JP2003021224A - ギヤ歯車及びギヤ歯車の製造方法 - Google Patents

ギヤ歯車及びギヤ歯車の製造方法

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JP2003021224A
JP2003021224A JP2001206410A JP2001206410A JP2003021224A JP 2003021224 A JP2003021224 A JP 2003021224A JP 2001206410 A JP2001206410 A JP 2001206410A JP 2001206410 A JP2001206410 A JP 2001206410A JP 2003021224 A JP2003021224 A JP 2003021224A
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JP
Japan
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gear
disc
wheel
rotary shaft
disk
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JP2001206410A
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English (en)
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Yoshinori Watabe
善憲 渡部
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転トルク強度を向上できると共にホイール
ギヤの破壊を防止できるギヤ歯車を得る。 【解決手段】 ギヤ歯車10では、凹凸部18が形成さ
れた円盤部16が回転軸12に設けられて、ホイールギ
ヤ20が円盤部16全体をモールドしている。ここで、
回転軸12の軸素材の外径よりも大径の部位(凹凸部1
8)にホイールギヤ20が食い込み固着されている。こ
のため、回転軸12の軸素材の径を大きくしなくても、
回転軸12とホイールギヤ20との食い込み総面積を大
きくでき、両者間の回転トルク強度を向上できると共
に、ホイールギヤ20のボス部26の薄肉による破壊を
防止できる。さらに、ホイールギヤ20が円盤部16の
モールドをギヤ部22で行っても、ギヤ部22は径方向
肉厚を充分に確保可能であり、これにより、ホイールギ
ヤ20の薄肉による破壊を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸とホイール
ギヤとを備えたギヤ歯車及び前記ギヤ歯車の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ギヤ歯車としては、例えば特開2001
−65666公報のギヤ歯車があり、このギヤ歯車は、
金属製の回転軸を備えている。回転軸の一端部にはギヤ
固定部が設けられており、ギヤ固定部の外周面には塑性
変形により複数の突条が形成されている。
【0003】回転軸には、ギヤ固定部において樹脂製の
ホイールギヤが一体成形にて固着されている。ホイール
ギヤはボス部を有しており、ボス部は一端面が閉塞され
た筒状とされてギヤ固定部に固着されている。
【0004】このギヤ歯車では、ホイールギヤに入力さ
れた回転力が回転軸から出力される構成である。
【0005】ここで、このギヤ歯車では、回転軸の円周
長さに制約されずに突条を高く設定することができる。
これにより、ギヤ固定部に所謂ローレットや所謂セレー
ションによる溝が形成されて溝の深さが回転軸の円周長
さに制約される場合に比し、回転軸とホイールギヤとの
間を伝達される回転トルクに対する両者間の固着強度
(以下「回転トルク強度」という)を向上できるという
