JP6065459B2 - 密封型転がり軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、密封型転がり軸受に関する。
従来、転がり軸受には、軸受外部から軸受内部(軌道面や転動体が配されている軸受内部空間)への水、水蒸気、異物等の侵入を防止するとともに、軸受内部に封入されたグリース、潤滑油等の潤滑剤の漏洩を防止するため、外輪の内周面と内輪の外周面との間に形成された間隙の開口を塞ぐようにシールが設けられている。特に、グリース封入型の転がり軸受には、グリースの漏洩を防ぐ効果が優れているオイルシールが使用されることがある。
例えば、回転軸が転がり軸受を介してハウジングに回転自在に支持されている軸受構造においては、オイルシールは、回転軸とハウジングとの間に介在され、転がり軸受に隣接して配されている。詳述すると、略環状のオイルシールの径方向外端側に位置する基端部がハウジングに固定され、先端部が回転軸に向けて径方向内方に延出し、その延出端(リップ部)が回転軸に滑り接触している。
しかしながら、前記軸受構造を組み立てる場合には、転がり軸受とオイルシールを回転軸とハウジングとの間に取り付ける必要があるので、組み立てに供する部品の点数が多いことに加えて、組立性が十分ではなくコストアップに繋がるという問題があった。
このような事情から、部品点数の多さと組立性の不十分さを改善する技術が、例えば特許文献1に提案されている。特許文献1に開示の技術においては、オイルシールは、内輪と外輪との間に介在され、転がり軸受と一体とされている。詳述すると、図14に示すように、略環状のオイルシール106の径方向外端側に位置する基端部111が外輪102の内周面に圧入固定され、先端部112が内輪101に向けて延出し、その延出端113(リップ部)が内輪101の外周面に滑り接触している。
このような特許文献1に開示の技術は、オイルシール106が転がり軸受と一体とされているため、オイルシールが回転軸とハウジングとの間に介在されている前述の場合と比べると、軸受構造の組み立てに供する部品の点数が少ないことに加えて、組立性が向上している。
特開2008−256135号公報 特表2002−504653号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、一般的な転がり軸受よりも幅広に形成された外輪102の内周面に、軸方向に延びる基端部111が圧入されており、図14から分かるように外輪102の内周面とオイルシール106の基端部111との接触面積が大きいので、オイルシール106の圧入固定において内輪101と外輪102の間にオイルシール106を挿入する際に比較的大きな力が必要であった。そのため、オイルシール106を転がり軸受に取り付ける際の組立性に問題があった。
特許文献2には、突部が設けられた弾性部材を有するオイルシールが開示されており、外輪の内周面に形成された環状溝に突部をスナップ動作で嵌め込むことにより、オイルシールを転がり軸受に取り付けることが可能とされているが、このような組み立て方法も、量産する場合においては組立性が十分に優れているとは言えず、改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、組立性が優れている密封型転がり軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の態様は次のような構成からなる。すなわち、本発明の一態様に係るオイルシールは、軌道面を備えた内輪と、前記内輪の軌道面に対向する軌道面を備えた外輪と、前記内輪の軌道面及び前記外輪の軌道面の間に転動自在に配された複数の転動体と、を備える転がり軸受に使用されるオイルシールであって、前記外輪の内周面の径方向内側に圧入される凸部と、前記外輪の側面に接触する支持面と、前記内輪の外周面に滑り接触するリップ部とを有し、前記支持面を前記外輪の側面に接触させつつ前記凸部を前記外輪の内周面の径方向内側に軸方向外側から嵌め込み、前記リップ部を前記内輪の外周面に接触させることにより、前記転がり軸受に取り付け可能となっていることを特徴とする。
このオイルシールは、環状基部と、該環状基部の径方向内端から略直角に屈曲して前記転がり軸受の軸方向に突出し且つ前記リップ部が形成された内側突出部と、前記環状基部の径方向外端から略直角に屈曲して前記内側突出部と同一方向に突出する外側突出部と、を備え、前記凸部は、前記2つの突出部とは逆方向に前記環状基部から突出して、前記環状基部に対して略直角をなしており、前記支持面は、前記環状基部の前記凸部よりも径方向外方側に形成されており、前記外側突出部は前記内側突出部よりも前記環状基部からの突出長さが長い構成とすることができる。
あるいは、このオイルシールは、環状基部と、該環状基部の径方向内端から略直角に屈曲して前記転がり軸受の軸方向に突出し且つ前記リップ部が形成された内側突出部と、前記環状基部の径方向外端から略直角に屈曲して前記内側突出部と同一方向に突出する外側突出部と、を備え、前記凸部は、前記2つの突出部と同一方向に前記環状基部から突出して、前記環状基部に対して略直角をなしており、前記支持面は、前記外側突出部の先端に形成されており、前記凸部は前記内側突出部よりも前記環状基部からの突出長さが長い構成としてもよい。
