JP2002088470A - スパッタ装置 - Google Patents

スパッタ装置

Info

Publication number
JP2002088470A
JP2002088470A JP2000277970A JP2000277970A JP2002088470A JP 2002088470 A JP2002088470 A JP 2002088470A JP 2000277970 A JP2000277970 A JP 2000277970A JP 2000277970 A JP2000277970 A JP 2000277970A JP 2002088470 A JP2002088470 A JP 2002088470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
target
carousel
cylindrical support
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000277970A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Ando
謙二 安藤
Minoru Otani
実 大谷
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
Ryuji Hiroo
竜二 枇榔
Hidehiro Kanazawa
秀宏 金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000277970A priority Critical patent/JP2002088470A/ja
Publication of JP2002088470A publication Critical patent/JP2002088470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層膜成膜の形成において小型で効率良く高
速で且つ、優れた膜特性が得られるスパッタ装置を安価
に提供する。 【解決手段】 成膜する基板を保持する基板ホルダー1
9を側面に複数個支持し回転するカルーセル18の外側
の周囲に複数個のマグネトロンカソードが設置されてい
る。このマグネトロンカソードはカルーセル18の回転
軸を中心とした円周上にある点を回転中心軸とした多角
柱状のカソードホルダー6a,6b,6cを有し、カソ
ードホルダー6a,6b,6cの複数の側面にカソード
が取付けられ、各カソードにはそれぞれ異なる材料のタ
ーゲート91a,92a,93a,91b,92b,9
3b,91c,92c,93cが設置され、カソードホ
ルダー6a,6b,6cはその中心軸で回転して、成膜
する基板に対面させるターゲットを切り替えるターゲッ
ト駆動系23を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターゲットをスパ
ッタリングして、基板ホルダーに取り付けられた基板上
に薄膜を成膜するスパッタ装置及びスパッタ方法で、特
にスパッタガスにフッ化物系ガスや酸化物系ガスを導入
して高速で多層光学薄膜を形成するカルーセル型スパッ
タ装置及びスパッタ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から広く用いられている平行平板型
のマグネトロンスパッタ装置は、真空槽内に、薄膜の材
料となるターゲットと、基板ホルダーに取り付けられた
基板とを対向するように配した上で、プラズマを生成し
てターゲットをスパッタリングし、スパッタリングによ
って叩き出されたスパッタリング粒子を基板上に堆積さ
せることにより、基板上に薄膜を成膜する装置で、他の
手法に比べ簡便で高密度膜の成膜、高強度膜の成膜、大
面積成膜、ターゲット寿命等に優れるという特徴があ
り、近年この様な特徴を生かし基板を加熱することなく
優れた膜の密着性が得られることや自動化の容易さとい
った利点からスパッタリング法による光学薄膜の形成技
術が検討されている。
【0003】この様なスパッタリング法で基板収納枚数
を大幅に増やし生産性の改善した装置構成がカルーセル
型スパッタ装置である。回転する円筒状支持体(カルー
セル)の側面に、成膜する基板を取り付け、そのホルダ
ー外周に面して設置されたターゲットをスパッタして薄
膜を形成する装置形態である。
【0004】一方、光学素子を形成するに当たっては、
2種以上の屈折率(n)が異なる材料と光学的膜厚
(d)を設計値どうり数層〜数十層積層して所望の光学
特性を得ることが出来る。したがって、従来のカルーセ
ル型スパッタ装置では、例えば、カルーセル外周に面し
たチャンバー壁に3基のカソードが取り付けられた装置
で3種の異種材料の多層膜で所望の光学特性を得るため
にはカソード1基毎に異種のターゲットを取り付け、各
層1基のターゲットで成膜する必要があり、成膜速度に
おいては、他の手法である蒸着法に比べると遅い等の問
題があった。
【0005】この様な問題に対し、従来下記の解決策が
提案されてきた。
【0006】回転する基体支持体(カルーセル)の周辺
部に比較的に低い活性ガス(酸素等)分圧雰囲気で成膜
速度の早い金属蒸着モードで作動する金属蒸着ゾーン
と、比較的高い酸素等の活性ガス分圧雰囲気で反応性の
高い反応プラズマモードで作動する反応ゾーンを設け、
交互に成膜/反応を繰り返し成膜する装置及び成膜方法
等が提案されている(オプチカル コーテイング ラボ
ラトリーインコーポレーテッドによる特開平2−496
7号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、こ
れらの解決策は、成膜速度の安定性又はその安定性を得
るために高価な制御機器が複数必要で、装置価格も高価
