JP2007181337A - ギア付きモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属シャフト(3)に固定されたギア部(2)を備え、ギア部は所定歯先円径(φds)の歯車が形成された樹脂歯車部(2a)と、これに連接し歯先円径より大径(φdf)の円弧部(21a)及び弦部(21b)を含む外形を有して歯車部(2a)と一体形成されたフランジ部(2b)と、その端面(21d)に形成された凹部(21e)と、歯車部及びフランジ部を貫きシャフトが挿通した貫通孔(21c)と、歯車部の端面(21f)に略当接するようシャフトに固定された金属第1固定部材(4)と、歯先円径より小径(φdk)の円弧部(22a)及び弦部(22b)を含む外形で凹部に嵌着されると共にシャフトに固定された金属第2固定部材(22)とを備え、フランジ部外形は第2固定部材と略相似のギア付モータ(1)とした。
【選択図】図2
Description
この樹脂性のギアを金属製のシャフトに圧入して固定する場合、シャフトに対する保持力を増大させるため、従来シャフトの外周に筋目や綾目などのローレット加工を施すのが一般的である。
これは、シャフトにこのようなローレット加工を施さないと、ギアにかかる回転方向の負荷により、シャフトに対してギアが回転方向に滑動してしまったり、ギアにかかる軸方向の負荷によりシャフトから抜けてしまう場合があることによる。
この特許文献1に記載されたモータは、樹脂製ギアがその両端面に設けられた2つのワッシャを介して金属製シャフトに固定保持され、一方のワッシャが樹脂製ギアの係合孔に係合して抜け止めや回転止めとして作用するように構成されたものである。
また、ワッシャを外周に歯車溝が形成された内周部に圧入するため、ワッシャの外径がギアの歯底円径に制限されてしまい、ギアの歯底円形が小さい場合には、ワッシャの外径も小さくなって十分な保持力を得られない場合があった。
すなわち、金属製のシャフト(3)と、該シャフト(3)に固定されたギア部(2)と、を備え、
前記ギア部(2)は、所定の径(φds)の歯先円を有する歯車が形成された樹脂製の歯車部(2a)と、 前記歯車部(2a)と軸(CL)方向に連接すると共に前記所定の径(φds)より大径(φdf)の円弧部(21a)と弦部(21b)とを含んでなる外形形状を有して前記歯車部(2a)と一体で形成されたフランジ部(2b)と、該フランジ部(2b)の端面(21d)に形成された凹部(21e)と、前記歯車部(2a)と前記フランジ部(2b)とを貫いて形成され前記シャフト(3)が挿通された貫通孔(21c)と、前記歯車部(2a)の端面(21f)に略当接し前記シャフト(3)に固定された金属製の第1の固定部材(4)と、前記所定の径(φds)より小径(φdk)の円弧部(22a)と弦部(22b)とを含んでなる外形形状を有し前記凹部(21e)に嵌着されると共に前記シャフト(3)に固定された金属製の第2の固定部材(22)と、を備え、
前記フランジ部(2b)の外形形状は、前記第2の固定部材(22)の外形形状と略相似形であることを特徴とするギア付きモータ(1)である。
図1は、本発明のギア付きモータの実施例を示す正面図である。
図2は、本発明のギア付きモータの実施例を説明する部分断面図である。
図3は、本発明のギア付きモータの実施例の要部を説明する矢視図である。
このシャフト3は、ステンレス材を用い、外形を切削加工で形成した後に焼き入れを行い、さらに表面に研磨処理が施されている。
図1に示すように、このギア部2は、外観上、所定径の歯先円を有する歯車が形成された歯車部2aと、この歯車部2aと軸CLの方向に連接して所定の軸方向長さd0を有するフランジ部2bとが形成されている。また、このフランジ部2bがモータ1の本体1a側に位置するようにシャフト3に取り付けられている。
このギア部2は、樹脂材で形成された本体部21と金属材料で形成された固定保持部材22と金属材料で形成された抜け止め部材4とを有している。上述した歯車部2aとフランジ部2bは、この本体部21に形成されている。
固定保持部材22及び抜け止め部材4はシャフト3に圧入により固定されている。そして、本体部21は、この固定保持部材22に嵌着されることでシャフト3に対して回転方向に保持され、抜け止め部材4によりシャフト3に対して軸方向に保持される構成となっている。
また、フランジ部2bの端面21dには、深さd1を有して凹んだ凹部21eが形成されている。この凹部21eの深さd1は、フランジ部の厚さd0に対して、d1<d0となるように設定されている。
この凹部21eは、固定保持部材22の外形形状に対応した形状を有してこの固定保持部材22とほぼすきまなく嵌合するように形成されている。
