JP2007186919A - 錠前の切換え機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンドユーザーが、所望するハンドルを本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様に切換えたい場合に、外部から操作部材または操作部材としてのラッチを回転操作して、簡単にプッシュ・プル仕様から片面的仕様に切換えることができること。
【解決手段】錠箱の前板に操作部材を軸支し、この操作部材に制御手段を一体的に設け、この制御手段に回転制御される作動片を前記前板の裏側に軸支し、さらに、連係手段を介して連動すると共に、障害部分を有する可動障害片を前板に設けた固定支軸を介して回転可能に支持し、扉のハンドルの仕様態様を変換する際に、前記操作部材を外部から回転操作すると、前記制御手段及び作動片を介して、前記可動障害片の障害部分の位置が変位する錠前の切換え機構。
【選択図】図1
【解決手段】錠箱の前板に操作部材を軸支し、この操作部材に制御手段を一体的に設け、この制御手段に回転制御される作動片を前記前板の裏側に軸支し、さらに、連係手段を介して連動すると共に、障害部分を有する可動障害片を前板に設けた固定支軸を介して回転可能に支持し、扉のハンドルの仕様態様を変換する際に、前記操作部材を外部から回転操作すると、前記制御手段及び作動片を介して、前記可動障害片の障害部分の位置が変位する錠前の切換え機構。
【選択図】図1
Description
本発明は錠前の切換え機構に関し、特に、所望する扉のハンドルを本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様に切換えることができる錠前の切換え機構に関する。
特許文献1、特許文献2には、「扉の取付け場所(例えばドアクローザが必要ない室内扉)を考慮し、ユーザーが錠箱の前板から見える操作部材の操作部を操作すると、例えばプッシュ・プル仕様から片面的仕様(プル仕様、又はプッシュ仕様)へと切換るプッシュ・プル錠の具体的構成」が開示されている。
これらの発明は、例えばトイレ、寝室等の室内扉の操作ハンドルをプッシュして当該室内側(向こう側)へ勢い良くプッシュして開扉する場合、また、勝手口の扉を室内側の操作ハンドルを操作して室外側へとプッシュして開扉する場合に於いて、ドアクローザが建具に取付けられていないときに有益である。
その理由は、プッシュ・プル仕様から片面的仕様(例えばプル仕様)に切換えると、扉を開ける場合には、一旦手前側にプル操作して扉を開ける必要があるから、扉を向こう側或いは室外側へ勢い良く開扉する事態(お年より等がバランスを崩すこと)を極力防ぐことができるからである。
特開2004−211529号公報
特開2004−225384号公報
その理由は、プッシュ・プル仕様から片面的仕様(例えばプル仕様)に切換えると、扉を開ける場合には、一旦手前側にプル操作して扉を開ける必要があるから、扉を向こう側或いは室外側へ勢い良く開扉する事態(お年より等がバランスを崩すこと)を極力防ぐことができるからである。
本発明の第1の目的は、エンドユーザーが、所望するハンドル(例えば内側のハンドル)を本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様に切換えたい場合に、外部から操作部材または操作部材としてのラッチを回転操作して、簡単にプッシュ・プル仕様から片面的仕様(例えばプル仕様)に切換えることができることである。第2の目的は、プシュ・プル錠に適合することである。第3の目的は、錠箱内のスペースを有効的に活用することである。第4の目的は、切換え操作が簡単であることである。
本発明の錠前の切換え機構は、錠箱6の前板7に操作部材21(30A)を軸支し、この操作部材に制御手段22を一体的に設け、この制御手段に回転制御される作動片26(26A)を前記前板の裏側に軸支し、さらに、連係手段を介して連動すると共に、障害部分45を有する可動障害片40(40A)を前板に設けた固定支軸41を介して回転可能に支持し、扉のハンドルの仕様態様を変換する際に、前記操作部材を外部から回転操作すると、前記制御手段及び作動片を介して、前記可動障害片の障害部分の位置が変位することを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)エンドユーザーが、所望するハンドル(例えば内側のハンドル)を本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様に切換えたい場合に、外部から操作部材を操作して、簡単にプッシュ・プル仕様から片面的仕様(例えばプル仕様)に切換えることができる。