となり製品の価格がコストアツプになるという問題があ
った。
【0008】一般にスパッタの成膜速度は、ターゲット
材料やスパッタ条件(スパッタ電力、スパッタガス種、
ガス分圧、ガス圧力、基体温度)で異なる。特に、同じ
ターゲット材料ならば金属でスパッタした方が高い成膜
速度を得ることが出来る。また、スパッタ条件ではスパ
ッタ電力、スパッタガス種、ガス圧力が同じならばスパ
ッタガス分圧が成膜速度に大きな影響を与える。それは
前述したようにスパッタガス分圧によって金属状態のス
パッタから絶縁体のスパッタか選択できるからである。
【0009】例えば、図6はアルゴンと酸素の分圧を変
化させた時のTiO2の成膜速度を示すグラフで、前記
オプチカル コーテイング ラボラトリーインコーポレ
ーテッドの装置はO2/Ar分圧比の低い成膜速度が急峻
な変化をする金属モード領域で成膜するため、高速成膜
が実現出来ている。しかしO2/Ar分圧比に対し成膜速
度変化が急峻な為、外部の影響を受けやすく設定値と同
じ膜厚を安定して得るのは困難である。その為、成膜中
のO2/Ar分圧比をスパッタプロセス雰囲気中でも計測
できる高価なスパッタプロセスモニター等でO2/Ar分
圧比を計測しガス流量やスパッタDC電源出力等を制御
する等の方策をとらなければならない。また、反応ゾー
ンにおいても同様なことがいえる。
【0010】従って、本発明の目的は、多層膜成膜にお
いて従来とは異なったスパッタカソードを搭載した小型
で効率良く高速で且つ、優れた膜特性が得られるスパッ
タ装置を安価に提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るスパッタ装置は、成膜する基板を側面に
複数個支持し回転する筒状支持体と、該筒状支持体の外
側で前記筒状支持体の回転軸を中心とした円周上に複数
個配置されたマグネトロンカソードとを有し、基板上に
多層膜を形成するスパッタ装置において、前記マグネト
ロンカソードが前記筒状支持体の回転軸を中心とした円
周上にある点を回転中心軸とした多角柱状のカソードホ
ルダーを有し、前記カソードホルダーの複数の側面にカ
ソードが取付けられ、各カソードにはそれぞれ異なる材
料のターゲートが設置され、前記カソードホルダーはそ
の中心軸で回転して、成膜する基板に対面させるターゲ
ットを切り替える手段を有することを特徴とする。
【0012】この場合、成膜する基板上の、前記円筒状
支持体の回転方向に垂直な膜厚むらを補正する膜むら補
正板が各ターゲットの前面空間部に配設され、さらに、
前記膜むら補正板は、ターゲット材料毎にターゲット面
に平行に移動調整され、かつ、ターゲットの回転切り替
えと連動することを特徴とするスパッタ装置であること
が好ましい。前記膜むら補正板が多数の穴で構成された
開口率の分布を有するものであってもよく、また補正板
材料がアルミ又はアルミナであることが好ましい。
【0013】また、上記のスパッタ装置において、前記
筒状支持体が配置された成膜室と、該成膜室の上部に仕
切弁を介して配置された予備室とを有し、前記成膜室は
前記筒状支持体の回転中心軸の位置出し機能を有する回
転機構を備え、前記予備室は成膜室と予備室間の上下方
向に前記筒状支持体を移動させる手段を備えていること
を特徴とするものが好ましい。
【0014】さらに、前記筒状支持体と、該筒状支持体
の外側で前記筒状支持体の回転軸を中心とした円周上に
複数個配置されたマグネトロンカソードとの間の空間
に、マグネトロンカソードの個数に1を足した数の開口
部を有する円筒状シャッターを有し、該円筒状シャッタ
ーは前記筒状支持体の回転軸と同軸の回転軸を有し、成
膜の開始および終了のシャッター開閉動作を同一回転方
向で、かつ筒状支持体の回転位置と同期させる手段を有
していることを特徴とするスパッタ装置が好ましい。
【0015】(作用)光学特性等の機能素子を薄膜で形
成する場合、多くは屈折率の異なる異種材料の多層膜を
必要とし、特に、光学素子においては各層が使用波長に
対し光学的に光吸収の低い膜であること、屈折率の安定
性と膜厚の制御性が高い事などが重要である。
【0016】光学素子の使用波長に対し光学的に光吸収
の低い膜や屈折率の安定性と膜厚制御性の高い膜を得る
為には、図6を例にするとO2/Ar分圧比が高い領域で
達成される。しかしこの領域では成膜速度が遅い欠点を
有する。
【0017】例えば、図3の様な構成のカルーセル型ス
パッタ装置、特に、チャンバー(成膜室)の側壁面が4
面を有する四角のチャンバーの中央部に、回転するカル
ーセル(筒状支持体)を有するスパッタ装置の場合、1
面はチャンバー内部を排気する排気ポートで使用し、他
の3面にそれぞれマグネトロンカソードが設置され、各
々に異種材料のターゲットが取り付けられている構成と
なる。
【0018】この様な構成のカルーセル型スパッタ装置
に比べ、本発明のカルーセル型スパッタ装置は例えば図
1および図2の様な構成で、筒形のカルーセル回転軸を
中心とした外周上のある点を回転中心軸とした略三角柱
のカソードホルダーの3側面にそれぞれカソードが取付
けられ、各々に異種材料のターゲットが取り付けられ、
カソードホルダーがその中心軸で回転してターゲット材
料を切り替える機能を有する構成となる。
【0019】この様な装置で多層膜を成膜する場合を比
較すると、図3の様な装置では、各層を成膜する場合、
カソードには各々異種材料のターゲットが設置されてい
るので、1面のカソードでスパッタリングを行ない、ス
パッタするターゲットを順次切り替えて多層膜を形成す
る方法となる。
【0020】それに比べ、図1および図2の様な本発明
のカルーセル型スパッタ装置は、3種の異種材料のター
ゲットを有するカソードホルダーが3基配設され、それ
ぞれ同種のターゲット材料が円筒状のカルーセル側に対
面するようにカソードホルダーが回転して切り替えられ
