JP2007182304A - 基板搬送装置、基板搬送方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

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伸一 林
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Abstract

【課題】気体浮上型の基板搬送装置において、搬送の安定化を図ること。
【解決手段】基板の搬送路部材に基板を浮上させるための吐出孔を多数を搬送方向に配列し、この搬送路部材を搬送方向に傾斜させる。例えば進行方向側が低いとすると、浮上した基板は自重により下って進もうとするが、搬送路に沿ってベルト機構により移動な押圧部材により、下ろうとする基板の前方側を押圧し、この押圧状態を保持したまま基板が傾斜している方向と同じ向きに押圧部材を移動させる。また進行方向が高い場合には基板の後方側を押圧して同様に押圧部材を移動させる。更にまた搬送路部材を水平に配置した場合には、気体の吐出方向を進行方向側あるいは逆側に向くように斜め上方に吐出させ、これにより基板を押圧部材に押圧させて同様にして基板を搬送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気などの気体により基板を浮上させながら搬送する基板搬送装置及び基板搬送方法並びにこの方法を実施するためのコンピュータプログラムに関する。
半導体製造プロセスにおける基板の搬送機構としては、搬送アームが主流であるが、搬送アームを進退する機構及び搬送路に沿って搬送するための機構などが必要である。基板サイズが大型化するとそれらの機構も大型化し、例えば半導体ウエハのサイズが12インチあるいは16インチにもなると、駆動部分も可成り大掛かりになり、また専用の排気流の形成など発塵対策にも工夫が必要になってくる。一方半導体製造装置も基板の大口径化にともなって大型化してくることから、できるだけ構造の簡素化を図る要請が大きくなっている。
こうした観点からすれば、基板の搬送機構としてエアーにより浮上させて搬送させる手法は装置を薄型にできることから得策である。この手法は広く知られているが、基板を安定して搬送することが難しく、現実には採用しにくい構成と言われている。例えば特許文献1には、搬送路を形成する扁平構造体の上面に多数の細孔を搬送路に沿って形成してここから気体を吹き出すことで基板を浮上させ、そしてこの搬送路を傾斜させることでその自重により基板を移動させる構成が記載されている。
しかし浮上した基板は摩擦力が作用していないため不安定な状態であり、僅かな力の作用により移動中に左右方向に位置ずれを起こしやすく、位置決めされた安定した状態で搬送することが難しく、また設定位置に停止させることも困難である。
例えば基板に対してレジストの塗布及び現像を行う塗布、現像装置においては、処理ユニットの数が多いことから例えば処理ブロックを積層すると共に、運用の都合上処理ユニットの配置されたブロック内を直通搬送することも検討されており、このように長い距離を搬送する場合には気体浮上型の搬送機構は薄型であることから有利であると考えられるが、上述の課題があることから適用が阻まれている。
特開昭57−128940号公報:第2頁左下欄第12行〜17行
本発明は、このような事情のもとになされたものであり、その目的は、基板を安定して搬送することのできる気体浮上型の基板搬送装置及び基板搬送方法を提供することにある。
本発明に係る基板搬送装置は、基板の搬送方向に傾斜するように基板の搬送路を形成する搬送路部材と、
この搬送路部材に搬送路に沿って形成され、基板浮上用の気体を吐出する気体吐出孔と、
前記気体の吐出により浮上した基板の自重により低い位置に向かって移動しようとする基板の押圧力に抗して当該基板を押圧するための押圧部材と、
この押圧部材により基板を押圧している状態のまま基板が低い位置に向かってまたは高い位置に向かって移動するように前記押圧部材を移動させるための駆動機構と、を備えたことを特徴とする。
他の発明に係る基板搬送装置は、基板の搬送路を形成する搬送路部材と、
この搬送路部材に搬送路に沿って形成され、搬送路の一端側または他端側に向けて上方斜めに基板浮上用の気体を吐出する気体吐出孔と、
前記気体の吐出により浮上した基板が前記気体吐出孔からの気体の吐出により移動しようとする押圧力に抗して当該基板を押圧するための押圧部材と、
この押圧部材により基板を押圧している状態のまま基板が気体の吐出方向とは反対側にまたは気体の吐出方向と同じ向きに移動するように前記押圧部材を移動させるための駆動機構と、を備えたことを特徴とする。
この発明においては、基板の搬送路を搬送方向に複数に分割して形成した各分割区域毎に気体吐出孔からの気体の吐出、停止を独立して行うための開閉手段と、基板の搬送路上における搬送方向の位置を検出する位置検出手段と、この位置検出手段による検出結果に基づいて、各分割区域の気体の吐出、停止を開閉手段を介して制御する制御部と、を備えた構成とすることが好ましい。この場合、例えば位置検出手段は、前記分割領域の各々に設けられ、基板の有無を検出するセンサである。また制御部は、基板が通過した後の分割区域の気体の吐出を停止するために開閉手段を制御するようにしてもよいし、基板が通過する前の分割区域の気体の吐出を停止するために開閉手段を制御するようにしてもよい。
更に本発明では、搬送路からの基板の高さを検出する高さ検出手段と、この高さ検出手段の検出結果に基づいて基板が予め設定した高さに位置しているか否かを判定する手段と、設けることが好ましい。また本発明では、基板の搬送路の中心線の両側に、浮上している基板が搬送路の中央に位置するように、当該中心線に向かって斜め上方に気体を吐出する中心位置合わせ用の気体吐出孔を備えた構成としてもよい。
更にまた本発明では、搬送路が幅方向に傾斜し、