(2)請求項2に記載の発明は、プシュ・プル錠に適合する。
(3)請求項3に記載の発明は、部品点数を減らすことができる。
(4)請求項4に記載の発明は、簡単に切換え操作することができる。
(1)エンドユーザーが、所望するハンドル(例えば内側のハンドル)を本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様に切換えたい場合に、外部から操作部材を操作して、簡単にプッシュ・プル仕様から片面的仕様(例えばプル仕様)に切換えることができる。
(2)請求項2に記載の発明は、プシュ・プル錠に適合する。
(3)請求項3に記載の発明は、部品点数を減らすことができる。
(4)請求項4に記載の発明は、簡単に切換え操作することができる。
まず、図1乃至図11を参照にして、本発明の第1実施例を説明する。
(a)第1実施例−図1
図1は、プッシュ・プル錠の一例を示す概略説明図である。図1に於いて、Xは錠箱の上部側空間に配設されたラッチの係止解除機構、Yは錠箱の下部側空間に配設されたサムターン錠の締め出し防止機構、1は戸枠、2は受け金具、3は受け金具の縁、4は扉、5は扉の自由端部内に設けたプッシュ・プル錠、6は錠箱、7は錠箱の前板、8はラッチ枠部である。
図1は、プッシュ・プル錠の一例を示す概略説明図である。図1に於いて、Xは錠箱の上部側空間に配設されたラッチの係止解除機構、Yは錠箱の下部側空間に配設されたサムターン錠の締め出し防止機構、1は戸枠、2は受け金具、3は受け金具の縁、4は扉、5は扉の自由端部内に設けたプッシュ・プル錠、6は錠箱、7は錠箱の前板、8はラッチ枠部である。
なお、錠箱6内は、開扉の時に不注意によりラッチを施錠した状態で扉を閉めた時にラッチの施錠状態が自動的に解錠状態となるサムターン錠の締め出し防止装置Yとが設けられているが、該締め出し防止装置Yは発明の特定(限定)要件ではない。
(b)図2−錠箱6
次に、図2は錠箱6の構成を示す。また、図3はラッチ枠部8、ラッチ30、ラッチ作動杆33等を示す。これら図2、図3に於いて、6aはケース身、6bはケース蓋、7は前板(裏板7aとフロント7b)、8はラッチ枠部、9は前板7の中央部に形成されたラッチ用開口窓である。
次に、図2は錠箱6の構成を示す。また、図3はラッチ枠部8、ラッチ30、ラッチ作動杆33等を示す。これら図2、図3に於いて、6aはケース身、6bはケース蓋、7は前板(裏板7aとフロント7b)、8はラッチ枠部、9は前板7の中央部に形成されたラッチ用開口窓である。
前記ラッチ枠部8は、図3で示すように、上壁8aと、下壁8b、後壁8cとを有する端面コ字型形状である。そして、前記上壁8aにはラッチの係止解除機構Xを構成する第1の作動片(ラッチ用の第1仮施錠片)用の第1受入れ孔10が形成され、一方、下壁8bには、不番の第2施錠片用の第2受入れ孔11が形成されている。
また、第1・第2受入れ孔10,11は、開口窓9側から前記後壁8cに向かって形成された水平長孔である。またラッチ枠部8の後壁8cの一側壁には、上下方向の一部に作動杆33用の切欠部12が形成されている。
図2に戻って、14aは前板7の開口窓9寄りの部位に形成された操作部材用支持開口で、この支持開口14aの直ぐ後方(錠箱の前板7付近の内壁面)には、所要の間隙を有して垂直支板15が設けられている。この垂直支板15には、操作部材用の貫通孔16が形成されている。本実施例の垂直支板15は、その前面で制御板22を、一方、裏面で操作部材用の復帰バネ25の一端部をそれぞれ受ける機能を有している。
また、前板7の支持開口14aの上方部位には、可動障害片40用の筒状支持体17を装着するための複数個の取付け孔14bが形成されている。