るため、1層当たり3面同時にスパッタリングすること
が可能となる。その後、順次3基のターゲット材料を切
り替えてスパッタリングすることで基板に多層膜を形成
することができる。
【0021】したがって、上記の例で比較すると、図3
の様な装置では必要な材料が設置されている領域のみで
成膜するのに対し、本発明の場合はカルーセル周方向の
複数領域で成膜が可能で、上記の例では3倍の成膜速度
を優れた膜特性が得られる成膜条件下で得ることができ
る。尚、上記例では筒形のカルーセル回転軸を中心とし
た外周上に3個の略三角柱のカソードホルダーを設置し
た場合で説明したが、可能な限り設置した方がより成膜
速度は高くなる。また、上記例では3種の異種材料の多
層膜で説明したが、必要に応じて、n種の材料が必要な
場合はn角柱体のn面にそれぞれn種の異なるターゲッ
トを設置することが出来る。
【0022】次に、カルーセルの膜厚分布補正について
述べる。前述したようにカルーセルに膜厚分布が存在す
ると、目標となる光学特性を広範囲に得ることが出来な
い。ターゲットのスパッタリング領域が無限長ならば、
カルーセルに取り付けられた基板上に成膜された膜厚は
カルーセル回転方向および軸方向の膜厚均一化は達成で
きるが、スパッタリング領域が有限長なので膜厚分布は
カルーセル軸方向の中心部(ターゲット中心部)の膜厚
が厚く周辺に行くほど薄くなる傾向が−般である。その
為、本発明では、基板上の、カルーセルの回転方向に垂
直な膜厚むらを補正する機能を有する膜むら補正板が各
ターゲット前面でカルーセルとターゲット面で囲まれる
空間位置に配置され、膜厚の厚い中心部分の約90%程
度の厚さに一様となるようにスパッタ粒子を膜むら補正
板が捕捉する。この様にすると膜むら補正板は三日月形
状となりターゲット前面側方の片側または両側に配置し
てもよい。また、多数個の穴で開口率を調整して膜むら
補正を図っても良い。また、膜むら補正板をターゲット
面に平行に移動する調整機能によって、ターゲットのエ
ロージョン領域の進行に伴って変化する膜厚分布や、原
因不明であるがカルーセル上下方向の不均衡の調整など
の微調整を行う。
【0023】さらに、ターゲットからスパッタガスで叩
き出されたスパッタ粒子の放出角度分布がターゲット材
料によって異なる為、ターゲット材料毎に専用の膜むら
補正板が必要となる。その為、ターゲット材料毎の膜む
ら補正板をターゲットの回転切り替えと連動させて切り
替え、膜厚均一化を図っている。尚、酸化物系の誘電体
膜を形成する場合、膜むら補正板の材料としてスパッタ
リング率が低く且つ、膜中に不純物として混入しても影
響の少ないアルミもしくはアルミナが好ましい。
【0024】前記カルーセル型スパッタ装置において膜
質および成膜速度の安定という優れた特性で小型・低価
格・成膜の高効率化を実現する為のトータルシステム
は、成膜室および予備室を備えた一貫システムが必要で
特に駆動部分において、簡単な構成で信頼性の高い搬送
機構が重要である。本発明では、カルーセルが配置され
た成膜室と、該カルーセルの上部に仕切弁を介して配置
された予備室とを有し、前記成膜室はカルーセルの回転
中心軸の位置出し機能を有する回転機構を備え、前記予
備室は成膜室と予備室間の上下方向にカルーセルを移動
させる手段を備えていることを特徴とする装置が考えら
れる。
【0025】具体的な上下方向に移動可能なカルーセル
の搬送機構は、強力なサマリュウムコバルト磁石などで
大気側の外部磁石と、ロッドが連結された真空側の内部
磁石とを結合したトランスファーロッドと呼ばれる直線
導入機で達成される。また、ロッド先端部には前記同
様、磁石結合で大気側から伝達された駆動力で作動する
クランプ/アンクランプ機構を有する。
【0026】予備室側で予備排気されたカルーセルは、
トランスファーロッドの先端部のクランプ機構で保持さ
れている。予備排気後成膜室上部に仕切弁を介してカル
ーセルはトランスファーロッドで搬送され成膜室下部に
ある回転機構を有するテーブルに乗せる。テーブルには
回転中心軸を自動調整するテーパー状の突起形状を有
し、また、カルーセル下部にはテーパー状の凹部を有し
はめ合わせることで回転中心軸を自動的に合わせる事が
出来る。トランスファーロッドはカルーセルのセット位
置より奥でクランプ用の爪を閉じカルーセル上部のクラ
ンプ穴から離れ予備室側に戻り成膜室側で成膜が開始す
る。尚、成膜後のカルーセルの排出は前記と同様な動作
で排出される。
【0027】従って、この様に簡単な構成で信頼性の高
い搬送が可能となった。
【0028】次に成膜方法においては、ターゲットとカ
ルーセルの間に開閉するシャッターで成膜開始と成膜終
了の動作を行う。成膜開始時にはシャッターを閉じカル
ーセルに配設された基体に膜が成膜されないようにスパ
ッタ粒子をシャッターで捕捉する。ターゲット表面のク
リーニングおよびターゲット温度が一定となる等の成膜
速度が安定した後シャッターを開き成膜を開始し、設定
膜厚成膜後シャッターを閉じ成膜を終了する。
【0029】この時、カルーセル回転位置が成膜を開始
した位置と成膜を終了した位置が異なっていると、カル
ーセル回転方向に膜厚バラツキが生じる。この膜厚バラ
ツキを減少させるためにカルーセル回転とシャッター開
閉動作の同期をとり且つ、シャッター開閉動作を一方向
動作にすることで解消出来る。
【0030】具体的には、カルーセル回転軸と同軸で回
転する円筒形状のシャッター板でカルーセル外側の周囲
にあるn個の多角柱カソードホルダーと同位置でn+1
の開口部を有するシャッター板で成膜の開始および終了
のシャッター開閉動作が同一回転で、さらにカルーセル
の回転と同期する手段を有するカルーセル型スパッタ装
置およびスパッタ方法で達成される。
【0031】以上により、本発明では、優れた膜特性の