この傾斜により低い位置に向かって移動しようとする基板を受け止める規制部材と、この規制部材を前記押圧部材とともに移動させるための手段と、を備えた構成としてもよく、この場合、規制部材は押圧部材に組み合わせて設けられているようにしてもよい。
本発明の基板搬送方法は、基板の搬送方向に傾斜するように基板の搬送路を形成する搬送路部材から基板浮上用の気体を吐出して基板を浮上させる工程と、
前記気体の吐出により浮上した基板の自重により低い位置に向かって移動しようとする基板の押圧力に抗して当該基板を押圧部材により押圧し、この押圧状態のまま基板が低い位置に向かってまたは高い位置に向かって移動するように前記押圧部材を移動させる工程と、を備えたことを特徴とする 。
他の発明の基板搬送方法は、基板の搬送路を形成する搬送路部材から搬送路の一端側または他端側に向けて上方斜めに基板浮上用の気体を吐出して基板を浮上させる工程と、
前記気体の吐出により浮上した基板が前記気体吐出孔からの気体の吐出により移動しようとする押圧力に抗して当該基板を押圧部材により押圧し、この押圧状態のまま基板が気体の吐出方向とは反対側にまたは気体の吐出方向と同じ向きに移動するように前記押圧部材を移動させる工程と、を備えたことを特徴とする。また本発明方法においては、搬送路が幅方向に傾斜し、この傾斜により低い位置に向かって移動しようとする基板を規制部材により受け止めた状態で、この規制部材を前記押圧部材とともに移動させるようにしてもよい。
更にまた他の発明は、搬送路部材に搬送路に沿って形成され、基板浮上用の気体を吐出する気体吐出孔を備えた基板搬送装置に用いられるコンピュータプログラムであって、本発明の基板搬送方法を実施するようにステップ群が組まれていることを特徴とする。
本発明によれば、搬送路部材に形成された気体吐出孔からの気体により基板を浮上させて搬送するにあたり、搬送路部材を傾斜させたりあるいは気体の吐出方向を搬送方向側に向けて基板に移動する作用を与えると共に、この作用に抗して当該基板を押圧部材により押圧し、この状態で基板を搬送するようにしているので、基板を安定して搬送することができる。
また基板の搬送路を搬送方向に複数に分割し、基板の搬送路上における搬送方向の位置を検出してその検出結果に基づいて各分割区域の気体の吐出、停止を制御するようにしているので、気体の消費量を抑えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板搬送装置を示す図であり、同図中1は基板の搬送路を形成する搬送路部材である長尺な搬送路プレートである。この搬送路プレート1は、一端側(図1中左端側)及び他端側が夫々搬入用の受け渡し台2及び搬出用の受け渡し台3をなすものである。搬入用の受け渡し台2は、外部の馬蹄形の搬送アーム20から基板である半導体ウエハW(以下ウエハという)が搬入される部位であり、搬送アーム20と受け渡し台2との間でウエハの受け渡しができるように3本の昇降ピン21が突出、没入自在に設けられている。また搬出用の受け渡し台3についても同様に3本の昇降ピン31が突出、没入自在に設けられており、図示しない搬送アームと受け渡し台3との間でウエハWの受け渡しができるように構成されている。
搬送路プレート1の上面(搬送面)は、図1では水平に記載してあるが、図2に示すように他端側が低くなっていていてウエハWの進行方向側に傾斜しており、この例では搬出用の受け渡し台3については水平に配置されている。搬送路プレート1の水平ラインからの傾斜角は例えば0.3度程度である。また搬送路プレート1は搬送方向に複数に分割されており、図1では受け渡し台2、3も含めて8個に分割されている。この分割された領域を分割区域と呼ぶことにすると、搬送路プレート1の一端側から8つの分割区域S1〜S8が配列されていることになる(分割区域S1、S8は夫々受け渡し台2、3に相当する)。
搬送路プレート1には、厚さ方向に貫通する気体吐出孔4が幅方向に複数配列されており(図1では便宜上4個としてある)、この気体吐出孔4の配列群が長さ方向つまり搬送方向に沿って多数配列されている。搬送路プレート1の幅方向に配列された気体吐出孔4についてみると、図3に示すように搬送路の中心に対して左右対称に形成されており、例えば最も外側に位置する気体吐出孔4(4a)については搬送路の中心に向かって斜め上方に気体を吐出するように形成され、中央側に位置する気体吐出孔4(4b)については真上に気体を吐出するように形成されている。
気体吐出孔4aは、ウエハWを浮上させる役割の他に、浮上しているウエハWに対して左右両側から中心に向かう力を作用させることでウエハWを搬送路の中央に寄せて位置させる役割も持っている。気体吐出孔4a、4bは、いずれもウエハW浮上用の気体を吐出させるためのものであって、気体吐出孔4aが中心位置合わせ用の気体吐出孔を兼用している。なお気体吐出孔4aは、真上に気体を吐出するように構成してもよい。
なお搬送路の終端部である搬出用の受け渡し台3は、図1及び図4に示すようにリング状の溝(リング溝)41と、このリング溝41から放射状に周方向等間隔に伸びる4個の溝41aと、を備え、4つの溝41aには、各々気体吐出孔43が形成されると共に、リング溝41における各溝41aに臨む部位には吸引孔42が形成されている。受け渡し台3の下面側には吸引孔42及び気体吐出孔43に夫々連通する環状の通気室が設けられている。吸引孔42は、環状の通気室及び吸引路を介して吸引手段に接続されているが、吸引孔42と気体吐出孔43との位置を逆にしてもよい。
気体吐出孔4、41は、分割区域S1〜S7毎に独立して気体を吐出、制御できるよう構成されている。即ち、図2に示すように搬送路プレート1の下面側には各分割区域S1〜S7毎に通気室形成部材44aにより中空領域である通気室44が形成され、気体吐出孔4の入り口側がこの通気室44に開口している。分割領域S1に関しては、図4に示すように通気室44における昇降ピン21の設置位置に対応する部位にスリーブ22aが配置されていて、通気室44の下方から昇降ピン21が、スリーブ22a内及び受け渡し台2に形成された孔を介して昇降できるようになっている。図4中、23は、昇降ピン21を支持部材24を介して昇降させる昇降機構である。
