JP2007186143A - スライドレールのロック機構 - Google Patents

スライドレールのロック機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2007186143A
JP2007186143A JP2006007016A JP2006007016A JP2007186143A JP 2007186143 A JP2007186143 A JP 2007186143A JP 2006007016 A JP2006007016 A JP 2006007016A JP 2006007016 A JP2006007016 A JP 2006007016A JP 2007186143 A JP2007186143 A JP 2007186143A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
claw
rail
locking
lock piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006007016A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Murakami
祐二 村上
Mitsunori Imazu
光徳 今津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seat Co Ltd
Original Assignee
Toyo Seat Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seat Co Ltd filed Critical Toyo Seat Co Ltd
Priority to JP2006007016A priority Critical patent/JP2007186143A/ja
Publication of JP2007186143A publication Critical patent/JP2007186143A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】部品点数の低減によるコストダウンと重量軽減、及び組付性の向上が図れるとともに、シートレイアウトの自由度の向上、並びにロック力の設定が容易で信頼性の高いスライドレールのロック機構を提供する。
【解決手段】ロックピース10が弾性変形可能な構造とされ、その弾性力によって該ロックピース10に設けられたロック爪16をロアレール2側に設けられた係止爪4に係止したロックを保持する構成であることから、従来のロック機構のようにロック保持用のスプリングを専用部材として設ける必要がなく、それだけロック機構の構造の簡略化、組付性の向上、製作コストの低減及び軽量化が図れる。また、ロックピース10の弾性変形方向が横方向とされているので、このロックピース10のロック力が該ロックピース10の自重の影響を受けることがなく、そのロック力の設定が容易に、且つ正確に行なえ、それだけロック機構の作動上の信頼性が高められる。
【選択図】図1

Description

本願発明は、主として、車両シート用スライドレールに設けられるロック機構に関するものである。
この種のロック機構としては、従来から種々の構造が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2 参照)。
特許文献1に示されるものは、アッパーレールの側方に、該アッパーレールに沿って延びる操作軸を回転操作可能に配置し、且つ該操作軸にラッチ歯を設けたラッチ部材を取付ける一方、ロアレールの側壁には、その長手方向に所定間隔で多数の係合歯を形成し、前記操作軸をスプリングによって前記ラッチ部材のラッチ歯が前記係合歯に噛合する方向に常時付勢して該ラッチ歯と係合歯の噛合によるロック状態を保持する一方、前記操作軸を前記スプリングの付勢力に抗して回動操作して前記ラッチ部材のラッチ歯を前記係合歯から噛合離脱させてロックオフを得るように構成したものである。
特許文献2に示されるものは、アッパーレールの内側に、その一端側にロック孔を形成したロックプレートを上下方向に揺動可能に配置し、且つ該ロックプレートを板バネによって前記ロック孔がロアレールの垂壁に設けた係合歯に係入してロック状態を保持するように常時付勢する一方、前記ロックプレートの他端側には操作レバーを取付け、該操作レバーを引上げ方向に操作することで前記ロックプレートを揺動させてそのロック孔と前記係合歯とを係合離脱させてロックオフ状態とするように構成したものである。
実開平4−48034号公報 特開2001−158259号公報。