得られるスパッタ条件でカルーセル外側の周囲で回転に
よる複数のターゲット材料を切り替える機構を有するカ
ソードホルダーで効率良く成膜することで成膜速度を高
め、また、各ターゲット材料毎の膜むら補正板や成膜開
始と終了のシャッター動作を工夫することによりカルー
セル全体が均一な成膜となり、さらにスパッタ装置全体
システムとして簡単な安価で、信頼性の高い搬送機構に
することにより小型で高効率な安価なカルーセル型スパ
ッタ装置となった。
【0032】したがって本発明の目的である、多層膜成
膜において従来とは異なったスパッタカソードを搭載し
た小型で効率良く高速で且つ、優れた膜特性が得られる
カルーセル型スパッタ装置を安価に提供することが出来
た。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0034】図1は本発明の一つの実施の形態によるカ
ルーセル型スパッタ装置の横断面図で、図2は本発明の
一つの実施の形態によるカルーセル型スパッタ装置の縦
断面図である。
【0035】図1および図2に示す形態のカルーセル型
スパッタ装置は、成膜室1、ターゲットが配設されてい
るターゲット室2a,2b,2c、成膜室1およびター
ゲット室2a,2b,2cを真空排気する真空ポンプ等
からなる排気系3、スパッタガスおよび反応性ガスを供
給するガス供給系4を有している。そしてターゲット室
2a,2b,2cには、回転シール5b,5b’を介し
て固定された多角柱形状のカソードホルダー6a,6
b,6cが設けられ、該カソードホルダー6a,6b,
6cには絶縁部材71a,72a,73a,71b,7
2b,73b,71c,72c,73cを介して固着さ
れたターゲットホルダー81a,82a,83a,81
b,82b,83b,81c,82c,83cが設けら
れ、該ホルダー81a,82a,83a,81b,82
b,83b,81c,82c,83cにはバッキングプ
レートにボンディングされたターゲット91a,92
a,93a,91b,92b,93b,91c,92
c,93cが配設してある。尚、ターゲット91a,9
1b,91cと、ターゲット92a,92b,92c
と、ターゲット93a,93b,93cにはそれぞれ同
じターゲット材料が取り付けられている。
【0036】このターゲット91a,92a,93a,
91b,92b,93b,91c,92c,93cの背
後には、ターゲット面を所望の電位にするカソード(不
図示)と、ターゲット面に沿ってマグネトロン磁場を発
生させる磁界発生手段(不図示)とが配置してある。
【0037】また、ターゲット91a,92a,93
a,91b,92b,93b,91c,92c,93c
とそれに対応するターゲットホルダー81a,82a,
83a,81b,82b,83b,81c,82c,8
3cの部分には、冷却パイプを介して冷却水が各バッキ
ングプレートと各ターゲットホルダーで形成された水冷
ジャケット内部を循環し、各ターゲットおよび各マグネ
トロン永久磁石が冷却されるようになっている。
【0038】尚、符号101a,102a,103a,
101b,102b,103b、101c,102c,
103cは放電をシールドするシールド板で、ターゲッ
ト材料以外のスパッタリングを防止し薄膜中への不純物
混入を防止する役割や、ターゲットホルダー81a,8
2a,83a,81b,82b,83b,81c,82
c,83c、絶縁部材71a,72a,73a,71
b,72b,73b,71c,72c,73c等の防着
板、さらに陽極としても働く。
【0039】また、ターゲット91a,92a,93
a,91b,92b,93b,91c,92c,93c
の前面空間部には、薄膜が形成される基板の膜厚分布を
補正する補正板111a,112a,113a,111
b,112b,113b,111c,112c,113
cがスペーサーを介してシールド板101a,102
a,l03a,101b,102b,103b,101
c,102c,103cに固着され、さらに補正板はタ
ーゲット面に平行に移動することで補正板自体の形状や
開口率分布を調整可能な機構(図4および図5に例示す
る。)を有している。
【0040】各々のターゲットには電極棒12が接続さ
れ、さらに各々のターゲット室2a,2b,2cの上部
に位置する3個の電極棒12の上方にターゲット切り替
えの接点13a,13b,13cが設けられていて、そ
れぞれスパッタ電源14a,14b,14cと接続され
ている。そして、ターゲット回転シール5bを介した回
転軸の下部に配設されたターゲット駆動系23によって
カソードホルダー6a,6b,6cを回転することによ
って、カルーセル18に向き合うターゲットのみにスパ
ッタ電力を供給する事が可能となっている。
【0041】成膜室1の底面にはカルーセルを回転する
回転駆動系15が固着され、その回転軸には回転シール
16を介して回転テーブル17が接続されている。
【0042】回転テーブル17の上面は凸状の形状で側
面がテーパー状を有し、カルーセル18とのはめ合いで
回転中心出しおよび高さ位置を精度良く出している。
【0043】多角柱状のカルーセル18の側面には、基
体を取り付けた基板ホルダー19が全周に取り付けられ
ている。
【0044】カルーセル18とターゲットの間には側面
に四カ所(カソードホルダーの数+1)の開口部を有す
る円筒状のシャッター20が配設されている。このシャ
ッター20は、成膜室1の下部にあるシャッター駆動軸
21および回転シールを介してシャッター駆動系22で
回転し、シャッター20の開口部がターゲットに向き合
う位置で成膜が可能となる。また、非成膜時にシャッタ
ー駆動系22でシャッター20の開口部をターゲットか
ら完全にずらした際、シャッター開口部を塞いでシャッ
ター開口部からのカルーセルヘの膜付着を防止するため
に防着板24が成膜室1の四隅に配設されている。
