この接触圧力の違いにより、突条20の先端部は、その摺動抵抗が主リップ15の先端部の摺動抵抗よりも大きくなり、この吸着状態で軸受を回転させると、図5(b)に示すように、突条20はシール溝7の内側面16に接した状態を維持し、この内側面16とともに回転しようとする。このとき、主リップ15の先端部は摺動するため、図5(c)に示すように、主リップ15の先端部(シール部材4の内周縁)が凹凸状に波打つように弾性変形させられる。この主リップ15の先端部の弾性変形時に空気通路23が形成され、吸着が解除される。
実施形態の転がり軸受を示す断面図 (a)同上のリップに設けた突起を示す断面斜視図、(b)同上のシールリップの通常状態を示す断面図、(c)同上のシールリップの吸着状態を示す断面図 (a)同上のリップおよび突起がシール溝に接触した状態を示す断面図、(b)(a)のA−A線における断面図、(c)内輪を回転させた際のリップ先端部の状態を示した断面図 (a)実施形態の他の実施例のシールリップに設けた突条を示す断面斜視図、(b)同上のシールリップの通常状態を示す断面図、(c)同上のシールリップの吸着状態を示す断面図 (a)同上のリップおよび突条がシール溝に接触した状態を示す断面図、(b)(a)のB−B線における断面図、(c)内輪を回転させた際のリップ先端部の状態を示した断面図
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 ボール
4 シール部材
5 内輪軌道
6 外輪軌道
7 シール溝
8 シール部材係止溝
9 外周縁部
10 芯金
11 弾性体
12 シールリップ
13 腰部
14 ダストリップ
15 主リップ
16 内側面
17 突起
18 空気通路
19 空気通路
20 突条
21 切り欠き溝
22 空気通路
23 空気通路

Claims (4)

  1. 内輪(1)と外輪(2)の両軌道(5、6)間にボール(3)を介在するとともに潤滑剤を充填し、その両軌道(5、6)の両端面をシール部材(4)で塞ぎ、そのシール部材(4)は、その一方の周縁部が一方の軌道(5、6)の端に形成したシール溝(7)に摺接し、他方の周縁部が他方の軌道(5、6)の端に固定された転がり軸受のシール構造において、
    上記シール溝(7)に摺接するシール部材(4)の周縁をシールリップ(12)とするとともに、そのシールリップ(12)の内面に突起(17)を設けて、その突起(17)は、通常時は、シール溝(7)内側面(16)に非接触となっており、前記シール部材(4)で仕切られる軸受内部と軸受外部とに圧力差が生じて前記シールリップ(12)が内側に押し込まれた際には、前記シール溝(7)の内側面(16)に接触し、この突起(17)の接触により、その接触位置付近のシールリップ(12)を部分的に弾性変形させて、前記軸受内部と軸受外部とを連通する空気通路(18)が形成されるようにしたことを特徴とする転がり軸受のシール構造。
  2. 上記突起(17)が上記シールリップ(12)の内面にその先端摺接部に沿って所定の間隔に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受のシール構造。
  3. 上記突起(17)が上記シールリップ(12)の内面にその先端摺接部に沿って全周にわたって突出する突条(20)により形成され、この突条(20)を横断する方向に切り欠き溝(21)が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受のシール構造。
  4. 上記シール部材(4)は、弾性体(11)を芯金(10)で補強したものであり、前記弾性体(11)が、水素添加ニトリルゴムまたは耐エステルアクリルゴムであることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受のシール構造。
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