また、本体部21の固定保持部材22の反対側の端面(すなわち、歯車部2aの端面)21fと略当接する位置に圧入された抜け止め部材4により、本体部21は、そのシャフト3に対する軸方向位置が規制されている。
また、フランジ部2bは、外周部の形状が、直径φdfなる円弧部21aと、シャフト3に対して対称に間隔w1で形成された一対の対向面である切り落とし面部21bとを有するように形成されている。
すなわち、具体的には、(w1−w2)≒(df−dk)、あるいは、t1≒t2と表されるようにこれらの寸法が設定されている。
従って、別の言い方をするならば、このフランジ部2bの外形は、固定部材22の外形より大きい相似形形状で形成されている。
また、円周上の2点を繋ぐ弦に相当するフランジ部2b及び固定部材22の切り落とし面部21b,22bは、円弧部21a,22bの端部を連結する弦部でもあり、シャフト3の回転力を歯車部2aに伝達する回転伝達面として機能している。
また、凹部21eの深さd1は、固定保持部材22の厚さd22以上となるように形成されている。
また、射出成形において、フランジ部2bの形状が安定的に成形できることから歯車部2aの形状も安定的に成形でき、精度の高い歯車を得ることができる。
また、この掴む作業において歯車部2aには直接力が加わらないので、高精度で形成した歯車が変形する可能性は極めて少ない。
例えば、固定保持部材22の外形は、図2及び図3に示したような、歯車部2aの歯先円φdsより小さいものに限らず、このギア部2がシャフト3に対して必要な回転保持力が得られる大きさに設定することができる。そして、フランジ部2bの外形形状を、この固定保持部材22の外形形状に対してできるだけ均一な肉厚になるように設定すればよい。
また、固定部材22の外形形状と相似形形状としたフランジ部2bの外形形状は、精度よく相似である必要はなく概ね相似形であればよいものであることは言うまでもない。
また、固定部材22は、シャフト3に圧入で固定されているものに限らず、シャフト3にこの固定のための加工が施されない固定方法であれば周知の方法を適用してよい。例えば、嫌気性接着剤を用いて固定することができる。
このギア付きモータ1の本体構造は、シャフト駆動構造であれば、周知の構造が適用できるものである。
1a 本体
2 ギア部
2a 歯車部
2b フランジ部
2d 端面
3 シャフト
4 抜け止め部材
21 本体部
21a 円弧部
21b 切り落とし面部(弦部)
21c 貫通孔
21e 凹部
21f 端面
22 固定保持部材
22a 円弧部
22b 切り落とし部
d0 (フランジ部の)軸方向長さ(厚さ)
d1 凹部の深さ
d22 固定保持部材の厚さ
φdk,φdf 直径
φds 歯先円の径
w1,w2 間隔
Claims (1)
- 金属製のシャフトと、該シャフトに固定されたギア部と、を備えたギア付きモータにおいて、
前記ギア部は、
所定の径の歯先円を有する歯車が形成された樹脂製の歯車部と、
前記歯車部と軸方向に連接すると共に前記所定の径より大径の円弧部と弦部とを含んでなる外形形状を有して前記歯車部と一体で形成されたフランジ部と、
該フランジ部の端面に形成された凹部と、
前記歯車部と前記フランジ部とを貫いて形成され前記シャフトが挿通する貫通孔と、
前記歯車部の端面に略当接し前記シャフトに固定された金属製の第1の固定部材と、
前記所定の径より小径の円弧部と弦部とを含んでなる外形形状を有し前記凹部に嵌着されると共に前記シャフトに固定された金属製の第2の固定部材と、を備え、
前記フランジ部の外形形状は、前記第2の固定部材の外形形状と略相似形であることを特徴とするギア付きモータ。
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JP2005378000A JP4609765B2 (ja) | 2005-12-28 | 2005-12-28 | ギア付きモータ |
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---|---|---|---|---|
JP2978067B2 (ja) * | 1994-08-12 | 1999-11-15 | 稔 田中 | 歯車装置およびカメラフィルム巻上機構 |
JP2001208168A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-08-03 | Mitsumi Electric Co Ltd | 歯車保持構造及びモータ |
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