【0045】成膜室1の上部には仕切弁25を介して前
室(予備室ともいう)26が配設されている。前室26
には室内を真空排気する真空ポンプ等からなる排気系2
7、およびカルーセル18を搬送する搬送系28が配設
されている。搬送系28の内部にはトランスファーロッ
ド29に固定された内部磁石(不図示)が挿入され、搬
送系28の外部には、その内部磁石と磁気結合された搬
送用外部磁石30が配され、トランスファーロッド29
は真空側である前室26の内側に、搬送用外部磁石30
は大気側である前室26の内側に分離して配置されてい
る。
【0046】大気側の搬送用外部磁石30はボールねじ
等を介して搬送駆動系31に連結されている。搬送駆動
系31にて大気側の搬送用外部磁石30を下降させる
と、外部磁石30と磁気結合された内部磁石と固定され
ている真空側のトランスファーロッド29は下降する。
【0047】トランスファーロッド29の先端にはクラ
ンプ機構32が取り付けられ、クランプ機構32の側面
には複数の開閉する爪33が配設されている。この爪3
3を開閉(飛び出させたり引っ込めたり)する力は、ト
ランスファーロッド29の内部に上下移動するクランプ
軸(不図示)を配設し先端部の爪と連結することで伝達
する。
【0048】このクランプ軸のクランプ機構32とは反
対側に、トランスファーロッドと同様な内部磁石(不図
示)が固着されている。この内部磁石の大気側にはクラ
ンプ用外部磁石34が磁気結合されていて、クランプ駆
動系35と連結されている。また、クランプ駆動系35
は搬送用外部磁石30と固着されているのでトランスフ
ァーロッド29がどの位置にあっても爪33を開閉する
ことができる。
【0049】次に、上記のカルーセル型スパッタ装置を
用いて実際にダイクロミラー用の多層膜を成膜した方法
を述べる。
【0050】ターゲットはサイズが5インチ×25イン
チ(約127mm×635mm)の長方形ターゲットで
あり、ターゲット91a,91b,91cには純度9
9.9%のタンタル(Ta)が、ターゲット92a,9
2b,92cにはシリコン(Si)にリン(P)をドー
プした多結晶シリコンが、ターゲット93a,93b,
93cには純度99.9%のチタン(Ti)がそれぞれ
取り付けてある。また、カルーセル18は高さ400m
m、直径400mmの10角柱であり、10角柱の側面
全周に基体がセットされている。
【0051】カルーセル18が前室26内部で、トラン
スファーロッド29の先端部のクランプ機構32によっ
てクランプ保持されている。さらに許しくはカルーセル
18上部の穴を通してクランプ機構32が挿入され、カ
ルーセル18内部でクランプ機構32の爪33が開きカ
ルーセル18が吊り下がって保持されている。
【0052】この様な状態で前室26の内部空間が例え
ば真空ポンプからなる排気系27で真空排気される。
【0053】真空排気終了後真空ポンプ等からなる排気
系3にて真空排気された成膜室1ヘカルーセル18を搬
送する。成膜室1の上部の仕切弁25を開き、搬送駆動
系31にて大気側の搬送用外部磁石30を下降させ、カ
ルーセル18が保持されているトランスファーロッド2
9を下降させ、カルーセル18を成膜室1の底面に配設
された回転テーブル17の上に乗せる。この時、カルー
セル18の底面と回転テーブル17の上部では、凹凸の
テーパー形状どうしのはめ合いにてカルーセルの高さお
よび回転中心軸合わせが自動的に行われる。トランスフ
ァーロッド29はカルーセル18のセット位置よりもや
や奥に移動して停止する。次にクランプ駆動系35を駆
動させて、クランプ駆動系35と連結されたクランプ用
外部磁石34と磁気結合されているクランプ軸そしてク
ランプ機構32ヘ力を伝達することで、クランプ機構3
2の側面の爪33を閉じる。
【0054】その後、トランスファーロッド29を前室
26まで上昇させて戻し、仕切弁25を閉じて、カルー
セル18の成膜室1への搬送を終了し、成膜工程に入
る。
【0055】成膜工程では、シャッター20は閉じた状
態(図1の状態)で回転テーブル17に乗っているカル
ーセル18を回転駆動系15で回転させる。回転数は早
い方が回転方向の膜むらが小さくなるが、回転機構や振
動等を考慮して60rpm程度とした。
【0056】一方、ターゲット室2a,2b,2cでは
ダイクロ膜の1層目の材料であるタンタル(Ta)がカ
ルーセル側に向くように、ターゲット切り替えの接点1
3a,13b,13cとそれぞれに対応する各電極棒1
2とが離れた状態でターゲット駆動系23によってカソ
ードホルダー6a,6b,6cを位置合わせする。位置
合わせ終了後、接点13a,13b,13cとそれぞれ
に対応する各電極12とを閉じる。
【0057】ガス供給系4よりスパッタガスとしてアル
ゴン(Ar)600[mL/min(normal)]
と酸素(O2)400[mL/min(norma
l)]導入しスパッタ圧力を1Paにした後、スパッタ
電源14a,14b,14cより各500Wの直流電力
を供給して放電を開始する。放電開始後、電力を設定値
の電力各10kWになるまで徐々にランピングする。
【0058】ターゲット表面のクリーニングとターゲッ
ト温度が一定となる等の放電が安定するまで、プリスパ
ッタ工程を行う。
【0059】プリスパッタ工程終了後、シャッター駆動
系22でシャッター20を45度回転させるとターゲッ
ト前面にシャッター開口部が来て、成膜が開始される。
【0060】設定された膜厚まで成膜された後、前述と
同様シャッター20が開時と同じ回転方向で45度回転
して、ターゲット前面に位置する基体への膜形成がシャ
ッター20で遮られる。その後、DC電源およびガス供
給を停止する。この時シャッターの動作は成膜の開始と
終了の位置を同じにするためにシャッター開時と閉時で
同じ回転方向にし、かつカルーセル18の回転位置と同