さらに、このオイルシールにおいては、強度を補強する芯金を前記外側突出部から前記環状基部にわたる部分に内包し、前記芯金の断面形状は、前記外側突出部及び前記環状基部に沿って略L字状をなしていてもよい。
さらにまた、前記内側突出部の径方向内側面には、前記リップ部が形成されている軸方向位置とは異なる軸方向位置に、前記内輪の外周面に滑り接触する副リップ部が形成されていることが好ましい。
さらにまた、前記外輪の内周面に形成された係止凹部に嵌め込み可能な係止凸部が、前記凸部の先端から径方向外方に突出して設けられていてもよい。
また、本発明の他の態様に係る密封型転がり軸受は、軌道面を備えた内輪と、前記内輪の軌道面に対向する軌道面を備えた外輪と、前記内輪の軌道面及び前記外輪の軌道面の間に転動自在に配された複数の転動体と、を備える転がり軸受であって、前記オイルシールが、前記内輪及び前記外輪に同心に配され、前記支持面を前記外輪の側面に接触させつつ前記凸部を前記外輪の内周面の径方向内側に軸方向外側から嵌め込み、前記リップ部を前記内輪の外周面に接触させることにより取り付けられていることを特徴とする。
この密封型転がり軸受においては、前記転動体の軸方向中央位置を基準として軸方向右側及び軸方向左側の少なくとも一方が、前記外輪よりも前記内輪の方が幅広になっており、前記外輪よりも前記内輪の方が幅広になっている側に前記オイルシールが取り付けられていることが好ましい。
また、前記オイルシールの外径が前記外輪の外径よりも大きく、前記オイルシールの外周面が前記外輪の外周面よりも径方向外方に突出していることが好ましい。
発明の密封型転がり軸受は、外輪の内周面の径方向内側に圧入される凸部と、外輪の側面に接触する支持面と、内輪の外周面に滑り接触するリップ部とを有するオイルシールを備えており、このオイルシールが、支持面を外輪の側面に接触させつつ凸部を外輪の内周面の径方向内側に軸方向外側から嵌め込み、リップ部を内輪の外周面に接触させることにより取り付けられているので、組立性が優れている。
第一実施形態の密封型転がり軸受の部分縦断面図である。 第一実施形態の密封型転がり軸受の第一変形例の部分縦断面図である。 第一実施形態の密封型転がり軸受の第二変形例の部分縦断面図である。 第一実施形態の密封型転がり軸受の第三変形例の部分縦断面図である。 第一実施形態の密封型転がり軸受の第四変形例の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の第一変形例の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の第二変形例の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の第三変形例の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の第四変形例の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の第五変形例の部分縦断面図である。 第二実施形態の密封型転がり軸受の第六変形例の部分縦断面図である。 本実施形態の深溝玉軸受を組み込んだ軸受構造を説明する部分縦断面図である。 従来のオイルシールを備える密封型転がり軸受の部分縦断面図である。
本発明に係るオイルシールを備えた密封型転がり軸受の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第一実施形態〕
図1は、本発明に係る密封型転がり軸受の第一実施形態である深溝玉軸受の構成を示す部分縦断面図である。この深溝玉軸受は、外周面に軌道面1aを備えた内輪1と、内輪1の軌道面1aに対向する軌道面2aを内周面に備えた外輪2と、内輪1の軌道面1a及び外輪2の軌道面2aの間に転動自在に配された複数の転動体(玉)3と、転動体3を保持する保持器4と、内輪1及び外輪2に同心に配された略環状のシール5及びオイルシール6と、を備えている。
内輪1と外輪2とでは軌道輪幅が異なっており、外輪2よりも内輪1の方が幅広になっている。外輪2には、一般的な深溝玉軸受に用いられるものと同じ寸法の外輪を用いているのに対して、内輪1には、外輪2よりも幅広に形成されたもの(すなわち、一般的な深溝玉軸受に用いられるものとは異なり幅広な内輪)を用いている。
外輪2は一般的なものであるので、図1から分かるように、転動体3の軸方向中央位置(一点鎖線で示す軸方向位置)を基準として軸方向左右両側の幅(軸方向幅)は同一である。また、外輪2には一般的なものが使用されているので、本実施形態の深溝玉軸受は、製造コストを抑えることができる。一方、内輪1は、転動体3の軸方向中央位置を基準として例えば軸方向左側が幅広となっており、反対側の軸方向右側の軸方向幅は外輪2と同一となっている。以下、内輪1の軸方向幅が幅広となっている軸方向左側を「幅広側」、内輪1の軸方向幅が外輪2の軸方向幅と同一である軸方向右側を「幅狭側」と記すこともある。