複数個の取付け孔14bの全部には符号を付さないが、例えばフロント7b側に形成された支軸41用の取付け小孔(メネジ小孔)14b、裏板7aに形成された筒状支持体用の嵌合孔14c、筒状支持体17をフロント7bの裏面に固定するための取付け小孔(メネジ小孔)等が含まれる。
したがって、筒状支持体17は、図2で示すように、裏板7aの嵌合孔に嵌合した状態で、かつ、複数個の固着具18を介して前板7の裏側に固定されている。
また、19は前記筒状支持体17を基準にして上下に設けられた第1摺動体用上方水平案内部、20は錠箱6の上部側に形成された操作ハンドルに連動する、或いは操作ハンドルの水平軸に一体的に固定された押圧片28,29用の矩形状窓孔である。
その他、特に符号を付さないが、錠箱6の下方隅角部にはリリーススライダー用の下方水平案内部、サムターンダルマ用軸孔がそれぞれ形成されている。なお、錠箱6には不番の固定軸が複数個配設されている。
(c)ラッチなど−図3
次に、図3に於いて、30はラッチ(実施例では反転ラッチ)、30aは開口縁3と摺接する衝止面、30b,30bは回転軸機能、係合機能等を有する突起部、30c,30cはラッチの後端部、31は後端部に形成されバネ端収納部である。
次に、図3に於いて、30はラッチ(実施例では反転ラッチ)、30aは開口縁3と摺接する衝止面、30b,30bは回転軸機能、係合機能等を有する突起部、30c,30cはラッチの後端部、31は後端部に形成されバネ端収納部である。
また、32はラッチバネで、この一端部32aは、ラッチの作動杆33の端面L型状先端部34に圧接し、一方、その他端部32bはラッチ枠部8の後壁8c内面に圧接する。
また、33はラッチ作動杆、34はラッチ作動杆の先端部、34aはラッチバネ32の一端部32aを受けるバネ端支持壁、34bは支持壁34aと交差する先端部一側壁、35はラッチ枠部8の切欠部12に案内される摺動壁である。
しかして、前記バネ端支持壁34aの内壁面と後端部の前壁面との間には、バネ収納空間36が設けられている。また前記後端部には、その後壁面の上端部寄りの部位から底壁面に向かって傾斜状の係合面37aを有する係合切欠部37が形成されている。
(d)前板、操作部材、可動障害片等−図4、図5
図4は操作部材(入力手段)21、制御板(制御手段)22、従動片(作動片)26等を示し、一方、図5は制御板21によって制御されるように筒状支持体17に嵌合支持された可動障害片40、可動障害片用固定支軸41等を示す。
図4は操作部材(入力手段)21、制御板(制御手段)22、従動片(作動片)26等を示し、一方、図5は制御板21によって制御されるように筒状支持体17に嵌合支持された可動障害片40、可動障害片用固定支軸41等を示す。
まず、図4を参照にして、入力手段21と制御手段22を説明する。21は入力手段としての操作部材である。この操作部材21は、本実施例ではラッチ30とは別個に前板7に設けられており、前板7の前面に突出状態に位置するボタン状の摘み部分(操作部分)21aと、該摘み部分21aの裏面から棒状に延びる回転軸部分21bとから成り、前記回転軸部分21bは前板7の開口15、制御板22の軸孔23及び垂直支板15の貫通孔16をそれぞれ貫通する。
そして、貫通孔16を貫通した回転軸部分21bの端部には、バネ端受け部材24が適宜に設けられている。本実施例のバネ端受け部材24は、リング状の座金24aと、回転軸部分21bの端部に螺合する止め具(ナット)24bから成る。
しかして、任意形状の制御板22は、垂直支板15の前面に位置するように回転軸部分21bの中心部(中心部寄りの部位も含む)に軸孔23を介して固定されている。任意形状の制御板22は、外周の辺が任意の三角形、任意の四辺形、ひし形、台形、任意の多角形、楕円形等に形成され、少なくとも一つの押圧部分22aを有している。
そこで、本実施例では、任意の六角形(正多角形でない意味)を採用している。ここで説明の便宜上、図8を基準にすると、制御板22は、軸孔23を通る横の長さL1よりも縦の長さL2の方が長いので、制御板22が所定位置で、かつ、所要量回転すると、非正六角形の真上と真下にそれぞれ位置する山形状押圧部分22aのいずれか一つが、従動片26の下端部を押圧することができる。
25は垂直支板15とバネ端受け部材24との間に位置するように回転軸部分21bに装着された操作部材用の復帰バネで、該復帰バネ25は、操作部材21の摘み部分21aを指で摘んで、例えば図10の矢印A方向へ引いた場合には収縮する。