期させており、さらに、シャッター開時のカルーセル回
転動作中に捕捉されたスパッタ粒子の量をシャッター閉
時に補正し、カルーセルの周方向における膜厚の均一化
を図っている。
【0061】また、カルーセルの縦方向(カルーセル回
転方向に垂直な方向、あるいは回転軸に沿った方向)の
膜厚均一化に関して、膜厚補正板111a,1llb,
111cが配設されていない時、カルーセル縦方向の中
心部の最大膜厚の約90%の膜厚が得られる領域は、タ
ーゲットサイズの上下100mmを除いたターゲット正
面の領域で達成される。
【0062】本発明によるカルーセル型スパッタ装置で
は、ターゲットサイズが25インチ(635mm)でタ
ーゲット上下の両側各100mmを除いた約400mm
の領域が中心部の最大膜厚の約90%の膜厚が得られる
領域となる(カルーセルの高さ寸法と同じ寸法)。
【0063】上記の領域の膜厚分布を±1%以下になる
ようにターゲットとカルーセルとの空間に、アルミ材料
からなる膜厚補正板111a,111b,111cを配
設して膜厚の均一化を図る。
【0064】尚、さらに膜厚補正板について言えば、タ
ーゲット材料の放出角度分布や、原因は不明であるがカ
ルーセル上下方向の不均衡などによって膜厚分布が異な
るため、ターゲット材料毎の補正板形状が必要となる。
【0065】図4および図5はターゲット面に平行に移
動することで調整可能な補正板を示したものである。図
4に示す膜厚補正板は、長穴202で固定される補正板
中心部201の両側に複数の周辺部補正板203,20
4が回転中心ネジ205.206で取り付けられ、周辺
部補正板203と204を別個に回転中心ネジ205と
206を中心に回転させて補正板形状を微調整した後固
定ネジ207,208で固定する方式のものである。図
5に示す膜厚補正板は長穴202で固定される補正板中
心部201の両側に多数の穴209,210が開いた形
状で、両側の開口率の異なる周辺部補正板203,20
4の位置を調整して多数の穴209,210の重なり具
合で膜むら補正する補正板である。
【0066】1層目の成膜が終了後、1層目と同様にタ
ーゲット切り替えの接点13a,13b,13cとそれ
ぞれに対応する電極棒12とが離れた状態でターゲット
駆動系23でカソードホルダー6a,6b,6cを回転
させ、ターゲット92a,92b,92cがカルーセル
前面位置になるように位置合わせを行う。位置合わせ終
了後、ターゲット切り替えの接点13a,13b,13
cとそれぞれに対応する電極棒12を繋ぐ。
【0067】ターゲット92a,92b,92cはリン
(P)又はボロン(B)ドープの多結晶Siターゲット
が取り付けられている。Siターゲットにはアルゴン
(Ar)800[mL/min(normal)]、酸
素(O2)200[mL/min(normal)]、
DC電力を各6.5kW投入し、前述した1層目と同様
な手順でSiO2成膜を行う。1層目、2層目のペアを
数ペア成膜後、ターゲット93a,93b,93cのチ
タン(Ti)に切り替え、成膜を開始する。Tiの成膜
条件はアルゴン(Ar)800[mL/min(nor
mal)]、酸素(O2)150[mL/min(no
rmal)]、DC電力を各10kW投入し、成膜を行
う。
【0068】TiO2とSiO2膜のペアをさらに数ペア
成膜後、成膜工程は完了する。
【0069】成膜工程完了後、カルーセル18の回転を
停止した後、仕切弁25を開き、搬送駆動系31を作動
してトランスファーロッド29を下降させる。この時、
トランスファーロッド先端のクランプ機構32の爪33
は閉じた状態にしておく。カルーセル18上部の穴をク
ランプ機構32が通過した後、クランプ駆動系35を作
動してクランプ機構側面の爪33を開きカルーセル18
をクランプする。その後、トランスファーロッド29を
上昇させてカルーセル18を吊り下げながら前室26ま
で搬送させる。仕切弁25を閉じ、搬送工程は完了す
る。前室26を大気に開放した後、成膜した基板を取り
外して一連の工程は完了する。
【0070】本実施形態では、ターゲット室が3室、カ
ソードホルダーのターゲットが3面で3種の材料のDC
スパッタ成膜で説明したが、本発明はこれに限定したも
のでなく、例えば、成膜室を5角柱としそのうちの4側
面に4室のターゲット室を設けた構成にすると、さらに
成膜速度が速くなり好ましい。また、ターゲット材料が
絶縁物の場合、DC電源をRF電源に置き換えることで
絶縁物材料にも対応することが出来る。
【0071】以上により、本実施形態では、優れた膜特
性の得られるスパッタ条件でカルーセル外周に面した複
数個所に設けられた、回転による複数のターゲット材料
を切り替える機構を有するカソードによって効率良く成
膜することで成膜速度を高め、また、各ターゲット材料
毎の膜むら補正板や成膜開始と終了のシャッター動作を
工夫することによりカルーセル全体が均一な成膜とな
り、さらにスパッタ装置全体システムとして簡単な安価
で信頼性の高い搬送機構にすることにより小型で高効率
な安価なカルーセル型スパッタ装置となった。したがっ
て、本発明の目的である、多層膜成膜において従来とは
異なったスパッタリングカソードを搭載した小型で効率
良く高速で優れた膜特性が得られるスパッタ装置を安価
に提供することが出来た。
【0072】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は以下に述べ
る効果を有する。
【0073】従来のカルーセル型平行平板型マグネトロ
ンスパッタの基板収納枚数を大幅に増やし生産性の改善
出来る等の長所を取り入れ、優れた膜特性の得られるス
パッタ条件でカルーセル外側の周囲で回転による複数の
ターゲット材料を切り替える機構を有するカソードホル
ダーを用いて複数個所同時に成膜することで成膜速度を
