JP2007186773A - 成膜方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスフロースパッタリング法によって多数の基材に効率よく成膜することができる成膜方法及び装置を提供する。
【解決手段】スパッタリングにより薄膜を形成すべき基材(例えば光学レンズや、ディスプレイ用透明基板など)をドラム2の外周面に取り付け、チャンバ1内を所定の真空度に減圧し、ドラム2を回転させながら成膜部4を作動させる。これにより、基材の表面にガスフロースパッタリング法により薄膜が形成される。
【選択図】図1
【解決手段】スパッタリングにより薄膜を形成すべき基材(例えば光学レンズや、ディスプレイ用透明基板など)をドラム2の外周面に取り付け、チャンバ1内を所定の真空度に減圧し、ドラム2を回転させながら成膜部4を作動させる。これにより、基材の表面にガスフロースパッタリング法により薄膜が形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は膜をガスフロースパッタリング法により成膜する方法及び装置に関する。
光学レンズの反射防止膜などの膜は、プレーナー型マグネトロンスパッタ法等の通常のスパッタ法により形成されている。
なお、本発明で採用するガスフロースパッタリング法自体は公知の成膜手法であり、本出願人は先に、ガスフロースパッタリング法を、固体高分子型燃料電池用電極の触媒層や、色素増感型太陽電池用半導体電極層の形成に応用する技術を提案している(特許文献1〜3)。
図2(a)は、従来のガスフロースパッタ装置の概略的な構成を示す模式図であり、図2(b)は、図2(a)のターゲット及びバックプレート構成を示す斜視図である。
ガスフロースパッタ装置では、スパッタガス導入口11からチャンバー20内にアルゴン等の希ガス等を導入し、DC電源等の電源12に接続されたアノード13及びカソードとなるターゲット15間での放電で発生したプラズマによりターゲット15をスパッタリングし、はじき飛ばされたスパッタ粒子をアルゴン等の希ガス等の強制流により基板16まで輸送し堆積させる。14はバッキングプレートである。なお、図示例において、基板16は、ホルダー17に支持されており、基板16の近傍には、反応性ガスの導入口18が配置されており、反応性スパッタリングを行うことが可能である。
特願2004−319592号
特願2004−319548号
特願2004−319598号
従来、光学薄膜等の成膜に用いられている通常のスパッタ法は、均一成膜が可能である反面、成膜速度が遅く、真空チャンバー内を高真空状態に排気するために大掛かりな排気装置が不可欠であるため、高額な設備を必要とするという欠点がある。
また、通常のスパッタ法では、ターゲットの下部に磁石を設けるため、Niのような強磁性体がターゲットの場合、薄いターゲットしか用いることができず、ターゲットに制約を受けるという不具合もあった。
従来のガスフロースパッタリング法では、多数の基材に効率よく膜を成膜することはできなかった。
本発明は、ガスフロースパッタリング法によって多数の基材に効率よく成膜することができる成膜方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1の成膜方法は、基材上に、ガスフロースパッタリング法によって膜を成膜する成膜方法において、軸心回りに回転可能なドラムの外周面に基材を取り付け、該ドラムの外周面に対峙してガスフロースパッタリング法による成膜部を配置しておき、該ドラムを回転させると共に、該成膜部からスパッタ粒子を発生させて基材上に膜を成膜することを特徴とするものである。
請求項2の成膜方法は、請求項1において、該成膜部は、該ドラムの軸心線と平行方向に延在していることを特徴とするものである。
請求項3の成膜方法は、請求項1又は2において、該成膜部がドラムの周方向に複数個配置されていることを特徴とするものである。
請求項4の成膜方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記基材は光学部材であることを特徴とするものである。
請求項5の成膜装置は、基材上に、ガスフロースパッタリング法によって膜を成膜する成膜装置において、軸心回りに回転可能であり、外周面に基材を取り付け可能なドラムと、該ドラムの外周面に対峙して配置されたガスフロースパッタリング法によるスパッタ粒子の成膜部と、該ドラムを回転させる回転駆動装置と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項6の成膜装置は、請求項5において、該成膜部は、該ドラムの軸心線と平行方向に延在していることを特徴とするものである。
請求項7の成膜装置は、請求項5又は6において、該成膜部がドラムの周方向に複数個配置されていることを特徴とするものである。
請求項8の成膜装置は、請求項5ないし7のいずれか1項において、該成膜部とドラム外周面との間に開閉可能なシャッタを設けたことを特徴とするものである。
ガスフロースパッタリング法は、比較的高い圧力下でスパッタリングを行い、スパッタ粒子をガスの強制流により成膜対象基板まで輸送して堆積させる方法である。このガスフロースパッタリング法は、高真空排気が不要であることから、従来の通常のスパッタ法のような大掛かりな排気装置を用いることなく、メカニカルなポンプ排気で成膜することが可能であり、従って、安価な設備で実施できる。しかも、ガスフロースパッタリング法は、通常のスパッタ法の10〜1000倍の高速成膜が可能である。従って、本発明によれば、ガスフロースパッタリング法を採用することによる設備費の低減、成膜時間の短縮により、無機薄膜あるいはその多層膜を安価に製造することが可能となる。
また、ターゲット下部に磁石を設けるものではないため、Niのような強磁性体をターゲットとする場合でも、その厚さに制約を受けることがない。
本発明によれば、ドラム上に多数の基材を取り付けておき、ドラムを回転させながら成膜処理することにより、各基材の表面に均一に成膜することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るガスフロースパッタリング法による成膜装置及び方法について説明する。
図1(a)は成膜装置の縦断面図、図1(b)は図1(a)のB−B線断面図である。チャンバ1内にドラム2が軸心線方向を鉛直方向にして設置されている。ドラム2の外周面には、スパッタ処理される基材を保持するフック機構(図示略)が設けられている。