次に、図5を参照にして、作動手段26と可動障害片40を説明する。作動手段の一例である従動片26は、例えば図6で示すように、制御板22と可動障害片40との間に回動自在に軸支されている。長板状の従動片26は支持軸27用の中心孔26aを有し、また、該中心孔26aよりも上方の他端部には連係手段としての係合長孔26bを有している。本実施例の従動片26は、前板7の裏板7aに添設状態に配設され、かつ、制御板22に制御されると、支持軸27を支点に所定量回転する。
一方、可動障害片40は、筒状支持体17に嵌合支持され、かつ、前板7の取付け孔14bを貫通する固定支軸41に回転自在に支持されている。
しかして、42は固定支軸41に螺合する外端部分、43は外端部分に連設する内端部分、44は外端部分42と内端部分43との間に固定的に設けられ、かつ、下端部に連係手段としての突起ピン44aを有する係合板、45は前記内端部分43の外周に突出形成された障害突起である。前記突起ピン44aは、図6で示すように、従動片26の係合長孔26bに入り込んでいる。
(e)摺動体46.47など−図1、図7
次に、図1を参照にすると、46,47は錠箱6の上方の収納空間に水平状態に配設された複数個の摺動体である。また、48は摺動体46,47用の復帰用バネである。さらに、28、29は、摺動体46,47を押圧するハンドル側の複数個の押圧片である。これらの部材は、図示しない内外ハンドルとの関係で複数個存在する。
次に、図1を参照にすると、46,47は錠箱6の上方の収納空間に水平状態に配設された複数個の摺動体である。また、48は摺動体46,47用の復帰用バネである。さらに、28、29は、摺動体46,47を押圧するハンドル側の複数個の押圧片である。これらの部材は、図示しない内外ハンドルとの関係で複数個存在する。
ここでは、説明の便宜上、外枠状の摺動体を第1摺動体46、一方、第1摺動体内に組み込まれた内枠状の摺動体を第2摺動体47とする。
また、外側の操作ハンドルに連動するあるいは一体的な部材を上方の押圧片28とし、一方、内側の操作ハンドルに連動するあるいは一体的な部材を下方の押圧片29とする。上下の押圧片28,29は、錠箱6の窓部20を介して該錠箱6内に位置する。
ここで図7を参照にして、第1・第2摺動体46,47の構成を詳細に説明する。
まず、外枠の第1摺動体46は、複数個の係合突起を介して錠箱6の上方水平案内部16に水平動自在に設けられている。しかして、46aは上壁部、46bは下壁部、46cは上下壁部と直交する後壁部、46dは後壁部に対して所要の空間を有して対向する前壁部である。前記後壁部46cの内壁面は前述した上下の押圧片28,29を受ける受け板の機能を有する。また前記下壁部46bの一部には揺動レバー55用の切欠部51が形成されている。
まず、外枠の第1摺動体46は、複数個の係合突起を介して錠箱6の上方水平案内部16に水平動自在に設けられている。しかして、46aは上壁部、46bは下壁部、46cは上下壁部と直交する後壁部、46dは後壁部に対して所要の空間を有して対向する前壁部である。前記後壁部46cの内壁面は前述した上下の押圧片28,29を受ける受け板の機能を有する。また前記下壁部46bの一部には揺動レバー55用の切欠部51が形成されている。
さらに、前記前壁部46dは摺動体用付勢バネ48の一端部を受ける機能を有する。しかも、前壁部46dは上下壁部46a,46bの先端部寄りの部位に設けられていると共に、ケース身6aの幅広側壁側には、第2摺動体47の移動を許容する図示しない切欠部を有している。
次に、内側の第2摺動体47は、横長のコ時型形状に形成され、可動障害片40及び上下の押圧片28,29にそれぞれ関連付けられて(可動障害片40の障害突起45に対向可能、押圧片28,29に押されるあるいは係合する意味)外枠第1摺動体46内に水平動自在に設けられている。
しかして、47aは内側の上壁部、47bは内側の下壁部、47cは上下壁部47a,47bと直交する内側の後壁部、47dは後壁部と対向するバネ受け用隔壁、47eは可動障害片40の障害突起(ストッパー)45と関係する先端部である。