効果がある。
【0006】しかしながら、このギヤ歯車では、回転軸
の突条を高くすると、突条間の溝の深さも深くなり、こ
れに伴い、回転軸の一端からギヤ固定部に渡る部位全体
の径が大きくなる。
【0007】一方、ホイールギヤ(ボス部を含む)の外
径形状は、このギヤ歯車が適用される装置の構成や形状
に影響を与えるため、変更できないという制約がある。
【0008】このため、回転軸の突条を高くすると、こ
の突条(ギヤ固定部)に固着されるホイールギヤのボス
部の肉厚が薄くなってしまい、これにより、ホイールギ
ヤの破壊(亀裂を含む)の原因になる可能性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、回転トルク強度を向上できると共にホイールギヤ
の破壊を防止できるギヤ歯車及びこのギヤ歯車の製造方
法を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のギヤ歯
車は、金属製の回転軸と、周縁にギヤ歯が形成された円
板状のギヤ部を有し、前記回転軸に一体成形にて固着さ
れた樹脂製のホイールギヤと、を備えたギヤ歯車におい
て、前記回転軸は、前記回転軸の軸素材を軸方向から金
型で押圧する冷間鍛造にて塑性変形させて前記軸素材の
外径よりも径方向へ延出形成された円盤部と、塑性変形
によって前記円盤部に形成された凹凸部と、を有し、前
記ホイールギヤは、前記円盤部の少なくとも前記凹凸部
を前記ギヤ部でモールドした、ことを特徴としている。
【0011】請求項1に記載のギヤ歯車では、回転軸が
その軸素材の外径よりも径方向へ延出された円盤部と円
盤部に形成された凹凸部とを有して、ホイールギヤが円
盤部の少なくとも凹凸部をギヤ部に位置させてモールド
している。
【0012】ここで、軸素材の外径よりも大径の部位
(円盤部の凹凸部)にホイールギヤが食い込み固着され
ている。このため、軸素材の径を大きくしなくても、回
転軸とホイールギヤとの固着部分における食い込み総面
積を大きくできて、両者間の回転トルク強度を向上する
ことができる。
【0013】さらに、ホイールギヤが円盤部のモールド
をギヤ部に位置させて行っているので、ギヤ部は径方向
肉厚を充分に確保可能であり、これにより、ホイールギ
ヤの薄肉による破壊(亀裂を含む)を防止することがで
きる。
【0014】請求項2に記載のギヤ歯車は、請求項1に
記載のギヤ歯車において、前記円盤部は、その外周面に
前記凹凸部が形成された、ことを特徴としている。
【0015】請求項2に記載のギヤ歯車では、円盤部の
外周面に凹凸部が形成されているため、円盤部の外周面
がギヤ部にモールドされて、円盤部の回転軸本体(回転
軸の円盤部を除く部位)から最も離間した部位にホイー
ルギヤが食い込み固着される。このため、回転軸とホイ
ールギヤとの固着部分における食い込み総面積を効率的
に大きくできて、両者間の回転トルク強度を効率的に向
上することができる。
【0016】請求項3に記載のギヤ歯車は、請求項1ま
たは請求項2に記載のギヤ歯車において、前記円盤部
は、少なくとも軸方向一端面に前記凹凸部が形成され
た、ことを特徴としている。
【0017】請求項3に記載のギヤ歯車では、円盤部の
少なくとも軸方向一端面に凹凸部が形成されているた
め、凹凸部が形成された円盤部の軸方向端面がギヤ部に
モールドされてホイールギヤに食い込み固着される。こ
のため、仮に円盤部の軸方向肉厚を充分に確保できない
場合、すなわち、仮に円盤部外周面ではホイールギヤと
の食い込み総面積を充分に確保できない場合でも、回転
軸とホイールギヤとの固着部分における食い込み総面積
を大きく確保できて、両者間の回転トルク強度を向上す
ることができる。
【0018】請求項4に記載のギヤ歯車は、請求項3に
記載のギヤ歯車において、前記凹凸部は、前記円盤部の
軸方向一端面側から軸方向他端面側へ貫通した貫通孔で
ある、ことを特徴としている。