更にまた分割領域S8(受け渡し台3)に関しては、下方側から3本の昇降ピン31が受け渡し台3に形成された孔を介して昇降できるようになっている。図4中、33は、昇降ピン31を支持部材34を介して昇降させる昇降機構である。
また搬送路プレート1は一体のプレートで構成してもよいが、各分割区域S1〜S8を構成するプレートを連結した構造であってもよい。
図2に示すように各通気室44には、気体供給管45が接続されており、各気体供給管45には、気体の供給、停止を行うための開閉手段であるバルブV1〜V7が介設されている。なおFはパーティクル除去用のフィルタである。各気体供給管45は、基端側が共通の配管46に接続されていて、流量調整部であるマスフローコントローラMFC及びバルブVを介してエアーの供給源である気体供給源47に接続されている。また分割領域S8の気体吐出孔43にもバルブV8が介設された気体供給管45が接続されており、マスフローコントローラMFC及びバルブVを介してエアーの供給源である気体供給源47に接続されている。
また分割区域S2〜S8には、ウエハWの搬送方向の位置を検出する位置検出手段をなす光センサである反射型センサあるいは静電容量センサからなるウエハ検出センサ5が設けられており、この例では分割領域S2〜S8における幅方向中央部かつ上流端に配置されている。各ウエハ検出センサ5は、図2に示すように制御部50に接続されており、制御部50は、これらウエハ検出センサ5からの検出信号に基づいてウエハWの位置を判断し、その判断結果(検出結果)に基づいてバルブV1〜V8を制御するプログラムを備えている。またこのプログラムは、基板を搬送するために必要なステップ群が含まれたプログラムを備えており、コンパクトディスクなどの記憶媒体により制御部50をなすコンピュータにインストールされる。
例えばこのプログラムは、分割区域S2〜S7において、一の分割区域のウエハ検出センサ5がウエハWを検出したときに当該分割区域に対応するバルブが開いて気体が吐出し、当該分割区域の一つ下流側の分割区域のウエハ検出センサ5がウエハWを検出しなくなったときに前記一の分割区域に対応するバルブが閉じて気体の吐出が停止するようにステップ群が組まれている。従って例えば分割区域S2に着目すると、この分割領域S2の入り口に設けられたウエハ検出センサ5がオンになったときにバルブV2が開き、一つ下流側の分割領域S3の入り口のウエハ検出センサ5がオンからオフになったときにバルブV2が閉じることになる。
また分割区域S1(搬入用の受け渡し台2)については、例えば昇降ピン21が上昇位置にありつまりウエハWが載置されている状態にあり、かつ搬出用の受け渡し台3にウエハWが存在しないときに例えば当該受け渡し台3の昇降ピン31が下降位置にあるときに、バルブV1が開かれて気体吐出孔4から気体が吐出すると共に、分割領域S2の入り口のウエハ検出センサ5がオンからオフになったときにバルブV1が閉じられて気体の吐出が停止する。更に分割領域S8(搬出用の受け渡し台3)については、当該分割区域S8の入り口のウエハ検出センサ5がオンになったときにバルブV8が開かれて気体吐出孔4から気体が吐出すると共に、昇降ピン31が上昇位置にあるときにバルブV8が閉じられる。前記プログラムは、このようなシーケンスが組まれるように構成されている。
搬送路プレート1における分割区域S2〜S8においては、図1及び図3に示すようにウエハWの軌道が左右に外れたときに落下しないように両側縁に夫々ガイド部材11、12が設けられており(図1では、片方のガイド部材11は省略してある)、これらガイド部材11、12には、例えば分割区域S2〜S8毎にウエハWの浮上高さを検出するための高さ検出手段が設けられている。この例では、図5に示すようにウエハWが正常に浮上しているときの高さ例えば0.3mmよりも低いレベルH1と高いレベルH2との夫々に光軸を有する高さ検出センサである透過型の光センサ13、14が配置されている。なお光センサ13(14)における発光部13a(14a)及び受光部13b(14b)は、夫々ガイド部材11、12に設けられている。
これら光センサ13あるいは14は、実際には、ウエハWの厚さよりも小さい間隔で上下に複数配列されていて、ウエハWがある高さゾーンに位置しているときに検出できるように構成される。
前記受光部13b(14b)の出力は制御部50に送られ、制御部50は、いずれかの受光信号が検出されたときに、アラームを出力する機能を有している。また制御部50は、その受光信号に応じた表示、例えば受光部13bによりウエハWを検出したときには浮上力低下に応じた信号或いは表示を行い、また受光部14bによりウエハWを検出したときには浮上力が大きすぎた旨の信号或いは表示を行う機能を備えた構成としてもよい。
そしてこの実施の形態では、図1及び図3に示すようにウエハWの進行方向前方側を押圧するための押圧部材6を備えており、この押圧部材6の押圧面6aは、ウエハWの周縁形状に対応する円弧形状に作られている。一方、搬送路プレート1の横には搬送路に沿って押圧部材6を移動させるためのベルト駆動機構60が配置されている。このベルト駆動機構60は、搬送路の両端に夫々位置する駆動プーリ61及び従動プーリ62に掛けられた駆動ベルト63を含み、押圧部材6は、支持部材64を介して駆動ベルト63に取り付けられていて、駆動ベルト63と共に移動するようになっている。押圧部材6の役割について述べると、気体の吐出により浮上したウエハWは、その自重により傾斜している方向、即ち搬出用の受け渡し台3側に移動しようとするが、押圧部材6は、ウエハWの自重における搬送方向の力に抗してウエハWを押圧した状態で、言い換えればこのウエハWの移動を前方側で規制した状態で前方側に移動する。即ち、押圧部材6の移動速度は、ウエハWがフリーで搬送路プレート1上を前方に下って向かっていくときの速度よりも小さい速度で移動することになる。