高め、また、各ターゲット材料毎の膜むら補正板や成膜
開始と終了のシャッター動作を工夫することによりカル
ーセル全体が均−な成膜となり、更にスパッタ装置全一
体システムとして簡単な安価で信頼性の高い搬送機構に
することにより小型で高効率な安価なカルーセル型スパ
ッタ装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態によるカルーセル型
スパッタ装置の横断面を示す図である。
【図2】本発明の一つの実施の形態によるカルーセル型
スパッタ装置の縦断面を示す図である。
【図3】本願発明の構成と比較するためのカルーセル型
スパッタ装置の横断面を示す図である。
【図4】本発明のカルーセル型スパッタ装置に使用する
膜厚補正板の例を示す図である。
【図5】本発明のカルーセル型スパッタ装置に使用する
膜厚補正板の例を示す図である。
【図6】O2/Ar分圧比を変化させた時の成膜速度変
化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 成膜室 2a、2b、2c ターゲット室 3 排気系 4 ガス供給系 5b、5b’ 回転シール 6a、6b、6c カソードホルダー 71a、72a、73a、71b、72b、73b、7
1c、72c、73c絶縁部材 81a、82a、83a、81b、82b、83b、8
1c、82c、83cターゲットホルダー 91a、92a、93a、91b、92b、93b、9
1c、92c、93cターゲット 101a、102a、103a、101b、102b、
103b、101c、102c、103c シールド
板 111a、112a、113a、111b、112b、
113b、111c、112c、113c 膜厚補正
板 13a、13b、13c ターゲット切り替えの接点 14a、14b、14c スパッタ電源 15 回転駆動系 16 回転シール 17 回転テーブル 18 カルーセル 19 基板ホルダー 20 シャッター 21 シャッター駆動軸 22 シャッター駆動系 23 ターゲット駆動系 24 防着板 25 仕切弁 26 前室(予備室) 27 排気系 28 搬送系 29 トランスファーロッド 30 搬送用外部磁石 31 搬送駆動系 32 クランプ機構 33 爪 34 クランプ用外部磁石 35 クランプ駆動系 201 補正板中心部 202 長穴 203、204 周辺部補正板 205、206 回転中心ネジ 207、208 固定ネジ 209、210 穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 枇榔 竜二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金沢 秀宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H048 FA07 FA15 FA24 GA14 GA32 GA60 4K029 BA46 BA48 BB02 BC07 BD00 CA05 DA00 DA12 DC03 DC05 DC16 DC34 DC35 DC39 EA01 JA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜する基板を側面に複数個支持し回転
    する筒状支持体と、該筒状支持体の外側で前記筒状支持
    体の回転軸を中心とした円周上に複数個配置されたマグ
    ネトロンカソードとを有し、基板上に多層膜を形成する
    スパッタ装置において、 前記マグネトロンカソードが前記筒状支持体の回転軸を
    中心とした円周上にある点を回転中心軸とした多角柱状
    のカソードホルダーを有し、前記カソードホルダーの複
    数の側面にカソードが取付けられ、各カソードにはそれ
    ぞれ異なる材料のターゲートが設置され、前記カソード
    ホルダーはその中心軸で回転して、成膜する基板に対面
    させるターゲットを切り替える手段を有することを特徴
    とするスパッタ装置。
  2. 【請求項2】 成膜する基板上の、前記円筒状支持体の
    回転方向に垂直な膜厚むらを補正する膜むら補正板が各
    ターゲットの前面空間部に配設され、さらに、前記膜む
    ら補正板は、ターゲット材料毎にターゲット面に平行に
    移動調整され、かつ、ターゲットの回転切り替えと連動
    することを特徴とする請求項1に記載のスパッタ装置。
  3. 【請求項3】 膜むら補正板が多数の穴で構成された開
    口率の分布を有することを特徴とする請求項2に記載の
    スパッタ装置。
  4. 【請求項4】 膜むら補正板の材料がアルミまたはアル
    ミナであることを特徴とする請求項2に記載のスパッタ
    装置。
  5. 【請求項5】 前記筒状支持体が配置された成膜室と、
    該成膜室の上部に仕切弁を介して配置された予備室とを
    有し、前記成膜室は前記筒状支持体の回転中心軸の位置
    出し機能を有する回転機構を備え、前記予備室は成膜室
    と予備室間の上下方向に前記筒状支持体を移動させる手
    段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記
    載のスパッタ装置。
  6. 【請求項6】 前記筒状支持体と、該筒状支持体の外側
    で前記筒状支持体の回転軸を中心とした円周上に複数個
    配置されたマグネトロンカソードとの間の空間に、マグ
    ネトロンカソードの個数に1を足した数の開口部を有す
    る円筒状シャッターを有し、該円筒状シャッターは前記
    筒状支持体の回転軸と同軸の回転軸を有し、成膜の開始
    および終了のシャッター開閉動作を同一回転方向で、か