【0019】請求項4に記載のギヤ歯車では、凹凸部が
円盤部の軸方向一端面側から軸方向他端面側へ貫通した
貫通孔とされているため、ギヤ部が貫通孔をモールドす
ることで、ホイールギヤが円盤部に強固に食い込み固着
(円盤部を介して連結)される。このため、回転軸とホ
イールギヤとを強固に固着できて、両者間の回転トルク
強度を良好に向上することができる。
【0020】請求項5に記載のギヤ歯車は、請求項1乃
至請求項4の何れか1項に記載のギヤ歯車において、前
記円盤部は、その外周に軸方向へ屈曲された屈曲部を有
して全体として略カップ状とされ、前記屈曲部に前記凹
凸部が形成された、ことを特徴としている。
【0021】請求項5に記載のギヤ歯車では、円盤部が
全体として略カップ状とされて外周の屈曲部に凹凸部が
形成されているため、仮に屈曲部の凹凸部のみをギヤ部
でモールドすると、ギヤ部が円盤部本体(円盤部の屈曲
部を除く部位)をモールドしないことにより、ギヤ部の
肉厚が円盤部本体によって薄くなることを防止できると
同時に、円盤部の回転軸本体から最も離間した部位にホ
イールギヤが食い込み固着されることにより、回転軸と
ホイールギヤとの間の回転トルク強度を効率的に向上す
ることができる。
【0022】請求項6に記載のギヤ歯車は、請求項1乃
至請求項5の何れか1項に記載のギヤ歯車において、前
記ホイールギヤは、前記円盤部全体を前記ギヤ部でモー
ルドした、ことを特徴としている。
【0023】請求項6に記載のギヤ歯車では、ホイール
ギヤが円盤部全体をギヤ部でモールドしたため、回転軸
とホイールギヤとの固着総面積を大きくできて、両者間
の回転トルク強度を充分に向上することができる。
【0024】請求項7に記載のギヤ歯車の製造方法は、
金属製の回転軸と、周縁にギヤ歯が形成された円板状の
ギヤ部を有し、前記回転軸に一体成形にて固着された樹
脂製のホイールギヤと、を備えたギヤ歯車の製造方法に
おいて、前記回転軸の軸素材を軸方向から金型で押圧す
る冷間鍛造にて塑性変形させて前記軸素材の外径よりも
径方向へ延出させることで円盤部を形成する円盤部形成
工程と、前記円盤部に凹凸部を形成する凹凸部形成工程
と、前記円盤部の少なくとも前記凹凸部を前記ギヤ部で
モールドし、前記ホイールギヤを前記回転軸に一体成形
にて固着する成形固着工程と、を有することを特徴とし
ている。
【0025】請求項7に記載のギヤ歯車の製造方法で
は、円盤部形成工程で回転軸の軸素材の外径よりも径方
向へ延出された円盤部が形成されると共に、凹凸部形成
工程で円盤部に凹凸部が形成され、さらに、成形固着工
程で円盤部の少なくとも凹凸部をギヤ部でモールドし、
ホイールギヤが回転軸に一体成形にて固着される。
【0026】ここで、円盤部形成工程で軸素材の冷間鍛
造による塑性変形にて円盤部が形成されるため、円盤状
の別部材を固定する作業および部品を必要とすることな
く回転軸に円盤部を1工程にて容易に形成できると共
に、回転軸への円盤部形成に廃材がでることを防止でき
る。
【0027】さらにここで、このように製造されたギヤ
歯車では、軸素材の外径よりも大径の部位(円盤部の凹
凸部)にホイールギヤが食い込み固着されている。この
ため、軸素材の径を大きくしなくても、回転軸とホイー
ルギヤとの固着部分における食い込み総面積を大きくで
きて、両者間の回転トルク強度を向上することができ
る。
【0028】また、ホイールギヤが円盤部のモールドを
ギヤ部に位置させて行っているので、ギヤ部は径方向肉
厚を充分に確保可能であり、これにより、ホイールギヤ
の薄肉による破壊(亀裂)を防止することができる。
【0029】請求項8に記載のギヤ歯車の製造方法は、
請求項7に記載のギヤ歯車の製造方法において、前記円
盤部形成工程と前記凹凸部形成工程とを同時に行って前
記金型の押圧による前記軸素材の塑性変形にて前記円盤
部と前記凹凸部とを1工程内で形成する、ことを特徴と
している。
【0030】請求項8に記載のギヤ歯車の製造方法で