次に上述実施の形態の作用について説明する。今、図1に示すように外部から搬送アーム20によりウエハWが保持されて、搬送路プレート1の一端側の搬入用の受け渡し台2の上方に位置したとすると、昇降ピン21が突出して搬送アーム20上のウエハWを突き上げて保持し、続いて搬送アーム20が退避し、昇降ピン21が下降してウエハWが受け渡し台2上に載置される。続いて搬送路プレート1の他端側の搬出用の受け渡し台3にウエハWが載置されていないことを条件にバルブV1(図2参照)が開かれて受け渡し台2の気体吐出孔4からエアーが吐出し、ウエハWが浮上する。図2に示したように搬送路プレート1はこの例では受け渡し台3も含めて他端側に傾斜しており、浮上したウエハWには摩擦が働いていないことからその自重により他端側に向けて移動し始める。
ここで押圧部材6は、受け渡し台2の真上にウエハWが浮上したときに僅かにウエハWの進行方向前方であって、ウエハWの浮上位置にて待機されており、このためウエハWは僅かに滑り落ちたときにこの押圧部材6により受け止められる。そしてウエハWが押圧部材6を押した格好でつまり押圧部材6がウエハWの自重により下に向かおうとする力に抗して押圧しながら、ベルト駆動機構60の駆動により搬送路プレート1の他端側に向けて移動する。ウエハWが搬入用の受け渡し台2の上に位置しているときには、他の分割区域S2〜S8におけるバルブV2〜V8は閉じていてエアーの吐出は行われていないが、ウエハWが分割区域S2の入り口を通過すると、そこに位置しているウエハ検出センサ5によりウエハWの通過を検出され、その結果分割区域S2におけるバルブV2が開かれて気体吐出孔4からエアーが吐出される。
こうしてウエハWは、分割区域S2におけるエアーの上を滑り落ちて進んでいく。搬送路プレート1からのウエハWの浮上高さは既述のように例えば0.3mmである。ここで図6及び図7は、ウエハWが押圧部材6により押圧されながら(位置規制されながら)搬送路プレート1上を下っていく様子を示している。また
図8は、ウエハWの位置とエアーの吐出との対応を示す図である。今分割区域S3にウエハWが収まっているとすると、当該分割区域S3においてのみエアーが吐出している。そしてウエハWが前進してその一部が分割区域S4にさしかかると、その入り口のウエハ検出センサ5がオフからオンになり、当該分割区域S4においてもバルブV4が開かれてエアーが吐出し、ウエハWは分割区域S3及びS4から吐出するエアーにより浮上した状態になっている。更にウエハWが前進して分割区域S3を通過し終えて分割区域Sの入り口のウエハ検出センサ5がオンからオフに変わると、分割区域S3におけるバルブV3が閉じてエアーの吐出が停止する。
このように分割区域S1〜S8では、ウエハWの移動に伴って必要な区域についてだけエアーの吐出がなされ、ウエハWは押圧部材6によりその前端を受け止められながら即ち位置規制されながら下っていき、搬出用の受け渡し台3まで搬送される。この受け渡し台3においては、入り口のウエハ検出センサ5がオフからオンになると、バルブV8が開いて気体吐出孔41からエアーが吐出され、ウエハWは、搬送路プレート1が分割区域S7まで傾斜していることから、自重による推力が受け渡し台3に進入しても保たれており、押圧部材6を予め設定した位置に停止させることで、ウエハWが受け渡し台3における予定された位置にてエアーにより浮上した状態で静止する。続いて昇降ピン31がこのウエハWを突き上げ、バルブV8を閉じてエアーの吐出を停止し、その後昇降ピン31が下降してウエハWが受け渡し台3上に載置されることになる。しかる後、図示しない搬送アームにより昇降ピン31との協働作用で当該ウエハWが受け取られて搬出される。
またこうしたウエハWの一連の搬送中において気体吐出系統などに不具合が生じてウエハWの浮力が足りなくなり、ウエハWの高さレベルがH1になったとすると、高さ検出センサ13によりウエハWが検出されてオンになり、この結果制御部50は、ウエハWの浮力が足らないと判断してアラームを発する。またウエハWの浮力が大きすぎて、ウエハWの高さレベルがH2になったとすると、高さ検出センサ13によりウエハWが検出され、この結果制御部50は、ウエハWの浮力が大きすぎると判断してアラームを発する。なお高さレベルH1、H2は、既述のように各々1点の高さではなく、ある高さゾーンのウエハWを検出できるように設定されている。
このような一連の動作は、制御部50に記憶されているコンピュータプログラムのステップ群を実行することにより実施される。
上述の実施の形態によれば、搬送路部材1に形成された気体吐出孔4からの気体によりウエハWを浮上させて搬送するにあたり、搬送路部材1をウエハWの進行方向側が低くなるように傾斜させ、これによりウエハWを自重により前方側に(低い位置に向かって)滑らせると共に、ウエハWの前方側を押圧部材6により押さえつけ、ウエハWが滑り落ちようとする力に抗してウエハWを押圧(規制)し、この押圧状態(規制状態)を保ったままウエハWを搬送するようにしているため、ウエハWを安定して搬送することができ、このためウエハWが左右にふらつくといったことが抑えられ、予定している軌道に沿って搬送され、また予定している停止位置を通り過ぎることなくその位置に確実に停止させることができる。
また搬送路プレート1を搬送方向に複数に分割し、ウエハ検出センサ5によりウエハWの搬送路上における搬送方向の位置を検出してその検出結果に基づいて各分割区域S1〜S8のうちウエハWの搬送に寄与する区域についてのみエアーを吐出するようにしているので、即ちウエハWが通過する区域について順次エアーを吐出し、通過した後はその区域のエアーの吐出を停止するようにしているのでエアーの消費量を抑えることができる。
更に押圧部材6は、搬送路部材1の側方に配置されたベルト駆動機構60に支持部材6により支持される構造とする代わりに、搬送路部材1の幅方向中央部に搬送路に沿って溝を形成し、この溝の下方に駆動機構を設けてそこから押圧部材6の支持部材を前記溝を介して搬送路部材1の上側に突出するように設け、この溝に沿って支持部材が移動することで押圧部材6が移動する構成としてもよい。