ところで、特許文献1に示されたロック機構では、スライドレールの側方に前記操作軸とスプリング、及びラッチ部材が延出状態で配置されているため、これらと周辺部材との干渉防止等の観点から、シートレイアウトの自由度が阻害されるという問題があった。また、このロック機構では、構成部材の点数が多いことから、組付性が悪いとともに、コストアップ及び重量アップを招来するという問題もあった。
このような特許文献1のロック機構における問題のうち、特にシートレイアウト上の問題を解決する一つの手段として、特許文献に示されるロック機構が提案されたものであり、このロック機構ではロックプレートをアッパーレールの内部に配置している。
しかし、この特許文献2に示されるロック機構では、シートレイアウトの自由度は改善されるものの、組付性の向上、部材点数の低減あるいは重量軽減という課題については何らの解決手段とはならず、これと同様の問題が残るものである。
さらに、この特許文献2のロック機構に特有の問題として、ロックプレートを上下方向に揺動させてロック・ロックオフ操作を行う構成であることから、ロック力の設定に際しては、ロックプレートの自重モーメントを考慮しなければならず、ロック力の設定が難しいという問題もあった。
そこで本願発明では、部品点数の低減によるコストダウンと重量軽減、及び組付性の向上が図れるとともに、シートレイアウトの自由度の向上、並びにロック力の設定が容易で信頼性の高いスライドレールのロック機構を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、固定配置されるロアレール2と該ロアレール2に対してその軸方向へスライド変位自在に内挿されたアッパーレール3を備えたスライドレール1のスライドロックを行なうロック機構において、前記アッパーレール3側に設けられて横方向へ弾性変形可能とされたロックピース10の揺動側端部に、前記ロアレール2の縦壁2dに設けられた係止爪4に係止可能なロック爪16を設けるとともに、前記ロックピース10を、その自由状態においては前記ロック爪16が前記係止爪4に対して横方向から係止される一方、作動部材20から作動力を受けることで弾性変形して前記ロック爪16が前記係止爪4から係止解除されるように構成したことを特徴としている。
本願の第2の発明では、前記第1の発明に係るスライドレールのロック機構において、前記ロックピース10を前記アッパーレール3の内部に配置したことを特徴としている。
本願の第3の発明では、前記第1の発明に係るスライドレールのロック機構において、前記ロックピース10を、前記ロアレール2の左右の縦壁2dにそれぞれ設けられた前記係止爪4に対応するように左右一対設けたことを特徴としている。
本願の第4の発明では、前記第1、第2又は第3の発明に係るスライドレールのロック機構において、前記作動部材20を、前記アッパーレール3に対してその軸心を上下方向に向けた状態で取付けられ、前記ロックピース10の前記ロック爪16の近傍に設けたカム面15に係合して該ロックピース10をロックオフ方向へ変位させるカム部21を備えたカム体20で構成したことを特徴としている。
本願の第5の発明では、前記第4の発明に係るスライドレールのロック機構において、前記カム体20を、前記左右一対のロックピース10を同時に連動して作動させ得るように構成したことを特徴としている。
本願発明では次のような効果が得られる。
(a)本願の第1の発明に係るスライドレールのロック機構によれば、前記ロックピース10が弾性変形可能な構造とされ、その弾性力によって該ロックピース10に設けられた前記ロック爪16を前記ロアレール2側に設けられた前記係止爪4に係止したロックを保持する構成、換言すれば、前記ロックピース10が前記ロック爪16によるロック機能のみならず、付勢機能をも併有した構成であることから、従来のロック機構のようにロック保持用のスプリングを専用部材として設ける必要がなく、それだけロック機構の構造の簡略化、組付性の向上、製作コストの低減及び軽量化が図れるものである。
また、前記ロックピース10の弾性変形方向が横方向とされているので、このロックピース10によるロック力が該ロックピース10の自重の影響を受けることがなく、そのロック力の設定が容易に、且つ正確に行なえ、それだけロック機構の作動上の信頼性が高められることになる。
(b)本願の第2の発明に係るスライドレールのロック機構によれば、前記(a)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、前記ロックピース10を前記アッパーレール3の内部に配置しているので、該ロックピース10の存在によってシート周辺の部材の配置に制約を受けることがなく、それだけシートレイアウトの自由度が向上する。