また、前記内側の上下壁47a,47bの先端部寄りの部位には、逃し用切欠部53が形成され、また前記内側の下壁47bの一部には、第1作動片用の切欠部51と同様の内側切欠部54が形成されている。さらに、前記バネ受け用隔壁47dは前述した摺動体用付勢バネ48の他端部を受ける。したがって、摺動体用付勢バネ48は、第1及び第2摺動体46,47内に組み込まれている。
また、前記内側の上下壁47a,47bの先端部寄りの部位には、逃し用切欠部53が形成され、また前記内側の下壁47bの一部には、第1作動片用の切欠部51と同様の内側切欠部54が形成されている。さらに、前記バネ受け用隔壁47dは前述した摺動体用付勢バネ48の他端部を受ける。したがって、摺動体用付勢バネ48は、第1及び第2摺動体46,47内に組み込まれている。
(f)作動片55など−図1
次に、図1を参照にして第1の作動片55等について説明する。55は第2固定軸に軸支された第1の作動片(本実施例では揺動レバー)である。この作動片55の上方先端部は、第1及び第2摺動体46,47にそれぞれ係合している。
次に、図1を参照にして第1の作動片55等について説明する。55は第2固定軸に軸支された第1の作動片(本実施例では揺動レバー)である。この作動片55の上方先端部は、第1及び第2摺動体46,47にそれぞれ係合している。
一方、上方先端部(アーム部)に連設する下方部分には不番のバネ受け部が形成されている。さらに、補足説明すると、上方先端部には係合突起56aが設けられ、この係合突起56aは、ラッチ30に直接係合する第2の作動片56の上辺に係合している。第2の作動片56は、長板状の係合片であり、その後端部は第1摺動体46の後壁46cの下端部に係合している。なお、ラッチ30を仮に施・解錠するための第1の作動片55及び第2の作動片56は、不番の各固定軸にそれぞれ軸支されていると共に、不番のバネで適宜に付勢されている。錠前の細部的事項の説明は割愛する。
(g)作用−図8乃至図11
ここでは、図8乃至図11を参照にして、本発明の主要部に関係がある作用を説明する。
ここでは、図8乃至図11を参照にして、本発明の主要部に関係がある作用を説明する。
まず、図8並びに図9は、プッシュ・プル錠5が、本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様(プル・プル仕様)に切換ったことを示す。図10で示すように、本実施例ではラッチ30とは別個の操作手段21を操作する者の手前側(矢印A方向)に引いて、かつ、そのままの状態で操作手段21を所定量(例えば矢印B方向へ360程度)回転する。
図11は、仕様態様の切換え時、制御板22が従動片26を介して可動障害片40を所定方向へ回し、その結果、可動障害片40の障害突起45が位置変位することを示す。
例えば図10で示すように、本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様(プル仕様)に切換える際には、まず、操作部材21の摘み部分21aを指で摘んで、矢印A方向へ引く(図4参照)。前述したように、操作部材21を手前側に多少引っ張ると、復帰バネ25は収縮すると共に、制御板22は従動片26の真下に位置する。付言すれば、制御板22は、初期位置では復帰バネ25のバネ力が作用しているために従動片26よりも後方に位置している。
例えば図10で示すように、本来的なプッシュ・プル仕様から片面的仕様態様(プル仕様)に切換える際には、まず、操作部材21の摘み部分21aを指で摘んで、矢印A方向へ引く(図4参照)。前述したように、操作部材21を手前側に多少引っ張ると、復帰バネ25は収縮すると共に、制御板22は従動片26の真下に位置する。付言すれば、制御板22は、初期位置では復帰バネ25のバネ力が作用しているために従動片26よりも後方に位置している。
次に、操作部材21を手前側に引っ張った状態を維持しながら、矢印B方向へ回す。本実施例では、制御板22を所定方向へ回して行くと、下方に位置していた少なくとも一つの山形状押圧部分22aが従動片26の下端部を押圧する。制御板22の押圧部分22aが従動片26の下端部を押圧すると、従動片26は支持軸27を支点に回転する。したがって、可動障害片40は、連係手段26b、44aを介して所要量回転する。