更にまた本発明では、搬送路部材1を傾斜させると共に搬送路部材1の低い側から高い側に向かってウエハWを搬送するようにしてもよい。この例は図9に示すように上述の実施の形態において、搬送路部材1の他端側(搬出用の受け渡し台3)から搬送路部材1の一端側(搬入用の受け渡し台2)に向かって、ウエハWの後端側を押圧部材1を搬送する例に相当する。この場合においても、押圧部材6は、ウエハWの自重により低い位置に向かって移動しようとする押圧力に抗してウエハWを押圧し、その状態でウエハWを高い位置に向かって移動させるので、同様の効果が得られる。
次に本発明の他の実施の形態を図10及び図11に示す。先の実施の形態では、搬送路部材1を傾斜させてウエハWに移動する作用を与えていたが、この例では、気体吐出孔4を真上に向けずに、搬送路部材1の一端側または他端側に向けて上方斜めにエアーを吐出するように構成し、この斜めに吐出するエアーによりウエハWにその吐出方向に向かう推進力を与え、この推進力に抗して押圧部材6によりウエハWを押圧するようにする。気体吐出孔4のレイアウトに関しては、例えば先の実施の形態の気体吐出孔4のレイアウトと同様にし、外側に配列された中心位置合わせ用の気体吐出孔4aについては、搬送路の中心側に向けかつ一端側あるいは他端側に向けるように構成してもよいが、中心位置合わせ用の気体吐出孔4として構成せずに、全ての気体吐出孔4を鉛直軸に対して搬送路部材1の一方側に傾ける構成であってもよい。
この場合、押圧部材6は、ウエハWが気体吐出孔4からのエアーにより進む側に配置され、ウエハWの推力に抗してウエハWを押圧した状態で押圧部材6が搬送路部材1の一端側または他端側に移動することになる。図10では、図中左側を一端側とすると、エアーは気体吐出孔4から一端側に向けて吐出し、押圧部材1は、ウエハWの一端側を押圧してこの押圧状態を維持したままウエハWを搬送路部材1の他端側に搬送するように駆動される。また図11では、図10の例において、押圧部材1がウエハWの一端側を押圧した状態で当該ウエハWを搬送路部材1の他端側に搬送するように駆動される。
この実施の形態においても、搬送路部材1を傾斜した実施の形態と同様に、ウエハWを安定して搬送できる効果がある。
また図10及び図11に示す実施の形態においても、搬送路プレート1を搬送方向に複数に分割し、ウエハ検出センサ5によりウエハWの搬送路上における搬送方向の位置を検出してその検出結果に基づいて各分割区域S1〜S8のエアーの吐出、停止を制御する手法やウエハWの浮上高さ位置を検出してアラームを出す手法を適用してもよい。
上述の実施の形態では、搬送路プレート1の搬送面が進行方向(前後方向)に沿って傾斜しているが、前記搬送面を左右方向(短辺方向あるいは幅方向)に例えば0.5度から1度傾斜させてもよい。このように搬送面を傾斜させると、気体の吐出により浮上したウエハWは、その自重により左右のうち低い側に移動しようとするので、ウエハWの左右側部のうち搬送面が低い側の側部を押圧部材により押圧した状態、例えば搬送面が左側に傾いているとする(左側が低いとする)と、ウエハWの左側を規制した状態でウエハWを搬送するようにする。
図12及び図13は、このような実施の形態を示す図である。なお図では傾斜の程度を実際よりも大きく描いている。この例では搬送面が図1に示す実施の形態のように受け渡し台3側に傾斜していると共に、左側に傾いている。そして押圧部材6は、ウエハWにおける受け渡し台3側の端部(前端部)を規制する第1部分6aと、ウエハWにおける左側端部を規制する第2部分6bとを備えたL字形状をしており、ウエハWは前端部及び左側端部が規制された状態で矢印のように前方側に進行することになる。この例では、第2部分6bは、ウエハWを受け止める規制部材に相当し、押圧部材6に組み合わせている構成となっている。
このような実施の形態によれば、ウエハWが左右の一方に滑り落ちようとする力に抗して押圧部材6の第2の部分6bによりウエハWを押圧し、この押圧状態を保ったままウエハWを搬送するようにしているため、ウエハWの左右のふらつきをより一層抑えることができ、安定した搬送を実現できる。また左右方向に並ぶ気体吐出孔4は、左端に位置する孔から右端に位置する孔まで同じ口径として同じ流量の気体が吐出するように構成してもよいが、搬送面の高い側に位置している孔よりも低い側に位置している孔の口径が大きくなっていて流量が多くなるように構成してもよい。なおこのように搬送面を左右方向に傾ける構成は、図1から図11に記載した実施の形態に組み合わせることが好ましい。
次いで本発明の基板搬送装置を半導体製造装置に適用した例について図14〜図17を参照しながら述べておく。この半導体製造装置は、ウエハにレジストを塗布し、露光後のウエハに対して現像液により現像する塗布、現像装置である。
図14は、このシステムの一実施の形態における平面図を示し、図15は同概略斜視図、図16は同概略側面図である。この塗布、現像装置は、大気雰囲気中のクリーンルーム内に設置されており、基板例えばウエハであるウエハWが13枚密閉収納されたキャリア120を搬入出するためのキャリアブロックS1と、複数個例えば4個のブロックB1〜B4及び搬送ブロックM1を縦に配列して構成された処理ブロックS2と、インターフェイスブロックS3と、露光装置S4と、を備えている。
前記キャリアブロックS1には、前記キャリア120を複数個載置可能な載置台121と、この載置台121から見て前方の壁面に設けられる開閉部122と、開閉部122を介してキャリア120からウエハWを取り出すためのトランスファーアームCとが設けられている。このトランスファーアームCは、後述するブロックB1及びB2の受け渡しステージTRS1〜2との間でウエハWの受け渡しを行うように、進退自在、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在、キャリア20の配列方向に移動自在に構成されている。