は、円盤部形成工程と凹凸部形成工程とを同時に行うた
め、回転軸の加工サイクルタイムを短縮でき、回転軸の
生産性を向上できる。
【0031】さらに、円盤部の凹凸部も塑性変形にて形
成されるため、円盤部への凹凸部形成に廃材がでること
を防止できる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1(A)には、本発明の実施の
形態に係るギヤ歯車10(ウォーム歯車)が一部破断し
た側面図にて示されている。
【0033】本実施の形態に係るギヤ歯車10は、金属
製の回転軸12を備えており、回転軸12は円柱軸状の
回転軸本体14を有している。
【0034】図1(B)にも示す如く、回転軸12(回
転軸本体14)の一端部には、略円盤状の円盤部16が
一体形成されており、円盤部16は回転軸本体14の外
径よりも径方向へ延出されている。円盤部16の外周面
全体には凹凸部18が形成されており、凹凸部18は、
円盤部16外周面に三角形状(または矩形状など)の凸
部または凹部が複数形成されて構成されている。
【0035】回転軸12の一端部には、樹脂製のホイー
ルギヤ20が一体成形にて固着されている。ホイールギ
ヤ20は円板状のギヤ部22を有しており、ギヤ部22
は、円盤部16全体及び回転軸本体14の一部をモール
ド(注入密封)している。さらに、ギヤ部22の全周縁
には、ギヤ歯24が形成されている。また、ホイールギ
ヤ20は、ボス部26を有している。ボス部26は、ギ
ヤ部22に連続して回転軸本体14の一端部(一端面を
含む)をモールドしており、これにより、ボス部26
は、一端面が閉塞された筒状とされると共に他端がギヤ
部22に一体とされている。
【0036】このギヤ歯車10は、ワイパ装置の駆動源
(ワイパモータ)やウィンドゥ装置の駆動源(ウィンド
ゥモータ)等に適用されるウォーム減速機構に用いら
れ、ホイールギヤ20に入力された回転力が回転軸12
から出力される構成である。
【0037】次に、ギヤ歯車10の製造方法を説明す
る。
【0038】ギヤ歯車10を製造する際には、最初に回
転軸12が製造される。図2の(A)及び(B)に示す
如く、回転軸12は、円柱状の軸素材28を材料とした
冷間鍛造にて製造(加工)される。
【0039】回転軸12の製造には金型30が使用さ
れ、金型30は互いに組み合わせ可能な第1金型32と
第2金型34とを備えている。第1金型32には、回転
軸本体14の一端部を形成する一端部形成部36と円盤
部16を形成する円盤部形成部38とが設けられてお
り、円盤部形成部38には、凹凸部18を形成する凹凸
部形成部40が形成されている。また、第2金型34に
は、一端部以外の回転軸本体14を形成する回転軸本体
形成部42が設けられている。
【0040】ここで、回転軸12を製造するには、軸素
材28を第1金型32の一端部形成部36及び第2金型
34の回転軸本体形成部42に挿入した状態を維持しつ
つ、第1金型32と第2金型34とを互いに接近させ
て、第1金型32と第2金型34とが組み合わされるま
で軸素材28を軸方向から金型30で押圧する。これに
より、軸素材28が塑性変形されて、軸素材28の外径
よりも径方向へ延出された円盤部16(径R1)が円盤
部形成部38によって形成されると同時に、凹凸部形成
部40によって円盤部16に凹凸部18が形成される。
このため、本実施の形態では、円盤部16を形成する円
盤部形成工程と凹凸部18を形成する凹凸部形成工程と
が同時に(1工程内で)行われる。
【0041】なお、本実施の形態では、軸素材28の径
0は、第1金型32の一端部形成部36及び第2金型
34の回転軸本体形成部42の径Bより僅かに大径とさ
れており、これにより、回転軸本体14の径A(径Bと
同一)は軸素材28の径R0より僅かに小径である。
【0042】回転軸12を製造した後には、成形固着工
程で、円盤部16全体及び回転軸本体14の一部をギヤ