(c)本願の第3の発明に係るスライドレールのロック機構によれば、前記(a)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、前記ロックピース10を、前記ロアレール2の左右の縦壁2dにそれぞれ設けられた前記係止爪4に対応するように左右一対設けているので、該各ロックピース10によって前記スライドレール1のスライドロックが安定的に且つ確実に行なわれ、その結果、ロック機構の作動上の信頼性がさらに高められることになる。
(d)本願の第4の発明に係るスライドレールのロック機構によれば、前記(a)、(b)又は(c)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、前記カム体20に形成した前記カム部21を、前記ロックピース10の作用部である前記ロック爪16の近傍に設けたカム面15に係合させて該ロックピース10をロックオフ方向へ変位させる構成であることから、該ロックピース10が弾性変形する構成であるにも拘らず、該カム面15に掛かる力が前記ロック爪16に対する操作力として直接的に伝達されることとなり、例えば、前記ロック爪16と前記カム面15が前記ロックピース10の長手方向に離間している構成である場合に比して、前記ロック爪16のロックオフ方向への作動が確実となり、延いてはロック機構の作動上の信頼性がさらに高められることになる。
(e)本願の第5の発明に係るスライドレールのロック機構によれば、前記(c)に記載の効果に加えて、以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、前記カム体20を、前記左右一対のロックピース10を同時に連動して作動させ得るように構成しているので、例えば、前記左右一対のロックピース10のそれぞれに専用的に前記カム体20を備える場合に比して部品点数の低減が図れ、低コスト化及び軽量化が促進される。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1及び図2には、本願発明の実施形態に係るロック機構を備えた車輌シート用のスライドレール1を示している。尚、このスライドレール1はシート幅方向の両側に平行対向状態で左右一対設けられるが、ここでは作図の便宜上、そのうちの一方側のスライドレール1のみを図示している。
前記スライドレール1は、車体床面側に車体前後方向に向けて固定されるロアレール2と、該ロアレール2に相対摺動可能に嵌挿されるとともにその上面側にシートクッション(図示省略)が固定されるアッパーレール3を備えて構成され、前記アッパーレール3が前記ロアレール2に対して相対摺動することで、シートの前後方向へのスライドが実現されるものである。
尚、前記ロアレール2は、図3に示すように、横方向に延びる底壁2aと、該底壁2aの左右両側から上方へ向けて立ち上がる左右一対の側壁2b、2bと、該各側壁2b、2bの上端からレール幅方向内側へ向かって延出する左右一対の天壁2c、2cと、該各天壁2c、2cの内側端から下方へ向かって延びる左右一対の縦壁2d、2dを備えた略「C」形の断面形状を有している。
また、前記アッパーレール3は、前記ロアレール2の左右一対の縦壁2d,2dの間隔より小さい幅寸法をもって横方向へ延出する天壁3aと、該天壁3aの左右両端から下方へ延びる左右一対の側壁3b,3bと、該一対の側壁3b,3bの下端からレール幅方向外側へ湾曲して上方へ延びる左右一対の縦壁3c、3cを備えた略「W」形の断面形状を有している。
このように構成された前記ロアレール2とアッパーレール3は、前記アッパーレール3の左右一対の側壁3b、3bを前記ロアレール2の左右一対の縦壁2d,2d間に進入させるとともに、前記アッパーレール3の前記左右一対の縦壁3c,3cを前記ロアレール2の側壁2bと縦壁2dの間に進入させた状態で組み付けられ、且つこれら両者間に介在せしめたボール9の転動作用によって相対摺動、即ち、軸方向へスライド自在とされている。
一方、前記スライドレール1には、前記ロアレール2に対して前記アッパーレール3を任意のスライド位置で固定保持するロック作動と、必要に応じてロック状態を解除してスライドを許容せしめるロックオフ作動を実現するために、次述するロック機構が備えられている。
前記ロック機構は、図1〜図3に示すように、前記ロアレール2の左右一対の縦壁2d、2dに、その長手方向に所定間隔で多数形成された係止爪4と、この多数の係止爪4に選択的に係入可能なロック爪16を備えた一対のロックピース10、10を備えて構成される。尚、前記係止爪4は、前記縦壁2dを、その下端縁から上方へ所定幅で切り込んだ切欠部6、6、・・間の残余部分で構成され、上方から下方へ垂下する突片状の形体を有している。
前記ロックピース10は、図7に示すように、バネ鋼でなる所定厚さの板材を素材とし、これを型取りして構成されるもので、その一端側に位置する固定部11と、その他端側に位置する作用部12とを備えるとともに、前記作用部12から前記固定部11に向かって板幅を漸減させて該固定部11の近傍の最小板幅部分を弾性変形部13としている。