    つ筒状支持体の回転位置と同期させる手段を有している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスパッタ装
    置。
JP2000277970A 2000-09-13 2000-09-13 スパッタ装置 Pending JP2002088470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000277970A JP2002088470A (ja) 2000-09-13 2000-09-13 スパッタ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000277970A JP2002088470A (ja) 2000-09-13 2000-09-13 スパッタ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002088470A true JP2002088470A (ja) 2002-03-27

Family

ID=18763204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000277970A Pending JP2002088470A (ja) 2000-09-13 2000-09-13 スパッタ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002088470A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6800183B2 (en) 2001-11-05 2004-10-05 Anelva Corporation Sputtering device
JP2006124778A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Shincron:Kk 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
US20130299345A1 (en) * 2012-05-09 2013-11-14 Iza Corporation Sputtering apparatus
CN114325999A (zh) * 2021-12-29 2022-04-12 西安中科微星光电科技有限公司 一种多目标光学成像模拟装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6800183B2 (en) 2001-11-05 2004-10-05 Anelva Corporation Sputtering device
JP2006124778A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Shincron:Kk 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
US20130299345A1 (en) * 2012-05-09 2013-11-14 Iza Corporation Sputtering apparatus
US9437404B2 (en) * 2012-05-09 2016-09-06 Seagate Technology Llc Sputtering apparatus
CN114325999A (zh) * 2021-12-29 2022-04-12 西安中科微星光电科技有限公司 一种多目标光学成像模拟装置
CN114325999B (zh) * 2021-12-29 2024-05-17 西安中科微星光电科技有限公司 一种多目标光学成像模拟装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6113752A (en) Method and device for coating substrate
TWI435946B (zh) Magnetron sputtering device and magnetron sputtering method
KR20030036109A (ko) 박막 형성 장치 및 방법
WO2007066511A1 (ja) 成膜装置及び成膜方法
US20090260975A1 (en) Apparatus
EP0699245B1 (en) Process for coating substrates
CN112159967B (zh) 一种用于红外金属膜的离子束沉积设备及薄膜沉积方法
JP2005048260A (ja) 反応性スパッタリング方法
EP2484800B1 (en) Film-forming apparatus and film-forming method
JP4428873B2 (ja) スパッタリング装置
JP2002088470A (ja) スパッタ装置
JP2004200219A (ja) 処理装置及び処理方法
JP4005172B2 (ja) 両面同時成膜方法および装置
JP3905584B2 (ja) スパッタ装置及びコリメータ付着物の処理方法
JP3706409B2 (ja) 複合酸化物薄膜の製造方法
JP3036895B2 (ja) スパッタ装置
JPS59208074A (ja) 枚葉式膜形成装置
JP2002256429A (ja) スパッタリング装置
JPH08269705A (ja) スパッタリング装置
JP2895505B2 (ja) スパッタリング成膜装置
JP4392895B2 (ja) スパッタリング装置
JPH05339725A (ja) スパッタリング装置
JP4678996B2 (ja) 誘電体膜の成膜方法及び成膜装置
JP2000297368A (ja) スパッタ方法及びスパッタ装置
JPH07252655A (ja) 薄膜形成装置