キャリアブロックS1の奥側には筐体124にて周囲を囲まれる処理ブロックS2が接続されている。処理ブロックS2は、この例では下方側から、現像処理を行うための第1のブロック(DEV層)B1、搬送ブロックM1、レジスト膜の上層側に形成される反射防止膜(以下「上部反射防止膜」という)の形成処理を行うための第2のブロック(BCT層)B2、レジスト液の塗布処理を行うための第3のブロック(COT層)B3、レジスト膜の下層側に形成される反射防止膜(以下「下部反射防止膜」という)の形成処理を行うための第4のブロック(TCT層)B4、として割り当てられている。これらブロックB1〜B4及び搬送ブロックM1はキャリアブロックS1からインターフェイスブロックS3へ向かって伸びている。ここで前記DEV層B1が現像用のブロック、BCT層B2、COT層B3、TCT層B4、が感光材料例えばレジストからなる塗布膜を形成するための塗布膜形成用のブロックに相当する。なお各ブロック間は仕切り板(ベース体)により区画されている。
続いて第1〜第4のブロックB(B1〜B4)の構成について説明するが本実施形態においてこれらのブロックB1〜B4には共通部分が多く含まれており、各ブロックBは略同様のレイアウトで構成されている。そこでDEV層B1を例として図17を参照しながら説明する。このDEV層B1の中央部には、横方向、詳しくはDEV層B1の長さ方向(図中Y方向)に、キャリアブロックS1とインターフェイスブロックS3とを接続するためのウエハWの搬送用通路R1が形成されている。
この搬送用通路R1のキャリアブロックS1側から見て、手前側(キャリアブロックS1側)から奥側に向かって右側には、液処理ユニットとして現像液の塗布処理を行うための複数個の塗布部を備えた現像ユニット3が搬送用通路R1に沿って設けられている。またDEV層B1の手前側から奥側に向かって左側には、順に加熱・冷却系の熱系処理ユニットを多段化した4個の棚ユニットU1,U2,U3,U4、排気ユニット5が搬送用通路R1に沿って設けられている。即ち現像ユニット3と棚ユニットU1〜U4とが搬送用通路R1を介して対向して配列されている。棚ユニットU1〜U4は現像ユニット300にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための熱系処理ユニットが2段に積層されている。
上述の熱系処理ユニットの中には、例えば露光後のウエハWを加熱処理したり、現像処理後のウエハWのを乾燥させるために加熱処理したりする加熱ユニットや、この加熱ユニットにおける処理の後にウエハWを所定温度に調整するための冷却ユニット等が含まれている。なお本実施形態では当該DEV層B1における棚ユニットU1,U2,U3として加熱ユニットが2段に積層され、棚ユニットU4として冷却ユニットが2段に積層されている。
ここで搬送ブロックM1には、ウエハWをキャリアブロックS1からインターフェイスブロックS3へ直行して搬送する直通搬送手段である本発明の基板搬送装置10が設けられている。この基板搬送装置10は、既述のエアー浮上型の基板搬送装置により構成されており、例えば図1に示したと同様に構成されており、既述の搬入用の受け渡し台2に相当する受け渡しステージTRSB1から搬出用の受け渡し台3に相当する受け渡しステージTRSB5にウエハWを搬送する役割を持っている。
搬送用通路R1及び搬送領域M2におけるキャリアブロックS1と隣接する領域は、第1のウエハ受け渡し領域R2となっていて、この領域R2には、図12及び図14に示すようにメインアームA1と、基板搬送装置10と、及びトランスファーアームCとがアクセスできる位置に棚ユニットU5が設けられると共に、この棚ユニットU5に対してウエハWの受け渡しを行うための昇降搬送手段である受け渡しアームD1を備えている。
この棚ユニットU5において、ブロックB1には受け渡しステージTRS1B、受け渡しステージTRS1が上段からこの順に設けられており、受け渡しステージTRS1BにはトランスファーアームC、受け渡しアームD1がアクセスできるように構成されている。受け渡しステージTRS1はメインアームA1、トランスファーアームC、及び受け渡しアームD1がアクセスできるように構成されている。当該受け渡しステージTRS1及び受け渡しステージTRS1Bの構造としては例えば方形の筺体内を備え、当該筺体内にはウエハWを載置することでウエハWの温度を予定した温度に調節する機構を備えたステージが設けられ、また当該ステージ上を突没自在なピンが設けられている。例えば筺体の各アームに向かう側面に設けられた搬送口を介して各アームが前記筺体内に進入し、前記ピンを介してステージから浮いたウエハWの裏面を各アームが保持することができる、または前記ピンを介してプレート上に各アームにより搬送されたウエハWが載置されるような構造を備えている。
なおこの例では図16に示すようにブロックB2〜B4には各2基の受け渡しステージTRS2〜TRS4が設けられているが各TRSは総て既述のような構造を有しており、受け渡しステージTRS2〜TRS4は各層に設けられたメインアームA2〜A4、及び受け渡しアームD1とウエハWの受け渡しができるように構成されている。またTRS2にはこれらのアームの他にトランスファーアームCともウエハの受け渡しができるように構成されている。ところで各TRSの数は限定されるものではなく、各ブロックに対応して2基以上設けられていてもよい。
前記受け渡しアームD1はB1からB4の各層を移動して、各層に設けられた受け渡しステージTRS1〜TRS4及び受け渡しステージTRS1Bに対してウエハWの受け渡しを行うことができるように、進退自在及び昇降自在に構成されている。また前記受け渡しステージTRS1、TRS2及び受け渡しステージTRS1Bは、この例ではトランスファーアームCとの間でウエハWの受け渡しが行われるように構成されている。