前記固定部11は、長矩形の平面形状をもち、ここには一対のリベット孔31が設けられている。また、前記作用部12は、略半円状の平面形状をもち、その一側縁には外方へ延出する突片状のロック爪16が所定間隔(具体的には、前記ロアレール2側の係止爪4の幅寸法よいやや大きな間隔)で2個設けられるとともに、該各ロック爪16,16の背部側には、半円状の切抜穴が、その弦部分を前記ロック爪16の背部に対向させるようにして形成されており、該切抜穴の弧状部分をカム面15としている。
このように構成されたロックピース10は、2枚一組として使用される。即ち、同一形状の2枚のロックピース10を、表裏反転させて板厚方向に積層した状態で、図1〜図3に示すように、前記アッパーレール3の天壁3aの内側に前後一対のリベット18、18によって固定されている。
このように、前記一対のロックピース10,10を前記アッパーレール3側に取付けた状態で、且つ該各ロックピース10、10に何らの外力も作用していない状態(即ち、前記ロックピース10の「自由状態」である)においては、図2及び図4にそれぞれ示すように、該各ロックピース10,10の前記各ロック爪16、16はそれぞれ前記アッパーレール3の側壁3b、3bに形成した開口5,5から外方へ突出し、該各側壁3b、3bに対向する前記ロアレール2の各縦壁2d、2dにそれぞれ設けた前記切欠部6に進入して、該切欠部6の幅方向両側にそれぞれ位置する前記係止爪4、4に係合可能な状態となっている。そして、この係合状態は、後述するように該ロックピース10に外力が作用しない限り、前記ロックピース10の有する弾性力によって保持され、ロック状態を維持するようになっている。
また、図2及び図4にそれぞれ示すように、前記各ロックピース10,10の自由状態においては、該各ロックピース10,10の各作用部12、12同士がその板厚方向に重合し、該各作用部12、12にそれぞれ設けられた前記カム面15、15は、その面方向に所定量だけ位置ズレした状態となり、これら各カム面15、15間には、横長の両弧状形体の空間部7が形成されている。この空間部7内に、次述するカム体20のカム部21,21が配置される。
前記カム体20は、図7に示すように、所定長さの軸部22の下端に、該軸部22の軸心を挟んで対向する二方向にそれぞれ延出させた状態で略三角形の平面形体をもつ一対のカム部21、21を設けて構成される。そして、このカム体20は、図1及び図3に示すように、前記カム部21,21を下方へ向けた状態で、その軸部22の上端側を前記アッパーレール3の天壁3aにその内面側から外面側へ突出状態で取付けるとともに、この突出部分に、後述するロックレバー25の基端部25aを非回動状態で嵌合させた状態でその端部をカシメることで前記アッパーレール3側に取付けられる。
従って、この状態では、前記カム体20は前記アッパーレール3に対して相対回動自在とされる一方、前記ロックレバー25に対しては非回動状態とされており、該ロックレバー25を回動操作することで前記カム体20を回動させることができるようになっている。
一方、前記カム体20の前記各カム部21、21は、図1及び図3に示すように、前記各ロックピース10,10の各カム面15,15で形成される前記空間部7内に嵌入している。そして、図2及び図4に示すように、前記各ロックピース10,10が自由状態にあるときには、前記カム体20の各カム部21,21がそれぞれ前記空間部7の長手方向両端に位置し、前記各ロックピース10、10の各カム面15,15に対して何らのカム作用を発生しない状態とされる。このときの前記カム体20の回動位置を「ロック位置」という。
これに対して、前記カム体20が回動されると、該カム体20の各カム部21、21がそれぞれ対応する前記ロックピース10のカム面15に当接係合して、図5及び図6に示すように、前記各ロックピース10、10をその弾性変形部13部分から同時に逆方向へ向けて弾性変形させ、前記各ロック爪16、16を前記ロアレール2側の前記切欠部6から引き出して前記係止爪4との係合状態を解除させる。このときの前記カム体20の回動位置を「ロックオフ位置」という。
前記ロックレバー25は、図1及び図2に示すように、所定長さをもつ板状のレバー体で一体構成されるものであって、その一端側に位置する基端部25aは、上述のように、前記カム体20の軸部22に固定される一方、他端側に位置する作用部25bには、操作ケーブル23のケーブルインナ24の一端が連結されている。また、前記操作ケーブル23は、図1〜図3に示すように、前記アッパーレール3の天壁3a上に固定されたブラケット19に取付けられており、前記ケーブルインナ24の他端側に取付けられた操作部材(図示省略)が引張操作されることで、前記ロックレバー25を回動させることができるようになっている。