転動体3の軸方向中央位置から外輪2の側面までの軸方向幅を1とした場合、転動体3の軸方向中央位置から内輪1の右側面(幅狭側の側面)までの軸方向幅は1であり、転動体3の軸方向中央位置から内輪1の左側面(幅広側の側面)までの軸方向幅は1.3以上1.8以下であることが好ましい。すなわち、転動体3の軸方向中央位置を基準とした場合の内輪1の左右の幅の比率は1.3倍以上1.8倍以下であることが好ましい。
図14に示す従来技術の転がり軸受の場合は、内輪101及び外輪102が一般的な転がり軸受よりも幅広に形成されており、内輪101、外輪102ともに、幅広側の軸方向幅は幅狭側の軸方向幅の2.0倍であった。これに対して、本実施形態の深溝玉軸受は1.3倍以上1.8倍以下である。1.3倍以上であることから、後述するオイルシール6の設置スペースが確保できるので、前記従来技術の転がり軸受と同程度の密封性が得られる。一方、1.8倍以下であることから、前記従来技術の転がり軸受に比べて幅狭であり、小型化、省スペース化が可能である。
シール5は深溝玉軸受の幅狭側に装着されており、オイルシール6は深溝玉軸受の幅広側に装着されている。シール5及びオイルシール6は、内輪1の外周面と外輪2の内周面との間に形成された間隙の開口を閉鎖し、軸受内部を密封するものであり、内輪1、外輪2、転動体3、シール5、及びオイルシール6によって囲まれた軸受内部空間には、図示しない潤滑剤(例えば潤滑油、グリース)が封入されている。
ここで、シール5について説明する。シール5は、ゴム組成物等の弾性材料で構成されており、金属又はプラスチックで構成されている補強部材5aを内包することにより補強されている。なお、シール5は、弾性材料のみで構成されていてもよく、補強部材5aを有していなくてもよい。
このようなシール5は、径方向外端部に形成された取り付け部5bが、外輪2の内周面の軸方向右端部に形成されたシール溝2bに圧入されることにより取り付けられており、径方向内端部に形成されたリップ5cが、内輪1の外周面の軸方向右端部に形成された溝状のシール接触面1bに滑り接触するようになっている。
シール5のリップ5cは、溝状のシール接触面1bの軸方向中央部から軸方向外側(図1の例では右側)に向かって延びて、溝状のシール接触面1bのうち溝底から立ち上がった側面に滑り接触しており、シール5はいわゆる外当たりタイプの接触シールである。シール5を接触シールとすれば密封性が高く、特に外当たりタイプの接触シールとすれば、軸受内部から軸受外部に潤滑剤が漏洩することを防ぐ効果が高い。
ただし、シール5をいわゆる内当たりタイプの接触シールとすることも可能である。すなわち、シール5のリップが、溝状のシール接触面1bの軸方向中央部から軸方向内側(図1の例では左側)に向かって延びて、溝状のシール接触面1bのうち溝底から立ち上がった側面に滑り接触しているタイプの接触シールでもよい。また、シール5を非接触シールとすることも可能である。
次に、オイルシール6について説明する。オイルシール6は、ゴム組成物等の弾性材料で構成されており、環状の芯金6aを内包することにより強度が補強されている。弾性材料の具体例としては、ニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料や合成樹脂(ポリアミド46,ポリアミド66等のポリアミドが好ましい)等があげられるが、これに限定されるものではない。
また、芯金6aは、オイルシール6の強度を補強できる材質で構成されていればよく、例えば金属やプラスチック等があげられるが、これに限定されるものではない。また、オイルシール6は、弾性材料のみで構成されていてもよく、芯金6aを有していなくてもよい。
オイルシール6の形状は、以下の通りである。オイルシール6は、環状基部61と、環状基部61の径方向内端から略直角に屈曲して軸方向外側(図1では左側)に突出する内側突出部62と、環状基部61の径方向外端から略直角に屈曲して内側突出部62と同一方向に突出する外側突出部63と、環状基部61の径方向中央部近傍から前記2つの突出部62,63とは逆方向に突出する凸部64と、を備えている。
詳述すると、環状基部61は、板面が深溝玉軸受の径方向に沿う円板状をなしており、中心に形成された孔に内輪1が挿通されている。内側突出部62は、環状基部61の径方向内端から軸方向外側に延びて円筒状をなしており、その径方向内側面には内輪1の外周面に滑り接触するリップ部62aが形成されている。外側突出部63は、環状基部61の径方向外端から軸方向外側に延びて円筒状をなしている。
凸部64は、環状基部61の径方向中央部近傍(径方向中央部から若干径方向外方寄りの部分)から環状基部61に対して略直角をなして軸方向内側に延び、円筒状をなしている。なお、環状基部61に対して略直角をなして軸方向内側に突出する例えば円錐形状、円柱形状、角錐形状、又は角柱形状の突起を周方向に沿って複数並べることにより、凸部64を構成することもできる。