このドラム2は、回転軸2aを介してマシンボックス3内の駆動装置(図示略)に連結されており、図1(b)の矢印方向に回転駆動される。マシンボックス3内には、チャンバ1内の気体を排気するための排気ポンプ(図示略)が設けられている。
ドラム2の直径方向に対峙して2個の成膜部4が設けられている。この成膜部4の構成は、前記図2と同一(ただし、図2から基板16及びホルダー17を取り除いたもの)である。なお、この実施の形態では成膜部4は2個設けられているが、1個又は3個以上設けられてもよい。
各成膜部4は、ターゲット15を上下方向に長く延在させ、ドラム2の上部から下部までもスパッタ対象領域としている。
この成膜部4は、図1の2点鎖線4’で示すように外方に向って傾動可能となっている。ターゲットの交換や装置メンテナンスを行う場合には、成膜部4を傾転させ、成膜時には実線で示すように成膜部4を直立させてチャンバ1に気密に連結する。
この成膜部4とドラム2との間には、スパッタ粒子の飛翔を遮断可能なシャッタ5が設けられている。このシャッタ5としては、例えばターゲット前に設置された矩形のシャッターが横にスライドしてON/OFFするように構成した機構などを採用することができる。
このように構成された成膜装置を用いて成膜を行うには、スパッタリングにより薄膜を形成すべき基材(例えば光学レンズや、ディスプレイ用透明基板など)をドラム2の外周面に取り付け、チャンバ1内を所定の真空度に減圧し、ドラム2を回転させながら成膜部4を作動させる。これにより、基材の表面にガスフロースパッタリング法により薄膜が形成される。
なお、直径15mmのガラス製のレンズの表面に第1層TiO2(厚さ約15nm)、第2層SiO2(厚さ約30nm)、第3層TiO2(厚さ約120nm)、第4層SiO2(厚さ約90nm)の4層膜よりなる反射防止膜を形成する場合、ドラム直径500mm、ドラム高さ700mm、ドラム回転数10rpmの装置により、TiO2膜形成時のターゲットとしてTiを用い、SiO2膜形成時のターゲットとしてSiを用い、次のような条件で成膜することができる。
スパッタ圧力:10〜100Pa
スパッタ電力:1〜25W/cm2
強制流 ガス種:アルゴン
流量:0.5〜30SLM
反応性ガス ガス種:酸素
流量:5〜120sccm
基板温度:室温
スパッタ圧力:10〜100Pa
スパッタ電力:1〜25W/cm2
強制流 ガス種:アルゴン
流量:0.5〜30SLM
反応性ガス ガス種:酸素
流量:5〜120sccm
基板温度:室温
上記装置でガスフロースパッタリングすることにより、各成膜部で30〜150nm・m/minの動的成膜速度の高速成膜を行うことができる。
なお、図1の装置において左側の成膜部4のターゲットをTiとし、右側の成膜部4のターゲットをSiとし、TiO2膜形成時には左側の成膜部4のみを作動させ、SiO2膜形成時には右側の成膜部4のみを作動させるようにしてもよい。
1 チャンバ
2 ドラム
4 成膜部
12 DC電源
13 アノード
14 バッキングプレート
15 ターゲット
16 基板
20 チャンバー
2 ドラム
4 成膜部
12 DC電源
13 アノード
14 バッキングプレート
15 ターゲット
16 基板
20 チャンバー
Claims (8)
- 基材上に、ガスフロースパッタリング法によって膜を成膜する成膜方法において、
軸心回りに回転可能なドラムの外周面に基材を取り付け、
該ドラムの外周面に対峙してガスフロースパッタリング法による成膜部を配置しておき、
該ドラムを回転させると共に、該成膜部からスパッタ粒子を発生させて基材上に膜を成膜することを特徴とする成膜方法。 - 請求項1において、該成膜部は、該ドラムの軸心線と平行方向に延在していることを特徴とする成膜方法。
- 請求項1又は2において、該成膜部がドラムの周方向に複数個配置されていることを特徴とする成膜方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記基材は光学部材であることを特徴とする成膜方法。
- 基材上に、ガスフロースパッタリング法によって膜を成膜する成膜装置において、
軸心回りに回転可能であり、外周面に基材を取り付け可能なドラムと、
該ドラムの外周面に対峙して配置されたガスフロースパッタリング法によるスパッタ粒子の成膜部と、
該ドラムを回転させる回転駆動装置と、
を備えたことを特徴とする成膜装置。 - 請求項5において、該成膜部は、該ドラムの軸心線と平行方向に延在していることを特徴とする成膜装置。
- 請求項5又は6において、該成膜部がドラムの周方向に複数個配置されていることを特徴とする成膜装置。
- 請求項5ないし7のいずれか1項において、該成膜部とドラム外周面との間に開閉可能なシャッタを設けたことを特徴とする成膜装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006007587A JP2007186773A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | 成膜方法及び装置 |
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Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2000054149A (ja) * | 1998-07-30 | 2000-02-22 | Leybold Syst Gmbh | 引っ掻き防止層と反射防止層系とを被着させるための方法および該方法を実施するための装置 |
JP2000514497A (ja) * | 1996-05-30 | 2000-10-31 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 構造部品を断熱層で被覆する方法と被覆装置 |
JP2004214184A (ja) * | 2002-12-18 | 2004-07-29 | Sony Chem Corp | 透明導電膜及びその成膜方法 |
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-
2006
- 2006-01-16 JP JP2006007587A patent/JP2007186773A/ja active Pending
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