部22でモールドしかつギヤ部22に連続して回転軸本
体14の一端部(一端面を含む)をボス部26でモール
ドし、ホイールギヤ20を回転軸12に一体成形にて固
着することで、ギヤ歯車10を製造完了となる。
【0043】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0044】以上の構成のギヤ歯車10では、回転軸1
2が軸素材28の外径よりも径方向へ延出された円盤部
16と円盤部16に形成された凹凸部18とを有して、
ホイールギヤ20が円盤部16全体をギヤ部22でモー
ルドしている。
【0045】ここで、軸素材28の外径よりも大径の部
位(円盤部16の凹凸部18)にホイールギヤ20が食
い込み固着されている。このため、軸素材28の径R0
を大きくしなくても、回転軸12とホイールギヤ20と
の固着部分における食い込み総面積を大きくできて、両
者間の回転トルク強度を向上することができると共に、
ホイールギヤ20のボス部26の薄肉による破壊(亀裂
を含む)を防止することができる。
【0046】さらに、ホイールギヤ20が円盤部16の
モールドをギヤ部22に位置させて行っているので、ギ
ヤ部22は径方向肉厚を充分に確保可能であり、これに
より、ホイールギヤ20の薄肉による破壊(亀裂を含
む)を防止することができる。
【0047】また、円盤部16の外周面に凹凸部18が
形成されているため、円盤部16の外周面がギヤ部22
にモールドされて、円盤部16の回転軸本体14から最
も離間した部位にホイールギヤ20が食い込み固着され
る。このため、回転軸12とホイールギヤ20との固着
部分における食い込み総面積を効率的に大きくできて、
両者間の回転トルク強度を効率的に向上することができ
る。
【0048】さらに、ホイールギヤ20が円盤部16全
体をギヤ部22でモールドしたため、回転軸12とホイ
ールギヤ20との固着総面積を大きくできて、両者間の
回転トルク強度を充分に向上することができる。
【0049】さらにまた、ギヤ歯車10の製造に際して
は、円盤部形成工程で回転軸12の軸素材28の外径よ
りも径方向へ延出された円盤部16が形成されると共
に、凹凸部形成工程で円盤部16に凹凸部18が形成さ
れ、さらに、成形固着工程で円盤部16をギヤ部22で
モールドする状態にホイールギヤ20が回転軸12に一
体成形にて固着される。
【0050】ここで、円盤部形成工程で軸素材28の冷
間鍛造による塑性変形にて円盤部16が形成されるた
め、円盤状の別部材を固定する作業および部品を必要と
することなく回転軸12に円盤部16を1工程にて容易
に形成できると共に、回転軸12への円盤部16形成に
廃材がでることを防止できる。
【0051】また、円盤部形成工程と凹凸部形成工程と
を同時に行うため、回転軸12の加工サイクルタイムを
短縮でき、回転軸12の生産性を向上できる。
【0052】さらに、円盤部16の凹凸部18も塑性変
形にて形成されるため、円盤部16への凹凸部18形成
に廃材がでることを防止できる。
【0053】(第1変形例)図3(A)には、本実施の
形態の第1変形例に係るギヤ歯車50(ウォーム歯車)
が一部破断した側面図にて示されている。
【0054】第1変形例に係るギヤ歯車50では、図3
(B)にも示す如く、円盤部16の軸方向両端面全体に
凹凸部52が形成されており、凹凸部52は、円盤部1
6軸方向両端面に線状の凸部または扇状の凹部が放射状
に複数形成されて構成されている。
【0055】ここで、第1変形例に係るギヤ歯車50で
は、円盤部16の軸方向端面に凹凸部52が形成されて
いるため、円盤部16の軸方向端面がギヤ部22にモー
ルドされてホイールギヤ20に食い込み固着される。こ
のため、仮に円盤部16の軸方向肉厚を充分に確保でき
ない場合、すなわち、仮に円盤部16外周面ではホイー
ルギヤ20との食い込み総面積を充分に確保できない場
合でも、回転軸12とホイールギヤ20との固着部分に