オイルシール6の芯金6aは、外側突出部63から環状基部61にわたる部分に内包されており、芯金6aの断面形状(軸方向に沿う平面で切断した断面の形状)は、図1に示すように、外側突出部63及び環状基部61に沿って略L字状をなしている。
内側突出部62には、その外周に沿って弾性リング7(例えばガータスプリング)が掛け渡されており、弾性リング7の締め付け量に応じて、リップ部62aを内輪1の外周面に対して所定の緊迫力で摺接した状態に位置決めすることができる。内輪1の外周面は、研磨等により表面粗さが例えば0.4μmRa以下とされている。ここで、緊迫力とは、内輪1の外周面に対するリップ部62aの摺接力(換言すると、弾性リング7によって内輪1の外周面に締め付けられる際のリップ部62aの締付力)を指す。これにより、リップ部62aの摺接力が高くなるため、本実施形態の深溝玉軸受は、グリースの漏洩が極めて生じにくい。
なお、外側突出部63は内側突出部62よりも環状基部61からの突出長さが長く形成されている。このような形状であれば、深溝玉軸受に取り付ける以前の保管、運搬等において、複数個のオイルシール6を同一の向きに揃えた状態で重ねたとしても、内側突出部62よりも外側突出部63の方が長いため、隣接するオイルシール6同士の接触によって内側突出部62に形成されたリップ部62aに破損が生じることが防止される。
このようなオイルシール6は、内側突出部62及び外側突出部63を軸受外部側(図1では左側)に向け且つ凸部64を軸受内部側(図1では右側)に向けて、深溝玉軸受に取り付けられている。このとき、凸部64は、外輪2の内周面の径方向内側に軸方向外側から圧入されて嵌め込まれている。また、凸部64よりも径方向外方側に形成されている環状基部61の外径側平面部分66(本発明の構成要件である支持面に相当する)が、外輪2の側面に当接している。さらに、内側突出部62に形成されたリップ部62aが、内輪1の外周面に接触している。オイルシール6は、これら凸部64、外径側平面部分66、及びリップ部62aがそれぞれ内輪1及び外輪2と係合又は接触することにより、深溝玉軸受に着脱可能に取り付けられている。
このように、本実施形態の深溝玉軸受は、オイルシール6と一体とされている。よって、回転軸が転がり軸受を介してハウジングに回転自在に支持される軸受構造を組み立てるに際しては、オイルシールが転がり軸受と別体である場合に比べて、組み立てに供される部品の点数が少ないことに加えて、軸受構造の組立性が優れている。
また、図14に示す従来技術の転がり軸受の場合は、前述したように、一般的な転がり軸受よりも幅広に形成された外輪102の内周面に、軸方向に延びる基端部111が圧入され、図14から分かるように外輪102の内周面とオイルシール106の基端部111との接触面積が大きいので、オイルシール106の圧入固定において内輪101と外輪102の間にオイルシール106を挿入する際に比較的大きな力が必要であった。そのため、オイルシール106を転がり軸受に取り付ける際の組立性に問題があった。
しかしながら、本実施形態の深溝玉軸受は、オイルシール6と外輪2の内周面との接触面積が小さいので、オイルシール6を深溝玉軸受に圧入固定する際には小さい力で十分であり、深溝玉軸受の組立性が優れている。
詳述すると、図1から分かるように、外輪2の内周面の軸方向左端部にはシール溝2bが形成されているので、凸部64の根元部分は外輪2の内周面に接触しているものの、凸部64の先端部は外輪2の内周面に接触していない。すなわち、凸部64と外輪2の内周面との接触面積が小さいので、凸部64を外輪2の内周面の径方向内側に圧入する際しては、小さな圧入力で十分に嵌め込むことができる。しかも、支持面66及びリップ部62aの接触により、オイルシール6は深溝玉軸受に確実に固定される。よって、本実施形態の深溝玉軸受は、オイルシール6の取り付けが容易で組立性が優れているので、製造コストが低く、量産性に優れている。
また、オイルシール6の軸方向幅は4mm以上であることが好ましい。4mm以上であれば、軸受内部からの潤滑剤の漏洩を防止する効果がより優れている。
さらに、オイルシール6の外径は外輪2の外径よりも大きく、オイルシール6の外周面6bが外輪2の外周面よりも径方向外方に突出していることが好ましい。図1の例では、オイルシール6の外周面6bが波形に形成されていて、波形の頂部は外輪2の外周面よりも径方向外方に突出している。
このような構成であれば、本実施形態の深溝玉軸受を図示しないハウジングと回転軸との間に介装した際には、ハウジングの内周面にオイルシール6が圧入されることとなるので、ハウジングとオイルシール6との間に密封性が付与される。すなわち、ハウジングの内周面とオイルシール6の外周面6b及び外輪2の外周面との間を通って、異物(グリース、油、粉塵等)が深溝玉軸受の軸方向右側から軸方向左側(あるいはその逆)へ移動することを防ぐことができる。よって、密封性を高める目的でハウジングの内周面と外輪2の外周面との間にOリングを配する必要がない。