このように可動障害片40が制御板22及び従動片26を介して回転すると、可動障害片40の障害突起45は、図8並びに図9で示すように、第2摺動片47の先端部47eの前面に断ち塞がるので、第2摺動体47の移動方向は一方向だけ(内側ハンドルはプルのみ)に成る。
第1実施例では、操作部材21を外部から操作する時、前板7から突出する操作部材の摘み部分21aを多少引っ張った状態で回転操作するが、操作部材を手前に引くことは発明の本質的事項ではない。後述の第2実施例のように、操作部材としてのラッチをその位置で360度回転させる、あるいは設計如何によっては、操作部材としてのラッチを第1実施例のように多少引っ張った状態で回転操作するが容易想到可能だからである。
また第1実施例では、複数個の摺動体46,47を備えた示すプシュ・プル錠(図1)に適用したが、このような構成のプシュ・プル錠に限定するものではない。
例えば、特に図示しないが、ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段の付勢力に抗して水平移動する同調部材(摺動体)、この同調部材に連動するようにラッチロッドに案内される可動枠部材内に組み込まれた可動ストッパー(作動片)、この可動ストッパーを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠にも、適宜に適用することができる(特許公開2002−129796号公報記載の実施例参照)。
次に、図12乃至図17を参照にして本発明の第2実施例について説明する。なお、第2実施例の説明にあたって、第1実施例と同一の部分には同様の符号を付して重複する説明を省略する。
第2実施例が第1実施例と主に異なる事項は、操作部材は前板7に回転可能に設けられたラッチ30Aであり、該ラッチ30Aの首部或いは内端部に制御手段22を一体的に設けている点である。付言すれば、第2実施例は、部品点数を減らすこと、子供に簡単に悪戯されないこと、錠箱のスペースを有効的に活用すること等を発明の目的として、ラッチ30Aとは別個に操作部材を設けていない。
図12は図1と同様に錠前の一例であるプッシュ・プル錠に適用した説明図である。図14及び図15はラッチ30Aの具体的構成を示す。
さて、操作部材兼用のラッチ30Aは、4つの部品から成る。すなわち、71はラッチ先端部、72はラッチ後端部、73はラッチ先端部にラッチ後端部を連結する軸状の連結手段、74はラッチ後端部内に位置するように前記軸状連結手段73に巻装されたラッチ先端部用復帰バネである。
しかして、この実施例では、前記ラッチ先端部71のラッチ部分71aに連設する筒状の首部71bの端部に第1実施例と同様の制御板22が一体(一体成形も含む)に設けられている。そして、符号75はラッチ先端部71の後部に形成された嵌合穴、76は嵌合穴75を形成する内壁面に形成されたメネジである。
また、ラッチ後端部72は、前記嵌合穴75に嵌合する筒状突起77、バネ端収納部31及び受け機能を有する上下の突起30bをそれぞれ有している。
上記構成に於いて、ラッチ30A(第1実施例の操作部材21に相当)を外部から操作する時、前板7から突出するラッチ先端部71のラッチ部分71a(操作部材の摘み部分21aに相当)を指で摘み、矢印A方向へ多少引っ張った状態で、360度回転操作する。
そうすると、図16で示すように、制御手段22及び作動片26を介して、可動障害片40の障害部分45の位置が変位する。したがって、図8並びに図9で示すように、第2摺動片47の先端部47eの前面に断ち塞がるので、第2摺動体47の移動方向は一方向だけ(内側ハンドルはプルのみ)に成る。
なお、第1実施例及び第2実施例では、作動片26は単純なリンク形状であるが、図18で示すような作動片26Aに設計変更をしても良い。この作動片26Aは、中心孔26aを基準として、その下端部を長板状に形成し、一方、上端部を扇状に形成して、該上端部の外周(中心孔26aの同心円上)に連係手段としての係合歯26b(第1実施例の係合長孔に相当)を形成している。
このように作動片26Aを設計変更した場合には、可動障害片40Aは、前記作動片26Aの係合歯26bに係合する歯車44Aと、該歯車44Aの外周に設けた障害突起45とから成るように構成する。このように作動片及び可動障害片を設計変更しても、本発明の本質的事項に影響はない。