さらにDEV層B1の搬送用通路R1及び搬送ブロックM1の搬送領域M2のインターフェイスブロックS3と隣接する領域は、第2のウエハ受け渡し領域R3となっていて、この領域R3には、図3に示すように棚ユニットU6が設けられている。棚ユニットU6は図3に示すように、受け渡しステージであるTRS5B,TRS5が上からこの順に設けられており、受け渡しステージTRS5Bは基板搬送装置10とインターフェイスアームBとの間でウエハWの受け渡しが行えるように構成されている。また受け渡しステージTRS5はメインアームA1及びインターフェイスアームBとの間でウエハWの受け渡しが行えるように構成されている。受け渡しステージTRS5B,TRS5は例えば既述の受け渡しステージTRS1Bと同様の構造を有しており、ウエハWの冷却機能を備え、受け渡されたウエハWの温調管理ができるように構成されている。
また処理ブロックS2における棚ユニットU6の奥側には、インターフェイスブロックS3を介して露光装置S4が接続されている。インターフェイスブロックS3には、処理ブロックS2の棚ユニットU6と露光装置S4とに対してウエハWの受け渡しを行うためのインターフェイスアームBが備えられている。このインターフェイスアームBは例えば図8に示すように、ウエハWの裏面側中央領域を支持するための1本のアーム201が基台202に沿って進退自在に設けられている。前記基台202は、昇降台203に回転機構204により鉛直軸回りに回転自在に取り付けられ、昇降レール205に沿って昇降自在に設けられている。こうしてアーム201は、進退自在、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在に構成されている。
なお既述の受け渡しアームD1も、鉛直軸回りに回転しない他は、インターフェイスアームBと同様に構成されている。
このインターフェイスアームBは、処理ブロックS2と露光装置S4との間に介在するウエハWの搬送手段をなすものであり、この実施形態では、ブロックB1の受け渡しステージTRS5からウエハWを受け取り露光装置S4へ搬入する一方で、露光装置S4からウエハWを受け取り、ステージTRS5Bに受け渡すように構成されている。
ここでこの塗布、現像装置における作用について先ずレジスト膜の上下に夫々反射防止膜を形成する場合におけるウエハWの流れの例について説明する。外部からキャリア120がキャリアブロックS1に搬入され、トランスファーアームCによりこのキャリア120内からウエハWが取り出される。ウエハWは、トランスファーアームCから、棚ユニットU5の受け渡しステージTRS2を介してBCT層B2のメインアームA2に受け渡される。そしてBCT層B2では、メインアームA2により、冷却ユニット→反射防止膜形成ユニット(図示していないが、現像ユニット300に対応するユニットである)→加熱ユニット→棚ユニットU5の受け渡しステージTRS2の順序で搬送されて、下部反射防止膜が形成される。
続いて受け渡しステージTRS2のウエハWは受け渡しアームD1により、COT層B3の受け渡しステージTRS3に搬送され、次いで当該COT層B3のメインアームA3に受け渡される。そしてCOT層B3では、メインアームA3により、ウエハWは冷却ユニット→レジスト塗布ユニット→加熱ユニットの順序で搬送されて下部反射防止膜の上層にレジスト膜が形成された後、周縁露光ユニットに搬送されて周縁部が露光され、さらに棚ユニットU5の受け渡しステージTRS3に搬送される。
次いで受け渡しステージTRS3のウエハWは受け渡しアームD1により、TCT層B4の受け渡しステージTRS4に搬送され、当該TCT層B4のメインアームA4に受け渡される。そしてTCT層B4では、メインアームA4により、冷却ユニット→第2の反射防止膜形成ユニット(図示していないが、現像ユニット300に対応するユニットである)→加熱ユニットの順序で搬送されてレジスト膜の上層に上部反射防止膜が形成された後に、棚ユニットU5の受け渡しステージTRS4に搬送される。
受け渡しステージTRS4のウエハWは受け渡しアームD1により、受け渡しステージTRS1Bに搬送される。次いでウエハWは本発明の基板搬送装置により既述のように浮上してインターフェイスブロックS3側に移動し、受け渡しステージTRS5Bに搬送される。なおこのステージTRS5Bは、ウエハWを露光装置における露光時の温度に調整するための温度調整プレートである冷却プレートとして構成してもよい。ステージTRS5B上上に載置されたウエハWはインターフェイスアームBにより露光装置S4に搬送され、ここで所定の露光処理が行われる。
露光処理後のウエハWはインターフェイスアームBにより棚ユニットU6の受け渡しステージTRS5に搬送され、このステージTRS5上のウエハWは、DEV層B1のメインアームA1に受け取られ、当該DEV層B1にて、棚ユニットU1〜U4に含まれる加熱ユニット→冷却ユニット→現像ユニット3→加熱ユニット→冷却ユニットの順序で搬送され、所定の現像処理が行われる。こうして現像処理が行われたウエハWは棚ユニットU5の受け渡しステージTRS1に搬送されトランスファーアームCにより、キャリアブロックS1に載置されている元のキャリア120に戻される。
本発明の基板搬送装置の実施の形態を示す斜視図である。 上記実施の形態を示す縦断面図である。 上記実施の形態を示す横断面図である。 搬送路部材の両端部を示す縦断面図である。 基板の高さを検出する様子を示す説明図である。 基板の搬送の様子を示す略解側面図である。 基板の搬送の様子を示す斜視図である。 基板の搬送位置に応じて気体の吐出位置が変わっていく様子を示す説明図である。 上記実施の形態において、基板の搬送の他の例の様子を示す略解側面図である。 本発明の他の実施の形態における基板の搬送の一例の様子を示す縦断面図である。 本発明の他の実施の形態における基板の搬送の他の例の様子を示す縦断面図である。 本発明の更に他の実施の形態における基板の搬送の一例の様子を示す縦断面図である。 本発明の他の実施の形態における基板の搬送の一例の様子を示す縦断面図である。 本発明に係る基板搬送装置を塗布、現像装置に適用した実施の形態を示す平面図である。 前記塗布、現像装置を示す斜視図である。 前記塗布、現像装置を示す側部断面図である。 前記塗布、現像装置におけるDEV層の塗布ユニット、棚ユニット、メインアーム及び排気ユニットを示す斜視図である。