さらに、オイルシール6の断面形状(軸方向に沿う平面で切断した断面の形状)は、内側突出部62及び外側突出部63が環状基部61の径方向内端及び径方向外端から略直角に屈曲して軸方向外側に突出していることにより、略C字状をなしている。そして、略C字状の断面の開口部分が軸方向外側を向いている。オイルシール6がこのような形状を有しているため、深溝玉軸受の外部の圧が高まってオイルシール6に対して軸方向左側から圧力が加わった際には、オイルシール6の変形によってリップ部62aが内輪1の外周面に押し付けられる。よって、内輪1の外周面に対するリップ部62aの摺接力が高まるので、深溝玉軸受の密封性が向上し、空気等の気体が軸方向左側から深溝玉軸受の内部に侵入しにくい。
なお、図2に示す変形例のように、内側突出部62の径方向内側面には、内輪1の外周面に滑り接触する副リップ部62bをリップ部62aとともに設けてもよい。副リップ部62bは、内側突出部62において、リップ部62aが形成されている軸方向位置とは異なる軸方向位置に形成されている。すなわち、図2に示すように、リップ部62aが内側突出部62の径方向内側面の軸方向左側に設けられ、副リップ部62bが軸方向右側に設けられている(リップ部62aと副リップ部62bの軸方向位置は、図2とは逆でもよい)。副リップ部62bは、内側突出部62の径方向内側面から内輪1の外周面に向かって斜め方向(軸方向右側)に延びている。リップ部62aに加えて副リップ部62bが設けられていることから、軸方向左側からの空気や異物の侵入を、より防ぐことができる。
また、図3に示す変形例のように、オイルシール6の凸部64の先端に、径方向外方に突出する係止凸部64aを設けてもよい。外輪2の内周面の軸方向左端部にはシール溝2bが形成されているので、このシール溝2bに係合するような形状の係止凸部64aをオイルシール6の凸部64の先端に設ければ、係止凸部64aをシール溝2bに嵌め込むことができる。そうすれば、オイルシール6をより安定的に外輪2に取り付けることができるので、深溝玉軸受の密封性が向上する。
なお、外輪2の内周面に形成されたシール溝2bが、本発明の構成要件である係止凹部に相当するが、係止凹部はシール溝2bに限定されるものではない。すなわち、シール溝2bとは別の係止凹部を外輪2の内周面に設けてもよい。係止凹部は、例えば、外輪2の内周面の全周にわたって環状溝を連続して形成することにより構成してもよい。あるいは、係止凸部64aの形状によっては、円錐形状、円柱形状、角錐形状、角柱形状、半球状、半楕円球状、又は直方体状の凹部を周方向に沿って複数並べて形成することにより構成してもよい。
さらに、図4に示す変形例のように、回転軸と外周面と内輪1の内周面との間に密封性を付与するために、Oリング8を配してもよい。すなわち、内輪1の内周面に、周方向に沿って連続して凹状に窪ませた凹溝9を形成し、この凹溝9内にOリング8を装着してもよい。Oリング8により密封性が付与されるとともに、深溝玉軸受のクリープを防ぐことができる。
図4においては、2つの凹溝9にそれぞれOリング8を装着する例を示したが、これに限定されるものではなく、深溝玉軸受の使用目的や使用環境に応じて、凹溝9の数を3つ以上とし、そこにOリング8を装着してもよいし、あるいは、凹溝9の数を1つとすることもできる。装着するOリング8の数が多いと、深溝玉軸受のクリープを防ぐ効果が高くなる。
なお、保持器4の種類は特に限定されるものではないが、本実施形態においては冠形保持器を用いた例を示している。冠形保持器は、円環状の主部と、主部の軸方向一端面に設けられ転動体3を転動可能に収容する複数のポケットと、を備え、これらポケットは、主部の前記端面に設けられた凹部と、その凹部を周方向両側から挟む一対のつのと、で構成されている。そして、本実施形態においては、ポケットが形成された軸方向端面がオイルシール6と対向するように(すなわち、ポケットが形成されていない側の軸方向端面は、シール5と対向する)、冠形保持器が深溝玉軸受に組み込まれている。なお、保持器4は、備えていなくてもよい。
このような本実施形態の深溝玉軸受は、電動工具(例えばハンマードリル)、ギヤボックス、ギヤードモータ、農業機械(例えばチェーンソー)、洗濯機(ドラム)等のような高密封性を必要とする機器、装置に好適に用いられる。
なお、本実施形態においては、深溝玉軸受の軸方向一端側にシール5を取り付け、他端側にオイルシール6を取り付けたが、図5に示すように両端にオイルシール6を取り付けてもよい。この場合には、内輪1は、図1の例よりも幅広となる。すなわち、転動体3の軸方向中央位置を基準として軸方向左右両側の軸方向幅を同一とし、左右両側いずれも、転動体3の軸方向中央位置から外輪2の側面までの軸方向幅の1.3倍以上1.8倍以下とする。
軸方向両端にオイルシール6を取り付けると、深溝玉軸受が幅広とはなるものの、軸受内部への異物侵入の防止能力は高まり(密封性が高まる)、左右いずれの方向からも異物が侵入しにくくなる。図5の第四変形例においても、内輪1の内周面に、周方向に沿って連続して凹状に窪ませた凹溝9を形成し、この凹溝9内にOリング8を装着してもよい。Oリング8により密封性が付与されるとともに、深溝玉軸受のクリープを防ぐことができる。