そして、前記ロックレバー25は、それぞれ前記基端部25aに取付けられた前記カム体20を回動中心として略水平面内で回動可能とされており、前記操作ケーブル23が操作されていない状態では、図2に示すように、前記作用部25bが前記スライドレール1の一方の側面側に位置した回動位置(このときの回動位置を「初期位置」という)に位置設定される一方、前記ケーブルインナ24が引張操作されると、前記「初期位置」から回動されて、図5に示すように、その作用部25bが前記スライドレール1の他方の側面側に位置する回動位置(このときの回動位置を「作動位置」という)に設定される。
ここで、前記カム体20の回動位置と前記ロックレバー25の回動位置との関係は以下の通りである。即ち、前記ロックレバー25が「初期位置」に設定されたときには、前記カム体20が「ロック位置」に設定される(図2参照)一方、前記ロックレバー25が「作動位置」に設定されたときには、前記カム体20が「ロックオフ位置」に設定される(図2参照)ように、前記カム体20と前記ロックレバー25の回動位置が相対的に設定されている。
そして、この実施形態では、前記カム体20の「ロック位置」での位置保持(即ち、前記ロックレバー25の「初期位置」での位置保持)は、前記一対のロックピース10、10の弾性復元力によって行なわれる。
以上のように構成されたロック機構は、以下のように作動する。即ち、前記操作部材が操作されて状態においては、前記ロックレバー25が「初期位置」に設定され、これに伴って前記カム体20が「ロック位置」に設定され、前記各ロックピース10、10の各ロック爪16、16が前記アッパーレール3側の任意位置の前記係止爪4に係合し、これら両者の係合によって前記スライドレール1が任意のスライド位置でロックされ、そのスライドが規制される。
これに対して、前記操作部材が操作され、前記ケーブルインナ24が引張操作されると、前記ロックレバー25が「作動位置」に設定され、これに伴って前記カム体20が「ロックオフ位置」に設定され、前記各ロックピース10、10の各ロック爪16、16が後退方向へ移動し、前記アッパーレール3側の前記係止爪4に対する係合状態が解除され、前記スライドレール1のスライド動作が許容される。
この場合、このロック機構では、前記カム体20に形成した前記カム部21を、前記ロックピース10の作用部である前記ロック爪16の近傍に設けたカム面15に係合させて該ロックピース10をロックオフ方向へ変位させる構成であることから、該ロックピース10が弾性変形する構成であるにも拘らず、該カム面15に掛かる力が前記ロック爪16に対する操作力として直接的に伝達されることとなり、例えば、前記ロック爪16と前記カム面15が前記ロックピース10の長手方向に離間している構成である場合に比して、前記ロック爪16のロックオフ方向への作動が確実となり、延いてはロック機構の作動上の信頼性がさらに高められることになる。
このほかに、この実施形態のロック機構によれば、以下のような特有の作用効果も得られる。即ち、このロック機構によれば、前記ロックピース10が弾性変形可能な構造とされ、その弾性力によって該ロックピース10に設けられた前記ロック爪16を前記ロアレール2側に設けられた前記係止爪4に係止したロックを保持する構成、換言すれば、前記ロックピース10が前記ロック爪16によるロック機能のみならず、付勢機能をも併有した構成であることから、従来のロック機構のようにロック保持用のスプリングを専用部材として設ける必要がなく、それだけロック機構の構造の簡略化、組付性の向上、製作コストの低減及び軽量化が図れることになる。
また、前記ロックピース10の弾性変形方向が横方向とされているので、このロックピース10によるロック力が該ロックピース10の自重の影響を受けることがなく、そのロック力の設定が容易に、且つ正確に行なえ、それだけロック機構の作動上の信頼性が高められることになる。
さらに、このロック機構では、前記ロックピース10を前記アッパーレール3の内部に配置しているので、該ロックピース10の存在によってシート周辺の部材の配置に制約を受けることがなく、それだけシートレイアウトの自由度が向上することになる。
また、前記ロックピース10を、前記ロアレール2の左右の縦壁2dにそれぞれ設けられた前記係止爪4に対応するように左右一対設けているので、該各ロックピース10によって前記スライドレール1のスライドロックが安定的に且つ確実に行なわれ、その結果、ロック機構の作動上の信頼性がさらに高められる。
さらに、前記カム体20を、前記左右一対のロックピース10を同時に連動して作動させ得るように構成しているので、例えば、前記左右一対のロックピース10のそれぞれに専用的に前記カム体20を備える場合に比して部品点数の低減が図れ、低コスト化及び軽量化が促進される。