図1乃至図11は、本発明の第1実施例を示す各説明図。
図12乃至図17は、本発明の第2実施例を示す各説明図
扉の閉戸時における錠前の一例を示す概略説明図。
ケース身を主とした錠箱の説明図。
ラッチ、ラッチ枠部、作動杆等の説明図。
主要部を構成する操作部材、制御板等の概略説明図。
主要部を構成する従動片、可動障害片等の概略説明図。
主要部の拡大概略断面説明図。
摺動体、付勢バネ等の概略説明図。
本来的な仕様態様(プッシュ・プル仕様)から片面的仕様態様(プル・プル仕様)の状態に切換った状態の説明図。
本来的な仕様態様(プッシュ・プル仕様)から片面的仕様態様(プル・プル仕様)の状態に切換った状態の説明図。
操作手段を操作する場合の概略説明図。
制御板、従動片等の作用の一例を示す概略説明図。
図1と同様の概略説明図。
主要部を構成する操作部材(ラッチ)、作動片等の概略説明図。
操作部材としてのラッチの分解説明図。
ラッチの概略断面説明図。
図10と同様に操作手段を操作する場合の概略説明図。
図9と同様に本来的な仕様態様(プッシュ・プル仕様)から片面的仕様態様(プル・プル仕様)の状態に切換った状態の説明図。
第1実施例及び第2実施例の要部の設計変更を示す説明図。
図12乃至図17は、本発明の第2実施例を示す各説明図
5…錠前(プッシュ・プル錠)、6…錠箱、7…前板、14a…支持開口、14b…取付け小孔、15…垂直支板、17…筒状支持体、18…固着具、19…水平案内部、20…窓孔、21…操作部材、21a…摘み部分、21b…回転軸部分、22…制御手段(制御板)、23…軸孔、22a…制御板の押圧部分、24…バネ端受け部材、25…操作部材用の復帰バネ、26,26A…作動片(従動片)、26a…中心孔、26b…連係手段(係合長孔、係合歯)、27…支持軸、28,29…押圧片、30…ラッチ、30A…操作手段としてのラッチ、40、40A…可動障害片、42…外端部分、43…内端部分、45…障害部分(障害突起)、46……第1摺動体、47…第2摺動体、48…復帰バネ、55…第1作動片、56…第2作動片、71…ラッチ先端部、72…ラッチ後端部、73…軸状連結手段、71a…ラッチ部分、71b…首部分、75…嵌合穴、77…筒状突起。
Claims (4)
- 錠箱の前板に操作部材を軸支し、この操作部材に制御手段を一体的に設け、この制御手段に回転制御される作動片を前記前板の裏側に軸支し、さらに、連係手段を介して連動すると共に、障害部分を有する可動障害片を前板に設けた固定支軸を介して回転可能に支持し、扉のハンドルの仕様態様を変換する際に、前記操作部材を外部から回転操作すると、前記制御手段及び作動片を介して、前記可動障害片の障害部分の位置が変位する錠前の切換え機構。
- 請求項1に於いて、錠前はプシュ・プル錠であり、錠箱内には、ラッチを解錠状態にするための作動片を含むラッチの係止解除機構と、前記作動片と係合する摺動体と、該摺動体をハンドルの操作力により、かつ、バネのバネ力に抗して移動させることができるように錠箱内に位置する押圧片とを備えていることを特徴とする錠前の切換え機構。
- 請求項1に於いて、操作部材は回転可能に設けられたラッチ30Aであり、該ラッチに制御手段22が設けられていることを特徴とする錠前の切換え機構。
- 請求項3に於いて、操作部材を外部から操作する時、前板7から突出する操作部材の操作部分を多少引っ張った状態で回転操作することを特徴とする錠前の切換え機構。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11946285B2 (en) * | 2017-05-15 | 2024-04-02 | Assa Abloy Americas Residential Inc. | Dead locking latch assembly |
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-
2006
- 2006-01-13 JP JP2006006240A patent/JP2007186919A/ja active Pending
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