〔第二実施形態〕
図6は、本発明に係る密封型転がり軸受の第二実施形態である深溝玉軸受の構成を示す部分縦断面図である。なお、第二実施形態の深溝玉軸受の構成及び作用効果は、シール5及びオイルシール6を除いて第一実施形態とほぼ同様であるので、異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。図6においては、図1と同一又は相当する部分には、図1と同一の符号を付してある。
まず、シール5について説明する。深溝玉軸受の幅狭側に装着されたシール5のリップ5cは、溝状のシール接触面1bの軸方向中央部から軸方向内側(図6の例では左側)に向かって延びて、溝状のシール接触面1bのうち溝底から立ち上がった側面に滑り接触しており、シール5はいわゆる内当たりタイプの接触シールである。シール5を接触シールとすれば密封性が高く、特に内当たりタイプの接触シールとすれば、軸方向右側から軸受内部に異物が侵入することを防ぐ効果が高い。よって、異物が軸方向右側から侵入して軸受内部を貫通し、オイルシール6の軸方向左側の空間に侵入することを効果的に防ぐことができる。
ただし、シール5を前述した外当たりタイプの接触シールとすることも可能である。すなわち、図7に示すように、シール5のリップが、溝状のシール接触面1bの軸方向中央部から軸方向外側(図7の例では右側)に向かって延びて、溝状のシール接触面1bのうち溝底から立ち上がった側面に滑り接触しているタイプの接触シールでもよい。外当たりタイプの接触シールを用いれば、軸受内部から軸受外部に潤滑剤が漏洩することを防ぐ効果が高い。なお、シール5を非接触シールとすることも可能である。
次に、オイルシール6について説明する。第二実施形態のオイルシール6の形状は、以下の通りである。
オイルシール6は、環状基部61と、環状基部61の径方向内端から略直角に屈曲して軸方向内側(図6では右側)に突出する内側突出部62と、環状基部61の径方向外端から略直角に屈曲して内側突出部62と同一方向に突出する外側突出部63と、環状基部61の径方向中央部近傍から前記2つの突出部62,63と同一方向に突出する凸部64と、を備えている。
詳述すると、環状基部61は、板面が深溝玉軸受の径方向に沿う円板状をなしており、中心に形成された孔に内輪1が挿通されている。内側突出部62は、環状基部61の径方向内端から軸方向内側に延びて円筒状をなしており、その径方向内側面には内輪1の外周面に滑り接触するリップ部62aが形成されている。外側突出部63は、環状基部61の径方向外端から軸方向内側に延びて円筒状をなしている。
凸部64は、環状基部61の径方向中央部近傍(径方向中央部から若干径方向外方寄りの部分)から環状基部61に対して略直角をなして軸方向内側に延び、円筒状をなしている。なお、環状基部61に対して略直角をなして軸方向内側に突出する例えば円錐形状、円柱形状、角錐形状、又は角柱形状の突起を周方向に沿って複数並べることにより、凸部64を構成することもできる。
なお、凸部64は内側突出部62よりも環状基部61からの突出長さが長く形成されている。このような形状であれば、深溝玉軸受に取り付ける以前の保管、運搬等において、複数個のオイルシール6を同一の向きに揃えた状態で重ねたとしても、内側突出部62よりも凸部64の方が長いため、隣接するオイルシール6同士の接触によって内側突出部62に形成されたリップ部62aに破損が生じることが防止される。
このようなオイルシール6は、内側突出部62、外側突出部63、及び凸部64を軸受内部側(図6では右側)に向けて、深溝玉軸受に取り付けられている。このとき、凸部64は、外輪2の内周面の径方向内側に軸方向外側から圧入されて嵌め込まれている。また、凸部64よりも径方向外方側に位置する外側突出部63の先端に形成されている平面部分66(本発明の構成要件である支持面に相当する)が、外輪2の側面に当接している。さらに、内側突出部62に形成されたリップ部62aが、内輪1の外周面に接触している。オイルシール6は、これら凸部64、平面部分66、及びリップ部62aがそれぞれ内輪1及び外輪2と係合又は接触することにより、深溝玉軸受に着脱可能に取り付けられている。
このような本実施形態の深溝玉軸受は、第一実施形態と同様の作用効果を有することに加えて、以下のような作用効果を有する。すなわち、リップ部62aが形成された内側突出部62が、第一実施形態とは逆に軸受内部側(図6では右側)に向かって突出しているので、オイルシール6は、軸受内部の潤滑剤や異物が軸受外部側に漏出することを防ぐ性能が優れている。よって、異物がシール5を通過して軸受内部に侵入したとしても、異物が軸受内部を貫通してオイルシール6の軸方向左側の空間に侵入することを効果的に防ぐことができる。