尚、この実施形態では、前記ロックピース10をバネ鋼でなる板材で構成するとともに、その板材の一部分の幅寸法を他の部分の幅寸法よりも狭くしてこれを前記弾性変形部13とし、該弾性変形部13の弾性変形性及び弾性復元性を、該ロックピース10によるロック機能及びロックオフ機能に利用するようにしているが、この弾性変形部13に関する構成は前記実施形態に限定されるものではなく、要するに、所定の弾性変形性及び弾性復元性をもつ構成であれば良く、他の実施形態においては、例えば、前記ロックピース10の全体をバネ鋼でなる線材で構成するなど、種々の形態を採用することができる。
本願発明の実施の形態に係るロック機構を備えたスライドレールのロック状態における平面図である。 図1にII−II矢視図である。 図2のIII−III拡大断面図である。 図2のIV部の拡大図である。 本願発明の実施の形態に係るロック機構を備えたスライドレールのロックオフ状態における平面図である。 図5のVI部の拡大図である。 図1に示したロックピースの拡大分解斜視図である。
符号の説明
1 ・・スライドレール
2 ・・ロアレール
3 ・・アッパーレール
4 ・・係止爪
5 ・・開口
6 ・・切欠部
7 ・・空間部
10 ・・ロックピース
11 ・・固定部
12 ・・作用部
13 ・・カム面
15 ・・カム面
16 ・・ロック爪
18 ・・リベット
19 ・・ブラケット
20 ・・カム体
21 ・・カム部
22 ・・軸部
23 ・・操作ケーブル
24 ・・ケーブルインナ
25 ・・ロックレバー

Claims (5)

  1. 固定配置されるロアレール(2)と該ロアレール(2)に対してその軸方向へスライド変位自在に内挿されたアッパーレール(3)を備えたスライドレール(1)のスライドロックを行なうロック機構であって、
    前記アッパーレール(3)側に設けられて横方向へ弾性変形可能とされたロックピース(10)の揺動側端部に、前記ロアレール(2)の縦壁(2d)に設けられた係止爪(4)に係止可能なロック爪(16)が設けられるとともに、
    前記ロックピース(10)は、その自由状態においては前記ロック爪(16)が前記係止爪(4)に対して横方向から係止される一方、作動部材(20)から作動力を受けることで弾性変形して前記ロック爪(16)が前記係止爪(4)から係止解除されるように構成されていることを特徴とするスライドレールのロック機構。
  2. 請求項1において、
    前記ロックピース(10)が前記アッパーレール(3)の内部に配置されていることを特徴とするスライドレールのロック機構。
  3. 請求項2において、
    前記ロックピース(10)が、前記ロアレール(2)の左右の縦壁(2d)にそれぞれ設けられた前記係止爪(4)に対応するように左右一対設けられていることを特徴とするスライドレールのロック機構。
  4. 請求項1、2又は3において、
    前記作動部材(20)が、前記アッパーレール(3)に対してその軸心を上下方向に向けた状態で取付けられ、前記ロックピース(10)の前記ロック爪(16)の近傍に設けたカム面(15)に係合して該ロックピース(10)をロックオフ方向へ変位させるカム部(21)を備えたカム体(20)で構成されていることを特徴とするスライドレールのロック機構。
  5. 請求項4において、
    前記カム体(20)が、前記左右一対のロックピース(10)を同時に連動して作動させ得るように構成されていることを特徴とするスライドレールのロック機構。
JP2006007016A 2006-01-16 2006-01-16 スライドレールのロック機構 Pending JP2007186143A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006007016A JP2007186143A (ja) 2006-01-16 2006-01-16 スライドレールのロック機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006007016A JP2007186143A (ja) 2006-01-16 2006-01-16 スライドレールのロック機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007186143A true JP2007186143A (ja) 2007-07-26

Family

ID=38341595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006007016A Pending JP2007186143A (ja) 2006-01-16 2006-01-16 スライドレールのロック機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007186143A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014203785A1 (ja) * 2013-06-16 2014-12-24 株式会社デルタツーリング パワーシートスライド装置及び乗物用シート