おける食い込み総面積を大きく確保できて、両者間の回
転トルク強度を向上することができる。
【0056】なお、第1変形例では、凹凸部52を円盤
部16の軸方向両端面に形成した構成としたが、凹凸部
は円盤部の少なくとも軸方向一端面に形成された構成で
あればよい。
【0057】(第2変形例)図4(A)には、本実施の
形態の第2変形例に係るギヤ歯車60(ウォーム歯車)
が一部破断した側面図にて示されている。
【0058】第2変形例に係るギヤ歯車60では、図4
(B)にも示す如く、円盤部16に円状の貫通孔62が
周方向に沿って複数形成されて凹凸部が構成されてお
り、貫通孔62は、円盤部16を軸方向一端面側から軸
方向他端面側へ貫通した構成とされている。
【0059】ここで、第2変形例に係るギヤ歯車60で
は、円盤部16に軸方向一端面側から軸方向他端面側へ
貫通した貫通孔62が形成されているため、ギヤ部22
が貫通孔62をモールドすることで、ホイールギヤ20
が円盤部16に強固に食い込み固着、詳しくは、円盤部
16の貫通孔62内にモールド樹脂が入り込んで円盤部
16に一端面側から他端面側に連結される。このため、
回転軸12とホイールギヤ20とを強固に固着できて、
両者間の回転トルク強度を良好に向上することができ
る。
【0060】(第3変形例)図5(A)には、本実施の
形態の第3変形例に係るギヤ歯車70(ウォーム歯車)
が一部破断した側面図にて示されている。
【0061】第3変形例に係るギヤ歯車70では、回転
軸12(回転軸本体14)の一端縁に略円盤状の円盤部
72が一体形成されている。
【0062】図5(B)にも示す如く、円盤部72は円
盤状の円盤部本体74を有すと共に、円盤部72の外周
には円盤部本体74から軸方向へ屈曲された屈曲部76
が設けられており、これにより、円盤部72は全体とし
て略カップ状とされている。さらに、屈曲部76の先端
全体には凹凸部78が形成されており、凹凸部78は、
屈曲部76先端に三角形状の凸部または凹部が複数形成
されて構成されている。
【0063】ホイールギヤ80は、回転軸12の一端部
に固着されており、ホイールギヤ80のギヤ部22は、
屈曲部76の凹凸部78及び回転軸本体14の一端部を
モールドしている。さらに、ホイールギヤ80は、上記
実施の形態の如きボス部26を有しない構成である。
【0064】ここで、第3変形例に係るギヤ歯車70で
は、円盤部72が全体として略カップ状とされて外周の
屈曲部76に凹凸部78が形成されているため、屈曲部
76の凹凸部78のみをギヤ部22でモールドすること
で、ギヤ部22が円盤部本体74(円盤部72の屈曲部
76を除く部位)をモールドしないことにより、ギヤ部
22の肉厚が円盤部本体74によって薄くなることを防
止できると同時に、円盤部72の回転軸本体14から最
も離間した部位にホイールギヤ80が食い込み固着され
ることにより、回転軸12とホイールギヤ80との間の
回転トルク強度を効率的に向上することができる。
【0065】なお、第3変形例では、ギヤ部22が円盤
部72の凹凸部78のみをモールドした構成としたが、
ギヤ部が円盤部全体(屈曲部を含む)をモールドした構
成としてもよい。
【0066】また、上記実施の形態(第1変形例及び第
3変形例を含む)において、凹凸部18、52、78は
三角形状としたが、矩形状とすることで回転伝達方向に
対して傾斜しない面として回転伝達トルクをより大きく
することができる。さらに、これに限定されず、凹凸部
18、52、78は台形状やその他の形状でもモールド
による成形樹脂の食込みが可能であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の実施の形態に係るギヤ歯車
を示す一部破断した側面図であり、(B)は、このギヤ
歯車の回転軸を示す斜視図である。
【図2】(A)は、本発明の実施の形態に係るギヤ歯車
の回転軸を製造する前期工程を示す側面図であり、