さらに、オイルシール6の断面形状(軸方向に沿う平面で切断した断面の形状)は、内側突出部62及び外側突出部63が環状基部61の径方向内端及び径方向外端から略直角に屈曲して軸方向内側に突出していることにより、略C字状をなしている。そして、略C字状の断面の開口部分が軸方向内側を向いている。オイルシール6がこのような形状を有しているため、深溝玉軸受の高速回転等により内部の温度が高まりグリースが熱膨張してオイルシール6に対して軸方向右側から圧力が加わった際には、オイルシール6の変形によってリップ部62aが内輪1の外周面に押し付けられる。よって、内輪1の外周面に対するリップ部62aの摺接力が高まるので、深溝玉軸受の密封性が向上し、グリースが深溝玉軸受の内部から外部に漏出しにくい。
なお、図8に示す変形例のように、内側突出部62の径方向内側面には、内輪1の外周面に滑り接触する副リップ部62bをリップ部62aとともに設けてもよい。副リップ部62bは、内側突出部62において、リップ部62aが形成されている軸方向位置とは異なる軸方向位置に形成されている。すなわち、図8に示すように、リップ部62aが内側突出部62の径方向内側面の軸方向右側に設けられ、副リップ部62bが軸方向左側に設けられている(リップ部62aと副リップ部62bの軸方向位置は、図8とは逆でもよい)。副リップ部62bは、内側突出部62の径方向内側面から内輪1の外周面に向かって斜め方向(軸方向左側)に延びている。リップ部62aに加えて副リップ部62bが設けられていることから、深溝玉軸受の内部のグリース等の潤滑剤が温度上昇等によって軸受外部側に漏出することを、より防ぐことができる。
また、図9に示す変形例のように、副リップ部62bを設けることに加えて、オイルシール6の凸部64の先端に、径方向外方に突出する係止凸部64aを設けてもよい。この変形例の構成及び作用効果は、第一実施形態の第二変形例(図3)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
さらに、図10に示す変形例のように、回転軸と外周面と内輪1の内周面との間に密封性を付与するために、Oリング8を配してもよい。すなわち、内輪1の内周面に、周方向に沿って連続して凹状に窪ませた凹溝9を形成し、この凹溝9内にOリング8を装着してもよい。Oリング8により密封性が付与されるとともに、深溝玉軸受のクリープを防ぐことができる。
また、第二実施形態においては、深溝玉軸受の軸方向一端側にシール5を取り付け、他端側にオイルシール6を取り付けたが、図11,12に示すように軸方向両端にオイルシール6を取り付けてもよい。この場合には、内輪1は、図6の例よりも幅広となる。すなわち、転動体3の軸方向中央位置を基準として軸方向左右両側の軸方向幅を同一とし、左右両側いずれも、転動体3の軸方向中央位置から外輪2の側面までの軸方向幅の1.3倍以上1.8倍以下とする。
軸方向両端にオイルシール6を取り付けると、深溝玉軸受が幅広とはなるものの、軸受内部への異物侵入の防止能力は高まる(密封性が高まる)。図11に示す第五変形例は、左右いずれのオイルシール6についても、リップ部62aが形成された内側突出部62が、軸方向右側に向かって突出しているので、異物が軸受内部を右側から貫通して深溝玉軸受の軸方向左側の空間に侵入することを効果的に防ぐことができる。
反対に図12に示す第六変形例は、左右いずれのオイルシール6についても、リップ部62aが形成された内側突出部62が、軸方向左側に向かって突出しているので、異物が軸受内部を左側から貫通して深溝玉軸受の軸方向右側の空間に侵入することを効果的に防ぐことができる。
図11,12の変形例においても、内輪1の内周面に、周方向に沿って連続して凹状に窪ませた凹溝9を形成し、この凹溝9内にOリング8を装着してもよい。Oリング8により密封性が付与されるとともに、深溝玉軸受のクリープを防ぐことができる。
なお、第一及び第二実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は第一及び第二実施形態に限定されるものではない。
例えば、第一及び第二実施形態においては、オイルシール6は外輪2に取り付けられ、内輪1の外周面に滑り接触する構成とされていたが、これとは逆に、内輪1に取り付けられ、外輪2に滑り接触する構成としてもよい。その場合には、内輪幅と外輪幅の大きさの関係も逆にし、内輪を幅狭(一般的な内輪幅)とし外輪を幅広とする。
また、第一及び第二実施形態においては、転がり軸受の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、本発明は深溝玉軸受以外の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
また、このような転がり軸受を用いて、回転軸が転がり軸受を介してハウジングに回転自在に支持されている軸受構造を組み立てることができる。一例として、第一実施形態の深溝玉軸受を組み込んだ軸受構造を、図13を参照しながら説明する。