JP2017100516A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 株式会社今仙電機製作所 シートスライド装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01145533U (ja) * 1988-03-15 1989-10-06
JPH09142184A (ja) * 1995-11-08 1997-06-03 Bertrand Faure Equip Sa ロック可能な自動車シート用摺動装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01145533U (ja) * 1988-03-15 1989-10-06
JPH09142184A (ja) * 1995-11-08 1997-06-03 Bertrand Faure Equip Sa ロック可能な自動車シート用摺動装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014203785A1 (ja) * 2013-06-16 2014-12-24 株式会社デルタツーリング パワーシートスライド装置及び乗物用シート
JP2015116833A (ja) * 2013-06-16 2015-06-25 株式会社デルタツーリング パワーシートスライド装置及び乗物用シート
CN105358368B (zh) * 2013-06-16 2017-07-07 株式会社三角工具加工 动力式可调座椅滑动装置及交通工具用座椅
US9827879B2 (en) 2013-06-16 2017-11-28 Delta Tooling Co., Ltd. Power seat slide device and vehicle seat
JP2017100516A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 株式会社今仙電機製作所 シートスライド装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5734890B2 (ja) 車両用スライドレール装置
JP5621724B2 (ja) 車両用シートスライド装置
US10464447B2 (en) Slide rail device for vehicle
JP2010095171A (ja) 車両用シートのスライドレール装置
JP6160337B2 (ja) 車両用シートスライド装置
US10406942B2 (en) Slide rail device for vehicle
JP6904848B2 (ja) シートスライド装置
JP2007186143A (ja) スライドレールのロック機構
JP5689863B2 (ja) 車両用スライドレール装置
JP4291662B2 (ja) 車両のシートスライド装置
JP5974816B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP5061556B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP6492876B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP2014083888A (ja) 車両用シートスライド装置
JP4234470B2 (ja) シートスライド装置
JP2006168688A (ja) 車両用シートスライド装置
JP2010000816A (ja) リヤシートバックのロック装置
JP4853074B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP4253554B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP6549975B2 (ja) シートスライド装置
JP2005225386A (ja) シートのスライドロック構造
JP2007223345A (ja) 自動車用シートスライド装置
JP6180157B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP2017144867A (ja) スライドレール
JP4266167B2 (ja) 道路切換え玩具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101214