(B)は、このギヤ歯車の回転軸を製造する後期工程を
示す側面図である。
【図3】(A)は、第1変形例に係るギヤ歯車を示す一
部破断した側面図であり、(B)は、このギヤ歯車の回
転軸を示す斜視図である。
【図4】(A)は、第2変形例に係るギヤ歯車を示す一
部破断した側面図であり、(B)は、このギヤ歯車の回
転軸を示す斜視図である。
【図5】(A)は、第3変形例に係るギヤ歯車を示す一
部破断した側面図であり、(B)は、このギヤ歯車の回
転軸を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ギヤ歯車 12 回転軸 14 回転軸本体 16 円盤部 18 凹凸部 20 ホイールギヤ 22 ギヤ部 24 ギヤ歯 28 軸素材 30 金型 50 ギヤ歯車 52 凹凸部 60 ギヤ歯車 62 貫通孔(凹凸部) 70 ギヤ歯車 72 円盤部 76 屈曲部 78 凹凸部 80 ホイールギヤ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の回転軸と、 周縁にギヤ歯が形成された円板状のギヤ部を有し、前記
    回転軸に一体成形にて固着された樹脂製のホイールギヤ
    と、 を備えたギヤ歯車において、 前記回転軸は、 前記回転軸の軸素材を軸方向から金型で押圧する冷間鍛
    造にて塑性変形させて前記軸素材の外径よりも径方向へ
    延出形成された円盤部と、 塑性変形によって前記円盤部に形成された凹凸部と、を
    有し、 前記ホイールギヤは、 前記円盤部の少なくとも前記凹凸部を前記ギヤ部でモー
    ルドした、 ことを特徴とするギヤ歯車。
  2. 【請求項2】 前記円盤部は、その外周面に前記凹凸部
    が形成された、ことを特徴とする請求項1記載のギヤ歯
    車。
  3. 【請求項3】 前記円盤部は、少なくとも軸方向一端面
    に前記凹凸部が形成された、ことを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のギヤ歯車。
  4. 【請求項4】 前記凹凸部は、前記円盤部の軸方向一端
    面側から軸方向他端面側へ貫通した貫通孔である、こと
    を特徴とする請求項3記載のギヤ歯車。
  5. 【請求項5】 前記円盤部は、その外周に軸方向へ屈曲
    された屈曲部を有して全体として略カップ状とされ、前
    記屈曲部に前記凹凸部が形成された、ことを特徴とする
    請求項1乃至請求項4の何れか1項記載のギヤ歯車。
  6. 【請求項6】 前記ホイールギヤは、前記円盤部全体を
    前記ギヤ部でモールドした、ことを特徴とする請求項1
    乃至請求項5の何れか1項記載のギヤ歯車。
  7. 【請求項7】 金属製の回転軸と、 周縁にギヤ歯が形成された円板状のギヤ部を有し、前記
    回転軸に一体成形にて固着された樹脂製のホイールギヤ
    と、 を備えたギヤ歯車の製造方法において、 前記回転軸の軸素材を軸方向から金型で押圧する冷間鍛
    造にて塑性変形させて前記軸素材の外径よりも径方向へ
    延出させることで円盤部を形成する円盤部形成工程と、 前記円盤部に凹凸部を形成する凹凸部形成工程と、 前記円盤部の少なくとも前記凹凸部を前記ギヤ部でモー
    ルドし、前記ホイールギヤを前記回転軸に一体成形にて
    固着する成形固着工程と、 を有することを特徴とするギヤ歯車の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記円盤部形成工程と前記凹凸部形成工
    程とを同時に行って前記金型の押圧による前記軸素材の
    塑性変形にて前記円盤部と前記凹凸部とを1工程内で形
    成する、ことを特徴とする請求項7記載のギヤ歯車の製
    造方法。
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