符号の説明
W 半導体ウエハ
1 搬送路部材
13、14 ウエハ高さ検出センサ
2 搬入用の受け渡し台
3 搬出用の受け渡し台
21、31 昇降ピン
S1〜S8 分割区域
4、41 気体吐出孔
44 通気室
45 ガス供給管
V1〜V8 バルブ
5 ウエハ検出センサ
6 押圧部材
60 ベルト駆動機構

Claims (15)

  1. 基板の搬送方向に傾斜するように基板の搬送路を形成する搬送路部材と、
    この搬送路部材に搬送路に沿って形成され、基板浮上用の気体を吐出する気体吐出孔と、
    前記気体の吐出により浮上した基板の自重により低い位置に向かって移動しようとする基板の押圧力に抗して当該基板を押圧するための押圧部材と、
    この押圧部材により基板を押圧している状態のまま基板が低い位置に向かってまたは高い位置に向かって移動するように前記押圧部材を移動させるための駆動機構と、を備えたことを特徴とする基板搬送装置。
  2. 基板の搬送路を形成する搬送路部材と、
    この搬送路部材に搬送路に沿って形成され、搬送路の一端側または他端側に向けて上方斜めに基板浮上用の気体を吐出する気体吐出孔と、
    前記気体の吐出により浮上した基板が前記気体吐出孔からの気体の吐出により移動しようとする押圧力に抗して当該基板を押圧するための押圧部材と、
    この押圧部材により基板を押圧している状態のまま基板が気体の吐出方向とは反対側にまたは気体の吐出方向と同じ向きに移動するように前記押圧部材を移動させるための駆動機構と、を備えたことを特徴とする基板搬送装置。
  3. 基板の搬送路を搬送方向に複数に分割して形成した各分割区域毎に気体吐出孔からの気体の吐出、停止を独立して行うための開閉手段と、
    基板の搬送路上における搬送方向の位置を検出する位置検出手段と、
    この位置検出手段による検出結果に基づいて、各分割区域の気体の吐出、停止を開閉手段を介して制御する制御部と、を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の基板搬送装置。
  4. 位置検出手段は、前記分割領域の各々に設けられ、基板の有無を検出する基板検出センサであることを特徴とする請求項3記載の基板搬送装置。
  5. 搬送路からの基板の高さを検出する高さ検出手段と、
    この高さ検出手段の検出結果に基づいて基板が予め設定した高さに位置しているか否かを判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の基板搬送装置。
  6. 基板の搬送路の中心線の両側に、浮上している基板が搬送路の中央に位置するように、当該中心線に向かって斜め上方に気体を吐出する中心位置合わせ用の気体吐出孔を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の基板搬送装置。
  7. 搬送路が幅方向に傾斜し、
    この傾斜により低い位置に向かって移動しようとする基板を受け止める規制部材と、この規制部材を前記押圧部材とともに移動させるための手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の基板搬送装置。
  8. 規制部材は押圧部材に組み合わせて設けられていることを特徴とする請求項7記載の基板搬送装置。
  9. 基板の搬送方向に傾斜するように基板の搬送路を形成する搬送路部材から基板浮上用の気体を吐出して基板を浮上させる工程と、
    前記気体の吐出により浮上した基板の自重により低い位置に向かって移動しようとする基板の押圧力に抗して当該基板を押圧部材により押圧し、この押圧状態のまま基板が低い位置に向かってまたは高い位置に向かって移動するように前記押圧部材を移動させる工程と、を備えたことを特徴とする基板搬送方法。
  10. 基板の搬送路を形成する搬送路部材から搬送路の一端側または他端側に向けて上方斜めに基板浮上用の気体を吐出して基板を浮上させる工程と、
    前記気体の吐出により浮上した基板が前記気体吐出孔からの気体の吐出により移動しようとする押圧力に抗して当該基板を押圧部材により押圧し、この押圧状態のまま基板が気体の吐出方向とは反対側にまたは気体の吐出方向と同じ向きに移動するように前記押圧部材を移動させる工程と、を備えたことを特徴とする基板搬送方法。
  11. 基板の搬送路上における搬送方向の位置を検出する工程と、
    基板の搬送路を搬送方向に複数に分割して形成した各分割区域の気体の吐出、停止の制御を、前記工程による検出結果に基づいて行う工程と、を備えたことを特徴とする請求項9または10に記載の基板搬送方法。
  12. 搬送路からの基板の高さを検出する工程と、
    基板の高さの検出結果に基づいて基板が予め設定した高さに位置しているか否かを判定工程と、を備えたことを特徴とする請求項9ないし11のいずれか一つに記載の基板搬送方法。
  13. 基板の搬送路の中心線の両側に形成された気体吐出孔から、浮上している基板が搬送路の中央に位置するように、当該中心線に向かって斜め上方に気体を吐出する工程を備えたことを特徴とする請求項9ないし12のいずれか一つに記載の基板搬送方法。
  14. 搬送路が幅方向に傾斜し、
    この傾斜により低い位置に向かって移動しようとする基板を規制部材により受け止めた状態で、この規制部材を前記押圧部材とともに移動させることを特徴とする請求項9ないし13のいずれか一つに記載の基板搬送方法。
  15. 搬送路部材に搬送路に沿って形成され、基板浮上用の気体を吐出する気体吐出孔を備えた基板搬送装置に用いられるコンピュータプログラムであって、
    請求項9ないし14のいずれか一つに記載の基板搬送方法を実施するようにステップ群が組まれていることを特徴とするコンピュータプログラム。
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