筒状のハウジング11の内側に回転軸12が挿通されており、ハウジング11と回転軸12との間に第一実施形態の深溝玉軸受が嵌合されている。すなわち、深溝玉軸受の外輪2の外周面及びオイルシール6の外周面6bとハウジング11の内周面とが嵌め合わされ、内輪1の内周面と回転軸12の外周面とが嵌め合わされている。これにより、回転軸12が深溝玉軸受を介してハウジング11に回転自在に支持されている。
このとき、オイルシール6をハウジング11の軸方向外部側に向けて、深溝玉軸受が取り付けられている。また、内輪1の両側面のうちハウジング11の内部側に向く側面(図13では右側の側面)が、回転軸12に形成された段部の端面12aに突き当てられていて、深溝玉軸受と回転軸12との相対的軸方向位置が位置決めされている。
1 内輪
1a 軌道面
2 外輪
2a 軌道面
2b シール溝(係止凹部)
3 転動体
6 オイルシール
6a 芯金
6b オイルシールの外周面
61 環状基部
62 内側突出部
62a リップ部
62b 副リップ部
63 外側突出部
64 凸部
64a 係止凸部
66 平面部分(支持面)

Claims (4)

  1. 軌道面を備えた内輪と、前記内輪の軌道面に対向する軌道面を備えた外輪と、前記内輪の軌道面及び前記外輪の軌道面の間に転動自在に配された複数の転動体と、オイルシールと、を備える転がり軸受であって、
    前記オイルシールは、前記内輪及び前記外輪に同心に配され、前記外輪の内周面の径方向内側に圧入される凸部と、前記外輪の側面に接触する支持面と、前記内輪の外周面に滑り接触するリップ部とを有し、前記支持面を前記外輪の側面に接触させつつ前記凸部を前記外輪の内周面の径方向内側に軸方向外側から嵌め込み、前記リップ部を前記内輪の外周面に接触させることにより取り付けられており、
    また、前記オイルシールは、環状基部と、該環状基部の径方向内端から略直角に屈曲して軸方向に突出し且つ前記リップ部が形成された内側突出部と、前記環状基部の径方向外端から略直角に屈曲して前記内側突出部と同一方向に突出する外側突出部と、を備え、
    前記凸部は、前記2つの突出部とは逆方向に前記環状基部から突出して、前記環状基部に対して略直角をなしており、前記凸部の先端部は前記外輪に接触せず、
    前記支持面は、前記環状基部の前記凸部よりも径方向外方側に形成されており、
    さらに、前記転動体の軸方向中央位置を基準として軸方向右側及び軸方向左側の少なくとも一方が、前記外輪よりも前記内輪の方が幅広になっており、前記外輪よりも前記内輪の方が幅広になっている側に前記オイルシールが取り付けられており、
    前記オイルシールの外径が前記外輪の外径よりも大きく、前記オイルシールの外周面が前記外輪の外周面よりも径方向外方に突出していることを特徴とする密封型転がり軸受。
  2. 軌道面を備えた内輪と、前記内輪の軌道面に対向する軌道面を備えた外輪と、前記内輪の軌道面及び前記外輪の軌道面の間に転動自在に配された複数の転動体と、オイルシールと、を備える転がり軸受であって、
    前記オイルシールは、前記内輪及び前記外輪に同心に配され、前記外輪の内周面の径方向内側に圧入される凸部と、前記外輪の側面に接触する支持面と、前記内輪の外周面に滑り接触するリップ部とを有し、前記支持面を前記外輪の側面に接触させつつ前記凸部を前記外輪の内周面の径方向内側に軸方向外側から嵌め込み、前記リップ部を前記内輪の外周面に接触させることにより取り付けられており、
    また、前記オイルシールは、環状基部と、該環状基部の径方向内端から略直角に屈曲して軸方向に突出し且つ前記リップ部が形成された内側突出部と、前記環状基部の径方向外端から略直角に屈曲して前記内側突出部と同一方向に突出する外側突出部と、を備え、
    前記凸部は、前記2つの突出部と同一方向に前記環状基部から突出して、前記環状基部に対して略直角をなしており、前記凸部の先端部は前記外輪に接触せず、
    前記支持面は、前記外側突出部の先端に形成されており、
    さらに、前記転動体の軸方向中央位置を基準として軸方向右側及び軸方向左側の少なくとも一方が、前記外輪よりも前記内輪の方が幅広になっており、前記外輪よりも前記内輪の方が幅広になっている側に前記オイルシールが取り付けられており、
    前記オイルシールの外径が前記外輪の外径よりも大きく、前記オイルシールの外周面が前記外輪の外周面よりも径方向外方に突出していることを特徴とする密封型転がり軸受。
  3. 前記オイルシールは、強度を補強する芯金を前記外側突出部から前記環状基部にわたる部分に内包しており、前記芯金の断面形状は、前記外側突出部及び前記環状基部に沿って略L字状をなすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の密封型転がり軸受。
  4. 前記内側突出部の径方向内側面には、前記リップ部が形成されている軸方向位置とは異なる軸方向位置に、前記内輪の外周面に滑り接触する副リップ部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の密封型転がり軸受。
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